JPH07242860A - 半導体ウエハの保護部材 - Google Patents

半導体ウエハの保護部材

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JPH07242860A
JPH07242860A JP6017294A JP6017294A JPH07242860A JP H07242860 A JPH07242860 A JP H07242860A JP 6017294 A JP6017294 A JP 6017294A JP 6017294 A JP6017294 A JP 6017294A JP H07242860 A JPH07242860 A JP H07242860A
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JP
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water
adhesive layer
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meth
sensitive adhesive
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JP6017294A
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Masashi Yamamoto
昌司 山本
Yasu Chikada
縁 近田
Koichi Hashimoto
浩一 橋本
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路パターン面に対して腐食等の悪影響をも
たらさず、しかも剥離後の回路パターン面における糊残
り量が少なく、かつ水洗により充分に清澄に洗浄処理で
きて有機溶剤による前洗浄を省略できる、半導体ウエハ
の回路パターン面を被覆するための保護部材を得るこ
と。 【構成】 水溶性エポキシ系架橋剤又は/及び水溶性ア
ジリジン系架橋剤で架橋処理した水膨潤性粘着剤層
(2)を支持フィルム(1)上に有する、半導体ウエハ
の回路パターン面を被覆するための保護部材。 【効果】 半導体ウエハの保護部材に要求されるウエハ
保護機能とウエハよりのスムーズな剥離離去性を満足さ
せつつ、糊残りなく剥離離去でき、水洗効率に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路パターン面の腐食
防止性と水による洗浄性に優れた、半導体ウエハの裏面
研磨時等に回路パターン面を被覆するための保護部材に
関する。
【0002】
【従来の技術】IC等の所定の回路パターンが形成され
た半導体ウエハは、裏面に生じた酸化物皮膜の除去や厚
さ調節等を目的に裏面研磨処理される。その場合に、半
導体ウエハが破損したり、回路パターン面が研磨屑等で
汚染、損傷するおそれがあることより、それを防止する
ために回路パターン面を保護部材で被覆する方式が提案
されている。
【0003】従来、前記の保護部材としては、金属塩系
架橋剤で架橋処理した水膨潤性粘着剤層を支持フィルム
上に有するものが知られていた(特公平5−77284
号公報)。これは、水膨潤性粘着剤を用いることで保護
部材剥離後の回路パターン面における糊残り(残留粘着
剤)等の汚染を水洗処理で洗浄できることを可能とした
ものである。すなわち、それまでのエマルジョンタイプ
のアクリル系粘着剤等を用いたものでは保護部材剥離後
の回路パターン面の洗浄処理を、アセトンやイソプロピ
ルアルコール等の有機溶剤で前洗浄したのち水洗する必
要があり、有機溶剤の使用による環境衛生対策を要する
と共に、工程数が多くて洗浄効率に劣る難点があり、前
記の水膨潤性粘着剤層を有する保護部材はかかる難点の
克服を目的としたものである。
【0004】しかしながら、従来の水膨潤性粘着剤層を
有する保護部材にあっては、半導体ウエハの回路パター
ンを腐食させるなどの問題点があった。かかる腐食問題
は、水膨潤性粘着剤層としたことにより新たに発生した
特有の問題であり、かつ形成ICチップ等の実用を不能
にする重大問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回路パター
ン面に対して腐食等の悪影響をもたらさず、しかも剥離
後の回路パターン面における糊残り量が少なく、かつ水
洗により充分に清澄に洗浄処理できて有機溶剤による前
洗浄を省略できる、半導体ウエハの回路パターン面を被
覆するための保護部材を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性エポキ
シ系架橋剤又は/及び水溶性アジリジン系架橋剤で架橋
処理した水膨潤性粘着剤層を支持フィルム上に有するこ
とを特徴とする、半導体ウエハの回路パターン面を被覆
