JPH07245878A - チップ型マイクロギャップ式サージアブソーバ - Google Patents

チップ型マイクロギャップ式サージアブソーバ

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JPH07245878A
JPH07245878A JP3111994A JP3111994A JPH07245878A JP H07245878 A JPH07245878 A JP H07245878A JP 3111994 A JP3111994 A JP 3111994A JP 3111994 A JP3111994 A JP 3111994A JP H07245878 A JPH07245878 A JP H07245878A
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insulating
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Yoshiyuki Tanaka
芳幸 田中
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三喜男 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 瞬間的なサージ電圧を吸収して電子機器を保
護する機能に加えて、製作時の静電容量の調整を容易に
し、チップ化してプリント回路基板等への表面実装を可
能とする。放電開始電圧が大気の状態により変動しな
い。 【構成】 絶縁スペーサ11を挟持することにより所定
のマイクロギャップ12をあけて一対の絶縁基板13,
14が互いに平行にかつ重ね合わされる。基板13,1
4の両端部に一対の端子電極16,17が設けられる。
一方の基板13の対向面に端子電極16に一端が電気的
に接続された導電性薄膜18が形成され、他方の基板1
4の対向面に端子電極17に一端が電気的に接続された
導電性薄膜19が形成される。基板13,14と絶縁ス
ペーサ11とにより密閉空間を形成し、この密閉空間に
不活性ガスを封入することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話機、ファクシミリ、
電話交換機、モデム等の通信機器用の電子機器に印加さ
れるサージ電圧を吸収するサージアブソーバに関する。
更に詳しくは、プリント回路基板に表面実装可能なマイ
クロギャップを有するチップ型マイクロギャップ式サー
ジアブソーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロギャップ式のサージアブ
ソーバとして、図8に示すようなサージアブソーバ9が
知られている。このサージアブソーバ9に内蔵されるマ
イクロギャップ式サージ吸収素子1は、導電性皮膜1a
で被包した円柱状のセラミック素体1bの中央に円周方
向に幅数10μmのマイクロギャップ1cを形成し、こ
のセラミック素体1bの両端部に一対のキャップ電極1
d,1eを冠着して作られる。サージアブソーバ9は、
サージ吸収素子1をその両端部のキャップ電極1d,1
eに接続したリード線6,7とともにガラス管8で封止
して作られる。ガラス管8にはアルゴンガスのような不
活性ガス5が封入される。また図7に示すように、チッ
プ型マイクロギャップ式サージアブソーバ2として、上
面にマイクロギャップ4を挟んで導電性薄膜3a,3b
を形成した単一のセラミック絶縁基板3の両端部に導電
性薄膜3a,3bにそれぞれ接続する端子電極3c,3
dを設けられたものが試みられている。このサージアブ
ソーバ2は不活性ガス中に封入されない。
【0003】前記マイクロギャップ1c及びこのマイク
ロギャップ4は被包した導電性皮膜及び絶縁基板上に帯
状に形成された導電性薄膜の各中央部をレーザ等でカッ
トしてそれぞれ作られる。上記サージアブソーバ9又は
2では雷サージ等に起因してリード線6,7又は端子電
極3c,3dにサージ電圧が印加されると、最初に導電
性皮膜1a又は導電性薄膜3a,3bに沿ってグロー放
電が起こり、最終的に一対のキャップ電極1d,1e間
又は端子電極3c,3d間でのアーク放電に移行してサ
ージ電圧を吸収する。
【0004】上記サージアブソーバ9又は2は、電子機
器の一対の入力線路にこの電子機器に並列に接続され、
電子機器の使用電圧より高い電圧で動作するように構成
される。即ち、上記サージアブソーバはその放電開始電
圧より低い電圧では抵抗値の高い抵抗体であるが、印加
電圧がその放電開始電圧以上のときには数10Ω以下の
抵抗値の低い抵抗体になる。電子機器に雷サージ等の数
kV〜数10kVのサージ電圧が瞬間的に印加される
