JPH07256260A - 電解活性水処理装置 - Google Patents

電解活性水処理装置

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JPH07256260A
JPH07256260A JP6056108A JP5610894A JPH07256260A JP H07256260 A JPH07256260 A JP H07256260A JP 6056108 A JP6056108 A JP 6056108A JP 5610894 A JP5610894 A JP 5610894A JP H07256260 A JPH07256260 A JP H07256260A
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信 森田
Yoshimi Shiromizu
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Masaharu Nakamori
雅治 中森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電解活性水の半導体プロセスへの適用を実現す
るにあたり、電解活性水の長寿命化やリサイクルを実現
するウエット処理装置を提供する。 【構成】水あるいは支持電解質を含む水っ応益の電気分
解部、電気分解液の貯液部、ウエット処理部を少なくと
も有する本発明のウエット処理装置は、貯液部の構造と
して少なくとも液の冷却機構、内面が鏡面である、フッ
素樹脂ないし内面フッ素加工、上部に気体を充満させる
機構、貯液部外から光が液に当たらない構造等を用いる
ことで電解活性水の長寿命化を実現した。また、電解活
性水の特性に見合った加熱機構を採用することで、処理
効率の向上、および長寿命化を実現した。さらには、陽
極水と陰極水のそれぞれに対して再生部を設けるととも
に、電解活性水の性質に見合った再生方法を用い、電解
活性水の効率的再生とリサイクルを実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解活性水処理装置に関
し、特に半導体製造に用いる電解活性水処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造プロセスでは、洗浄や
エッチング、あるいはリンスといった多くのウエット
(湿式)処理が存在する。半導体ウエハ製造の場面で
は、シリコンインゴットの引き上げ成長後、ウエハヘの
スライスや鏡面研磨工程において、シリコン微細粉や研
磨粉、あるいは研磨剤に含まれる有機物などといたった
さまざまな汚染物質を除去するために、有機溶剤や強
酸、強アルカリ等化学薬品を使ったウエット処理が不可
欠である。半導体デバイス製造の場面では、ウエハの加
工に先立ち、清浄化する為の化学薬品処理であるブラン
ソン洗浄に始まって、写植工程では、レジスト形成・除
去工程や半導体層形成・除去工程、絶縁膜形成・除去工
程、金属層形成・除去工程などで多くの種類の有機溶剤
や強酸、強アルカリ等化学薬品を大量に使用せざるを得
ない。
【0003】このように、多種多様のウエット処理があ
るが、半導体デバイス製造工程で行われるウエット処理
は、洗浄処理、エッチング処理、リンス処理に大別でき
る。その内容は、(A)基体(半導体層や絶縁膜、金属
配線など)に付着する汚染物(金属汚染物、有機アある
いは無機パーティクル、レジスタ残渣、イオン性残留物
など)を、基体には影響を与えずに除去する洗浄あるい
はリンス処理、(B)基体をエッチングする処理、
(C)基体表面に形成される自然酸化膜あるいは有機被
膜をエッチング除去する処理、この3種類に分類でき
る。例えば、洗浄では、水酸化アンモニウム(27%)
と過酸化水素水(30%)と水とを1:1:6の比率で
混合した薬液などが用いられている。エッチング処理、
リンス処理の場合も、薬品の種類は変るものの、薬液を
大量に用いる。
【0004】このように、さまざまな化学薬品を大量に
使用しなければならないために、その廃棄物・廃液処理
には大がかりな設備とランニングコストがかかる。ウエ
ット処理の基本となるものは純水であるが、クローズド
システムにより使用済みの純水は再生され、何度も使用
されている。化学薬品についても再生・再利用がなされ
ている。寿命が尽き、廃棄される際には、分解、中和と
いった環境保全のための適切な処置がなされ、しかるべ
き方法で廃棄される。
【0005】ところが、再生・再利用によって化学薬品
の使用量を削減しようとしても、限界がある。そこで、
出願人は、化学薬品使用量を大幅に削減できる画期的ウ
エット処理方法を発明し、既に出願している(特願平5
−105991号、以下先願という)。これは、微量の
電解質が添加された純水(以下、電解質添加純水とい
う)を電気分解(以下、電解という)し、その結果得ら
れた特殊な水、すなわちイオン水を用いて半導体の洗浄
を行なうというものである。
【0006】図18のウエット処理装置模式図を用い
て、従来技術について説明する。電気分解槽1901は
多孔質膜1902によって2室に分けられ、それぞれに
電極棒が設けられている。純水に電解分解効率を高める
電解質を添加し、それを電気分解槽1901に入れ、電
極棒間に直流電圧を印加する。
【0007】2本の電極間に直流電源1903で直流電
圧を加えることによって、プラス側が陽極1904とし
て働き、マイスナス側が陰極1905として働く。この
よううな装置を用い、支持電解質として微量の第4アル
キルアンモニウムのハロゲン以外のカチオンの組み合わ
せからなる薬品を加え、電気分解を行うと、陽極付近に
は酸性の水(以後、陽極水とよぶ)が生成し、陰極付近
にはアルカリ性の水(以後、陰極水とよぶ)が生成す
る。そのようにして生成した陽極水、あるいは陰極水を
