JPH07262968A - 紫外線遮蔽膜付きランプ - Google Patents

紫外線遮蔽膜付きランプ

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JPH07262968A
JPH07262968A JP5177494A JP5177494A JPH07262968A JP H07262968 A JPH07262968 A JP H07262968A JP 5177494 A JP5177494 A JP 5177494A JP 5177494 A JP5177494 A JP 5177494A JP H07262968 A JPH07262968 A JP H07262968A
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JP
Japan
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lamp
titanium oxide
shielding film
ultraviolet
less
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Application number
JP5177494A
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English (en)
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Mitsumasa Saito
光正 斉藤
Kazuhiko Osada
和彦 長田
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/006Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character
    • C03C17/007Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character containing a dispersed phase, e.g. particles, fibres or flakes, in a continuous phase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/43Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase
    • C03C2217/46Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase
    • C03C2217/47Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase consisting of a specific material
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    • C03C2217/477Titanium oxide

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、紫外線遮蔽膜付きランプに係り、
特に紫外線を吸収する一方可視光線の透過率が高く、し
かも小型高演色メタルハライドランプまたはキセノンラ
ンプ等の表面温度が550℃以上になるランプバルブ表
面に直接に用いても十分な耐熱性、耐久性のある紫外線
遮蔽膜を有する紫外線遮蔽膜付きランプに関するもので
ある。 【構成】 酸化チタン微粒子よりなる紫外線遮蔽膜をラ
ンプ外面を形成するランプバルブの内側表面または外側
表面に塗布した構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線遮蔽膜をランプ
バルブ表面に形成した紫外線遮蔽膜付きランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、水銀ランプ、メタルハライド
ランプ或いはキセノンランプ等の所謂放電ランプから放
射される紫外線を低減する方法として、ランプバルブに
直接紫外線遮蔽膜を形成する方法と、ランプ前方に紫外
線カットガラスを付設する方法が採られている。
【0003】ランプバルブに直接紫外線遮蔽膜を形成す
