JPH07239911A - 二値化処理方法 - Google Patents

二値化処理方法

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JPH07239911A
JPH07239911A JP6054600A JP5460094A JPH07239911A JP H07239911 A JPH07239911 A JP H07239911A JP 6054600 A JP6054600 A JP 6054600A JP 5460094 A JP5460094 A JP 5460094A JP H07239911 A JPH07239911 A JP H07239911A
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斎之郎 竹内
Osamu Taniguchi
修 谷口
Tsutomu Watanabe
務 渡辺
Keiju Takayama
桂樹 高山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズが存在したり、対象物にカスレやボケ
がある場合でも、対象物を背景から明確に分離できるよ
うなしきい値を設定することができる二値化処理方法を
提供する。 【構成】 鋳片にマーキングされた文字を撮像して得ら
れた画像信号に基づいて、各文字の外接長方形の範囲内
で濃度分布を計測する。その後、濃度分布を二つのクラ
スにC0 ,C1 に分けたときにクラス間分散σB 2(k)を
最大にする濃度レベルkC を所定の濃度レベル範囲δk
内で求める。ここで、濃度レベル範囲δkは、実際に文
字と背景とが分離している濃度レベルの付近を特定する
ものであり、予め印字されることが分かっている各文字
とその背景との面積の割合に応じて設定される。そし
て、このようにして得られた濃度レベルkC を文字と背
景とを分離するしきい値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対象物を撮像して得ら
れた画像を二値画像に変換する二値化処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理を行う際には、画像の特徴を抽
出する前の段階の処理として、画像を対象物と背景とに
分離する必要がある。このような画像の分離を行うとき
には、濃度レベルにしきい値を与えて、画像を二値化処
理する。この二値化処理技術に関しては、今まで様々な
方法が提案されている。たとえば、固定二値化法、モー
ド法、ピーク法、判別分析法、それにPタイル法等があ
る。
【0003】固定二値化法は、ある一定の濃度レベルで
対象物と背景の分離が可能である場合に有効な方法であ
り、固定したしきい値により画像を二値化する。また、
モード法又はピーク法は、たとえしきい値が照明等の影
響で変動したとしても、濃度分布が対象物の平均濃度レ
ベル付近と背景の平均濃度レベル付近にそれぞれ一つず
つのピークを持つ双峰形の分布になっているような、対
象物と背景との分離が可能な場合に有効な方法である。
モード法では、二つのピークの間の谷の底に対応する濃
度レベルにしきい値を設定する。一方、ピーク法では、
二つのピークに基づいてしきい値を設定する。
【0004】また、判別分析法は、濃度分布においてピ
ークがある程度重なっていて、対象物と背景の明確なピ
ークが得られない場合に有効な方法である。この判別分
析法では、クラス間分散を利用してしきい値を設定す
る。クラス間分散の評価式としては、大津辰之氏による
ものと、J.Kittler によるものが有名である。更に、P
タイル法は、予め対象物と背景との面積の割合が分かっ
ている場合に有効な方法であり、この面積の割合を利用
してしきい値を設定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、たとえば熱
間で鋳片にマーキングされた文字は、印字のカスレやボ
ケが多く、また、鋳片表面にはスケールの付着等による
ノイズも存在する。このようなカスレやボケ等がある文
字についての画像や、ノイズが存在する画像を認識する
場合、上記の各二値化処理方法では、以下のような問題
がある。
【0006】固定二値化法では、予め設定したしきい値
がノイズ部分の濃度分布の範囲に含くまれると、ノイズ
の影響が残ってしまい、安定した二値画像を得ることが
できない。また、ピーク法やモード法では、カスレやボ
ケにより文字と背景の濃度分布の山や谷が重なることが
あり、しかも、ノイズにより山のピーク点や谷の部分の
位置が本来の位置からずれることがあるため、安定した
二値画像を得ることができない。更に、判別分析法で
は、ノイズが存在したり、文字がカスレたりボケたりし
