JPH0725811B2 - オレフィン化合物の水添方法 - Google Patents

オレフィン化合物の水添方法

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JPH0725811B2
JPH0725811B2 JP21441990A JP21441990A JPH0725811B2 JP H0725811 B2 JPH0725811 B2 JP H0725811B2 JP 21441990 A JP21441990 A JP 21441990A JP 21441990 A JP21441990 A JP 21441990A JP H0725811 B2 JPH0725811 B2 JP H0725811B2
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清雄 加藤
泰志 岸本
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、オレフィン性不飽和二重結合含有化合物のオ
レフィン性不飽和二重結合を選択的に水添することがで
きる水添方法に関する。
〔従来の技術〕
オレフィン性不飽和二重結合を有する化合物の水添触媒
としては、一般に不均一系触媒と均一系触媒が知られて
いる。前者の不均一系触媒は、広く工業的に用いられて
いるが均一系触媒と比べると一般に活性が低く、所望の
水添反応を行うためには多量の触媒を要し、高温高圧下
で行われるので不経済となる。一方、後者の均一系触媒
は、通常均一系で水添反応が進行するので不均一系と比
べると活性が高く触媒使用量が少なくて済み、より低
温、低圧で水添できる特徴があるが、反面、触媒調製が
煩雑で触媒自体の安定性も十分とはいえず、再現性にも
劣り好ましくない副反応を併発しやすいという欠点を有
している。従って高活性で取扱いの容易な水添触媒の開
発が強く望まれているのが現状である。
一方、オレフィン性不飽和二重結合を含有する重合体
は、不飽和二重結合が加硫等に有利に利用される反面、
かかる二重結合は耐候性、耐酸化性等の安定性に劣る欠
点を有している。これらの安定性に劣る欠点は、重合体
を水添して重合体鎖中の不飽和二重結合をなくすことに
より著しく改善される。しかし、重合体を水添する場合
には低分子化合物を水添する場合に比べて、反応系の粘
度や重合体鎖の立体障害等の影響を受けて水添しにくく
なる。さらに水添終了後、触媒を物理的に除去すること
(脱灰)が極めて難しく、実質上完全に分離することが
できない、等の欠点がある。従って経済的に有利に重合
体を水添するためには、脱灰の不要な程度の使用量で活
性を示す高活性水添触媒、あるいは極めて容易に脱灰で
きる触媒の開発が強く望まれている。
本発明者らは既に特定のチタノセン化合物とアルキルリ
チウムを組み合わせて、オレフィン化合物を水添する方
法(特開昭61−33132号、特公平1−53851号)、メタロ
セン化合物と有機アルミニウム、亜鉛、マグネシウムと
組み合わせてオレフィン性不飽和(共)重合体を水添す
る方法(特開昭61−28507号、62−209102号、62−20910
3号)、特定のチタノセン化合物とアルキルリチウムと
の組み合わせでオレフィン性不飽和基含有リビングポリ
マーを水添させる方法(特開昭61−47706号、特公昭63
−5402号)等をすでに発明してきた。
しかし、これらの方法は水添触媒の取扱い方が難しく、
長期貯蔵安定性にも難があり、さらに触媒量を低減化で
きる方法が望まれていた。
〔本発明が解決しようとする課題〕
本発明は安定で取扱い易く、長期貯蔵に耐え、水添反応
時には極めて少ない使用量で再現性よく活性を示す高活
性水添触媒を発見すること、特に重合体の水添に用い脱
灰の不要な程度の使用量で活性を示す高活性水添触媒を
発明し、耐候性、耐酸化性、耐オゾン性に優れた重合体
の水添物を得る方法を見出すことをその解決すべき課題
としているものである。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明は、メタロセン化合物を還元能力を有するリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、亜鉛または
マグネシウム含有化合物で還元するに際して、側鎖に特
定割合以上のオレフィン性不飽和二重結合を有する重合
体を共存させたものからなる水添触媒が極めて高い貯蔵
安定性を有し、温和な条件下で再現性よく、極めて高い
オレフィン性不飽和二重結合の水添活性を示し、またオ
レフィン性不飽和二重結合を含有する重合体の不飽和二
重結合を、脱灰の不要な程度の使用量、温和な条件下に
て選択的に水添し得るという驚くべき事実に基きなされ
たものである。
即ち、本発明は オレフィン性不飽和二重結合含有化合物を不活性有機溶
媒中にて水素と接触させて該化合物中のオレフィン性不
飽和二重結合を水添する方法において、 (A) 下記一般式で示されるメタロセン化合物の少な
くとも一種を (但し、R1,R2はC1〜C12の炭化水素基、アリーロキシ
基、アルコキシ基、ハロゲン基およびカルボニル基から
選択された基を表わし、R1,R2は同一でも異っていても
よい。
またMはTi,Zr,Hfのいずれかから選択される金属を表わ
す。) (B) 還元能力を有するリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウム含有化合
物の少なくとも一種、で還元させる際に、 (C) 側鎖のオレフィン性不飽和二重結合量の全体の
オレフィン性不飽和二重結合量に対する分率が0.3〜1
であるオレフィン性不飽和二重結合含有重合体を共存さ
せたものを該水添の触媒とすることを特徴とするオレフ
ィン性不飽和二重結合含有化合物の水添方法に関するも
のである。
本発明に係る一般式(A)の少なくとも一種と還元力を
有する化合物(B)とを組み合わせてオレフィン性不飽
和二重結合含有重合体中のオレフィン性不飽和二重結合
を水素化する方法はすでに本発明者らによって出願され
ている(特開昭61−28507号、特開平1−016401号)。
本発明者らは、この先願オレフィン水添触媒系の活性を
さらに向上させ、貯蔵安定性に優れかつ良い再現性で効
率的かつ経済的にオレフィンを水添する方法につき、さ
らに鋭意検討した結果、かかるメタロセン化合物に対す
る還元力を有するリチウム、ナトリウム、カリウム、ア
ルミニウム、亜鉛またはマグネシウム化合物で還元する
に際し、側鎖に特定の割合以上のオレフィン性不飽和二
重結合を有する重合体を共存させたものからなる水添触
媒が該重合体を共存させないものと比較するとさらに水
添活性が向上し、長期貯蔵安定性に優れ、かつ再現性が
優れることを見出し、本発明を完成するに至ったもので
ある。
本発明に係るオレフィン化合物水添触媒成分(A)は一
般式 で示される。
(但し、R1,R2はC1〜C12の炭化水素基、アリーロキシ
基、アルコキシ基、ハロゲン基およびカルボキシル基か
ら選択された基を表わし、R2,R3は同一でも異っていて
も良い。またMはTi,Zr,Hfのいずれから選択される金属
を表わす。)R1,R2のC1〜C12の炭化水素基には例えば (但しR3〜R5は水素あるいはC1〜C4のアルキル炭化水素
基を示し、R3〜R5のうち1つ以上は水素であり、n=0
または1である)なる置換基も含まれる。R3〜R5がすべ
てアルキル基のものでは立体障害から収率よく合成する
ことが難しいので好ましくない。
また、アルキル炭化水素基が中心金属に対しオルトの位
置にある化合物は合成が困難である。
