JPH07262781A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JPH07262781A
JPH07262781A JP6050124A JP5012494A JPH07262781A JP H07262781 A JPH07262781 A JP H07262781A JP 6050124 A JP6050124 A JP 6050124A JP 5012494 A JP5012494 A JP 5012494A JP H07262781 A JPH07262781 A JP H07262781A
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JP
Japan
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circuit
signal
delay
output
gate
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JP6050124A
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English (en)
Inventor
Masaru Tachibana
大 橘
Hisayuki Higuchi
久幸 樋口
Yoshinobu Nakagome
儀延 中込
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速動作に適したCMOS回路を提供する。 【構成】セルフリセット回路において出力信号20と同
相で所定の時間遅れたリセット信号50を発生する遅延
回路300に遅延時間を調整する電位30,31を加
え、遅延時間調整電位30,31を制御することで遅延
回路300の遅延時間を電源電圧,温度,製造ばらつき
によらず一定とする。 【効果】出力信号のパルス幅を電源電圧,温度,製造ば
らつきによらず一定とすることで、出力信号のパルス幅
が小さくなって信号スキューに対するマージンが減少す
るのを防げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路、特に、
高速CMOS回路およびCMOSメモリ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の分野ではCMOS回路
が広く用いられ、加工技術の微細化により高速化,高集
積化が達成されてきた。しかし、微細加工の限界も意識
され始めており、加工技術の微細化だけではなく、回路
的な工夫による高速化が強く求められている。
【0003】このような回路的な工夫による高速化とし
て、同期回路を用いたメモリのアクセス時間の短縮とパ
イプライン動作の実現が提案されている。例えば、同期
式の高速CMOSメモリ回路としてアイ イー イー
イー ジャーナル オブ ソリッドステイト サーキッ
ツ ボリューム26 ナンバ−11 1991年 ペー
ジ1577−1585(IEEE Journal of Solid−State
Circuits ,Vol. 26,No.11, November 1991,pp.157
7−1585)の回路あるいは米国特許第4,985,643号の回路
が知られている。この従来のセルフリセット回路(ある
いはポストチャージ回路)では、回路をパルス動作させ
ることで、通常のCMOS回路に比べ入力容量を半分程
度とし、回路の高速化を達成し、実効チャネル長0.5
μm のCMOSデバイスでアクセス時間約4ns、(デー
タの読み出しおよび書き込みの)サイクル時間2nsの同
期式メモリ(SRAM)が実現されていた。また、従来
のセルフリセット回路は、出力信号のリセットのための
パルス(リセットパルス)を出力信号から作るため、信
号の変化した回路にのみリセットパルスが供給され、外
部から一括でクロックを供給するダイナミック回路に比
べ、クロックでの無効な電力消費がなく低電力化も達成
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のセルフリセット
回路では高速化およびダイナミック回路に対して低電力
化は達成されているが、信号のパルス幅を、単純なCM
OSゲート回路を多段に接続した遅延回路の遅延時間に
より決めているので、電源電圧変動,温度変動,プロセ
スばらつきにより前記遅延回路の遅延時間が変動し、信
号のパルス幅が変化する。
【0005】例えば、電源電圧が高く、温度が低くて信
号のパルス幅が狭くなった場合、配線抵抗と配線容量に
よる遅延のような電源電圧によらないほぼ一定の信号の
スキューがあると、信号のパルス幅が狭くなる以上に他
の信号との重なりの期間が短くなる。
【0006】つまり従来のセルフリセット回路には、信
号のパルス幅が電源電圧変動,温度変動,プロセスばら
つきの影響を受け、信号のパルス幅が狭くなった場合に
動作マージンが減少するという問題がある。また電源電
圧が低く、温度が高くて信号のパルス幅が大きくなった
場合、回路の最高動作周波数が小さくなるという問題も
ある。このような問題は、DRAM,SRAM等のよう
にパルス幅に対する要求が厳しいものに対して、特に顕
著に現われる。
【0007】本発明の第一の目的は、セルフリセット回
路の高速性を損なうことなく、信号のパルス幅が、電源
電圧変動,温度変動,プロセスばらつきの影響を受けな
い特性を実現したセルフリセット回路を提供することに
ある。
【0008】本発明の第二の目的は、上記第一の目的を
達成するために、セルフリセット回路のリセットパルス
発生に好適な遅延回路を提供することにある。
【0009】本発明の第三の目的は、上記第一,第二の
目的を達成するために、セルフリセット回路のリセット
パルス発生のための遅延回路の遅延時間制御信号の発生
に好適な回路を提供することにある。
【0010】本発明の第四の目的は、上記の信号のパル
ス幅を一定に制御したセルフリセット回路を用いた高速
メモリ回路を提供することにある。
【0011】本発明の第五の目的は、上記第四の目的を
達成するために、上記セルフリセット回路を用いた高速
メモリ回路に好適な外部クロックと内部クロックの同期
回路を提供することにある。
【0012】本発明の第六の目的は、上記第五の目的を
達成するために、上記セルフリセット回路を用いた高速
メモリ回路の外部クロックと内部クロックの同期のため
の回路に好適な分周器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、本発明ではセルフリセット回路において、リ
セットパルス発生のための遅延回路に遅延回路の遅延時
間を制御する電圧を加え、制御信号発生回路で制御電圧
を発生する。
【0014】上記第二の目的を達成するために、本発明
の一実施形態によれば、セルフリセット回路において、
遅延回路を偶数段のCMOSゲート回路で構成し、セル
フリセット回路出力あるいは前段のCMOSゲート回路
の出力をゲート信号とするMOSトランジスタと、制御
電圧をゲート信号とするMOSトランジスタを直列に接
続する。
【0015】上記第二の目的を達成するために、本発明
の他の実施形態では、セルフリセット回路において、遅
延回路を偶数段のCMOSゲート回路で構成し、セルフ
リセット回路出力あるいは前段のCMOSゲート回路出
力をゲート信号とするMOSトランジスタ部の出力に、
制御電圧をゲート信号とするトランスファMOSトラン
ジスタを接続する。
【0016】上記第三の目的を達成するために、本発明
では、セルフリセット回路において、遅延回路の制御電
圧は、PLL回路の電圧制御発振器の制御電圧とし、P
LL回路(図3)により基準クロック信号の位相と電圧
制御発振器の出力信号の位相を比較する。また、PLL
回路の電圧制御発振器は、セルフリセット回路の遅延回
路と同様な回路で構成する。
【0017】上記第三の目的を達成するために、本発明
の他の一実施形態では、電圧制御遅延回路,位相比較器
およびチャージポンプ回路およびループフィルタ回路で
基準クロック信号の位相と電圧制御遅延回路の出力信号
の位相を比較し、セルフリセット回路の遅延回路の制御
電圧は、電圧制御遅延回路の制御電圧とする。また、電