処理水槽1906に供給し、処理水槽1906中の半導
体基板1907をウエット処理する。処理水槽1906
から出た廃液は廃液貯水槽に貯め、その上澄み液は浄水
器1908とイオン交換器1909通して純水1910
にして再利用される構造になっている。図中、1911
は電解質添加システム、1912はpH濃度制度システ
ムである。処理水槽1906に挿入されたpHセンサ1
913の信号を、pH濃度制御システム1912に入力
し、添加する電解質の量を制御するようにしている。以
上のようにして生成した陽極水を用いることによって半
導体基板上の金属汚染が除去される。更には、半導体基
板上の二酸化シリコン膜を機械的研磨によって平坦化し
た場合、半導体基板上にはコロイダルシリカが残存する
が、上記方法によって生成した陰極水で洗浄を行うこと
によって残存するコロイダルシリカは効率的に除去され
る。
【0008】先願によれば、水を活性化したイオン水を
用いて半導体装置のウエット処理を行うことによって、
化学薬品使用量を大幅に削減することが可能になった。
先願ではイオン水と呼称していたが、電気分解して活性
化した水であるから、以下、電解活性水と呼称する。
【0009】先願では、電気分解を効率的に行う目的で
支持電解質を添加している。ここに示されているような
2層式の電気分解槽の場合、水の抵抗が大きな直列抵抗
として働く。従って、支持電解質を添加することによっ
て初めて、現実的な電圧範囲で電気分解が可能になる。
半導体への応用は最近始まったばかりであるが、半導体
以外の分野に目を向けると、電気分解の歴史は古く、多
くの実用的な電気分解槽が知られている。酸素ガスや水
素ガスを得る目的で電気分解を行う場合、腐食性溶液で
はなく純水である方が装置材料の選択が容易であり、ま
た装置寿命も長いという利点があるといわれている。そ
のような目的に対して、たとえば1985年発行の電気
化学便覧大4版のp.277(以下、引例という)に記
載されているような、高分子固体電解質を用いた装置が
良く知られている。ゼネラル・エレクトリック社で19
70年代初期に始められたもので、構造としては電解質
溶液の代わりに高分子固体電解質を用いる装置である。
図19に装置構造を模式的に示す。高分子固体電解質2
001が陽極2002と陰極2003で挟み込まれ、陽
極2002および陰極2003の付近に供給さるる水2
004が電気分解される。その結果、陽極側では被電気
分解液が酸性条件であるか、アルカリ性条件であるかに
応じてそれぞれ次の酸化反応が進行する。
【0010】 2H2 O→4H+ +O2 +4e- (酸性条件)あるいは 2OH- →2H2 O+O2 +4e- (アルカリ性条件) 反応式から明らかなように、酸性条件ではH+ の増加、
アルカリ性条件ではOH- の消費が起こるが、いずれの
場合にも酸性度の上昇と酸素ガスの発生が起こる。一
方、陰極側では、同様に被電気分解液の酸性ならびにア
ルカリ性条件に応じてそれぞれ次の還元反応が進行す
る。
【0011】 2H+ +2e- →H2 (酸性条件)あるいは 2H2 O+2e- →H2 +2OH- (アルカリ性条件) 陰極側では陽極側とは逆に、酸性条件下ではH+ の消費
が、アルカリ性条件下ではOH- の増加が起こるが、い
ずれも場合にもアルカリ性度の上昇と水素ガスの発生が
起こる。このような構造の電気分解槽を用いることによ
って、純水でも電気分解ができ、電解活性水を得ること
ができる。固体電解質2001は耐酸化性の点からフッ
素系のイオン交換樹脂、特に低抵抗であるスルホン酸型
(スルホン酸基を持つ膜)が多く用いられている。引例
の構造の場合、数V〜十数V(槽構造による)の電圧を
印加するだけで、10〜100A/dm2 程度の電流密
度を得ることも可能であり、電気分解効率も非常に高
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来までの半導体産業
におけるウエット処理工程では多量の化学薬品を使用し
ていた。現在の情報社会を支えるエレクトロニクス産業
が今後も規模を拡大してゆくことは疑いなく、化学薬品
の使用量がこのまま増加すれば環境に与える影響も深刻
になる。従って、化学薬品の使用削減およびリサイクル
化は急務であり、電解活性水が半導体産業に取り入れら
れてつつある大きな理由の1つでもある。即ち、ウエッ
ト工程に使用する薬液をなくす、あるいはできるだけ効
率的に使うために、電気分解を用いて水を活性化するこ
とが実用化されたわけである。化学薬品を用いた場合、
半導体基板処理で使用されていた酸やアルカリ溶液は、
金属汚染物やパーティクル、エッチング対象物といっ
た、除去しようとする物質の量に比べて圧倒的に多量の
化学薬品を使用するこによってウエット処理工程を得て
いた。良く調べられている金属汚染物除去の場合は、液
中に溶解したとき1ppbオーダーとなる金属で汚染さ
れたウエハを洗浄するために、107 〜108 倍の量の
化学薬品構造分子が用いられる化学薬品の量が少ない
と、単位時間当たりに汚染物に到達する分子数が少なく
なり、除去に時間が掛かるため生産性が低下してしまう
ので、化学薬品の量を減らすことができないのである。
ところが、電解活性水を用いれば、活性度をある程度保
つために支持電解質を必要量添加したとしても103
104 程度の量で済むため、化学薬品の量を1/100
0〜1/10000程度に削減できる。
【0013】電解活性水の実用化に当たり、劣化防止、
長寿命化は、化学薬品を使用する薬液と同程度の再現性
や信頼性を得るためにぜひとも必要である。ところが、
先願や引例の方法では、化学薬品使用量削減はできるも
のの、劣化の問題があり、長寿命化できなかった。化学
薬品を用いた薬液のウエット処理効果を比較する場合、
pHや酸化還元電位を指標として効果を比較するので、
