JPH0726921A - エンジンのバルブタイミング制御装置 - Google Patents
エンジンのバルブタイミング制御装置Info
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- JPH0726921A JPH0726921A JP19403293A JP19403293A JPH0726921A JP H0726921 A JPH0726921 A JP H0726921A JP 19403293 A JP19403293 A JP 19403293A JP 19403293 A JP19403293 A JP 19403293A JP H0726921 A JPH0726921 A JP H0726921A
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- Japan
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- cam
- helical spline
- cam shaft
- shaft
- valve timing
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- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ヘリカルスプライン噛合空間とオイルポンプの
ポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させること
で、ポンプ室のオイルによりヘリカルスプラインのバッ
クラッシュに起因する打音防止を図る。 【構成】カム軸１と、このカム軸１の一端側に配設され
たカムプーリ２とを備え、カム軸１とカムプーリ２との
相対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御する
エンジンのバルブタイミング制御装置であって、カム軸
１を同カム軸１の軸方向に移動させるカム軸移動手段４
と、カム軸１の端部に形成されたヘリカルスプライン軸
２４、並びにカムプーリ２に固定されヘリカルスプライ
ン軸２４に噛合するヘリカルスプライン孔２３を有し、
カム軸１が軸方向に移動することによりカム軸１と上記
カムプーリ２との相対回転位相を可変するヘリカルスプ
ライン機構と、オイルポンプ１４の回転部材の一部を形
成するオイルポンプ回転部材１８とを備え、上記ヘリカ
ルスプライン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上
記オイルポンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２
７を介して互に連通させたことを特徴とする。
ポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させること
で、ポンプ室のオイルによりヘリカルスプラインのバッ
クラッシュに起因する打音防止を図る。 【構成】カム軸１と、このカム軸１の一端側に配設され
たカムプーリ２とを備え、カム軸１とカムプーリ２との
相対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御する
エンジンのバルブタイミング制御装置であって、カム軸
１を同カム軸１の軸方向に移動させるカム軸移動手段４
と、カム軸１の端部に形成されたヘリカルスプライン軸
２４、並びにカムプーリ２に固定されヘリカルスプライ
ン軸２４に噛合するヘリカルスプライン孔２３を有し、
カム軸１が軸方向に移動することによりカム軸１と上記
カムプーリ２との相対回転位相を可変するヘリカルスプ
ライン機構と、オイルポンプ１４の回転部材の一部を形
成するオイルポンプ回転部材１８とを備え、上記ヘリカ
ルスプライン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上
記オイルポンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２
７を介して互に連通させたことを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、カム軸とカムプーリ
との相対回転位相を可変することで、バルブタイミング
を変更するようなエンジンのバルブタイミング制御装置
に関する。
との相対回転位相を可変することで、バルブタイミング
を変更するようなエンジンのバルブタイミング制御装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、上述例のエンジンのバルブタイミ
ング制御装置いわゆるＶＶＴとしては、例えば、特開昭
６３−１６２９１０号公報に記載の装置がある。すなわ
ち、カム軸と、このカム軸の一端側に配設されたカムプ
ーリとを備え、上述のカム軸と上述のカムプーリとの相
対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御するエ
