JPH0723842U - ピン歯車式減速機 - Google Patents

ピン歯車式減速機

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JPH0723842U
JPH0723842U JP5828193U JP5828193U JPH0723842U JP H0723842 U JPH0723842 U JP H0723842U JP 5828193 U JP5828193 U JP 5828193U JP 5828193 U JP5828193 U JP 5828193U JP H0723842 U JPH0723842 U JP H0723842U
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gear
speed reducer
tooth
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JP5828193U
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和典 小川
定幸 田辺
寿 中村
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帝人製機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価としながらケース13のピン溝14と内歯
ピン15との摩擦を低減させる。 【構成】 各内歯ピン15のピン溝14に接触する外周に
設けた油浸透部から油が内歯ピン15の表面にしみ出し
て、外歯歯車20の外歯と内歯ピン15との間を潤滑し、こ
れらの間の摩擦を効果的に低減させる。また、油浸透部
を設ける内歯ピン15は小物部品であるため、製作費を安
価とすることもできる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、内周に内歯ピンを有するピン歯車と、ピン歯車の内歯ピンに噛 み合う外歯を有する外歯歯車と、該外歯歯車を偏心公転させるクランク軸とを備 えたピン歯車式減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のピン歯車式減速機としては、例えば特開平5-187485号公報に記載され ているようなものが知られている。このものは、内周に断面半円形のピン溝が周 方向に等距離離れて複数形成された円筒状のケースおよび該ケースの各ピン溝に 略半分が挿入された回転可能な円柱状の内歯ピンからなるピン歯車と、ピン歯車 内に配置され、外周に前記内歯ピンに噛み合うとともに内歯ピンより若干少ない 数の外歯が形成された外歯歯車と、該外歯歯車をピン歯車の中心軸回りに所定偏 心量を保った状態で公転させるクランク軸とを備え、前記ケースを焼結金属等の 油含浸作用を有する油含浸材で構成するとともに、内歯ピンを高硬度鋼で構成し 、さらに、各ピン溝をサイジング加工によって形成したものである。そして、こ のものにあっては、油含浸材に含浸された潤滑油をしみ出させることにより、ピ ン歯車とピン溝との間を潤滑し、減速機性能を向上させるようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のピン歯車式減速機にあっては、大きな部材 であるケースを高価な油含浸材で構成しているため、減速機全体が高価になって しまうという問題点がある。
【0004】 この考案は、安価としながらケースのピン溝と内歯ピンとの摩擦を低減させる ことができるピン歯車式減速機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 このような目的は、内周に断面半円形のピン溝が周方向に等距離離れて複数 形成された円筒状のケースおよび該ケースの各ピン溝に略半分が挿入された回転 可能な円柱状の内歯ピンからなるピン歯車と、ピン歯車内に配置され、外周に前 記内歯ピンに噛み合うとともに内歯ピンより若干少ない数の外歯が形成された外 歯歯車と、該外歯歯車をピン歯車の中心軸回りに所定偏心量を保った状態で公転 させるクランク軸と、を備えたピン歯車式減速機において、前記各内歯ピンのピ ン溝に接触する外周に薄肉の油浸透部を設けることにより達成することができる 。
【0006】
【作用】
今、クランク軸によって外歯歯車がピン歯車の中心軸回りに所定偏心量を保 った状態で公転しているとする。このとき、外歯歯車の外歯とケースに装着され た内歯ピンとは噛み合っているが、この外歯歯車の外歯の歯数は前記内歯ピンの 歯数より若干少ない数であるため、ケースの回転が阻止されている場合には外歯 歯車が大幅に減速しながら自転し、逆に、外歯歯車の自転が阻止されている場合 にはケースが大幅に減速しながら回転し、これら外歯歯車あるいはケースの回転 が出力としてピン歯車減速機から取り出されるのである。ここで、各内歯ピンの ピン溝に接触する外周には薄肉の油浸透部が設けられているので、この油浸透部 から油が内歯ピンの表面にしみ出して外歯と内歯ピンとの間を潤滑し、これらの 間の摩擦を効果的に低減させる。また、このような油浸透部を設けるのは、小型 部品である内歯ピンであるので、製作費を安価とすることもできる。さらに、こ のような減速時、内歯ピンには外歯歯車から大きな外力が作用するが、この内歯 ピンは焼結金属等の比較的脆弱な材料ではなく、強度の十分な材料を用いること ができ、これが破損するようなことはない。
