JPH0725955B2 - 非晶質ポリオレフィン組成物、及びそれを用いた接着性組成物 - Google Patents

非晶質ポリオレフィン組成物、及びそれを用いた接着性組成物

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JPH0725955B2
JPH0725955B2 JP1073772A JP7377289A JPH0725955B2 JP H0725955 B2 JPH0725955 B2 JP H0725955B2 JP 1073772 A JP1073772 A JP 1073772A JP 7377289 A JP7377289 A JP 7377289A JP H0725955 B2 JPH0725955 B2 JP H0725955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、耐侯性、柔軟性、流動性、加工性等
に優れ、且つ安価な非晶質ポリオレフィン組成物に関す
る。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物は、非晶質ポリオ
レフィン重合体と芳香族ビニル・共役ジエンブロック共
重合体の部分水素添加物からなるものである。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物に粘着付与剤など
をブレンドすることにより、オープンタイムが長く、ポ
リプロピレンフィルムなどの接着に適した接着性組成物
となる。
〔従来の技術〕
熱可塑性エラストマーは、通常の熱可塑性プラスチック
と同様な成型方法で成形でき、且つ加硫をしなくても良
好なゴム弾性を示す。このため、上記の特徴を生かす分
野、例えば履物、工業部品、自動車部品、家庭用電気製
品の部品、電線被覆、プラスチックの改質その他雑貨等
の分野で広く使われるようになってきた。
なかでも芳香族ビニルブロックおよび共役ジエンブロッ
クを有する芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体
は、他の成型性材料に比べゴムとしての性質に優れるた
め、ゴム弾性が重視される分野に広く使用されている。
しかし、芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体は
ポリマー鎖中に不飽和二重結合を有するため、耐熱性や
耐侯性に劣るという欠点がある。
このため、屋外で長期間使用するような用途、例えば弾
性シーラント等に用いるには問題が多い。
又、射出成型が可能であると言うものの、ポリプロピレ
ンやポリエチレンなどの汎用の熱可塑性樹脂に比べ、射
出成型は困難であった。
従来の芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体の耐
侯性や耐熱性に劣るという欠点を解決するため、主に共
役ジエン部分が水素添加されるような条件で水素添加す
ること、即ち部分水素添加が試みられてきた。特公昭42
−8704号、特公昭42−8933号、特公昭43−6636号、特公
昭43−19960号、特公昭46−20814号、特公昭48−30151
号等の明細書には、ニッケル系もしくはコバルト系の触
媒を用いて芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体
を部分水素添加した例が開示されている。
部分水素添加により、上記の芳香族ビニル・共役ジエン
ブロック共重合体の耐侯性、耐熱性、加工性は大きく改
善された。しかし、部分水素添加という工程が加わるた
め、部分水素添加しないブロック共重合体にくらべ高価
になるという問題があった。このため、用途は大きく限
定されがちであった。
このため、芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体
の前記の部分水素添加物と同等以上の耐熱性や耐侯性、
加工性を持ちながら、より安価な組成物を得る試みが各
種なされてきた。
例えば、芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体の
部分水素添加物をポリオレフィンとブレンドすることが
試みられてきた(特開昭61−155446号)。
ポリオレフィンとのブレンドにより、機械的強度だけで
なく、耐侯性や耐熱性も大きく改良された。
〔本発明の解決すべき課題〕
しかし、前記の組成物においては、ポリオレフィンに結
晶性ポリプロピレンを用いている。このため、得られた
組成物は硬いものになりやすく、逆に反発弾性は低く、
ゴムとしての性能は低いものになりやすい。このため、
弾性シーラントなど柔軟性が特に要求される用途には向
いていなかった。
また、この組成物は流動性が低いという欠点があった。