するための保護部材を提供するものである。
【0007】
【作用】本発明者らは、半導体ウエハの回路パターン面
を被覆するための保護部材を開発するために鋭意研究す
るなかで、従来の水膨潤性粘着剤層を有する保護部材に
おける回路パターン腐食問題は、多価金属キレート化合
物等からなる金属塩系架橋剤の金属イオン等がアルミニ
ウム等からなる配線やパッド等に付着結合し、それが回
路パターンを腐食させて導通不良や短絡等を誘発し、誤
動作を生じさせることによることを究明した。またポリ
イソシアネート化合物やメラミン系化合物、反応性フェ
ノール化合物や非水溶性エポキシ系化合物などからなる
通例の架橋剤では、非反応の架橋剤が回路パターン面に
残留付着して水洗では除去できないことも究明した。
【0008】本発明は、前記知見に基づくものであり、
水溶性のエポキシ系架橋剤やアジリジン系架橋剤を用い
ることで水系粘着剤中に均一性よく分散させることがで
き、ベースポリマー中のカルボキシル基等の架橋基を介
して効率よく架橋処理できて、保護部材剥離後の回路パ
ターン面における糊残り等の汚染を水洗処理で洗浄でき
て有機溶剤による前洗浄を省略できる水膨潤性粘着剤層
の利点を損なうことなく、回路パターンの腐食問題等を
回避することができる。
【0009】
【実施例】本発明の保護部材は、水溶性エポキシ系架橋
剤又は/及び水溶性アジリジン系架橋剤で架橋処理した
水膨潤性粘着剤層を支持フィルム上に有するものであ
る。その例を図1に示した。1が支持フィルム、2が水
膨潤性粘着剤層である。なお3はセパレータである。
【0010】支持フィルムは、半導体ウエハを裏面研磨
処理する際等における衝撃緩和や、保護部材が当該研磨
時の洗浄水等で侵されて剥離が困難となることなどを防
止するためのものである。従って支持フィルムとして
は、耐水性の良好なものが好ましく用いられる。その例
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・(メタ)アクリレート共重合体、エチレ
ン・メチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン・
エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン・プロ
ピレン共重合体、ポリ塩化ビニルの如きプラスチックか
らなる厚さが10〜300μmのフィルムなどがあげら
れる。
【0011】エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・(メタ)アクリレート共重合体、エチレン・プロピレ
ン共重合体の如きゴム弾性に富むプラスチックからなる
良変形性の支持フィルム、なかでも弾性モジュラスが1
〜50kg/cm2の支持フィルムは、粗面に対する密着性
に優れて半導体ウエハの保護機能に優れる保護部材の形
成に有利に用いうる。
【0012】一方、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リカーボネートの如く腰の強い支持フィルムは、保護部
材を自動的に半導体ウエハの回路パターン面に接着する
場合に折れ曲がり接着(回路パターンの露出)等の接着
不良を発生しにくく、自動接着装置に用いるための保護
部材の形成に有利である。
【0013】水膨潤性粘着剤層は、保護部材を半導体ウ
エハの回路パターン面に接着してシールするためのもの
であることから、適度の粘着力と凝集力(保持力)を有
することが要求される。ちなみに、粘着力が低すぎたり
凝集力が不足したりすると、半導体ウエハの裏面研磨時
等に保護部材の剥がれ、浮き、ズレ等が生じて研磨精度
不良や回路パターン面への洗浄汚水の浸入などの重大な
不都合を誘発する。一方、粘着力が高すぎると保護部材
剥離時に半導体ウエハやその回路パターン面が破損した
り、糊残りが発生しやすくなってその洗浄に多時間を要
するなどの不都合を誘発する。
【0014】従って、本発明における水膨潤性粘着剤層
としては、架橋剤で架橋処理して粘着力と凝集力を適度
に調節したものが用いられる。その好ましい粘着力は、
ミラーウエハ(回路パターン形成前の半導体ウエハ面)
に対して、10〜600g/20mm、就中50〜300g
/20mm(常温、180度ピール値、剥離速度300mm/
分)である。また好ましい凝集力は、重量平均分子量が
5万以上のポリマーを40%以上、就中50〜100%
のゲル分率で架橋処理したものである。特に重量平均分
子量が5万〜300万のポリマーを架橋処理して、低分
子量物質の含有を抑制した組成が糊残りの低減の点より
好ましい。
【0015】また本発明の保護部材における水膨潤性粘
着剤層は、保護部材を剥離した後の回路パターン面にお
ける糊残り等の汚染を水洗処理で洗浄できて有機溶剤に
よる前洗浄を不要化するためのものである。かかる水膨
潤性粘着剤層の形成は、例えば(メタ)アクリル酸エス
