JP5304998B2 - サージアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サージから種々の電子機器を保護し、事故を未然に防ぐために使用されるサージアブソーバ及びその製造方法に関する。
サージアブソーバは、例えば電話機、モデム、家電製品等の電子機器において通信線、電源線、アンテナ等の外部から信号や電力を得るための入力部に接続され、外部から侵入する雷サージや静電気等の異常電圧によって電子機器が破壊されるのを防ぐために使用されている。
放電タイプのサージアブソーバにおいても、近年、表面実装化(SMD)が進んでいる。例えば、特許文献1及び2には、絶縁性基体と、該絶縁性基体と共に放電ガスが充填された箱状の気密室を形成する絶縁性の気密キャップと、気密室の両端部に設けられた端子電極と、端子電極と導通し気密室内に放電ギャップを形成して設けられた放電電極と、を備えたチップ型サージアブソーバが提案されている。
また、特許文献3には、絶縁材より成る筐体の両端開口部に一対の外部電極を嵌合して放電ガスを封入した気密外囲器を形成し、該気密外囲器内に、表面に微小放電間隔を隔てて対向配置された一対のトリガ放電電極を有する絶縁基板を配置し、さらに外部電極に接続された板バネで構成された一対の主放電電極を互いに対向配置したチップ型サージ吸収素子が提案されている。
特開2001−35633号公報 特開2002−43020号公報 特開2000−268934号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上述したように、表面実装可能な種々のサージアブソーバが提案、開発され、製品化されているが、市場においては、より低価格で小型化され、サージ耐量、寿命、電子機器の保護性能等のさらなる高性能化がなされたものが望まれている。
また、従来の技術では、予期せぬ過大なサージが加わった場合、アブソーバ素子が破壊されて割れやひびが生じて外気が進入すると、外部環境(大気中の湿度など)の影響を受けてしまい、短絡(SHORT)するおそれがあった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、より低コストで小型化及び高性能化が可能であると共に過大なサージによって破壊されても外部環境の影響を防ぐことができるサージアブソーバ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のサージアブソーバは、第1の内部空間と第2の内部空間とが内部絶縁層を挟んで内部に形成されたブロック状絶縁体と、前記第1の内部空間内に互いに放電間隙を隔てて配置され第1のアブソーバ素子を構成する一対の第1の内部電極と、前記第2の内部空間内に互いに放電間隙を隔てて配置され第2のアブソーバ素子を構成する一対の第2の内部電極と、前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極の対となる一方と他方とに別々に電気的に接続されていると共に前記ブロック状絶縁体の外面に形成された少なくとも一対の外部電極と、を備え、前記内部絶縁層の前記第1の内部空間側の面に前記一対の第1の内部電極のうち少なくとも一方が形成されていると共に、前記内部絶縁層の前記第2の内部空間側の面に前記一対の第2の内部電極のうち少なくとも一方が形成されていることを特徴とする。
このサージアブソーバでは、内部絶縁層の第1の内部空間側の面に一対の第1の内部電極のうち少なくとも一方が形成されていると共に、内部絶縁層の第2の内部空間側の面に一対の第2の内部電極のうち少なくとも一方が形成されているので、予期せぬ巨大なサージが加わった際に、内部電極が形成されている内部絶縁層が破壊され、アブソーバ素子として開放(OPEN)方向に破壊される。また、放電空間内部での内部絶縁層の破壊のため、外気の進入が無く、外部環境(大気中の湿度など)の影響を受けて短絡(SHORT)することを防ぐことができる。また、第1のアブソーバ素子と第2のアブソーバ素子とが、異なる内部空間に独立して設けられているので、一方のアブソーバ素子の劣化が他方にほとんど影響しない。さらに、従来技術のような高コストになる板バネ等の部材が不要で、低コスト化及び小型化が可能である。
また、本発明のサージアブソーバは、前記ブロック状絶縁体が、前記内部絶縁層及び該内部絶縁層の両面に積層された複数の両側絶縁層で構成され、前記第1の内部空間及び前記第2の内部空間が、前記複数の両側絶縁層のうち前記内部絶縁層に直接積層された層にそれぞれ形成された孔部又は凹部によって形成されていることを特徴とする。すなわち、このサージアブソーバでは、第1の内部空間及び第2の内部空間が、複数の両側絶縁層のうち内部絶縁層に直接積層された層にそれぞれ形成された孔部又は凹部によって形成されているので、孔部又は凹部が形成された両側絶縁層を内部絶縁層の両面に積層するだけで、内部絶縁層を挟んで所定形状の第1の内部空間及び第2の内部空間を容易に形成することができる。
