JPH0723208B2 - 回転炉を用いたwc粉の製造方法 - Google Patents

回転炉を用いたwc粉の製造方法

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JPH0723208B2
JPH0723208B2 JP2003347A JP334790A JPH0723208B2 JP H0723208 B2 JPH0723208 B2 JP H0723208B2 JP 2003347 A JP2003347 A JP 2003347A JP 334790 A JP334790 A JP 334790A JP H0723208 B2 JPH0723208 B2 JP H0723208B2
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信昭 浅田
正男 丸山
茂芳 森
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,WC粉の直接炭化法に関し,詳しくは回転炉を
用いた直接炭化法における品質の安定したWC粉の製造方
法に関する。
[従来の技術] 従来,W粉の炭化物の粉末を工業的規模で製造する方法に
は, (1)金属W粉末と炭素質粉末との均一混合物を黒鉛ボ
ートに充填して水素又は真空中で加熱する方法; (2)W酸化物と炭素質粉末との均一混合物を回転炉等
でN2,H2ガス中で連続して加熱する方法;の2通りの方
法がある。
各々の方法では,全炭素量,粒度を制御することが必要
がある。このため,(1)の方法では,配合する炭素質
粉末の量やWの粒度,加熱温度によって制御する方法が
採用されており,他方,(2)の方法では,配合する炭
素質粉末の量や加熱温度により制御が行われている。
[発明が解決しようとする課題] 近年,超微粒超硬合金の生産は,増加の傾向にあり,こ
れらは高精度で高機能を有する製品として安定した品質
が要求される。
従って,これらの製品要求も自と厳しくなってきてお
り,原料のWC粉において全炭素量,粒度といった特性が
安定して製造出来ることが問題となっている。
上述した(1)の金属タングステン粉末と炭素粉末との
均一混合物を水素又は真空中で加熱することにより,WC
粉末を得る方法においては,生成反応が発熱反応である
ため,ボート中心部で異常発熱を起こし,局部的に粒成
長が生じるので,微粒WC粉は製造することが困難であ
る。
しかも,水素中では,浸炭作用を伴うため,ボートの上
下部で,結果的に残存する炭素量が異なり,品質の安定
性を欠く。
更に,原料である微粒W粉を得るには工業的に限界があ
り,自と高付価価値の超微粒超硬合金製品使用範囲は狭
くならざるを得ない。
一方,上述した(2)の方法によるタングステン酸化物
と炭素質粉末との均一混合物を回転炉炭化炉で,N2,H2
ガス中で連続して加熱する直接炭化法においては,微粒
WC粉が得られるが,炉材のカーボン部材がH2及びO2等と
反応し(酸素と反応した場合はCO2に変化する。),損
耗し表面状態が変わることで,温度分布に変化をもたら
し,これにより全炭素含有量,WC粒度に経時的な変化を
もたらす。
図2に示すように,CによるWO3の還元は,約700℃(970
K)で始まり,COとCO2が同時に発生することが標準生成
エネルギーから予想され,それより高温となるとCOが発
生することは予想される。
そこで,本発明の技術的課題は,回転炉を用いた直接炭
化法において全炭素量及び粒度等の特性が安定して製造
できるWC粉の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば,所定温度分布を有し,炉内に配され回
転することにより原料を移送しながら加熱する回転チュ
ーブを有する回転炉でWO3を直接炭化してWC粉を製造す
る方法において,前記炉内で発生するCO2のガス量を検
出し,当該検出したガス量の値に基いて,前記回転チュ
ーブの回転数を制御して,前記WC粉の炭素含有量及び粒
度を調節することを特徴とする回転炉を用いたWC粉の製
造方法が得られる。
本発明のように,直接炭化法の反応は, 次式(a)に示す如く,CO以外に若干のCO2が発生する。
WO3+xC→WC+yCO+zCO2 …(a) (但し,x=1+y+z) CO及びCO2の標準生成自由エネルギー,ΔGを比較する
と,約700℃の近傍でその値が等しくなり,それによ
り,低温側では,CO2,高温側ではCOがそれぞれ安定に
なる。
従って,炉材の損耗度により,温度分布,滞留時間に差
が生じ,発生比率が変動し,全炭素含有量及び粒度に変
化をもたらすことがわかった。
そこで,本発明者らはガスの発生比率が一定になるよう
に(CO2)に注目し操炉条件を変化させる方法を完成し
たものである。
[作用] 本発明において,回転炉内に配される回転チューブは,
所定温度分布を有し,回転することにより原料を移送し
ながら加熱する。
原料のWO3と,C粉とは,炉内にて反応し,直接炭化され