電解活性水の活性度についてもpHと酸化還元電位を指
標とすることができると考えられる。たとえば、半導体
基板上から金属汚染物を除去する場合には、比較的酸性
度が高く酸化性の強い薬液に真跡して、金属原子をイオ
ン化して溶出させるため、pHが小さく酸化還元電位が
高い電解活性水を用いればよい。また、シリコン材料や
二酸化シリコン膜をエッチングしたり、パーティクルを
除去する場合には、弱アルカリ性でいくらか酸化性のあ
る薬液を用いることが多いため、pHが7より大きく、
酸化還元電位がプラス側である電解活性水を用いればよ
いと考えられる。そこで、エッチング量や半導体基板表
面の清浄度について再現性や信頼性を確保するために
は、pHや酸化還元電位がよく制御されており、変動も
小さいことが必要である。
【0014】引例の方法では、純水を電気分解して電解
活性水を生成するからか、生成される電解活性水のpH
や酸化還元電位の再現性が得られ難かった。また、生成
後、pHおよび酸化還元電位の経時変化を調べたとこ
ろ、貯液容器の材質や保管状態によって大きく変化して
しまうことが実験によって明らかになった。例えば、M
極水はpH8程度のものしか得られず、薬液を使用する
容器と同じ容器で保管したら、1時間以内にただの純水
に戻ってしまった。陽極水は陰極水に比べると変化が遅
いものの、やはり半導体製造プロセスで使用するには変
化が大きかった。
【0015】一方、先願の方法では、私事電解質を添加
した純水を用いており、引例の電解活性水よりもpHや
酸化還元電位が安定となり、制御し易い。詳しいメカニ
ズムは不明であるが、添加した支持電解質がpHや酸化
還元電位の安定化に寄与していると考えられる。しかし
ながら、変化スピードは遅くなったが、貯液容器の材質
や保管状態によって変化することに変わりはない。図2
0は、pH及び酸化還元電位の経時変化の様子を示した
グラフである。実験では、陽極水あるいは陰極水をそれ
ぞれ2種類の容易A、Bに保管し、0〜140時間保管
後の値を調べた。容器は、胴体が直径15cm程度の筒
状で注ぎ口を直径1.5cm程度に狭くした狭口瓶であ
り、容器Bは注ぎ口の直径が胴体径と同じ広口瓶であ
る。容器A、Bともにポリエチレン製であり、キャップ
の密閉性は良好である。電解水は注ぎ口まで入れてい
る。その結果、pH値の変化が小さくとも、ORPの変
化が非常に大きいことを見い出した。その変化の仕方
は、陽極水よりも陰極水の方が大きく、また容器によっ
ても大きく違っていた。例えば、pH10.5、酸化還
元電位−800mVの陰極水は、容器Bにて保管したと
き、酸化還元電位は1時間で0mV近くまで戻ってしま
ったが、pHは140時間込もほぼ不変であった。容器
Aにて保管したときは、0mV近くまで戻るのに70時
間かかっている。pHはやはり不変であった。容器A、
Bともに保管時はキャップで密閉状態にしておくが、O
RP測定時にはキャップを開けてプローバを差し込んで
いる。このとき電解水が外気に触れる接触面積の差がO
RPの変化に影響し、開口径の大きい容器Bの方が開口
径の小さい容器Aよりも変化が速くなっているのではな
いかと考えられる。
【0016】電解活性水は、水が活性化された状態であ
るので、時間の経過とともに、より安定な状態に変化す
ることは十分納得のいく現象である。しかし、その変化
の仕方が、pHと酸化還元電位とでは異なり、また、酸
化還元電位の変化スピードが大きいために、半導体製造
プロセスで使用することが困難であった。例えば、洗浄
処理は、さまざまな工程の前後処理において行われるた
め、常時洗浄液を準備しておかねばならないが、電解活
性水の場合、保管状態によって処理結果がまちまちにな
る恐れがある。例えば、陰極水をコロイド状シリカ除去
に使用した場合、丁度よく除去されるとは限らず、除去
力が弱く残留したり、逆に強すぎてシリコン等がエッチ
ングしてしまったりすることが懸念される。化学薬品を
使った薬液はpHも酸化還元電位もほとんど変化しない
ため、ウエット処理の制御性や安定性が高い。よって、
薬液に変わって電解活性水を使用するためには、まず、
電解活性水の活性度の劣化を小さくして寿命を延ばさな
ければならない。活性度が長時間保持できなければ、劣
化分を見越して必要以上の活性度を得なければならい
か、使用するしないにかかわらず常に電解活性水を生成
して供給しなければならないため、電解活性水総量が増
えてしまう。変化を抑えようとして電解質の添加量を増
やしたのでは、化学薬品の使用量削減にならない。しか
し、従来は電解活性水の活性度の劣化を抑えることがで
きなかったため、実用化できなかった。
【0017】また、先願では使用済みの陽極水及び陰極
水を混合して互いの性質を相殺し、その上澄み液を浄水
器とイオン交換器とで処理し、純水を再生使用してい
た。よって、純水のリサイクルを実現してた。しかし、
所忙の処理に必要な電解活性水は、陽極水あるいは陰極
水のいずれかである場合が多いため、一方の使用済み電
解活性水を廃液再生しようとすると、たいがい未使用の
電解活性水を混合しなけばならなくなる。よって、純水
リサイクルのために未使用の電解活性水を無駄に消費し
てしまうことになり、改善の余地があった。
【0018】本発明は、化学物質使用量を増やさずに電
解活性水の寿命を延ばすことを目的とする。また、電解
活性水の劣化を防止することにより、電解活性水性成量
を抑えて、化学物質使用量を減らすことを目的とする。
また、リサイクルのために未使用の電解活性水を消費す
るという無駄をなくすことを目的とする。以て、より少
ない電解活性水性成量でウエット処理が行えるようにす
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の電解活性水処理
装置は、電極間に電圧を印加して水あるいは電解質を含
む水溶液を電気分解することにより電解活性水を得る電