また、このサージアブソーバの製造方法は、前記内部絶縁層となる内部セラミックスグリーンシートの両面のうち一方に前記一対の第1の内部電極のうち少なくとも一方を形成すると共に、前記両面のうち他方に前記一対の第2の内部電極のうち少なくとも一方を形成する工程と、前記両側絶縁層となる複数の両側セラミックスグリーンシートを前記内部セラミックスグリーンシートの両面に積層し、圧着して積層シートとする工程と、該積層シートを焼結する工程と、を有し、前記積層前又は積層時に、前記両側セラミックスグリーンシートのうち前記内部セラミックスグリーンシートに直接積層するものに前記第1の内部空間及び前記第2の内部空間となる孔部又は凹部を形成する工程と、前記孔部内又は前記凹部内に樹脂材を埋め込む工程と、を有することを特徴とする。すなわち、このサージアブソーバの製造方法では、積層前又は積層時に、両側セラミックスグリーンシートのうち内部セラミックスグリーンシートに直接積層するものに第1の内部空間及び第2の内部空間となる孔部又は凹部を形成する工程と、孔部内又は凹部内に樹脂材を埋め込む工程と、を有するので、孔部又は凹部が樹脂材で形状保持されることで、圧着時に第1の内部空間及び第2の内部空間の変形を防ぐことができる。なお、樹脂材は、脱バインダー工程から焼結工程で除去されることで、形状が良好に保持された第1の内部空間及び第2の内部空間が形成される。
また、本発明のサージアブソーバは、前記第1の内部空間と前記第2の内部空間とを連通させる貫通孔が前記内部絶縁層に形成されていることを特徴とする。すなわち、このサージアブソーバでは、第1の内部空間と第2の内部空間とを連通させる貫通孔が内部絶縁層に形成されているので、第1の内部空間と第2の内部空間とが連通されて互いに放電空間を共有しているため、サージ耐量が増加する。
また、本発明のサージアブソーバは、前記第1の内部電極のうち一方と前記第2の内部電極のうち一方とが、前記一対の外部電極のうち一方に電気的に接続されていると共に、前記第1の内部電極のうち他方と前記第2の内部電極のうち他方とが前記一対の外部電極のうち他方に電気的に接続されていることを特徴とする。すなわち、このサージアブソーバでは、第1の内部電極の一方と第2の内部電極の一方とが、外部電極のうち同じ一方に接続されていると共に、第1の内部電極の他方と第2の内部電極の他方とが、外部電極のうち同じ他方に接続されているので、一対の第1の内部電極で構成される第1のアブソーバ素子と一対の第2の内部電極で構成される第2のアブソーバ素子とが並列に接続されて、寿命特性が向上する。
また、本発明のサージアブソーバは、前記外部電極が、一対の第1の外部電極と一対の第2の外部電極との二対設けられ、前記一対の第1の内部電極が、前記一対の第1の外部電極に電気的に接続されていると共に、前記一対の第2の内部電極が、前記一対の第2の外部電極に電気的に接続されていることを特徴とする。すなわち、このサージアブソーバでは、第1の内部電極と第2の内部電極とが互いに異なる対の外部電極に接続されているので、異なる2ラインの第1のアブソーバ素子と第2のアブソーバ素子とを1つのサージアブソーバに内蔵でき、どちらか一方に予期せぬ巨大なサージが加わった際に、両方のアブソーバ素子をOPENとするため、他方のラインも影響を及ぼさないようにすることが可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法によれば、内部絶縁層の両側に一対の第1の内部電極が配置された第1の内部空間と一対の第2の内部電極が配置された第2の内部空間とを備え、内部絶縁層の両面にそれぞれ第1の内部電極及び第2の内部電極が形成されるので、予期せぬ巨大なサージが加わった際に、内部絶縁層が破壊され、アブソーバ素子としてOPENにすると共に、外部環境の影響を受けて短絡することを防ぐことができる。
以下、本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
本実施形態のサージアブソーバ1は、図1及び図2に示すように、チップ型サージアブソーバであって、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とが内部絶縁層3を挟んで内部に形成されたブロック状絶縁体4と、第1の内部空間S1内に互いに放電間隙を隔てて配置され第1のアブソーバ素子5Aを構成する一対の第1の内部電極6Aと、第2の内部空間S2内に互いに放電間隙を隔てて配置され第2のアブソーバ素子5Bを構成する一対の第2の内部電極6Bと、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bの対となる一方と他方とに別々に電気的に接続されていると共にブロック状絶縁体4の外面に形成された一対の外部電極7と、を備えている。
上記ブロック状絶縁体4は、内部絶縁層3及び該内部絶縁層3の両面に積層された複数の両側絶縁層8で構成されている。
上記内部絶縁層3及び両側絶縁層8は、アルミナ、ムライト、コランダムムライト等のセラミックス材料で形成されている。
上記第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2は、複数の両側絶縁層8のうち内部絶縁層3に直接積層された層にそれぞれ形成された孔部8aによって形成されている。なお、孔部8aの高さを調整するために孔部8aを形成する両側絶縁層8を複数積層しても構わない。