圧制御遅延回路は、セルフリセット回路の遅延回路と同
様な回路で構成する。
【0018】上記第三の目的を達成するために、本発明
の他の一実施形態では、セルフリセット回路において、
遅延回路の制御電圧は、電源電圧に比例したドレイン電
流が流れるよう制御したMOSトランジスタのゲート電
位、あるいはゲート電位を入力とするカレントミラー回
路の出力とする。
【0019】上記第四の目的を達成するために、本発明
では、アドレスバッファ回路,デコード回路に、上記信
号のパルス幅を一定に制御したセルフリセット回路を用
いる。また、アドレス信号をメモリに取り込むタイミン
グを決めるクロック信号を、セルフリセット回路の遅延
回路の遅延時間を制御する電圧を発生するPLL回路に
加える。
【0020】上記第五の目的を達成するために、本発明
では、外部クロック信号を、電圧制御遅延回路に加え、
電圧制御遅延回路の出力をパルス幅制限回路に加える。
パルス幅制限回路の出力をバッファ回路に加えること
で、内部クロック信号を発生する。外部クロック信号と
内部クロック信号を、分周器,位相比較器およびチャー
ジポンプ回路およびループフィルタ回路からなる回路に
加え、外部クロック信号の位相と内部クロック信号の位
相を比較することで、電圧制御遅延回路の制御電圧を発
生する。
【0021】上記第六の目的を達成するために、本発明
では、クロックトインバータ回路およびインバータ回路
で構成されるリング発振器の発振周波数を外部クロック
信号および外部クロックの反転信号で制御することで、
外部クロック信号を分周した信号を発生し、上記リング
発振器の信号を内部クロック信号とその反転信号で制御
されるクロックトインバータ回路でラッチ回路に取り込
むことにより、内部クロック信号を分周した信号を発生
する。
【0022】
【作用】本発明の代表的な実施形態(図1)では、セル
フリセット回路の出力が低レベルに変化してから出力信
号をリセットするMOSが導通するまでの時間を、制御
電圧で調整することができる。電源電圧が高い,温度が
低い,MOSトランジスタのゲート長が短い、等の遅延
時間が小さくなる条件では、制御電圧をゲートに加える
MOSトランジスタのゲート,ソース間電圧を小さく
し、電源電圧が低い,温度が高い,MOSトランジスタ
のゲート長が長い等の遅延時間が大きくなる条件では、
制御電圧をゲートに加えるMOSトランジスタのゲー
ト,ソース間電圧を大きくして遅延回路の遅延時間を一
定に保つことができる。制御電圧は制御電圧発生回路で
遅延回路の遅延時間が一定となるよう発生できる。
【0023】また、本発明の代表的な実施形態(図1)
では、出力信号あるいは前段のCMOSゲート回路出力をゲ
ート信号とするMOSトランジスタと制御電圧をゲート
信号とするMOSトランジスタを直列に接続すること
で、制御電圧端子には、ほぼMOSトランジスタのゲー
ト容量負荷が接続されるだけとなる。
【0024】本発明の他の実施形態(図19)では、制
御電圧端子には、ほぼMOSトランジスタのゲート容量
負荷が接続されるだけとなる。
【0025】本発明の代表的な実施形態(図3)では、
PLL回路の電圧制御発振器の制御電圧は、基準クロッ
ク信号と電圧制御発振器の発振周期(すなわち1段あた
りの遅延時間×段数×2)および位相が等しくなるよう
決まること、電圧制御発振器を、セルフリセット回路の
遅延回路と同様な回路で構成することから、基準クロッ
ク信号の周期が一定の条件下では、制御電圧により遅延
回路の1段あたりの遅延時間も決まる。この制御電圧を
セルフリセット回路の遅延回路の制御信号とし、基準ク
ロック信号の周期を一定とすることで、セルフリセット
回路の遅延回路の遅延時間を一定に制御することができ
る。
【0026】本発明の他の実施形態(図14)では、電
圧制御遅延回路の制御電圧は、基準クロック信号の位相
と電圧制御遅延回路の出力信号の位相が等しくなるよう
決まることから、基準クロック信号の周期が一定の条件
下では、電圧制御遅延回路の1段あたりの遅延時間が決
まり、制御電圧により遅延回路の1段あたりの遅延時間
も決まる。この制御電圧をセルフリセット回路の遅延回
路の制御信号とし、基準クロック信号の周期を一定とす
ることで、セルフリセット回路の遅延回路の遅延時間を
一定に制御することができる。
【0027】本発明の他の実施形態(図15)では、制
御電圧をゲート電極に加えたMOSトランジスタのドレ
イン電流は電源電圧に比例するので、セルフリセット回
路の遅延回路の遅延時間の電源電圧変動を補償すること
ができる。
【0028】本発明の代表的な実施形態(図7)では、
アドレスバッファ回路,デコード回路に、信号のパルス
幅を一定に制御したセルフリセット回路を用いること
で、デコード時間およびサイクル時間が短縮される。ま
た、アドレス信号をメモリに取り込むタイミングを決め
るクロック信号を、セルフリセット回路の遅延回路の遅
延時間を制御する電圧を発生するPLL回路に加えるこ
とで、アドレス信号をメモリに取り込むタイミングを決
めるクロック信号でセルフリセット回路の遅延回路の遅
延時間を制御できる。
【0029】発明の一実施形態(図16)では、外部ク
ロック信号の位相と内部クロック信号の位相が一致し、
またパルス幅制限回路およびバッファ回路での消費電力
が低減できる。
【0030】本発明の一実施形態(図17)では、外部
クロック信号を分周した信号と、内部クロック信号を分
周した信号が得られる。
【0031】
【実施例】図1に本発明のパルス幅を一定に制御できる
セルフリセット回路の一実施例を、図2にその動作波形
図を示す。
【0032】図1はメモリのデコード回路の一部を示し
ている。図1の回路は入力10および入力11の信号を
反転して21(20),22に出力し、21,22の信
号のNOR論理信号を23に出力するAND回路として
働く。
【0033】まず、図1の回路602について説明す
る。回路602は入力10の反転信号を20に出力する
インバータ回路として働く。高速化のために、以下の工
夫がなされている。図1の回路のようなセルフリセット
回路では、信号は低レベル“L”あるいは高レベル
“H”のスタティックな電位として扱われるのではな
く、図2に示すようなパルスの有無で表わされる。例え
ば、図2の10に示すように、10が“L”から“H”
さらに“L”へと変化する場合を“1”の状態、パルス
が出力されず“L”から変化しない場合を“0”の状態
とする。このため、信号の伝播遅延時間は、10が
“L”から“H”に変化した後、20が“H”から
“L”に変化するまでの遅延時間だけを考えれば良い。
【0034】ここで、信号をパルスで表現すること以外
は通常のCMOS回路と同じなので、メモリ回路のデコ
ーダ等にも適用でき、詳細な適用例については、図7以
降で述べる。すなわち回路602については、10が
“L”から“H”に変化した後、20が“H”から
“L”に変化するまでの遅延時間だけを考えれば良く、
この遅延時間を短縮するために、回路602は以下のよ
うに設計される。
【0035】回路602のPMOS 200は直流的に20の電
位を与えるための素子で、ゲート幅はNMOSトランジ
スタ(以下NMOSと略記する。)100,PMOSト
ランジスタ(以下PMOSと略記する。)201に比べ
十分小さく設計される。これにより、602の入力容量
は、ほぼNMOS 100のゲート容量だけとなるので、PMOS 2
00のゲート幅とNMOS 100のゲート幅の比を1:1から
2:1通常のCMOS回路に対して、負荷駆動電流一定で比
較すると入力容量はほぼ1/2となり、入力容量一定で
比較すると負荷駆動電流が約2倍となり、高速化が達成
される。PMOS 201は出力20を“L”から“H”に充電
するための素子として働き、20と同相で所定の時間遅
れた信号50(リセットパルス)で駆動される。20の充
電の遅延時間が小さくなるようPMOS 201のゲート幅は大
きく設計されるが、201のゲート容量は入力10の容
量には含まれず、また4段のインバータ回路で構成され
る遅延回路300を介して出力20に接続されるので、
20の容量の増加も小さい。例えば、遅延回路300の
インバータ各段の入力容量/負荷容量の比を1:5に設
計するとPMOS 203,NMOS 101のゲート容量の和はPMOS 2
