JP3950544B2 - 表面保護フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的表面の凹凸が平坦な種々の板状部材の表面に仮着され、ゴミの付着や傷つきが生じないようにその表面を保護するのに用いられる表面保護フィルムに関し、より詳しくは、特に、シャドウマスク製造時のエッチング工程における非エッチング面上に設けられるレジスト膜あるいはエッチング抵抗膜を保護するのに好適に用いられる表面保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
シャドウマスク製造時のエッチング工程においては、エッチングを受ける面と反対面には、レジスト膜あるいはエッチング抵抗膜が設けられている。これらの膜がエッチング液から保護されるように、通常はその上には表面保護フィルムが貼り付けられる。そして、表面保護という目的を達成した後、このフィルムは剥離される。従来より、この表面保護フィルムとしては、ポリエステルフィルムの片面にアクリル系粘着剤からなる層と、その反対面にシリコーン系剥離剤からなる層が設けられたフィルムが使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の表面保護フィルムを用いた場合、酸性エッチング液によるエッチング工程およびアルカリ溶液によるレジスト除去工程においてシリコーン系剥離剤が脱落し、酸性エッチング液およびアルカリ溶液を汚染してしまうという問題があった。また、ポリエステルフィルムの表面が酸性エッチング液やアルカリ溶液、および工程中の熱によって加水分解されやすいために、ポリエステルフィルム背面の水の濡れ性が向上してしまい、レジスト除去後の水洗浄・乾燥工程後でもポリエステルフィルム背面に水が残留してしまうという問題があった。さらに、上記の表面保護フィルムで使用されるアクリル系粘着剤は、各工程における熱の影響を受けて粘着力が上昇し易いため、表面保護という目的を達成した後、当該表面保護フィルムを剥がす際に被着体からの剥離性が悪く、時としてシャドウマスク材が変形してしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記の問題を解決しようとするものであり、その目的は、シャドウマスク製造時のエッチング工程やレジスト除去工程において、エッチング液およびアルカリ溶液の汚染および基材表面の加水分解がなく、さらに剥がす際に被着体からの剥離性が良好である表面保護フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の問題を達成するため鋭意、研究、検討した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち、本発明は以下の通りである。
ポリプロピレン系樹脂を70%以上含有する基材フィルム上に粘着剤層が形成されてなる表面保護フィルムであって、上記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2種以上と、ヒドロキシル基を有するビニル系モノマーとの共重合体であって、Foxの式により求められるガラス転移温度が−25〜−10℃である共重合体を、上記ヒドロキシル基と反応し得る架橋剤で架橋して溶剤不溶分率を85重量%以上にしたものであることを特徴とする、エッチング工程又はレジスト除去工程で使用するための表面保護フィルム。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明する。本発明の表面保護フィルムはポリプロピレン系樹脂を70%以上含有する基材フィルム上に粘着剤層が形成されてなる。この粘着剤層は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと官能基を有するビニル系モノマーとの共重合体を、当該官能基と反応し得る架橋剤で架橋してなる。
【0007】
本発明で使用される(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルアクリレート、ノニルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、これらのアルキル部は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。また、これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、1種を単独で使用してもよいし、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0008】
本発明で使用される官能基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有するビニル系モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するビニル系モノマー等が挙げられる。これらのビニル系モノマーは、1種を単独で使用してもよいし、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0009】