ンジンのバルブタイミング装置である。
ング制御装置いわゆるＶＶＴとしては、例えば、特開昭
６３−１６２９１０号公報に記載の装置がある。すなわ
ち、カム軸と、このカム軸の一端側に配設されたカムプ
ーリとを備え、上述のカム軸と上述のカムプーリとの相
対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御するエ
ンジンのバルブタイミング装置である。
【０００３】ところで、上述の相対回転位相を得るため
に、例えば、カム軸の一端にヘリカルスプライン（heli
cal spline）軸を形成する一方、カムプーリ側には上述
のヘリカルスプライン軸に噛合するヘリカルスプライン
孔を形成し、カム軸を軸方向に移動することにより、カ
ム軸とカムプーリとの相対回転位相を可変すべく構成し
た場合、上述のヘリカルスプラインのバックラッシュ
（backlash）によりカム回転に伴うトルク変動時に打音
（歯打ち音）が発生する問題点があった。
に、例えば、カム軸の一端にヘリカルスプライン（heli
cal spline）軸を形成する一方、カムプーリ側には上述
のヘリカルスプライン軸に噛合するヘリカルスプライン
孔を形成し、カム軸を軸方向に移動することにより、カ
ム軸とカムプーリとの相対回転位相を可変すべく構成し
た場合、上述のヘリカルスプラインのバックラッシュ
（backlash）によりカム回転に伴うトルク変動時に打音
（歯打ち音）が発生する問題点があった。
【０００４】このような問題点を解決するために、ノー
バックラッシュ構造にすると、その摩擦力が大となる関
係上、作動性が悪化して、レスポンスが悪くなる。また
上述のカム軸には、バルブ反力が全て付勢されるので、
このカム軸を軸方向に移動させるアクチュエータ駆動用
のオイルポンプは、比較的高吐出圧のものが要請され、
このオイルポンプを仮りにシリンダヘッドに取付ける
と、シリンダヘッドの全長が長くなるうえ、レイアウト
が比較的困難となる問題点があった。
バックラッシュ構造にすると、その摩擦力が大となる関
係上、作動性が悪化して、レスポンスが悪くなる。また
上述のカム軸には、バルブ反力が全て付勢されるので、
このカム軸を軸方向に移動させるアクチュエータ駆動用
のオイルポンプは、比較的高吐出圧のものが要請され、
このオイルポンプを仮りにシリンダヘッドに取付ける
と、シリンダヘッドの全長が長くなるうえ、レイアウト
が比較的困難となる問題点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項１記
載の発明は、ヘリカルスプライン噛合空間とオイルポン
プのポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させる
ことで、ポンプ室のオイルによりヘリカルスプラインの
バックラッシュに起因する打音を防止することができる
エンジンのバルブタイミング制御装置の提供を目的とす
る。
載の発明は、ヘリカルスプライン噛合空間とオイルポン
プのポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させる
ことで、ポンプ室のオイルによりヘリカルスプラインの
バックラッシュに起因する打音を防止することができる
エンジンのバルブタイミング制御装置の提供を目的とす
る。
【０００６】この発明の請求項２記載の発明は、上記請
求項１記載の発明の目的と併せて、断面椀状のカムプー
リの内部空間にオイルポンプを配設することで、カムプ
ーリ内のデッドスペースを有効利用してオイルポンプを
配設することができ、シリンダヘッドの全長増加を抑制
して、コンパクト化を図ることができるエンジンのバル
ブタイミング制御装置の提供を目的とする。
求項１記載の発明の目的と併せて、断面椀状のカムプー
リの内部空間にオイルポンプを配設することで、カムプ
ーリ内のデッドスペースを有効利用してオイルポンプを
配設することができ、シリンダヘッドの全長増加を抑制
して、コンパクト化を図ることができるエンジンのバル
ブタイミング制御装置の提供を目的とする。
【０００７】この発明の請求項３記載の発明は、上記請
求項１または２記載の発明の目的と併せて、カム軸移動
手段駆動用のオイルポンプの油圧を有効利用して、上述
のヘリカルスプラインのバックラッシュに起因する打音
を防止することができるエンジンのバルブタイミング制
御装置の提供を目的とする。
求項１または２記載の発明の目的と併せて、カム軸移動
手段駆動用のオイルポンプの油圧を有効利用して、上述
のヘリカルスプラインのバックラッシュに起因する打音
を防止することができるエンジンのバルブタイミング制
御装置の提供を目的とする。
【０００８】この発明の請求項４記載の発明は、上記請
求項１または３記載の発明の目的と併せて、カム軸に一
体的に形成されるカムをテーパカムとすることで、カム
軸の軸方向への移動によりバルブリフト量を可変するこ
とができるエンジンのバルブタイミング制御装置の提供