係る触媒(A)の具体的例としては、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジエチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウムジ−n−ブチル、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムジ−sec−ブチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジヘキシル、ビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジオクチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジメトキシド、ビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムジエトキシド、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジブトキシド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−m−トリ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−p−
トリル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−
m,p−キシリル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジ−4−エチルフェニル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジ−4−ブチルフェニル、ビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジ−4−ヘキスルフェニ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェノ
キシド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフ
ルオライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジイオダイド、ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムクロライドメチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムクロルフェニル、ビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウムブロモフェニル、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムクロル−p−トリル、ビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムブロモ−p−トリル、
ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムクロライドエ
トキサイド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム
クロライドフェノキシド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジエチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム−n−ブチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジ−sec−ブチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジヘキシル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジオクチル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメトキシド、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエトキシド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブトキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェ
ニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ−
m−トリル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジ−p−トリル、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジ−m,p−キシリル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジ−4−エチルフェニル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジフェノキシド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフルオライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
ブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジイオダイド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムクロライドメチル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジエチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジ−n−ブチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ハフニウムジ−sec−ブチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジヘキシル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジメトキシド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジエトキシド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ハフニウムジブトキシド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジフェニル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジ−m−トリル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジ−p−トリル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ハフニウムジ−m,p−キシリル、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフェノキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフルオ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ
ブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム
ジイオダイド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジカルボニル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニ
ウムクロライドメチル、ビス(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジメチル、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジ−
m−トリル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジ−p−トリル、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド等が挙げ