気分解部と、電解活性水を貯液する貯液部と、電解活性
水を用いてウエット処理を行う処理部とを有する電解活
性水処理装置において、貯液部が温調機構を有すること
を特徴とする。また、貯液部外面が金属材料で被覆され
ていることを特徴とする。また、貯液部の少なくとも内
面がフッ素系材料からなることを特徴とする。また、貯
液部に気体を充填する機構を有することを特徴とする。
また、貯液部が遮光されていることを特徴とする。ま
た、電極間に電圧を印加して水あるいは電解質を含む水
溶液を電気分解することにより複数の電解活性水を得る
電気分解部と、電解活性水の少なくとも1つを用いてウ
エット処理を行う処理部と、処理部から排出される電解
活性水を直接導入して再生し、電気分解部に帰還する再
生機構とを有することを特徴とする。また、その再生機
構は、複数の電解活性水を夫々再生して電気分解部に帰
還することを特徴とする。また、貯液部、処理部及び再
生機構を、複数の電解活性水の夫々に対して設けたこと
を特徴とする。
【0020】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例1について、図1の貯液槽断面図を用い
て説明する。石英ガラス製の貯液槽401外周囲を冷却
水循環槽402にて囲み、温度制御部(図示省略)にて
温調された冷却水を冷却水入口および出口(図示省略)
を通じて循環させる。電気分解部から供給される電解活
性水404は貯液槽401内に貯液され、必要に応じて
処理槽へと供給される。
【0021】この貯液槽を用いた場合の電解活性水の寿
命を、陽極水における酸化還元電位の変化の様子で評価
した。使用した陽極水は、先願と同様の2槽式電解槽及
び白金陽極を用い、支持電解質として塩化アンモニウム
を添加して生成した、pH〜2、酸化還元電位1200
mVの電解活性水である。図2は、放置時間に対する酸
化還元電位の変化の様子を示すグラプ図である。液温6
0°Cのとき、1時間でも酸化還元電位に大きな変化が
見られるのに体し、液温を10°C程度まで下げれば、
10時間以上でも酸化還元電位は保たれている。液温を
下げることによって、酸化還元電位を下げる反応が抑制
され、活性度の低下を抑制することができる。冷却温度
は、室温より低いことが望ましく、5〜15°C程度が
良いと考えられる。4°C以下になると、固相(つま
り、氷)との混相になってしまうので、活性度は下がる
と考えられる。活性度の劣化を抑え寿命を延ばすことに
よって、ウエット処理を再現性良く行うことができる。
また、使用しないまま劣化して廃棄される電解活性水の
量が少なくできるので、電解活性水生成量を少なくする
ことができ、支持電解質やエネルギーの浪費を防ぐこと
ができる。なお、ウエット処理を行う際に低温のままで
は処理高率が悪い場合があるので、このときはウエット
処理直前に適温まで加熱するのが望ましい。
【0022】実施例2 図3の貯液槽断面図を用いて、実施例2について説明す
る。これは、石英ガラス製の貯液槽601外周囲を金属
602にコーティングする構造としたものである。貯液
槽301内外の赤外線が遮光されるので、液温が一定に
保たれる。要は、鏡で囲うようにするということであ
る。電気分解後に電解活性水を冷却し、これを貯液すれ
ば、金属602が無い場合に比べて保温効果があるので
無駄が少なくなる。さらに冷却水循環槽402と組み合
わせると、冷却エネルギーの節約にもなる。
【0023】また、電解活性水を貯液する際には、赤外
線に限らず、光をできるだけ当てないように遮光するこ
とが望ましい。電解活性水は、もともと性質が変化し易
いため、たとえ微弱なエネルギーといえども影響が大き
いことがある。よって、光のエネルギーも遮断するのが
望ましい。遮光の方法は、貯液槽全体を遮光板で覆った
り、貯液槽表面に金属や樹脂など遮光材をコーティング
したりすればよい。
【0024】実施例3 次に、図4の貯液槽断面図を用いて、実施例3について
説明する。貯液槽701の内部をフッ素加工処理702
した構造としている。実施例1の冷却水循環機構と併用
が可能なので、貯液槽701の外周囲を冷却水循環槽7
03で囲み、電解活性水の保温も行っている。フッ素加
工処理を施すことにより、貯液槽701からの汚染物、
例えば石英ガラス内に含まれる金属不純物などが溶出し
なようにし、電解活性水が疲弊するのを防ぐようにして
いる。フッ素加工処理702の代わりに、貯液槽701
を、例えばパーフロロアルコキシー(PFA)、パーテ
トラフロロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)といったフッ素系樹脂製としても
良い。この結果、電解活性水の劣化が少なく、長寿命化
できる。なお、貯液槽に限らず、その他の槽や配管、バ
ルブ等はフッ素系樹脂を用いた方が実用的である。
【0025】実施例4 次に、図5の貯液槽断面図を用いて、実施例4について
説明する。貯液槽801上部に、開口部803a及び8
03bを設け、電解活性水802の性質に応じて、特定
の気体を充填あるいは排出するようにする。また、その
気体の圧力も電解活性水802の性質に応じて制御され
る。
【0026】図6は、図5の構造の貯液槽に気体として
窒素ガスを用いた場合の陰極水の酸化還元電位の放置特
製を調べた結果である。引例のような3層式電解槽に陽
極として白金を陰極としてカーボンを用い、支持電解質
してて塩化アンモニウムを添加した水溶液の電気分解を
行った。電気分解によって、陰極側からはpHが〜10
で酸化還元電位が−800mV程度の電解活性水が得ら
れた。この電解活性水を用い、貯液槽801の上部に窒
素ガスを充填させた(圧力1.5気圧)と場合と、貯液
槽801の上部を大器に開放した場合を比較した。図6
に示されているように、大気放置の場合には、温室で1