【0007】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1、2、3において、11はピン歯車式減速機、例えば差動歯車式減速機で あり、この減速機11はロボットアーム等の支持部材12に取り付けられた円筒状の ケース13を有し、このケース13は通常用いられている材料、例えば球状黒鉛鋳鉄 から構成されている。このケース13の内周でその軸方向中央部には断面半円形の ピン溝14が複数個形成され、これらのピン溝14は軸方向に延びるとともに周方向 に等距離離れて配置されている。15は前記ピン溝14と同数の円柱状をした内歯ピ ンであり、これらの内歯ピン15は略半分がピン溝14にそれぞれ挿入されることで 、ケース13の内周に周方向に等距離離れるとともに軸方向に延びながら回転可能 に装着されている。そして、各内歯ピン15は通常用いられている材料、例えば軸 受鋼(好ましくは高炭素クロム軸受鋼)、工具鋼から構成され、ピン溝14に接触 する外周には厚さtが 0.1〜 0.8mm程度の薄肉の油浸透部15aが設けられている 。ここで、このような油浸透部15aは、粒径が50オングストローム程度である鉱 油、合成油、鉱物等を処理槽内に注入した後、槽内の油を高温( 130度C前後) に加熱し、その後、該処理槽内に内歯ピン15を所定時間浸漬し内歯ピン15の表面 部に油をしみ込ませることで形成することができる。なお、このような油浸透部 は切削刃物の切刃部に設け、切削時における刃物自体の潤滑性によって刃物寿命 を向上させる技術として公知である。そして、前述したケース13および複数の内 歯ピン15は全体として、ピン歯車16を構成する。
【0008】 図1、2において、前記ピン歯車16内には円板状をした外歯歯車20が配置され 、この外歯歯車20の外周には前記内歯ピン15の数より若干少ない(この実施例で は1個だけ少ない)外歯21が形成されている。そして、この外歯歯車20の外歯21 は内歯ピン15に噛み合い、また、前記外歯歯車20内には3個の貫通した遊嵌孔22 および3個の貫通した軸孔23が交互に等角度離れて形成されている。27はケース 13内に収納されたキャリアであり、このキャリア27は外歯歯車20の軸方向両外側 に配置された一対の円板状をしている端板部28、29と、一端が端板部28に複数の ボルト30を介して着脱可能に連結され、他端が端板部29に一体的に連結された柱 状部31とから構成されている。そして、前記端板部28、29同士を連結する柱状部 31は軸方向に延びるとともに、外歯歯車20の遊嵌孔22内に遊嵌されている。
【0009】 35はケース13の一端に取り付けられたモータであり、このモータ35の回転軸36 は減速機11の入力軸としても機能している。そして、この回転軸36の先端(他端 )には外歯である小歯車37が形成されている。40は軸孔23と同数のクランク軸で あり、これらのクランク軸40の一端部は端板部28に転がり軸受41を介して回転可 能に支持され、また、その他端は転がり軸受42を介して端板部29に回転可能に支 持されている。各クランク軸40の軸方向中央部にはクランク軸40の中心軸から所 定距離だけ偏心した偏心部43が形成され、これらの偏心部43は外歯歯車20の軸孔 23内に転がり軸受45を介装した状態で挿入されている。また、各クランク軸40の 端板部28から突出した一端にはそれぞれ大歯車44が取り付けられ、これらの大歯 車44は小歯車37の周囲に等距離離れて配置されるとともに、該小歯車37に噛み合 っている。そして、このクランク軸40が回転すると、外歯歯車20はピン歯車16の 中心軸回りに所定偏心量を保った状態で公転する。なお、32は前記キャリア27に ボルト30によって共締めされた出力軸である。前述したピン歯車16、外歯歯車20 、キャリア27、出力軸32、回転軸36、クランク軸40、大歯車44は全体として、前 述したピン歯車式減速機11を構成する。
【0010】 次に、この考案の一実施例の作用について説明する。 今、モータ35の作動によって回転軸36が回転し、この回転軸36の回転が小歯 車37、大歯車44を介してクランク軸40に伝達され、これにより、各クランク軸40 の偏心部43が偏心回転して、外歯歯車20がピン歯車16の中心軸回りに所定偏心量 を保った状態で公転しているとする。このとき、外歯歯車20の外歯21とケース13 に装着された内歯ピン15とは噛み合っているが、この外歯歯車20の外歯21の歯数 は前記内歯ピン15の歯数より若干少ない、この実施例では1個だけ少ない数であ り、また、ケース13の回転が支持部材12によって阻止されているため、外歯歯車 20は前記クランク軸40の回転を大幅に減速しながら自転する。そして、この外歯 歯車20の自転は出力軸32を通じて減速機11から取り出される。
