JP4407557B2 - 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム - Google Patents

硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム Download PDF

Info

Publication number
JP4407557B2
JP4407557B2 JP2005097382A JP2005097382A JP4407557B2 JP 4407557 B2 JP4407557 B2 JP 4407557B2 JP 2005097382 A JP2005097382 A JP 2005097382A JP 2005097382 A JP2005097382 A JP 2005097382A JP 4407557 B2 JP4407557 B2 JP 4407557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
solution
sulfuric acid
conductivity
cleaned
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005097382A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006278840A (ja
Inventor
範人 池宮
達夫 永井
晴義 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2005097382A priority Critical patent/JP4407557B2/ja
Publication of JP2006278840A publication Critical patent/JP2006278840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4407557B2 publication Critical patent/JP4407557B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、シリコンウエハなどに付着した汚染物などを剥離効果が高い過硫酸溶液で洗浄剥離する際に、硫酸溶液を繰り返し利用しつつ過硫酸を再生して洗浄に供する硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システムに関するものである。
超LSI製造工程におけるウエハ洗浄技術は、レジスト残渣、微粒子、金属および自然酸化膜などを剥離洗浄するプロセスであり、濃硫酸と過酸化水素の混合溶液(SPM)あるいは、濃硫酸にオゾンガスを吹き込んだ溶液(SOM)が多用されている。高濃度の硫酸に過酸化水素やオゾンを加えると硫酸が酸化されて過硫酸が生成される。過硫酸は自己分解する際に強い酸化力を発するため洗浄能力が高く、上記ウエハなどの洗浄に役立つことが知られている。
また、過硫酸を生成する方法として、上記方法の他に、硫酸イオンを含む水溶液を電解槽で電解して過硫酸溶解水を得て洗浄に供する方法も知られている(特許文献1、2参照)。
特開2001−192874号公報 特表2003−511555号公報
ところで、SPMでは、過酸化水素により発生する過硫酸が自己分解し酸化力が低下すると分解する分を補うため過酸化水素水の補給を繰り返すことが必要である。そして硫酸濃度がある濃度を下回ると新しい高濃度硫酸と交換する。しかし、上記方法では、過酸化水素水中の水で過硫酸溶液が希釈されるため、液組成を一定に維持することが難しく、さらには所定時間もしくは処理バッチ数毎に液を廃棄して、更新することが必要である。このため洗浄効果が一定しない他、多量の薬品を保管しなければならないという問題がある。一方、SOMでは液が希釈されることがなく、一般的にSPMより液更新サイクルを長くできるものの、洗浄効果においてはSPMより劣る。また、これらの方法では、生成する過硫酸の濃度には限界があり、これが洗浄効果の限界につながっている。
また、SPMを含めほとんどの洗浄方法において、洗浄工程は予め設定した洗浄時間のみで、何ら洗浄因子を制御されることなく行われている。例えば、SPMの場合、過酸化水素水を添加される毎に硫酸濃度が薄くなり、洗浄能が低下するため、その能力の低い状態での必要洗浄時間が基準となっている。そのため、溶液が新しい時は、必要以上の洗浄時間をかけており、効率が悪いという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、硫酸を繰り返し使用しつつ硫酸の水溶液から電気化学的作用により過硫酸イオンを生成することで過硫酸イオンをリサイクルして硫酸使用量を大幅に低減して良好な洗浄作用を継続的に得ることができ、また、洗浄状態を的確に把握して効率的な洗浄処理を行うことができる硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システムを提供することを目的とする。
すなわち本発明の硫酸リサイクル型洗浄方法のうち、請求項1記載の発明は、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄するとともに、洗浄に用いられた溶液を電解して、前記溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生して前記洗浄液として供与し、前記洗浄と前記電解反応とを継続して行いつつ、前記洗浄により、前記被洗浄材の付着物が前記溶液中に移行することに伴い、前記溶液中の前記付着物の濃度が上昇することを前記溶液の導電性の低下として捉え、該導電性の変化に基づいて被洗浄物の洗浄度合いを判定することを特徴とする。
請求項2記載の硫酸リサイクル型洗浄方法の発明は、請求項1記載の発明において、前記導電性の変化は、前記溶液の抵抗率または導電率を測定することにより検知されることを特徴とする。
請求項3記載の硫酸リサイクル型洗浄方法の発明は、請求項1記載の発明において、前記導電性の変化は、前記電解における定電流電解時の電極間電圧または、定電圧電解時の電極間電流を測定することにより検知されることを特徴とする。