を目的とする。
求項１または３記載の発明の目的と併せて、カム軸に一
体的に形成されるカムをテーパカムとすることで、カム
軸の軸方向への移動によりバルブリフト量を可変するこ
とができるエンジンのバルブタイミング制御装置の提供
を目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、カム軸と、このカム軸の一端側に配設された
カムプーリとを備え、上記カム軸と上記カムプーリとの
相対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御する
エンジンのバルブタイミング制御装置であって、上記カ
ム軸を同カム軸の軸方向に移動させるカム軸移動手段
と、上記カム軸の端部に形成されたヘリカルスプライン
軸、並びに上記カムプーリに固定され上記ヘリカルスプ
ライン軸に噛合するヘリカルスプライン孔を有し、上記
カム軸が軸方向に移動することにより上記カム軸と上記
カムプーリとの相対回転位相を可変するヘリカルスプラ
イン機構と、オイルポンプの回転部材の一部を形成する
オイルポンプ回転部材とを備え、上記ヘリカルスプライ
ン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上記オイルポ
ンプのポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させ
たエンジンのバルブタイミング制御装置であることを特
徴とする。
の発明は、カム軸と、このカム軸の一端側に配設された
カムプーリとを備え、上記カム軸と上記カムプーリとの
相対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御する
エンジンのバルブタイミング制御装置であって、上記カ
ム軸を同カム軸の軸方向に移動させるカム軸移動手段
と、上記カム軸の端部に形成されたヘリカルスプライン
軸、並びに上記カムプーリに固定され上記ヘリカルスプ
ライン軸に噛合するヘリカルスプライン孔を有し、上記
カム軸が軸方向に移動することにより上記カム軸と上記
カムプーリとの相対回転位相を可変するヘリカルスプラ
イン機構と、オイルポンプの回転部材の一部を形成する
オイルポンプ回転部材とを備え、上記ヘリカルスプライ
ン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上記オイルポ
ンプのポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させ
たエンジンのバルブタイミング制御装置であることを特
徴とする。
【００１０】この発明の請求項２記載の発明は、上記請
求項１記載の発明の構成と併せて、上記カムプーリは断
面椀状に形成され、このカムプーリの内部空間に上記オ
イルポンプが配設させたエンジンのバルブタイミング制
御装置であることを特徴とする。
求項１記載の発明の構成と併せて、上記カムプーリは断
面椀状に形成され、このカムプーリの内部空間に上記オ
イルポンプが配設させたエンジンのバルブタイミング制
御装置であることを特徴とする。
【００１１】この発明の請求項３記載の発明は、上記請
求項１または２記載の発明の構成と併せて、上記オイル
ポンプの吐出油圧により上記カム軸移動手段を駆動する
エンジンのバルブタイミング制御装置であることを特徴
とする。
求項１または２記載の発明の構成と併せて、上記オイル
ポンプの吐出油圧により上記カム軸移動手段を駆動する
エンジンのバルブタイミング制御装置であることを特徴
とする。
【００１２】この発明の請求項４記載の発明は、上記請
求項１または３記載の発明の構成と併せて、上記カム軸
に一体的に形成されるカムを設け、該カムのカムプロフ
ィールは、軸方向への移動によりバルブリフト量を可変
すべくテーパ状に形成されたエンジンのバルブタイミン
グ制御装置であることを特徴とする。
求項１または３記載の発明の構成と併せて、上記カム軸
に一体的に形成されるカムを設け、該カムのカムプロフ
ィールは、軸方向への移動によりバルブリフト量を可変
すべくテーパ状に形成されたエンジンのバルブタイミン
グ制御装置であることを特徴とする。
【００１３】
【発明の効果】この発明の請求項１記載の発明によれ
ば、カム軸移動手段によりカム軸を軸方向に移動させた
時、ヘリカルスプライン機構によりカム軸とカムプーリ
との相対回転位相が可変され、このためバルブタイミン
グを変更することができる。しかも、上述のヘリカルス
プライン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上述の
オイルポンプのポンプ室とをクリアランスを介して互に
連通させているので、ヘリカルスプライン噛合空間には
ポンプ室のオイルが充満することになり、ダンピンク効
果によりヘリカルスプラインのバックラッシュに起因す
る打音を確実に防止することができる効果がある。
ば、カム軸移動手段によりカム軸を軸方向に移動させた
時、ヘリカルスプライン機構によりカム軸とカムプーリ
