JPH07246330A - マイクロカプセルの製造方法、マイクロカプセルトナーおよびその製造方法 - Google Patents

マイクロカプセルの製造方法、マイクロカプセルトナーおよびその製造方法

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JPH07246330A
JPH07246330A JP6064419A JP6441994A JPH07246330A JP H07246330 A JPH07246330 A JP H07246330A JP 6064419 A JP6064419 A JP 6064419A JP 6441994 A JP6441994 A JP 6441994A JP H07246330 A JPH07246330 A JP H07246330A
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point solvent
oily
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low boiling
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Yoshihiro Inaba
義弘 稲葉
Ichiro Kawamoto
一郎 河本
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芯物質の保持性能と機械的強度に優れ、粉体
として利用することができ、環境、安全性、衛生の点で
優れたマイクロカプセルを、カプセル化時間を短縮して
低コストで製造する方法を提供する。また、帯電の環境
安定性が良好な電子写真用マイクロカプセルトナーおよ
びその製造方法を提供する。 【構成】 低沸点溶剤を含有する油性組成物を、セルロ
ース系分散安定剤の存在下で乳化し、次いで界面重合に
よってカプセル化することよりなるマイクロカプセルの
製造方法であって、カプセル化を該セルロース系分散安
定剤のゲル化温度以上の温度で、かつ、油性液滴から低
沸点溶剤を除去しながら行うことを特徴とする。マイク
ロカプセルトナーを製造する場合には、油性組成物とし
て、低沸点溶剤とともに、少なくとも、色材、定着材、
殼形成物質を含有するものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロカプセルの製
造方法、および電子写真法、静電印刷法において、静電
潜像を現像するためのマイクロカプセルトナーおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芯物質と該芯物質を覆うカプセル殻から
なるマイクロカプセルについては、従来から種々の提案
がなされている。その中でも、界面重合によってカプセ
ル殻を形成したマイクロカプセルは、芯物質に対する被
覆の完全性および内部保持性に優れており、その一部
は、ノンカーボン紙、圧力測定紙に実用化されている。
これらの場合、マイクロカプセルの使用形態は、適当な
バインダー樹脂とともに紙などの支持体に塗布されたも
のであり、マイクロカプセル粒子がバインダー樹脂の中
に存在する形で使用される。しかしながら、マイクロカ
プセル粒子を独立の粉体として使用する場合、界面重合
法によって得られるカプセルは、機械的な強度が弱く、
さらにカプセル殻は通常0.5μm以下の厚さであるの
で、揮発性を有する液体を芯物質の中に長期間保持させ
ることは困難であった。通常界面重合型マイクロカプセ
ルの製造には、芯物質とともに低沸点溶剤を使用する方
法が採用される(例えば、特開昭56−119137号
公報、特開昭58−145964号公報、特開昭63−
163373号公報、特開昭64−40949号公報、
マイクロカプセル研究会企画「マイクロカプセル化の新
技術とその用途開発応用実例」第50〜52頁:経営開
発センター出版部1978年9月発行、および近藤保、
小石真純著「マイクロカプセル」第50〜52頁:三共
出版1987年11月発行)。すなわち、芯物質とカプ
セル殻形成単量体と低沸点溶剤、必要に応じてその他の
添加材からなる油性組成物を水性媒体中に乳化し、得ら
れた油性液滴から低沸点溶剤を除去しながらカプセル化
するものである。油性液滴中に存在する低沸点溶剤は、
油性組成物の粘度を下げて乳化し易くするだけでなく、
カプセル殻形成単量体を液滴界面に移動させ、カプセル
化反応を促進させる効果をも有している。この方法によ
れば、一般に低沸点溶剤を加えない場合よりも、機械的
な強度と芯物質の保持性も優れたものが得られる。
【0003】しかしながら、この方法は低沸点溶剤を回
収できないという問題があった。すなわち、通常、この
方法では、低沸点溶剤を反応系から大気中に蒸散させて
反応を進行させている。低沸点溶剤を減圧蒸留で回収し
ようとすると、反応液が激しく発泡し、溶剤の回収は極
めて困難であった。また、低沸点溶剤を大気中に蒸散さ
せることは、コストを上昇させるだけでなく、環境、安