このため、この組成物に粘着付与剤等をブレンドした接
着剤や粘着剤等の接着性組成物には、オープンタイムが
短いという欠点があった。
本発明は、上記の問題点を解決すべくなされた発明であ
る。即ち、非晶質ポリオレフィン重合体を芳香族ビニル
・共役ジエン共重合体の部分水素添加物とブレンドする
ことにより、耐熱性、耐侯性、反発性、柔軟性、流動性
等に優れ、且つ芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重
合体の部分水素添加物そのものよりも安価な非晶質ポリ
オレフィン組成物を提供することを目的とする。
〔課題解決のための手段〕
本発明は、 (a)数平均分子量1000〜20,000の非晶質ポリオレフィ
ン重合体……3〜80重量%、 (b)芳香族ビニル−共役ジエンのブロック共重合体の
部分水素添加物……97〜20重量%、 からなる非晶質ポリオレフィン組成物に関する。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物においては、非晶
質ポリオレフィン重合体の含有量は3重量%以上でなく
てはならない。含有量が3重量%未満であると、耐熱
性、耐侯性、流動性などの改善は殆ど見られない。また
含有量が80重量%を越えると、反発弾性、機械的強度、
及び熱変形温度等が低くなり過ぎ、熱可塑性エラストマ
ーとして用いるのには不適当である。
本発明に用いられる非晶質ポリオレフィン重合体には、
プロピレン単独重合体、及びプロピレンとエチレン及び
/又はα−オレフィンのランダム共重合体がある。
更に、上記の非晶質ポリオレフィン重合体には、副生さ
れたものではなく目的生産されるもの、及びアタクチッ
クポリプロピレンのようにポリプロピレン生産時に副生
されたものがある。ここで「副生されたものではなく目
的生産されたもの」とは、非晶質ポリオレフィン重合体
を得ることを目的としてプロピレン、エチレン、α−オ
レフィンなどのモノマーを特定の重合条件・触媒組成下
で重合して得られたものであって副生物ではないことを
意味する。
本発明においては、いづれの非晶質ポリオレフィン重合
体も用いても、耐熱性、耐侯性、低温特性、柔軟性、流
動性等を改良することはできる。
しかし、目的生産された非晶質ポリオレフィン重合体
は、製造の際、モノマー組成、重合条件、触媒組成など
により品質を容易にコントロールできるので品質の安定
性が高い。又、モノマー組成等を変化させることによ
り、種々の特性の非晶質ポリオレフィン重合体を得るこ
とができる。
このため、非晶質ポリオレフィン重合体としては副生さ
れたものではなく目的生産されたものの方が好ましい。
非晶質ポリオレフィン重合体の分子量は1000〜20,000の
範囲が好ましい。又、プロピレン含有量は40重量%以上
である。
分子量が1000未満であると、常温でも柔らかくなり、接
着剤等に用いた時、凝集力が弱くなり過ぎるので好まし
くない。一方、分子量が20,000を越えると溶融粘度が大
きくなる。このため、分子量が20,000を越える非晶質ポ
リオレフィン重合体を用いても、非晶質ポリオレフィン
組成物の流動性は改善されない。
プロピレン含有量が40重量%未満であると、常温でも柔
らかくなり過ぎ、軟化点が低くなるので、耐熱用途向け
のシーラント等には用いることができない。
プロピレンとエチレン及び/又はα−オレフィンのラン
ダム共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム
共重合体、或いはプロピレン・α−オレフィンランダム
共重合体が特に好ましい。
プロピレン・エチレンランダム共重合体のエチレン含有
量は8〜30重量%の範囲が好ましい。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のα−オ
レフィンとしては、例えば2−メチル−プロピレン、1
−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン、2−エチル−1−ブテン、1−ペンテン、2−
メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、2−エチル−
1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−エチル
−1−ペンテン等を用いることができる。しかし、価格
や耐熱性、耐侯性、機械的強度の点からは、プロピレン
・1−ブテンランダム共重合体が特に好ましい。プロピ
レン・1−ブテンランダム共重合体中の1−ブテンの含
有量は、10〜60重量%の範囲が特に好ましい。
上記の非晶質ポリオレフィン重合体を製造するには、例
えば次のような重合方法を用いることができる。塩化チ
タンを塩化マグネシウムに担持したものとトリアルキル