との相対回転位相が可変され、このためバルブタイミン
グを変更することができる。しかも、上述のヘリカルス
プライン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上述の
オイルポンプのポンプ室とをクリアランスを介して互に
連通させているので、ヘリカルスプライン噛合空間には
ポンプ室のオイルが充満することになり、ダンピンク効
果によりヘリカルスプラインのバックラッシュに起因す
る打音を確実に防止することができる効果がある。
【００１４】この発明の請求項２記載の発明によれば、
上記請求項１記載の発明の効果と併せて、断面椀状のカ
ムプーリの内部空間に上述のオイルポンプを配設したの
で、このカムプーリ内のデットスペースを有効利用して
オイルポンプを配設することができる効果がある。
上記請求項１記載の発明の効果と併せて、断面椀状のカ
ムプーリの内部空間に上述のオイルポンプを配設したの
で、このカムプーリ内のデットスペースを有効利用して
オイルポンプを配設することができる効果がある。
【００１５】この発明の請求項３記載の発明によれば、
上記請求項１または２記載の発明の効果と併せて、オイ
ルポンプの吐出油圧により上述のカム軸移動手段を駆動
するので、カム軸移動手段駆動用のオイルポンプの油圧
を有効利用して、上述のヘリカルスプラインのバックラ
ッシュに起因する打音を防止することができる効果があ
る。
上記請求項１または２記載の発明の効果と併せて、オイ
ルポンプの吐出油圧により上述のカム軸移動手段を駆動
するので、カム軸移動手段駆動用のオイルポンプの油圧
を有効利用して、上述のヘリカルスプラインのバックラ
ッシュに起因する打音を防止することができる効果があ
る。
【００１６】この発明の請求項４記載の発明によれば、
上記請求項１または３記載の発明の効果と併せて、カム
軸に一体的に形成されるカムをテーパカムとしたので、
カム軸の軸方向への移動により、バルブタイミングのみ
ならずバルブリフト量をも可変することができる効果が
ある。
上記請求項１または３記載の発明の効果と併せて、カム
軸に一体的に形成されるカムをテーパカムとしたので、
カム軸の軸方向への移動により、バルブタイミングのみ
ならずバルブリフト量をも可変することができる効果が
ある。
【００１７】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はエンジンのバルブタイミング制御装置を
示し、図１において、このエンジンのバルブタイミング
制御装置は、カムシャフト１と、このカムシャフト１の
一端側に配設されクランクプーリにタイミングベルトを
介して連動されたカムプーリ２とを備え、カムシャフト
１とカムプーリ２との相対回転位相を可変して、バルブ
タイミングを制御すべく構成している。
述する。図面はエンジンのバルブタイミング制御装置を
示し、図１において、このエンジンのバルブタイミング
制御装置は、カムシャフト１と、このカムシャフト１の
一端側に配設されクランクプーリにタイミングベルトを
介して連動されたカムプーリ２とを備え、カムシャフト
１とカムプーリ２との相対回転位相を可変して、バルブ
タイミングを制御すべく構成している。
【００１８】この実施例では吸気２弁、排気２弁のＤＯ
ＨＣ構造であるから、上述のカムシャフト１には１気筒
の吸気側および排気側に各２つのカム３，３を一体的に
形成している。このカム３は図２に示すようにベース円
部３Ｂとリフト部３Ｌとを有すると共に、図１からも明
らかな如く、そのカムプロフィールはカムシャフト１の
軸方向への移動によりバルブリフト量を可変すべくテー
パ状に形成している。
ＨＣ構造であるから、上述のカムシャフト１には１気筒
の吸気側および排気側に各２つのカム３，３を一体的に
形成している。このカム３は図２に示すようにベース円
部３Ｂとリフト部３Ｌとを有すると共に、図１からも明
らかな如く、そのカムプロフィールはカムシャフト１の
軸方向への移動によりバルブリフト量を可変すべくテー
パ状に形成している。
【００１９】また上述のカムシャフト１を同カムシャフ
ト１の軸方向へ移動させるカム軸移動手段としての油圧
シリンダ４を設けている。この油圧シリンダ４は外周に
シール部材５を嵌着し、カムシャフト１の軸方向へ往復
動可能なピストン部材６と、このピストン部材６に一体
形成されてカムシャフト１のスラスト方向の移動を規制
するスラスト規制部材７と、上述のピストン部材６をカ
ムシャフト１の軸方向へ移動すべく該ピストン部材６の
前後に油室８，９を形成し、かつ内部に同ピストン部材
６を往復動可能に挿入したシリンダ部材１０とを備えて
いる。
ト１の軸方向へ移動させるカム軸移動手段としての油圧
シリンダ４を設けている。この油圧シリンダ４は外周に
シール部材５を嵌着し、カムシャフト１の軸方向へ往復
動可能なピストン部材６と、このピストン部材６に一体
形成されてカムシャフト１のスラスト方向の移動を規制
するスラスト規制部材７と、上述のピストン部材６をカ
ムシャフト１の軸方向へ移動すべく該ピストン部材６の
