JPH07258911A - 繊維用ポリプロピレン樹脂組成物及びそれを用いた繊維の製造方法 - Google Patents

繊維用ポリプロピレン樹脂組成物及びそれを用いた繊維の製造方法

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JPH07258911A
JPH07258911A JP7017194A JP7017194A JPH07258911A JP H07258911 A JPH07258911 A JP H07258911A JP 7017194 A JP7017194 A JP 7017194A JP 7017194 A JP7017194 A JP 7017194A JP H07258911 A JPH07258911 A JP H07258911A
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JP
Japan
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polypropylene resin
butyl
bis
resin composition
fiber
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Application number
JP7017194A
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English (en)
Inventor
Toru Matsumura
徹 松村
Toshikuni Hata
俊邦 畑
Hideaki Wakabayashi
秀哲 若林
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】結晶性ポリプロピレン樹脂100重量部と脂肪
族、脂環式または芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物
0.01〜1重量部とからなる繊維用ポリプロピレン樹
脂組成物、及びこれを紡糸、延伸する繊維の製造方法。
当該樹脂は、アイソタクチックペンタッド分率が96%
以上で、特に、引張強度が要求されるような用途では、
その分子量分布は2以上6未満のものとし、熱収縮率を
小さくしたい用途では、6〜15とする。 【効果】高延伸倍率による延伸が可能で、引張強度物性
を向上させることができ、また、糸の表面のケバ立がな
い、光沢を消したダル糸が無機フィラーの添加によらず
に得ることができ、従来のように無機フィラーによる目
詰りを生じて、糸切れの原因となる欠点を解消できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維用ポリプロピレン
樹脂組成物及びそれを用いたポリプロピレン繊維の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレン繊維、例えば延伸
糸は、紡糸、延伸工程の2段階あるいは1段階工程で延
伸され糸に加工されることにより得られている。この場
合、ある程度の延伸倍率(4〜6倍)までは、延伸温度
を高く設定することで、糸切れを生ぜずに延伸糸を得る
ことができる。延伸倍率と引張強度、引張伸度物性との
関係では、延伸倍率を高くすることで、引張強度物性は
向上するが、従来のポリプロピレン樹脂による使用で
は、6倍を超える高延伸倍率による場合、糸の表面にケ
バ立ち等の問題が発生し、余り高延伸倍率による延伸は
実際の所不可能であった。アイソタクチックペンタッド
分率(IPF)が96%以上の高結晶性のポリプロピレ
ン樹脂を用いることにより、上記の引張強度物性は向上
するが、逆に、結晶性の向上によって、延伸性は、従来
のIPFが93〜96%未満のポリプロピレン樹脂を使
用した場合に比較して劣るという欠点がある。さらに、
従来、ダル糸(光沢を消したつや消し繊維糸)に加工す
る場合、無機フィラー例えば酸化チタンを配合していた
が、当該無機フィラー入りの原料を用いて長時間紡糸す
ると、フイルターに当該無機フィラーによる目詰りを生
じて、糸切れの原因となる等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、かかる従来
技術の有する欠点を解消できる技術を提供することを目
的としたもので、高延伸倍率による延伸が可能で、引張
強度物性を向上させることができ、また、糸の表面のケ
バ立がない、光沢を消したダル糸が無機フィラーの添加
によらずに得ることができ、従来のように無機フィラー
による目詰りを生じて、糸切れの原因となる欠点を解消
できる技術を提供することを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶性ポリプ
ロピレン樹脂と脂肪族、脂環式または芳香族の二塩基酸
系ジアミド化合物とからなる繊維用ポリプロピレン樹脂
組成物、並びに、当該繊維用ポリプロピレン樹脂組成物
を紡糸、延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維
の製造方法に係るものである。
【0005】本発明において使用される結晶性ポリプロ
