JPH072364B2 - ポリカ−ボネ−トの溶融押出方法 - Google Patents

ポリカ−ボネ−トの溶融押出方法

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JPH072364B2
JPH072364B2 JP61138391A JP13839186A JPH072364B2 JP H072364 B2 JPH072364 B2 JP H072364B2 JP 61138391 A JP61138391 A JP 61138391A JP 13839186 A JP13839186 A JP 13839186A JP H072364 B2 JPH072364 B2 JP H072364B2
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JP
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polycarbonate
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聡 清水
俊正 徳田
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Teijin Chemicals Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はポリカーボネートの溶融押出方法に関し、更に
詳しくは、溶融状態のポリカーボネートに少量の水を注
入添加し、減圧ベント口より除去することによつて、優
れた性質を有するポリカーボネートの押出し成形物を得
る方法に関する。
〈従来技術〉 ポリカーボネートは、その優れた機械的性質と耐熱性に
よつて、エンジアリングプラスチツクスとして多くの分
野に利用されてきたが、最近は、その透明性に着目して
ガラス代替として、窓ガラス,風防,眼鏡レンズを始
め、情報記録デイスクの分野にも使用されるようになつ
ている。かゝる光学的用途においては、特に成形品の色
相や異物の存在が問題になる。
ポリカーボネートの熱成形時の着色や熱分解を防止する
方法は、従来、数多く提案されているが、工業的実施に
おいては亜リン酸エステル類の添加が主流である。しか
しながら、亜リン酸エステルが配合された成形品は、水
分の存在下で加水分解によつて、劣化するという欠点が
ある。また、脂肪族ハロゲン化炭化水素は、溶融成形に
おいて金型腐食の原因になるという問題がある。これら
の問題を解決するために、塩化メチレン溶液から分離回
収されたポリカーボネート粉末に、少量の水を添加して
ベント付き押出機で押出すことによつて着色性不純物を
除去したり、塩化メチレン不溶性着色物質の生成を抑制
する方法が提案された(米国特許第3,567,813号公報,
特開昭60-184814号公報参照)。しかしながら、これら
の方法、即ち、水を含むポリカーボネート粉末をホツパ
ーに供給したり、或はホツパーに水を供給する方法で
は、押出機の熱によつて水の一部は蒸発してホツパー側
に放出されるため、長時間の運転においては、ホツパー
内の水分が次第に蓄積増加して、ポリカーボネート粉末
の押出機への仕込みが円滑に行なわれなくなり、また、
ホツパーからベント口迄の間、ポリカーボネートが水分
と接触し続けるために、加水分解を生じ、殊に亜リン酸
エステルが添加されているときには、それが著しくなる
という問題があつて、工業的実施においてはそれらの解
決が必要であつた。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、ポリカーボネートの押出工程において
水を添加しながら、なお、押出機への原料供給を円滑に
行なわしめ、また、水分による加水分解を実質的に解消
する方法を提供することにある。
〈発明の構成〉 本発明は、ポリカーボネートを1以上の減圧ベント口を
有する押出機を用いて溶融押出しするポリカーボネート
の溶融押出方法において、圧縮溶融部から最遠のベント
口迄の間で、ポリカーボネート100重量部当たり0.1〜5
重量部の水を注入添加することを特徴とするポリカーボ
ネートの溶融押出方法である。
本発明において使用されるポリカーボネートは、一般式
(1) で表わされる二価フエノールと、カーボネート前駆体、
たとえばホスゲンとの反応によつて得られる単独又は共
重合体であつて、メチレンクロリド、1,2−ジクロロエ
チレン、クロロホルムの如き低級ハロゲン化炭化水素の
溶液から、公知の方法によつて分離回収された粉末状、
微粒状或いはフレーク状のものである。
前記二価フエノールの例としては、4,4′−ジヒドロキ
シジフエニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)
プロパン(以下、ビスフエノールAという)、ビス(4
−ヒドロキシフエニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フエニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフエ
ニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフエニル)ケト
ン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)スルフイド、ビス
(4−ヒドロキシフエニル)スルホン、2,2−ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフエニル)プロパン、2,2
−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン等を挙げることができる。
使用される押出機は、通常使用されるベント付押出機で
あつて、ベント口は1個でも2個以上でも差支えない
が、圧縮溶融部から最遠のベント口迄の間に注水孔を有