時間程度しか保たれなかった酸化還元電位が、質素ガス
を用いて封じた場合には、4時間近く維持できることが
判る。金属表面処理の効果や半導体基板表面からのパー
ティクル除去効果を調べたところ、酸化還元電位が変わ
らないうちは効果も変わらなかった。陰極水の適用温度
は室温で十分な場合もあり、このときには陰極水を冷却
するよりも窒素ガスで封じる方が簡単で良い。冷却すれ
ば、室温まで戻すために加熱したりせねばならず、かえ
って無駄になるからである。充填するガスは、窒素ガス
以外の不活性ガスも用いることができる。また、不活性
ガス以外に、水素ガス、酸素ガス、塩素ガスでも効果が
みられる。
【0027】図20から明らかなように、陽極水の変化
還元電位は陰極水よりも長時間保たれる傾向がある。従
って、室温付近の温度であれば、酸化還元電位自体は陰
極水よりも長時間保たれる。しかしながら、金属除去効
果は酸化還元電位だけで決まるのではない。支持電解質
として塩化アンモニウムを用いて生成した陽極水の場
合、大気に晒して保管しても10時間以上の間、100
00mV以上の高い酸化還元電位が維持される。しか
し、そのようにして長時間保管した陽極水の金属除去効
果は明らかに下がった。例えば、10時間大気に晒して
おいた陽極水を用い、意図的に鉄によって1013cm-2
レベルに汚染させたシリコン基板を洗浄したところ、1
10〜1011cm-2レベルの鉄が半導体基板上に残留し
た。ところが、塩素ガスあるいは酸素ガスを充満させた
ときには、10時間放置後であっても109 cm-2レベ
ルの鉄しかウエハ上に残留せず、効果が認められた。
【0028】実施例5 図7のウエット処理槽断面図を用いて、実施例5につい
て説明する。
【0029】ウエット処理槽1301の上部が仕切板1
302で仕切れるようになっており、仕切板1302の
上部および下部に気体の導入口1303aと1303
b、気体の排出口1304aと1304bが形成されて
いる。貯液槽から供給される電解活性水1305によっ
てウエット処理槽1301が満たされ、半導体基板13
06を処理した電解活性水は排出口1307から排出さ
れることになる。半導体基板の出入れ時およびウエット
処理時は、雰囲気が特定の気体の下で行われる。第4の
実施例と同様に、陰極水の長寿命化には窒素ガスや水素
ガスが望ましく、陽極水の長寿命化には塩素ガスや酸素
ガスが望ましい。しかし、安全性の点から陰極水に関し
て窒素ガスが、陽極水に関しては仕切板の下部にだけ塩
素ガスや酸素ガスを用いるのが適当と思われる。電解活
性水の長寿命化という観点からすると貯液槽の雰囲気制
御ほどの効果はなかったが、上記ガスで封じていない場
合に比べ、半導体基板の処理枚数は2〜3倍程度であっ
た。処理温度が室温の陰極水(金属表面処理)の場合に
は処理枚数が4〜5倍程度という値が得られた。
【0030】実施例6 図8のウエット処理装置概略構成図を用いて、実施例6
について説明する。
【0031】電解活性水処理を行う処理槽1401およ
びその後工程の水洗槽1402、それに乾燥機1403
が同一の窒素ガス雰囲気1404に置かれている。半導
体基板1405は電解活性水によるウエット処理を行っ
た後、窒素ガス雰囲気1404中を運ばれ、水洗槽14
02で処理を行った後に乾燥機1403で乾燥される。
このような構成で、陰極水によるウエット処理を行う場
合には、実施例5と同様に電解活性水の長寿命化を達成
できる。更には陰極水での還元処理が行なわれ、表面の
自然酸化膜が除去されているような場合には、雰囲気中
の水分制御や酸素濃度の制御が可能であることから、自
然酸化膜の形成を抑制できるなどの効果もある。
【0032】実施例7 次に、図9の貯液槽断面図を用いて、実施例7について
説明する。これは、貯液槽801に所定の気体を充満さ
せるとともに、冷却水循環槽402を設けて電解活性水
の温調も行う実施例である。この結果、陰極水の酸化還
元電位の維持時間が、気体の充填でかでは4時間であっ
たのに体し、さらに温度も10°Cに保つことによっ
て、50時間程度まで延び、著しい寿命延長効果が得ら
れた。
【0033】実施例8 電解活性水にてウエット処理を行う場合、温度を上げる
方が効果が大きい場合がある。実験的にCuを0.1m
gを含有する希フッ酸への浸漬で故意に汚染したシリコ
ンウエハを陽極水で洗浄したところ、陽極水の温度によ
って洗浄効果に差があった。未処理時はウエハ表面のC
u濃度は4×1012atoms/cm2であたものが、
65度Cでは3×109 atoms/cm2 、100°
Cでは1×1010atoms/cm2 と減少した。とこ
ろが、15度Cではさほど減少せず、1×1012ato
ms/cm2 であった。なお、ウエハ上のCu濃度の計
測は、Cuをフッ酸蒸気分解によって溶解させ、HF/
2 2 溶液にて回収した後に、原子吸光光度計を用い
て行った。
【0034】したがって、電解活性水の昇温が必要とな
るが、化学薬品を用いた薬液と同じ従来の温度制御方法
では、活性度が下がってしまう。従来は、ウエット処理
槽の底に抵抗加熱機構やランプ加熱機構を設け、対流を
利用して薬液全体が所定温度に加熱されるようにしてい
た。このような対流を利用する方法では、所定温度まで
短時間に昇温できるが、加熱機構近傍の液体のみが非常
な高温に加熱されてしまう。電解活性水は、上述のよう
に、加熱し過ぎると効果が下るため、従来の加熱機構で
は劣化し易い。よって、電解活性水の劣化を防ぎつつ加
熱するために、本実施例では恒温槽を用いるようにし
た。図10のように貯液槽1101とウエット処理槽1
103との間には恒温槽1104が設けられ、電解活性
水1102は恒温槽1104を通過する間に徐々に加熱
される。徐々に加熱することによって、活性度の低下を
小さくすることができる。
【0035】実施例9 次に、図11のウエット処理槽断面図を用いて実施例9