官能基を有するビニル系モノマーの含有量は、共重合体を構成する全モノマー中、0.5〜10モル%が好ましい。当該含有量が0.5モル%未満の場合、共重合体を後述する架橋剤により充分に架橋できず、粘着剤層の溶剤不溶分率が低くなる。当該含有量は1〜8モル%がより好ましい。
【0010】
上記の(メタ)アクリル酸エステルモノマーと上記の官能基を有するビニル系モノマーとの共重合体は、従来公知の方法により製造される。また、必要に応じて、重合開始剤等を使用できる。
【0011】
当該共重合体においては、以下に示すFoxの式により求められるガラス転移温度は、−25〜−10℃、好ましくは−23〜−12℃である。
【0012】
【数1】
Figure 0003950544
【0013】
ここで、Tgmixは共重合体のTgを示し、Tg1、Tg2、Tg3、・・・はそれぞれ第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー、・・・のTgを示し、W1、W2、W3、・・・はそれぞれ第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー、・・・の重量分率を示す。
【0014】
当該ガラス転移温度が−25℃未満であると、このような共重合体から得られる粘着剤層を有する表面保護フィルムをレジスト膜等に貼り付けた場合に、エッチング工程等の工程中の熱により粘着剤層の粘度が大きく低下し、粘着剤層の端部から粘着剤層とレジスト膜の界面にエッチング液がしみ込んでしまい、レジスト膜の保護に役目を果たせなくなる。逆に当該ガラス転移温度が−10℃を超えると、このような共重合体から得られる粘着剤層の常温における初期粘着力が不足して、表面保護フィルムをレジスト膜に貼り付けた場合、当該フィルムが剥がれたり、あるいは粘着剤層の端部から粘着剤層とレジスト膜の界面にエッチング液がしみ込んでしまい、レジスト膜の保護に役目を果たせなくなる。
【0015】
上記共重合体を架橋剤により架橋して粘着剤層を構成するが、その架橋は、上記のビニル系モノマーの官能基と架橋剤の反応によるものである。当該架橋剤は、上記のビニル系モノマーの官能基と反応し得る基を少なくとも2つ以上有する化合物であり、例えば、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート、メチレンジイソイアネート系等の多官能性イソシアネート化合物;テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルp−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルo−トルイジン等のポリグリシジルアミン化合物等が挙げられる。これらの架橋剤は1種を単独で使用してもよいし、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0016】
本発明においては、粘着剤層の溶剤不溶分率は85重量%以上、好ましくは90重量%以上である。当該溶剤不溶分率が85重量%未満であると、表面保護という目的を達成した後、当該表面保護フィルムを剥がす際に被着体からの剥離性が悪くなり、実用上問題がある。
【0017】
本発明においては、溶剤不溶分率は以下の方法により測定される。即ち、表面保護フィルムの粘着剤層を約0.1gを採取、精秤(a(g))し、これをテフロン膜に包み、これを酢酸エチルに浸漬する。浸漬1週間後、乾燥後の重量を測定(b(g))し以下の式により溶剤不溶分率を求める。
溶剤不溶分率(重量%)=(b/a)×100
【0018】
上記の架橋剤の配合量は、上記共重合体に使用される官能基を有するビニル系モノマーの含有量にもよるが、共重合体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜8重量部である。当該配合量が1重量部未満であると、共重合体が充分に架橋されず、粘着剤層の溶剤不溶分率が低くなる傾向にある。逆に当該配合量が10重量部を超えると、粘着剤層の初期粘着力が不足する傾向がある。
【0019】
本発明の表面保護フィルムは、基材として、ポリプロピレンを70重量%以上、好ましくは75重量%以上含むフィルムを使用する。ポリプロピレンの含有量が70重量%未満であると、基材フィルムはエッチング工程における熱によって寸法が変化して、表面保護フィルムが被着体(レジスト膜)から浮いて、エッチング液が粘着剤層とレジスト膜の間にしみ込んでしまう。本発明においては、ポリプロピレンは、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー等の一般的に知られているポリプロピレン系樹脂を含むものである。
【0020】
また、当該基材フィルムには、30重量%以下の範囲で、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系樹脂が混合されていてもよい。