テルを主体に、これと架橋性官能基を有する共重合性モ
ノマーと、その他の必要に応じての改質モノマーとを乳
化重合方式、バルク重合方式、溶液重合方式等の適宜な
重合方式で調製してなる親水性ポリマーをベースポリマ
ーとする粘着剤を用いて行うことができる。
【0016】前記の粘着剤としては、例えば水溶性ポリ
マーと、水溶性ないし水膨潤性のポリマーを形成する
(メタ)アクリル酸エステルモノマーを成分とするもの
(特開昭59−157162号公報)や、カルボキシル
基含有モノマー及び(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルからなる共重合体中のカルボキシル基を中和した共重
合体塩と、一般式:R4O(R5O)m6で表される親水
性化合物を成分とするもの(特開昭56−70077号
公報)などがあげられる。
【0017】なお前記の水溶性ポリマーの具体例として
は、モノマー成分として例えば、下記の一般式: (ただし、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数2〜4
のアルキレン基、R3は水素又はアルキル基、nは1又
は2以上の整数である。)で表される(メタ)アクリル
酸エステルモノマーや、(メタ)アクリル酸、ビニルピ
ロリドン、アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ビニルメチルエーテルなどの1種又は2種以
上を用いたものなどがあげられる。また前記のモノマー
成分に(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチ
レン等を30重量%以下の割合で用いて共重合させたも
のなどもあげられる。
【0018】一方、水溶性ないし水膨潤性のポリマーを
形成する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、すなわ
ち重合して得られるポリマーが水溶性ないし水膨潤性の
(メタ)アクリル酸エステルモノマーの具体例として
は、前記の(メタ)アクリル酸エステルモノマーや、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0019】他方、前記したカルボキシル基を中和した
共重合体塩におけるカルボキシル基含有モノマー及び
(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる共重合体
の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸の如きカルボキシル基含有モノマ
ー10〜40モル%、ブチル基、イソブチル基、イソア
ミル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、イソオク
チル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基の如
き炭素数が4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル90〜60モル%、及び酢酸ビニ
ル、スチレン、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルの如き他種のビニルモノマー0
〜20モル%よりなる共重合体などがあげられる。
【0020】また一般式:R4O(R5O)m6で表され
る親水性化合物の具体例としては、R4が炭素数1〜4
のアルキル基、R5が炭素数2〜4のアルキレン基、R6
が水素又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアセチル
基であり、mが1〜6の整数であるものなどがあげられ
る。
【0021】本発明における水膨潤性粘着剤層の形成に
好ましく用いうる親水性ポリマーは、(メタ)アクリル
酸又は/及びその誘導体、就中そのホモポリマーのガラ
ス転移温度が−10℃以下となるものをモノマー成分に
用いたものである。ちなみに、当該ホモポリマーを形成
しうるモノマー成分の例としては、式:CH2CHCO
O(C510COO)xHで表されるアクリル酸のカプロ
ラクトン付加物(ただし、xは1〜10である。)を、
xの平均値が1〜5となるように含有するモノマー混合
物などがあげられる。
【0022】水膨潤性粘着剤層を形成するための粘着剤
は例えば、水溶性ないし水膨潤性の親水性ポリマーと、
水溶性エポキシ系架橋剤又は/及び水溶性アジリジン系
架橋剤とを少なくとも含有する溶液や分散液等の水系の
ものとして調製することができる。かかる水系は、水溶
性の架橋剤を均一性よく分散含有する粘着剤を得ること
を目的とする。従ってその分散媒としては、水又は/及
びアルコールやアセトン等の親水性溶媒を用いることが
でき、また必要に応じ親水性溶媒に相溶性の親油性溶媒
を併用することもできる。