ていると、しきい値が高めに設定される傾向があるた
め、文字の一部が欠けたりすることがあり、良好な二値
画像を得ることができない。一方、Pタイル法では、予
め設定した文字と背景との面積の割合に適合した文字に
ついては良好な二値画像を得ることができるが、設定さ
れた面積の割合と不適合な文字に対しては、ノイズが発
生したり、文字の一部が欠けたりすることがあり、この
方法にも使用上の限界がある。
【0007】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、ノイズが存在したり、対象物にカスレやボケが
ある場合でも、対象物を背景から明確に分離できるよう
なしきい値を設定することができる二値化処理方法を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明に係る二値化処理方法は、対象
物を撮像して得られた画像に基づいて前記対象物の外接
長方形の範囲内で濃度分布を計測した後、前記濃度分布
を二つのクラスに分けたときにクラス間分散を最大にす
る濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で求め、前記濃
度レベルを前記対象物と背景とを分離するしきい値とし
て設定することにより前記画像を二値画像に変換するこ
とを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の発明に係る二値化処理方法
は、請求項1記載の発明において、前記濃度レベル範囲
を、前記対象物の種類が既知である場合に、前記各対象
物と前記背景との面積の割合に応じて設定することを特
徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明に係る画像処理装置
は、対象物を撮像して得られた画像に基づいて前記対象
物の位置を特定する切り出し手段と、前記切り出し手段
により位置が特定された前記対象物の外接長方形の範囲
内で濃度分布を計測する濃度分布計測手段と、前記濃度
分布を二つのクラスに分けたときにクラス間分散を最大
にする濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で求め、前
記濃度レベルを前記対象物と背景とを分離するしきい値
として設定するしきい値計算手段と、前記しきい値に基
づいて前記画像を二値画像に変換する二値化処理手段と
を備えることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明は前記の構成によって、濃
度分布を二つのクラスに分けたときにクラス間分散を最
大にする濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で求め、
その濃度レベルを対象物と背景とを分離するしきい値と
して設定することにより、ノイズ等の影響によって実際
に対象物と背景とが分離している濃度レベルよりも大き
くずれた濃度レベルにしきい値が設定される可能性を排
除し、しきい値を実際に文字と背景とが分離している濃
度レベルの近傍において設定することができる。したが
って、たとえノイズがあったり、ボケ、カスレ等の印字
品質の悪い画像でも、対象物を背景から明確に分離でき
るようなしきい値を設定することができ、安定した二値
画像を得ることができる。
【0012】請求項2記載の発明は前記の構成によっ
て、濃度レベル範囲を、対象物の種類が既知である場合
に、各対象物と背景との面積の割合に応じて設定するこ
とにより、実際に文字と背景とが分離している濃度レベ
ルの範囲を正確に選定することができる。
【0013】請求項3記載の発明は前記の構成によっ
て、濃度分布を二つのクラスに分けたときにクラス間分
散を最大にする濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で
求め、その濃度レベルを対象物と背景とを分離するしき
い値として設定するしきい値計算手段を設けたことによ
り、ノイズ等の影響によって実際に対象物と背景とが分
離している濃度レベルよりも大きくずれた濃度レベルに
しきい値が設定される可能性を排除し、しきい値を実際
に文字と背景とが分離している濃度レベルの近傍におい
て設定することができる。したがって、ノイズ等にあま
り影響されない安定した二値画像を得ることができるた
め、かかる二値画像に基づいて画像の識別等を正確に行
うことができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1及び図2は本発明の一実施例である
二値化処理方法を説明するための図、図3はその二値化
処理方法を用いた画像処理装置の概略構成図である。