請求項4記載の硫酸リサイクル型洗浄方法の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記溶液の導電性が低下して所定の導電性に達した後、上昇して所定の導電性に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする。
請求項5記載の硫酸リサイクル型洗浄方法の発明は、請求項3記載の発明において、前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記電解における定電流電解時の電極間電圧が上昇して所定値に達した後、降下して所定値に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする。
請求項6記載の硫酸リサイクル型洗浄方法の発明は、請求項3記載の発明において、前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記電解における定電圧電解時の電極間電流が低下して所定値に達した後、上昇して所定値に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする。
請求項7記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄する洗浄装置と、洗浄に用いられた溶液を電解して、前記溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生する電解反応装置と、前記洗浄装置と電解反応装置との間で、前記過硫酸溶液を循環させる循環ラインと、前記洗浄により前記被洗浄材の付着物が前記溶液中に移行することに伴い、前記溶液中の前記付着物の濃度が上昇することで変化する前記溶液の導電性を測定する導電性測定器とを備えることを特徴とする。
請求項8記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項7記載の発明において、前記導電性測定器が、前記溶液の抵抗率または導電率を測定するものであることを特徴とする。
請求項9記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項7記載の発明において、前記導電性測定器が、電解反応装置における定電流電解時の電極間の電圧または定電圧電解時の電極間の電流を測定するものであることを特徴とする。
請求項10記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項7〜9のいずれかに記載の発明において、前記導電性測定器による測定結果に基づいて、被洗浄材の洗浄処理工程を制御する洗浄制御部を備えることを特徴とする。
請求項11記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項10記載の発明において、前記洗浄処理工程は、洗浄装置への被洗浄材の搬送、被洗浄材と洗浄液との接触および洗浄装置からの被洗浄材の搬出過程を含むことを特徴とする。
請求項12記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項10又は11記載の発明において、前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記溶液の導電性が低下して所定の導電性に達した後、上昇して所定の導電性に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする。
請求項13記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項10又は11記載の発明において、前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記電解における定電流電解時の電極間電圧が上昇して所定値に達した後、降下して所定値に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする。
請求項14記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項10又は11記載の発明において、前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記電解における定電圧電解時の電極間電流が低下して所定値に達した後、上昇して所定値に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする。
請求項15記載の硫酸リサイクル型洗浄システムの発明は、請求項7〜14のいずれかに記載の発明において、前記電解反応装置内の電極が導電性ダイヤモンド電極であることを特徴とする。
すなわち本発明によれば、洗浄液中の過硫酸イオンが自己分解して酸化力を発し、この酸化力によって被洗浄材の汚染物などが効果的に剥離洗浄される。そして洗浄液では、溶液中の過硫酸イオンが自己分解することにより過硫酸濃度が次第に低下する。この過硫酸溶液は、循環ラインを通して電解反応装置に送液されるなどして電解処理がなされる。電解処理では、硫酸イオンを含む前記過硫酸溶液に陽極及び陰極を浸漬し、電極間に電流を流し電解することによって硫酸イオンが酸化されて過硫酸イオンが生成され、過硫酸濃度が十分に高い過硫酸溶液に再生される。再生された過硫酸溶液は、循環ラインを通して洗浄装置に送液されるなどして洗浄処理に供される。上記と同様に被洗浄材を高濃度の過硫酸によって効果的に剥離洗浄する。過硫酸は、洗浄装置(洗浄処理)と電解反応装置(電解処理)との間で繰り返し循環することで、過硫酸組成を維持した状態で効果的な洗浄を継続することができる。なお、立ち上げ時には、硫酸を用意し、これを電解反応装置で過硫酸溶液として洗浄装置に送液するようにして過硫酸溶液の循環を開始することもできる。
さらに、洗浄に用いられた溶液の導電性の変化を観察することで被洗浄物の洗浄度合いが判定され、この洗浄度合いを考慮することで、確実な洗浄が行われるとともに、無駄な洗浄時間を要することがなく、効率的な洗浄処理が可能になる。