【0023】水溶性エポキシ系架橋剤、水溶性アジリジ
ン系架橋剤としては、水溶性の適宜な多官能物を用いう
る。好ましく用いうる水溶性アジリジン系架橋剤として
は、例えば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−
トリス(3−(1−アジリジニル)プロピオネート)な
どのアジリジン化合物があげられる。
【0024】また好ましく用いうる水溶性エポキシ系架
橋剤としては、トリグリシジルイソシアヌレート、ソル
ビトールポリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロー
ルポリグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテルの如き脂肪族グリシジルエーテ
ルや、ソルビタンポリグリシジルエーテルの如き脂環族
グリシジルエーテルなどのエポキシ化合物があげられ
る。
【0025】水溶性エポキシ系架橋剤又は/及び水溶性
アジリジン系架橋剤の配合量は、ベースポリマー100
重量部あたり、15重量部以下、就中1〜10重量部が
好ましい。その配合量が15重量部を超えると、得られ
る水膨潤性粘着剤層が粘着力(回路パターン面のシール
性)、水膨潤性に乏しい場合がある。
【0026】なお粘着剤には、必要に応じて界面活性
剤、(高分子)可塑剤、増粘剤などの公知の添加剤を配
合して粘着特性を改質することもできるが、その場合、
用いる添加剤は、金属塩等を含まないもの、また非イオ
ン系のものが回路パターンの変質防止等の点より好まし
い。
【0027】保護部材の形成は例えば、支持フィルムに
粘着剤を塗工してそれを加熱等により架橋処理する方式
などの粘着テープの形成方法に準じて行うことができ
る。形成する水膨潤性粘着剤層の厚さは、適宜に決定し
てよい。一般には、5〜100μmとされる。
【0028】保護部材における水膨潤性粘着剤層は、図
1に例示の如く、保管時や流通時等における汚染防止等
の点から半導体ウエハに接着するまでの間、セパレータ
3などにより接着保護することが好ましい。セパレータ
は通常、紙、プラスチックフィルム、金属箔などからな
る柔軟な薄葉体で形成され、必要に応じ剥離剤で表面処
理して離型性が付与される。
【0029】本発明の保護部材は、適宜な形態で半導体
ウエハの回路パターン面に接着することができる。予め
半導体ウエハの平面形状に対応する形状に成形した場合
には、半導体ウエハに接着した後の成形処理工程を省略
することができる。一方、予め所定の形態とした保護部
材を長尺のセパレータからなるキャリアテープに所定の
間隔で接着して自動接着装置の適用が可能な形態などと
することもできる。
【0030】なお保護部材は、その接着時や剥離時等に
おける静電気の発生やそれによる半導体ウエハの帯電で
回路が破壊されることなどを防止するため帯電防止能を
有することが好ましい。帯電防止能の付与は、支持フィ
ルムないし水膨潤性粘着剤層への帯電防止剤や導電剤の
添加、支持フィルムへの電荷移動錯体や金属膜等からな
る導電層の付設など、適宜な方式で行うことができ、半
導体ウエハを変質させるおそれのある不純物イオンが発
生しにくい方式が好ましい。またセパレータの接着時や
剥離時にも静電気が発生するので、セパレータに導電層
を設けて帯電しにくくしてもよい。その導電層は適宜な
方法で形成してよい。
【0031】実施例1 アクリル酸メトキシエチル80部(重量部、以下同
じ)、式:CH2CHCOO(C510COO)xH(x
は1〜5の範囲でその平均値が約1.8)で表されるア
クリル酸のカプロラクトン付加物(東亜合成化学社製:
アロニックスM−5300)20部、純水96部、メタ
ノール144部、アゾビスイソブチロニトリル0.17
5部を混合し、フラスコ中で常法により共重合させた重
量平均分子量が15万の共重合体を含有する溶液100
部に、当該共重合体100重量部あたりポリエチレンジ
グリシジルエーテル(架橋剤)5部を加えたアクリル系
粘着剤の溶液を、厚さ100μmのエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体フィルムのコロナ処理面に塗布し80℃で1
0分間加熱架橋して厚さ20μmの水膨潤性粘着剤層を
有する保護部材を得た。
【0032】前記保護部材における水膨潤性粘着剤層の
ミラーウエハに対する粘着力(180度ピール、剥離速
度300mm/分、23℃、65%R.H.、以下同じ)
は、70g/20mmであった。また水膨潤性粘着剤層のゲ
ル分率は、75%であった。なおゲル分率は、支持フィ
ルム上の水膨潤性粘着剤層を剥ぎ取ってメタノール(2
3℃)中に96時間浸漬し、浸漬前後における重量変化
より算出した。
【0033】実施例2 アクリル酸メトキシエチル80部、アロニックスM−5
300:20部、アクリル酸ブチル5部、純水96部、
メタノール144部、アゾビスイソブチロニトリル0.