全性、衛生に対しても悪いものであった。また低沸点溶
剤を大気中に蒸散させてカプセル化する場合、低沸点溶
剤を完全に除去するためには、長時間反応させなければ
ならない。コア中に低沸点溶剤が残存していると、マイ
クロカプセルをトナーとして用いる場合、大きな問題と
なる。すなわち、残存している溶剤がカプセル表面にし
み出てきて、トナーの流動性を悪化させ、その結果帯電
性が悪化し、さらに現像性も低下する。また溶剤のしみ
出しは、感光体を変質させる原因にもなる。この溶剤の
残存は、比較的沸点が高く、水への溶解性が低い溶剤に
おいて顕著であった。
【0004】またマイクロカプセルをトナーとして用い
る場合、機械的な強度と芯物質の保持性とを両立させる
ことはさらに困難であった。芯物質を覆うカプセル殻か
らなるマイクロカプセルトナーについては、従来から種
々の提案がなされている。例えば、特開昭54−668
44号公報、特開昭55−18630号公報、特開昭5
7−41647号公報および特開昭57−202547
号公報には、ワックス系の化合物を芯物質として用いる
ことが記載され、特開昭52−108134号公報、特
開昭58−9153号公報、特開昭59−159174
号公報および特開昭59−159177号公報には、軟
質ポリマーを芯物質として用いることが記載され、ま
た、特開昭56−119137号公報、特開昭58−1
45964号公報および特開昭63−163373号公
報には、ポリマー溶液を芯物質の定着成分として含有さ
せた界面重合型マイクロカプセルトナーが開示されてい
る。その中でもポリマー溶液を芯物質成分とした界面重
合型マイクロカプセルトナーの場合、定着性は極めて良
好であるが、その反面、芯物質中のポリマー溶液に含ま
れる高沸点溶剤を長期間保持させることが困難であっ
た。また定着性を損なわずに十分な機械的強度を保有さ
せることも困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解消することを目的としてなされたものである。す
なわち、本発明の目的は、芯物質の保持性能と機械的強
度に優れ、粉体として利用することができ、環境、安全
性、衛生の点で優れたマイクロカプセルを製造する方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、従来のカ
プセル化反応時間を短縮して、低コストでマイクロカプ
セルを製造することができるマイクロカプセルの製造方
法を提供するものである。本発明の他の目的は、帯電の
環境安定性が良好な電子写真用マイクロカプセルトナー
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、芯
物質の持つべき定着性能を損なうことなく、機械的強度
に優れ、特殊な反応装置や複雑な操作を必要とせず、芯
物質が液状のカプセルトナーにも適用することができる
電子写真用マイクロカプセルトナーの製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、反応液の低沸点溶剤の蒸留の際の発泡の主たる
原因が分散安定剤にあることをつきとめ、そして、分散
安定剤としてセルロース系分散安定剤を用い、その熱挙
動を利用することによって、低沸点溶剤を蒸留させる際
の発泡を抑制できることを見いだした。すなわち、セル
ロース系分散安定剤は、温度を上げるとゲル化を起こす
ことが知られているが、乳化安定剤としてセルロース系
分散安定剤を用い、ゲル化温度以上に反応液の温度を上
げてカプセル化反応を行うと、低沸点溶剤を容易に回収
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のマイクロカプセルの製
造方法は、低沸点溶剤を含有する油性組成物を、セルロ
ース系分散安定剤の存在下で乳化し、次いで界面重合に
よってカプセル化することよりなり、そして、そのカプ
セル化をセルロース系分散安定剤のゲル化温度以上の温
度で、かつ、油性液滴から低沸点溶剤を除去しながら行
うことを特徴とする。本発明のマイロカプセルトナー
は、低沸点溶剤とともに、少なくとも、色材、定着材、
殼形成物質を含有する油性組成物をセルロース系分散安
定剤の存在下で乳化することによって形成された油性液
滴を、該セルロース系分散安定剤のゲル化温度以上の温
度で、かつ、油性液滴から低沸点溶剤を除去しながらカ
プセル化することにより作製されたことを特徴とする。
さらに本発明のマイクロカプセルトナーの製造方法は、
低沸点溶剤とともに、少なくとも、色材、定着材および
イソシアナート化合物を含有する油性組成物を、セルロ
ース系分散安定剤の存在下で乳化する乳化工程と、得ら
れた油性液滴を界面重合によってカプセル化するカプセ
ル化工程とよりなり、該カプセル化工程における界面重
合を該セルロース系分散安定剤のゲル化温度以上の温度
で、かつ、油性液滴から低沸点溶剤を除去しながら行う
ことを特徴とする。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において用いられるマイクロカプセルおよびマイク