なお、過硫酸は、温度が高い程、自己分解速度が速くなり高い剥離洗浄作用が得られる。130℃といった高温では半減期が5分程度と自己分解速度が非常に速くなる。一方、電解反応装置では、溶液温度が低いほど過硫酸の生成効率が良く、また電極の損耗も小さくなる。本発明では、洗浄装置と電解反応装置とを分離することから、電解反応装置で電解される溶液の温度を、洗浄液の温度よりも低く保持することが可能になり、洗浄装置および電解反応装置での効率を上げることができる。
洗浄液は、適宜の加熱手段により加熱して適温にすることができる。加熱手段としてはヒータや熱水、蒸気などとの熱交換を利用した加熱器などが例示されるが本発明としては特定のものに限定されない。洗浄液の適温としては、例えば100℃〜150℃を示すことができる。該温度範囲を下回ると、過硫酸による剥離洗浄効果が低下する。一方、160℃を超えると、過硫酸の自己分解速度が極めて大きくなり、レジストを十分に酸化できないので、洗浄液の適温を上記範囲に定めた。
また、電解反応装置で電解される溶液は、適宜の冷却手段で冷却して適温にすることができる。冷却手段としては空冷、水冷などの冷却器を例示することができる。電解される溶液としての適温は、10〜90℃の範囲を示すことができる。上記温度範囲を超えると、電解効率が低下し、電極の損耗も大きくなる。一方、上記温度を下回ると、洗浄槽内温度130℃まで加熱するための熱エネルギーが莫大になるとともに、熱交換のための配管経路が大幅に長くなり実用的でない。なお、同様の理由により、下限を40℃、上限を80℃とするのが一層望ましい。
上記した加熱手段や冷却手段は、洗浄装置や電解反応装置に付設してもよく、また、循環ラインに設けても良い。さらに洗浄装置や電解反応装置に別ラインを設けて溶液の加熱や冷却を行うようにしてもよい。
また、電解される溶液と洗浄液とされる溶液との温度調整は、過硫酸溶液を循環ラインで一方の装置から他方の装置に送液する際に互いに熱交換することにより行うことができる。すなわち、相対的に温度が高くされ、洗浄装置から電解反応装置に送液する過硫酸溶液と、相対的に温度が低くされ、電解反応装置から洗浄装置に戻される過硫酸溶液とを互いに熱交換すると、温度の高い送り液は、熱交換によって熱が奪われることで温度が低下し、電解反応装置の電解用の溶液として望ましい温度調整がなされる。また、温度の低い戻り液は熱交換によって熱が与えられることで温度が上昇し、洗浄液として望ましい温度調整がなされる。熱交換は、熱交換器等の適宜の熱交換手段により行うことができる。熱交換器の流路を含めて循環ラインにおける流路材料には、過硫酸による損傷を受けにくい石英やテトラフルオロエチレンが望ましい。
なお、上記熱交換に加えて洗浄液を加熱する手段や電解される溶液を冷却する手段を付設することも可能である。
上記システムでは、洗浄液となる過硫酸溶液中の硫酸の濃度は、電解による過硫酸生成効率、および電子材料基板からのレジスト等有機物の除去効果に大きく影響する。硫酸濃度を7〜10M程度にすると電解による過硫酸生成効率は大きくなるが、レジスト等有機物の剥離・溶解効果は硫酸濃度の低下に伴い低下する。そこで、発明者らは種々実験を繰り返し、硫酸濃度が8M〜18Mの範囲が適切な洗浄液として適用できることを見出した。同様の理由で、下限は12M、上限は17Mであるのが一層望ましい。
電解反応装置では、陽極と陰極とを対にして電解がなされる。これら電極の材質は、本発明としては特定のものに限定はしない。しかし、電極として一般に広く利用されている白金を本発明の電解反応装置の陽極として使用した場合、過硫酸イオンを効率的に製造することができず、白金が溶出するという問題がある。これに対し、導電性ダイヤモンド電極は、過硫酸イオンの生成を効率よく行えるとともに、電極の損耗が小さい。したがって、電解反応装置の電極のうち、少なくとも、過硫酸イオンの生成がなされる陽極を導電性ダイヤモンド電極で構成するのが望ましく、陽極、陰極ともに導電性ダイヤモンド電極で構成するのが一層望ましい。
導電性ダイヤモンド電極は、シリコンウエハ等の半導体材料を基板とし、このウエハ表面に導電性ダイヤモンド薄膜を合成させた後に、ウエハを溶解させたものや、基板を用いない条件で板状に析出合成したセルフスタンド型導電性多結晶ダイヤモンドを挙げることができる。また、Nb,W,Tiなどの金属基板上に積層したものも利用できるが、電流密度を大きくした場合には、ダイヤモンド膜が基板から剥離するという問題が生じやすい。
導電性ダイヤモンド電極によって、硫酸イオンから過硫酸イオンを製造することは、電流密度を0.2A/cm程度にした場合については報告されている(Ch.Comninellis et al.,Electrochemical and Solid−State Letters,Vol.3(2)77−79(2000),特許文献2)。しかし、金属基板にダイヤモンド薄膜を担持した電極ではダイヤモンド膜の剥離が生じて、作用効果が短期間で消失するという問題がある。よって、基板上に析出させた後に基板を取り去ったセルフスタンド型導電性ダイヤモンド電極が望ましい。
なお、導電性ダイヤモンド薄膜は、ダイヤモンド薄膜の合成の際にボロン、窒素などの所定量をドープして導電性を付与したものであり、通常はボロンドープしたものが一般的である。これらのドープ量は、少なすぎると技術的意義が発生せず、多すぎてもドープ効果が飽和するため、ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、50〜20,000ppmの範囲のものが適している。
本発明において、導電性ダイヤモンド電極は、通常は板状のものを使用するが、網目構造物を板状にしたものも使用できる。すなわち、本発明としては、電極の形状や数は特に限定されるものではない。
この導電性ダイヤモンド電極を用いて行う電解処理は、導電性ダイヤモンド電極表面の電流密度を10〜100,000A/mとし、硫酸イオンを含む溶液を導電性ダイヤモンド電極面と平行方向に、通液線速度を1〜10,000m/hrで接触処理させることが望ましい。