アルミニウムとからなる触媒の存在下で、プロピレンを
液化した中に水素雰囲気下で、必要に応じて1−ブテン
等のα−オレフィンやエチレンを導入するなどの重合方
法で製造できる。
芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体の部分水素
添加物は、下の一般式で表される芳香族ビニル・共役ジ
エンブロック共重合体を部分水素添加したものである。
この一般式のいくつかの例を以下に示す。
(1)A−B−A、 (2)(A−B)n (3)B−(A−B)n (4)(A−B)m−A−X−(A−B)n (5)(A−B)m−X−(B−A)n 等が挙げられる。
上記の一般式において、Aは芳香族ビニルを主体とする
重合体ブロックを表し、Bは、共役ジエンを主体とする
重合体ブロックを表す。またXはカップリング剤を表
す。
芳香族ビニルの含有量は、5〜50重量%の範囲、中でも
5〜30重量%の範囲が好ましい。
芳香族ビニルの含有量が50重量%を超えると、非晶質ポ
リオレフィン重合体との相溶性が悪いため、均一な非晶
質ポリオレフィン組成物が得られない。
芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、p−tert
−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロス
チレン、ジビニルベンゼン等が用いられる。これらの芳
香族ビニルは単独でも二種類以上を組み合わせても用い
られるが中でも特に好ましいものは、スチレンである。
共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、クロロプレン等が用いられる。このなかで特に好ま
しいのは、1,3−ブタジエン、及びイソプレンである。
これらのモノマーをリチウムアルキル触媒によって逐次
的なブロック共重合を行うことにより、前記の芳香族ビ
ニル・共役ジエンブロック共重合体が得られる。また、
芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物をそれぞれ予め
重合しておき、カップリング剤でカップリングしてもよ
い。
部分水素添加は、既知の水素添加触媒、例えば白金、パ
ラジウムのような貴金属の担持触媒、有機コバルト、或
いはニッケル化合物、或いはこれらの化合物と他の有機
金属化合物との複合体により行うことができる。これら
の触媒のなかで最も好ましいのはチタノセン化合物であ
る。チタノセン化合物は、芳香族ビニル・共役ジエンブ
ロック共重合体の部分水素添加用の触媒として極めて活
性が高い上、前記のブロック共重合体の部分水素添加物
中に残存しても、耐熱性に悪影響を与えることがないか
らである。
部分水素添加は、共役ジエン部分の少なくとも80%、好
ましくは90%以上が水素添加される程度まで行うことが
好ましい。但し、芳香族ビニル部分が水素添加される割
合は、20%以下の範囲であることが好ましく、5%以下
の範囲であれば更に好ましい。
共役ジエン部分の水素添加割合が80%未満であると、当
該ブロック共重合体中に含まれる共役ジエンの二重結合
のため、非晶質ポリオレフィン重合体との極性差が大き
くなり過ぎる。このため均一透明な非晶質ポリオレフィ
ン組成物が得られない。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物は、芳香族ビニル
・共役ジエンブロック共重合体の部分水素添加物を非晶
質ポリオレフィン重合体と機械的にブレンドすることに
より調製できる。芳香族ビニル・共役ジエンブロック共
重合体の部分水素添加物と非晶質ポリオレフィン重合体
のブレンドは、バンバリーミキサーやブラベンダーミキ
サー、混練機、混練押し出し機等、通常ゴムや樹脂の混
練に用いられる装置を用いて行うことができる。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物には、更に各種の
無機充填剤や安定剤等を添加して耐侯性、耐熱安定性を
更に改善できる。無機充填剤としては、炭酸カルシウ
ム、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、ホワイト
カーボン、炭酸マグネシウム、クレー、硫酸バリウムな
どがある。又、安定剤としては、ヒンダードアミン系化
合物、ヒンダードフェノール系化合物、ベンゾトリアリ
ゾール化合物などがある。
本発明の非晶質ポリオレフィン組成物に、更に粘着付与
剤、及び樹脂類をブレンドすることにより、シーラン
ト、接着剤、粘着剤等の接着性組成物を調製することが
できる。
粘着付与剤とは、天然ロジンやクマロン・インデン樹脂
など、非晶質ポリオレフィン組成物に接着性や粘着性を
付与するために添加される天然樹脂や合成樹脂などをい
う。
上記の接着性組成物においては、本発明の非晶質ポリオ