01のゲート容量の1/625になる。
【0036】回路602の動作を、図2に沿って説明す
る。入力10には低レベル(以下“L”と表わす)から
高レベル(以下“H”と表わす)さらに“L”へと変化
するパルスが入力される。出力20には、“H”から
“L”さらに“H”へと変化するパルスが出力される。
入力10が“L”の状態では、20が“H”、50は
“H”の状態にある。入力10が“L”から“H”に変
化すると、20は“L”に変化する。20が“L”に変
化すると遅延回路300の遅延時間遅れた時刻に、50
が“L”に変化する。50が“L”になることで、PMOS
201が導通となる。
【0037】50が“L”になる時刻に入力10も
“L”になるように設計すると、PMOS 201が導通するの
と同時にNMOS 100が非導通に変化するので、PMOS 201,
NMOS 100を流れる貫通電流は従来のCMOS回路と同じ
程度にできる。50が“L”になる時刻以前に、入力1
0が“L”になるように設計すると、PMOS 201,NMOS 1
00を流れる貫通電流は従来のCMOS回路より小さくで
きる。動作を理解しやすくするために、図2(実線)で
は、50が“L”になる時刻以前に、入力10が“L”
になるように設計した場合の波形を示している。(図2
の入力10,11のように幅の狭いパルス信号を外部の
クロック信号から発生する方法については、後に図8の
説明で述べる。) PMOS 201が導通し、NMOS 100が非導通になるので、20
が“H”になる。PMOS 201が導通する時刻は、20が
“L”に変化してから遅延回路300の遅延時間後なの
で、結局、20のパルス幅は遅延回路300の遅延時間
で決まる。PMOS 201が導通し20が“H”になると、遅
延回路300の遅延時間遅れた時刻に、50が“H”に
変化しPMOS 201が非導通となる。PMOS 201が非導通とな
ることで次に入力10が“L”から“H”に変化したと
きに高速に20を“L”に放電することができるので、
次の入力の変化を待つ待機状態となる。つまり、602の
最小動作サイクル時間は、ほぼ20のパルス幅と50の
パルス幅の和となる。20のパルス幅と50のパルス幅
はそれぞれ遅延回路300の遅延時間程度なので、60
2の最小動作サイクル時間は遅延回路300の遅延時間
の約2倍となる。
【0038】回路602において、PMOS 201のゲート電
極を遅延回路300で駆動することの他の効果について
説明する。PMOS 201を遅延回路300で駆動すること
で、201のゲート容量が“H”から“L”に放電され
るのは、出力20が“H”から“L”に変化した場合に
限られる(何故なら、遅延回路300は出力20の遅延
信号を出力するため)。一方、201のゲートをチップ
上のいくつかの回路に共通のクロック信号で駆動する従
来のダイナミック回路の場合には、出力20が変化して
いない回路のリセットのPMOS(201に相当する他
の回路のPMOS)も充放電されることになり、本来不必要
な電力を消費することになる。つまり、PMOS 201を遅延
回路300で駆動することで、従来のダイナミック回路
に対して、低消費電力化が達成される。
【0039】図1の回路600は、回路602と同じ構
成のインバータ回路を示し、601は300と同じ構成
の遅延回路を示している。また、抵抗405,容量50
1はインバータ回路の出力20をNOR回路230,2
31,150,151の入力21に接続するための配線
の(寄生)抵抗と(寄生)容量を示している。図1のN
OR回路230,231,150,151もインバータ
回路602と類似の高速化の工夫がなされている。60
2ではPMOS 200がNMOS 100,PMOS 201に比べ十分小さく
設計されたが、NOR回路230,231,150,1
51では、NMOS 150,151のゲート幅が、PMOS 230,23
1,NMOS 152のゲート幅に比べ小さく設計される。(2
1,22では、“H”から“L”さらに“H”へと変化
する場合が“0”の状態、パルスが出力されず“H”か
ら変化しない場合が“1”の状態に相当する。)これに
より602と同様の高速化の効果が得られる。
【0040】図1のNOR回路230,231,15
0,151の動作を図2に沿って説明する。入力11に
も入力10と同様に“L”から“H”さらに“L”へと
変化するパルスが入力され、上で説明したように出力2
0,22には“H”から“L”さらに“H”へと変化す
るパルスが出力される。入力10,11が“L”から
“H”に変化すると、20,22は“L”に変化する。
20,22が“L”に変化すると、23は“H”に変化
する。23が“H”に変化することで、601の遅延時
間遅れた時刻に、NMOS 152のゲート電位が“H”に変化
する。NMOS 152のゲート電位が“H”に変化すること
で、23は“L”となる。さらに、601の遅延時間遅
れた時刻に、NMOS 152のゲート電位が“L”になり、次
の入力を待つ待機状態となる。
【0041】図1の回路では20,22,23のパルス
幅を一定とし、最小動作サイクル時間を大きくしないた
めに以下の工夫がなされている。
【0042】回路602を例に説明する。602では制
御電圧30,31で、遅延回路300の遅延時間を調整
し、20および50のパルス幅を所定の値に設定する。
例えば、電源電圧が高く、温度が低い場合には、30の
電位を高く、31の電位を低くすることで、20のパル
ス幅が狭くなるのを防ぐことができ、また、電源電圧が
低く、温度が高い場合には、30の電位を低く、31の
電位を高くすることで、20のパルス幅が大きくなるの
を防ぐことができる。遅延回路300の遅延時間を3
0,31の電位で調整するだけなので、従来のセルフリ
セット回路と同様の高速性が保たれる。
【0043】図2の波形図では、実線は、本発明の回
路、および電源電圧が低く、かつ温度が高く遅延回路の
遅延時間が大きい場合の従来回路の動作波形を示し、破
線は電源電圧が高く、かつ温度が低く遅延回路の遅延時
間が小さい場合の従来回路の動作波形を示している。イ
ンバータ回路の出力20とNOR回路230,231,
150,151はチップ上で離れた場所に配置されてい
る。インバータ回路の出力20とNOR回路230,2
31,150,151の入力21に接続するための配線
の(寄生)抵抗402と(寄生)容量501が存在する
ことで、21の信号波形は、図2に示すように立上り時
間,立ち下がり時間ともに大きくなり、信号20から配
線の時定数遅れた波形となる。
【0044】一方、インバータ回路600は、NOR回
路230,231,150,151に近い場所に配置さ
れている。このため22は配線遅延の影響を受けず、N
OR回路の二つの入力21,22のパルスの幅は異なる
値をとり、21,22がともに“L”となる期間は2
0,22のパルスの幅より小さい。23が“H”に変化
するためには、23を“H”に充電するのに十分な時
間、入力21,22がともに“L”となる期間がなけれ
ばならない。
【0045】図2の従来回路の波形(破線)は、電源電
圧,温度等の変動で20のパルス幅が小さくなり、その
ため入力21,22がともに“L”となる期間が小さ
く、PMOS 230,231 が完全に導通せず、23の
充電時間が大きくなった例を示している(NOR出力2
3の立上りが遅れるのでNMOS 152のゲート電位の立上り
も遅れ、これが23のパルス幅にも影響するが、簡単の
ため図2では、NMOS 152のゲート電位への影響だけを示
している)。
【0046】従来回路では、電源電圧,温度,製造ばら
つきでパルス幅が変動するので、動作マージンを確保す
るとパルス幅が大きくなり、すなわち、動作周波数が小
さくなる。一方、本発明の回路では、制御電圧30,3
1で20のパルス幅を一定に制御できるので、20のパ
ルス幅が減少し信号のスキューに対する動作マージンが
減少することを防ぐことができる。また、電源電圧が低
く、温度が高い場合には、30の電位を低く、31の電
位を高くすることで、20および50のパルス幅が大き
くなるのを防ぐことができる。これにより、動作マージ
ンを確保しつつ、回路の最小動作サイクル時間が大きく
なり最高動作周波数が低下することを防ぐことができ、