【0021】
基材フィルム上への粘着剤層の形成方法は従来公知の方法が採用されるが、上記共重合体と架橋剤を含む粘着組成物の溶液を塗布後、加熱等の処理により当該組成物を架橋させる方法が好ましい。
【0022】
本発明の表面保護フィルムにおいては、粘着剤層の溶剤不溶分率が85重量%以上であるので、粘着剤層の接着力が経時変化が少なく、初期粘着力と殆ど変わらないので、表面保護という目的を達成した後、当該表面保護フィルムを剥がす際に被着体からの剥離性が良好となる。
【0023】
また、本発明の表面保護フィルムにおいては、粘着剤層中の共重合体のガラス転移温度が特定の範囲であるため、表面保護フィルムをレジスト膜に貼り付けた場合、当該フィルムが剥がれることがなく、また粘着剤層の端部から粘着剤層とレジスト膜の界面にエッチング液がしみ込むことがない。
【0024】
また、本発明の表面保護フィルムにおいては、当該基材フィルムはポリプロピレン系フィルムであるので、ポリエステルフィルムと異なり、エッチング工程の酸性エッチング液やレジスト除去工程のアルカリにより加水分解を受けないので、基材フィルムの水の対する濡れ性が向上することがない。従って、その後の乾燥工程後に基材フィルム表面に水が残留することがない。
【0025】
さらに、本発明の表面保護フィルムにおいては、基材フィルム中のポリプロピレンの含有量が70重量%以上であるため、基材フィルムがエッチング工程における熱によって寸法の変化が殆どないので、表面保護フィルムが被着体(レジスト膜)から浮いて、エッチング液が粘着剤層とレジスト膜の間にしみ込んでしまうことがない。
【0026】
さらに、本発明の表面保護フィルムにおいては、基材フィルムの粘着剤層形成面と反対面にシリコーン系剥離剤層が形成されていないので、エッチング工程やレジスト除去工程のエッチング液やアルカリ液を汚染することがない。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。また、各物性の測定方法を下記に示す。
1)共重合体のガラス転移温度(Tg)
Foxの式に従うものとして、以下の式より求めた。
【0028】
【数2】
Figure 0003950544
【0029】
ここで、Tgmixは共重合体のTgを示し、Tg1、Tg2、Tg3、・・・はそれぞれ第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー、・・・のTgを示し、W1、W2、W3、・・・はそれぞれ第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー、・・・の重量分率を示す。
【0030】
2)粘着剤層の溶剤不溶分率(重量%)
表面保護フィルムから粘着剤層を約0.1gを採取、精秤(a(g))し、これをテフロン膜に包み、酢酸エチルに浸漬する。浸漬1週間後、乾燥後の重量を測定(b(g))し、以下の式により溶剤不溶分率を求めた。
溶剤不溶分率(重量%)=(b/a)×100
【0031】
3)初期粘着力
0.14mmのシャドウマスク用鉄−ニッケル合金薄板に、下記組成の感光剤溶液を塗布し、80℃で3分間乾燥して厚さ約5μmの感光膜を形成した。
Figure 0003950544
以上の組成に水を加えて20℃における粘度を70cpとした。
この感光膜を被着面として、表面保護フィルムをラミネーターを用いて圧力8kg/cm(線圧換算)、速度0.3m/分で貼り合わせた。その後、引張速度0.3m/分、角度180°で表面保護フィルムを剥した時の剥離力を初期粘着力とした。本発明においては初期粘着力は10〜150gf/20mm程度であれば良好である。
【0032】
4)エッチング液のしみ込みテスト
初期粘着力の測定で使用した感光膜に表面保護フィルムをラミネーターを用いて圧力8kg/cm(線圧換算)、速度0.3m/分で貼り合わせ、これを塩化第二鉄液(ボーメ濃度45度、液温60℃)中に10分間浸漬した。この後、これを取り出し水洗した後、感光膜と粘着剤層との界面に液がしみ込んでいるかどうかを目視にて評価した。
【0033】
5)剥離力
初期粘着力の測定で使用した感光膜に表面保護フィルムをラミネーターを用いて圧力8kg/cm(線圧換算)、速度0.3m/分で貼り合わせ、これを60℃で10分間、その後90℃で10分間、さらに120℃で1分間加熱した。その後、引張速度0.3m/分、角度180°で表面保護フィルムを剥した時の剥離力を測定した。本発明においては剥離力は10〜200gf/20mm程度であれば良好である。
【0034】
実施例1
冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌装置を備えた反応容器に、ブチルアクリレート68重量部、メチルメタクリレート29重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジクロライド0.1重量部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5重量部および水100重量部を投入して、80℃で5時間乳化重合し、15重量%アンモニア水にてpH7.0に調整して固形分50重量%の共重合体エマルジョンを得た。