【0015】図3に示す画像処理装置は、センサ12
と、照明装置14と、撮像手段としてのCCDカメラ1
8と、A/D変換部22と、画像メモリ24と、文字切
り出し部26と、濃度分布計測回路28と、しきい値計
算回路32と、第一画像処理用メモリ34と、二値化処
理部36と、特徴抽出部38と、画像認識部42と、第
二画像処理用メモリ44とを備えるものである。本実施
例では、熱間で鋳片2にマーキングされた文字を認識す
る場合について考える。ここで、かかる文字は、印字の
カスレやボケが多く、しかも、鋳片2の表面にはスケー
ルの付着等によるノイズも存在することが多い。また、
印字される文字としては、「0」から「9」までの十種
類の数字であるとする。尚、鋳片2はコンベア等の搬送
手段(不図示)で搬送される。
【0016】センサ12は、搬送される鋳片2がCCD
カメラ18に近づいて、撮像位置に到達したことを検知
し、検知信号を出力するものである。照明装置14は、
鋳片2に照射する光源であり、この照明下で鋳片2の印
字部分が撮像される。
【0017】CCDカメラ18は、撮像レンズにより撮
像素子上に鋳片2の印字部分についての光学像を二次元
の画像として結像させ、撮像素子上で光電変換を行って
光学像に対応した電荷を一次元の電気信号として出力す
る。撮像素子から得られた一次元の電気信号は、画像信
号としてA/D変換部22に出力される。また、A/D
変換部22は、CCDカメラ18から出力された画像信
号をディジタル信号に変換して出力するものである。画
像メモリ24は、A/D変換器22から出力された画像
信号を一時記憶するものであり、センサ12からの検知
信号を取り込むタイミングで画像信号を取り込む。
【0018】文字切り出し部26は、画像メモリ24に
記憶された画像信号に基づいて各文字の位置を特定する
ものである。たとえば、文字切り出し部26では、ま
ず、濃度レベルが所定の値以上である画素の数を集計
し、これをx方向及びy方向に射影した射影ヒストグラ
ムを求める。そして、y方向に射影した射影ヒストグラ
ムにおいて、山の数を調べることにより印字文字の行数
が分かり、各山の両端の座標を調べることにより文字の
各行が存在する範囲のy座標が求められる。また、x方
向に射影した射影ヒストグラムにおいて、山の数を調べ
ることにより印字文字の文字数が分かり、各山の両端の
座標を調べることにより各文字が存在する範囲のx座標
が求められる。このようにして、各文字の位置を特定す
ることができる。
【0019】濃度分布計測回路28は、文字切り出し部
26により位置が特定された各文字について、その外接
長方形の範囲内で濃度分布を計測するものである。しき
い値計算回路32は、濃度分布計測回路28で得られた
各文字の外接長方形の範囲での濃度分布を二つのクラス
に分けたときに、クラス間分散を最大にする濃度レベル
を所定の濃度レベル範囲内で求めるものである。そし
て、このようにして得られた濃度レベルが文字と背景と
を分離するしきい値として設定される。尚、濃度レベル
は0から255までの階調に分けられており、濃度レベ
ルが低いほど画像は黒く、濃度レベルが高いほど画像は
白い。また、本実施例の入力画像においては、背景が黒
く、文字が白く現れているものとする。
【0020】第一画像処理用メモリ34は、しきい値計
算回路32でクラス間分散を最大にする濃度レベルを求
める際に用いる濃度レベル範囲を記憶する。この濃度レ
ベル範囲は、実際に文字と背景とが分離している濃度レ
ベルの近傍を特定するものである。通常、印字される文
字の種類が既知である場合が多いので、この濃度レベル
範囲としては、各文字についての外接長方形の面積に対
する文字の面積の割合に応じて設定する。ここでは、外
接長方形の面積に対する文字の面積の割合のうち、最大
のものωS max と最小のものωS min とを記憶してい
る。たとえば、本実施例においては、「0」から「9」
までの数字のうち、その外接長方形の面積に対する数字
の面積の割合が最も大きいのは、「8」であり、その割
合は約55%である。また、最も小さいのは、「1」で
あり、その割合は約35%である。したがって、ω
S max は55/100となり、ωS min は35/100
となる。ただし、一般に、ωS min とωS max の値は、
印字される文字の太さ等によっても変動する。また、第
一画像処理用メモリ34は、クラス間分散の設定値σ
max 2 を記憶している。ここでは、クラス間分散の初期
設定値σmax 2 をゼロとしている。
【0021】二値化処理部36は、しきい値計算回路3
2で得られたしきい値に基づいて各文字毎に画像信号の
二値化を行い、二値画像に変換するものであり、特徴抽
出部38は、二値化処理部36において得られた二値画
像から特徴量を抽出するものである。また、第二画像処
