JPH07245926A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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Publication number
JPH07245926A
JPH07245926A JP6037184A JP3718494A JPH07245926A JP H07245926 A JPH07245926 A JP H07245926A JP 6037184 A JP6037184 A JP 6037184A JP 3718494 A JP3718494 A JP 3718494A JP H07245926 A JPH07245926 A JP H07245926A
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JP
Japan
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rotor
yoke
stator
rotor magnet
brushless motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP6037184A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Hashimoto
昭 橋本
Junji Kawada
順治 川田
Moichi Sakabe
茂一 阪部
Satoru Akutsu
悟 阿久津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP6037184A priority Critical patent/JPH07245926A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスク等記憶装置に使用されるインナ
ロータもしくは、アウタロータ形のDCブラシレスモー
タにおいて、電磁力発生部の形状、構造を変えることに
よって、磁気回路の効率を上げ、薄形、軽量で、回転変
動の小さいモータ機構を得る。 【構成】 ロータマグネットをテーパ状にし、このロー
タマグネットに対向するステータヨークを同じくテーパ
状に形成することで対向面の面積を大きくすることがで
き、ヨークの透磁率を有効に使えばコイルを通過する磁
束も多くなり、大きなトルクを発生できるようになる。
従って、ロータおよびステータも薄形化できる。また、
同じ厚さのモータに比べれば、ステータを多スロット化
できるので、回転変動を押さえることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、磁気ディスク
や光ディスク駆動装置等に用いられる回転駆動源として
のDCブラシレスモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータマグネットおよびステータ
ヨークをテーパ状にして磁気回路の効率を上げることに
関する技術として、例えば、実開昭62−19063号
公報、特開平3−45151号公報に開示されたものな
どがあった。
【0003】従来例1.図28は、実開昭62−190
63号公報に示された従来の圧縮機用電動機の要部拡大
断面図である。図において、30はロータ、80はステ
ータ、90はロータ30とステータ80の間のエアギャ
ップ、100は電動機部であり、電動機部に通電されて
いない時に、ステータの磁気中心とロータの中心とがβ
だけずれるように軸支えされているものである。このよ
うに構成された圧縮機用電動機において、電動機部10
0は運転時にステータ80とロータ30との軸方向長さ
のそれぞれの中間位置の磁気中心が同一面上にくるよう
に作用し、回転軸91にはステータ80とロータ30と
の磁気中心が同一面になるように修正する軸推力が作用
する。そのため、ロータ30および回転軸91を含めた
全スラスト荷重に相当する軸推力を発生するように、予
めステータ80に対してロータ30を軸方向にβだけず
らしておけば、回転軸91のスラスト荷重は軽減され
る。また、ステータ80の内周面とロータ30の外周面
とに同一方向に広げたテーパ面を形成することにより、
エアギャップ90はロータ30をステータ80に対して
βだけ軸下方向にずらすことで広くなる。そして、電動
機を始動させるために始動トルクの大きな電動機部10
0を使用しても、始動時のステータ80とロータ30と
の電磁吸引力によって、このステータ80とロータ30
とは当たらないようにしている。また、始動時にエアギ
ャップ90は隙間を広く確保されることにより、電動機
部100の始動トルクを、ステータ80とロータ30と
の電磁吸引力による当たりを考慮することなく、最適に
させられる。運転時にロータ30はステータ80の磁気
中心と一致するように移動し、エアギャップ90を狭く
させる。そのため、このエアギャップでの磁気洩れが減
少し、電動機部100は最適な運転トルクで運転され、
モータ効率を向上させられる。
【0004】従来例2.また、図29は特開平3−45
151号公報に示された永久磁石同期発電機の側面図で
ある。図において、30はロータ、80はステータ、9
0はエアギャップである。ステータの内径およびロータ
の外径をテーパ状に形成し、ロータを軸方向に移動可能
とすることによって、エアギャップを可変とし、電圧を
発生する磁束を制御しようとするものである。
【0005】従来例3.また、図30は特開平3−22
8039号公報に示された絞りの電磁駆動装置である。
図において、30はロータ、80はステータである。ロ
ータとステータを円錐台の側面形状で対向させることに
より、マグネットとコイルの有効面積を大きくしながら
も電磁駆動装置の外径を小さく、また回転軸L方向の長
さを短くすることができる。ここでは、偏平コイルをテ
ーパ面上に配置し、さらに、ロータマグネットも偏平な
ものしか許容していない。
【0006】従来例4.また、ブラシレスモータの従来
例を以下に示す。図31は、例えば、実開昭63−14
3070号公報などに示された、従来の一般的なブラシ
レスDCモータの構造を示す一部断面斜視図である。図
中、1は回転軸、2は軸受け、3はロータヨーク、4は
ハブ、5はロータマグネット、6はベース、7はハウジ
ング、8はステータヨーク、9はコイル、10はプリン