られる。これらは単独あるいは相互に組み合わせて用い
ることができる。これらメタロセン化合物のうち、オレ
フィン化合物注のオレフィン性不飽和二重結合に対する
水添活性が高く、かつ温和な条件で不飽和二重結合を良
好に選択的に水添する好ましいものとしては、ビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シク
ロペンタジエニル)チタニウムジ−n−ブチル、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ−p−トリ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジカルボ
ニル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジブ
ロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ
フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ
−p−トリルであり、ビス(シクロペンタジエニル)ハ
フニウムジ−p−トリル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジ−n−ブチル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジブロマイド、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジ−p−トリル、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジカルボニル
が挙げられる。さらに安定に取扱え、(B)の還元性金
属化合物と組み合わせた場合最も活性の発現しやすいよ
り好ましいものはビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウムジ−p−トリルであり、後者は溶解性にも優れる
ので最も好ましい。
一方、触媒成分(B)としては、触媒成分(A)のメタ
ロセン化合物を還元する能力のある有機金属化合物、例
えば有機リチウム化合物、有機アルミニウム化合物、有
機亜鉛化合物、有機マグネシウム化合物、有機ナトリウ
ム化合物、有機カリウム化合物等を単独あるいは相互に
組み合わせて用いることによって重合体を水添すること
ができる。
有機リチウム化合物の例としては、一般式R7−Li〔但し
R7はC1〜C12の炭化水素基、アリーロキシ基、アルコキ
シ基であり、C1〜C12の炭化水素基には (但しR3〜R5は水素あるいはC1〜C4のアルキル炭化水素
基を示し、R3〜R5のうちの1つ以上は水素であり、n=
0または1である。)が含まれる。〕で示される化合物
が好ましく用いられ、具体的な例としてはメチルリチウ
ム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロ
ピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチ
ウム、イソブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n
−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、フェニル
リチウム、m−トリルリチウム、p−トリルリチウム、
キシリルリチウム、メトキシリチウム、エトキシリチウ
ム、n−プロポキシリチウム、イソプロポキシリチウ
ム、n−ブトキシリチウム、sec−ブトキシリチウム、
t−ブトキシリチウム、ペンチルオキシリチウム、ヘキ
シルオキシリチウム、オクチルオキシリチウム、フェノ
キシリチウム、4−メチルフェノキシリチウム、ベンジ
ルオキシリチウム、4−メチルベンジルオキシリチウム
等が挙げられる。
また、フェノール系の安定剤とアルキルリチウムを反応
させて得られるリチウムフェノラート化合物も使われ
る。かかるフェノール系の安定剤の具体例としては、1
−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,
6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチ
ル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブ
チルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−ter
t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、
2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフ
ェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノー
ル、2−メチル−4,6−ジノニルフェノール、2,6−ジ−
tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、
メチレン−ビス(ジメチル−4,6−フェノール)、2,2′
−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6
−シクロヘキシル・フェノール)、2,2′−メチレン−
ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノ
ール)、2,2′−メチレン−ビス−(6−α−メチル−
ベンジル−p−クレゾール)等が挙げられる。
最も汎用的な2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
の水酸基を−OLiとした2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノキシリチウムが特に好適に使われる。
またトリメチルシリルリチウム、ジエチルメチルシリル
リチウム・ジメチルエチルシリルリチウム、トリエチル
シリルリチウム、トリフェニルリチウム、トリメチルシ
ロキシリチウム、ジエチルメチルシロキシリチウム、ト
リエチルシロキシリチウム、トリフェニルシロキシリチ
ウム等の有機ケイ素リチウム化合物でもよい。
アルミニウム化合物として、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリフェニルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロリド、エチルアルミニウムジクロライド、メチルア
ルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチ
ルアルミニウムヒドリド、ジフェニルアルミニウムヒド
リド、トリ(2−エチルヘキシル)アルミニウム、メチ
ルアルミノキサン、エチルアルミノキサン等が挙げら
れ、亜鉛化合物として、ジエチル亜鉛、ビス(シクロペ
ンタジエニル)亜鉛、ジフェニル亜鉛等が挙げられ、さ
らにマグネシウム化合物として、ジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、メチルマグネシウムブロマ
イド、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシ
ウムブロマイド、エチルマグネシウムクロライド、フェ
ニルマグネシウムブロマイド、フェニルマグネシウムク
ロライド、ジ−n−プロピルマグネシウム、ジ−イソプ
ロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ
−イソブチルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシ
ウム、ジ−tert−ブチルマグネシウム、n−ブチルマグ
ネシウムクロライド(ブロマイド)、sec−ブチルマグ