ロカプセルトナーはいわゆる界面重合法によって作製さ
れる。界面重合法によるマイクロカプセルの製造方法
は、例えば特公昭38−19574号公報、同42−4
46号公報、特公平2−31381号公報、特開昭58
−66948号公報、同59−148066号公報、同
59−162562号公報で開示されている。本発明の
マイクロカプセルの製造方法においては、先ず、低沸点
溶剤を含有する油性組成物を、セルロース系分散安定剤
の存在下で乳化して、油性液滴を形成する。
【0009】油性組成物は、低沸点溶剤および芯物質を
含有するが、さらに、界面重合によってカプセル殻を形
成させるための殻形成物質を含ませる必要がある。上記
公報に記載のように、一般には、油性液滴となる油性組
成物中に第一のカプセル殻形成単量体を含有させると共
に、水性溶媒中に第二のカプセル殻形成単量体を含有さ
せることが行われるが、油性組成物中に、第一のカプセ
ル殻形成単量体と第二のカプセル殻形成単量体を含有さ
せてもよい。
【0010】第一のカプセル殻形成単量体としては、イ
ソシアナート化合物、酸ハロゲン化物、エポキシ化合物
があげられる。具体的には、イソシアナート化合物とし
ては、メタフェニレンジイソシアナート、トリレンジイ
ソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、
3,3′−ジメチル−ジフェニル−4,4′−ジイソシ
アナート、3,3′−ジメチル−ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアナート、キシリレンジイソシアナ
ート、ナフタレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジ
イソシアナート等のジイソシアナート、あるいは、いわ
ゆるビュレット型、アダクト型、イソシアヌレート型と
して知られているポリイソシアナート類が挙げられる。
例えば住友バイエルウレタン社製のスミジュールシリー
ズ、武田薬品社製のタケネートシリーズ、日本ポリウレ
タン工業社製のミリオネートシリーズとして市販されて
いるポリイソシアナート類が好適に用いられる。酸ハロ
ゲン化物としては、アジポイルジクロライド、フタロイ
ルジクロライド、テレフタロイルジクロライド、1,4
−シクロヘキサンジカルボニルクロライド等の二塩基酸
ハロゲン化物が挙げられる。エポキシ化合物としては、
ビスフェノールA型、レゾルシン型、ビスフェノールF
型、テトラフェニルメタン型、ノボラック型、ポリアル
コール型、ポリグリコール型、グリセリントリエーテル
型として知られているエポキシ化合物があげられる。こ
れらのうち、マイクロカプセルトナーを作製する場合に
は、特に電気抵抗の面から、イソシアナート化合物を含
ませるのが好ましい。特に、ポリイソシアナート類が好
ましく使用できる。さらに好ましい態様は、低沸点溶剤
には溶解し、芯物質および低沸点溶剤との混合液には、
完全に溶解せずに懸濁状態になるようなポリイソシアナ
ート類を使用することである。その理由はこのような態
様のもとでは、第一の殻形成単量体の液滴界面への移動
がスムーズに行われ、その結果カプセル化すなわち殻形
成が効率よく進行するからである。
【0011】第二のカプセル殻形成単量体は、前記第一
のカプセル殻形成単量体との反応によって重合体を形成
するものを意味する。具体的には、第二のカプセル殻形
成単量体としては、水、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、カテコール、レゾルシノール、ハイド
ロキノン、o−ジヒドロキシメチルベンゼン、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−プロパン等のポリオール類、エ
チレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン
類、またはピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5
−ジメチルピペラジン等のピペラジン系化合物が挙げら
れる。これらは混合して用いることもできる。特に好ま
しい態様は、油性組成物中に第一のカプセル殻形成単量
体としてイソシアナート化合物を含有させ、第二のカプ
セル殻形成単量体として水およびポリアミンを用いる場
合をあげることができる。これら第二のカプセル殻形成
単量体は、油性組成物が乳化された水性媒体中に含有さ
せるが、例えば、添加されるポリアミンの一部を、あら
かじめ乳化前の水性媒体中に混合させることもできる。
また、ポリオール類の場合は、第一のカプセル殻形成単
量体とともに油性液滴中に含有させてもよい。
【0012】次に、本発明において油性組成物に含有さ
せる低沸点溶剤について説明する。本発明において使用
される低沸点溶剤は、760mmHgにおける沸点が1
20℃以下、好ましくは100℃以下の溶剤であって、