について説明する。本実施例では、枚葉処理に適した電
解活性水の加熱かつ劣化防止機構を提供できる。石英ガ
ラスからなるウエット処理槽1201の中に、電解活性
水1202が入れられ、その中に半導体基板1203を
浸した後、処理槽1201に蓋1204をして、半導体
基板1203の表裏面にランプ光1205を照射する構
造になっている。ランプ光1205によって、半導体基
板1203が処理温度に加熱され、その表面に接触する
電解活性水1202がその熱で加熱される。よって、半
導体基板1203付近のみ所定の温度に加熱され、それ
より離れた領域では温度が上がらないため、恒温槽11
04を用いて全体の温度を均一にするのに比べて電解活
性水の劣化が少なく、寿命を長くすることができる。加
熱方法以外の条件を等しくして処理枚数を比較すると、
ランプ光を用いれば、恒温槽を用いる場合の3〜5倍処
理できる。ただし、3枚以上の半導体基板を処理する場
合には恒温槽を用いて加熱する方が均一な処理ができ
る。ランプ光が当たらない半導体基板は加熱できないの
で、処理効果があがらないからである。
【0036】実施例10 次に、図12の電解活性水貯液システムの構成図を用い
て、実施例10について説明する。pH、酸化還元電
位、および液量をモニターするシステム1501がウエ
ット処理槽1502に接続され、定期的にバルブ150
3を開いて処理槽の状態をモニターしている。必要にな
った時点で、コンピュータを介してバルブ1504など
を開き、貯液槽1505の電解活性水をウエット処理槽
1502に供給する。この結果、経過時間や処理枚数で
供給量や供給タイミングを決定するのではなく、必要量
を必要なタイミングで供給できるため、電解活性水の浪
費を防ぐことができる。
【0037】実施例11 次に、図13の電解活性水処理システム構造図を用い
て、実施例11について説明する。従来のリサイクル機
構と異るところは、先願では使用済み電解活性水を混合
してから純水に生成したいたところを、本発明では混合
せずに再生するところである。本実施例は電気電解部1
01から供給される陽極水あるいは陰極水のどちらか一
方の電解活性水104だけを利用し、再生する。電解活
性水を生成する電気分解部101には、純水102と必
要ならば適量の支持電解質103が供給される。電気分
解部101から供給された2種類の電解活性水は、各々
貯液部105a及び105bに蓄えられる。一方の電解
活性水のみをウエット処理に用い再生する場合、貯液部
105aの側にのみウエット処理槽106を結合し、そ
の出口の配管を分岐させ、各々再生部108と廃液処理
槽109とにバルブを介して接続する。再生部108に
て再生された純水は、再び電気分解部101に戻るよう
にする。貯液部105bに蓄えられた電解活性水は、バ
ルブを介して廃液処理槽109に廃液される。
【0038】このリサイクル機構によれば、使用澄みの
電解活性水を中和する前に再生できるので、溶解した金
属汚染物やパーティクルなどがまだイオン化しているか
ら、再生部108でそれらを除去するのが容易である。
よって、純水への再生が容易となり、リサイクル効率が
向上する。
【0039】実施例12 図14は、電気分解部101から供給された陽極水10
4aと陰極水104bとの両方を利用する電解活性水処
理システム構成図である。ウエット処理部104には、
ウエット処理層106a及び106bとがあり、各々再
生部108a及び108bとにバルブを介して接続され
る。また、バルブを介して廃液処理槽109にあも接続
される。再生部108a及び108bの出口側は合流さ
せ、バルブを介して電気分解部101に接続する。ウエ
ット処理槽106aあるいは106bにて使用済みとな
った電解活性水は、汚染度が低ければ、混合されること
なく別々に再生される。汚染度が高い場合は廃液処理槽
109にて混合され、廃棄される。例えば、陽極水が金
属汚染物除去に使用され、陰極水は有機物除去等に使用
された場合、混合してから再生したので、金属と有機物
との両方が混在あるいは化合した複雑な汚染物を除去し
なければならず、困難だった。これに対し、本実施例で
は金属と有機物とは化合することが無いので、除去すべ
き物質が単純である。よって、除去し易く、再生が容易
である。
【0040】実施例13 図15は、使用済み陽極水は電気分解部1601の陽極
側に、使用済み陰極水は電気分解部16101の陰極側
に戻す電解活性水処理システム構成図である。再生部
は、パーティクル除去部1607及び金属除去部160
8を有している。再生ルートが各々独立なので陽極側の
陰極側に添加する電解質を独立に選ぶことが可能とな
る。よって、塩化アンモニウムのような複合物質ではな
く、陽極側に塩酸を、陰極側にアンモニア水を添加する
というように、単純物質の使用が可能となる。単純物質
を用いても、ウエット処理効果は複合物質の場合と変わ
らない。ところで、再生時には金属汚染物やパーティク
ルのみが除去されるのが望ましいが、これらはイオン交
換膜を通過させることによって除去されているため、添
加した電解質をも除去してしまう。塩化アンモニウムの
ような塩を使用すれば、陽極水及び陰極水からアンモニ
ウムイオン及び塩素イオンがイオン交換膜によって除去
されてしまい、電解質は再生できなかった。ところが、
本実施例によれば、陽極水再生部に陰イオン交換膜を、
陰極水再生部に陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を用
い、陽極側に酸性物質を、陰極側にアルカリ性物質を独
立に添加することによって、添加電解質を通過させ、再
度利用することができる。その結果、陽極側では1/3
〜1/5程度、陰極側では1/7〜/10程度に支持電
解質添加量を減少させることができた。
【0041】実施例14 図16は、モニターシステムを用いて電解活性水のリサ