洗浄装置は枚葉式、バッチ式、浸漬式、液滴式などいずれのものであってもよく、本発明では特定のものに限定されるものではない。要は洗浄液を被洗浄材に接触させることで被洗浄材の汚染物等を洗浄できるものであればよい。該洗浄装置では電子材料基板の洗浄時にレジスト等汚染物の剥離・溶解に伴い洗浄液中にTOCが発生する。このとき、洗浄液のTOCを効率良く除去し、電子基板材料への有機汚染物の再付着を充分防ぐ必要があるため、TOC増加速度[g/l/hr]に対して電解反応装置での過硫酸生成速度[g/l/hr]が10倍から500倍となるように電解条件を設定することが好ましい。これにより過硫酸の消費と生成がバランスし、効率的な洗浄と効率的な電解処理がなされる。なお、同様の理由で下限を20、上限を300とするのが一層望ましい。
過硫酸は高い酸化分解能を持つことから、電気基板材料の有機物除去に高い効果を示す。
しかし、洗浄液中の過硫酸濃度が低い場合は、不完全に分解された有機物等が電子基板材料へ再付着を起こして洗浄効果の低下を招き、次工程へ悪影響を及ぼすこととなる。逆に過硫酸濃度が高すぎる場合は、その化学的特性により電解生成した過硫酸の大部分は自己分解してしまい、結果的にエネルギーロスを生じることとなる。特に、ウエハ洗浄後には、硫酸溶液中にレジストが溶解する。その濃度を全有機性炭素濃度計(TOC計)で測定することは、溶液が強酸性であるため難しく、他に良い分析手法がない。したがって、バッチ洗浄の際のウエハ洗浄間隔については、一定の時間、レジストが分解し十分な過硫酸濃度が回復しているのを待つ必要があるが、経験的な勘に頼ることが多くなる。そこで、本発明では、硫酸溶液中にレジストが溶解する際に、溶液の導電性が変化する原理を利用し、溶液のレジスト等の濃度の変化を導電性の変化として捉えるものとしている。したがって、導電性の変化を観察することで被洗浄材における洗浄度合いを知ることができる。
例えば、洗浄の初期には、被洗浄物に付着しているレジストなどが剥離、除去され、溶液中に移行することで溶液中のレジストなどの濃度が上昇する。通常は、レジストなどの有機物は導電性を有しないため、溶液中のレジスト濃度が上昇するに連れて溶液の導電性が低下する。そして洗浄が進むと、被洗浄材から溶液中に移行する溶解物量が少なくなり、その一方で溶液中の溶解物は過硫酸によって分解されて次第に濃度が低下する。この濃度の低下は導電性の上昇として現れてくる。したがって、導電性が低下した後に、ある程度の状態にまで導電性が上昇したことで洗浄が終了したものと判定することができる。
したがって導電性の変化を観察することで、被洗浄材の洗浄度合いを迅速かつ簡便に知ることができる。
導電性の変化は、導電性を知ることができる測定器によって把握することができる。導電性の変化は、溶液の抵抗率や導電率を測定することで知ることができ、これらの測定は抵抗率測定器、導電率測定器により行うことができる。抵抗率等の測定箇所は特に限定されるものではなく、循環ライン、洗浄装置、電解反応装置の適所において測定を行うことができる。
また、導電性の変化は、定電流電解を行っている際の電極間の電圧、定電圧電解を行っている際の電極間の電流を測定することにより把握することができる。これらの測定は、電圧計、電流計により行うことができ、電解反応装置において測定することができる。
上記した導電性を測定する機器は、本発明としては特定のものに限定されるものではなく、既知のものを用いることができる。
導電性の変化を測定した結果は、操作者がこれを知ることによってシステムの操作を行うものとしてもよく、その場合、測定結果を表示部への表示や音の発生などによって操作者に知らせることが必要になる。また、導電性の変化から洗浄度合いを判定する制御部を設け、この制御部による洗浄終了判定によって、終了を知らせる表示などを行うことができる。上記制御部では、例えば、予め導電性の変化と洗浄度合いとを関連付けてデータとして不揮発メモリやディスクなどの記憶手段に記憶しておき、測定結果に基づいて関連するデータを読み出すことで洗浄度合いを判定することができる。
制御部では、上記導電性の変化に基づいて被洗浄材の搬出入、洗浄液と被洗浄材との接触などに関して洗浄処理工程の制御を行うことができる。例えば、洗浄の終了判定を行い、該判定に基づいて洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力するものとすることができる。該信号は、操作者に対する報知として利用しても良く、また、洗浄処理工程を制御するものとして利用しても良い。例えば、被洗浄材を洗浄装置に対し搬出入する装置を備える場合、上記指令信号によって搬出入装置を制御して、洗浄装置から被洗浄材を搬出する動作を行わせることができる。さらには、これに加えて新たな被洗浄材を搬送して洗浄装置に搬入する動作を行わせるようにすることもできる。また、制御部は、上記制御に加えてシステム全体を制御して、送液ポンプのオンオフ、バルブの開閉、電解反応装置の電源のオンオフなどを制御することも可能である。該制御部は、例えば、CPUとこれを動作させるプログラムにより構成又はこれらを主として構成することができる。
上記により効率的にウエハ等の被洗浄材を洗浄することを可能にし、なおかつウエハ等の被洗浄材の歩留まり向上につながる。さらに、洗浄度合いを正確に把握できるので、単位時間当たりの洗浄枚数を多くすることができる。
なお、本発明の洗浄システムでは、種々の被洗浄材を対象にして洗浄処理を行うことができるが、シリコンウエハ、液晶用ガラス基板、フォトマスク基板などの電子材料基板を対象にして洗浄処理をする用途に好適である。さらに具体的には、半導体基板上に付着したレジスト残渣などの有機化合物の剥離プロセスに利用することができる。また、半導体基板上に付着した微粒子、金属などの異物除去プロセスに利用することができる。
なお、従来、半導体基板の処理プロセスなどでは、洗浄処理に先立って、通常、前処理工程としてドライエッチングやアッシングプロセスを利用して有機物であるレジストを予め酸化して灰化する工程が組み込まれている。この工程は、装置コストや処理コストを高価にするという問題を有している。ところで、本発明のシステムでは、優れた洗浄効果が得られることから、上記したドライエッチングやアッシングプロセスなどの前処理工程を組み込むことなく洗浄処理を行った場合にも、十分にレジストなどの除去効果が得られる。すなわち、本発明は、これらの前処理工程を省略したプロセスを確立することも可能にする。