と、上記サージアブソーバが放電し、このサージ電圧を
吸収して電子機器を保護するようになっている。電子機
器の前段にこの種のサージアブソーバを設けないと、異
常電圧(サージ)が電子機器内に侵入し、絶縁破壊等を
起こさせ、電子機器の動作不良等を発生させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記サージア
ブソーバ9及び2はともに製作時に所望の静電容量の値
を得るための調整が至難であった。またサージアブソー
バ9はサージアブソーバ2と異なり、形状が円筒になる
ためにチップ化が非常に困難であって、かつサージアブ
ソーバ素子をガラス管で封止するため、形状が大きくな
る不具合があった。更にサージアブソーバ2は一対の導
電性薄膜を不活性ガスで封止しようとしても、極めて難
しい問題点があった。
【0006】本発明の目的は、雷サージのような瞬間的
なサージ電圧を吸収して電子機器を保護する機能に加え
て、製作時の静電容量の調整が容易であって、チップ化
してプリント回路基板等に表面実装可能なチップ型マイ
クロギャップ式サージアブソーバを提供することにあ
る。本発明の別の目的は、一対の導電性薄膜を不活性ガ
スで封止することにより放電開始電圧が大気の状態によ
り変動しないチップ型マイクロギャップ式サージアブソ
ーバを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、図1に示すように、本発明のサージアブソーバ10
は、絶縁スペーサ11を挟持することにより所定のマイ
クロギャップ12をあけて互いに平行にかつ重ね合わさ
れた一対の絶縁基板13,14と、一対の絶縁基板1
3,14の両端部に設けられた一対の端子電極16,1
7と、一対の絶縁基板13,14のうち一方の基板13
の対向面に形成され一対の端子電極16,17のうち一
方の端子電極16に一端が電気的に接続された第1導電
性薄膜18と、一対の絶縁基板13,14のうち他方の
基板14の対向面に形成され一対の端子電極16,17
のうち他方の端子電極17に一端が電気的に接続された
第2導電性薄膜19とを備えたものである。
【0008】以下、本発明を詳述する。 (a) 絶縁スペーサ 絶縁スペーサ11はガラス、セラミックス等により作ら
れる。この絶縁スペーサ11は絶縁スペーサを挟んで一
対の絶縁基板を重ね合わせたとき、これらの絶縁基板を
互いに平行にして所定のマイクロギャップ12を作り出
すことができれば、形状及び大きさは特に限定されな
い。その配置場所は導電性薄膜18,19の先端部分を
除くところであればよい。ただし、導電性薄膜18,1
9の放電部分を絶縁基板とともに密閉空間を作り出し、
この密閉空間に不活性ガスを封止するときには、所定の
形状でこの部分を囲む必要がある。この場合の絶縁スペ
ーサ11の形状は、図2及び図3に示すようにリング状
にすると製造が簡便で好ましい。しかし、図6に示す枠
状にしてもよい。図6に示すように絶縁基板13,14
の外形に合わせれば、一体化したときに絶縁基板13,
14間にほこり、塵埃等の侵入を防ぐことができる。絶
縁スペーサによりサージアブソーバのマイクロギャップ
の大きさが決められ、その厚さは10μm〜1mm、好
ましくは10〜100μm、特に好ましくは30〜50
μmの範囲から選ばれる。この厚さは吸収すべき異常電
圧、即ち放電開始電圧の大きさにより決められる。絶縁
スペーサを絶縁基板と別個に作製する以外に、ガラスペ
ースト等を配設すべき箇所にスクリーン印刷乾燥して焼
成することにより、或いはスパッタリング等の薄膜形成
技術を用いることにより、導電性薄膜を形成した後で、
絶縁スペーサを一方の絶縁基板の上面に形成してもよ
い。このときには当然、絶縁スペーサは導電性薄膜より
厚く形成しなければならない。
【0009】(b) 絶縁基板と導電性薄膜の形成 一対の絶縁基板13及び14はそれぞれアルミナ、ベリ
リア、ムライト、ステアタイト、フォルステライト等か
ら同形同大に作られる。形状は三角形状、四角形状、多
角形状等、板状であればよいが、四角形状がチップ化し
たときに取扱い易く好ましい。一対の絶縁基板13,1
4はそれぞれ対向面に導電性薄膜18,19が形成され
る。薄膜18,19は互いに対向したときに放電可能な
形状であればその形状は特に制限されず、三角形、四角
形、多角形等に形成される。薄膜18と薄膜19の形状
が互いに異なってもよい。図には同じ大きさの長方形の
薄膜18,19が示される。絶縁基板13,14の両端
部に端子電極16,17を形成したときに、端子電極1
6,17に電気的に接続するように導電性薄膜18,1
9の各一端は絶縁基板13,14の一端縁又はその近傍
まで延びて形成される。これらの薄膜18,19はスク