カプセル原材料の一成分として芯物質および第一の殻形
成物質などとともに仕込まれ、乳化およびカプセル化反
応中に系外に除去されるものである。この低沸点溶剤
は、芯物質の粘度を下げて乳化しやすくするための希釈
剤として作用するのみならず、第一の殻形成物質を液滴
界面に効率よく移動させ、第二の殻形成物質との反応を
促進させる役割を果たす。本発明において使用される低
沸点溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチルの如きエス
テル系の溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソプロピ
ルケトン、メチルイソブチルケトンの如きケトン系の溶
剤、トルエン、キシレンの如き芳香族系の溶剤もしくは
ジクロルメタン、クロロホルムの如きハロゲン化炭化水
素系の溶剤があげられる。これらの中でも、酢酸エチ
ル、メチルイソプロピルケトンは水と共沸するので蒸留
され易く、特に好ましい。
【0013】油性組成物に含有させる芯物質は、油溶性
であれば特に制限はない。マイクロカプセルがマイクロ
カプセルトナー(以下「カプセルトナー」という)であ
る場合には、芯物質として、少なくとも色材および定着
材を含有させる必要がある。
【0014】色材としては、カーボンブラック、ベンガ
ラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロ
ー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレ
ッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔
料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタ
ロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモア
ントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッ
ド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料等の
着色材があげられる。また分散染料、油溶性染料などを
用いることもできる。必要に応じて色材に代えて磁性粉
を使用することができる。例えば、磁性1成分トナーと
して用いる場合には、黒色着色材の全部又は一部を磁性
粉で置き換えることができる。磁性粉としては、マグネ
タイト、フェライト、又はコバルト、鉄、ニッケル等の
金属単体又はその合金を用いることができる。なお、芯
物質の一成分として仕込んだ着色材あるいは磁性粉がカ
プセル形成後に芯と外殻との界面あるいは外殻中に存在
してもよい。
【0015】定着材に関しては、圧力定着を目的とした
場合は、圧力定着性を有する成分を主体とする定着材が
用いられ、加熱定着を目的とした場合は、加熱定着性を
有する成分を主体とする定着材が用いられる。特に圧力
定着を目的とした場合、定着材が主にバインダー樹脂と
それを溶解する高沸点溶剤からなるもの、或いは主に軟
質の固体物質とからなるものが好ましい。また、定着性
の改良を目的としてシリコーンオイル等の添加剤を加え
ることができる。またバインダー樹脂を溶解しない高沸
点溶剤をバインダー樹脂を溶解する高沸点溶剤に加える
こともできる。圧力定着を目的とした場合と加熱定着を
目的とした場合でそれぞれ構成成分の種類あるいは組成
比を変えることが望ましい。
【0016】バインダー樹脂としては、公知の定着用樹
脂を用いることができる。具体的にはポリアクリル酸メ
チル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、
ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラ
ウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸
ヘキシル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリ
メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル重合
体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステルもしくは
メタクリル酸エステルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、
ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレ
ンおよびポリプロピレンなどのエチレン系重合体および
その共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体等のスチレン系共重合体、ポリビニルエーテル、ポリ