また、内部絶縁層3の第1の内部空間S1側の面(上面)に一対の第1の内部電極6Aが互いに先端を対向配置して形成されていると共に、内部絶縁層3の第2の内部空間S2側の面(下面)に一対の第2の内部電極6Bが互いに先端を対向配置して形成されている。
上記一対の外部電極7は、それぞれブロック状絶縁体4の端面に形成され、一方に第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bの一方の各基端が接続されていると共に、他方に第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bの他方の各基端が接続されている。
上記第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2には、必要に応じて放電ガスが封入される。放電ガスとしては、不活性ガス等であって、例えばHe,Ar,Ne,Xe,Kr,SF,CO,C,C,CF,H,大気等及びこれらの混合ガスが採用される。
なお、第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2の高さは、内部絶縁層3の厚さよりも大きいことが好ましい。
これら積層された内部絶縁層3及び両側絶縁層8は、セラミックス材料の粉末に焼結助剤を添加したものをシート状に加工したセラミックスグリーンシートを積層して圧着することで作製される。焼結助剤としては、例えばSiO、B、PbO、NaO、LiO、BaO、CaO、ZnO、MgO、TiO、Al等のうち一種又は二種以上を混合してなるガラスを用いることができる。
なお、第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2を形成する両側絶縁層8となるセラミックスグリーンシートは、第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2に対応する長方形状等の孔部8aが予めパンチング等により形成されて積層される。
上記第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bは、例えばAg/Pd,SnO,Al,Ni,Cu,Ti,TiN,Ta,W,SiC,BaAl,Nb,Si,C,Ag,Ag/Pt,ITO等の材料を用いて、スクリーン印刷法、スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティング法、焼き付け法等によって所定の膜厚で長方形状等に成膜される。
上記一対の外部電極7は、Agペースト等の導電性ペーストやNiめっきやはんだめっき等により形成される。例えば、ブロック状絶縁体4の両端面にAgペースト等の導電性ペーストを塗布して焼成することで、一対の外部電極7が形成される。
次に、本実施形態のサージアブソーバ1の製造方法について、図3及び図4を参照して説明する。
まず、上述したセラミックス材料の粉末に焼結助剤を添加したものをシート状に加工したセラミックスグリーンシートとして、図3に示すように、内部絶縁層3になる内部セラミックスグリーンシート13と両側絶縁層8になる複数の両側セラミックスグリーンシート18とを用意する。
次に、内部セラミックスグリーンシート13の両面のうち一方(上面)に一対の第1の内部電極6Aを形成すると共に、上記両面のうち他方(下面)に一対の第2の内部電極6Bを形成する。第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bは、上述したように導電性材料を含有する物質をスクリーン印刷で形成した後に乾燥する等の方法で形成される。
さらに、図4に示すように、複数の両側セラミックスグリーンシート18を内部セラミックスグリーンシート13の両面に積層し、圧着して積層シート14とする。そして、この該積層シート14を脱バインダーし樹脂分を除去した後、上述した放電ガス雰囲気中で所定の温度で焼結する。なお、脱バインダー後に放電ガス雰囲気中とする前に一度、ガスの置換工程(真空排気後に放電ガス導入)することで、放電空間へのガス置換をしやすく出来る。
上記積層前又は積層時の際、両側セラミックスグリーンシート18のうち内部セラミックスグリーンシート13に直接積層するものに、第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2となる孔部8aを形成する。さらに、空洞である孔部8a内に樹脂材9を埋め込む。この樹脂材9は、例えば樹脂のみで形成した樹脂シートから孔部8a形状に対応して抜き出したものを孔部8aに嵌め込むことで形成したものや、孔部8a内に樹脂ペーストを充填して硬化させて形成したものが採用される。なお、樹脂材9は、上記脱バインダー工程から焼結工程で除去されることで、形状が良好に保持された第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2が形成される。