る方法としては、本発明者らによる特開平2−2535
54号公報において放電ランプ或いはハロゲンランプの
バルブ表面に酸化亜鉛よりなる紫外線遮蔽膜を形成した
ランプが開示されている。ここで開示されているランプ
は従来タイプの放電ランプでありランプバルブの表面温
度は通常550°C以下である。また、ハロゲンランプ
においてもそのバルブ表面の温度は550°C以下であ
るため、前記公報に開示されている紫外線遮蔽膜の耐熱
性で十分であった。
【0004】ところが、最近開発された小型高演色メタ
ルハライドランプまたはキセノンランプは、ランプ輝度
が高く、比較的多量の紫外線を放射し、しかもバルブ表
面温度は最高温部では550°C以上にも達するもので
ある。このため、耐熱性の高い石英ガラスが使用されて
いるが、この石英ガラスは300nm以下の高エネルギ
ーの紫外線が透過することから、この紫外線遮蔽の要求
が強くなってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが前記提案した酸化亜鉛による紫外線遮蔽膜を前記
バルブ表面が550°C以上の高温に達するランプに適
用した場合、酸化亜鉛とバルブおよびバインダーのシリ
カ成分とが高温において反応し、酸化亜鉛が徐々にガラ
ス化するため、紫外線遮蔽性能が低下するという問題が
ある。また、酸化亜鉛がガラス化した部分では膜が白化
し、最終的には剥離するという問題も予想される。
【0006】このため前記小型高演色メタルハライドラ
ンプやキセノンランプからの紫外線を抑制する方法とし
ては、紫外線カットガラスをランプ前方に付設するとい
った方法によることが考えられるが、この場合には器具
から僅かではあるが紫外線が漏れる可能性があり、また
紫外線カットガラスが破損した場合の紫外線の危険性等
が懸念される。このようなことから、ランプバルブで直
接紫外線を遮蔽したいという要求があるが、これに対し
ては上述したように従来の紫外線遮蔽膜を用いることは
問題があった。
【0007】本発明は前記従来技術の問題点に鑑みてな
されたものであり、紫外線を吸収する一方可視光線の透
過率が高く、しかも小型高演色メタルハライドランプま
たはキセノンランプ等の表面温度が550°C以上にな
るランプバルブ表面に直接に用いても十分な耐熱性、耐
久性のある紫外線遮蔽膜を有する紫外線遮蔽膜付きラン
プを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達する紫外線
遮蔽膜としては、550°C以上の高温においてもラン
プバルブのシリカ成分と反応しない紫外線遮蔽物質が必
要であり、さらにランプの明るさ、演色性を損なわない
ものが要求される。
【0009】本発明者らはシリカと反応しない紫外線遮
蔽物質として、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化
チタン、酸化セリウム及び酸化第二鉄の各微粒子を用
い、これらを金属酸化物マトリックス中に分散した透明
被膜の紫外線遮蔽性について検討をした結果、ランプの
明るさ及び演色性を損なわないものとして、アナターゼ
型酸化チタンからなる被膜又はルチル型酸化チタンから
なる被膜を遮蔽物質とし、さらにそれぞれについて透過
率を80%以上かつ透過光中の拡散光成分の比率(以
下、「ヘーズ」という。)を5%以下とした被膜が最適
であることを見出した。
【0010】さらに、ランプバルブ表面にアナターゼ型
酸化チタン、及びルチル型酸化チタンからなる被膜を形
成する方法につき検討した結果、アナターゼ型にあって
は粒径100nm以下のアナターゼ型または非晶質の酸
化チタン微粒子を、ルチル型にあっては粒径50nm以
下の酸化チタン微粒子を、それぞれ金属酸化物マトリッ
ク中に分散することにより紫外線遮蔽膜として好適な膜
ができることを見出した。
【0011】すなわち本発明は前記技術的課題解決のた
めに、ランプ特に放電ランプのランプバルブ外側表面
に、アナターゼ型酸化チタン微粒子又はルチル型酸化チ
タン微粒子よりなる紫外線遮蔽膜を形成したことを特徴
とする紫外線遮蔽膜付きランプを手段としている。
【0012】また、前記アナターゼ型酸化チタンよりな
る紫外線遮蔽膜は、粒径100nm以下のアナターゼ型
酸化チタン微粒子又は粒径50nm以下のルチル型酸化
チタン微粒子を金属酸化物マトリックス中に分散したも