理用メモリ44は、予め印字されることが分かっている
各文字についての所定の基準となる特徴量を記憶するも
のであり、画像認識部42は、特徴抽出部38から抽出
された特徴量を第二画像処理用メモリ44に記憶された
基準特徴量と比較することにより、文字を認識するもの
である。
【0022】次に、本実施例の画像処理装置の動作につ
いて説明する。まず、鋳片2がCCDカメラ18に近づ
くと、センサ12は鋳片2を検知し検知信号を出力する
と共に、CCDカメラ18は照明装置14によるこの照
明下で鋳片2に印字された文字を撮像する。CCDカメ
ラ18から出力された画像信号は、A/D変換部22で
ディジタルの画像信号に変換された後、画像メモリ24
がセンサ12からの検知信号を取り込むタイミングで画
像メモリ24に取り込まれる。
【0023】文字切り出し部26は、画像メモリ24に
記憶された画像信号に基づいて各文字の位置を特定す
る。そして、濃度分布計測回路28において、文字切り
出し部26により位置が特定された各文字について、そ
の外接長方形の範囲で濃度分布が計測される。一例とし
て、ノイズが存在する画像について、図1(d)に示す
ような濃度分布を計測したとする。この場合、背景は図
1(a)に示すような濃度分布、文字は図1(b)に示
すような濃度分布、そして、ノイズは図1(c)に示す
ような濃度分布になっていると考えられる。ここで、図
1(a)〜(d)において、横軸は濃度レベルを、縦軸
は画素の度数を表す。
【0024】次に、しきい値計算回路32において、文
字と背景とを分離するしきい値を、クラス間分散を用い
て計算する。いま、クラス間分散について説明する。ま
ず、図1(d)に示すように、ある濃度レベルkで、濃
度分布を濃度レベルがk以下のクラスC0 と濃度レベル
がk+1以上のクラスC1 とに分ける。このようなクラ
ス分けを行うことは、背景をクラスC0 、文字をクラス
1 とみなすことに対応する。本実施例では、大津辰之
氏によるクラス間分散の評価式を使用する場合を例とし
て挙げる。大津辰之氏によるクラス間分散σB 2(k)の評
価式は、 σB 2(k)=ω0 (μ0 −μT 2 +ω1 (μ1 −μT 2 ・・・・(1) で与えられる。ここで、ω0 は全画素数に対するクラス
0 に含まれる画素数の割合、ω1 は全画素数に対する
クラスC1 に含まれる画素数の割合、μ0 はクラスC0
における平均濃度レベル、μ1 はクラスC1 における平
均濃度レベル、μT は全体の平均濃度レベルである。す
なわち、濃度レベルiの画素数をni 、全画素数をNと
すると、濃度レベルiの画素数の割合Pi =ni /Nを
用いて、ω0 ,ω1 ,μ0 ,μ1 及びμT は、
【数1】 と表される。このクラス間分散σB 2(k)は、全体の平均
濃度レベルμT に対する二つのクラスC0 ,C1 のばら
つきの度合を表すものである。クラス間分散σB 2(k)が
小さくなるほど、二つのクラスC0 ,C1 は全体の平均
濃度レベルμT の付近に分布していると考えられ、一
方、クラス間分散σB 2(k)が大きくなるほど、二つのク
ラスC0 ,C1 は全体の平均濃度レベルμT から離れた
ところに分布していると考えられる。
【0025】本実施例では、クラス間分散σB 2(k)を最
大にする濃度レベルを、第一画像処理用メモリ34に記
憶された所定の濃度レベル範囲内で求める。すなわち、
しきい値計算回路32では、(1)式で与えられるクラ
ス間分散σB 2(k)を最大にする濃度レベルkC を、 ωS min ≦ω1 ≦ωS max ・・・・(2) という条件のもとで解く。たとえば、図1(d)に示す
ような画像にノイズが存在する濃度分布に対して、クラ
ス間分散σB 2(k)を求めると、図1(e)に示すような
分布が得られる。この場合、従来の判別分析法では、実
際に文字と背景とが分離している濃度レベルよりも大き
な方向にずれた濃度レベルkT にしきい値が設定され
る。しかし、本実施例の二値化処理方法では、(2)式
に対応する所定の濃度レベル範囲δkにおいて、クラス
間分散σB 2(k)を最大にする濃度レベルを求めるので、
ノイズ等の影響により濃度レベルkT にしきい値が設定
される可能性を排除し、しきい値を濃度レベルkC に設
定することができる。
【0026】次に、しきい値計算回路32の動作を、図
2に示すフローチャートにしたがって説明する。最初
に、濃度分布計測回路28で計測された濃度分布に基づ
いて、μT を計算する(step 2)。そして、クラスを分
ける濃度レベルkを0から順に255まで設定する(st
ep 4)。step 6では設定された濃度レベルkが255以
下であるか否かを判断する。濃度レベルkが255以下
であるときには、step 8に移行する。まず、濃度レベル