リーン印刷法、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレ
ーティング法、めっき法、CVD法等の薄膜形成法によ
り絶縁基板13,14の上面に形成される。薄膜の厚さ
は0.05〜500μm、好ましくは0.5〜100μ
m、特に好ましくは1〜5μmの範囲から選ばれる。導
電性薄膜18と19は、図1の符号tに示すように、一
対の絶縁基板をその重ね合わせ方向から透視したときに
薄膜18と薄膜19とが部分的に重なるように形成する
ことも、図4に示すように薄膜18と薄膜19が丁度連
続面を作り出すように形成することも、或いは図5に示
すように薄膜18と薄膜19とがギャップxを作り出す
ように形成することもできる。重なり部分t又はギャッ
プxを変えることによりサージアブソーバの静電容量を
所望の値に変えることができる。
【0010】(c) 絶縁基板と絶縁スペーサとの一体化 図3又は図6に示すように、導電性薄膜18,19の放
電部分を覆わないように、絶縁スペーサ11を絶縁基板
13,14の対向面に配置して絶縁基板13,14によ
りこれを挟持する。不活性ガスを封入するときには、挟
持する際に内部の空気と不活性ガスとを入れ替える。不
活性ガスとしてはアルゴンガス、ネオンガス、窒素ガス
等が挙げられる。絶縁スペーサ11の封着温度まで絶縁
スペーサを挟持した一対の絶縁基板を加熱し、絶縁基板
と絶縁スペーサとを一体化する。
【0011】(d) 端子電極の形成 絶縁スペーサ11を挟持した絶縁基板13,14の両端
部に金属粉末と無機結合材を含む導電性ペーストを絶縁
基板13,14の両端部を包込むように塗布し乾燥す
る。この塗布は導電性ペースト中に絶縁基板13,14
の両端部を浸漬させるディッピング法が好ましい。導電
性ペーストに含まれる金属粉末はAg,Au,Pd又は
Ptの貴金属粉末、又はこれらを混合した粉末が挙げら
れる。導電性ペーストに含まれる無機結合材を例示すれ
ば、SiO2,B23,Na2O,PbO,ZnO又はB
aOのいずれか1種又は2種以上の酸化物を主成分とす
る、ほうけい酸系ガラス、ほう酸亜鉛系ガラス、ほう酸
カドミウム系ガラス、けい酸鉛亜鉛系ガラス等のガラス
微粒子が挙げられる。図1、図4及び図5に示すよう
に、導電性ペーストは焼付けによって焼付け電極16
a,17aを形成し、これらの焼付け電極16a,17
aはその焼付け時に絶縁基板13,14の導電性薄膜1
8,19に電気的に接続する。
【0012】(e) めっき層の形成 焼付け電極16a,17aの各表面にめっき層が電解バ
レルめっき法により形成される。このめっき層は図1、
図4及び図5に示すように、Niめっき層16b,17
bを形成した後、Snめっき層16c,17cを形成し
て二重構造にすることが好ましい。Niめっき層16
b,17bははんだ耐熱性を向上して、はんだによる焼
付け電極の電極食われを防止し、Snめっき層16c,
17cははんだ付着性を向上する。図1、図2、図4及
び図5に示すように、焼付け電極16a,17a、めっ
き層16b,16c,17b及び17cからなる端子電
極16,17を有するチップ型マイクロギャップ式サー
ジアブソーバ10が得られる。
【0013】
【作用】本発明のサージアブソーバ10の端子電極1
6,17にサージ電圧が印加されると、絶縁スペーサ1
1により作り出されるマイクロギャップ12で決められ
る放電開始電圧に基づき、導電性薄膜18,19間でア
ーク放電が起こり、サージ電圧を吸収する。製作時に薄
膜18と薄膜19との重なり部分t又はギャップxの大
きさを変えることによりサージアブソーバ10の静電容
量を所望の値に変えることができる。また導電性薄膜1
8,19の放電部分が絶縁スペーサ11で封止され、そ
の密閉空間に不活性ガスが封入されていれば、大気の湿
度等に拘わらず、放電開始電圧は一定になる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳し
く説明する。 <実施例>図1に示すチップ型マイクロギャップ式サー
ジアブソーバ10を次の方法により製造した。先ず2枚
の同形同大の絶縁基板13,14を用意した。これらの
絶縁基板13,14は厚さ0.5mm、長さ4.5m
m、幅3.2mmの長方形状のアルミナ焼結板からな
る。これらの絶縁基板13,14の片面には図3に示す
ように導電性薄膜18,19が形成される。これらの薄
膜はそれぞれAgペーストをスクリーン印刷し、乾燥し
た後、これを焼付けて厚さ2μm、長さ3.25mm、
幅2mmの長方形状に形成される。導電性薄膜18,1
9の一端は絶縁基板13,14の端縁まで延びる。
【0015】絶縁スペーサ11として内径2mm、外径
3mm、厚さ70μmのリング状の硬質ガラスを用意し