ピレン樹脂は、100%プロピレン単位からなるものは
勿論、その他重合体中に2重量%以下のエチレン単位も
しくはC4以上の例えばブテン−1、ペンテン−1、4
−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1
等のオレフイン単位を含有する実質的なプロピレン単独
重合体であってもよい。また、ポリプロピレン樹脂に、
プロピレンとエチレン、上記で例示したオレフインとの
結晶性ランダム共重合体もしくはブロック共重合体、プ
ロピレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステル等との共重
合体等を混合した混合物であってもよい。
【0006】本発明に使用される結晶性ポリプロピレン
樹脂については、所望物性、用途に応じてその分子量分
が適宜の範囲のものを選択するとよいことが判明した。
すなわち、本発明のような延伸糸の製法では、分子量分
布は狭い方が延伸時の結晶配向が高くなるのでより好ま
しく、従って、引張強度が要求されるような用途では、
その分子量分布は2以上6未満の範囲が好ましく、より
好ましくは2〜4の範囲であるとよいことが判明した。
この場合の分子量分布が2未満では、高延伸倍率による
延伸が難しくなり、引張強度物性を向上させることが難
しくなる。一方、分子量分布が6以上では、引張強度物
性を向上させることが難しくなる。他方、引張強度はさ
ほど必要ないが、熱収縮率を小さくしたい用途では、そ
の分子量分布は6〜15の範囲が好ましく、より好まし
くは6〜12の範囲であるとよいことが判明した。この
場合の分子量分布が6未満では、熱収縮率が大きくな
る。一方、分子量分布が、15を超えると、熱収縮率は
小さくなるが、引張強度物性を向上させたた延伸糸の製
造が難しくなる。結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分
布は、該樹脂の製造時のプロピレンの重合条件を変える
ことにより調整できるが、結晶性ポリプロピレン樹脂
を、有機過酸化物、硫黄系化合物等の分解剤の存在下に
熱処理して調整してもよい。用い得る有機過酸化物とし
ては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼ
ン等が、硫黄系化合物としては、トリラウリルトリチオ
フォスファイト、トリステアリルトリチオフォスファィ
ト等が挙げられる。
【0007】上記結晶性ポリプロピレン樹脂は、そのア
イソタクチックペンタッド分率(IPF)が93〜99
%のものが使用できるが、96%以上のものであること
が好ましい。 ところで、アイソタクチツクペンタツド
分率(IPF)とは、エイ・ザンベリ−(A.Zamb
elli)らによってマクロモレキュラーズ(Macr
omolecules)、、925(1973)に発
表された方法に従い、同位体炭素による核磁気共鳴スペ
クトル(13 CーNMR)を使用して測定されるポリプロ
ピレン分子鎖中のペンタツド単位でのアイソタクチツク
分率である。換言すれば、アイソタクチツクペンタツド
分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してアイソ
タクチツク結合したプロピレンモノマー単位の分率であ
る。ただし、ピークの帰属に関しては、マクロモレキュ
ラーズ(Macromolecules)、、687
(1975)に記載の上記文献の訂正版に基いて行っ
た。具体的には、13 CーNMRスペクトルのメチル炭素
領域の全吸収ピーク中mmmmピークの強度分率をもっ
てアイソタクチツクペンタツド単位を測定する。アイソ
タクチツクペンタツド分率(IPF)は、n−ヘプタン
不溶分について上記方法に準じて測定した。
【0008】上記のようなポリプロピレン樹脂は、種々
の方法で製造することができる。そのうち好適な方法と
しては例えば立体規則性触媒の存在下に、公知のスラリ
ー重合法、溶液重合法、オレフインモノマーを媒体とす
る液相重合法、気相重合法を適用することにより製造す
ることができる。立体規則性触媒としては、例えば、三
塩化チタン、四塩化チタン等の遷移金属化合物成分また
はそれら成分を塩化マグネシウム等のハロゲン化マグネ
シウムを主成分とする担体に担持させてなる、更に望ま
しくは電子供与性化合物を含有してなる触媒成分とトリ
エチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド等
の有機アルミニウム化合物成分、更に望ましくは電子供
与性化合物やアルコキシシラン化合物等の第三成分とを
組み合わせてなる触媒が挙げられる。
【0009】当該結晶性ポリプロピレン樹脂のメルトフ
ローレイト(JISK7210、荷重2.16kg、2
30℃、以下MFRという)は、5〜100g/10分
好ましくは8〜55g/10分である。当該メルトフロ
ーレイトがこの範囲を外れるものは、高延伸倍率による
延伸が難しくなり、引張強度、引張伸度物性の向上効果
が不足し、また、糸の表面のケバ立がない、光沢を消し
たダル糸が無機フィラーの添加によらずに得られ難くな
る。
【0010】本発明に使用される脂肪族、脂環式または
芳香族の二塩基酸系ジアミド化合物としては、次の化1