イクル効率を向上する実施例14の電解活性水処理シス
テム構成図である。この例では、pH、酸化還元電位を
モニターするシステム1710が貯液槽1605aに接
続され、定期的にバルブ1711を開いて処理槽の状態
をモニターしている。再生用の電解活性水は再生用の貯
液槽1712に貯えられている。必要になった時点でコ
ンピュータを介して必要なバルブ類を開き、パーティク
ル除去部1607aと金属除去部1608aからなる再
生部の機能をアップする。また、再生用の貯液槽171
2を窒素ガス1713などで加圧することを併用すれ
ば、電解活性水の再生をより効率化することができる。
【0042】図17は電解活性水の再生部でなモニタリ
ングを効率良く行う例を示した図である。ウエット処理
工程を終えた電解活性水1801は、まずパーティクル
除去部1802を通り、同一のイオン交換樹脂1803
と1804を通過して再生される。イオン交換樹脂18
03と1804の間の液を、バルブ1805の自動開閉
操作によって定期的に、分析装置1806に導入するこ
とによってモニターする。たとえば誘導結合プラズマ分
光分析装置を用いればppbレベルの分析は可能であ
り、その程度の濃度の金属が2つのイオン交換樹脂の間
の部分で検出された時点で、イオン交換樹脂の再生など
を行うようにすれば、イオン交換樹脂1804を通過し
た再性水1807中の金属は非常に低いレベルに保つこ
とができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
貯液槽に冷却機構を設け、電解活性水を冷却するように
したので、活性度の劣化が防止でき、寿命が延びる。ま
た、使用しないまま劣化して廃棄される電解活性水の量
を少なくできるので、電解活性水量を少なくすることが
でき、支持電解質やエネルギーの浪費を防ぐことができ
る。また、貯液槽に金属コーティングを施したので、貯
液槽内外の赤外線が遮光され、保温効果がある。これに
冷却機構を組み合わせると、冷却エネルギーの節約にな
る。また、赤外線に限らず、遮光して光のエネルギーも
遮断するので、電解活性水の劣化が生じない。また、貯
液槽内部をフッ素加工するか、あるいは貯液槽をフッ素
系樹脂製としたので、石英ガラスなどに比べて貯液槽か
らの汚染物溶出が少ない。よって、電解活性水が疲弊す
ることがなく、劣化しない。また貯液槽に不活性ガスや
水素ガス、酸素ガス、塩素ガスを充填するので、大気開
放の場合1時間以内に変化していた酸化還元電位が、4
時間でも変化しないというように遅くなる。室温でウエ
ット処理する場合は、ガス充填で寿命を稼いだ方が、冷
却するよりもエネルギー効率やスループットが良い場合
がある。なぜなら、冷却したり室温まで加熱したりする
エネルギーの方が大きければ、エネルギーや時間が却っ
て無駄になってしまうからである。また、処理槽を仕切
り板で分離し、その上下で充填するガスの種類を変えた
ので、安全性が高まる。また、処理槽全体を窒素ガス雰
囲気中に置いたので、雰囲気中の水中制御や酸素濃度制
御が可能となり、半導体基板を移動する際に表面の自然
酸化形成も抑制できる。また、ガス充填に冷却機構を組
み合わせれば、4時間から50時間へと、さらに著しく
寿命が延長する。また、ウエット処理の適温まで加熱す
る際に、恒温槽を設けて徐々に加熱するようにしたの
で、電解活性水が局所的に恒温になって劣化してしまう
ということがなく、処理効果が変わらない。さらに、枚
様式の場合は、ランプ光で半導体基板を直接加熱するこ
とによって、電解活性水全体が加熱されるのではなく、
半導体基板近傍のみが適温まで加熱されるため、活性度
の低下をさらに小さくできる。また、pH、酸化還元電
位、および液量をモニターすることにより、電解活性水
供給量や供給タイミングを適正化できるため、消費量が
無駄に増えることはない。さらに、使用済みの電解活性
水を中和してから純水に再生するのではなく、中和せず
に再生するため、溶解した汚染物がイオン化しているの
で、除去が容易である。よって、リサイクルしやすい。
また、陽極水にて溶解した汚染物と陰極水にて溶解して
汚染物とが混合あるいは化合しないため、除去すべき物
質が複雑にならず、再生が容易である。さらに、再生ル
ートを陽極水と陰極水とで完全に分断したので、添加す
る電解質が酸あるいはアルカリといった単純物質にで
き、再生時に完全に除去するのではなく電気分解槽に戻
すことができるため、添加する総量を減らすことができ
る。
【0044】以上のように、本発明は、化学物質使用量
を増やさずに電解活性水の寿命を延ばすことができる。
また電解活性水の劣化を防止することにより、電解活性
水生成量を抑えて、化学物質使用量を減らすことができ
る。また、リサイクルのために未使用の電解活性水を消
費するという無駄をなくすことができる。以て、より少
ない電解活性水生成量で、ウエット処理を行なうことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の貯液槽断面図
【図2】電解活性水放置時間に対する酸化還元電位
【図3】本発明の実施例2の貯液槽断面図
【図4】本発明の実施例3の貯液槽断面図
【図5】本発明の実施例4の貯液槽断面図
【図6】電解活性水放置時間に対する酸化還元電位
【図7】本発明の実施例5のウエット処理槽断面図
【図8】本発明の実施例6のウエット処理装置概略構成
【図9】本発明の実施例7の貯液槽断面図
【図10】本発明の実施例8の電解活性水処理システム
構成図
【図11】本発明の実施例9のウエット処理槽断面図
【図12】本発明の実施例10の電解活性水貯液システ
ム図
【図13】本発明の実施例11の電解活性水処理システ
ム構成図
【図14】本発明の実施例12の電解活性水処理システ
ム構成図
【図15】本発明の実施例13の電解活性水処理システ
ム構成図