k=0に対してω0 を計算した後(step 8)、このω0
を用いてω1 をω1 =1−ω0 から求める(step12)。
次に、このω1 が(2)式を満たすかどうかを判定する
(step14)。ω1 が(2)式を満たしていなければ、st
ep 4に戻る。一方、ω1 が(2)式を満たしていれば、
μ0 ,μ1 を計算する(step16)。そして、これまで算
出したω0 ,ω1 ,μ0 ,μ1 及びμT を用いて、
(1)式によりクラス間分散σB 2(k)を計算する(step
18)。
【0027】次に、このクラス間分散σB 2(k)が第一画
像処理用メモリ34に記憶されたクラス間分散の設定値
σmax 2 (この初期設定値はゼロである。)以上である
か否かを判定する(step22)。クラス間分散σB 2(k)が
その設定値σmax 2 より小さければ、step 4に戻る。一
方、クラス間分散σB 2(k)がその設定値σmax 2 以上で
あれば、このときのkを現段階での最適なしきい値とみ
なし(step26)、クラス間分散の設定値σmax 2 をこの
クラス間分散σB 2(k)に更新する。この更新されたクラ
ス間分散の設定値σmax 2 =σB 2(k)は、第一画像処理
用メモリ34に記憶され(step28)、step 4に戻る。次
に、step 4においては、いま設定した濃度レベルよりも
1だけ大きい濃度レベルで、濃度分布を二つのクラスに
分ける。そして、上記と同様の処理を行い、かかる処理
を濃度レベルk=255まで繰り返して(step 6)、図
1のフローチャートが終了する。こうして、最終的に、
所定の濃度レベル範囲内でクラス間分散σB 2(k)の最大
値σmax 2 が求められ、この最大値を与える濃度レベル
C が文字と背景とを分離するしきい値として選定され
る。
【0028】その後、二値化処理部36で、しきい値計
算回路32で得られたしきい値に基づいて各文字毎に画
像メモリ24に記憶された画像情報の二値化を行い、二
値画像を得る。そして、特徴抽出部38では、二値化さ
れた画像情報について特徴量を抽出し、画像認識部42
において、その特徴量を、第二画像処理用メモリ44に
記憶された対応する基準特徴量と比較することにより文
字の認識を行う。そして、かかる認識結果は表示装置
(不図示)等に出力される。
【0029】次に、本実施例の二値化処理方法で処理し
た画像の例を説明する。図4(a)は原画像を示す図で
あり、同図(b)は(a)の原画像を従来の判別分析法
により処理して得られた二値画像を示す図、同図(c)
は(a)の原画像を本実施例の二値化処理方法により処
理して得られた二値画像を示す図である。ここでは、鋳
片に三つのマーキング文字「3」、「1」、「8」が印
字されており、図4(a)に概略的に描いた原画像では
わかりにくいかもしれないが、これらの文字にはボケや
カスレがある。従来の判別分析法により二値化処理を行
った場合には、図4(b)に示すように、十分認識が可
能な二値画像が得られない。一方、本実施例の方法によ
り二値化処理を行った場合には、ボケ、カスレ等の印字
品質の悪い画像でも文字を背景から明確に分離できるよ
うなしきい値を設定することができるため、図4(c)
に示すように、安定した二値画像を得ることができる。
【0030】本実施例の二値化処理方法では、濃度分布
を二つのクラスに分けたときにクラス間分散を最大にす
る濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で求め、その濃
度レベルを文字と背景とを分離するしきい値として設定
することにより、ノイズ等の影響によって実際に文字と
背景とが分離している濃度レベルよりも大きくずれた濃
度レベルにしきい値が設定される可能性を排除し、しき
い値を実際に文字と背景とが分離している濃度レベルの
近傍において設定することができる。したがって、従来
の判別分析法とPタイル法との長所を両方取り込んだこ
とになり、ノイズがある画像や、ボケ、カスレ等の印字
品質の悪い画像でも、文字を背景から明確に分離できる
しきい値を設定することができ、安定した二値画像を得
ることができる。また、本実施例の二値化処理方法を用
いてしきい値を設定し、このしきい値を用いて画像処理
を行う画像処理装置では、ノイズ等にあまり影響されな
い安定した二値画像を得ることができるため、かかる二
値画像に基づいて画像の識別等を正確に行うことができ
る。
【0031】尚、本発明は、上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。上記の実施例では、クラス間分散として
(1)式に示す大津辰之氏による評価式を用いた場合に
ついて説明したが、たとえば、クラス間分散として、J.