のからなることを特徴としている。
【0013】さらにまた、前記紫外線遮蔽膜は、前記各
酸化チタン微粒子を金属酸化物前駆体に分散し、これに
より得た塗布液を、発光管および外管からなる二重管型
ランプにおいては外管の内側表面または外側表面のいず
れか一方または双方に、発光管のみからなるランプにお
いては発光管の外側表面に塗布し、これらを焼成したも
のからなることを特徴としている。
【0014】以下、本発明を詳しく説明する。本発明に
係る紫外線遮蔽膜の対象となるランプとして好適なもの
は、比較的多量の紫外線を放射する放電ランプで、特に
ランプバルブの外側表面温度が550°C以上となる小
型高演色メタルハライドランプまたはキセノンランプが
あげられる。しかし、本発明はこれらに限らず、前記以
外の放電ランプおよび一般的なフィラメント形式のラン
プに適用することは一向に差し支えない。
【0015】前記紫外線遮蔽膜を形成する部位として
は、メタルハライドランプ等のように発光管とこれを覆
う外管より成る二重管として構成されこの外管が外気に
触れる構成のランプについては、この外管即ちランプバ
ルブの外側表面に紫外線遮蔽膜を形成することが望まし
い。一方キセノンランプ等のように発光管自体が外気に
触れる構成のランプについては、この発光管即ちランプ
バルブの外側表面に紫外線遮蔽膜を形成することが望ま
しい。これは、ランプ完成品に所謂後付けにより紫外線
遮蔽膜の形成が行える為である。しかしながら、二重管
型のランプにおいては、外管の内側表面に又は、内側表
面及び外側表面の双方に形成しても良い。
【0016】本発明に係るランプの一例として、小型高
演色メタルハライドランプ及びキセノンランプに紫外線
遮蔽膜を適用した場合の概略を図1及び図2に示す。図
1に示す小型高演色メタルハライドランプは、口金3、
放電が行われる発光管1及び発光管1を覆うランプバル
ブとしての外管2からなり、このランプバルブの外側表
面に紫外線遮蔽膜4が塗布されている。
【0017】また、図2に示すキセノンランプは、口金
8、放電が行われる陰極5と陽極6及びランプバルブと
しての発光管7からなり、このランプバルブの外側表面
に紫外線遮蔽膜9が塗布されている。
【0018】本発明者らが紫外線遮蔽物質として検討し
た、平均粒径55nmのルチル型酸化チタン、平均粒径
15nmのルチル型酸化チタン、平均粒径20nmのア
ナターゼ型酸化チタン、平均粒径10nmの酸化セリウ
ム、平均粒径30nmの酸化第二鉄、の各微粒子を、そ
れぞれ金属酸化物マトリックスの一例としてポリシロキ
サンに分散して透明被膜を形成し、これら各紫外線遮蔽
膜の分光透過率を図3に示す。
【0019】この図3から平均粒径55nmのルチル型
酸化チタンからなる紫外線遮蔽膜によるものは、可視光
線の透過率70%、ヘーズ6.8%の膜となり、これは
紫外線の透過率が低く逆に見れば遮蔽力は大きいもの
の、可視光線についても透過率が低いものとなってい
る。これは粒子の屈折率が約2.7と高く、しかも粒径
が大きいために可視光線を散乱、反射させるためであ
り、このためランプの光束を低下させ、また可視光線の
透過率が波長に対してフラットでないためランプの演色
性が変化するおそれがある。実際にこの膜をランプに形
成したところ、明るさ、演色性ともに低下した。
【0020】また、酸化セリウムによるものは可視光線
の透過率は高いものの、紫外線遮蔽性が不十分であり、
また膜厚を厚くするとランプの熱で膜が白化し、膜が剥
離するという問題が生じた。酸化第二鉄によるものは波
長400nmから600nmの可視光線を吸収するた
め、ランプ光束及び演色性が低下した。
【0021】これに対し、平均粒径15nmのルチル型
酸化チタン、及び平均粒径20nmのアナターゼ型酸化
チタン(粒子の屈折率は約2.4)によるものは、波長
400nm以下の紫外線はよく吸収するが、400nm
以上の可視光線にはほとんど影響を与えず高い透過率を
示している、このためランプ光束及び演色性にはなんら
変化を与えないことがわかった。
【0022】本発明に係るランプに形成する酸化チタン
膜としては、ランプの明るさを低下させないために高い
透明性が必要である。また、ランプの光色を変化させな
いためには、可視光域においてフラットな透過特性を有
するものが必要である。本発明者らは、紫外線遮蔽膜を
形成したことによるランプの明るさおよび光色の変化が
それぞれ5%以下とし、これを満足する酸化チタン微粒