で示される一般式(1)の化合物が例示される。
【0011】
【化1】 但し、一般式(1)中のR1は、炭素数1〜28の飽和
あるいは不飽和の脂肪族、脂環式または芳香族のジカル
ボン酸残基を表し、R2、R3は同一または異なる、炭素
数3〜18のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、
次の化2の式(2)で示される基または化2の式(3)
で示される基を表す。
【0012】
【化2】 但し、式中のR4、R6は水素原子、炭素数1〜12の直
鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基
またはフェニル基を示し、R5、R7は結合、炭素数1〜
4の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキレン基を示す。
【0013】上記一般式(1)のジアミド化合物は、所
定の脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸と所定
の脂環式または芳香族のモノアミンとをアミド化するこ
とにより得ることができる。
【0014】上記一般式(1)のジアミド化合物の具体
例としては、アジピン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニ
リド、N,N´−ジシクロヘキシルテレフタルアミド、
N,N´−ジシクロヘキシル−1,4−シクロヘキサン
ジカルボキシアミド、N,N´−ジシクロヘキシル−
2,6−ナフタレンジカルボキシアミド、N,N´−ジ
シクロヘキシル−4,4´−ビフェニルジカルボキシア
ミド、N,N´−ビス(p−メチルフェニル)ヘキサン
ジアミド、N,N´−ビス(p−エチルフェニル)ヘキ
サンジアミド、N,N´−ビス(4−シクロヘキシルフ
ェニル)ヘキサンジアミド等が挙げられる。
【0015】本発明におけるジアミド化合物の添加量
は、結晶性ポリプロピレン樹脂100重量部に対し、
0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量
部である。0.01重量部未満では、高延伸倍率による
延伸が難しくなり、引張強度、引張伸度物性の向上効果
が不足し、また、糸の表面のケバ立がない、光沢を消し
たダル糸が無機フィラーの添加によらずに得られ難くな
り、1重量部を超えて添加しても、引張強度、引張伸度
物性をそれ以上向上させる効果は期待出来ず、また、経
済的にも不利である。
【0016】本発明に係る組成物には、本発明の効果を
阻害しない範囲内で、さらに、酸化防止剤、光安定剤、
紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑
剤、帯電防止剤(界面活性剤を含む)、顔料、染料、可
塑剤、抗菌剤、難燃剤等他の添加剤を適宜必要に応じて
添加してもよい。
【0017】上記酸化防止剤の例としては、イオウ系酸
化防止剤、ヒンダードアミン系化合物、フェノール系酸
化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
【0018】イオウ系酸化防止剤としては、ジアルキル
チオジプロピオン酸エステルで、アルキル基の炭素数が
12〜18のもの及びアルキルチオジプロピオン酸の多
価アルコールエステルで、アルキル基が、炭素数4〜1
8のもの等が挙げられる。好ましい例としては、ペンタ
エリスリトール−テトラキス(β−ラウリル−チオジプ
ロピオネート)、ジステアリルジチオジプロピオネー
ト、ジラウリルジチオジプロピオネート、ジミリスチル
チオジプロピオネート、ジステアリルジチオジプロピオ
ネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート等が
挙げられる。
【0019】ヒンダードアミン系化合物としては、HA
LSと称されるヒンダードアミン系耐候・耐光安定剤を
用いることができる。当該HALSとしては、例えば、
ヒンダ−ドアミン窒素原子及び任意に他の異原子好まし
くは窒素または酸素を含む6員複素環からなるヘテロサ
イクリックヒンダ−ドアミン系化合物が挙げられる。そ
の具体例としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、4−ベンゾ
イルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、1,2,3,4−テトラキス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)−ブタンテトラカルボキ
シレ−ト、1,4−ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)−2,3−ブタンジオン、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ト