Kittler による評価式E(k) E(k) =ω0 log(σ0 /ω0 ) +ω1 log(σ1 /ω1) を用いてもよい。ここで、ω0 ,ωは大津辰之氏の評価
式におけるものと同様であり、σ0 はクラスC0 におけ
る分散、σ1 はクラスC1 における分散を表す。この場
合も、クラス間分散E(k) が最大となる濃度レベルkC
を、 ωS min ≦ω1 ≦ωS max という条件のもとで求める。
【0032】また、上記の実施例では、数字を識別する
場合について説明したが、たとえば、対象物の面積と背
景との面積の割合が既知であるような、数字以外の文字
や、図形等の対象物の画像を二値化する場合にも本実施
例の二値化処理方法を適用することが可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、濃度分布を二つのクラスに分けたときにクラ
ス間分散を最大にする濃度レベルを所定の濃度レベル範
囲内で求め、その濃度レベルを対象物と背景とを分離す
るしきい値として設定することにより、たとえばノイズ
があったり、ボケ、カスレ等の印字品質の悪い画像で
も、対象物を背景から明確に分離できるようなしきい値
を設定することができ、安定した二値画像を得ることが
できる二値化処理方法を提供することができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、濃度レベル
範囲を、対象物の種類が既知である場合に、各対象物と
背景との面積の割合に応じて設定することにより、実際
に文字と背景とが分離している濃度レベルの範囲を正確
に選定することができる二値化処理方法を提供すること
ができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、濃度分布を
二つのクラスに分けたときにクラス間分散を最大にする
濃度レベルを所定の濃度レベル範囲内で求め、その濃度
レベルを対象物と背景とを分離するしきい値として設定
するしきい値計算手段を設けたことにより、ノイズ等に
あまり影響されない安定した二値画像を得ることができ
るため、かかる二値画像に基づいて画像の識別等を正確
に行うことができる画像処理放置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である二値化処理方法を説明
するための図である。
【図2】本発明の一実施例である二値化処理方法を説明
するための図である。
【図3】その二値化処理方法を用いた画像処理装置の概
略構成図である。
【図4】(a)は原画像を示す図、(b)は(a)の原
画像を従来の判別分析法により処理して得られた二値画
像を示す図、(c)は(a)の原画像を本発明の一実施
例である二値化処理方法により処理して得られた二値画
像を示す図である。
【符号の説明】
2 鋳片 12 センサ 14 照明装置 18 CCDカメラ 22 A/D変換部 24 画像メモリ 26 文字切り出し部 28 濃度分布計測回路 32 しきい値計算回路 34 第一画像処理用メモリ 36 二値化処理部 38 特徴抽出部 42 画像認識部 44 第二画像処理用メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/403 H04N 1/40 103 A (72)発明者 高山 桂樹 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物を撮像して得られた画像に基づい
    て前記対象物の外接長方形の範囲内で濃度分布を計測し
    た後、前記濃度分布を二つのクラスに分けたときにクラ
    ス間分散を最大にする濃度レベルを所定の濃度レベル範
    囲内で求め、前記濃度レベルを前記対象物と背景とを分
    離するしきい値として設定することにより前記画像を二
    値画像に変換することを特徴とする二値化処理方法。
  2. 【請求項2】 前記濃度レベル範囲を、前記対象物の種
    類が既知である場合に、前記各対象物と前記背景との面
    積の割合に応じて設定することを特徴とする請求項1記
    載の二値化処理方法。
  3. 【請求項3】 対象物を撮像して得られた画像に基づい
    て前記対象物の位置を特定する切り出し手段と、前記切
    り出し手段により位置が特定された前記対象物の外接長
    方形の範囲内で濃度分布を計測する濃度分布計測手段
    と、前記濃度分布を二つのクラスに分けたときにクラス
    間分散を最大にする濃度レベルを所定の濃度レベル範囲
    内で求め、前記濃度レベルを前記対象物と背景とを分離
    するしきい値として設定するしきい値計算手段と、前記
    しきい値に基づいて前記画像を二値画像に変換する二値
    化処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003173435A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Tietech Co Ltd 移動体検出方法及び移動体検出装置
JP2008191906A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Fujitsu Ltd テロップ文字抽出プログラム、記録媒体、方法及び装置
CN100418348C (zh) * 2005-07-22 2008-09-10 株式会社东芝 图像处理装置和图像处理方法

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