ネシウムクロライド(ブロマイド)、イソブチルマグネ
シウムクロライド(ブロマイド)、tert−ブチルマグネ
シウムクロライド(ブロマイド)等が挙げられる。ま
た、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウ
ム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウ
ム等の炭素数1〜12のジアルコキシマグネシウム化合物
を用いても良い。さらにナトリウム化合物としてはメチ
ルナトリウム、エチルナトリウム、n−プロピルナトリ
ウム、イソプロピルナトリウム、n−ブチルナトリウ
ム、sec−ブチルナトリウム、イソブチルナトリウム、
n−ペンチルナトリウム、n−ヘキシルナトリウム、ベ
ンジルナトリウム、フェニルナトリウム、トリフェニル
メチルナトリウム、ナトリウムナフタレン、ヘキシニル
ナトリウム、フェニルエチルナトリウム、シクロペンタ
ジエニルナトリウム、ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルナトリウム、トリメチルシリルナトリウム、トリフェ
ニルシリルナトリウム等が挙げられ、カリウム化合とし
てはメチルカリウム、エチルカリウム、トリフェニルメ
チルカリウム、フェニルエチルカリウム等が挙げられ
る。これらの他にナトリウムハイドライド、カルシウム
ハイドライド、カリウムハイドライド、リチウムハイド
ライドナトリウムアルミニウムハイドライド、リチウム
アルミニウムハイドライド、ジイソブチルナトリウムア
ルミニウムハイドライド、トリ(t−ブトキシ)リチウ
ムアルミニウムハイドライド、トリエチルナトリウムア
ルミニウムハイドライド、ジイソブチルナトリウムアル
ミニウムハイドライド、イソブチルナトリウムアルミニ
ウムハイドライド、トリエチルナトリウムアルミニウム
ハイドライド、トリエトキシナトリウムアルミニウムハ
イドライド、トリエチルリチウムアルミニウムハイドラ
イド等の2種以上の金属を含有する還元剤でも構わな
い。
これらは二種以上を相互に混合して使用してもさしつか
えないし、二種以上相互の錯体であってもよい。また例
えばアルコシキ金属化合物は触媒調製中に系内でアルキ
ル金属化合物とアルコールとを反応させたものを用いて
も構わない。最も高い水添活性を示し、オレフィン性不
飽和二重結合を選択的に水添するためにはn−ブチルリ
チウムが最も好ましい。
(C)成分の側鎖のオレフィン性不飽和二重結合量の全
体のオレフィン性不飽和二重結合量に対する分率が0.3
〜1であるオレフィン性不飽和二重結合含有重合体の製
造に用いられるモノマーの例として共役ジエンが挙げら
れ、一般に4〜約12個の炭素原子を有する共役ジエンが
挙げられる。具体的な例としては、1,3−ブタジエン、
イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジ
エン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル
−1,3−オクタジエン、等が挙げられる。これらは単独
又は二種以上共重合させてもよい。工業的に有利に展開
でき、取扱いが比較的楽な1,3−ブタジエン、イソプレ
ンが特に好ましく、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ブタジエン/イソプレン共重合体が好ましい。またノル
ボルナジエン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロ
ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエンおよびこれ
らのアルキル置換体を単独あるいは共重合したものでも
よい。
(C)成分の重合体は数平均分子量が500以上あればよ
く、特に分子量の上限はいくらでも差しつかえない。数
平均分子量が500より小さいと安定化の効果が少ないの
で、取扱いが容易な数平均分子量500以上の液状ゴムが
好ましい。
液状ゴムは常温で液状のものがよく数平均分子量が500
〜10000のものがよい。
数平均分子量が10000以上になると液状としての取扱い
が困難になることを除いては性能上は特に問題ない。か
かる重合体においてはミクロ構造が重要である。すなわ
ち「側鎖のオレフィン性不飽和二重結合の全体のオレフ
ィン性不飽和二重結合に対する分率」とは、以下のよう
に定義される。
この値が0.3〜1にあることが必須であるがこの範囲で
あれば末端に水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の官
能基を有していてもよい。
具体例を挙げるとポリブタジエンであれば全オレフィン
性不飽和二重結合(シス1,4結合、トランス1,4結合、1,
2−ビニル結合)に対し、1,2−ビニル結合が30〜100%
あることが必要である。またポリイソプレンであれば、
全オレフィン性不飽和二重結合(シス1,4結合、トラン
ス1,4結合、1,2結合、3,4結合)に対し、側鎖のオレフ
ィン性不飽和二重結合(1,2結合+3,4結合)が30〜100
%の範囲にあればよい。この割合が0.3より小さくなる
と水添触媒が不安定となって取扱いが難しく、貯蔵安定
性も劣り、うまく取り扱わないと再現性にも問題が生じ
ることがある。
またこの重合体は共役ジエン芳香族ビニル化合物の共重
合体でもよい。芳香族ビニル化合物の具体例としてはス
チレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニ
ルエチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレ
ン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等が挙
げられ、特にスチレンが好ましい。具体的な共重合体の
例としては、ブタジエン/スチレン共重合体、イソプレ
ン/スチレン共重合体等が最も好適である。これらの共
重合体はランダム、ブロック、星形ブロック、テーパー
ドブロック等いずれでもよく、特に限定されない。また
結合芳香族ビニル化合物の量としては70%以下が好まし
い。70%を越えると実質的に共役ジエン部の量が少なく
なるので還元触媒の安定化効果が小さい。もちろん共役
ジエン部の側鎖のオレフィン性不飽和二重結合量の全体
のオレフィン性二重結合に対する分率が0.3〜1である
ことが必要である。
これら触媒成分(C)はラジカル重合、カチオン重合、
アニオン重合、配位アニオン重合等既知の方法いずれを
用いて重合してもよいが、側鎖のオレフィン性不飽和二
重結合の量を増加させるには極性溶媒中あるいはその存
在下で有機リチウムや有機ナトリウム化合物を触媒とし
てリビングアニオン重合して得るか、コバルト系チーグ
ラー型触媒により配位アニオン重合で得るか、またはエ
チレンとジシクロペンタジエン類を共重合させて得るの
が好ましい。
かかる極性溶媒の具体例としてテトラヒドロフラン、テ
トラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、エチルエーテル、テトラヒドロピラン、
ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールジエチルエーテル、ジピペリジノエタ
ン等が挙げられる。Li系触媒としてメチルリチウム、エ
チルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリ
チウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
イソブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペン
チルリチウム、n−ヘキシルリチウム、トリメチルシリ
ルリチウム、等が挙げられる。Na系触媒としてメチルナ
トリウム、エチルナトリウム、n−プロピルナトリウ
ム、イソプロピルナトリウム、n−ブチルナトリウム、
sec−ブチルナトリウム、イソブチルナトリウム、フェ