ビニルケトン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ゴム類、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロ
ジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂等を
単独あるいは混合して用いることができる。またモノマ
ーの状態で仕込みカプセル化終了後に重合して、バイン
ダー樹脂とすることもできる。
【0017】バインダー樹脂を溶解する高沸点溶剤とし
ては、沸点が140℃以上、好ましくは、160℃以上
の油性溶剤を用いることができる。例えばModern
Plastics Encyclopedia(19
75〜1976)のPlasticizersに記載さ
れているものの中から選ぶことができる。あるいは、圧
力定着用カプセルトナーの芯物質として開示されている
(例えば特開昭58−145964号公報、63−16
3373号公報等)高沸点溶剤の中から選ぶことができ
る。
【0018】高沸点溶剤として具体的には、フタル酸エ
ステル類(例、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト);脂肪族ジカルボン酸エステル類(例、マロン酸ジ
エチル、しゅう酸ジメチル);リン酸エステル類(例、
トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェー
ト);クエン酸エステル類(例、o−アセチルトリエチ
ルシトレート);安息香酸エステル類(例、ブチルベン
ゾエート、ヘキシルベンゾエート);脂肪酸エステル類
(例、ヘキサデシルミリステート、ジオクチルアジペー
ト);アルキルナフタレン類(例、メチルナフタレン、
ジメチルナフタレン、モノイソプロピルナフタレン、ジ
イソプロピルナフタレン);アルキルジフェニルエーテ
ル類(例、o−、m−、p−メチルジフェニルエーテ
ル);高級脂肪酸又は芳香族スルホン酸のアミド化合物
類(例、N,N−ジメチルラウリロアミド、N−ブチル
ベンゼンスルホンアミド);トリメリット酸エステル類
(例、トリオクチルトリメリテート);ジアリールアル
カン類(例、ジメチルジフェニルメタン等のジアリール
メタン、1−フェニル−1−メチルフェニルエタン、1
−ジメチルフェニル−1−フェニルエタン、1−エチル
フェニル−1−フェニルエタン等のジアリールエタ
ン);塩素化パラフィン類をあげることができる。ま
た、バインダー樹脂としてメタクリル酸ラウリルホモ重
合体または共重合体等の長鎖アルキル基を有する重合体
を用いた場合には、脂肪族飽和炭化水素あるいは脂肪族
飽和炭化水素を主成分とする有機溶剤(例えばエクソン
化学社製Isopar−G、Isopar−H、Iso
par−M等)を用いることができる。
【0019】軟質の固体物質としては、室温で柔軟性を
有していて定着性のあるものならば、特に種類を問わな
いが、Tgが−60℃から5℃の範囲の重合体あるいは
その重合体と他の重合体との混合物が好ましい。芯物質
中の1成分としてカプセル内に含有させる方法として
は、あらかじめ重合体の状態で他の芯物質成分および低
沸点溶剤および殻形成成分とともに仕込み、界面重合で
外殻を形成すると同時にまたは外殻形成終了後に低沸点
溶剤を系外に追い出して芯物質を形成する方法を用いる
ことができる。あるいはモノマーの状態で仕込み界面重
合で外殻を形成した後、モノマーを重合して芯物質を形
成する方法を用いることができる。
【0020】本発明における油状組成物において、各成
分の配合割合は、必要に応じて適宜の範囲設定すること
ができるが、カプセルトナーの場合には、好ましくは、
原材料全体に対して、低沸点溶剤は10重量%ないし6
0重量%、色材は1重量%ないし60重量%、定着剤は
20重量%ないし80重量%、殼形成物質は5重量%な
いし30重量%の範囲で含有させる。
【0021】上記の油性組成物を水性媒体に乳化させる
場合、油性組成物の乳化を安定化させる目的でセルロー
ス系分散安定剤が使用される。ここで言うセルロース系
分散安定剤とは、セルロースを化学的に処理して水溶性
としたもので、水溶液を加熱すると白濁して、ゲル化す
る性質を有するものを意味する。中でもセルロースを苛
性ソーダで処理した後、塩化メチル、酸化プロピレンあ
るいは酸化エチレン等のエーテル化剤と反応させて得ら
れる水溶性セルロースエーテルが好ましい。その理由
は、低濃度でも粘度を高くすることができ、分散安定性
に優れているからである。具体的には、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等があげら
れる。これらは市販品として入手できる。例えば信越化
学社製メトローズシリーズがあげられる。中でもメトロ
ーズ65SH50、65SH4000、90SH40
0、90SH4000、SEB04T等が好ましい。ゲ
ル化温度が高い方が発泡しにくい傾向にあるので好まし
い。より好ましくは、60℃以上のものが用いられる。
これらのセルロース系分散安定剤は、水性媒体100g