ト基板でベース6と一体に形成されている。11の付加
イナーシャが取り付けられることもある。また、12は
ステータ保持具である。
【0007】従来の一般的なブラシレスDCモータで
は、ロータはカップ状ロータヨーク3にリング状マグネ
ット5を嵌合接着して組み立て、ハブ4を介して回転軸
1に結合されている。付加イナーシャ11を取り付ける
場合もある。ステータは、同じ形状の磁性板を重ねてつ
くられたステータヨーク8と、そのスロット部に巻かれ
たコイル9とから成る。コイル9を浮かせて保護し、ス
テータの位置精度を確保するためのステータ保持具12
がステータヨーク8の下に取り付けられている。また、
本図には示していないが、一般にはステータからの漏洩
磁束を防ぐシールドカバーや、コイル9の破損を防ぐ保
護カバーなどがステータのコイル9の上に取り付けられ
る場合がある。
【0008】次に動作について説明する。一般的な3相
モータではステータのスロット数は3の倍数になってお
り、そのうち常に2スロット分のコイルに通電され、当
該ステータヨークが励磁される。このときロータ磁極と
の間で磁気相互作用が働く。ステータコイルへの通電は
駆動回路によって位相的に回転するように与えられるの
で、ロータマグネットもこれに相応した磁気相互作用に
よってトルクを受け回転する。このとき発生するトルク
は、例えば、ロータマグネット外周面での磁束密度と、
コイル通電によって、ステータヨークの当該スロットの
内周表面に生じる磁束密度、および、そのときの該相互
作用に関与する表面積で決まる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来例1および従来例
2に示した電動機および発電機は、装置の薄形化という
ことを全く意識せずにステータおよびロータをテーパ状
に形成しているものである。また、従来例3に示した電
磁駆動装置は、装置の薄形化を図りながらマグネットと
コイルの有効面積を大きくしようとしたものであるが、
従来平面状におかれていた偏平コイルをテーパ面状に配
置したものである。また、従来例4に示したモータは以
上のように構成されているので、特に、当該モータを搭
載する装置の薄形化の要請によって、モータも薄形化し
ようとすると、コイルを巻く空間も縮小されるので、ス
テータヨークも回転軸方向の厚さを増やせないなどの問
題が生じる。また、ロータマグネットとステータヨーク
の磁束密度はマグネットの物性、ヨーク材の物性の改
良、開発によって可能であるが、相互作用の表面積をど
のように拡大するかという課題が残る。近年、マグネッ
トの進歩が著しく、高性能化が進んでいるが、高性能マ
グネットをロータに使っても、それに対応したステータ
を実現できない。また、回転変動の少ないモータを得る
には、マグネットの磁化極数、ステータのスロット数も
増やすなどで、駆動トルク変動を小さくする必要がある
が、極数および、スロット数を増やすと、1スロットあ
たりのヨーク断面積が減少して、ロータマグネットの磁
束を十分に捕らえることができなくなるといった問題が
ある。従って、スロット数を増やし、回転変動を押さえ
ようとするほど駆動トルクが得られなくなるなどの問題
があった。
【0010】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、テーパ状のロータマグネット
と、これに適応するテーパ状のステータヨークを配置し
て、スロット数を増やしたときステータヨーク自体の断
面積の減少した分、また、ロータとの対向面を周方向に
扇形に拡大できなくなった分を、テーパ状にすること
で、略回転軸方向に距離を伸ばし、ロータマグネットと
の対向面積を大きくし、その起磁力を有効に使い、モー
タの発生トルクを大きくすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るブラシ
レスモータは、ベースに軸受けを介して支持された回転
軸と、上記回転軸に結合され、ロータマグネットと第1
の対向部を有するロータと、上記ロータの第1の対向部
と対向する位置に、第2の対向部を有する上記ベース上
のステータとを備えており、少なくとも上記ロータと上
記ステータのいずれか一方の対向部を上記回転軸の軸方
向に対して傾斜させて形成したことを特徴とする。
【0012】第2の発明に係るブラシレスモータは、上
記第1の対向部と第2の対向部はともに上記回転軸の軸
方向に対して傾斜して形成され、それぞれの傾斜角度は
等しいことを特徴とする。
【0013】第3の発明に係るブラシレスモータは、上
記ロータは、第1のヨークと第2のヨークを有し、第1
のヨークと第2のヨークの間にロータマグネットを設
け、第2のヨークの端部を回転軸の軸方向に対して傾斜
させて上記第1の対向部としたことを特徴とする。
【0014】第4の発明に係るブラシレスモータは、上
記第1のヨークと第2のヨークは回転軸の軸方向にロー
タマグネットを狭持していることを特徴とする。
【0015】第5の発明に係るブラシレスモータは、上
記第1のヨークと第2のヨークは、回転軸の軸方向と直
交する方向にロータマグネットを狭持していることを特
徴とする。
【0016】第6の発明に係るブラシレスモータは、上
記ロータマグネットは、回転軸の軸方向に対して傾斜す
る方向に着磁されていることを特徴とする。
【0017】第7の発明に係るブラシレスモータは、上
記ロータマグネットは、回転軸の軸方向に対して直交す
る方向に着磁されていることを特徴とする。
【0018】第8の発明に係るブラシレスモータは、上
記ロータマグネットは、回転軸の軸方向と同じ方向に着
磁されていることを特徴とする。
【0019】第9の発明に係るブラシレスモータは、上
記ロータマグネットは、極異方性の着磁がされているこ
とを特徴とする。
【0020】第10の発明に係るブラシレスモータは、
上記ステータは、複数の磁性板を重ねその端部により回
転軸の軸方向に対して傾斜した第2の対向部を形成した
ステータヨークを備えたことを特徴とする。
【0021】第11の発明に係るブラシレスモータは、
上記ステータは、回転軸の軸方向に対してサイズの異な
る複数の磁性板を重ねることにより、回転軸の軸方向に
対して第2の対向部を傾斜させることを特徴とする。
【0022】第12の発明に係るブラシレスモータは、
上記ステータは、複数の磁性板を重ね、その端部を2次
加工して第2の対向部を傾斜させることを特徴とする。