高周波動作が可能となる。図1,図2では配線の抵抗と
容量による信号スキューの例を説明したが、一般の信号
スキューに対して同様の効果がある。
【0047】また、制御電圧30,31をPMOS 202,2
04,206,208,NMOS 102,104,106およ
び108のゲート電極に加え203,205,207,
209,101,103,105および107と直列に接
続し遅延時間を制御することで、制御端子30,31の
負荷はゲート容量だけとなり、30,31に大きな電流
を供給しなくてよい利点がある。例えばMOSトランジ
スタのソース電極を制御する場合には負荷の駆動電流を
制御電位の電源が供給しなければならないが、本実施例
の構成ではそういった電源の電流供給能力の設計の問題
を避けることができ、大電流が流れることによる精度の
低下を防げる。また、基板電極を制御する場合に対して
は基板とソース,ドレイン電極の順方向バイアスの問題
等が生じない利点がある。
【0048】以上説明したように、図1の回路では、遅
延回路300,601の遅延時間を制御電圧30,31
で一定に制御し、20および50のパルス幅を一定と
し、動作マージンを確保しつつ高周波動作を可能とした
ことに特徴がある。図1の回路は遅延回路がインバータ
回路で構成されているが、一般の論理回路で遅延回路が
構成されている場合にも容易に適用できる。
【0049】図3に本発明のセルフリセット回路の制御
電圧30,31の発生回路の一例を示す。図3の回路
は、PLLと呼ばれる回路で、電圧で遅延時間を制御で
きるインバータ回路301から309は電圧制御発振器
を構成している。この電圧制御発振器の制御電圧30,
31を図1の回路の遅延時間制御電圧30,31として
供給する。
【0050】図3の回路の動作を説明する。電圧制御発
振器301から309の発振出力信号51をインバータ
回路310で分周器311に伝える。310はバッファ
回路として働く。分周器311で分周された信号53と
基準クロック信号40を位相比較器312で比較する。
53の周波数が基準クロック信号40の周波数より高い
場合には、図3の回路は、電圧制御発振器の発振周波数
を下げるよう制御電圧30の電位を高く、また、31の
電位を低くするよう働く。53の周波数が基準クロック
信号40の周波数より低い場合には、図3の回路は、電
圧制御発振器の発振周波数を上げるよう制御電圧30の
電位を低くし、31の電位を高くするように働く。つま
り、53の周波数は基準クロック信号40の周波数に等
しくなる。分周器311を置くことで53の周波数を下
げることができるので、外部から加える基準クロック信
号40の周波数も低くでき、ノイズ,消費電力等の高周
波動作の問題を緩和できる。
【0051】また、図3でチャージポンプおよびループ
フィルタとして示した313は、位相比較器312の出
力から制御電圧30,31を作るための回路として働
く。
【0052】図3では電圧制御発振器301から309
は、図1の回路の遅延回路300と同様なインバータ回
路9段で構成しており、図1の遅延回路300のインバ
ータ回路の段数4段の約2倍となっている。電圧制御発
振器301から309の発振周期はインバータ回路18
段分の遅延時間となる。また301から309は、図1
の遅延回路300と同様のインバータ回路なので、電圧
制御発振器301から309の発振周期は図1の遅延回
路300の遅延時間の約4倍となる。仮に、分周器31
1は52の周波数の1/2の周波数の信号を53に出力
するとすると、図1の遅延回路300の遅延時間すなわ
ち図1の回路の出力信号20のパルス幅は基準クロック
信号40の周期の約1/8となる。つまり、図1の回路
の出力信号20の所望のパルス幅の8倍の周期の基準ク
ロック信号40を加えることで図1の回路の出力20の
パルス幅を一定に制御することが可能となる。
【0053】以上の説明では、分周器311を1/2分
周器として説明したが、1/2分周器に限らず、電圧制
御発振器のインバータ回路段数も上記の考え方で任意に
設計できる。
【0054】図3の回路の特徴は、PLL回路により5
3の周波数を基準クロック信号40の周波数に一致さ
せ、図1の回路の遅延回路300とPLL回路の電圧制
御発振器301から309を同様なインバータ回路で構
成し、PLL回路の電圧制御発振器の制御電圧30,3
1を、図1の回路の遅延回路300の制御電圧として用
いることで、電圧制御発振器301から309と図1の
回路の遅延回路300の段数の関係と基準クロック信号
40の周期から遅延回路300の遅延時間を容易に設計
できるようにした点にある。
【0055】図4に図3の回路の位相比較器312およ
びチャージポンプ,ループフィルタ回路313の一例を
示す。
【0056】図4の回路の動作を説明する。位相比較器
312自体は一般的な回路なので詳細な説明は省略し、
312の動作の要点を簡単に説明する。分周器311の
出力53の位相が基準クロック信号40の位相より進ん
でいるときには55に“L”のパルスが出力され、53
の位相が基準クロック信号40の位相より遅れていると
きには54に“L”のパルスが出力される。55の信号
はインバータ回路323により反転されるので、53の位
相が40の位相より遅れているときにはPMOS 214が導通
し、53の位相が40の位相より進んでいるときにはNM
OS 113が導通する。つまり、53の位相が40の位相よ
り遅れているときには57の電位は高くなり、53の位
相が40の位相より進んでいるときには57の電位は低
くなる。抵抗400,401,容量500は57の電位
を平滑化するためのフィルタとして働く。
【0057】この57の電位をPMOS 215,244,NMOS
114,123で構成されるカレントミラー回路で制御電
圧30,31に伝える。53の位相が40の位相より遅
れているときには57の電位は高くなり、30の電位は
低く、31の電位は高くなる。これにより、図3の電圧
制御発振器301から309の発振周波数は高くなり、
図1の遅延回路300の遅延時間は小さくなる。53の
位相が40の位相より進んでいるときには57の電位は
低くなり、30の電位は高く、31の電位は低くなる。
つまり、図3の電圧制御発振器301から309の発振
周波数は低くなり、図1の遅延回路300の遅延時間は
大きくなる。定常状態では、53の位相と40の位相が
一致する。
【0058】図5に図3の回路の分周器311の一例を
示す。
【0059】図5の回路は52の1/2の周波数を53
に出力する1/2分周器として働く。図5の回路は、イ
ンバータ回路328,クロックトインバータ回路21
6,217,115,116、インバータ回路329,
330,クロックトインバータ回路220,221,1
19,120,インバータ回路331,332の7段の
ゲート回路をリング状に接続したリング発振器として動
作し、その発振周波数はクロックトインバータ回路の制
御クロック信号60,61で制御される。図5の回路
は、後で述べる図17の回路と類似の回路なので、詳細
な動作は図17で説明することとし、ここでは要点だけ
を述べる。52に、図3の電圧制御発振器の発振出力を
加えると、60,61にそれぞれ52と同相,逆相の信
号が得られる。64,64の信号を反転した53の信号
は、60,61の信号の1サイクルの変化、すなわち、
52の1サイクルの変化に対して1回の割合で変化し、
60,61の周波数すなわち52の周波数の1/2の周
波数を、53に出力する1/2分周器として働く。
【0060】図6は本発明の図1,図3,図4,図5の
回路の効果を示す図で、これらの回路を組み合わせた場
合の図1の出力信号20のパルス幅と電源電圧変動,温
度変動,製造ばらつきの関係を従来回路と比較した一例
を示している。電源電圧が2.0Vから3.0V、温度が
0℃から100℃、製造ばらつきの例としてMOSトラ
ンジスタのドレイン電流が標準値に対して±10%変動
した場合、図より分かるように出力信号20のパルス幅
は、従来回路で最大値約1.37ns 、最小値約0.86n
s、変動幅0.51nsに対して、本発明の回路では最大値
約1.34ns、最小値約1.13ns、変動幅0.21nsと
なり変動幅が大幅に減少している。また、従来回路、本