ニルナトリウム、ナトリウムナフタレン、シクロペンタ
ジエニルナトリウム等が挙げられる。
本発明の触媒はオレフィン性不飽和二重結合を有する全
ての化合物に適用することができる。例えば1−ブテ
ン、1,3−ブタジエン、シクロペンテン、1,3−ペンタジ
エン、1−ヘキセン、2−ヘキセンシクロヘキセン、1
−メチルシクロヘキセン、スチレン、1−オクテン等の
水添に好適に用いられる。
一方、本発明の水添触媒は高い水添活性、選択性を有す
るので不飽和二重結合を有する重合体の水添にも特に好
適に用いられる。
本発明は不飽和二重結合を有する重合体の全てに適用す
ることができるが、好ましい実施態様は共役ジエン重合
体、共役ジエンとオレフィン単量体の共重合体、ノルボ
ルネン重合体、シクロペンテン重合体等である。特に共
役ジエン重合体、共役ジエンとオレフィン単量体の共重
合体の水添物は、弾性体や熱可塑性弾性体として工業的
に有用である。
かかる共役ジエン重合体の製造に用いられる共役ジエン
としては、一般的には4〜約12個の炭素原子を有する共
役ジエンが挙げられ、具体的な例としては、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエ
ン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタ
ジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられ
る。工業的に有利に展開でき、物性の優れた弾性体を得
る上からは、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ま
しい。
また、共役ジエンの少なくとも一種と共重合可能なオレ
フィン単量体としては、ビニル置換芳香族炭化水素が特
に好ましい。即ち、共役ジエン単位の不飽和二重結合の
みを選択的に水添する本発明の効果を十分発揮し、工業
的に有用で価値の高い弾性体や熱可塑性弾性体を得るた
めには、共役ジエンとビニル置換芳香族炭化水素との共
重合体が特に重要である。用いられるビニル置換芳香族
炭化水素の具体例としては、スチレン、t−ブチルスチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチ
ル−p−アミノエチルスチレン、N,N′−ジエチル−p
−アミノエチルスチレン等が挙げられ、特にスチレンが
好ましい。具体的な共重合体の例としては、ブタジエン
/スチレン共重合体、ブタジエン/イソプレン/スチレ
ン共重合体、イソプレン/スチレン共重合体等が工業的
価値の高い水添共重合体を与えるので最も好適である。
かかる共重合体においては、ブロック共重合体が熱可塑
性弾性体として工業的に最も有用な水添重合体を与える
が、末端に少なくとも1個の共役ジエンを主としたブロ
ックを有するブロック共重合体は、末端に共役ジエンブ
ロックを有しない物に比べ、加工性、他のオレフィン重
合体との相溶性、接着性等に優れた水添重合体を与える
ので特に好適に用いられる。
本発明の水添反応の好ましい実施態様は、オレフィン性
不飽和二重結合を有する化合物又は前記重合体を不活性
有機溶媒に溶解した溶液において行われる。もち論、シ
クロヘキセン、シクロオクテンの如き室温で液体の低分
子量化合物を水添する場合は溶媒に溶解しなくとも水添
反応に行なえるが、反応を均一に温和な条件下で行なう
には溶媒に溶解した溶液において行なうのが好ましい。
「不活性有機溶媒」とは溶媒が水添反応のいかなる関与
体とも反応しないものを意味する。好適な溶媒は、例え
ばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オ
クタンの如き脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シク
ロヘプタンの如き脂環族炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランの如きエーテル類の単独もしく
は混合物である。また、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素も、選択され
た水添反応条件下で芳香族性二重結合が水添されない時
に限って使用することができる。
本発明の水添反応は、一般的には上記被水添物溶液を水
素または不活性雰囲気下、所定の温度に保持し、攪拌下
または不攪拌下にて水添触媒を添加し、次いで水素ガス
を導入して所定圧に加圧することによって実施される。
不活性雰囲気とは、例えばヘリウム、ネオン、アルゴン
等の水添反応のいかなる関与体とも反応しない雰囲気下
を意味する。空気や酸素は触媒成分を酸化したりして触
媒の失活を招くので好ましくない。また窒素は水添反応
時触媒毒として作用し、水添活性を低下させる場合があ
るので好ましくない。特に、水添反応器内は水素ガスの
単独の雰囲気であることが最も好適である。
一方、触媒はあらかじめ触媒成分(A),(B),
(C)とを混合したものを用いるが、(C)の存在下、
(A)を(B)で還元したものを用いるのが高活性を有
するので好ましい。還元雰囲気は前記不活性雰囲気の
他、水素でも構わない。還元温度ならびに貯蔵温度は−
50℃〜50℃であり−20℃〜30℃が特に好ましい。
触媒成分(B)は、前記不活性雰囲気の他、窒素下で取
扱うことが必要である。触媒成分(A)については空気
中においても安定である場合もあるが、不活性雰囲気下
で取扱うことが好ましい。
(A),(B),(C)成分は前記不活性有機溶媒の溶
液として使用する方が扱い易く好適である。溶液として
用いる場合に使用する不活性有機溶媒は、水添反応のい
かなる関与体とも反応しない前記各種溶媒を使用するこ
とができる。好ましくは水添反応に用いる溶媒と同一の
溶媒である。
水添反応器に触媒成分を添加する場合は、水素雰囲気下
で行なうのが最も好適である。添加するときの温度は−
30℃〜100℃の温度、好ましくは−10℃〜50℃の温度で
あり、水添反応直前に調製するのが好ましいが、水素雰
囲気下または不活性雰囲気下に貯蔵すれば、室温でも約
2カ月間内は実質的な水添活性は変らずに用いることが
できる。
高い水添活性及び水添選択性を発現するための各触媒成
分の混合比率は、触媒成分(B)の金属モル数と、触媒
成分(A)のモル数との比率(以下Metal(B)/Metal
(A)モル比)で約20以下の範囲である。Metal(B)/
Metal(A)モル比=0においても定量的な水添反応を
行なうことはできるが、より高温高圧の条件を要し、ま
たMetal(B)/Metal(A)モル比20を越えると実質的
な活性向上に関与しない高価な触媒成分(B)を過剰に
用いることにより不経済であるばかりではなく、不必要
な副反応を招き易くなり好ましくない。
Metal(B)/Metal(A)モル比=0.5〜10の範囲は水添
活性を著しく向上するのに最も好適である。被水添物が
リビングアニオン重合で得られたリビング重合体である
場合はこのMetal(B)/Metal(A)モル比を達成する
ため、種々の活性水素やハロゲンを有する化合物で失活
させるのがよい。かかる活性水素を有する化合物として
水およびメタノール、エタノール、n−プロパノール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、
1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノー
ル、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサ
ノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘ
プタノール、4−ヘプタノール、オクタノール、ノナノ
ール、デカノール、ウンデカノール、ラウリルアルコー
ル、アリルアルコール、シクロヘキサノール、シクロペ
ンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、フ
ェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、p−アリルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール、キシレノール、ジヒドロアントラキ
ノン、ジヒドロキシクマリン、1−ヒドロキシアントラ
キノン、m−ヒドロキシベンジルアルコール、レゾルシ
ノール、ロイコアウリン等のフェノール類が挙げられ
る。勿論、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール等炭素数が2〜12までの脂肪
族、脂環式、芳香族グリコール類を用いても構わない。
また酸として酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ペ
ンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸、ミリス
チン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、安息香酸、メチル安
息香酸などの有機カルボン酸等を挙げることができる。
またハロゲンを有する化合物として塩化ベンジル、トリ
メチルシリルクロライド(ブロマイド)、t−ブチルク
ロライド(ブロマイド)、メチルクロライド(ブロマイ
ド)、エチルクロライド(ブロマイド)、プロピルクロ
ライド(ブロマイド)、n−ブチルクロライド(ブロマ
イド)等を挙げることができる。これらは単独で使用し
ても二種以上混合しても構わない。触媒成分(C)の添
加量は触媒成分(A)の触媒に対し、重量比で10〜500
が好ましい。10より小さいと貯蔵安定化や触媒量低減化
の効果は小さくなる。500を越えても水添活性は良好で
あるが、被水添物が重合体である場合は、該水添重合体
と触媒(C)成分との分離が困難な為、場合によっては
物性等に影響がでる。
被水添物がオレフィン性不飽和二重結合含有重合体であ
って、側鎖のオレフィン性不飽和二重結合含有量が全体
のオレフィン性不飽和二重結合に対して0.3〜1である
場合は、この1部を(C)触媒成分としても良いし、別
の(C)成分と混合して用いても差し支えない。
触媒の添加量は被水添物100g当り0.002ー20ミリモルで
十分である。この添加量範囲であれば被水添物のオレフ
ィン性不飽和二重結合を優先的に水添することが可能
で、共重合体中の芳香核二重結合の水添は実質的に起こ
らないので極めて高い水添選択性が実現される。20ミリ
モルを越える量の添加においても水添反応は可能である
が、必要以上の触媒使用は不経済となり、水添反応後の
触媒脱灰、除去が複雑となる等不利となる。
また選択された条件下で重合体の共役ジエン単位の不飽
和二重結合を定量的に水添する好ましい触媒添加量は、
重合体100g当り0.01〜5ミリモルである。
本発明の水添反応は元素状水素を用いて行われ、より好
ましくはガス状で被水添物溶液中に導入される。
水添反応は撹拌下で行われるのがより好ましく、導入さ
れた水素を十分迅速に被水添物と接触させることができ
る。水添反応は一般的に0〜150℃の温度範囲で実施さ
れる。0℃未満では触媒の活性が低下し、かつ水添速度
も遅くなり多量の触媒を要するので経済的でなく、また
150℃を越える温度では副反応や分解、ゲル化を併発し
易くなり、かつ芳香核部分の水添も起こりやすくなって
水添選択性が低下するので好ましくない。さらに好まし
くは20〜120℃の範囲である。
水添反応に使用される水素の圧力は1〜100Kg/cm2が好
適である。1Kg/cm2未満では水添速度が遅くなって実質
的に頭打ちとなるので水添率を上げるのが難しくなり、
100Kg/cm2を越える圧力では昇圧と同時に水添反応がほ
ぼ完了し実質的に意味がなく、不必要な副反応やゲル化
を招くので好ましくない。より好ましい水添水素圧力は
2〜30Kg/cm2であるが、触媒添加量等との相関で最適水
素圧力は選択され、実質的には前記好適触媒量が少量に
なるに従って水素圧力は高圧側を選択して実施するのが
好ましい。また低分子のオレフィンは重合体に比べて水
添速度が速いので重合体の場合に比べてより温和な条件
が選択される。
本発明の水添反応時間は通常数秒ないし50時間である。
他の水添反応条件の選択によって水添反応時間は上記範
囲内で適宜選択して実施される。
本発明の触媒を用いて水添反応を行った溶液からは、水
添された目的物を蒸留、沈殿等の化学的または物理的手
段で容易に分離することができる。特に、本発明の方法
により水添反応を行なった重合体溶液からは必要に応じ
て触媒残渣を除去し、水添された重合体を溶液から容易
に単離することができる。例えば、水添後の反応液にア
セトンまたはアルコール等の水添重合体に対する貧溶媒
となる極性溶媒を加えて重合体を沈殿させて回収する方
法、反応液を攪拌下熱湯中に投入後、溶媒と共に蒸留回
収する方法、または直接反応液を加熱して溶媒を留去す
る方法等で行なうことができる。
本発明の水添方法は使用する水添触媒量がより少量であ
る特徴を有する。従って、水添触媒がそのまま重合体中
に残存しても得られる水添重合体の物性に著しい影響を
及ぼさず、かつ水添重合体の単離過程において触媒の大
部分が分解、除去され重合体より除かれるので、触媒を
脱灰したり除去したりするための特別な操作は必要とせ
ず、極めて簡単なプロセスで実施することができる。
〔発明の効果〕 以上のように本発明の方法により、オレフィン性不飽和
二重結合の水添反応が効率的に可能となり、特にオレフ
ィン性不飽和二重結合を有する重合体を高活性な触媒に
よって温和な条件で水添すること、さらに共役ジエンと
ビニル置換芳香族炭化水素との共重合体の共役ジエン単
位の不飽和二重結合を極めて選択的に水添することが可
能となった。さらに触媒の長期保存安定性が増し、かつ
触媒の調製状態や系中の不純物の影響を受けにくく、水
添直前に触媒を調製する手間も省け、プロセスの合理化
にもなる。
また、本発明の方法によって得られる水添重合体は、耐
候性、耐酸化性の優れた弾性体、熱可塑性弾性体もしく
は熱可塑性樹脂として使用され、また紫外線吸収剤、オ
イル、フィラー等の添加剤を加えたり、他の弾性体や樹
脂とブレンドして使用され、工業的極めて有用である。
〔実 施 例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
参考例 1 攪拌機、滴下漏斗および還流冷却器を備えた1三つ口
フラスコに無水エーテル200mlを加えた。装置を乾燥ヘ
リウムで置換し、リチウムワイヤー小片17.4g(2.5モ
ル)をフラスコ中に切り落し、エーテル300ml、ブロモ
ベンゼン157g(1モル)の溶液を室温で少量滴下した
後、還流下で徐々にブロモベンゼンのエーテル溶液を全
量加えた。
反応終了後反応溶液をヘリウム雰囲気下にて濾過し、無
色透明なフェニルリチウム溶液を得た。
乾燥ヘリウムで置換した攪拌機、滴下漏斗を備えた2
三つ口フラスコに、ビス(シクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロリド(関東化学製)99.6g(0.4モル)およ
び無水エーテル500mlを加えた。先に合成したフェニル
リチウムのエーテル溶液を室温攪拌下にて約2時間で滴
下した。反応混合物を空気中で濾別し、不溶部をジクロ
ロメタンで洗浄後、濾液および洗浄後を合わせ減圧下に
て溶媒を除去した。残留物を少量のジクロロメタンに溶
解した後、石油エーテルを加えて再結晶を行なった。得
られた結晶を濾別し、濾液は再び濃縮させ上記操作を繰
り返しビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェ
ニルを得た。収量は120g(収率90%)であった。得られ
た結晶は橙黄色針状であり、トルエン、シクロヘキサン
に対する溶解性は良好であり、融点147℃、元素分析値:
C,79.5;H,6.1;Ti,14.4であった。
参考例 2 ブロモベンゼンの代りにp−ブロモトルエンを用いた以