175部を混合し、フラスコ中で常法により共重合させ
た重量平均分子量が20万の共重合体を用いたほかは実
施例1に準じて保護部材を得た。水膨潤性粘着剤層のミ
ラーウエハに対する粘着力は90g/20mmで、ゲル分率
は80%であった。
【0034】実施例3 架橋剤として2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール
−トリス(3−(1−アジリジニル)プロピオネート)
2部を用いたほかは実施例2に準じて保護部材を得た。
水膨潤性粘着剤層のミラーウエハに対する粘着力は70
g/20mmで、ゲル分率は85%であった。
【0035】比較例1 アクリル酸ブチル80部とアクリロニトリル15部とア
クリル酸5部を酢酸エチル中で常法により共重合させた
重量平均分子量が80万のアクリル系共重合体を含有す
る溶液に、架橋剤としてポリイソシアネート化合物5部
を加えたアクリル系粘着剤の溶液を用いたほかは実施例
1に準じて保護部材を得た。水膨潤性粘着剤層のミラー
ウエハに対する粘着力は80g/20mmで、ゲル分率は7
5%であった。
【0036】比較例2 架橋剤として酢酸亜鉛3部を用いたほかは実施例2に準
じて保護部材を得た。水膨潤性粘着剤層のミラーウエハ
に対する粘着力は170g/20mmで、ゲル分率は0%で
あった。
【0037】評価試験 実施例、比較例で得た保護部材をクラス10のクリーン
ルーム内で、直径4インチ、厚さ0.6mmのミラーウエ
ハに接着した後、常法により半導体ウエハを裏面研磨処
理して厚さ0.25mmとし、得られた研磨ウエハより保
護部材を剥離除去して、研磨時の洗浄水のウエハ界面へ
の浸入の有無を調べた。なお保護部材が半導体ウエハに
接着していた時間は1時間である。
【0038】次に、前記の研磨ウエハを超純水中に浸漬
して3分間超音波洗浄(950kHz)した後、スピンド
ライヤーで乾燥させ、その保護部材剥離面について表面
構成元素比率を測定した。
【0039】他方、実施例、比較例で得た保護部材を直
径4インチ、厚さ0.6mmのミラーウエハのミラー面に
接着して前記に準じ研磨ウエハを得て超音波洗浄後乾燥
させ、その保護部材剥離面上に残留する0.28μm以
上のパーティクル汚染物の数を測定した(レーザー表面
検査装置、LS−5000、日立電子エンジニアリング
社製)。
【0040】前記の結果を表1に示した。
【表1】 *ブランク:初期状態のミラーウエハ面
【0041】表1より、本発明の保護部材によれば、水
洗のみで充分に清澄な半導体ウエハ(回路パターン面)
が得られることがわかる。しかし、比較例1の保護部材
では水洗のみによる汚染物の除去は困難であり、比較例
2の保護部材ではゲル分率が0%で、その架橋がカルボ
キシル基と金属塩を介しイオン結合的に引き合ってなる
もので含水により架橋が解かれるおそれがあり、そのた
めか洗浄水の界面浸入が認められた(シール力不足)。
【0042】なお上記した半導体ウエハの裏面研磨処理
において、実施例で得たいずれの保護部材の場合にも研
磨時に水が浸入したり、研磨屑で回路パターン面が汚染
されたり、保護部材が剥がれたりすることはなく、損傷
防止等のウエハ保護機能は完全であった。また、保護部
材の剥離除去に際しても研磨ウエハを割ることなく容易
に剥離できた。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、半導体ウエハの保護部
材に要求される裏面研磨等の加工時におけるウエハの汚
染防止や破損・損傷防止、剥がれ防止等の保護機能及び
研磨ウエハ等を破損させないスムーズな剥離除去性を満
足させつつ、剥離後の回路パターン面における糊残り等
の残留パーティクル汚染物量が少なく、有機溶剤による
前洗浄をすることなく直接水洗しても充分に清澄に洗浄
処理でき、従って有機溶剤による前洗浄を省略できて洗
浄効率に優れると共に、回路パターン面を腐食させない
保護部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図。
【符号の説明】
1:支持フィルム 2:水膨潤性粘着剤層 3:セ
パレータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/304 321 B 341 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性エポキシ系架橋剤又は/及び水溶
    性アジリジン系架橋剤で架橋処理した水膨潤性粘着剤層
    を支持フィルム上に有することを特徴とする、半導体ウ
    エハの回路パターン面を被覆するための保護部材。
  2. 【請求項2】 水膨潤性粘着剤層が、重量平均分子量5
    万〜300万の親水性ポリマーを40%以上のゲル分率
    で架橋処理したものからなり、そのミラーウエハに対す
    る180度ピールに基づく粘着力が50〜300g/20
    mmである請求項1に記載の保護部材。
  3. 【請求項3】 水膨潤性粘着剤層を形成する親水性ポリ
    マーが、(メタ)アクリル酸又は/及びガラス転移温度
    が−10℃以下のホモポリマーを形成する(メタ)アク
    リル酸誘導体をモノマー成分とするものである請求項1
    又は2に記載の保護部材。
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JP (1) JPH07242860A (ja)

Cited By (6)

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