以上説明したように、本発明の硫酸リサイクル型洗浄方法によれば、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄するとともに、洗浄に用いられた溶液を電解して、前記溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生して前記洗浄液として供与し、前記洗浄と前記電解反応とを継続して行いつつ前記洗浄による前記溶液の導電性の変化に基づいて被洗浄物の洗浄度合いを判定するので、硫酸溶液を繰り返し利用するとともに剥離効果を高めるための過硫酸溶液を電解反応装置によってオンサイトで再生して洗浄に使用することができ、外部からの過酸化水素やオゾンなどの薬液添加を必要とすることなく効率的な洗浄を継続することができる。しかも、被洗浄材の洗浄度合いを溶液の導電性の変化として捉えることができ、洗浄を効率的に行うことを可能にする。また、洗浄を確実なものとして高い清浄度を維持することも可能となる。さらに、洗浄度合いを正確に把握できるので、単位時間当たりの洗浄枚数を多くすることができる。
また、本発明の硫酸リサイクル型洗浄システムによれば、過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄する洗浄装置と、電解反応により、溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生する電解反応装置と、前記洗浄装置と電解反応装置との間で、前記過硫酸溶液を循環させる循環ラインと、溶液の導電性を測定する導電性測定器とを備えるので、上記作用を確実に得ることができる。
次に、本発明の一実施形態を図1、2に基づいて説明する。
本発明の洗浄装置に相当する洗浄槽1には槽内の洗浄液を加熱するためにヒータ2が加熱装置として備えられており、また、槽内に超純水を導入して硫酸濃度を調整する超純水供給ライン3が接続されている。また、洗浄槽1の上方には、被洗浄材である半導体ウェハ20を洗浄槽1に対し搬出入するウェハ搬出入装置25が配置されている。
洗浄槽1の排水部には、循環ラインの送り管4が接続され、洗浄槽1の入水部には、循環ラインの戻り管6が接続されている。該送り管4には過硫酸溶液を送液するための送液ポンプ5が介設されている。送液ポンプ5の下流側には、送り管4と戻り管6との間で、熱交換を行う熱交換器7が介設されている。送り管4の下流端は電解反応槽10aの入水側に接続されている。
上記電解反応槽10aには、陽極11aおよび陰極12aが配置され、さらに陽極11aと、陰極12aとの間に所定の間隔をおいてバイポーラ電極13a…13aが配置されている。なお、本発明としてはバイポーラ式ではなく、陽極と陰極のみを電極として備えるものであってもよい。上記陽極11aおよび陰極12aには、直流電源14が接続されており、これにより電解反応槽10aでの直流電解が可能になっている。
電解反応槽10aでは、上記電極間を溶液が通液するように構成されており、該電解反応槽10aの出水側には連結管15が接続されて、その他端が電解反応槽10bの入水側に接続されている。
電解反応槽10bは、電解反応槽10aと同様の構成を有しており、陽極11bおよび陰極12bが配置され、さらに陽極11bと、陰極12bとの間に所定の間隔をおいてバイポーラ電極13b…13bが配置され、上記電極間を溶液が通液するように構成されてている。上記陽極11bおよび陰極12bには、前記電解反応槽10aと共通する直流電源14が接続されている。これにより電解反応槽10bにおいても直流電解が可能になっている。
なお、この実施形態では、直流電源14に定電流装置(図示しない)が備えられており、定電流での電解が可能になっている。また、上記直流電源14と並列に導電性測定器として電圧計16が接続されており、これにより、陽極11a、陰極12a間および陽極11b、陰極12b間の電圧の測定が可能になっている。電圧計16の測定結果は、洗浄制御部として機能する制御部17に出力されている。制御部17には、CPUとこれを動作させるプログラムと、洗浄終了を判定するための判定データが記憶されたメモリとを備えている。また、制御部17は、ウェハ搬出入装置25を制御するように構成されている。上記判定データは、電圧データと洗浄度合いデータとを関連付けたデータ群である。
この実施形態では、上記電極11a、12a、13a、11b、12b、13bが導電性ダイヤモンド電極によって構成されている。該導電性ダイヤモンド電極は、基板状にダイヤモンド薄膜を形成するとともに、該ダイヤモンド薄膜の炭素量に対して、好適には50〜20,000ppmの範囲でボロンをドープすることにより製造したものである。また、薄膜形成後に基板を取り去ってセルフスタンド型としたものであってもよい。
上記電解反応槽10bの出水側には戻り管6が接続されている。すなわち、直列に接続された電解反応槽10a、10b、直流電源14および連結管15によって、電解反応装置が構成されている。
次に、上記構成よりなる硫酸リサイクル型洗浄システムの作用について説明する。
上記洗浄槽1内に、硫酸を収容し、これに超純水供給ライン3より所定の体積比で超純水を混合して硫酸濃度が10〜18Mの硫酸溶液とする。これを送液ポンプ5によって順次、電解反応槽10aに送液する。電解反応槽10aでは、陽極11aおよび陰極12aに直流電源14によって定電流通電すると、バイポーラ電極13a…13aが分極し、所定の間隔で陽極、陰極が出現する。電解反応槽10aに送液される溶液は、これら電極間に通液される。この際に通液線速度が1〜10,000m/hrとなるように送液ポンプ6の出力を設定するのが望ましい。なお、上記通電では、導電性ダイヤモンド電極表面での電流密度が10〜100,000A/mとなるように通電制御するのが望ましい。
電解反応槽10aで溶液に対し通電されると、溶液中の硫酸イオンが酸化反応して過硫酸イオンが生成され高濃度の過硫酸溶液が得られる。この過硫酸溶液は、連結管15からさらに電解反応槽10bに送られ、電解反応槽10aと同様に直流電源14によって通電されて過硫酸イオンの生成がなされる。このようにして高い濃度とされた過硫酸溶液は、戻り管6を通して洗浄槽1に送液される。送液される過硫酸溶液は、熱交換器7を通り、ここで、洗浄槽1から電解反応槽10aに向けて送液される送り管4の溶液との間で熱交換されて昇温する。この過硫酸溶液は、洗浄液として洗浄槽1側に送液され、ヒータ2によって100〜150℃に加熱される。