【0023】第13の発明に係るブラシレスモータは、
上記第1と第2の対向部の一方又は両方が階段部を備え
て対向していることを特徴とする。
【0024】第14の発明に係るブラシレスモータは、
上記ステータは、上記ロータの外周部に弧状に設けられ
たことを特徴とする。
【0025】
【作用】第1の発明に係るブラシレスモータにおいて
は、少なくともロータとステータのいずれか一方の対向
部を回転軸の軸方向に対して傾斜させて形成することに
より、対向面積を大きくすることができ、起磁力を有効
に使うことができる。
【0026】第2の発明においては、ロータの第1の対
向部とステータの第2の対向部はともに回転軸の軸方向
に対して傾斜して形成され、それぞれの傾斜角度は等し
いことから、第1の対向部と第2の対向部は平行、もし
くは略平行となる。
【0027】第3の発明に係るブラシレスモータにおい
ては、ロータは、第1のヨークとは別の第2のヨークを
有し、その第1のヨークと第2のヨークの間にロータマ
グネットを設け、第2のヨークの端部を回転軸の軸方向
に対して傾斜させて第1の対向部とすることから、ロー
タマグネットに特別な加工を施す必要がなく、加工や着
磁が容易にできる。
【0028】第4の発明に係るブラシレスモータにおい
て、第1のヨークと第2のヨークは回転軸の軸方向にロ
ータマグネットを狭持していることから、マグネットの
形状を、市場から入手しやすい断面が長方形のリング状
円板とすることができる。さらに、第2のヨークを磁路
として活用できるため、マグネットの磁化方向を着磁が
もっとも容易な軸方向とすることができる。
【0029】第5の発明に係るブラシレスモータにおい
て、第1のヨークと第2のヨークは、回転軸の軸方向と
直交する方向にロータマグネットを狭持していることか
ら、マグネットの形状を、市場から入手しやすい断面が
長方形のリング状円板とすることができる。又、ロータ
マグネットの製造、着磁も容易となる。
【0030】第6の発明に係るブラシレスモータにおい
て、ロータマグネットは、回転軸の軸方向に対して傾斜
する方向に着磁され、第1の対向部と第2の対向部の面
に対して垂直方向に着磁されることにより、第1の対向
部と第2の対向部の間をより短い距離で磁路を形成する
ことができる。
【0031】第7の発明に係るブラシレスモータにおい
て、ロータマグネットは、回転軸の軸方向に対して直交
する方向に着磁されており、対向部の傾斜角度に応じ
て、有効な起磁力を発揮することができる。また、着磁
も比較的容易である。
【0032】第8の発明に係るブラシレスモータにおい
て、ロータマグネットは、回転軸の軸方向と同じ方向に
着磁されており、対向部の傾斜角度に応じて、有効な起
磁力を発揮することができる。また、最も容易な着磁方
向であり、加工しやすい。
【0033】第9の発明に係るブラシレスモータにおい
て、ロータマグネットは、極異方性の着磁がされている
ため、マグネット内部で磁路を形成することができる。
【0034】第10の発明に係るブラシレスモータにお
いて、ステータヨークは、複数の磁性板を重ねその端部
により回転軸の軸方向に対して傾斜した第2の対向部を
形成しているため、加工が容易となる。
【0035】第11の発明に係るブラシレスモータにお
いて、ステータは、回転軸の軸方向に対してサイズの異
なる複数の磁性板を重ねることにより、回転軸の軸方向
に対して第2の対向部を傾斜させている。ここで使用す
る磁性板の加工は、打ち抜き加工のみでよく、面打ち加
工などの2次加工が不要となる。
【0036】第12の発明に係るブラシレスモータにお
いては、ステータは、複数の磁性板を重ね、その端部を
2次加工することによって第2の対向部を傾斜させてい
る。
【0037】第13の発明に係るブラシレスモータは、
第1と第2の対向部の一方又は両方が階段部を備えて対
向しており、製造が容易となる。また、両方に階段部を
備えている場合は、両者間の各部の距離を一定に保て
る。
【0038】第14の発明に係るブラシレスモータにお
いて、ステータは、ロータの外周部に弧状に設けられて
いる。これにより、あいた空間を活用することができ、
例えば、記録媒体の書き込み/読み出しヘッドを配置す
れば、記録装置としてコンパクトな構成をとることがで
きる。
【0039】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図を用いて説明
する。図1はこの発明によるDCブラシレスモータの構
造を示す部分断面斜視図である。また、図2はこの発明
の実施例1を示す、回転軸を含む断面図(軸断面図)で
ある。図において、1は回転軸、2は軸受け、3aはテ
ーパ状のロータヨーク、4はハブ、5aはテーパ状のロ
ータマグネット、6はベース、7はハウジング、8aは
略テーパ状のステータヨーク、9はコイル、10はプリ
ント基板、11は付加イナーシャ、12はステータ保持
具、15はロータディスクである。この実施例によるD
Cブラシレスモータでは、図2に示すように、ステータ
ヨーク8aは、ロータマグネット側の稜線を面打ちし、
次第に大きな穴径のヨークを重ねることで概略テーパ形
状を実現している。また、図の例では、矢印で示すよう
に、テーパ状のロータマグネット5aは、外周を成すテ
ーパ面に概略垂直に磁化されている。磁化方向をテーパ
面に対して垂直にしているのは、ロータマグネット5a
とステータヨーク8aのギャップ中に最短距離で磁路を
形成させやすくするためである。図3に示すように磁束
が通る距離は、磁化方向がテーパ面に垂直である場合最
短となる。すなわち、Z<X、かつ、Z<Yである。さ
らに、スロット数を増やしたときステータヨーク自体の
断面積の減少した分、また、ロータとの対向面を周方向
に扇形に拡大できなくなった分を、テーパ状にすること
で、ロータマグネットとの対向面積を大きくし、その起
磁力を有効に使い、モータの発生トルクを大きくでき
る。
【0040】以上のように、この実施例においては、ベ
ースに軸受けを介して支持された回転軸と、該回転軸に
結合されたロータと、該ロータを構成するロータマグネ
ット、およびロータヨークと、該ベース上の、該ロータ
マグネットと対向する位置に、コイルの巻かれた鉄芯ヨ
ーク等から成るステータが配置され、該ロータマグネッ
ト、および、ステータの両方が概略テーパ状に形成され
ていることを特徴としている。また、マグネットの磁化
方向を軸断面で見たとき、該ロータマグネットのテーパ