このエマルジョンを塩酸で塩析し、その後水洗、乾燥してアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体をトルエンに溶解し、この溶液に、アクリル共重合体の固形分100重量部に対してトリメチロールプロパントリレンジイソシアネート3重量部を添加、混合し、粘着組成物溶液とした。片面をコロナ処理した厚さ30μmのホモポリプロピレンフィルム上に、乾燥後の塗膜が5μmとなるようにこの溶液を塗布した後、80℃の乾燥機で2分間乾燥して粘着剤層を形成し、表面保護フィルムを得た。
【0035】
実施例2
ブチルアクリレートを64重量部、メチルメタクリレートを33重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0036】
実施例3
ブチルアクリレートを60重量部、メチルメタクリレートを37重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0037】
実施例4
実施例2と同じ粘着組成物溶液を、片面をコロナ処理した厚さ40μmのフィルム(ホモポリプロピレン/低密度ポリエチレン=70/30(重量比)のブレンドフィルム)上に、実施例1と同様の方法により塗布、乾燥して表面保護フィルムを得た。
【0038】
比較例1
ブチルアクリレートを79重量部、メチルメタクリレートを18重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0039】
比較例2
ブチルアクリレートを59重量部、メチルメタクリレートを38重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0040】
比較例3
実施例2と同じ粘着組成物溶液を、片面をコロナ処理した厚さ40μmのフィルム(ホモポリプロピレン/低密度ポリエチレン=60/40(重量比)のブレンドフィルム)上に、実施例1と同様の方法により塗布、乾燥して表面保護フィルムを得た。
【0041】
比較例4
実施例2において、ポリマー固形分100重量部に対してトリメチロールプロパントリレンジイソシアネートを1重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0042】
実施例1〜4および比較例1〜4の共重合体、粘着剤層の溶剤不溶分率および表面保護フィルムについて評価した。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003950544
【0044】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の表面保護フィルムは、粘着剤層の溶剤不溶分率が高いので、表面保護という目的を達成した後、当該表面保護フィルムを剥がす際に被着体からの剥離性が良好である。
また、本発明の表面保護フィルムは、粘着剤層中の共重合体のガラス転移温度が特定の範囲であるため、表面保護フィルムをレジスト膜に貼り付けた場合、当該フィルムが剥がれることがなく、また粘着剤層の端部から粘着剤層とレジスト膜の界面にエッチング液がしみ込むことがない。
また、基材フィルムがポリオレフィンフィルムであるため、エッチング工程の酸性エッチング液やレジスト除去工程のアルカリにより加水分解を受けないので、基材フィルムの水に対する濡れ性が向上することがなく、従って、その後の乾燥工程後に基材フィルム表面に水が残留することがない。さらに、基材フィルム中のポリプロピレンの含有量が70重量%以上であるため、基材フィルムがエッチング工程における熱によって寸法の変化が殆どないので、表面保護フィルムが被着体(レジスト膜)から浮いて、エッチング液が粘着剤層とレジスト膜の間にしみ込んでしまうことがない。
従って、本発明の表面保護フィルムは、特にシャドウマスク製造時のエッチング工程における非エッチング面上に設けられるレジスト膜あるいはエッチング抵抗膜を保護するのに好適に用いられる。

Claims (1)

  1. ポリプロピレン系樹脂を70%以上含有する基材フィルム上に粘着剤層が形成されてなる表面保護フィルムであって、
    前記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2種以上と、ヒドロキシル基を有するビニル系モノマーとの共重合体であって、Foxの式により求められるガラス転移温度が−25〜−10℃である共重合体を、前記ヒドロキシル基と反応し得る架橋剤で架橋して溶剤不溶分率を85重量%以上にしたものであることを特徴とする
    エッチング工程又はレジスト除去工程で使用するための表面保護フィルム。
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