に対して0.1gないし10gの量で用いればよい。形
成される油性液滴の粒子サイズは適宜設定できるが、カ
プセルトナーとしての場合には、3〜20μmの範囲の
ものが好ましい。
【0022】次いで形成されたエマルジョンを加熱し
て、油性液滴を界面重合によってカプセル化するが、こ
の際、加熱をセルロース系分散安定剤のゲル化温度以上
の温度で行うことが必要である。加熱温度は、具体的に
は、セルロース系分散安定剤のゲル化温度よりも約10
〜50℃高い温度が望ましい。また、その際、油性液滴
から低沸点溶剤を蒸溜によって除去しながらカプセル化
を行うことが必要である。なお、カプセル化が終了した
後、水媒体中およびカプセル内に存在する低沸点溶剤を
蒸留することも可能であるが、蒸留を完結させるのに時
間がかかり、また、カプセルの形状が異なったものにな
りやすいので好ましくない。低沸点溶剤の蒸留は、減圧
で行っても、常圧で行ってもよい。この場合、低沸点溶
剤を、水との共沸現象を利用して反応系外に導き、凝縮
器を介して回収するのが好ましく、特に、常圧蒸留する
のが発泡が少なく操作しやすいので好ましい。また消泡
剤を併用することもできる。上記のようにしてカプセル
化を行うことにより、前記した第一の殻形成物質と第二
の殻形成物質とが、油性液滴と水性媒体との界面で重合
反応を起こしてカプセル殻が形成される。得られたマイ
クロカプセルは、常法により分離し、乾燥すればよい。
【0023】カプセルトナーの場合には、カプセル粒子
に帯電性を付与させるために、形成されたマイクロカプ
セル粒子の外殻の表面に帯電制御性重合体を付着させる
ことが好ましい。カプセル外殻表面に帯電制御性重合体
を付着させる方法としては、(1)トナーにスプレード
ライ、あるいは、加熱又は圧力でコーティングする方
法、(2)エチレングリコールジメタクリレート等の連
結分子を最初にトナー表面上にグラフト重合で化学的に
結合した後、帯電制御性基を有する重合性単量体を重合
する方法、(3)カプセル母体粒子を水中に懸濁させ、
この中で単量体を重合させカプセル表面に重合体を付着
させる方法を用いることができる。この中でも水中で処
理できる2番目および3番目の方法は、特殊な装置を必
要としないので好ましい。
【0024】重合性単量体としては、例えば、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−
エトキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トリフル
オロエチル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸ジ
メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;蟻酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ト
リメチル酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル
類;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−
エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテ
ル等のビニルエーテル類;メチルビニルケトン、フェニ
ルビニルケトン等のビニルケトン類;スチレン、クロル
スチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン等
のビニル芳香族化合物;アクリロイルオキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエ
チルトリエチルアンモニウムクロライド、メタクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メ
タクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロ
ライド、メタクリロイルオキシエチルトリベンジルアン
モニウムクロライド等の(メタ)アクリル酸エステル系
アンモニウム塩モノマー;アクリルアミドトリメチルプ
ロピルアンモニウムクロライド、アクリルアミドトリエ
チルプロピルアンモニウムクロライド、メタクリルアミ
ドトリメチルプロピルアンモニウムクロライド、メタク
リルアミドベンジルプロピルアンモニウムクロライド等
の(メタ)アクリルアミド系アンモニウム塩モノマー;
ビニルベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ビ
ニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド等のビ
ニルベンジル系アンモニウム塩モノマー;N−ブチルビ
ニルピリジニウムブロマイド、N−セチルビニルピリジ
ニウムクロライド等のビニルピリジニウム塩モノマー;
N−ビニル−2−メチルイミダゾリウムクロライド、N