ウェハ搬出入装置25には、所定枚数の半導体ウェハ20が保持されており、該ウェハ搬出入装置25を動作させて、洗浄液が収容されている洗浄槽1に半導体ウェハ20を搬入して洗浄液に浸漬する。洗浄槽1内では、前記洗浄液によって半導体ウェハ20の表面の洗浄がなされ、レジストなどが剥離、除去がなされる。除去されたレジストなどは洗浄液中に溶解する。この溶解物は、洗浄液の過硫酸によって次第に分解される。洗浄液は、半導体ウェハ20を洗浄した後、レジスト溶解物などとともに送り管4に排出される。送り管4では、送液ポンプ5によって上記過硫酸溶液が電解反応槽10aへと送液される。この際には、熱交換器7によって戻り管6との間で熱交換されて過硫酸溶液の温度が低下し、さらに、自然冷却によっても次第に降温し、電解反応に好適な10℃から90℃の範囲内の温度となる。なお、確実に温度を低下させたい場合には、電解反応槽に向かう過硫酸溶液を強制的に冷却する冷却手段を付設することもできる。上記送り管4での送液に際しては、洗浄槽1で剥離除去されたレジスト溶解物の分解も進行する。
過硫酸溶液は、電解反応槽10aから引き続き電解反応槽10bに送液され、自己分解によって過硫酸イオン濃度が低下した溶液を電解して硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して、過硫酸溶液の再生を行う。その後は、前記と同様に戻し管6を通して洗浄槽1に戻されて洗浄液として使用され、洗浄を継続する。
なお、上記洗浄開始に際しては、図2に示すように、手順として電圧計16によって陽極、陰極間の電圧が測定開始される。電圧計16の測定結果は制御部17に出力され、制御部17では、測定電圧の変化を監視する。そして、電圧が或る程度にまで増加したことを確認した場合は、洗浄によって溶液中のレジスト溶解物が増加したものと判定する。これは、半導体ウェハ20からのレジストの剥離によって溶液中にレジスト溶解物が増加すると、溶液の抵抗率が増加し、定電流を維持するために、直流電源14で電圧を上昇させる動作を行うためである。この際、電圧の上昇状態に移行して所定値に達したか否かが観察される。該所定値は、制御部17に記憶させておく。上記電圧上昇後に、さらに電圧の変化を監視し、電圧の下降状態に移行して所定値に達したか否かが観察される。該所定値も予め洗浄終了の目標値として設定して制御部17に記憶させておく。制御部17では、測定電圧が上記所定値に達したことが確認されると、洗浄終了の判定を行い、半導体ウェハ20の搬出入の制御を行う。すなわち、ウェハ搬出入装置25を制御して、洗浄槽1から半導体ウェハ20の搬出を行う。該半導体ウェハ20は、従来と同様に超純水を用いたリンス処理を行うことができる。さらに洗浄を続行する場合は、新たな半導体ウェハを搬入して洗浄を行うことができる。
上記硫酸リサイクル型洗浄システムによって半導体ウエハの洗浄を行うことで、過酸化水素水やオゾンの添加を必要とすることなく、硫酸溶液を繰り返し使用して過硫酸溶液を再生しつつ効果的な洗浄を継続することができ、洗浄の終了も的確な時期を把握して効率的に行うことができる。
なお、上記実施形態では、定電流電解を行うものとして、電解反応槽における電極間電圧を測定して導電性の変化を観察するものとしている。本発明としては、例えば、定電圧電解を行うような場合には、図3に示すように、電解反応槽10a、10bにおける電極間電流を電流計18によって測定して導電性の変化を観察するものであってもよい。なお、電極間電流の測定においては、レジスト溶解物の増加に伴って電流値が減少し、レジスト溶解物の減少に伴って電流値が増大する。
また、図4に示すように、洗浄装置と電解反応装置の間で循環する溶液に対し、適所において、導電率や抵抗率を測定する導電率計または抵抗率計19を配置することで導電性の変化を観察するものとしても良い。なお、導電率の測定においては、レジスト溶解物の増加に伴って導電率が減少し、レジスト溶解物の減少に伴って導電率が増大し、抵抗率の測定においては、レジスト溶解物の増加に伴って抵抗率が増加し、レジスト溶解物の減少に伴って抵抗率が減少する。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態で説明した内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更が可能である。
実施形態1に示す硫酸リサイクル型洗浄システムを用いて、洗浄装置に98%濃硫酸40リットル、超純水10リットルの割合で高濃度硫酸溶液を調製した。電解反応装置では、直径15cm、厚さ0.5mmのボロンドープした導電性ダイヤモンド電極を10枚組み込んだ電解反応槽を2槽直列に配列させた。電流密度を30A/dmとして、電解を行い、洗浄装置内の過硫酸濃度が3g/lであることを確認した。洗浄対象はレジスト付き5インチのシリコンウエハとし、洗浄温度130℃、50枚/バッチで洗浄システムを稼動した。ウエハを洗浄装置に搬入した際に、電解反応装置に並列に接続した電圧計の読み取り値は、4V/槽だけ上昇したが、7分以内に、もとの電圧値へと戻った。この信号がすみやかに制御部へと伝達され、7.5分の時点で次の50枚のウエハを洗浄装置に搬入した。この処理を3時間連続して行い、1200枚の清浄なウエハを得ることができた。
なお、図5は、上記装置において、予め導電性ダイヤモンド電極10枚に対する上記電圧を測定し、その際にオフラインでTOC濃度を測定した結果を示すものであり、TOCと電圧との間に良い相関関係が認められる。これを考慮してTOCが10mg/リットル以下(好ましくは5mg/リットル以下)、すなわち上記電圧が0.1V/10電極枚数以下(好ましくは0.03V/10電極枚数以下)になればレジスト濃度が十分に低下したと判断してウェハを引き上げ、次のウェハを搬入する処理を行うことができる。
(比較例)
実施例1と同様の洗浄液および洗浄システムを用い、レジスト濃度のモニタリングを行わないで、50枚/バッチで洗浄システムを稼動した。硫酸溶液中のレジスト濃度が十分に低下するまで待つためバッチ間の間隔を10分として3時間連続してこの処理を行った結果、900枚のウエハしか洗浄できなかった。