発明の回路とも出力20のパルス幅の最大値が約1.4n
s であることから、最小サイクル時間はほぼ等しいが、
出力20のパルス幅の最小値は、本発明の回路は従来回
路の1.31 倍となっており、すなわち図1で説明した
ように動作マージンが改善されていることが分かる。
【0061】図7に本発明のパルス幅を一定に制御でき
るセルフリセット回路を用いたメモリ回路のブロック図
を示す(図中セルフリセット回路と表示した部分にセル
フリセット回路を用いる)。
【0062】図1で示したセルフリセット回路を、図7
のようにデコード回路701,703,アドレスバッファ
回路704に用いることで、セルフリセット回路により
アクセス時間の高速化を実現でき、また、セルフリセッ
ト回路の信号のパルス幅を一定に制御できるので安定な
動作が実現できる。セルフリセット回路をデコード回
路,アドレスバッファ回路に用いるので、デコード回路
の信号(例えば図10の入力信号10,アドレスバッフ
ァ回路の出力信号82),ワード線(図11の87),
列選択線(図11の25)の信号等は、パルス信号とな
るが、信号がパルスとなること、およびセルフリセット
回路の信号のパルス幅を一定に制御するための回路を除
いては通常のスタティックなメモリ回路と同様に設計で
きる。
【0063】図7のクロック信号40は、アドレス信号
を取り込むタイミングを決めて同期動作させるための基
準クロック信号を表わしている。図7の回路ではクロッ
ク信号40から、アドレス信号80をアドレスバッファ
に取り込むタイミングを決めるための内部クロック信号
81を発生するだけではなく、セルフリセット回路の遅
延回路の遅延を制御する電圧30,31を発生する例を
示している。
【0064】図7のセルフリセット回路をデコード回路
に用いるメモリの特徴は、クロック信号40によりアド
レス信号を取り込むタイミングを決めるだけでなく、P
LL回路を搭載することによりクロック信号40とPL
L回路から、セルフリセット回路の遅延回路の遅延を制
御する電圧30,31も発生した点にある。
【0065】図8は本発明の図7のメモリの内部クロッ
ク信号81の発生回路705の一例を、図9はその動作
波形を示している。
【0066】図8の回路では、高速化のためにPMOS 232
のゲート幅はNMOS 153のゲート幅より十分小さく、例え
ばゲート幅比を1:10に設計する。また、620,6
21,622は618と同じ30,31の電圧で遅延時
間を制御されるインバータ回路を示し、図1の遅延回路
300と同様に働く。図7に示したように内部クロック
信号81でアドレス信号80を取り込むアドレスバッフ
ァ回路704をセルフリセット回路とするために以下の
工夫がなされている。アドレスバッファ回路704にセ
ルフリセット回路を使うために、外部のクロック信号4
0から、メモリの動作周波数(外部の基準クロック信号
40の周波数)によらない幅の狭い内部クロック信号8
1を発生する(何故なら、例えば、図1の回路を例に説
明すると、入力信号10は、リセットパルス50が
“H”から“L”に変化する時刻には“H”から“L”
に変化していなければならず、このリセットパルス50
が“H”から“L”に変化する時刻は、外部クロック信
号40の周期とは独立に遅延回路300によって決めら
れるので、外部クロック信号40の周波数によらないパ
ルス幅を持った信号が必要となるためである)。
【0067】図8は、NAND回路で外部クロック信号
40と40の逆相の遅延信号90から内部クロック信号
81を発生させる例を示している。また、図8の回路
は、外部クロック信号40の立上りのタイミング(40
が“H”から“L”に変化する時刻)でアドレス信号8
0をメモリに取り込むために、81に“L”のパルスを
出力するよう働く。
【0068】図9に沿って簡単に動作を説明する。40
が“L”から“H”に変化すると、NMOS 153が導通し、
81が“L”となる。40が“L”から“H”に変化し
た時刻からインバータ回路619,618,620,6
21,622の遅延時間経過すると遅延信号90が
“H”から“L”に変化する。90が“L”になるとPM
OS 233が導通するので、81が“H”になる。NAND
回路232,233,153,154の遅延時間とイン
バータ回路619の遅延時間がほぼ等しいとすると、内
部クロック信号81のパルス幅は、ほぼ618,62
0,621,622の遅延時間となる。この618,62
0,621,622の遅延時間を図1の回路と同様に3
0,31で一定に制御することで、内部クロック信号8
1のパルス幅を一定とできる。
【0069】図8の回路の特徴は、NAND回路で外部
クロック信号40と40の逆相の遅延信号90から40
の周波数によらない幅の狭い内部クロック信号81を発
生し、さらに81のパルス幅を30,31で一定に制御
した点にある。図8では、外部クロック信号40の立上
り時に出力にパルスを発生させる例を説明したが、外部
クロック信号40の立下がり時に出力にパルスを発生さ
せる回路も同様の考え方で容易に構成できる。
【0070】図10は本発明の図7のメモリのアドレス
バッファ回路の一例を示している。
【0071】図8の回路では、外部のクロック信号40
の立上り時に出力にパルスを発生させるために、PMO
S 232のゲート幅をNMOS 153のゲート幅より小さく
設計したが、図10のアドレスバッファ回路では、PMOS
234,NMOS 155で構成されるインバータは内部クロック
信号81の立ち下がりのタイミングで86に“L”から
“H”さらに“L”へと変化するパルスを出力する。こ
のため、インバータ234,155の高速化のためにPM
OS 234のゲート幅をNMOS 155のゲート幅より十分大きく
設計する。同様に、NAND回路235,236,15
7,158は、インバータ606の出力が“H”の場合
に、86の立上りのタイミングで、82に“H”から
“L”さらに“H”へと変化するパルスを出力するの
で、PMOS 235,236のゲート幅を小さく、NMOS 157,
158のゲート幅を大きく設計する。604、605は
図1の300と同様の30、31の電圧で遅延時間を制
御される遅延回路を、608は607と同様のインバー
タ回路を示す。
【0072】図10の回路の動作を簡単に述べる。外部
クロック信号40が“L”から“H”に変化する以前に
アドレス信号80を確定させる(“H”あるいは“L”
に定める)。外部クロック40が“L”から“H”に変
化すると、内部クロック81が“H”から“L”に、8
6が“L”から“H”に変化する。80が“L”なら
ば、82が“L”に変化する。86が“L”から“H”
に変化した時刻から遅延回路604の遅延時間経過する
と91が“L”から“H”に変化し、NMOS 156が導通す
る。図8の回路で、81のパルス幅はインバータ回路4
段618,620,621,622の遅延時間程度に制限
されているので、NMOS 156が導通する時刻には、81は
“L”から“H”に変化しており、PMOS 234は非導通と
なっている。PMOS 234が非導通、NMOS 156が導通となる
ので、86は“H”から“L”に戻る。
【0073】また、82が“L”に変化した時刻から、
遅延回路605の遅延時間が経過すると92が“L”に
変化し82が“H”に充電(リセット)される。NAND
回路235,236,157,158にアドレス信号8
0の反転信号を加える図10の回路と、NAND回路に
アドレス80の非反転信号を加える回路を用意すること
で、アドレス信号80および80の反転信号に対応する
相補なパルス信号が得られる。このパルス信号(82と
その相補な信号)を、行,列デコーダ703,701
(図7)によりデコードすることで、アドレス信号のデ
コードが可能となる。遅延回路604,605の遅延時
間を30,31の電圧で制御することで、図1の回路と
同様の効果が得られる。
【0074】図10の回路の出力信号10(82の反転
信号)を、図1の回路でデコードすることで、信号23
が得られ、23を図11の回路でデコードすることでワ
ード線を選択する。図10の回路の特徴は、NAND回
路で内部クロック81とアドレス信号の論理を作った点
にあるが、図10,図1のデコード回路,アドレスバッ