子を分散した膜について検討した結果、可視光線の透過
率が80%以上でかつヘーズ5%以下の膜とする必要が
あることを見出した。
【0023】すなわち、可視光線の透過率は80%を下
回った場合は、被膜での吸収が大きくなり、ランプの明
るさが低下し、また、ヘーズが5%を越えた場合は、酸
化チタン粒子による光の散乱が大きくなり、この現象は
特に短い波長域において著しい。このためランプより放
射する色の成分のうち、青色域がより多く散乱、吸収さ
れるため、ランプは黄色味が強くなるという結果を引き
起こす。本発明者らは、このような被膜を得る方法とし
て、アナターゼ型においては粒径100nm以下、ルチ
ル型においては粒径50nm以下の酸化チタンの微粒子
を金属酸化物マトリックス中に分散した被膜が透明性に
優れていることを見出した。
【0024】粒径100nm以下のアナター型酸化チタ
ン又は粒径50nm以下のルチル型酸化チタンの微粒子
を金属酸化物マトリックス中に分散した被膜は、非晶質
酸化チタン又はアナターゼ型酸化チタン又はルチル型酸
化チタンをそれぞれ金属酸化物前駆体溶液に均一分散し
て塗布液を作り、これをランプバルブ表面に塗布し、温
度800°C以下で焼成することにより得ることができ
る。
【0025】本発明に係る酸化チタンはアナターゼ型ま
たは非晶質で粒径が100nm以下で3nm以上の範囲
のもの、およびルチル型では粒径が50nm以下で3n
m以上の範囲のものが好適である。この粒径がこの範囲
を越えると被膜は透明とならず、ランプ光束を低下させ
てしまう。
【0026】前記金属酸化物前駆体溶液としては、大気
中で300〜800°Cの焼成により非晶質または結晶
質の金属酸化物被膜を形成する無機高分子または有機金
属物質を用いることができる。
【0027】ここで前記無機高分子とは、主鎖が主に炭
素以外の元素で構成される高分子であり、側鎖には炭素
を含有するものを含むものである。このようなものとし
て、ポリシロキサン、ポリシラザン、ポリカルボシラ
ン、ポリホスファゼン、ポリボロシロキサン等をあげる
ことができる。
【0028】また、前記有機金属物質としては、Si,
Al,Ti,Zr等のアルコキシドの加水分解組成物ま
たは金属石けんおよびキレート化合物等をあげることが
できる。
【0029】これらSi,Al,Ti,Zr等のアルコ
キシドとしては、各金属のエトキシド、プロポキシド、
イソプロポキシド、n−ブトキシド、sec−ブトキシ
ド、tert−ブトキシドが好適である。また、金属石
けんとしては、各金属のナフテン酸塩および2−エチル
ヘキサン酸塩が好適である。また、キレート化合物とし
ては、アセチルアセトン、ベンゾイリトリフルオルアセ
トン、フロイルアセトン、トリフルオルアセチルアセト
ン等のβ−ジケトンの各金属キレート化合物を例示する
ことができる。
【0030】前記金属酸化物前駆体溶液に酸化チタン微
粒子を分散する方法としては、酸化チタン微粒子をほぼ
一次粒子まで分散し透明性の高い膜が得られることが必
要であり、このためにボールミル、アトライター、サン
ドミル、ホモジナイザー等の分散装置を用いる。このと
き分散剤を併用することは差支えない。
【0031】酸化チタン微粒子と金属酸化物マトリック
スとの配合比率としては、焼成後の被膜中の酸化チタン
の比率として40%以上でかつ95%以下とするのが好
ましい。この酸化チタンの比率が40%を下回る場合
は、紫外線遮蔽力が低く、このため膜厚を厚くしなけれ
ばならず、熱により膜剥離を起こすおそれがある。一
方、酸化チタンの比率が95%を越えるとマトリックス
不足の状態となるため、被膜強度が低下し、また紫外線
遮蔽膜の透明度が悪いものとなってしまう。
【0032】金属酸化物前駆体溶液に各酸化チタン微粒
子を分散した塗布液は、ディップコートにより塗布する
のが良好であるが他にフローコートによるものであって
もよく、これらの手法を用いてランプバルブの外側表面
に塗布し、大気中で800°C以下の温度で焼成する。
これにより各酸化チタン微粒子が金属酸化物マトリック
ス中に分散した紫外線遮蔽膜が形成される。
【0033】また、非晶質酸化チタンを用いて低温度で
焼成した場合は、酸化チタン粒子は非晶質のままである
が、ランプを点灯することによりランプバルブ表面が高
温となるので、結果的には結晶化してアナターゼ型酸化
チタンとなり、このため焼成温度は低くても差支えな
い。
【0034】焼成温度は800°Cを越えても形成した