なお、大判の積層シート14であって、サージアブソーバ1に対応する領域を複数有する場合、積層シート14を各サージアブソーバ1に対応する領域毎に分けるため、ダイシングや切断(カット)により複数のブロック状本体に分離させる。
次に、ブロック状本体とされた積層シート14の両端面にそれぞれ外部電極7を形成する。これら外部電極7は、例えば上述した材料からなる導電性ペーストを端面に設けて焼結し、さらにNiめっき等を施して形成する。このようにして、本実施形態のサージアブソーバ1が作製される。
本実施形態のサージアブソーバ1は、内部絶縁層3の第1の内部空間S1側の面に一対の第1の内部電極6Aが形成されていると共に、内部絶縁層3の第2の内部空間S2側の面に一対の第2の内部電極6Bが形成されているので、予期せぬ巨大なサージが加わった際に、内部電極が形成されている内部絶縁層3が破壊され、アブソーバ素子として開放(OPEN)方向に破壊される。
また、放電空間内部での内部絶縁層3の破壊のため、外気の進入が無く、外部環境(大気中の湿度など)の影響を受けて短絡(SHORT)することを防ぐことができる。また、第1のアブソーバ素子5Aと第2のアブソーバ素子5Bとが、異なる内部空間に独立して設けられているので、一方のアブソーバ素子の劣化が他方にほとんど影響しない。さらに、従来技術のような高コストになる板バネ等の部材が不要で、低コスト化及び小型化が可能である。
また、第1の内部空間6A及び第2の内部空間6Bが、複数の両側絶縁層8のうち内部絶縁層3に直接積層された層にそれぞれ形成された孔部3aによって形成されているので、孔部3aが形成された両側絶縁層8を内部絶縁層3の両面に積層するだけで、内部絶縁層3を挟んで所定形状の第1の内部空間6A及び第2の内部空間6Bを容易に形成することができる。
さらに、第1の内部電極6Aの一方と第2の内部電極6Bの一方とが、外部電極7のうち同じ一方に接続されていると共に、第1の内部電極6Aの他方と第2の内部電極6Bの他方とが、外部電極7のうち同じ他方に接続されているので、一対の第1の内部電極6Aで構成される第1のアブソーバ素子5Aと一対の第2の内部電極6Bで構成される第2のアブソーバ素子5Bとが並列に接続されて、寿命特性が向上する。
また、このサージアブソーバ1の製造方法では、積層前又は積層時に、両側セラミックスグリーンシート18のうち内部セラミックスグリーンシート13に直接積層するものに第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2となる孔部8aを形成する工程と、孔部8a内に樹脂材9を埋め込む工程と、を有するので、孔部8aが樹脂材9で形状保持されることで、圧着時に第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2の変形を防ぐことができる。
次に、本発明に係るサージアブソーバの第2〜第5実施形態を、図5〜図8を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、内部絶縁層3に一対の第1の内部電極6A及び一対の第2の内部電極6Bが両方とも形成されているのに対し、第2実施形態のサージアブソーバ21では、図5に示すように、内部絶縁層3の第1の内部空間S1側の面(上面)に一対の第1の内部電極6Aの一方が形成され、内部絶縁層3の第2の内部空間S2側の面(下面)に一対の第2の内部電極6Bの一方が形成されていると共に、一対の第1の内部電極6Aの他方が、第1の内部空間S1の天面に形成され、一対の第2の内部電極6Bの他方が、第2の内部空間S2の底面に形成されている点である。
また、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bの互いの先端が内部絶縁層3の中間付近に配置されているのに対し、第3実施形態のサージアブソーバ31では、図6に示すように、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bが内部絶縁層3のほぼ全長にわたって形成され、その先端が第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2の奥近傍まで配置されている点である。
さらに、第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、内部絶縁層3に一対の第1の内部電極6A及び一対の第2の内部電極6Bが両方とも形成されているのに対し、第4実施形態のサージアブソーバ41では、図7に示すように、内部絶縁層3の第2の内部空間S2側の面(下面)に一対の第2の内部電極6Bの一方が形成され、内部絶縁層3の第1の内部空間S1側の面(上面)に一対の第1の内部電極6Aの他方が形成されていると共に、一対の第1の内部電極6Aの一方が、第1の内部空間S1の天面に形成され、一対の第2の内部電極6Bの他方が、第2の内部空間S2の底面に形成されている点である。