た。図3に示すように絶縁基板13と14の間の薄膜1
8,19の放電部分に絶縁スペーサ11を配置し、絶縁
基板13,14で絶縁スペーサ11を治具(図示せず)
により堅牢に挟持した。この状態でこれらをカーボンヒ
ータを設けた封着室(図示せず)に配置した。封着室を
負圧にすることにより絶縁スペーサ11の内部の空気を
抜いた後、代わりに不活性ガスとしてアルゴンガスを封
着室に供給して800Torrの圧力で絶縁スペーサ1
1と絶縁基板13,14で密閉された空間にこのアルゴ
ンガスを導入した。この状態でカーボンヒータにより絶
縁基板13,14及び絶縁スペーサ11を950℃、1
分間加熱した。絶縁スペーサのガラスと絶縁基板とを濡
らして封着した。このとき導電性薄膜18,19の先端
同士の重なり部分tは2mmであった。
【0016】絶縁スペーサ11と一体化した絶縁基板1
3,14の両端部にAgペーストをディッピング法によ
り絶縁基板の両端部を包込むように塗布した。Agペー
ストを塗布した絶縁基板を大気圧下、乾燥した後、30
℃/分の速度で、820℃まで昇温しそこで10分間保
持し、30℃/分の速度で室温まで降温してAgからな
る焼付け電極16a,17aを得た。次いで電解バレル
めっき法で焼付け電極16a,17aの表面に厚さ2〜
3μmのNiめっき層16b,17bを形成し、続いて
厚さ1〜2μmのSnめっき層16c,17cを形成
し、図1及び図2に示すチップ型マイクロギャップ式サ
ージアブソーバ10を得た。
【0017】<実施例2>導電性薄膜18,19の先端
同士の重なり部分tを1mmとした以外は実施例1と同
様にしてサージアブソーバ10を作製した。
【0018】<実施例3>図4に示すように、導電性薄
膜18,19の先端同士を突き合わせて丁度連続面を作
り出し、図1の重なり部分tを0mmとした以外は実施
例1と同様にしてサージアブソーバ10を作製した。
【0019】<実施例4>図5に示すように、導電性薄
膜18,19の先端同士に1mmのギャップxを設けた
以外は実施例1と同様にしてサージアブソーバ10を作
製した。
【0020】<比較例1>図8に示すマイクロギャップ
式のサージアブソーバ9を比較例1とした。先ず低融点
の鉛ガラス管8内に収容されるサージ吸収素子1を用意
した。このサージ吸収素子1の円柱状のセラミック素体
1bはムライト焼結体からなり、この表面はスパッタリ
ングによりチタンからなる導電性皮膜1aで被包され
る。このセラミック素体1bの両端部にステンレス製の
キャップ電極1dと1eが冠着される。セラミック素体
1bの中央部にレーザビームを照射して導電性皮膜1a
を円周方向にトリミングして幅約30μmのマイクロギ
ャップ1cが形成され、サージ吸収素子1が作製され
る。
【0021】ガラス管8をカーボンヒータを設けた封着
室(図示せず)に配置した。ガラス管8の内部にサージ
吸収素子1を入れ、不活性ガスとしてアルゴンガスを封
着室に供給して800Torrの圧力でサージ吸収素子
1をガラス管8内に封入した。アルゴンガスが封入され
たガラス管8からリード線6,7が突出した。このサー
ジアブソーバ9のガラス管8の大きさは長さ21mmで
外径6mmであった。
【0022】<比較例2>図7に示すサージアブソーバ
2を比較例2とした。このサージアブソーバ2は実施例
1と同じ厚さ0.5mm、長さ4.5mm、幅3.2m
mの長方形状のアルミナ焼結板からなる絶縁基板3の上
面に帯状の導電性薄膜をスクリーン印刷により形成し、
その中央部をレーザでカットして幅約30μmのギャッ
プ4を有する導電性薄膜3a,3bを形成した。また実
施例1の端子電極16,17と同様に端子電極3c及び
3dが形成された。このサージアブソーバ2は不活性ガ
ス中に封入されない。
【0023】<比較試験と評価>実施例1〜4と比較例
1と比較例2のサージアブソーバについて、それぞれ
静電容量、放電開始電圧、放電開始電圧のばらつき
(σ)及びサージアブソーバの物理的な占有体積を測
定した。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、実施例1〜3の
サージアブソーバは薄膜同士の重なり部分tを2mm、
1mm及び0mmと変えることにより、放電開始電圧を
変化させることなく、300Vと同一にして、静電容量
を制御することができた。また実施例4のサージアブソ
ーバのように薄膜同士の間にギャップxを1mmにする
ことにより、封入ガス圧を変えることなく、放電開始電
圧を制御することができる。また実施例1〜4のサージ
アブソーバはいずれも比較例1のサージアブソーバと比
べて、容積、即ち占有体積を非常に小さくすることがで
きる。更に実施例1〜4のサージアブソーバはアルゴン