紫外線遮蔽膜およびランプには何ら支障はないが、一般
にランプ外側表面の温度は800℃以下であり、これ以
上の温度で焼成するのはコストの増加になるだけでメリ
ットはない。したがって、焼成温度は800°C以下と
することが望ましい。
【0035】
【実施例】以下本発明の実施例を詳しく説明する。 〔実施例1〕平均粒径が20nmのアナターゼ型酸化チ
タン100重量部とポリシロキサン樹脂をSiO2 換算
で25重量部とn−ブタノール375重量部とを混合
し、サンドミルで2時間分散して酸化チタン(Ti
2 )を25%含有した塗布液を作った。
【0036】この塗布液を図1に示す小型高演色メタル
ハライドランプ(松下電器産業(株)製、M250・T
D/NDL)のランプバルブの外側表面にディップ法に
より焼成後の膜厚が0.8μmとなるように塗布し、大
気中で500°Cの温度で30分間焼成した。
【0037】したがって上記メタルハライドランプに
は、アナターゼ型酸化チタン微粒子75%、シリカマト
リックス25%よりなり可視光線の透過率88.2%、
ヘーズ1.0%の紫外線遮蔽膜が被覆されたことにな
る。このランプの発光分布図を図4に示す。この発光分
布図の測定環境としては、光源より90cm離れた地点
で、小型分光器(島津製作所製SPG−100S)を用
いて測定した。また、点灯から100時間及び2000
時間経過後のランプの明るさおよび紫外線放射量並びに
紫外線放射量により算出した紫外線遮蔽率を表1の実施
例1の項目に示す。
【0038】
【表1】
【0039】ランプの明るさおよび紫外線放射量は、光
源から1.4mの位置での照度および紫外線放射照度に
より測定した。紫外線放射照度は、測定中心感度が35
0nmにある紫外線センサーを用いた。また、紫外線遮
蔽率は、次式により算出した。
【0040】なお、前記ポリシロキサンに代えてペルヒ
ドロポリシラザンおよびポリカルボシランを用いて実施
した場合も同様の結果となった。
【0041】〔実施例2〕アルミニウムn−ブトキシド
が120.75重量部、アセチルアセトンが24.5重
量部、ノルマルブタノールが57.7重量部の混合液
に、エタノールが230.8重量部、純水が65.1重
量部、6N塩酸が1.1重量部の混合液を加えて24時
間熟成し、アルミニウムn−ブトキシドの加水分解液を
得た。この加水分解液500重量部と、平均粒径が10
nmの非晶質酸化チタン微粒子225重量部とを混合
し、これをサンドミルで2時間分散し塗布液を得た。
【0042】この塗布液を実施例1と同様、小型高演色
メタルハライドランプにディップ法により乾燥後の膜厚
が0.4μmとなるように塗布し、これを大気中におい
て500°Cで1時間焼成し、紫外線遮蔽膜付きのラン
プを得た。したがってこのランプは、アナターゼ型酸化
チタン微粒子が90%、アルミナマトリックスが10%
よりなる紫外線遮蔽膜が被覆されたランプである。
【0043】このランプの発光分布図を図5に示す。ま
た、実施例1と同様の方法により測定した点灯から10
0時間及び2000時間経過後の照度および紫外線放射
照度並びに紫外線遮蔽率を表1の実施例2の項目に示
す。
【0044】なお、前記アルミニウムn−ブトキシドに
代えてジルコニウムブトキシドおよびチタニウムイソプ
ロポキシドを用いて実施した場合も同様の結果が得られ
た。 〔実施例3〕平均粒径15nmのルチル型酸化チタンを
用いた他は、実施例1と同様にして紫外線遮蔽膜付のメ
タルハライドランプを得た。このメタルハライドランプ
には、ルチル型酸化チタン微粒子75%、シリカマトリ
ックス25%よりなり、可視光線の透過率87.9%、
ヘーズ0.4%の紫外線遮蔽膜が被覆されたことにな
る。このランプの発光分布図を図6に示す。なお、同図
には実施例1に係る発光分布曲線(点線)も併せて記載
した。
【0045】(比較例1)実施例1で用いた小型高演色
メタルハライドランプにおいて、本発明に係る紫外線遮
蔽膜を形成していない場合の発光分布図を図7に示す。
また、実施例1と同様の方法により測定した点灯から1
00時間および2000時間経過後の照度および紫外線
放射照度並びに紫外線遮蔽率を表1の比較例1の項目に
示す。
【0046】(比較例2)平均粒径が55nmのルチル
型酸化チタン100重量部、ポリシロキサンをSiO2
換算で25重量部、n−ブタノール375重量部を混合
し、これをサンドミルで2時間分散し酸化チタン(Ti