(比較例2)
実施例1と同様の洗浄液および洗浄システムを用い、レジスト濃度のモニタリングを行わないで、50枚/バッチで洗浄システムを稼動した。洗浄後、6分で硫酸溶液が透明となったので、バッチ間の間隔を6分として3時間連続してこの処理を行った結果、1,500枚のウエハを洗浄できたが、有機物残渣が多く、次の工程に搬送できるウエハは20〜30%程度しかなかった。
本発明の硫酸リサイクル型洗浄システムの一実施形態を示す概略図である。 同じく、洗浄度合いの推定および洗浄終了の手順を示すフローチャートである。 同じく変更した実施形態を示す概略図である。 同じくさらに変更した実施形態を示す概略図である。 電極間電圧とTOCとの相関関係を示すグラフである。
符号の説明
1 洗浄槽
2 ヒータ
4 送り管
5 送液ポンプ
6 戻り管
7 熱交換器
10a 電解反応槽
11a 陽極
12a 陰極
13a バイポーラ電極
14 直流電源
15 連結管
16 電圧計
17 制御部
18 電流計
19 導電率計または抵抗率計
20 半導体ウェハ
25 ウェハ搬出入装置

Claims (15)

  1. 過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄するとともに、洗浄に用いられた溶液を電解して、前記溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生して前記洗浄液として供与し、前記洗浄と前記電解反応とを継続して行いつつ、前記洗浄により、前記被洗浄材の付着物が前記溶液中に移行することに伴い、前記溶液中の前記付着物の濃度が上昇することを前記溶液の導電性の低下として捉え、該導電性の変化に基づいて被洗浄物の洗浄度合いを判定することを特徴とする硫酸リサイクル型洗浄方法。
  2. 前記導電性の変化は、前記溶液の抵抗率または導電率を測定することにより検知されるることを特徴とする請求項1記載の硫酸リサイクル型洗浄方法。
  3. 前記導電性の変化は、前記電解における定電流電解時の電極間電圧または、定電圧電解時の電極間電流を測定することにより検知されることを特徴とする請求項1記載の硫酸リサイクル型洗浄方法。
  4. 前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記溶液の導電性が低下して所定の導電性に達した後、上昇して所定の導電性に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硫酸リサイクル型洗浄方法。
  5. 前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記電解における定電流電解時の電極間電圧が上昇して所定値に達した後、降下して所定値に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする請求項3記載の硫酸リサイクル型洗浄方法。
  6. 前記洗浄度合いの判定は、洗浄に連れて前記電解における定電圧電解時の電極間電流が低下して所定値に達した後、上昇して所定値に達することで洗浄終了と判定するものとして行われることを特徴とする請求項3記載の硫酸リサイクル型洗浄方法。
  7. 過硫酸溶液を洗浄液として被洗浄材を洗浄する洗浄装置と、洗浄に用いられた溶液を電解して前記溶液に含まれる硫酸イオンから過硫酸イオンを生成して過硫酸溶液を再生する電解反応装置と、前記洗浄装置と電解反応装置との間で、前記過硫酸溶液を循環させる循環ラインと、前記洗浄により前記被洗浄材の付着物が前記溶液中に移行することに伴い、前記溶液中の前記付着物の濃度が上昇することで変化する前記溶液の導電性を測定する導電性測定器とを備えることを特徴とする硫酸リサイクル型洗浄システム。
  8. 前記導電性測定器が、前記溶液の抵抗率または導電率を測定するものであることを特徴とする請求項7記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  9. 前記導電性測定器が、電解反応装置における定電流電解時の電極間の電圧または定電圧電解時の電極間の電流を測定するものであることを特徴とする請求項7記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  10. 前記導電性測定器による測定結果に基づいて、被洗浄材の洗浄処理工程を制御する洗浄制御部を備えることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  11. 前記洗浄処理工程は、洗浄装置への被洗浄材の搬送、被洗浄材と洗浄液との接触および洗浄装置からの被洗浄材の搬出過程を含むことを特徴とする請求項10記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  12. 前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記溶液の導電性が低下して所定の導電性に達した後、上昇して所定の導電性に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする請求項10又は11記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  13. 前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記電解における定電流電解時の電極間電圧が上昇して所定値に達した後、降下して所定値に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする請求項10又は11記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  14. 前記洗浄制御部は、洗浄に連れて前記電解における定電圧電解時の電極間電流が低下して所定値に達した後、上昇して所定値に達することで洗浄終了と判定し、前記洗浄装置から被洗浄材を排出する指令信号を出力することを特徴とする請求項10又は11記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