リメリテ−ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジルステアレ−ト、1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジルn−オクトエ−ト、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケ−ト、トリス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)−ニトリルアセテ−ト、4−ヒド
ロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4
−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン、1,1′−(1,2−エタンジイル)ビス
[3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン、4−ベ
ンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ー
ビス(2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピペリジ
ル)エステル、コハク酸ービス(1,2,2,6,6ー
ペンタメチルー4ーピペリジル)エステル、2ー(3,
5ージーtーブチルー4ーヒドロキシベンジル)ー2ー
nーブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6ーペンタ
メチルー4ーピペリジル)、コハク酸ジメチル・1ー
(2ーヒドロキシエチル)ー4ーヒドロキシー2,2,
6,6ーテトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6
ー(1,1,3,3ーテトラメチルブチル)イミノー
1,3,5ートリアジンー2,4ージイル}{(2,
2,6,6ーテトラメチルー4ーピペリジル)イミノ}
ヘキサメチレン{(2,2,6,6ーテトラメチルー4
ーピペリジル)イミノ}]、N,N´ービス(3ーアミ
ノプロピル)エチレンジアミンー2,4ービス[Nーブ
チルーNー(1,2,2,6,6ーペンタメチルー4ー
ピペリジル)アミノ]ー6ークロロー1,3,5ートリ
アジン縮合物、1ー[2ー{3ー(3,5ージーtーブ
チルー4ーヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}
エチル]ー4ー{3ー(3,5ージーtーブチルー4ー
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ー2,2,
6,6ーテトラメチルピペリジン、8ーベンジルー7,
7,9,9ーテトラメチルー3ーオクチルー1,3,8
ートリアザスピロ[4,5]ウンデカンー2,4ージオ
ン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テ
トラメチル−1,3,8ートリアザスピロ[4,5]デ
カンージオン、1,6,11ートリス[{4,6ービス
(NーブチルーN(1,2,2,6,6ーペンタメチル
ピペリジンー4ーイル)アミノ)ー1,3,5ートリア
ジンー2ーイル}アミノ]ウンデカン、テトラキス
(2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピペリジル)
1,2,3,4ーブタンテトラカルボン酸エステル、テ
トラキス(1,2,2,6,6ーペンタメチルー4ーピ
ペリジル)1,2,3,4ーブタンテトラカルボン酸エ
ステル、Nー2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピペ
リジニルーNーアミノオキザアミド、ポリ[6ーモルホ
リノー1,3,5ートリアジンー2,4ージイル][4
ー(2,2,6,6ーテトラエチルピペリジル)イミ
ノ]ヘキサメチレンー[4ー(2,2,6,6ーテトラ
エチルピペリジル)イミノ]、ポリメチルプロピルー3
ーオキシー[4−(2,2,6,6ーテトラメチル)ピ
ペリジニル]シロキサン、ポリメチルプロピルー3ーオ
キシー[4−(1,2,2,6,6ーペンタメチル)ピ
ペリジニル)]シロキサン、1,5ージオキサスピロ
[5,5]ウンデカンー3,3ージカルボン酸エステル
と2,2,6,6ーテトラメチルピペリジンー4ーアー
ルとの縮合物、1,1´,1″ー(1,3,5ートリア
ジンー2,4,6ートリイルートリス{(シクロヘキシ
ルイミノ)ー2,1ーエタンジイル}]ートリス[3,
3,5,5ーテトラメチルピペラジンー2ーオン]、N
ー(2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピペリジニ
ル)ー3ー[(2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピ
ペリジニル)アミノ]ープロパナミド、N,N´ービス
(2,2,6,6ーテトラメチルー4ーピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重
縮合物等が挙げられる。これらのヘテロサイクリックヒ
ンダードアミン系化合物は、単独で使用しても併用して
もよい。
【0020】フェノール系酸化防止剤としては、ヒンダ
ートフェノール系の化合物で、OH基に対するオルソ位
がt−ブチル基又はメチル基で、その両方が同じか若し
くは異なるもの又はオルソ位の一方のみが水素原子であ