レフィン組成物100重量部に対して、粘着付与剤は20〜5
00重量部、樹脂類は0〜300重量部である。
粘着付与剤が20重量部未満であると、接着性組成物は、
シーラント、接着剤、粘着剤等として実用になるだけの
接着性をしめさない。
また、粘着付与剤のブレンド割合が500重量部を超える
と、本発明の非晶質ポリオレフィン組成物のもつ優れた
耐熱性、耐侯性、柔軟性、流動性等の特質が、接着性組
成物に充分に反映されなくなる。
粘着付与剤は、天然ロジン(ガムロジン、ウッドロジ
ン、トール油ロジンなど)、変成ロジン(重合ロジン、
水添ロジン、マレイン化ロジンなど)、クマロン・イン
デン樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、フェノール系樹
脂である。
樹脂は、粘着付与剤として用いる樹脂を除くエチレン・
酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アク
リル酸メチル共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン
・スチレン共重合体、分子量30,000以上のエチレン・プ
ロピレン共重合体又はエチレン・ブテン共重合体、ポリ
ブテンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ポリエチレンワックス、塩素化パラフ
ィンワックス、酸化パラフィンワックス、マレイン化パ
ラフィンワックスである。
接着性組成物の調製は次のようにして行うことができ
る。予め本発明の非晶質ポリオレフィン組成物を調製
し、次いで粘着付与剤や樹脂を所定量ブレンドしてもよ
い。又、非晶質ポリオレフィン重合体、芳香族ビニル・
共役ジエンブロック共重合体の部分水素添加物、及び樹
脂を同時にブレンドしてもよい。
更に、本発明の非晶質ポリオレフィン組成物は、充填
剤、難燃剤、顔料、樹脂類、可塑剤、オイル及び安定剤
等をブレンドすることにより成型用材料として用いるこ
とができる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、カーボンブ
ラック、酸化チタン、ホワイトカーボン、炭酸マグネシ
ウム、クレー、硫酸ベリリウム等通常無機充填剤として
用いられているものを用いることができる。
難燃剤としては、トリクレジルホスフェート、トリスク
ロロエチルホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス(ジ
ブロモプロピル)ホスフェート、四臭化エタン、塩素化
パラフィン、酸化アンチモン、クロレンチック酸、含燐
ポリオール、含臭素ポリオール、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等が使用できる。
顔料は、酸化チタン、カドミウム系顔料、黄鉛、弁柄、
ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、銅フタロシア
ニン系顔料、キナクドリン顔料、アゾ系顔料、アニリン
ブラック、カーボンブラック等が使用できる。
樹脂類としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ
カーボネート、アセタール樹脂、熱可塑性ポリウレタ
ン、ハロゲン化熱可塑性樹脂、ポリスチレン等が使用で
きる。
可塑剤としては、フタル酸ジ−m−ブチル、フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソデシル、フタル
酸ジイソトリデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピ
ン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−二−エチ
ルヘキシル、リン酸トリクレジル等が使用できる。
オイルとしては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイ
ル等が使用できる。
〔実施例〕
以下に本発明の非晶質ポリオレフィン組成物及び接着性
組成物の実施例をしめす。
以下の実施例及び比較例に示した物性の測定は、次のよ
うにして行った。
・引張破断強度、引張破断伸び、300%モデュラス、及
び硬度……JIS K6301 ・反発弾性(ダンロップ反発)……British StandardS9
03 ・メルトインデックス……JIS K7210 ・耐熱性試験……140℃エアオーブン中10時間静置後の
引張破断強度及び引張破断伸びの保持率を測定した。
・耐侯性試験……サンシャインウェザーオーメーター
(カーボンアーク、40℃、湿度50%)中、500hr静置後
の引張破断強度及び引張破断伸びの保持率を測定した。