ファ回路の考え方は、任意のCMOS回路の論理構成に
適用できること、デコード回路の論理の構成は実施例の
構成に限らない。
【0075】図11は本発明の図7のメモリのセンス回
路,デコード回路、メモリセルアレイの一部の例、図1
2はセンス回路の一例を示している。
【0076】図11および図12の回路の動作を説明す
る。図10のアドレスバッファ回路の出力信号10(8
2の反転信号)を、図1の回路でデコードし、その出力
信号23および24をNAND回路609でデコードす
る。さらに、609の出力信号をインバータ回路610
で反転することで、ワード線87を選択する。609,
610を通常のCMOS回路とした場合、レイアウト面
積を小さく抑えられる。609,610を図1の回路の
ようなセルフリセット回路とした場合は高速動作に適す
る。ワード線87は、“H”のパルス(“L”から
“H”さらに“L”になるパルス)により選択される
が、列の選択は、列選択のためのPMOS238,239を選
択することで実現するので“L”のパルス(“H”から
“L”さらに“H”になるパルス)により選択される。
87を“H”、列選択信号25を“L”とすることで、
読み出されたメモリセル611の信号はビット線88,
89,PMOS 238,239,コモンデータ線32,33を
通って、1段目のセンスアンプ159,160,161
に伝わる。
【0077】図11の34は1段目のセンスアンプの活
性化信号を示す。PMOS 270,271,240はセンスア
ンプ出力35,36のイコライズのための素子として働
く。1段目のセンスアンプ出力35,36の信号は2段
目のセンスアンプ612でさらに増幅され37,38に
伝達される。2段目のセンスアンプ出力37,38の信
号は、162,163,164,241,242で構成
されるラッチ型のセンスアンプでほぼ電源電圧まで増幅
され14に出力される。34と同様に、39はラッチ型
のセンスアンプの活性化信号を示し、また、PMOS 243は
イコライズのための素子として働く。
【0078】PMOS 244,245,NMOS 165,166,イ
ンバータ回路613,614はラッチ型センスアンプ出
力14の信号をラッチしデータ出力端子85に出力する
ためのラッチ回路として働く。12,13は14の信号
をラッチするタイミングを制御する信号を表わしてい
る。12,13をそれぞれ“L”,“H”とすること
で、14の信号を613,614に伝達でき、12,1
3をそれぞれ“H”,“L”とすることで、14の信号
を記憶できる。
【0079】図13は、本発明のメモリのセンス回路
(図11)の活性化信号34の発生回路の一例を示して
いる。616,617は図1の遅延回路300と同じ構
成の遅延回路を表わしている。
【0080】図11の回路では、34を“H”として1
段目のセンスアンプ159,160,161を活性化す
るタイミングは、87が“H”、列選択信号25が
“L”となった後、メモリセル611の信号が、ビット
線88,89,列選択PMOS 238,239,コモンデータ
線32,33を通って、1段目のセンスアンプ159,
160に伝わった後でなければならない。
【0081】図13の回路はこの34のタイミングを安
定に発生するために以下の工夫がなされている。
【0082】センスアンプの活性化信号34を“L”か
ら“H”に変化させるタイミングは必ず、列選択信号2
5が“L”となった後でなければならないので、25が
“L”となったことを検出して、34を“H”に立ち上
げる。図13の回路では25が“L”となると、28が
“H”に変化し、616の遅延時間経過した後93が
“H”となり、28が“L”にもどる。28が“H”に
変化することで、95が“L”となり、活性化信号34
が“H”となる。NMOS 168のゲート幅はPMOS 249のゲー
ト幅に比べ十分小さく設定されることは、図10の回路
と同じである。34が“H”となった後、617の遅延
時間経過すると94が“H”に変化し、34が“L”に
もどる。ところで、コモンデータ線32,33はいくつ
かの列で共有され、コモンデータ線32,33につなが
るビット線対は88,89だけではない。このため、3
2,33につながるビット線対の中のどの一つが選ばれ
ても34に“H”のパルスが出力されるよう、32,3
3につながるビット線対の列選択信号全てのNAND論
理信号を28に作る。
【0083】図13の26,27は、32,33に接続
されている88、89以外のビット線対の選択信号を表
わしている。抵抗406は、待機時に28に“L”の電
位を与えるための素子として働く。コモンデータ線3
2,33につながるビット線対数が大きくなると、NA
ND論理を作らなけらばならない列選択信号数も大きく
なるが、図13のNAND回路246,247,24
8,406のようにNAND回路をセルフリセット回路とす
ることで、入力数が増加しても高速な動作が実現でき
る。遅延回路617の遅延時間を30,31で一定に制
御することで、センスアンプの活性化時間を一定にでき
るので、動作マージンが大きくなることは図1の回路と
同じである。
【0084】図13の回路の特徴は、高速動作が可能な
セルフリセットNAND回路で列選択信号からセンスア
ンプの活性化のタイミングを発生することで、必ず列選
択信号が選択状態となった後にセンスアンプが活性化さ
れる特性を実現したこと、セルフリセット回路の信号パ
ルス幅を30,31で一定に制御し動作マージンを拡大
したことにある。図13では34の発生回路を例として
示したが、同様の考え方で39,12,13,センスア
ンプ612の活性化のタイミングを発生できる。
【0085】図14に本発明の制御電圧30,31の発
生回路の他の一実施例を示す。図3の回路では制御電圧
をPLL回路で発生したが、図14の回路では、電圧制
御遅延回路と位相比較器312およびチャージポンプ,
ループフィルタ回路313で制御電圧を発生する。
【0086】図14の回路の動作を説明する。335か
ら344は、図3の回路301から309と同じ電圧で
遅延時間を制御できるインバータ回路を示し、335か
ら344は電圧制御遅延回路を構成している。図14の
回路では、図3の回路の動作と同様に位相比較器31
2,チャージポンプ,ループフィルタ回路313により
基準クロック信号41と53の周波数,位相が一致する
ように制御電圧30,31が決まる。これにより、33
5から344の遅延時間は電源電圧,温度,製造ばらつ
きによらず一定となり、図1の遅延回路300の遅延時
間も一定となる。
【0087】図14の例では電圧制御遅延回路335か
ら344の段数が10段で偶数なので、53には335
から344の遅延時間遅れた41と同相の信号が伝わ
る。つまり41と53の周波数,位相が一致するために
は、335から344の遅延時間が基準クロック41の
サイクル時間とならなければならない。すなわち、335
から344の段数と図1の遅延回路300の回路段数お
よび基準クロック信号41のサイクル時間から遅延回路
300の遅延時間を設計することが可能となる。
【0088】図14では電圧制御遅延回路の段数が偶数
の例を示したが、奇数段の電圧制御遅延回路で図14と
同様の回路を構成でき、53の位相が41の位相と逆に
なることを除いて、同様の考え方で遅延回路300の遅
延時間を設計できる。
【0089】図14の回路の図3の回路との違いは、図
3の回路では位相比較器312の入力53を電圧制御発
振器の出力を分周した信号としたのに対して、図14の
回路では電圧制御遅延回路の出力とし、より簡単な構成
で30,31の電位を発生した点にある。
【0090】図15に本発明の制御電圧30,31の発
生回路の他の一実施例を示す。図3,図14の回路では
遅延回路あるいは発振回路の出力の位相を基準クロック
信号の位相に一致させることで、遅延回路300の遅延
時間が一定となる制御電圧を発生したが、図15の回路
では、差動増幅器334を用いて電源電圧に比例したド
レイン電流が流れるようMOSトランジスタのゲート電
位を制御することで制御電圧を発生する。
【0091】図15の回路の動作を説明する。抵抗40
2,403は電源電圧Vccを抵抗で分割している。仮に
抵抗402,403,404の抵抗値が等しいとして説