るものが挙げられる。その例としては、2.6−ジ−タ
ーシャリブチルーP−クレゾール、2,2´−メチレン
−ビス(4−メチル−6−ターシャリブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−ターシャリブチルフェニル)ブタン、1,3,
5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6
−ジメチルベンジル)1,3,5−トリアジン−2,
4,6−(1H−3H−5H)−トリオン、ペンタエリ
スリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9
−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ}エチル−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン、2,6ージフエニルー4ー
オフタデシロキシフエノール、オクタデシルー3ー
(3,5ージーtーブチルー4ーヒドロキシフエニル)
プロピオネート、ジステアリル(3,5ージーtーブチ
ルー4ーヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6ー
ヘキサンジオールービス[3ー(3,5ージーtーブチ
ルー4ーヒドロキシフエニル)プロピオネート]、2,
4ービスー(nーオクチルチオ)ー6ー(4ーヒドロキ
シー3,5ージーtーブチルアニリノ)ー1,3,5ー
トリアジン、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,
5ージーtーブチルー4ーヒドロキシフエニル)プロピ
オネート]、4,4´ーチオビス(6ーtーブチルーm
ークレゾール)、ビス[3,3ービス(4ーヒドロキシ
ー3ーtーブチルフエニル)ブチリックアシッド]グリ
コールエステル、4,4´ーブチリデンビス(6ーtー
ブチルーmークレゾール)、2,2´ーエチリデンビス
(4,6ージーtーブチルフエノール)、ビス[2ーt
ーブチルー4ーメチルー6ー(2ーヒドロキシー3ーt
ーブチルー5ーメチルベンジル)フエニル]テレフタレ
ート、1,3,5ートリス(3,5ージーtーブチルー
4ーヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,
5ートリス[(3,5ージーtーブチルー4ーヒドロキ
シフエニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレ
ート、2ーtーブチルー4ーメチルー6ー(2ーアクリ
ロイルオキシー3ーtーブチルー5ーメチルベンジル)
フエノール、トリエチレングリコールビス[3ー(3ー
tーブチルー4ーヒドロキシー5ーメチルフエニル)プ
ロピオネート]、N,N´ーヘキサメチレンビス(3,
5ージーtーブチルー4ーヒドロキシーヒドロキシンナ
ミド、ビス(3,5ージーtーブチルー4ーヒドロキシ
ベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、N,N´ービ
ス[3ー(3,5ージーtーブチルー4ーヒドロキシフ
エニル)プロピオニル]ヒドラジン、2,2´ーオキザ
ミドビス[エチル−3ー(3,5ージーtーブチルー4
ーヒドロキシフエニル)]等が挙げられる。
【0021】リン系酸化防止剤の例としては、例えば、
トリスノニルフエニルホスファイト、トリス(モノおよ
びジノニルフエニル)ホスファイト、トリス(2,4ー
ジーtーブチルフエニル)ホスファイト、ジ(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4
ージーtーブチルフエニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,6ージーtーブチルー4ーメチ
ルフエニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,4,6ートリーtーブチルフエニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イ
ソプロピリデンジフエノールジホスファイト、テトラ
(トリデシル)ー4,4´ーnーブチリデンビス(2ー
tーブチルー5ーメチルフエノール)ジホスファイト、
ヘキサ(トリデシル)ー1,1,3ートリス(3ーtー
ブチルー4ーヒドロキシー5ーメチルフエニル)ブタン
トリホスファイト、2,2´ーメチレンビス(4,6ー
ジーtーブチルフエニル)オクチルホスファイト、2,
2´ーメチレンビス(4,6ージーtーブチルフエニ
ル)オクタデシルホスファイト、2,2´ーメチレンビ
ス(4,6ージーtーブチルフエニル)フルオロホスフ
ァイト、テトラキス(2,4ージーtーブチルフエニ
ル)ビフエニレンジホスホナイト、9,10ージヒドロ
ー9ーオキサー10−ホスフアフエナンスレンー10ー
オキシド、テトラキス(2,4ージーtーブチルー5ー
メチルフエニル)ー4ー4´ービフエニレンホスホナイ
トなどが挙げられる。
【0022】紫外線吸収剤としては、たとえば、2,4
ージヒドロキシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ー
メトキシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーオクト
キシベンゾフェノン、5,5´ーメチレンビス(2ーヒ
ドロキシー4ーメトキシベンゾフェノン)などの2ーヒ
ドロキシベンゾフェノン類;2ー(2ーヒドロキシー5
ーメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒ
ドロキシー5ーtーオクチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2ー(2ーヒドロキシー3,5ージ−tーブチル
フェニル)ー5ークロロベンゾトリアゾール、2ー(2
ーヒドロキシー3ーtーブチルー5ーメチルフェニル)
ー5ークロロベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロキ
シー3,5ージクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2´ーメチレンビス(4ーtーオクチルー6ーベン
ゾトリアゾリル)フェノール、2ー(2ーヒドロキシー
3ーtーブチルー5ーカルボキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールのポリエチレングリコールエステルなどの2ー
(2ーヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フ
ェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエー
ト、2,4ージーtーブチルー4ーフェニルー3,5ー
ジーtーブチルー4ーヒドロキシベンゾエート、ヘキサ
デシルー3,5ージーtーブチルー4ーヒドロキシベン
ゾエートなどのベンゾエート類;2ーエチルー2´ーエ
トキシオキザニリド、2ーエトキシー4´ードデシルオ
キザニリドなどの置換オキザニリド類;エチルーαーシ
アノーβ,βージフェニルアクリレート、メチルー2ー
シアノー3ーメチルー3ー(pーメトキシフェニル)ア
クリレートなどのシアノアクリレート類などが挙げられ
る。
【0023】当該中和剤としては、金属石鹸、ハイドロ
タルサイト類、リチウムアルミニウム複合水酸化物塩、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、周期律表第I
I族の金属及び亜鉛、アルミニウム、錫、鉛等の金属の
酸化物並びに水酸化物等を挙げることができる。中和剤
(分散剤をも兼ねる)としては、特に、金属石鹸、ハイ
ドロタルサイト類を使用することが好ましい。金属石鹸
としては、高級脂肪酸若しくは脂肪酸オキシ酸とマグネ
シウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、
錫、鉛等の金属との金属塩等が挙げられる。高級脂肪酸
としては、炭素数10〜22の鎖状モノカルボン酸が挙
げられ、ステアリン酸、ラウリン酸等が好ましい。又、
脂肪酸オキシ酸としては、脂肪族カルボン酸の側鎖にア
ルコール性水酸基を有するものが挙げられ、乳酸、クエ
ン酸、ヒドロキシステアリン酸等が好ましい。金属石鹸
の好ましい例としては、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、クエン酸カル
シウム、乳酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン
酸カルシウム、ステアリル乳酸カルシウム、ラウリル乳
酸カルシウム等が挙げられる。ハイドロタルサイト類と
しては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウ
ム、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩又は結晶水を含まな
いもので、天然物及び合成品が含まれる。天然物として
は、Mg6Al2 (OH)16CO3・4H2Oの構造のも
のが挙げられる。また、合成品としては、Mg0.7Al
o.3(OH)2(CO30.15・0.54H2O、Mg4.5
Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.2Al
2(OH)12.4CO3、Zn6Al2(OH)16CO3・4
2O、Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg14
Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が挙げられる。リチ
ウムアルミニウム複合水酸化物塩としては、例えば水澤
化学工業社製商品名MIZUKALAC等が挙げられ
る。周期律表第II族の金属等の酸化物及び水酸化物と
しては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜
鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム等が特に好ましい。
【0024】本発明の繊維用ポリプロピレン樹脂組成物