また、第5実施形態と第3実施形態との異なる点は、第3実施形態では、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bが内部絶縁層3のほぼ全長にわたって形成され、その先端が第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2の奥近傍まで配置されているのに対し、第5実施形態のサージアブソーバ51では、図8に示すように、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bが第3実施形態よりも長く内部絶縁層3の全長にわたって形成され、その先端が第1の内部空間S1及び第2の内部空間S2の奥まで配置されている点である。
これら第2〜第5実施形態のサージアブソーバ1,21,31,41,51でも、第1実施形態と同様に、内部絶縁層3の第1の内部空間S1側の面に一対の第1の内部電極6Aのうち少なくとも一方が形成されていると共に、内部絶縁層3の第2の内部空間S2側の面に一対の第2の内部電極6Bのうち少なくとも一方が形成されているので、予期せぬ巨大なサージが加わった際に、内部電極が形成されている内部絶縁層3が破壊され、アブソーバ素子として開放(OPEN)方向に破壊される。
次に、本発明に係るサージアブソーバの第6及び第7実施形態を、図9〜図16を参照しながら説明する。
第6実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とが内部絶縁層3で完全に分離されているのに対し、第6実施形態のサージアブソーバ61では、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とを連通させる貫通孔3aが内部絶縁層3に形成されている点である。すなわち、第6実施形態のサージアブソーバ61では、図9〜図11に示すように、第1の内部電極6A及び第2の内部電極6Bの両側に一対の貫通孔3aが内部絶縁層3に形成され、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とが放電空間を共有している。
したがって、この第6実施形態のサージアブソーバ61では、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とを連通させる貫通孔3aが内部絶縁層3に形成されているので、第1の内部空間S1と第2の内部空間S2とが連通されて互いに放電空間を共有しているため、サージ耐量が増加する。
第7実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、第1の内部電極6Aのうち一方と第2の内部電極6Bのうち一方とが、一対の外部電極7のうち一方に電気的に接続されていると共に、第1の内部電極6Aのうち他方と第2の内部電極6Bのうち他方とが一対の外部電極7のうち他方に電気的に接続されているのに対し、第7実施形態のサージアブソーバ71では、図12〜図16に示すように、外部電極が、一対の第1の外部電極7Aと一対の第2の外部電極7Bとの二対設けられ、一対の第1の内部電極6Aが、一対の第1の外部電極7Aに電気的に接続されていると共に、一対の第2の内部電極6Bが、一対の第2の外部電極に電気的に接続されている点である。
すなわち、第7実施形態では、一対の第1の内部電極6Aは、ブロック状絶縁体4の両端面に形成された一対の第1の外部電極7Aに接続され、一対の第2の内部電極6Bは、ブロック状絶縁体4の両側面に形成された一対の第2の外部電極7Bに接続されている。
したがって、第7実施形態のサージアブソーバ71では、第1の内部電極6Aと第2の内部電極6Bとが互いに異なる第1の外部電極7Aと第2の外部電極7Bとに接続されているので、異なる2ラインの第1のアブソーバ素子5Aと第2のアブソーバ素子5Bとを1つのサージアブソーバ1に内蔵でき、どちらか一方に予期せぬ巨大なサージが加わった際に、両方のアブソーバ素子をOPENとするため、他方のラインも影響を及ぼさないようにすることが可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、両側絶縁層に孔部を形成して第1の内部空間及び第2の内部空間を形成しているが、両側絶縁層に凹部を形成して該凹部を内部絶縁層に向けて積層することで、第1の内部空間及び第2の内部空間を形成してもよい。
また、上記各実施形態では、内部絶縁層を単層で構成しているが、複数層を積層させて内部絶縁層としても構わない。例えば、内部電極を片面に形成した一対の絶縁層を積層させて両面に内部電極が形成された内部絶縁層としてもよい。
また、上記各実施形態では、第1の内部空間と第2の内部空間とを同様の内部空間としているが、互いに異なる容積や形状の内部空間に設定しても構わない。また、第1のアブソーバ素子と第2のアブソーバ素子とで、同様の内部電極を採用しているが、互いに材料や形状の異なる内部電極を採用しても構わない。