2 )を25%含有した塗布液を作った。
【0047】この塗布液を実施例1と同様の小型高演色
メタルハライドランプに、ディップ法により焼成後の膜
厚が0.8μmとなるように塗布し、大気中において5
00°Cで30分間焼成した。このランプは、ルチル型
酸化チタン微粒子75%、シリカマトリックス25%よ
りなり可視光線の透過率77.8%、ヘーズ5.6%の
紫外線遮蔽膜が被覆されたランプである。
【0048】このランプの発光分布図を図8に示す。ま
た、実施例1と同様の方法により測定した点灯から10
0時間及び2000時間経過後の照度および紫外線放射
照度並びに紫外線遮蔽率を表1の比較例2の項目に示
す。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る酸化
チタン微粒子からなる紫外線遮蔽膜は、400nm以下
の紫外線を吸収する一方可視光線の透過率は高いため、
ランプの明るさ及び演色性を低下させることなく紫外線
を十分に吸収することができる、といった効果を有す
る。また耐久性にも優れているため紫外線の吸収が長期
間に亘って低下するといったことがない。
【0050】また、本発明に係る紫外線遮蔽膜は、ラン
プ製造過程において所謂後付けによりランプバルブ表面
に被覆できるため、ランプの製造工程には何ら変更を必
要とせず、このためあらゆるランプに容易に適用するこ
とができる。
【0051】また、非晶質の酸化チタン微粒子を用いた
場合であっても、ランプ点灯によりランプバルブの外側
表面温度が高温となることで、結果的に結晶化してアナ
ターゼ型酸化チタンになるので、好都合である。
【0052】さらに、酸化チタン微粒子からなる紫外線
遮蔽膜によれば、ランプバルブの外側表面の温度が55
0°C以上の高温になった場合であっても、ランプバル
ブのシリカ成分とは反応しないため、紫外線遮蔽性能の
低下は起こらないので耐熱性に優れ、またこの紫外線遮
蔽膜はランプバルブの熱によっても白化、剥離等を起こ
さず耐久性にも優れたものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型高演色メタルハライドランプの一例を示し
た図である。
【図2】キセノンランプの一例を示した図である。
【図3】各種紫外線遮蔽膜の分光透過率を示した図であ
る。
【図4】実施例1に係るランプの発光分布図である。
【図5】実施例2に係るランプの発光分布図である。
【図6】実施例3に係るランプの発光分布図である。
【図7】比較例1に係るランプの発光分布図である。
【図8】比較例2に係るランプの発光分布図である。
【符号の説明】
1 発光管 2 外管(ランプバルブ) 3,8 口金 4,9 紫外線遮蔽膜 5 陰極 6 陽極 7 発光管(ランプバルブ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタン微粒子を分散してなる紫外線
    遮蔽膜を、発光管及び外管より成る二重管型ランプにお
    いては外管の内側表面又は外側表面のいずれか一方また
    は双方に、発光管のみからなるランプにおいては発光管
    の外側表面に塗布したことを特徴とする紫外線遮蔽膜付
    きランプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紫外線遮蔽膜は、粒径1
    00nm以下のアナターゼ型酸化チタン微粒子又は粒径
    50nm以下のルチル型酸化チタン微粒子をそれぞれ金
    属酸化物マトリックス中に分散して得たものであって、
    かつこれら紫外線遮蔽膜の可視光線の透過率が80%以
    上でしかも透過光中の拡散光成分が5%以下であること
    を特徴とする紫外線遮蔽膜付きランプ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の紫外線遮蔽
    膜は、粒径100nm以下のアナターゼ型酸化チタン微
    粒子、又は非晶質の酸化チタン微粒子、又は粒径50n
    m以下のルチル型酸化チタン微粒子を、それぞれ金属酸
    化物前駆体に分散し、これにより得た塗布液を前記ラン
    プバルブの表面に塗布し焼成したものからなることを特
    徴とする紫外線遮蔽膜付きランプ。
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