は、ポリプロピレン樹脂にジアミド化合物、必要に応じ
て用いられる他の添加剤を添加し、例えば、スーパーミ
キサーなどでドライブレンドした後、押出機などで造粒
することにより得ることができる。
【0025】本発明のポリプロピレン系延伸糸は、例え
ば、上記で得られたペレット状あるいはパウダー状の繊
維用ポリプロピレン樹脂組成物を原料として、マルチフ
ィラメント溶融紡糸装置やモノフィラメント溶融紡糸装
置等を用い、先ず、末延伸糸を紡糸した後、次いで、延
伸装置で延伸することにより得ることができる。当該紡
糸および延伸工程を1段階で行うこともできる。当該溶
融紡糸温度は、180〜310℃であることが好まし
い。また、当該延伸温度は、70〜145℃であること
が好ましい。延伸温度が、70℃未満では、引張強度物
性を向上させることが難しくなり、145℃を超える
と、高延伸倍率による延伸が難しくなり、糸切れが発生
し、光沢を消したダル糸の製造が難しくなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。な
お、実施例における物性値の測定方法および評価方法は
次の通りである。 (1)分子量分布;GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)で測定。 (2)熱収縮率(%);長さ30cmにカットした延伸
糸を150℃のオーブン中に30分間放置し、その放置
前後の長さの差を%で示す。 (3)引張強度(g/d);JIS K7113, 但
し、5倍延伸糸の引張強度で示す。 (4)つや消しの度合い;TiO2を0.1%ポリプロ
ピレン樹脂に添加した時にその外観がつやのない白っぽ
い繊維となる状態をセミダルとし、それよりも光沢があ
る場合を光沢ありとした。 (5)延伸性(ケバ立ち);5倍延伸時にケバ立ちがな
く延伸糸が採取できる場合を良好とし、5倍延伸時の糸
表面にケバ立ちが発生し、延伸性が不良である場合を劣
るとした。 (6)最大延伸倍率;実施例1と同一の方法、条件で溶
融紡糸して得られた未延伸糸を用い、実施例1と同様の
方法で延伸した際に糸切れを生じた時の倍率を最大延伸
倍率とした。実施例1で、フィードロールの速度を50
m/分に固定し、ドローロールの速度を変化させてフィ
ードロールとドローロールの速度の比で求めた値を延伸
倍率とした。従って、ドローロールの速度が300m/
分の時の倍率は6倍となる。
【0027】実施例1 IPFが98.0%で、MFRが30g/10分、分子
量分布が2.9の結晶性ポリプロピレン樹脂100重量
部に、N,N´−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシアミド(以下、ナフタレンジカルボキシ
アミドまたは化合物Aという)0.1重量部、フェノー
ル系酸化防止剤(住友化学工業社製、商品名スミライザ
ーGA80)0.05重量部、リン系酸化防止剤(チバ
・ガイギー社製、商品名イルガホス168)0.10重
量部およびステアリン酸カルシウム0.05重量部を添
加配合し、スーパーミキサーを用いてドライブレンドし
た後、50mmφ押出成形機(L/D=28)を用いて
ペレットとした。得られたペレットを用いて、マルチフ
ィラメント紡糸機[30mmφ押出機、ギアポンプ付、
ダイス0.8mmφ40ホール、L/D=12(ノズ
ル)]で、紡糸温度240℃、巻取速度500m/分の
条件で溶融紡糸し、約20デニールの未延伸糸を得た。
次に、フィードロール90℃/プレートヒータ139℃
/ドローロール110℃の延伸条件下で、延伸糸を得
た。最大延伸倍率、熱収縮率および引張強度を前記物性
値の測定方法に従い測定した。その結果を表1に示す。
【0028】実施例2〜11 表1に示す配合で、かつ、表1に示す結晶性ポリプロピ
レン樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にしてペレ
ットを得、溶融紡糸、延伸を行って、最大延伸倍率、熱
収縮率および引張強度を前記物性値の測定方法に従い測
定した。その結果を表1に示す。
【0029】実施例12 実施例1において、ナフタレンジカルボキシアミドに代
えてアジピン酸ジアニリド(化合物B)を用い、また、
IPFが98.0%で、MFRが30g/10分、分子
量分布が3.0の結晶性ポリプロピレン樹脂とした以外
は、実施例1と同様にしてペレットを得、溶融紡糸、延
伸を行って、最大延伸倍率、熱収縮率および引張強度を
前記物性値の測定方法に従い測定した。その結果を表1
に示す。
【0030】比較例1 実施例1において、ナフタレンジカルボキシアミドを使
用しなかった以外は、実施例1と同様にしてペレットを
得、溶融紡糸、延伸を行って、最大延伸倍率、熱収縮率
および引張強度を前記物性値の測定方法に従い測定し
た。その結果を表1に示す。
【0031】比較例2〜6 比較例1と同様に、ナフタレンジカルボキシアミドを使
用せず、表1に示す配合で、かつ、表1に示す結晶性ポ
リプロピレン樹脂を使用して、実施例1と同様にしてペ
レットを得、溶融紡糸、延伸を行って、最大延伸倍率、
熱収縮率および引張強度を前記物性値の測定方法に従い
測定した。その結果を表1に示す。
【0032】実施例13 実施例1において得られた延伸糸について、前記評価方