外は参考例1と同様に合成し、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジ−p−トリルを得た(収率87%)。
このものは黄色結晶状であり、トルエン、シクロヘキサ
ンに対する溶解性は良好であり、融点145℃、元素分析
値:C,80.0;H,6.7;Ti,13.3であった。
参考例 3 ブロモベンゼンの代りに4−ブロモ−o−キシレンを用
いた以外は参考例1と同様に合成し、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムジ−3,4−ジメチルフェニルを
得た。(収率83%)。このものは黄色結晶状であり、ト
ルエン、シクロヘキサンに対する溶解性は良好であり融
点155℃、元素分析値:C,80.6;H,7.2;Ti,12.2であった。
参考例 4 ブロモベンゼンの代りにp−ブロモエチルベンゼンを用
いた以外は参考例1と同様に合成し、ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムジ−4−エチルフェニルを得
た。(収率80%)。このものは黄色結晶であり、トルエ
ン、シクロヘキサンに対する溶解性は良好であり、融点
154℃、元素分析値:C,80.4;H,7.3;Ti,12.3であった。
参考例 5 2のオートクレーブ中にシクロヘキサン500g、1,3−
ブタジエンモノマー100g、n−ブチルリチウム0.05gを
加え、攪拌下60℃にて3時間重合しブタジエン単独重合
体を合成した。得られたブタジエン重合体は1,2−ビニ
ル結合を13%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は
約15万であった。
参考例 6 1,3−ブタジエンの代りにイソプレンを用いた以外は参
考例1と同様に重合し、1,2−ビニル結合10%、重量平
均分子量約15万のイソプレン重合体を得た。
参考例 7 シクロヘキサン400g、1,3−ブタジエンモノマー70g、ス
チレンモノマー30g、n−ブチルリチウム0.03gおよびテ
トラヒドロフラン0.9gを同時にオートクレーブに加え、
40℃で2時間重合した。
得られた重合体はブタジエン/スチレンの完全ランダム
共重合体でブタジエン単位の1,2−ビニル結合含有率50
%、重量平均分子量20万を有するものであった。
参考例 8 オートクレーブ中にシクロヘキサン4000g、スチレンモ
ノマー150gとn−ブチルリチウム1.10gを加え、60℃で
3時間重合し、次いで1,3−ブタジエンモノマーを700g
加えて60℃で3時間重合した。最後にスチレンモノマー
150gを添加し、60℃で3時間重合した。このリビング重
合体溶液を多量のメタノール中にあけ失活、析出させた
後、60℃にて50時間真空乾燥した。
得られた重合体は結合スチレン含有量30%、ブロックス
チレン含有量28%、ブタジエン単位の1,2−ビニル結合
含有量12%(全重合体換算8%)、数平均分子量約6万
のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体
であった。
参考例 9 参考例8において、さらにテトラヒドロフランをn−ブ
チルリチウムに対して35倍モル加えた以外は全く同じ方
法で、結合スチレン含量30%ブロックスチレン含量24
%、ブタジエン単位の1,2−ビニル結合含有量39%(全
重合体換算23%)、数平均分子量約6万のスチレン−ブ
タジエン−スチレン型ブロック共重合体を合成した。
参考例 10 オートクレーブ中にシクロヘキサン8000g、1,3−ブタジ
エンモノマー200g、n−ブチルリチウム1.10gおよびテ
トラヒドロフランをモル比でn−BuLi/THF=1/40の割合
で加え、70℃で45分重合し、次いでスチレンモノマー30
0g加えて60分、次いで1,3−ブタジエンモノマー1200gを
加えて150分、そして最後にスチレンモノマー300gを加
えて60分重合し、ブタジエン−スチレン−ブタジエン−
スチレン型ブロック共重合体を合成した。このリビング
重合体溶液を多量のメタノール中にあけた失活、析出さ
せた後、60℃にて50時間真空乾燥した。このものは結合
スチレン含有量30%、ブロックスチレン含有量28%、ブ
タジエン単位の1,2−ビニル結合含有量35%(全重合体
換算25%)、数平均分子量約12万のブロック共重合体で
あった。
参考例 11 参考例10と全く同じ方法でブタジエン−スチレン−ブタ
ジエン−スチレン型リビングブロック共重合体を重合し
た。このものは重合体100g当り0.83ミリモルのリビング
リチウムを有し、一部単離して分析したところ、結合ス
チレン含有量30%、ブロックスチレン含有量27%、ブタ
ジエン単位の1,2−ビニル結合含有量34%(全重合体換
算24%)、数平均分子量約12万であった。
触媒成分(C)として用いた重合体は次に示す重合体ま
たは調製法によって得た重合体である。
(1) ポリマーA 日本曹達(株)製液状1,2−ポリブタジエン(Nisso B−
1000)1,2−ビニル結合含有量=85% (2) ポリマーB 日本石油化学(株)製液状1,2−ポリブタジエン(B−7
00)1,2−ビニル結合含有量=57% (3) ポリマーC 日本合成ゴム(株)製1,2−シンジオタクティックポリ
ブタジエン(RB−700)1,2−ビニル結合含有量=95% (4) ポリマーD(合成液状1,2−PB) 250mlオートクレーブ中にシクロヘキサン123.2gブタジ
エン16.8g加えた後にn−BuLi0.20gおよび1,2−ジピペ
リジノエタン(DPE)6.12g(DPE/Liモル比=10.0)を加
え18℃にて3時間重合させた。
得られた重合体は1,2−ビニル結合含有量100%、数平均
分子量6100であった。
(5) ポリマーE ポリマーDの重合でブタジエンのかわりにイソプレン
を、またn−BuLi量とDPEの量をそれぞれ0.25g、7.65g
にした以外は同様の方法にて重合させた。
得られた重合体は1,4結合5%、1,2−ビニル結合22%、
3,4結合73%、数平均分子量5800であった。
(6) ポリマーF 出光石油化学(株)製液状ポリブタジエン(R−45M)
1,2−ビニル結合含有量=23% (7) ポリマーG 参考例8で重合したスチレン−ブタジエン−スチレン三
型ブロック共重合体であって1,2−ビニル結合含有量12
%(ポリブタジエン部分)、数平均分子量約6万のも
の。
(8) ポリマーH 参考例10で重合したスチレン−ブタジエン−スチレン三
型ブロック共重合体であって1,2−ビニル結合含有量35
%(ポリブタジエン部分)、数平均分子量約12万のも
の。
実施例 1〜5 1−ヘキセン、シクロヘキセンをそれぞれシクロヘキサ
ンで希釈し、濃度15重量%に調製して水添反応に供し
た。
十分に乾燥した容量2の攪拌器付オートクレーブに、
上記オレフィン化合物溶液1000gをそれぞれ仕込み、減
圧脱気した後、水素置換し、攪拌下30℃に保持した。
ついで触媒成分(A)としてビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロリド(関東化学製)と、参考例1
〜4で合成したチタノセン化合物をそれぞれ0.1ミリモ
ル含むシクロヘキサン溶液100mlと、触媒成分(B)と
してn−ブチルリチウム0.4ミリモルを含むシクロヘキ
サン溶液とを触媒成分(C)としてポリマーA3.6gの存
在下、25℃、2.0kg/cm2の水素圧下で15分間混合した触
媒溶液(Li/Tiモル比=4)全量をオートクレーブ中へ
仕込み、5.0kg/cm2の乾燥したガス状水素を供給し攪拌
下30℃で1時間水添反応を行った。反応液を常温常圧下
に戻した後、ガスクロマトグラフィーにてオレフィン減
少量より水添率をそれぞれ求めた。結果を表1に示す。
比較例 1 触媒(C)成分を加えないことを除いては実施例1と同
様に行なった。結果を表1に示す。
比較例 2 触媒(C)成分としてポリマーFを用いた以外は実施例
1と同様に行なった。結果を表1に示す。
実施例 6〜12 参考例5〜10で得られた各種重合体をそれぞれ精製乾燥
したシクロヘキサンで希釈し、重合体濃度5重量%に調