【図16】本発明の実施例14の電解活性水処理システ
ム構成図
【図17】本発明の実施例14の電解活性水モニタ機構
構成図
【図18】従来のウエット処理装置模式図
【図19】従来の電解水生成装置構造図
【図20】電解活性水のpH及び酸化還元電位の経時変
化を示す特性図
【符号の説明】
101,1601 電気分解部 102,1603a,1603b,1910 純水 104,403,802,1102,1202,130
5,1801 電解活性水 105a,105b 貯液部 106,106a,106b,1103,1201,1
301,1502ウエット処理槽 107 ウエット処理部 108 再生部 109 廃液処理槽 104a,1602a 陽極水 104b,1602b 陰極水 402,703,1101 冷却水循環槽 401,601,701,801,1101,150
5,1712 貯液槽 404 電気分解部から供給される電解活性水 405 ウエット処理部へ供給される電解活性水 602 金属 702 フッ素加工処理 803a,803b 開口部 1104 恒温槽 1203,1306,1405,1907 半導体基
板 1204 蓋 1205 ランプ光 1302 仕切板 1303a,1303b 気体の導入口 1304a,1304b 気体の排出口 1307 排出口 1401 処理槽 1402 水洗槽 1403 乾燥機 1404 窒素ガス雰囲気 1501 液量モニタシステム 1503,1504,1711,1805 バルブ 1607a,1607b,1802 パーティクル除
去部 1608a,1608b 金属除去部 1710 pHや酸化還元電位のモニターシステム 1713 窒素ガス 1803,1804 イオン交換樹脂 1806 分析装置 1807 再生水 1901 電気分解槽 1902 多孔質膜 1903 直流電源 1904,2002 陽極 1905,2003 陰極 1906 処理水槽 1908 浄水器 1909 イオン交換器 1911 電解質添加システム 1912 pH濃度制御システム 2001 高分子固体電解質 2004 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 信 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 白水 好美 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 中森 雅治 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 渡邉 かおり 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより電解活性水を
    得る電気分解部と、前記電解活性水を貯液する貯液部
    と、前記電解活性水を用いてウェット処理を行う処理部
    とを有する電解活性水処理装置おいて、前記貯液部が温
    調機構を有することを特徴とする電解活性水処理装置。
  2. 【請求項2】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより電解活性水を
    得る電気分解部と、前記電解活性水を貯液する貯液部
    と、前記電解活性水を用いてウエット処理を行う処理部
    とを有する電解活性水処理装置において、前記貯液部が
    金属材料で被覆されていることを特徴とする電解活性水
    処理装置。
  3. 【請求項3】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより電解活性水を
    得る電気分解部と、前記電解活性水を貯液する貯液部
    と、前記電解活性水を用いてウエット処理を行う処理部
    とを有する電解活性水処理装置において、前記貯液部の
    少なくとも内面がフッ素系材料からなることを特徴とす
    る電解活性水処理装置。
  4. 【請求項4】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより電解活性水を
    得る電気分解部と、前記電解活性水を貯液する貯液部
    と、前記電解活性水を用いてウェット処理を行う処理部
    とを有す電解活性水処理装置において、前記貯液部に気
    体を充填する機構を有することを特徴とする電解活性水
    処理装置。
  5. 【請求項5】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより電解活性水を
    得る電気分解部と、前記電解活性水を貯液する貯液部
    と、前記電解活性水を用いてウエット処理を行う処理部
    とを有する電解活性水処理装置において、前記貯液部が
    遮光されていることを特徴とする電解活性水処理装置。
  6. 【請求項6】 電極間に電圧を印加して水あるいは電解
    質を含む水溶液を電気分解することにより複数の電解活
    性水を得る電気分解部と、前記電解活性水の少なくとも
    1つを用いてウエット処理を行う処理部と、前記処理部
    から排出される電解活性水を直接導入して再生し、前記
    電気分解部に帰還する再生機構とを有するこを特徴とす
    る電解活性水処理装置。
  7. 【請求項7】 前記再生機構は、前記複数の電解活性水
    を夫々再生して前記電気分解に帰還することを特徴とす
    る請求項第6項記載の電解活性水処理装置。
  8. 【請求項8】 前記貯液部、前記処理部及び前記再生機
    構を、前記複数の電解活性水の夫々に対して設けたこと
    を特徴とする請求項第6項記載の電解活性水処理装置。
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