・熱変形温度……デュポン製TMA装置を用い昇温温度20
℃/分の条件で、0.1mm針入時温度を測定した。
実施例1 芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体の部分水素
添加物として、スチレン・ブタジエンブロック共重合体
の部分水素添加物(シェル化学製 クレイトンG1657X)
を使用した。非晶質ポリオレフィン重合体として、プロ
ピレン・エチレンランダム共重合体(米国レキセン社製
REXTAC B3A15(プロピレン/エチレン重合比=85:1
5)数平均分子量2500)を用いた。
上記のスチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水
素添加物75重量%を、上記のプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体25重量%とブラベンダーミキサーで混練
し、非晶質ポリオレフィン組成物を調製した。
この非晶質ポリオレフィン組成物を圧縮成形してシート
を作成し、引張特性、メルトインデックス、反発弾性、
硬度、耐熱性、耐侯性を測定した。その結果を表1に示
す。
実施例2 スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物(シェル化学製 クレイトンG1657X)を50重量%、プ
ロピレン・エチレンランダム共重合体(米国レキセン社
製 REXTAC B3A15(プロピレン/エチレン重量比=85:
15))を50重量%用いた以外は、実施例1と同様にして
シートを作成し、引張特性、メルトインデックス、反発
弾性、硬度、耐熱性、耐侯性を測定した。その結果を表
1に示す。
実施例3 非晶質ポリオレフィン重合体として、プロピレン・1−
ブテンランダム共重合体(米国レキセン社製、REXTAC
E4(プロピレン/1−ブテン重量比=60:40、数平均分子
量6700))を用いた以外は、実施例1と同様にして非晶
質ポリオレフィン組成物を調製した。
この非晶質ポリオレフィン組成物から、実施例1と同様
にして圧縮成形してシートを作成した。このシートにつ
き、引張特性、メルトインデックス、反発弾性、硬度、
耐熱性、耐侯性を測定した。その結果を表1に示す。
実施例4 スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物(シェル化学製 クレイトンG1657X)35重量%、プロ
ピレン・エチレンランダム共重合体(米国レキセン社製
REXTAC B3A15(プロピレン/エチレン重量比=85:1
5))35重量%、及び、粘着付与剤として脂環族石油樹
脂(荒川化学製、アルコンP−125)を30重量%を、180
℃で溶融・混合し、接着性組成物を調製した。
この接着性組成物を実施例1と同様にして圧縮成形して
シートを作成した。このシートにつき、引張特性、メル
トインデックス、反発弾性、硬度、耐熱性、耐侯性を測
定した。結果を表1に示す。
更に、20μmの厚さの二軸延伸ポリプロピレンフィルム
上に、この接着性組成物を140℃で30μm厚さに塗布
し、10秒後に同種のポリプロピレンフィルムを圧着して
貼り合わせ、試験片を作成した。
この試験片を25mm幅の短冊上に切り、剥離速度300mm/
分、周囲温度25℃の条件で、剥離強度を測定した。剥離
強度は13.0kg/25mmであった。
比較例1 スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物(シェル化学製 クレイトンG1657X)から、実施例1
と同様にしてシートを作成した。このシートにつき、引
張特性、メルトインデックス、反発弾性、硬度、耐熱
性、耐侯性を測定した。結果を表1に示す。
比較例2 非晶質ポリオレフィン重合体に代えて結晶性ポリプロピ
レン(宇部興産製 J130G)をブレンドした以外は、実
施例1と同様にしてシートを作成した。このシートにつ
き、引張特性、メルトインデックス、反発弾性、硬度、
耐熱性、耐侯性を測定した。結果を表1に示す。
比較例3 スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物(シェル化学製 クレイトンG1657X)を50重量%、結
晶性ポリプロピレン(宇部興産製 J130G)を50重量%
用いた以外は、比較例2と同様にしてシートを作成し
た。このシートにつき、引張特性、メルトインデクス、
反発弾性、硬度、耐熱性、耐侯性を測定した。結果を表
1に示す。
比較例4 スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物(シェル化学製 クレイトンG1657X)35重量%、結晶
性ポリプロピレン(宇部興産製 J130G)35重量%、及
び粘着付与剤として脂環族石油樹脂(荒川化学製、アル