【0011】 このとき、各内歯ピン15のピン溝14に接触する外周には薄肉の油浸透部15aが 設けられているので、この油浸透部15aから油が内歯ピン15の表面にしみ出して 外歯歯車20の外歯21と内歯ピン15との間を潤滑し、これらの間の摩擦を効果的に 低減させて減速機11の減速性能を向上させる。また、このような油浸透部15aを 設けるのは、小型部品である内歯ピン15であるので、製作費を安価とすることも できる。さらに、このような減速時、内歯ピン15には外歯歯車20から大きな外力 が作用するが、この内歯ピン15は焼結金属等の比較的脆弱な材料ではなく、強度 の十分な材料、例えば軸受鋼等を用いることができ、これが破損するようなこと はない。
【0012】 なお、前述の実施例においては、外歯歯車20を3本のクランク軸40によって 公転させるようにしたが、この考案においては、外歯歯車20の中心軸上に貫通孔 を形成するとともに、該貫通孔内にモータの出力軸に連結されたクランク軸を挿 入し、このクランク軸の回転により外歯歯車を公転させるようにしてもよい。こ の場合には、小、大歯車37、44、軸孔23に挿入されたクランク軸40は不要となり 、また、遊嵌孔、柱状部を断面円形とするとともに、遊嵌孔に柱状部を一部が接 触した状態で挿入する。また、前述の実施例においては、ケース13の回転を阻止 し、キャリア27、出力軸32から外歯歯車20の自転を取り出すようにしたが、この 考案においては、外歯歯車20の自転を阻止することにより、大幅に減速されて回 転しているケースから回転を取り出すようにしてもよい。
【0013】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、安価としながらケースのピン溝と 内歯ピンとの摩擦を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す正面断面図である。
【図2】図1のIーI矢視断面図である。
【図3】内歯ピンの断面図である。
【符号の説明】
11…ピン歯車式減速機 13…ケース 14…ピン溝 15…内歯ピン 15a…油浸透部 16…ピン歯車 20…外歯歯車 21…外歯 40…クランク軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周に断面半円形のピン溝14が周方向に等
    距離離れて複数形成された円筒状のケース13および該ケ
    ース13の各ピン溝14に略半分が挿入された回転可能な円
    柱状の内歯ピン15からなるピン歯車16と、ピン歯車16内
    に配置され、外周に前記内歯ピン15に噛み合うとともに
    内歯ピン15より若干少ない数の外歯21が形成された外歯
    歯車20と、該外歯歯車20をピン歯車16の中心軸回りに所
    定偏心量を保った状態で公転させるクランク軸40と、を
    備えたピン歯車式減速機11において、前記各内歯ピン15
    のピン溝14に接触する外周に薄肉の油浸透部15aを設け
    たことを特徴とするピン歯車式減速機。
JP1993058281U 1993-10-01 1993-10-01 ピン歯車式減速機 Expired - Lifetime JP2594602Y2 (ja)

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JPH0723842U true JPH0723842U (ja) 1995-05-02
JP2594602Y2 JP2594602Y2 (ja) 1999-05-10

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009018412A (ja) * 2007-06-11 2009-01-29 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロボットの関節駆動装置
JP2015209956A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 ナブテスコ株式会社 歯車伝動装置

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JP2009018412A (ja) * 2007-06-11 2009-01-29 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロボットの関節駆動装置
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JP2594602Y2 (ja) 1999-05-10

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