−ビニル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド
等のビニルイミダゾリウム塩モノマー等の第四級窒素を
有するビニルモノマー、あるいは、そのハロゲンイオン
を別の有機アニオンで置き換えたものをあげることがで
きる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、二つ以
上の単量体を混合して用いてもよい。中でも、(メタ)
アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸エステル系
アンモニウム塩モノマー、(メタ)アクリルアミド系ア
ンモニウム塩モノマーが好ましい。
【0025】
【実施例】
実施例1 (カプセル粒子の作製)脂肪族飽和炭化水素(Isop
er−M:エクソン社製)60gとメチルイソプロピル
ケトン60gの混合液にスチレン−ラウリルメタクリレ
ート(50wt%:50wt%)共重合体(Mw=8×
104 )70gを加え溶解させた。得られた溶液に、磁
性粉(EPT−1000:戸田工業社製)120gを加
え、サンドミルにて3時間分散した。次に、得られた分
散液200gに対してイソシアナート化合物(タケネー
トD110N:武田薬品工業社製)40gおよびメチル
イソプロピルケトン20gを加え、十分に混合した(こ
の液をA液とする)。一方、イオン交換水200gにヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ90S
H4000:ゲル化温度70℃、信越化学社製)10g
を溶解させ、5℃まで冷却した(この液をB液とす
る)。B液を乳化機(オートホモミクサー:殊機加工社
製)によって攪拌し、その中にA液をゆっくり投入して
乳化を行なった。この操作により平均粒径約12μmの
粒子径を有する油滴粒子よりなるO/Wエマルジョンが
得られた。次に、得られたO/Wエマルジョンを、プロ
ペラ型の攪拌羽根を備え、リービッヒ冷却管を備付けた
セパラブルフラスコに移し、400回転/分で攪拌し
た。その中に5%のジエチレントリアミン水溶液200
gを滴下した。滴下終了後、90℃まで加温した。15
分後、水と共沸したメチルイソプロピルケトンが留出し
てきた。1時間後反応が終了した。メチルイソプロピル
ケトンの回収率は90%であった。得られたカプセルス
ラリーを2リットルのイオン交換水にあけ、充分攪拌し
て静置した。カプセル粒子を沈降させた後、上澄みを取
り除いた。この操作をあと7回繰り返してカプセル粒子
を洗浄した。得られたカプセル懸濁液をステンレス鋼製
のバットにあけ、乾燥機(ヤマト科学社製)にて80℃
で24時間乾燥した。以上の操作により目的とするマイ
クロカプセルを得た。このマイクロカプセルを一部取り
出し、100℃で24時間加熱処理してカプセル中のア
イソパーMの蒸散量を調べたところ、カプセル中にもと
もと入っていたアイソパーMの約98%が保存されてい
ることが確認された。また、このカプセル粒子を加圧し
てその破壊率を調べたところ、4.9MPa(50kg
f/cm2 )で8%であった。この結果から、上記の方
法によって得られたマイクロカプセルは、芯物質の保持
性能と機械的強度に優れていることが確認された。
【0026】実施例2 (トナー化)実施例1と全く同じようにして作製したカ
プセル粒子を、遠心分離で固形分濃度75%のケーキに
し、このケーキ67g(カプセル粒子50gに相当)を
500mlのセパラブルフラスコに入れた。この中に、
3gのメタクリル酸メチルをあらかじめ溶解させたイオ
ン交換水200gを加え、プロペラ型の攪拌羽根を備え
た攪拌機(スリーワンモータ:新東科学社製)にて20
0回転/分で攪拌した。セパラブルフラスコ内を窒素で
置換した後、0.3gのメタクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライドおよび0.2gの重合
開始剤(VA−044、和光純薬社製)を添加して、4
5℃で5時間反応を行った。反応終了後、2リットルの
イオン交換水にあけ、減圧ろ過した。さらに1リットル
のイオン交換水でカプセル粒子を洗浄した。
【0027】次にこのカプセル粒子に0.01%の苛性
ソーダ水溶液100gを加え、30分間室温で攪拌した
後、2リットルのイオン交換水にあけ、減圧ろ過した。
さらに1リットルのイオン交換水でカプセル粒子を洗浄
した。さらに4−ナフトールスルホン酸ナトリウムの5
%水溶液2gを加え、30分間室温で攪拌してイオン交
換反応を行った。反応終了後、減圧ろ過して1リットル
のイオン交換水で洗浄した。以上のように操作して、カ
プセル粒子の表面に帯電制御性重合体を付着させたカプ
セルトナーを得た。得られたトナーケーキをステンレス
鋼製のバットにあけ、乾燥機(ヤマト科学社製)にて6
0℃で10時間乾燥した。得られたカプセルトナー10
0部に対して塩基性カーボンブラック(pH値8.5)
(REGAL330R:キャボット社製)0.1部を添
加し、充分混合した。得られたカプセルトナーには、メ