前後に油室８，９を形成し、かつ内部に同ピストン部材
６を往復動可能に挿入したシリンダ部材１０とを備えて
いる。
【００２０】ここで、上述のシリンダ部材１０はシリン
ダチューブ１０ａ、ヘッドカバー１０ｂ、ロッドカバー
１０ｃを有し、このロッドカバー１０ｃにはカムシャフ
ト１他端側の軸受部１１を形成している。
ダチューブ１０ａ、ヘッドカバー１０ｂ、ロッドカバー
１０ｃを有し、このロッドカバー１０ｃにはカムシャフ
ト１他端側の軸受部１１を形成している。
【００２１】また上述のピストン部材６には図３に示す
ような角孔６ａを穿設し、ロッドカバー１０ｃとヘッド
カバー１０ｂとの間に張架した回り止め部材１２を、上
述の角孔６ａ内に挿通させて、ピストン部材６の回り止
めを図っている。上述のピストン部材６の角孔６ａ孔縁
と回り止め部材１２との間にはシール部材（図示せず）
を配置する。なお、図示実施例の回り止め構造に代え
て、他の回り止め構造を採用してもよい。
ような角孔６ａを穿設し、ロッドカバー１０ｃとヘッド
カバー１０ｂとの間に張架した回り止め部材１２を、上
述の角孔６ａ内に挿通させて、ピストン部材６の回り止
めを図っている。上述のピストン部材６の角孔６ａ孔縁
と回り止め部材１２との間にはシール部材（図示せず）
を配置する。なお、図示実施例の回り止め構造に代え
て、他の回り止め構造を採用してもよい。
【００２２】一方、上述のカムシャフト１の他端側には
小径部１ａとフランジ状の大径部１ｂとを一体形成し、
上述の小径部１ａを軸受部１１を介して油室８内に臨設
すると共に、この小径部１ａをスラスト規制部材７にお
けるＵ字溝７ａに回転自在に配設し、上述の大径部１ｂ
をスラスト規制部材７とピストン部材６との間の空間部
に回転自在に配設している。
小径部１ａとフランジ状の大径部１ｂとを一体形成し、
上述の小径部１ａを軸受部１１を介して油室８内に臨設
すると共に、この小径部１ａをスラスト規制部材７にお
けるＵ字溝７ａに回転自在に配設し、上述の大径部１ｂ
をスラスト規制部材７とピストン部材６との間の空間部
に回転自在に配設している。
【００２３】ところで、上述のカムシャフト１の一端側
に配設されたカムプーリ２は図１、図４に示す如く断面
椀状に形成され、このカムプーリ２の内部空間１３には
その吐出油圧により油圧方向制御手段（図示せず）を介
して上述の油圧シリンダ４を駆動するためのオイルポン
プ１４が配設されている。
に配設されたカムプーリ２は図１、図４に示す如く断面
椀状に形成され、このカムプーリ２の内部空間１３には
その吐出油圧により油圧方向制御手段（図示せず）を介
して上述の油圧シリンダ４を駆動するためのオイルポン
プ１４が配設されている。
【００２４】このオイルポンプ１４は、インナカバー１
５、アウタカバー１６、アウタロータ１７、インナロー
タ１８を有し、図１、図４に示す如く複数のセットボル
ト１９…（但し、図においては１本のセットボルト１９
のみを示す）を用いてアウタカバー１６およびインナカ
バー１５をシリンダヘッドカバー２０およびシリンダヘ
ッド２１に一体的に取付けている。
５、アウタカバー１６、アウタロータ１７、インナロー
タ１８を有し、図１、図４に示す如く複数のセットボル
ト１９…（但し、図においては１本のセットボルト１９
のみを示す）を用いてアウタカバー１６およびインナカ
バー１５をシリンダヘッドカバー２０およびシリンダヘ
ッド２１に一体的に取付けている。
【００２５】上述のオイルポンプ１４の回転部材の一部
を構成するインナロータ１８は、締結部材としてのボル
ト２２により上述のカムプーリ２に一体的に結合固定さ
れて、カムプーリ２と同期回転し、かつこのインナロー
タ１８には図５にも示すようにヘリカルスプライン２３
を形成している。
を構成するインナロータ１８は、締結部材としてのボル
ト２２により上述のカムプーリ２に一体的に結合固定さ
れて、カムプーリ２と同期回転し、かつこのインナロー
タ１８には図５にも示すようにヘリカルスプライン２３
を形成している。
【００２６】一方、上述のカムシャフト１の一端側に
は、このヘリカルスプライン孔２３に噛合するヘリカル
スプライン軸２４を一体形成し、このカムシャフト１が
軸方向に移動することにより該カムシャフト１と上述の
カムプーリ２との相対回転位相を可変するヘリカルスプ
ライン機構２５を構成している。
は、このヘリカルスプライン孔２３に噛合するヘリカル
スプライン軸２４を一体形成し、このカムシャフト１が
軸方向に移動することにより該カムシャフト１と上述の
カムプーリ２との相対回転位相を可変するヘリカルスプ
ライン機構２５を構成している。
【００２７】しかも、上述のヘリカルスプライン機構２
５のヘリカルスプライン噛合空間（但し、図５では図示
の便宜上、噛合空間を省略している）と、上述のオイル
ポンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２７を介し
て互に連通させている。また、このオイルポンプ１４の
サクション側は図１、図４に示す如くシリンダヘッド２