面と直交する方向を含め、該ロータ回転軸とは直交も平
行もしない斜め方向に着磁されていることを特徴とす
る。
【0041】また、該ステータは、磁性板を重ね合わせ
て、該ロータマグネットのテーパ面に合わせて、先端に
曲げ加工あるいは角面打ち加工等を施して略テーパ面を
形成したことを特徴とする。
【0042】この実施例が従来例に示したものと異なる
点は、この実施例におけるモータがフレキシブルディス
ク装置に用いられるようなモータであるため、特に薄形
化を図る必要があり、この薄形化から生ずるモータのト
ルクの減少を改良するために、ステータとロータの対向
部をテーパ状に形成した点である。ロータおよびステー
タともに、軸方向に対してはできるだけ薄形化を図って
いる。この薄形化を図ることによりロータとステータの
対向面積が減少するのを、テーパ部を設けることにより
改善しようとしている点が大きな特徴である。従来例1
及び従来例2に示した電動機および発電機は、このよう
な薄形化を図ることによる欠点を改良するためにテーパ
部を設けているのではなく、全く異なる目的でテーパ部
を設けている。また、従来例3に示した電磁駆動装置
は、偏平コイルおよび偏平マグネットで構成されている
ため、この実施例のようにステータとロータの対向する
部分を傾斜させている場合とは構成が異なるものであ
る。すなわち、この実施例においては、従来例4に示す
モータが回転軸の軸方向に対して平行になるようにステ
ータとロータの対向面を形成していたのに対して、モー
タを薄形化を図りながら、回転軸の軸方向に対して傾斜
する方向にステータとロータの対向面を形成している点
が特徴点である。
【0043】実施例2.図4は、この発明の他の実施例
を示す部分軸断面図である。実施例1では、ステータヨ
ークのロータ側の稜線を面打ちして、テーパ形状を実現
していたが、ステータヨーク8bを、焼結法、または、
ダイカスト鋳造法等で一体にテーパ状に成形してもよ
い。また、ロータヨーク3bはカップ状に成形して、ハ
ブ4に直接結合している例である。このとき、上記実施
例1に較べ、構造を簡単にできる。また、マグネット5
bは、該ロータ回転軸断面で見るとき、略三角形をな
し、磁化方向は、上記実施例1に同じく、ステータヨー
ク8bの斜辺に平行な該三角形の斜辺に概略垂直に磁化
している。また、マグネットの磁化方向には異方性を持
たせることもできる。このように、マグネットの磁化方
向に異方性を持たせることにより磁化強化を図ることが
できる。
【0044】実施例3.図5は、この発明の他の実施例
を示す部分軸断面図である。実施例1および、2では、
マグネットの磁化方向をテーパ面に略垂直に成したが、
本実施例では、ロータマグネット5cの磁化方向は従来
例と同じく、半径方向としている。このとき、モータの
トルクが減少する傾向にあるが、マグネットの着磁装置
は従来に略同じものでよく、上記実施例にくらべ着磁が
容易になる。また、マグネットの磁化方向には半径方向
異方性を持たせることもできる。ステータヨークは上記
実施例のいずれも適用できるが、ここでは、実施例1に
おけるステータヨーク8aで構成した例を示している。
3cはロータヨークで別部品としているが、図4に示す
ようなカップ状に形成したロータヨーク3bでも構わな
い。また、当該実施例は付加イナーシャ11を別に取り
付けた例であり、回転変動を押さえる働きをする。
【0045】以上のように、この実施例においては、該
ロータマグネットの磁化方向が、該ロータの回転軸に関
して、半径方向に着磁されていることを特徴とする。
【0046】実施例4.図6は、この発明の他の実施例
を示す部分軸断面図である。実施例1および、2では、
ステータヨークは面打ち加工や、一体成形を施した例を
示したが、本実施例のステータヨーク8cでは、素材の
磁性体を、さらに薄くして、穴径の小さいものから順に
大きなものへと重ね、概略テーパ面を構成している例で
ある。本実施例でのステータヨークは、面打ち加工など
の2次加工が不要で、打ち抜き加工のみでよく、加工が
容易になる。ロータマグネット5cは実施例3と同じも
ので構成しているが、ロータヨークは積層構造、すなわ
ち、付加イナーシャを兼ねてリング状のロータヨークが
3d、および3eの、2部品構成となっている。3部品
以上の積層構造も当然可能である。これによって、磁気
特性を改良するとともに、回転変動を押さえる効果があ
る。しかし、ロータは、実施例1および、2、3のもの
も適用できる。
【0047】以上のように、この実施例においては、該
ステータのヨークは、薄い磁性板を多数枚重ね合わせ
て、該ロータマグネットのテーパ面に相応して、概略テ
ーパ面を形成したことを特徴とする。
【0048】また、該ステータのヨークは、磁性板を重
ね合わせて、各板が該ロータマグネットのテーパ面に相
合して階段状となるよう形成し、適当なギャップを設け
て配置したことを特徴とする。
【0049】実施例5.図7は、この発明の他の実施例
を示す平面図であり、図8はその軸断面図である。ま
た、図9は図8と同じ方向からみたロータマグネットの
側面であり、外周面はN極、S極が交互に並んでいる。
実施例1から4では、ロータマグネットの磁化方向はテ
ーパ面に略垂直に、あるいは、単に半径方向に成してい
たが、本図の実施例では、ロータマグネット5dの磁化
方向は、図9に示すように外周面では従来例と略同じだ
が、回転軸に垂直な断面で見るとき、極異方性を成して
いる。すなわち、図7に示すようにロータマグネット5
dの外周面での磁極Nからでて、該マグネット内を通る
磁力線は内周面へ抜けることなく、湾曲して再び外周面
に戻って、隣のS極を成すよう磁化されている。つま
り、マグネット内部で磁路ができるため、マグネット外
部でのパスが不要となる。これによれば、ロータマグネ
ットとステータのギャップ部でロータヨークの影響をう
けにくく、したがって、ロータヨークを省くことも可能
である。ステータヨークは上記実施例のいずれも適用で
きるが、ここでは、実施例1におけるステータ8aで構
成した例を示している。
【0050】以上のように、この実施例においては、該
ロータマグネットの磁化方向が、該ロータマグネットの
該ステータ側の面の極性を同じくし、着磁形状を極異方
性としたことを特徴とする。
【0051】実施例6.図10は、この発明の他の実施
例を示す部分軸断面図である。実施例1および2では、
ロータマグネットはテーパ面に略垂直に着磁した例を示