ガスを封入しているため、アルゴンガスを封入しない占
有体積が同程度の比較例2と比べて、放電開始電圧のば
らつきが非常に小さい。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、一
対の絶縁基板の各対向面に形成される導電性薄膜が所定
のマイクロギャップを有するようにしたので、このマイ
クロギャップに基づく放電開始電圧により雷サージのよ
うな瞬間的なサージ電圧を吸収することができる。また
基板の重ね合わせ方向から透視したときの導電性薄膜同
士の重なり部分又はギャップの大きさを変えることによ
り、製作時にサージアブソーバの静電容量を所望の値に
容易にすることができる。更に従来のガラス管に不活性
ガスとともにサージ吸収素子を封入したサージアブソー
バと比べて、占有体積が小さくかつプリント回路基板等
への表面実装が可能なため、僅かな占有スペースでプリ
ント回路基板等へ実装することができる。特に互いに対
向する導電性薄膜の放電部分を絶縁基板と絶縁スペーサ
とで密閉し、その密閉空間を不活性ガスで封止すること
により、大気の湿度等に影響されずに、一定した放電開
始電圧が得られる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチップ型マイクロギャップ式サージア
ブソーバの中央縦断面図。
【図2】その外観斜視図。
【図3】その組立て斜視図。
【図4】その重ね合わせ方向から透視したときに導電性
薄膜同士が丁度連続面を作り出している状態を示す図1
に対応する断面図。
【図5】その重ね合わせ方向から透視したときに導電性
薄膜同士がギャップを作り出している状態を示す図1に
対応する断面図。
【図6】本発明の別の絶縁スペーサを用いた図2に対応
する組立て斜視図。
【図7】従来例のチップ型マイクロギャップ式サージア
ブソーバの外観斜視図。
【図8】従来例のマイクロギャップ式サージアブソーバ
の中央縦断面図。
【符号の説明】
10 チップ型マイクロギャップ式サージアブソーバ 11 絶縁スペーサ 12 マイクロギャップ 13,14 絶縁基板 16,17 端子電極 18,19 導電性薄膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁スペーサ(11)を挟持することにより
    所定のマイクロギャップ(12)をあけて互いに平行にかつ
    重ね合わせされた一対の絶縁基板(13,14)と、 前記一対の絶縁基板(13,14)の両端部に設けられた一対
    の端子電極(16,17)と、 前記一対の絶縁基板(13,14)のうち一方の基板(13)の対
    向面に形成され前記一対の端子電極(16,17)のうち一方
    の端子電極(16)に一端が電気的に接続された第1導電性
    薄膜(18)と、 前記一対の絶縁基板(13,14)のうち他方の基板(14)の対
    向面に形成され前記一対の端子電極(16,17)のうち他方
    の端子電極(17)に一端が電気的に接続された第2導電性
    薄膜(19)とを備えたチップ型マイクロギャップ式サージ
    アブソーバ。
  2. 【請求項2】 一対の絶縁基板(13,14)と絶縁スペーサ
    (11)とにより密閉空間が形成され、前記密閉空間に不活
    性ガスが封入された請求項1記載のチップ型マイクロギ
    ャップ式サージアブソーバ。
  3. 【請求項3】 一対の絶縁基板(13,14)をその重ね合わ
    せ方向から透視したときに第1導電性薄膜(18)と第2導
    電性薄膜(19)とが部分的に重なるように一対の絶縁基板
    (13,14)に形成された請求項1記載のチップ型マイクロ
    ギャップ式サージアブソーバ。
  4. 【請求項4】 一対の絶縁基板(13,14)をその重ね合わ
    せ方向から透視したときに第1導電性薄膜(18)と第2導
    電性薄膜(19)とが丁度連続面を作り出すように一対の絶
    縁基板(13,14)に形成された請求項1記載のチップ型マ
    イクロギャップ式サージアブソーバ。
  5. 【請求項5】 一対の絶縁基板(13,14)をその重ね合わ
    せ方向から透視したときに第1導電性薄膜(18)と第2導
    電性薄膜(19)とがギャップを作り出すように一対の絶縁
    基板(13,14)に形成された請求項1記載のチップ型マイ
    クロギャップ式サージアブソーバ。
JP03111994A 1994-03-01 1994-03-01 チップ型マイクロギャップ式サージアブソーバ Expired - Lifetime JP3303025B2 (ja)

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