  15. 前記電解反応装置内の電極の少なくとも陽極が導電性ダイヤモンド電極であることを特徴とする請求項7〜14のいずれかに記載の硫酸リサイクル型洗浄システム。
JP2005097382A 2005-03-30 2005-03-30 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム Active JP4407557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097382A JP4407557B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005097382A JP4407557B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006278840A JP2006278840A (ja) 2006-10-12
JP4407557B2 true JP4407557B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=37213256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005097382A Active JP4407557B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4407557B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8992691B2 (en) 2011-04-05 2015-03-31 International Business Machines Corporation Partial solution replacement in recyclable persulfuric acid cleaning systems
CN103866396A (zh) * 2014-03-23 2014-06-18 山西中电科新能源技术有限公司 多晶硅锭边尾料表面预处理装置及其处理方法
JP6786429B2 (ja) * 2017-03-22 2020-11-18 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置、基板処理システム、および基板処理方法
TWI769514B (zh) * 2020-09-01 2022-07-01 家登精密工業股份有限公司 光罩盒潔淨設備

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006278840A (ja) 2006-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4462146B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システムおよび硫酸リサイクル型過硫酸供給装置
KR0152702B1 (ko) 반도체 기판처리 방법
JP5024528B2 (ja) 過硫酸供給システムおよび過硫酸供給方法
US20130068260A1 (en) Method of cleaning electronic material and cleaning system
JP2006228899A (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システム
JP4605393B2 (ja) 電解ガス処理装置および硫酸リサイクル型洗浄システム
JP4407557B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄方法および硫酸リサイクル型洗浄システム
JP4412301B2 (ja) 洗浄システム
JP4600667B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システムおよび硫酸リサイクル型洗浄方法
JP4573043B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システム
JP4743404B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システムおよび硫酸リサイクル型洗浄方法
JP2007266497A (ja) 半導体基板洗浄システム
TWI419999B (zh) 電解方法
JP2006278687A (ja) 硫酸リサイクル型枚葉式洗浄システム
TW200306284A (en) Functional water, method and apparatus of producing the same, and method and apparatus of rinsing electronic parts therewith
JP2007266477A (ja) 半導体基板洗浄システム
JP5024521B2 (ja) 高温高濃度過硫酸溶液の生成方法および生成装置
JP6609919B2 (ja) 半導体基板の洗浄方法
JP4862981B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システムおよびその運転方法
JP4816888B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システム
JP2008294020A (ja) 洗浄液供給システムおよび洗浄システム
JP4557167B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システム
JP2009263689A (ja) 過硫酸製造装置および洗浄システム
JP2007051340A (ja) 硫酸リサイクル型過硫酸供給装置
JP2012069974A (ja) 洗浄液供給システムおよび洗浄システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4407557

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250