しているが、本実施例のロータマグネット5eでは、回
転軸1の方向に着磁した例を示している。また、本実施
例でのロータヨーク3fはハブ4に直結され円板状を成
している。本実施例でのロータマグネットの着磁は、上
記実施例3、4の半径方向着磁よりさらに容易である。
また、ロータマグネットの製造も容易になる。また、回
転軸方向に異方性を付け、マグネットを強化できる。ま
た、ロータヨークを取付けてある位置には、非磁性の付
加イナーシャ11をとりつけた例を示している。これに
よって、回転変動を押さえる効果がある。
【0052】以上のように、この実施例においては、該
ロータマグネットの磁化方向が、該ロータの回転軸方向
に着磁されていることを特徴とする。
【0053】実施例7.図11は、この発明の他の実施
例を示す部分軸断面図である。上記実施例では、ロータ
マグネットの外周部をテーパ状に形成していたが、図に
示すように外周部を階段状に形成したロータマグネット
5fと、内径の徐々に異なる磁性板を重ねあわせて階段
状にしたステータヨーク8dを適当なギャップを開けて
配置した例である。マグネットの磁化方向は上記実施例
1および2の斜め方向、また、上記実施例3の半径方
向、上記実施例6の回転軸方向が可能である。また、ロ
ータヨーク3cは別部品として、付加イナーシャを兼ね
て大きく延長した非磁性のロータディスク15に結合し
た例を示している。これによって、回転変動を押さえる
ことができる。本実施例のステータヨークは、上記実施
例4と同じように、面打ち加工などの2次加工が不要
で、打ち抜き加工のみでよく、加工が容易になる。さら
に、構成部品の数も少なくできる。ここで、図12を用
いて磁化方向を決定する際の考え方について説明する。
図12に示すように、ロータマグネットとステータのテ
ーパ面が回転軸の軸方向に対してなす角度の大きさによ
って、磁路の長さが小さくなる方向を磁化方向とするの
が効率がよい。例えば、回転軸の軸方向と回転軸に垂直
方向の2種類の磁化方向のいずれかを選択する場合、図
12(a)の場合は、いずれの磁化方向でも同じである
が、図12(b)の場合は回転軸方向よりも垂直軸方向
に磁化した方がギャップ間に磁路を容易にしかも短距離
に形成しやすい。図12(c)はその逆の場合である。
【0054】実施例8.図13は、この発明の他の実施
例を示す部分破断平面図であり、図14はその軸断面図
である。図中、13はシールドカバー、14は保護カバ
ーであり、24個のスロットの内、3個のスロットを欠
いた21個のスロットのステータの例である。ロータの
構造は実施例4、ステータヨークの構造は実施例1に同
じである。3相駆動のモータであれば、3スロット欠い
た構造も可能である。3スロットを欠いた空間に例え
ば、記録媒体の書き込み/読み出しヘッドを配置すれ
ば、記録装置としてコンパクトな構成を採ることができ
る。例えば、磁気ヘッドを配置するばあいは、ロータお
よび、ステータからの漏れ磁束の磁気的な遮蔽としてシ
ールドカバー13が必要である。また、コイル9を物理
的な外力から保護し、損傷するのを避けるために保護カ
バー14を備えるのが一般的である。
【0055】以上のように、この実施例では、ロータお
よび、ロータマグネット、ロータヨーク、ステータから
構成されるインナロータタイプモータの該ステータにお
いて、例えば、3相駆動として、3スロットのステータ
ヨークを削除した円弧状ステータを形成して、該ロータ
外周半径方向に物理的空間を生成したことを特徴とす
る。
【0056】実施例9.図15は、この発明の他の実施
例を示す部分軸断面図である。上記実施例では、テーパ
面をロータマグネットで形成していたが、ロータヨーク
3fのロータマグネット5gを挟んで対面に、別ロータ
ヨーク31を取り付け、この別ロータヨークの、例えば
外周辺を延長してテーパ状に形成してもよい。この場
合、ロータマグネット5gは断面が長方形のリング状円
板でよく、偏平空芯コイルモータと同じロータマグネッ
ト形状を採ることができ、マグネットの加工、着磁が容
易になる。また、回転軸方向に異方性を持たせることが
できるので強力な着磁ができる効果がある。半径方向に
着磁する場合は、特殊な着磁ヨークが必要となるととも
に、着磁方向が平行でないため、強力な着磁がしにく
い。回転軸方向に着磁する場合は、リング状円板を上下
から挟む着磁ですみ、かつ着磁方向も平行であるため、
強力な着磁ができる。また、別ロータヨーク31の外周
の空いたスペースに非磁性の付加イナーシャ11aを配
置することができるので、回転変動を押さえる効果があ
る。また、ステータヨーク8aは、上記実施例1などと
同様の構成としたが、上記実施例2のような一体形、あ
るいは上記実施例4のような、ヨークを多数枚重ねて概
略テーパ面とする構成も可能である。また、上記別ロー
タヨーク31の形状を外周端で絞ってロータマグネット
5gの磁束を収束させたり、N極とS極の分割面で滑ら
かにつなげて磁束の変化を滑らかにするなど、マグネッ
トの特性を調整することも可能である。
【0057】以上のように、この実施例においては、ベ
ースに軸受けを介して支持された回転軸と、該回転軸に
結合されたロータと、該ロータを構成するロータマグネ
ット、およびロータヨークと、該ロータマグネットと対
向する該ベース上の位置に、コイルの巻かれた鉄芯ヨー
ク等から成るステータが配置され、該ロータマグネット
の磁化方向を、該ロータの回転軸方向に着磁し、該ロー
タマグネットの結合されているロータもしくはロータヨ
ークとは別の延長ロータヨークを、該ロータマグネット
を挟んで結合し、該延長ロータヨークは、例えば、ロー
タの外周方向に延長し、その延長部を概略テーパ状に形
成したことを特徴とする。
【0058】実施例10.図16は、この発明の他の実
施例を示す部分軸断面図である。上記実施例9では、別
ロータヨーク31を取り付け、このロータヨークの外周
辺を延長してテーパ状に成形していたが、別ロータヨー
ク31bの外周辺を延長して階段状に成形し、この別ロ
ータヨーク31aと、内径の徐々にことなる磁性板を重
ねて階段状に構成したステータヨーク8dを、適当なギ
ャップを開けて配置した構成にしてもよい。このとき、
別ロータヨーク31aの外周の空いたスペースに非磁性
の付加イナーシャ11bを配置することができる。本実
施例のロータマグネット5g、別ロータヨーク31a、
付加イナーシャ11bに関する効果については、上記実