製して水添反応に供した。また参考例11で得られたリビ
ングポリマー溶液を精製乾燥したシクロヘキサンで希釈
し、リビングポリマー濃度5重量%に調製して水添反応
に供した。
十分に乾燥した容量2の攪拌機付オートクレーブに、
上記各種重合体溶液またはリビングポリマー溶液1000g
を仕込み、リビングポリマーに限り、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを0.092g加え、活性リチウムを失
活し、減圧脱気後水素置換し、それぞれ攪拌下60℃に保
持した。
ついで、触媒成分(A)としてビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド0.0125ミリモル含むシクロ
ヘキサン溶液50mlと触媒成分(B)として参考例2で合
成した4−メチルフェニルリチウム0.1ミリモルを含む
シクロヘキサン溶液とを触媒成分(C)としてポリマー
C1.8gの存在下、25℃、2.0kg/cm2の水素圧下で約30分間
混合した触媒溶液(Li/Tiモル比=8)全量をそれぞれ
オートクレーブ中へ仕込み、5.0kg/cm2の乾燥したガス
状水素を供給し、撹拌下60℃にて1時間水添反応を行な
った。反応液を常温常圧に戻してオートクレーブより抜
き出し、多量のメタノールを加えてポリマーを沈殿さ
せ、濾別乾燥し、白色の水添重合体を得た。得られた水
添重合体の水添率を赤外線吸収スペクトルより求め(水
添率の求め方の詳細は特開昭59−133203号、特公昭63−
4841号に記載)表2に示した。
比較例 3 触媒(C)成分を加えないで触媒調製すること以外を除
いては実施例9と同様に行なった。結果を表2に示し
た。
比較例 4 触媒(C)成分としてポリマーFを用いた以外は実施例
9と同様に行なった。結果を表2に示した。
実施例 13 参考例11で得られたリビングポリマー溶液を精製乾燥し
たシクロヘキサンで希釈し、リビングポリマー濃度5重
量パーセントに調製したものを1000gずつ仕込み、次い
でそれぞれ0.415mmolのベンジルアルコールを含むシク
ロヘキサン溶液30mlを添加してリビングポリマーを失活
させ、減圧脱気後水素置換し、攪拌下60℃に保持した。
ついで、触媒成分(A)としてビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジフェニル0.01ミリモルを含むシクロ
ヘキサン溶液50mlと、触媒成分(B)としてn−ブチル
リチウム0.05ミリモルを含むシクロヘキサン溶液とを触
媒成分(B)としてポリマーA0.5gの存在下、25℃、2.0
kg/cm2の水素圧下にて約30分間混合した触媒溶液(Li/T
i=5)全量をオートクレーブ中へ仕込み、後は実施例
6〜12と同様に行なった。得られた結果を表3に示す。
実施例 14 ポリマーAのかわりにポリマーBを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
実施例 15 ポリマーAのかわりにポリマーDを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
実施例 16 ポリマーAのかわりにポリマーEを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
実施例 17 ポリマーAのかわりにポリマーHを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
比較例 5 ポリマーAのかわりにポリマーFを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
比較例 6 ポリマーAのかわりにポリマーGを用いた以外は実施例
13と同様に行なった。
実施例 18 実施例6と同様な方法で触媒(A),(B),(C)成
分を混合し、その後直ちに混合溶液を10℃の冷蔵庫中に
貯蔵したものをそれぞれ5バッチ用意した。それぞれ貯
蔵時間を1時間,3日,10日,1ヶ月,3ヶ月とし、実施例11
と全く同様な方法で水添を行なった。結果を表4に示
す。
比較例 7 触媒(C)成分を添加しないことを除いては実施例18と
同様な方法で水添を行なった。結果を表4に示す。
比較例 8 比較例4と同様な方法で触媒(A),(B),(C)成
分を混合し、実施例18と同様な方法で水添を行なった。
結果を表4に示す。
実施例 19 参考例8で得られた各種重合体を精製乾燥したシクロヘ
キサンで希釈し、重合体濃度5重量%に調製して水添反
応に供した。
十分に乾燥した容量2の攪拌機付オートクレーブに上
記重合体溶液1000gを仕込んだ。
次いで2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを2.5ミリ
モル含むシクロヘキサン溶液200mlにn−ブチルリチウ
ムを2.75ミリモル含むシクロヘキサン溶液とを混合し、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシリチウム
にした(触媒成分(B))。この系に 触媒成分(A)としてビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロライド0.313ミリモル、触媒成分(C)
としてポリマーC20g加えたものをそれぞれ5バッチ用意
した。それぞれ貯蔵時間を1時間、3日,10日,1ヶ月,3
ヶ月とし、実施例9と全く同様な方法で水添を行なっ
た。結果を表5に示す。
比較例 9 触媒成分(C)を入れないことを除いては実施例19と全
く同様な方法で水添を行なった。結果を表5に示す。
試験値 実施例1,6,10,17、比較例1,4,6を実験日、使用する溶
媒、モノマーの精製ロットを変えて繰り返し実験を行な
い、その水添ポリマーの水添率のバラツキを調べた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン性不飽和二重結合含有化合物を
    不活性有機溶媒中にて水素と接触させて該化合物中のオ
    レフィン性不飽和二重結合を水添する方法において、 (A) 下記一般式で示されるメタロセン化合物の少な
    くとも一種を (但し、R1,R2はC1〜C12の炭化水素基、アリーロキシ
    基、アルコキシ基、ハロゲン基およびカルボニル基から
    選択された基を表わし、R1,R2は同一でも異っていても
    よい。 またMはTi,Zr,Hfのいずれかから選択される金属を表わ
    す。) (B) 還元能力を有するリチウム、ナトリウム、カリ
    ウム、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウム含有化合
    物の少なくとも一種、で還元させる際に、 (C) 側鎖のオレフィン性不飽和二重結合量の全体の
    オレフィン性不飽和二重結合量に対する分率が0.3〜1
    であるオレフィン性不飽和二重結合含有重合体を共存さ
    せたものを該水添の触媒とすることを特徴とするオレフ
    ィン性不飽和二重結合含有化合物の水添方法。
  2. 【請求項2】オレフィン性不飽和二重結合含有化合物が
    共役ジエン系重合体または共役ジエンとビニル芳香族炭
    化水素との共重合体である請求項1記載の水添方法。
  3. 【請求項3】共役ジエンが1,3−ブタジエンおよび/ま
    たはイソプレンであり、ビニル芳香族炭化水素がスチレ
    ンおよび/またはα−メチルスチレンである請求項2記
    載の水添方法。
  4. 【請求項4】触媒が(A) および/または(C5H52TiCl2並びに(B)n−ブチル
    リチウムおよび/またはsec−ブチルリチウムおよび/
    またはトリエチルアルミニウムおよび/またはエチルマ
    グネシウムクロライド並びに(C)1,2−ビニル結合量
    が40%以上の液状ポリブタジエンからなる触媒である請
    求項1記載の水添方法。
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