１内のオイルギャラリ２８に連通させている。さらに、
この実施例では上述のオイルポンプ１４はバルブタイミ
ング制御装置専用いわゆるＶＶＴ専用とし、例えば、そ
の吐出圧力を１５Kgf/cm2 に設定すると共に、既設の吐
出圧力が４Kgf/cm2 のエンジンオイルポンプとは別個に
形成している。なお、図中、２９はアウタカバー１６と
インナロータ１８との間のシール部材、３０はインナカ
バー１５とカムシャフト１との間のシール部材、３１，
３２は油圧シリンダ４におけるヘッドカバー１０ｂおよ
びロッドカバー１０ｃにそれぞれ設けられた油圧ポート
である。
５のヘリカルスプライン噛合空間（但し、図５では図示
の便宜上、噛合空間を省略している）と、上述のオイル
ポンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２７を介し
て互に連通させている。また、このオイルポンプ１４の
サクション側は図１、図４に示す如くシリンダヘッド２
１内のオイルギャラリ２８に連通させている。さらに、
この実施例では上述のオイルポンプ１４はバルブタイミ
ング制御装置専用いわゆるＶＶＴ専用とし、例えば、そ
の吐出圧力を１５Kgf/cm2 に設定すると共に、既設の吐
出圧力が４Kgf/cm2 のエンジンオイルポンプとは別個に
形成している。なお、図中、２９はアウタカバー１６と
インナロータ１８との間のシール部材、３０はインナカ
バー１５とカムシャフト１との間のシール部材、３１，
３２は油圧シリンダ４におけるヘッドカバー１０ｂおよ
びロッドカバー１０ｃにそれぞれ設けられた油圧ポート
である。
【００２８】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。エンジンのクランクシャフト
の回転は、クランクプーリ、タイミングベルトを介して
カムプーリ２に伝達され、このカムプーリ２と一体的に
固定されたインナロータ１８のヘリカルスプライン孔２
３からカムシャフト１のヘリカルスプライン軸２４に回
転力が伝達されるので、カムシャフト１およびカム３，
３が回転すると同時にオイルポンプ１４が駆動される。
て、以下作用を説明する。エンジンのクランクシャフト
の回転は、クランクプーリ、タイミングベルトを介して
カムプーリ２に伝達され、このカムプーリ２と一体的に
固定されたインナロータ１８のヘリカルスプライン孔２
３からカムシャフト１のヘリカルスプライン軸２４に回
転力が伝達されるので、カムシャフト１およびカム３，
３が回転すると同時にオイルポンプ１４が駆動される。
【００２９】バルブタイミングを可変する場合、上述の
オイルポンプ１４の吐出油圧を油圧方向制御手段（図示
せず）を介して油圧シリンダ４の何れかの油圧ポート３
１，３２に供給すると、この油圧シリンダ４内のピスト
ン部材６がカムシャフト１の軸方向へ移動するので、こ
のピストン部材６によりカムシャフト１が同方向へ移動
し、ヘリカルスプライン機構２５により、カムシャフト
１とカムプーリ２との相対回転位相が可変して、バルブ
タイミングを変更することができる。
オイルポンプ１４の吐出油圧を油圧方向制御手段（図示
せず）を介して油圧シリンダ４の何れかの油圧ポート３
１，３２に供給すると、この油圧シリンダ４内のピスト
ン部材６がカムシャフト１の軸方向へ移動するので、こ
のピストン部材６によりカムシャフト１が同方向へ移動
し、ヘリカルスプライン機構２５により、カムシャフト
１とカムプーリ２との相対回転位相が可変して、バルブ
タイミングを変更することができる。
【００３０】このバルブタイミングの変更と同時に、カ
ムシャフト１の図１の左方への移動時にはテーパカム３
によりバルブリフト量が大となり、逆にカムシャフト１
の図１の右方への移動時にはテーパカム３によりバルブ
リフト量が小となる。
ムシャフト１の図１の左方への移動時にはテーパカム３
によりバルブリフト量が大となり、逆にカムシャフト１
の図１の右方への移動時にはテーパカム３によりバルブ
リフト量が小となる。
【００３１】ところで、上述のヘリカルスプライン機構
２５のヘリカルスプライン噛合空間と、上述のオイルポ
ンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２７を介して
互に連通させたので、ヘリカルスプライン噛合空間（さ
らに詳しくは各シール部材２９，３０の空間内）にはポ
ンプ室２６のオイルが上述のクリアランス２７を通過し
て充満することになり、ダンピング（damping 、減衰）
効果によりヘリカルスプライン２３，２４のバックラッ
シュに起因する打音を確実に防止することができる効果
がある。
２５のヘリカルスプライン噛合空間と、上述のオイルポ
ンプ１４のポンプ室２６とをクリアランス２７を介して
互に連通させたので、ヘリカルスプライン噛合空間（さ
らに詳しくは各シール部材２９，３０の空間内）にはポ
ンプ室２６のオイルが上述のクリアランス２７を通過し
て充満することになり、ダンピング（damping 、減衰）