施例9と同様のことが言える。また、上記実施例8と同
様に、3相モータであれば、ステータヨークの3スロッ
ト分を除いて構成することも可能である。3スロットを
欠いた空間に例えば、記録媒体の書き込み/読み出しヘ
ッドを配置すれば、記録装置としてコンパクトな構成を
採ることができる。
【0059】以上のように、この実施例においては、ロ
ータおよび、ロータヨーク、ロータマグネット、延長ロ
ータヨーク、ステータから構成され、該延長ロータヨー
クは、例えば外周部を延長し、該ロータの軸方向ベース
側に向かって、半径を徐々に拡大もしくは縮小して階段
状に形成し、該ステータは、磁性板を重ね合わせて、各
板が該ロータの各段と相合するよう形成されていること
を特徴する。また、該ステータにおいて、例えば、3相
駆動として、3スロットのステータヨークを削除した円
弧状ステータを形成して、該ロータ外周半径方向に物理
的空間を確保したことを特徴とする。
【0060】実施例11.図17は、この発明の他の実
施例を示す平面図である。図18は、同実施例の軸断面
図である。上記実施例では、テーパ面をロータマグネッ
トで形成していたが、ロータヨーク3gの、ロータマグ
ネット5hを挟んで対面に、付加リングヨーク32を取
り付け、この付加リングヨーク32の、例えば外周面を
テーパ状に形成した構成としてもよい。この場合、ロー
タマグネット5hは断面が長方形のリング状円板でよ
い。従って、ロータマグネットの製造、着磁が容易とな
る。また、この付加リングヨーク32は付加イナーシャ
としての機能を持つことができる。さらに上記実施例9
と同様にマグネットの磁束の調整も可能である。また、
図19に示すように、上記実施例4と同様にステータヨ
ークは、素材の磁性体を薄くして、穴径の小さいものか
ら順に大きなものへと重ね、概略テーパ面を構成しても
よい。さらに、ロータマグネットの磁極を半径方向異方
性、または、極異方性とすることもできる。
【0061】以上のように、この実施例では、磁気デイ
スク等記憶装置用媒体駆動モータにおいて、ベースに軸
受けを介して支持された回転軸と、該回転軸に結合され
たロータと、該ロータを構成するロータマグネット、ロ
ータヨークおよび付加リングヨークと、該ベース上の、
該ロータマグネットの付加リングヨークと対向する位置
に、コイルの巻かれた鉄芯ヨーク等から成るステータが
配置され、該ロータマグネットは円筒状を成し、該ロー
タヨークと該付加リングヨークとで挟まれた形状をな
し、該付加リングヨーク、該ステータの両方が概略テー
パ形状または概略テーパ穴状に形成されていることを特
徴とする。
【0062】以上のように、この実施例においては、該
ステータのヨークは、薄い磁性板を多数枚重ね合わせ
て、該付加リングヨークのテーパ面に対応させて、概略
テーパ面を形成したことを特徴とする。
【0063】実施例12.図20は、この発明の他の実
施例を示す部分軸断面図である。上記実施例11では、
付加リングヨーク32を取り付け、この付加リングヨー
ク32の外周面をテーパ状に成形していたが、テーパ形
状に代えて、外周面を階段状に成形した付加リングヨー
ク32aと、内径の徐々にことなる磁性板を重ねて階段
状に構成したステータヨーク8dとを、適当なギャップ
を開けて配置した構成としてもよい。これによれば、本
実施例のステータヨークは、上記実施例4と同じよう
に、面打ち加工などの2次加工が不要で、打ち抜き加工
のみでよく、加工が容易になる。さらに、構成部品の数
も少なくできる。このとき、上記実施例と同じく付加リ
ングヨーク32aは付加イナーシャとして機能するので
回転変動を押さえる効果がある。さらに上記実施例9と
同様にマグネットの磁束の調整も可能である。また、上
記実施例8と同様に、3相モータであれば、ステータヨ
ークの3スロット分を除いて構成することも可能であ
り、3スロットを欠いた空間に例えば、記録媒体の書き
込み/読み出しヘッドを配置すれば、記録装置としてコ
ンパクトな構成を採ることができる。
【0064】また、該付加リングヨークは、外周部を該
ロータ回転軸方向、ベースに向かって、半径を徐々に縮
小または拡大して階段状に形成し、該ステータは、磁性
板を重ね合わせて、各板が該付加リングヨークの各段と
相合するよう形成したことを特徴とする。
【0065】さらに、インナロータタイプモータの該ス
テータにおいて、例えば、3相駆動として、3スロット
のステータヨークを削除した円弧状ステータを形成し
て、該ロータの外周半径方向に物理的空間を生成したこ
とを特徴とする。
【0066】実施例13.図21から図25はこの発明
の他の実施例を示す図である。上記実施例1から実施例
12では、ロータマグネット5や別ロータヨーク31、
付加リングヨーク32のテーパ形状が、ベース6の側で
小径となるよう形成している。それにより、テーパ状の
ステータヨークに対し、無通電時には、磁束がベース6
の方向あるいは、ベース6への斜め方向に発生し、磁性
体に対する吸引力が働き、ロータがベース側に引き付け
られる構造にできるので、ロータのハブが軸受けのスラ
スト方向へ押しつけられ、軸受けへの予圧として働くの
で、予圧バネを省くなど、軸受け構造の簡素化が可能で
ある。この実施例では、ベース6の側で大径となるよう
形成している。図21は、実施例1の大径と小径を入れ
替えた実施例の一部断面斜視図である。図22は、同様
に一部軸断面図である。また、図23は、上記実施例3
のテーパ形状の、小径と大径の配置を逆にした実施例を
示す軸断面図である。図24は、上記実施例7のテーパ
形状の、小径と大径の配置を逆にした実施例を示す軸断
面図である。また、図25は、上記実施例6のテーパ形
状の小径と大径の配置を逆にした実施例を示す軸断面図
である。本実施例においても上記実施例1から12とほ
ぼ同じ効果が得られるが、この場合には、ロータのテー
パ形状の大径は、ステータの内径より大きいため特別の
ロータ抜け止めを取り付けなくても、衝撃等でロータが
外れることがない。このような構造をとった場合、ロー
タ部分が抜けないというメリットがあるが、モータ回転
中には、ロータが浮きあがろうとする力が働くので、何
等かの方法でこれを押えて、接触しないよう保持するの
が望ましい。
【0067】実施例14.また、図26で示すように、
アウタロータのラジアルギャップモータにおいても、同
様のテーパ形状ロータマグネット他を適用することが可
能である。