コンP−125)30重量%を、200℃で溶融・混合し、接着
性組成物を調製した。
20μm厚さの二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、こ
の接着性組成物を140℃で30μm厚さに塗布し、10秒後
に同種のポリプロピレンフィルムを圧着したが貼り合わ
せることができなかった。
そこで、更に温度を190℃にあげて同種のフィルムに30
μm厚みに塗布し、10秒後に同種のポリプロピレンフィ
ルムを圧着し貼り合わせた。
しかし、接着性塑性物の塗布温度が高すぎたため、ポリ
プロピレンフィルムが収縮し、皺が発生していた。
このため、剥離強度を測定したところ、フィルムの切断
が生じた。
表1に示した結果より、本発明の非晶質ポリオレフィン
組成物(実施例1、2、3)は、芳香族ビニル・共役ジ
エンブロック共重合体の部分水素添加物の一種であるス
チレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加物
(比較例1)と比較して、高い耐熱性及び耐侯性を示す
ことが判る。
又、本発明の非晶質ポリオレフィン組成物はスチレン・
ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加物に比べ、
MI(モレキュラーインデックス)が小さくなっている
(実施例1、2、3、4、及び比較例1)。このことか
ら、流動性が向上していることも明らかである。
スチレン・ブタジエンブロック共重合体の部分水素添加
物及び結晶性ポリプロピレンからなる従来型のポリオレ
フィン組成物(比較例2、3)と比較して、反発弾性、
及び破断伸びが大きく、300%モデュラスは小さい。に
もかかわらず、引っ張り強度には大きな差はない。この
ことは、本発明の非晶質ポリオレフィン組成物が従来型
のポリオレフィン組成物と比較して、室温でも柔軟であ
り、かつゴムとしての性能に優れていることを示してい
ると考えられる。
また、実施例4と比較例4から、本発明の非晶質ポリオ
レフィン組成物を用いた接着性組成物(実施例4)は従
来型のポリオレフィン組成物から調製した接着性組成物
(比較例4)に比べオープンタイムが長く、二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムなどの接着に好適であることが判
る。
〔本発明の効果〕 本発明の非晶質ポリオレフィン組成物は、耐熱性や耐侯
性に優れるだけでなく、ゴムとしての性能、機械的強
度、柔軟性等の点でも芳香族ビニル・共役ジエンブロッ
ク共重合体の部分水素添加物に劣らない。しかし、価格
は遥かに安価である。
このため、屋外用シーラント、接着剤、粘着剤等の接着
性組成物や成型用材料など幅広い分野に好適に用いるこ
とができる。
また、本発明の非晶質ポリオレフィン組成物は流動性に
優れるため、粘着付与剤等をブレンドして調製した接着
性組成物は、接着面への塗布が容易である上、オープン
タイムが長い。
このため、ポリプロピレンフィルム等の接着に好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 201/00 JBC

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)数平均分子量1000〜20,000の非晶質
    ポリオレフィン重合体……3〜80重量%、 (b)芳香族ビニル・共役ジエンブロック共重合体の部
    分水素添加物……97〜20重量%、 からなる非晶質ポリオレフィン組成物。
  2. 【請求項2】非晶質ポリオレフィン重合体が、 (a)プロピレン単独重合体、もしくは、 (b)プロピレン含有量40重量%以上の、プロピレンと
    エチレン及び/又はα−オレフィン類とのランダム共重
    合体であって、 副生されたものではなく目的生産されたものである特許
    請求の範囲第1項に記載の非晶質ポリオレフィン組成
    物。
  3. 【請求項3】プロピレン・エチレンランダム共重合体の
    エチレン含有量が8〜30重量%の範囲である、特許請求
    の範囲第2項に記載の非晶質ポリオレフィン組成物。
  4. 【請求項4】プロピレン・1−ブテンランダム共重合体
    の1−ブテン含有量が10〜60重量%の範囲である、特許
    請求の範囲第2項に記載の非晶質ポリオレフィン組成
    物。
  5. 【請求項5】(a)特許請求の範囲第1項に記載の非晶
    質ポリオレフィン組成物……100重量部 (b)粘着付与剤……20〜500重量部 (c)樹脂(粘着付与剤として用いる樹脂を除く)……
    0〜300重量部 からなる接着性組成物。
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