効果によりヘリカルスプライン２３，２４のバックラッ
シュに起因する打音を確実に防止することができる効果
がある。
【００３２】また断面椀状のカムプーリ２の内部空間に
上述のオイルポンプ１４を配設したので、このカムプー
リ２内のデッドスペースを有効利用して、オイルポンプ
１４を配設することができ、この結果、シリンダヘッド
２１の全長増加を抑制しつつ、オイルポンプ１４をコン
パクトに配設することができる効果がある。
上述のオイルポンプ１４を配設したので、このカムプー
リ２内のデッドスペースを有効利用して、オイルポンプ
１４を配設することができ、この結果、シリンダヘッド
２１の全長増加を抑制しつつ、オイルポンプ１４をコン
パクトに配設することができる効果がある。
【００３３】さらに、上述のオイルポンプ１４の吐出油
圧によりカム軸移動手段としての油圧シリンダ４を駆動
するので、油圧シリンダ４駆動用のオイルポンプ１４の
油圧を有効利用して、上述のヘリカルスプライン２３，
２４のバックラッシュに起因する打音を防止することが
できる効果がある。
圧によりカム軸移動手段としての油圧シリンダ４を駆動
するので、油圧シリンダ４駆動用のオイルポンプ１４の
油圧を有効利用して、上述のヘリカルスプライン２３，
２４のバックラッシュに起因する打音を防止することが
できる効果がある。
【００３４】加えて、上述のカムシャフト１に一体的に
形成されるカム３をテーパカムとしたので、カムシャフ
ト１の軸方向への移動により、バルブタイミングのみな
らずバルブリフト量をも可変することができる効果があ
る。なお、上述のカム３をテーパカムとすると、バルブ
反力に起因するスラスト力を打ち消す力と、カムシャフ
ト１を移動させる力との双方が必要となるが、上述のオ
イルポンプ１４の吐出圧力は例えば１５Kgf/cm2 の高圧
に設定しているので、充分な力を得ることができる。
形成されるカム３をテーパカムとしたので、カムシャフ
ト１の軸方向への移動により、バルブタイミングのみな
らずバルブリフト量をも可変することができる効果があ
る。なお、上述のカム３をテーパカムとすると、バルブ
反力に起因するスラスト力を打ち消す力と、カムシャフ
ト１を移動させる力との双方が必要となるが、上述のオ
イルポンプ１４の吐出圧力は例えば１５Kgf/cm2 の高圧
に設定しているので、充分な力を得ることができる。
【００３５】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明のカム軸は、実施例のカムシャフト
１に対応し、以下同様に、カム軸移動手段は、油圧シリ
ンダ４に対応し、オイルポンプは、トロコイド式オイル
ポンプ１４に対応し、オイルポンプ回転部材は、インナ
ロータ１８に対応するも、この発明は、上述の実施例の
構成のみに限定されるものではない。
において、この発明のカム軸は、実施例のカムシャフト
１に対応し、以下同様に、カム軸移動手段は、油圧シリ
ンダ４に対応し、オイルポンプは、トロコイド式オイル
ポンプ１４に対応し、オイルポンプ回転部材は、インナ
ロータ１８に対応するも、この発明は、上述の実施例の
構成のみに限定されるものではない。
【図１】本発明のエンジンのバルブタイミング制御装置
を示す縦断面図。
を示す縦断面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線矢視断面図。
【図３】ピストン部材の斜視図。
【図４】図１の要部拡大断面図。
【図５】図１のＢ−Ｂ線に沿う要部拡大断面図。
１…カムシャフト ２…カムプーリ ３…カム ４…油圧シリンダ（カム軸移動手段） １３…内部空間 １４…オイルポンプ １８…インナロータ ２３…ヘリカルスプライン孔 ２４…ヘリカルスプライン軸 ２５…ヘリカルスプライン機構 ２６…ポンプ室 ２７…クリアランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 晃 広島県安芸郡府中町新地３番１号 マツダ 株式会社内
Claims (4)
- 【請求項１】カム軸と、このカム軸の一端側に配設され
たカムプーリとを備え、上記カム軸と上記カムプーリと
の相対回転位相を可変して、バルブタイミングを制御す
るエンジンのバルブタイミング制御装置であって、上記
カム軸を同カム軸の軸方向に移動させるカム軸移動手段
と、上記カム軸の端部に形成されたヘリカルスプライン
軸、並びに上記カムプーリに固定され上記ヘリカルスプ
ライン軸に噛合するヘリカルスプライン孔を有し、上記
カム軸が軸方向に移動することにより上記カム軸と上記
カムプーリとの相対回転位相を可変するヘリカルスプラ
イン機構と、オイルポンプの回転部材の一部を形成する
オイルポンプ回転部材とを備え、上記ヘリカルスプライ
ン機構のヘリカルスプライン噛合空間と、上記オイルポ
ンプのポンプ室とをクリアランスを介して互に連通させ
たエンジンのバルブタイミング制御装置。 - 【請求項２】上記カムプーリは断面椀状に形成され、こ
のカムプーリの内部空間に上記オイルポンプが配設され
た請求項１記載のエンジンのバルブタイミング制御装