【0068】実施例15.前述した実施例においては、
第1の対向部と第2の対向部をともに傾斜させて形成し
た例を示したが、図27に示すようにいずれか一方を傾
斜させて形成しても構わない。いずれか一方を傾斜させ
た場合には、ギャップが一定でなくなりモータのトルク
が減少する傾向があるが、図12(c)に示したよう
に、なるべくテーパ面が回転軸の軸方向と平行になるよ
うにして、モータトルクが減少しないようにするのが望
ましい。このように第1の対向部と第2の対向部のいず
れか一方を傾斜させた場合には、他方は従来の構成のも
のをそのまま使用できるメリットがある。
【0069】
【発明の効果】第1の発明によれば、少なくとも、ロー
タマグネットあるいは、このロータマグネットに対向す
るステータヨークのいずれかをテーパ状に形成すること
で、ステータヨークの回転軸方向の厚さを増やさずに、
対向部の面積を大きくすることができ、起磁力を有効に
使うことができる。さらに、ロータおよびステータも薄
形化できる。また、高性能マグネットの磁束を十分にス
テータヨークに導く構造がとれるので、薄形で発生トル
クの大きなモータを構成することができる。また、同じ
厚さのモータに比べて、充分な表面積を確保しながら、
ステータのスロット数を増やすことができる。それと同
時に、付加イナーシャを取り付けるスペースも確保でき
るので、モータの回転変動を低減させる効果がある。
【0070】第2の発明によれば、ロータの第1の対向
部とステータの第2の対向部はともに回転軸の軸方向に
対して傾斜して形成され、それぞれの傾斜角度は等しい
ことから、第1の対向部と第2の対向部は平行となり、
第1の対向部の磁束密度と第2の対向部の磁束密度をよ
り有効に作用させることができる。
【0071】第3の発明によれば、第2のヨークの端部
を回転軸の軸方向に対して傾斜させて第1の対向部とす
ることから、ロータマグネットをフラットに形成する構
成が可能で、ロータマグネットに特別な加工を施す必要
がなく、マグネットの加工や着磁が容易で安価にできる
効果がある。また付加イナーシャを取り付けるスペース
も確保できるので、モータの回転変動を低減させる効果
がある。
【0072】第4の発明によれば、第1のヨークと第2
のヨークは回転軸の軸方向にロータマグネットを狭持し
ていることから、マグネットの形状を断面が長方形のリ
ング状円板とすることができる。さらに、第2のヨーク
を磁路として活用できるため、マグネットの磁化方向を
着磁がもっとも容易な軸方向とすることができ、第3の
発明と同様にマグネットの加工や着磁が容易で安価にで
きる効果がある。
【0073】第5の発明によれば、第1のヨークと第2
のヨークは、回転軸の軸方向と直交する方向にロータマ
グネットを狭持していることから、マグネットの形状を
断面が長方形のリング状円板とすることができる。又、
ロータマグネットの製造、着磁も容易となる。
【0074】第6の発明によれば、ロータマグネット
は、回転軸の軸方向に対して傾斜する方向に着磁されて
いることにより、第1の対向部と第2の対向部の間をよ
り短い距離で磁路を形成することができ、より有効な磁
気相互作用により、トルクを得ることができる。
【0075】第7の発明によれば、ロータマグネット
は、回転軸の軸方向に対して直交する方向に着磁されて
おり、マグネットの着磁が容易で安価となる。
【0076】第8の発明によれば、ロータマグネット
は、回転軸の軸方向と同じ方向に着磁されており、マグ
ネットの着磁がもっとも容易で安価となる。
【0077】第9の発明によれば、極異方性マグネット
を使えば、マグネット内部で磁路を形成することがで
き、ロータマグネットとステータのギャップ部でロータ
ヨーク(もしくは、バックヨーク)の影響を受けにくく
なる。したがって、ロータヨークを省くことも可能で、
モータを安価にできる効果がある。
【0078】第10の発明によれば、ステータヨーク
は、複数の磁性板を重ねその端部により回転軸の軸方向
に対して傾斜した第2の対向部を形成しているため、加
工が容易となる。
【0079】第11の発明によれば、ステータは、回転
軸の軸方向に対してサイズの異なる複数の磁性板を重ね
ることにより、回転軸の軸方向に対して第2の対向部を
傾斜させている。ここで使用する磁性板の加工は、打ち
抜き加工のみでよく、面打ち加工などの2次加工が不要
となる。
【0080】第12の発明によれば、ステータは、従来
のように複数の磁性板を重ねて製造され、その端部を2
次加工することによって第2の対向部を傾斜させている
ので、従来のステータの製造工程をそのまま利用でき
る。
【0081】第13の発明によれば、第1と第2の対向
部のいずれかが、階段部を備えて対向しており、製造が
容易となる。また、相手も階段部を備えることにより、
一方が階段部である場合の不均等なギャップの形成を防
止している。
【0082】第14の発明によれば、ステータは、ロー
タの外周部に弧状に設けられている。これにより、あい
た空間を活用することができ、例えば、記録媒体の書き
込み/読み出しヘッドを配置すれば、記録装置としてコ
ンパクトな構成をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1における機構を示す一部断
面、斜視図である。
【図2】この発明の実施例1における機構を示す一部軸
断面図である。
【図3】この発明の実施例1における機構を示す一部拡
大図である。
【図4】この発明の実施例2における機構を示す一部軸
断面図である。
【図5】この発明の実施例3における機構を示す一部軸
断面図である。
【図6】この発明の実施例4における機構を示す一部軸
断面図である。
【図7】この発明の実施例5における機構を示す一部断
面平面図である。
【図8】この発明の実施例5における機構を示す軸断面
図である。
【図9】この発明の実施例5におけるロータマグネット
の外周面における磁化方向を示す図である。
【図10】この発明の実施例6における機構を示す一部
軸断面図である。
【図11】この発明の実施例7における機構を示す一部
軸断面図である。
【図12】この発明のテーパ面のなす角度と磁化方向を
示す図である。
【図13】この発明の実施例8における機構を示す一部
断面平面図である。
【図14】この発明の実施例8における機構を示す軸断
面図である。
【図15】この発明の実施例9における機構を示す一部
軸断面図である。