明すると、58の電位はVcc/2となる。差動増幅器3
34により抵抗404の電圧降下がVcc/2に等しくな
るようにNMOS 124のゲート電圧が定まる。つまり、NMOS
124のドレイン電流は電源電圧Vccに比例する。この1
24のゲート電圧を制御電圧31として供給する。電圧
30はPMOS 225,NMOS 125のカレントミラーで発生す
る。これにより電圧30をPMOSのゲートに加えた場
合、そのPMOSのドレイン電流もVccに比例する。ところ
で、CMOS回路の遅延時間tpd は一般に、tpd=Vcc
×CL/IDSで表わされるので、(CL は負荷容量、I
DSはドレイン電流を表わす。)ドレイン電流が電源電圧
に比例すると遅延時間tpd は電源電圧に依存しなくな
る。制御電圧30,31をゲートに加えた図1の遅延回
路300のMOSのドレイン電流はVccに比例するの
で、遅延回路300の遅延時間はVccによって変動しな
くなる。また抵抗402,403,404の抵抗値の温
度依存性を、例えば、不純物濃度の高い抵抗層を用いる
などして、MOSのドレイン電流の温度依存性より小さ
くすることで、遅延回路300のMOSのドレイン電流
の温度変動も改善することができ、遅延回路300の遅
延時間の温度による変動を小さくできる。
【0092】図15の回路の特徴は、差動増幅器334
と抵抗402,403,404,NMOS 124により電源電
圧Vccに比例したドレイン電流が遅延回路300のイン
バータに流れるよう制御電圧30,31を発生し、30
0の遅延時間の電源電圧変動,温度変動を小さくしたこ
とにある。
【0093】図16に本発明のパルス幅を一定に制御で
きるセルフリセット回路を内部クロック発生回路に適用
した他の実施例を示す。
【0094】図8の回路では、単純なNAND回路で内
部クロック信号81を発生する回路を示したが、81の
立ち下がりのタイミング(アドレス信号の取り込みのタ
イミング)は外部クロック信号40の立上りのタイミン
グよりゲート1段分遅れる。81の負荷容量が大きく、
その遅れが大きいときは、図16の回路で、81の立ち
下がりのタイミングを外部クロック信号40の立ち下が
りのタイミングに一致させることが可能である(図8の
回路は、外部クロック信号40の立上りのタイミング
で、アドレス信号80を取り込む回路として働くが、図
16の回路は外部クロック信号40の立ち下がりのタイ
ミングで、アドレス信号80を取り込む回路として働
く)。
【0095】図16の内部クロック信号81の発生回路
の動作を説明する。図16の707から710は電圧で
遅延時間を制御できるインバータ回路として働き、4
2,43はその遅延時間の制御電圧を表わしている。外
部クロック40は707に加えられ、707から710
の遅延時間遅れて44に伝えられる。PMOS 254,255,N
MOS 174,175は図8の回路と同様のNAND回路と
して働き、インバータ715から719で反転された4
4の遅延信号と44のNAND論理を作っている。これ
により、外部クロック40の周波数によらない幅の狭い
パルスを得る。インバータ256,176とインバータ
257,178は、NAND回路254,255,17
4,175の出力をバッファするバッファ回路として働
く。254,176,257のゲート幅は小さく設計され
ることは他の実施例の説明で述べた通りである。714
は図1の300と同じ構成の遅延回路を表わしている。
30,31により遅延時間を制御した遅延回路714に
より、内部クロック81のパルス幅はほぼ一定となる。
内部クロック81と外部のクロック40を分周器711
で分周し(45,46)、位相比較器712で比較(4
7,48)し、チャージポンプおよびループフィルタ回
路713で電圧制御遅延回路(707から710)の制
御電位42,43を発生する。図14,図3の回路と同
様に、40と81の位相が一致するように42,43の
電位が定まる。位相比較器712,チャージポンプおよ
びループフィルタ回路713は、図4の回路と同じ働き
をする回路であればよい。
【0096】低電力化のために以下の工夫がなされてい
る。パルス幅をゲート回路(インバータ回路)4段分に
制限するNAND回路254,255,174,175
をバッファ回路256,176,257,178の前段
に置くことで、174,175のゲート幅は178のゲー
ト幅より小さく、例えば1/10程度に設計できる。つ
まり、175のゲート容量は178のゲート容量より小
さく、178に直列にNMOSを接続して81のパルス
幅を制限する場合に比べNMOSのゲート容量の充放電
電力が小さい。このため、178に直列にNMOSを接
続して81のパルス幅を制限する場合に比べ、低電力化
が達成される。
【0097】図16の回路の特徴は、分周器711,位
相比較器712,チャージポンプおよびループフィルタ
回路713,電圧制御遅延回路(707から710)で
40と81の位相を一致させたこと、低電力化のため
に、電圧制御遅延回路(707から710)の出力44
の信号のパルス幅をNAND回路254,255,17
4,175でゲート回路(インバータ回路)4段分に制
限した後、バッファ回路256,176,257,17
8で81を発生したこと、81のパルス幅を制御電圧3
0,31で一定に制御したことである。図16には、4
0を電圧制御遅延回路(707から710)に加える例
を示したが、図3のように電圧制御遅延回路を電圧制御
発振器に置き換えても同様の動作が得られる。
【0098】図17に図16の回路の分周器711の一
例を、図18に動作波形を示す。図17の回路は、図5
の回路と同様に1/2分周器として働く。図17の回路
も、クロックトインバータ350,インバータ351,
352,クロックトインバータ354,インバータ35
6,357,358の7段のリング発振器として動作
し、その発振周波数はクロックトインバータの制御クロ
ック信号40,3で制御される。
【0099】図18に沿って、図17の回路の動作を説
明する。インバータ349に外部クロック40を加える
ことで、3に40と逆相の信号が得られる。また、イン
バータ364に内部クロック81を加えることで、4に
81と逆相の信号が得られる。350,359は、40
(/φ1、/は否定を表わす。)が“L”、3(φ1)が
“H”のときにはトランスペアレント(スルー,透明な
状態,入力信号に応答して出力信号が変化する状態を、
以下トランスペアレントと表現する。)の状態,40
(/φ1)が“H”、3(φ1)が“L”のときはオペ
イク(不透明,データ保持の状態,出力信号の電位が入
力信号に影響されない状態を、以下オペイクと表現す
る。)の状態となるクロックトインバータを表わしてい
る。353,354は、40(/φ1)が“H”、3
(φ1)が“L”のときにはトランスペアレントの状
態、40(/φ1)が“L”、3(φ1)が“H”のと
きにはオペイクの状態となるクロックトインバータを表
わしている。同様に、360は、81(/φ2)が
“L”、4(φ2)が“H”のときにはトランスペアレ
ントの状態、81(/φ2)が“H”、4(φ2)が
“L”のときはオペイクの状態となるクロックトインバ
ータを、363は、81(/φ2)が“H”、4(φ
2)が“L”のときはトランスペアレントの状態、81
(/φ2)が“L”、4(φ2)が“H”のときにはオペイ
クの状態となるクロックトインバータを表わしている。
【0100】最初の状態では、5が“H”、6が“H”
だとして説明する。5が“H”、6が“H”なので、イ
ンバータ351の入力は“H”、インバータ356の入
力は“L”の状態にある。この状態から40が“L”、
3が“H”となると、クロックトインバータ350がト
ランスペアレントになるので、350の出力が“L”に
なり、6も“L”に変化する。45には6と同じ信号が
得られるので、45も“L”となる。このときクロック
トインバータ354はオペイクの状態なので、インバー
タ356の入力は“L”の状態から変化せず、5も
“H”を保つ。次に40が“H”、3が“L”となる
と、クロックトインバータ354がトランスペアレン
ト、クロックトインバータ350がオペイクの状態とな
るので、クロックトインバータ354の出力(インバー
タ356の入力)は“L”から“H”に変化し、5も