本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第1実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 第1実施形態において、焼結前の積層シートを示す分解斜視図である。 第1実施形態において、焼結前の積層シートを示す断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第2実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第3実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第4実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第5実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第6実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 図9のB−B線矢視断面図である。 図9のC−C線矢視断面図である。 本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法の第7実施形態において、サージアブソーバを示す縦断面図である。 第7実施形態において、サージアブソーバを示す斜視図である。 図12のD−D線矢視断面図である。 図12のE−E線矢視断面図である。 図12のF−F線矢視断面図である。
符号の説明
1,21,31,41,51,61,71…サージアブソーバ、3…内部絶縁層、3a…貫通孔、4…ブロック状絶縁体、5A…第1のアブソーバ素子、5B…第2のアブソーバ素子、6A…第1の内部電極、6B…第2の内部電極、7…外部電極、7A…第1の外部電極、7B…第2の外部電極、8…両側絶縁層、8a…孔部、9…樹脂材、13…内部セラミックスグリーンシート、14…積層シート、18…両側セラミックスグリーンシート、S1…第1の内部空間、S2…第2の内部空間

Claims (5)

  1. 第1の内部空間と第2の内部空間とが内部絶縁層を挟んで内部に形成されたブロック状絶縁体と、
    前記第1の内部空間内に互いに放電間隙を隔てて配置され第1のアブソーバ素子を構成する一対の第1の内部電極と、
    前記第2の内部空間内に互いに放電間隙を隔てて配置され第2のアブソーバ素子を構成する一対の第2の内部電極と、
    前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極の対となる一方と他方とに別々に電気的に接続されていると共に前記ブロック状絶縁体の外面に形成された少なくとも一対の外部電極と、を備え、
    前記内部絶縁層の前記第1の内部空間側の面に前記一対の第1の内部電極のうち少なくとも一方が形成されていると共に、前記内部絶縁層の前記第2の内部空間側の面に前記一対の第2の内部電極のうち少なくとも一方が形成され、
    前記第1の内部空間と前記第2の内部空間とを連通させる貫通孔が前記内部絶縁層に形成されていることを特徴とするサージアブソーバ。
  2. 請求項1に記載のサージアブソーバにおいて、
    前記ブロック状絶縁体が、前記内部絶縁層及び該内部絶縁層の両面に積層された複数の両側絶縁層で構成され、
    前記第1の内部空間及び前記第2の内部空間が、前記複数の両側絶縁層のうち前記内部絶縁層に直接積層された層にそれぞれ形成された孔部又は凹部によって形成されていることを特徴とするサージアブソーバ。
  3. 請求項1又は2に記載のサージアブソーバにおいて、
    前記第1の内部電極のうち一方と前記第2の内部電極のうち一方とが、前記一対の外部電極のうち一方に電気的に接続されていると共に、前記第1の内部電極のうち他方と前記第2の内部電極のうち他方とが前記一対の外部電極のうち他方に電気的に接続されていることを特徴とするサージアブソーバ。
  4. 請求項1又は2に記載のサージアブソーバにおいて、
    前記外部電極が、一対の第1の外部電極と一対の第2の外部電極との二対設けられ、
    前記一対の第1の内部電極が、前記一対の第1の外部電極に電気的に接続されていると共に、前記一対の第2の内部電極が、前記一対の第2の外部電極に電気的に接続されていることを特徴とするサージアブソーバ。
  5. 請求項2に記載のサージアブソーバを製造する方法であって、
    前記内部絶縁層となる内部セラミックスグリーンシートの両面のうち一方に前記一対の第1の内部電極のうち少なくとも一方を形成すると共に、前記両面のうち他方に前記一対の第2の内部電極のうち少なくとも一方を形成する工程と、
    前記両側絶縁層となる複数の両側セラミックスグリーンシートを前記内部セラミックスグリーンシートの両面に積層し、圧着して積層シートとする工程と、
    該積層シートを焼結する工程と、を有し、
    前記積層前又は積層時に、前記両側セラミックスグリーンシートのうち前記内部セラミックスグリーンシートに直接積層するものに前記第1の内部空間及び前記第2の内部空間となる孔部又は凹部を形成する工程と、前記孔部内又は前記凹部内に樹脂材を埋め込む工程と、を有することを特徴とするサージアブソーバの製造方法。
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