【図16】この発明の実施例10における機構を示す一
部軸断面図である。
【図17】この発明の実施例11における機構を示す一
部断面平面図である。
【図18】この発明の実施例11における機構を示す軸
断面図である。
【図19】この発明の実施例11における機構を示す軸
断面図である。
【図20】この発明の実施例12における機構を示す一
部軸断面図である。
【図21】この発明の実施例13における機構を示す一
部断面、斜視図である。
【図22】この発明の実施例13における機構を示す一
部軸断面図である。
【図23】この発明の実施例13における機構を示す一
部軸断面図である。
【図24】この発明の実施例13における機構を示す一
部軸断面図である。
【図25】この発明の実施例13における機構を示す一
部軸断面図である。
【図26】この発明の実施例14におけるアウタロータ
のラジアルギャップモータの一部断面、斜視図である。
【図27】この発明の実施例15における機構を示す一
部軸断面図である。
【図28】従来のロータおよびステータをテーパ状にし
た例を示す図である。
【図29】従来のロータおよびステータをテーパ状にし
た例を示す図である。
【図30】従来のロータおよびステータをテーパ状にし
た例を示す図である。
【図31】従来の一般的なブラシレスDCモータの構造
を示す一部断面斜視図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 軸受け 2a〜2b 軸受け別例 3 ロータヨーク 3a〜3i ロータヨーク別例 4 ロータのハブ 5 ロータマグネット 5a〜5 ロータマグネット別例 7 ハウジング 7a〜7b ハウジング別例 8 ステータヨーク 8a〜8g ステータヨーク別例 9 コイル 10 プリント基板 11 付加イナーシャ 11a〜11c 付加イナーシャ別例 12 ステータ保持具 13 シールドカバー 14 保護カバー 15 ロータディスク 31 別ロータヨーク 31a 別ロータヨーク別例 32 付加リングヨーク 32a 付加リングヨーク別例
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 悟 郡山市栄町2番25号 三菱電機株式会社郡 山製作所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースに軸受けを介して支持された回転
    軸と、上記回転軸に結合され、ロータマグネットと第1
    の対向部を有するロータと、上記ロータの第1の対向部
    と対向する位置に、第2の対向部を有する上記ベース上
    のステータとを備えたブラシレスモータにおいて、 少なくとも上記ロータと上記ステータのいずれか一方の
    対向部を上記回転軸の軸方向に対して傾斜させて形成し
    たことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 上記第1の対向部と第2の対向部はとも
    に上記回転軸の軸方向に対して傾斜して形成され、それ
    ぞれの傾斜角度は等しいことを特徴とする請求項1記載
    のブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】 上記ロータは、第1のヨークと第2のヨ
    ークを有し、第1のヨークと第2のヨークの間にロータ
    マグネットを設け、第2のヨークの端部を回転軸の軸方
    向に対して傾斜させて上記第1の対向部としたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のブラシレスモータ。
  4. 【請求項4】 上記第1のヨークと第2のヨークは回転
    軸の軸方向にロータマグネットを狭持していることを特
    徴とする請求項3記載のブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 上記第1のヨークと第2のヨークは、回
    転軸の軸方向と直交する方向にロータマグネットを狭持
    していることを特徴とする請求項3記載のブラシレスモ
    ータ。
  6. 【請求項6】 上記ロータマグネットは、回転軸の軸方
    向に対して傾斜する方向に着磁されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のブラシレスモータ。
  7. 【請求項7】 上記ロータマグネットは、回転軸の軸方
    向に対して直交する方向に着磁されていることを特徴と
    する請求項1、2、3又は5記載のブラシレスモータ。
  8. 【請求項8】 上記ロータマグネットは、回転軸の軸方
    向と同じ方向に着磁されていることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載のブラシレスモータ。
  9. 【請求項9】 上記ロータマグネットは、極異方性の着
    磁がされていることを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載のブラシレスモータ。
  10. 【請求項10】 上記ステータは、複数の磁性板を重ね
    その端部により回転軸の軸方向に対して傾斜した第2の
    対向部を形成したステータヨークを備えたことを特徴と
    する請求項1〜8又は9記載のブラシレスモータ。
  11. 【請求項11】 上記ステータは、回転軸の軸方向に対
    してサイズの異なる複数の磁性板を重ねることにより、
    回転軸の軸方向に対して第2の対向部を傾斜させること
    を特徴とする請求項10記載のブラシレスモータ。
  12. 【請求項12】 上記ステータは、複数の磁性板を重
    ね、その端部を2次加工して第2の対向部を傾斜させる
    ことを特徴とする請求項10記載のブラシレスモータ。
  13. 【請求項13】 少なくとも上記第1と第2の対向部の
    一方は、階段部を備えて他方の対向部と対向しているこ
    とを特徴とする請求項1〜10又は11記載のブラシレ
    スモータ。
  14. 【請求項14】 上記ステータは、上記ロータの外周部
    に弧状に設けられたことを特徴とする請求項1〜12又
    は13記載のブラシレスモータ。
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