することが必要である。注水孔とそれに最も近い吐出口
側のベント口迄の距離は、その間で樹脂と水分がよく混
合されることが必要であり、スクリユーの形状や回転速
度等によつて変化するので、実験によつて定めることが
望ましい。
注入する水の量は、ポリカーボネート100重量部当たり
0.1〜5重量部、より好ましくは0.3〜2重量部である。
0.1重量部未満では本発明の効果が得られず、5重量部
を起えるときはポリカーボネートの分子量低下が著しく
なるので適当でない。
本発明方法の実施においては、原料のポリカーボネート
はホツパーから押出機の供給部に連続的に供給される。
ポリカーボネートはスクリユーの回転に従つて圧縮さ
れ、シリンダーからの加熱と、内部摩擦熱によつて溶融
し、シリンダーとスクリユーの間を充満して回転するス
クリユーによつて混練されながら吐出口側に進行する。
この途中で注水孔から水が連続的又は脈動的に注入され
る。供給側も吐出側も樹脂が充満しているので注入され
た水は、全て溶融ポリカーボネートと混合される。150T
orr以下に維持されているベント部に達して水分は急激
に蒸発除去され前進するポリカーボネートは吐出口から
連続的に吐出される。
本発明においては、ポリカーボネートと水の接触時間が
短いため、リン原子として約15ppm以下の亜リン酸エス
テルが添加されていても分子量の低下は実用上問題にな
らない範囲にとどめることができる。
本発明方法においては、吐出口に取付けるダイスに応じ
て、種々の成形物を得ることができる。例えばストラン
ド(切断すればペレツト)、棒、管、シート、フイル
ム、異型押出品等である。
〈発明の効果〉 本発明方法においては、従来技術において問題であつた
原料の供給不安定および加水分解による分子量低下が殆
んど解消されるので工業的実施が可能である。得られる
成形物は色相、異物などの点で優れたものであり、ペレ
ツト化して射出成形、その他の成形法によつて、優れた
光学用成形品にすることができる。
〈実施例〉 以下に実施例を示して本発明を詳述する。
実施例1 塩素原子として600ppmの塩化メチレンを含有する平均分
子量14800のビスフエノールAから得られたポリカーボ
ネート(以下、ポリカーボネートAという)粉末を原料
とし、スクリユー径60mmの2ベントタイプ押出機の両ベ
ントの中央に注水孔を設けた押出機を使用し、樹脂温度
300℃、ベントの真空度を供給側8Torr、吐出側11Torrと
し、水の添加量を0.8PHRとしてストランドを押出し、切
断してペレツトを得た。連続5時間の運転においてトラ
ブルは全くなかつた。得られたペレツトの塩素含有量は
20ppm、スガ試験機製色差計によるb値は1.8、平均分子
量は14700であつた。このペレツトを380℃で射出成形し
て得た厚さ2mmの成形板のb値は4.7であつた。
比較のために水を添加しないほかは、実施例1と同様に
操作して得たペレツトは塩素含有量62ppm、b値2.7、平
均分子量14700であり、成形板のb値は5.3であつた。
実施例2 塩素含有量370ppm、平均分子量22100のポリカーボネー
トA粉末にトリス(ノニルフエニル)ホスフアイトを濃
度が200ppmになるように混合した。これを実施例1で使
用した押出機によつて、樹脂温度365℃、ベントの真空
度を供給側8Torr、吐出側10Torr、水の添加量1.0PHRも
条件で押出してペレツト化した。
得られたペレツトは塩素含有量10ppm、b値2.2、平均分
子量22000であつた。このペレツトを380℃で射出成形し
て得た厚さ2mmの成形板のb値は5.2であつた。
比較のために水を添加しないほかは実施例2と同様に操
作して得たペレツトは塩素含有量21ppm、b値2.7、平均
分子量22100であり、成形板のb値は5.6であつた。
比較例 実施例2で使用した塩素含有量370ppm、平均分子量2210
0のポリカーボネートA粉末にトリス(ノニルフェニ
ル)フォスファイトを濃度が200ppmになるように混合し
たものを用いて、水の添加方法をホッパー口から導管に
より水の添加量が1.0PHRになるように添加する以外は全
て実施例2と同様にしてポリカーボネートペレットを得
た。
得られたペレットは塩素含有量15ppm、b値2.5かつ平均
分子量は21000であった。このペレットを使用して380℃
で射出成形して得た厚さ2mmの成形板のb値は5.5であつ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネートを1以上の減圧ベント口
    を有する押出機を用いて溶融押出しするポリカーボネー
    トの溶融押出方法において、圧縮溶融部から最遠のベン
    ト口迄の間で、ポリカーボネート100重量部当たり0.1〜
    5重量部の水を注入添加することを特徴とするポリカー
    ボネートの溶融押出方法。
JP61138391A 1986-06-16 1986-06-16 ポリカ−ボネ−トの溶融押出方法 Expired - Fee Related JPH072364B2 (ja)

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WO2009060967A1 (ja) 2007-11-06 2009-05-14 Teijin Chemicals Ltd. ポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法および成形品
JP2011021171A (ja) * 2008-11-28 2011-02-03 Mitsubishi Chemicals Corp ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂組成物、光学フィルム及びポリカーボネート樹脂成形品
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