“H”から“L”に変化する。5が“L”になること
で、次に40が“L”、3が“H”となると、クロック
トインバータ350の出力および6は“L”から“H”
に変化する。この動作を繰返し、6,45の電位は4
0,3の1サイクルの変化に対して1回の割合で変化す
る。結局、40の1/2の周波数を45に出力する1/
2分周器として働く。
【0101】クロックトインバータ360は、81が
“L”、4が“H”のとき5の信号を46に伝達し、図
16で明らかなように81と40の周波数は等しいの
で、46にも、81と40の周波数の1/2の周波数の
出力が得られる。45が変化する時刻は、40が“H”
から“L”に変化する時刻となるのに対して、46が変
化する時刻は、81が“H”から“L”に変化する時刻
となるので、45,46の位相を比較することで、40
と81の位相を比較することができる。
【0102】図17の特徴は、図5の分周器に簡単な付
加回路(ラッチ回路360,361,363)を加える
ことで外部クロック信号40および内部クロック信号8
1を同時に分周する回路を実現している点にある。
【0103】図19に本発明のパルス幅を一定に制御で
きるセルフリセット回路の他の一実施例を示す。
【0104】図1の300では、制御電位30,31を
ゲート電極に加えたMOSトランジスタをインバータ回
路に直列に接続する遅延回路の例を示したが、図19の
ようにインバータ回路203,101の出力に制御電位
30,31をゲート電極に加えたMOSトランジスタ2
02,102を接続しトランスファゲートとして用いた
遅延回路(721から724)とすることも可能であ
る。この場合PLL回路の電圧制御発振器も同様の回路
とすることが望ましい。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、セルフリセット回路の
リセットパルスを発生する遅延回路の遅延時間を一定に
制御することで、セルフリセット回路の信号のパルス幅
を一定に制御でき、動作マージンの大きい高速CMOS
回路が実現できる。信号の最大パルス幅を一定とした条
件で比較したとき、信号の最小パルス幅を従来回路に対
し約30%大きくできる。リセットパルスを発生する遅
延回路の遅延時間を一定に制御するだけなのでセルフリ
セット回路の高速性を損なうことはない。
【0106】また、セルフリセット回路のリセットパル
スを発生する遅延回路を、直列接続したMOSを含むC
MOSゲート回路で構成し、直列接続したMOSの一方
のゲート電位を制御することにより遅延を制御するの
で、簡単な回路構成で遅延時間を制御することができ
る。また、遅延時間の制御端子には容量性の負荷しか接
続されないので、制御信号の発生回路に大きな電流駆動
能力が要求されず制御精度の向上が容易となる。
【0107】さらに、セルフリセット回路の遅延回路と
PLL回路の電圧制御発振器を同様の回路で構成し、遅
延時間の制御電位をPLL回路の電圧制御発振器の制御
電圧とすることで、基準クロックの周期およびセルフリ
セット回路の遅延回路とPLL回路の電圧制御発振器の段
数の関係から容易に設計することができる。
【0108】本発明のメモリ回路によれば、デコード時
間が短縮されるので高速アクセスが可能となる。また、
デコード回路の信号スキュー動作マージンが大きいの
で、高速サイクルでの動作が可能となる。アドレス信号
をメモリに取り込むタイミングを決めるクロック信号で
セルフリセット回路の遅延回路の遅延時間を制御できる
ので、セルフリセット回路の遅延回路の遅延時間を制御
するための特別なクロック信号を加える必要がなくな
る。
【0109】本発明のメモリの外部クロック信号と内部
クロック信号の同期回路によれば、外部クロック信号と
内部クロック信号の位相を一致させることができ、また
内部クロック信号の発生回路での消費電力を低減でき
る。
【0110】また、外部クロック信号と内部クロック信
号の同期回路の本発明の分周器によれば、簡単な回路
で、外部クロック信号と内部クロック信号を同時に分周
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すセルフリセット回路図。
【図2】図1の回路の動作波形図。
【図3】本発明の遅延時間制御電圧発生回路図。
【図4】図3の位相比較器,ループフィルタ回路図。
【図5】図3の分周器回路図。
【図6】本発明の効果を示す説明図。
【図7】本発明の実施例を示すメモリのブロック図。
【図8】本発明の実施例を示すメモリの内部クロック発
生回路図。
【図9】図8の回路の動作波形図。
【図10】本発明の実施例を示すメモリのアドレスバッ
ファ回路図。
【図11】本発明の回路に好適なセンス回路図。
【図12】本発明の回路に好適なセンス回路図。
【図13】本発明の実施例を示すメモリのセンスアンプ
活性化信号発生回路図。
【図14】本発明の遅延時間制御電圧発生回路の他の実
施例を示す説明図。
【図15】本発明の遅延時間制御電圧発生回路の他の実
施例を示す説明図。
【図16】本発明の実施例を示すメモリの内部クロック
発生回路図。
【図17】図16の分周器回路の一例を示す説明図。
【図18】図17の回路の動作波形図。
【図19】本発明の実施例を示すセルフリセット回路
図。
【符号の説明】
10,11,21…信号入力、20,22,23,24
…信号出力、30,31…遅延時間制御電圧、50…遅
延信号、100番台…NMOSトランジスタ、200番
台…PMOSトランジスタ、300…遅延回路、400
番台…抵抗、600,602…低レベルのパルスを出力
するセルフリセットインバータ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03L 7/06 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NMOSトランジスタとPMOSトランジ
    スタからなり、ゲート電極に第1の入力信号が加えられ
    る第1のCMOS回路の第1の出力に、第1のMOSト
    ランジスタのドレイン電極を接続し、上記第1のMOS
    トランジスタのソース電極は第1の電源に接続し、第1
    のMOSトランジスタのゲート電極に第1の出力信号と
    同相で、所定の時間遅れた信号を加える回路において、
    上記第1のMOSトランジスタのゲート信号は第1の出
    力信号を入力に含む第1の遅延回路で発生され、上記第
    1の遅延回路の遅延時間は第1の制御信号で制御され、
    上記第1の制御信号は上記第1の遅延回路の遅延時間が
    電源電圧変動,温度変動および製造ばらつきによらない
    よう設定され、第1の制御信号発生回路で第1の制御信
    号を発生することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記第1の遅延回路
    は、偶数段のCMOSゲート回路で構成され、上記第1
    の遅延回路の遅延時間を一定とするために、上記偶数段
    のCMOSゲート回路のうち1段のCMOSゲート回路は第
    2のMOSトランジスタと第3のMOSトランジスタを
    含み、上記第2のMOSトランジスタと上記第3のMOS
    トランジスタは直列に接続され、上記第2のMOSトラ
    ンジスタのゲート電極には第1の制御信号を加え、上記
    第3のMOSトランジスタのゲート電極には前段のCM
    OSゲート回路の出力あるいは上記第1の出力信号を加
    えた半導体集積回路。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、上記第1の制
    御信号発生回路は、位相比較器と低域通過フィルタおよ
    び電圧制御発振器からなり、電圧制御発振器の出力の位
    相と基準クロック信号の位相を比較し、上記電圧制御発
    振器の出力の位相と基準クロック信号の位相を一致させ
    るPLL回路として働き、上記電圧制御発振器の発振周
    波数の制御電位を、上記第1の制御信号とする半導体集
    積回路。
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