法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性(ケバ立ち)
の評価をした。その結果を表2に示す。
【0033】実施例14 実施例3において得られた延伸糸について、前記評価方
法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性(ケバ立ち)
の評価をした。その結果を表2に示す。
【0034】実施例15 実施例4において得られた延伸糸について、前記評価方
法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性(ケバ立ち)
の評価をした。その結果を表2に示す。
【0035】実施例16 実施例12において、アジピン酸ジアニリドを0.3重
量部用いた以外は同様にして得られた延伸糸について、
前記評価方法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性
(ケバ立ち)の評価をした。その結果を表2に示す。
【0036】実施例17 実施例8において、ナフタレンジカルボキシアミドを
0.1重量部用いた以外は同様にして得られた延伸糸に
ついて、前記評価方法に従い、つや消しの度合いおよび
延伸性(ケバ立ち)の評価をした。その結果を表2に示
す。
【0037】比較例7 比較例1において得られた延伸糸について、前記評価方
法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性(ケバ立ち)
の評価をした。その結果を表2に示す。
【0038】比較例8 比較例5において得られた延伸糸について、前記評価方
法に従い、つや消しの度合いおよび延伸性(ケバ立ち)
の評価をした。その結果を表2に示す。
【0039】比較例9 実施例8において、ナフタレンジカルボキシアミドに代
え酸化チタンを0.1重量部用いた以外は同様にして得
られた延伸糸について、前記評価方法に従い、つや消し
の度合いおよび延伸性(ケバ立ち)の評価をした。その
結果を表2に示す。
【0040】比較例10 実施例1において、ナフタレンジカルボキシアミドに代
え酸化チタンを0.1重量部用いた以外は同様にして得
られた延伸糸について、前記評価方法に従い、つや消し
の度合いおよび延伸性(ケバ立ち)の評価をした。その
結果を表2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】以上、本発明によれば、高延伸倍率によ
る延伸が可能で、引張強度物性を向上させることがで
き、また、糸の表面のケバ立がない、光沢を消したダル
糸が無機フィラーの添加によらずに得ることができ、従
来のように無機フィラーによる目詰りを生じて、糸切れ
の原因となる欠点を解消できる技術を提供することがで
きる。特に、アイソタクチックペンダッド分率が96%
以上の高結晶性ポリプロピレン樹脂を用いるとその効果
が顕著である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン樹脂100重量部と
    脂肪族、脂環式または芳香族の二塩基酸系ジアミド化合
    物0.01〜1重量部とからなる繊維用ポリプロピレン
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分布 が2以上6未満である、請求項1に記載の繊維用ポリオ
    レフィン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分布 が6〜15である、請求項1に記載の繊維用ポリプロピ
    レン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】結晶性ポリプロピレン樹脂のアイソタクチ
    ックペンタッド分率が96%以上である、請求項1〜請
    求項3のいずれかに記載の繊維用ポリプロピレン樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の繊
    維用ポリプロピレン樹脂組成物を紡糸、延伸することを
    特徴とするポリプロピレン繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】延伸温度が70〜145℃であることを特
    徴とする、請求項5に記載のポリプロピレン繊維の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08144122A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 New Japan Chem Co Ltd 多孔性ポリプロピレン系繊維及びその製造方法
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WO2017209283A1 (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 株式会社プライムポリマー ポリプロピレン製延伸繊維

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