チルイソプロピルケトンの臭気は全くなかった。このカ
プセルトナーをつぶしてガスクロマトグラフでメチルイ
ソプロピルケトンの含有量を測定したところ、メチルイ
ソプロピルケトンは検出されなかった。次に、このカプ
セルトナーを用い、温度20℃、湿度50%の環境下で
画質評価を行った。画像評価に用いた複写機は、富士ゼ
ロックス社製2700をカプセルトナー用に改造したも
のであった。その結果、5000枚目まで画質欠陥のな
い安定したコピーが得られた。また、トナー供給ロール
および感光体を観察したところ、トナーがつぶれて付着
する現象は認められなかった。
【0028】比較例1 実施例1において、メチルイソプロピルケトンを蒸留し
ないでフラスコを密閉したまま同様に反応させ、比較の
ためのマイクロカプセルを作製した。得られたマイクロ
カプセルを一部取り出し、100℃で24時間加熱処理
してカプセル中のアイソパーMの蒸散量を調べたとこ
ろ、カプセル中にもともと入っていたアイソパーMの約
50%が消失していた。またこのカプセル粒子を加圧し
てその破壊率をしらべたところ、4.9MPa(50k
gf/cm2 )で50%であった。この結果から、この
マイクロカプセルは、芯物質の保持性能と機械的強度に
劣っていることが分かった。
【0029】比較例2 実施例1において、ゲル化温度以下の60℃でカプセル
化反応を行いながら、メチルイソプロピルケトンの減圧
蒸留を試みたが、発泡が激しく起こり、メチルイソプロ
ピルケトンの回収はできなかった。
【0030】比較例3 実施例2と同様にして比較例1で作製したマイクロカプ
セルをトナー化した。得られたカプセルトナーにはメチ
ルイソプロピルケトンの臭気があった。また、カプセル
トナーをつぶしてガスクロマトグラフでメチルイソプロ
ピルケトンの含有量を測定したところ、カプセル全体に
対して5%のメチルイソプロピルケトンが残存してい
た。このカプセルトナーを温度20℃、湿度50%の環
境下で実施例2と同様に画質評価を行ったところ、1枚
目からトナー供給ロール表面にトナーがつぶれたものが
付着し始めた。100枚目からはコピー上に無数の白ス
ジが発生し、著しく劣る画質となった。また、感光体表
面を調べたところトナーがつぶれたものが付着している
ことが確認された。
【0031】
【発明の効果】本発明のマイクロカプセルの製造方法に
おいては、上記のように、カプセル化を該セルロース系
分散安定剤のゲル化温度以上の温度で、かつ、油性液滴
から低沸点溶剤を除去しながら行うので、芯物質の保持
性能と機械的強度に優れ、粉体として利用することがで
きるマイクロカプセルを短いカプセル化時間で低コスト
で製造することができ、また、環境、安全性、衛生の点
でも優れたマイクロカプセルを得ることができる。ま
た、本発明によって製造されたマイクロカプセルトナー
は、帯電の環境安定性が良好であり、電子写真現像剤と
して好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低沸点溶剤を含有する油性組成物を、セ
    ルロース系分散安定剤の存在下で乳化し、次いで界面重
    合によってカプセル化することよりなるマイクロカプセ
    ルの製造方法において、カプセル化を該セルロース系分
    散安定剤のゲル化温度以上の温度で、かつ、油性液滴か
    ら低沸点溶剤を除去しながら行うことを特徴とするマイ
    クロカプセルの製造方法。
  2. 【請求項2】 低沸点溶剤を油性液滴から除去する際
    に、該低沸点溶剤を、水との共沸現象を利用して反応系
    外に導き、凝縮器を介して回収することを特徴とする請
    求項1記載のマイクロカプセルの製造方法。
  3. 【請求項3】 セルロース系分散安定剤が水溶性セルロ
    ースエーテルであることを特徴とする請求項1記載のマ
    イクロカプセルの製造方法。
  4. 【請求項4】 低沸点溶剤とともに、少なくとも、色
    材、定着材、殼形成物質を含有する油性組成物をセルロ
    ース系分散安定剤の存在下で乳化することによって形成
    された油性液滴を、該セルロース系分散安定剤のゲル化
    温度以上の温度で、かつ、油性液滴から低沸点溶剤を除
    去しながらカプセル化することにより作製されたことを
    特徴とするマイクロカプセルトナー。
  5. 【請求項5】 低沸点溶剤とともに、少なくとも、色
    材、定着材およびイソシアナート化合物を含有する油性
    組成物を、セルロース系分散安定剤の存在下で乳化する
    乳化工程と、得られた油性液滴を界面重合によってカプ
    セル化するカプセル化工程とよりなり、該カプセル化工
    程における界面重合を該セルロース系分散安定剤のゲル
    化温度以上の温度で、かつ、油性液滴から低沸点溶剤を
    除去しながら行うことを特徴とするマイクロカプセルト
    ナーの製造方法。
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