置。 - 【請求項３】上記オイルポンプの吐出油圧により上記カ
ム軸移動手段を駆動する請求項１または２記載のエンジ
ンのバルブタイミング制御装置。 - 【請求項４】上記カム軸に一体的に形成されるカムを設
け、該カムのカムプロフィールは、軸方向への移動によ
りバルブリフト量を可変すべくテーパ状に形成された請
求項１または３記載のエンジンのバルブタイミング制御
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19403293A JPH0726921A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19403293A JPH0726921A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0726921A true JPH0726921A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=16317809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19403293A Pending JPH0726921A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0726921A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001014694A1 (fr) * | 1999-08-23 | 2001-03-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Unite de commande de caracteristiques de soupape de moteur |
| KR20020044605A (ko) * | 2000-12-06 | 2002-06-19 | 이계안 | 엔진의 밸브구동장치 |
| US7614373B2 (en) | 2005-11-11 | 2009-11-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Oil passage construction for die-cast formed product, and oil passage construction for internal combustion engine |
| JP2010285884A (ja) * | 2009-06-09 | 2010-12-24 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンの潤滑装置 |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP19403293A patent/JPH0726921A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001014694A1 (fr) * | 1999-08-23 | 2001-03-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Unite de commande de caracteristiques de soupape de moteur |
| US6561150B1 (en) | 1999-08-23 | 2003-05-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Engine valve characteristic controller |
| CN1327110C (zh) * | 1999-08-23 | 2007-07-18 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的阀特性控制装置 |
| KR20020044605A (ko) * | 2000-12-06 | 2002-06-19 | 이계안 | 엔진의 밸브구동장치 |
| US7614373B2 (en) | 2005-11-11 | 2009-11-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Oil passage construction for die-cast formed product, and oil passage construction for internal combustion engine |
| JP2010285884A (ja) * | 2009-06-09 | 2010-12-24 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンの潤滑装置 |
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