てWC粉となる。
この際に,炉内で発生するCO2のガス量を検出し,当該
検出したガス量の値に基いて,回転チューブの回転数を
制御する。
回転数を調節し制御することとにより,炉内での原料の
通過時間,即ち,加熱時間が制御され,これにより製造
されたWC粉の炭素含有量及び粒度が一定に保たれる。
[実施例] 以下に,本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の実施例に係る回転炉の制御システムを
示すブロック図である。
第1図において,第1の回転炉1及び第2の回転炉2
が,上下2段に従い連結されている。
第1の回転炉1は,炉内に貫通して収容された黒鉛又は
炭素表面を有し,外部の断熱材が,その周囲に形成され
た回転チューブ3を有し,このチューブ3を加熱するよ
うに回転チューブ3の中心部に貫通して黒鉛発熱体から
なるヒータ4が配されている。
第1の回転炉1の一端上方には,原料のWO3とCとの混
合粉を供給するスクリュー5を内部に備えたホッパー6
が設けられている。
加熱された原料は,窒素気流中にて炉の一端に対向する
他端から第1の原料排出部7を経て,第2の回転炉2に
供給される。
第2の回転炉2は,第1の回転炉1と同様な形状及び材
料の回転チューブ8と,ヒータ9とを備えている。
第2の回転炉2に供給された原料は水素気流中にて加熱
され,炭化されて排出部10から排出される。
次に,回転炉の制御システムについて説明する。
第1の回転炉1のヒータ4は,ヒータ制御部13により制
御される。回転チューブ3は,チューブ回転部12によ
り,その回転を調節される。
第2の回転炉2も第1の回転炉1と同様に,ヒータ9に
接続されたヒータ制御部16と,回転チューブ8を回転さ
せるチューブ回転部14とを有し,回転チューブ8の回転
は,チューブ回転部により調節される。
これら,第1の回転炉1のチューブ回転部12及びヒータ
制御部13と,第2の回転炉2のチューブ回転部14及びヒ
ータ制御部16は,CPUを内蔵した制御回路17に夫々接続さ
れている。
一方,第1の回転炉1には,炉内に発生したCO2のガス
を取り入れるガス流出管18が設けられている。
WC粉に含有される全炭素量を測定するには,炉内のCO濃
度,CO2濃度,若しくはCOとCO2の濃度比を測定すれば良
いわけであるが,COの場合は,雰囲気の大部分を占める
ために感度の良い分析計においては,その濃度変化を測
定することは難しい。
一方,CO2は雰囲気中の微量濃度であるので,ガスクロ
マトグラフィ,赤外線吸収等の分析計によって,その変
化の測定が容易である。このことから,CO2濃度変化を
測定することが,最も適当な方法であるといえる。
測定されるガスがCO2ガスの場合は,この流出管18はフ
ィルタ19を介してCO2ガス分析計20に至る。
CO2ガス分析計20は,CO2のガス濃度を検出し,その検出
値を記録部21に送出する。
記録部21は,CO2ガス分析値を,この記録部21に接続し
た表示装置22で表示する。接続されている制御回路17に
送出する。
一方,制御回路17は,ガス分析計からのCO2ガス分析値
を予め定められてたデータに基づいて第1の回転炉1の
チューブ回転部12及びヒータ制御部を制御するととも
に,第2の回転炉2のチューブ回転部14及びヒータ制御
部16を制御する。
第1及び第2の回転炉の温度及び回転数は,各チューブ
回転部12,14及びヒータ制御部13,16によりフィードバッ
ク制御され,所定の値になるまで保持される。
本制御システムにおいては,CO2及びCOの発生比率を変
化させないで,全炭素含有量及び粒度を安定するよう
に,炭化炉の回転チューブ3,8の回転数及びヒータによ
る温度条件を変化させて品質を制御する。
各回転チューブ3,8の回転速度(rpm)を変化させること
で,各回転チューブの通過時間即ち,炉内の通過時間が
変化する。
通過時間を変化させることで,CO,CO2ガスの発生比を変
化させて,原料中の全炭素量を任意に変動させることが
できる。温度に関しても同様な効果が得られる。
次に,本発明の回転炉を用いたWC粉の製造方法を実施例
を用いて具体的に説明する。
<実施例1> WO3粉と炭素粉とを均一に混合して,2φmmのペレット状
とした。第1の回転炉内のN2気流中1200℃で,次に,第
2の回転炉内のH2気流中で1500℃で炭化を行った。得ら
れたWC粉は第1表に示すような全炭素量粒度の分布及び
反応ガス中のCO2濃度を呈した。
第1表は,炭素粉とWO3粉との配合は固定し,炭化炉の
回転チューブの回転数のみを変化させた場合のWC粉の全
炭素量粒度の経時変化が示されている。表に示すよう
に,CO2ガスは,5.2%〜5.6%の範囲で安定している。
<比較例2> WO3と炭素粉とを均一混合して,2φmmのペレットとした
のち第1の回転炉内のN2気流中1200℃で,次に第2の炉
内のH2気流中で1500℃で炭化した。
WO3と炭素粉との配合率は変化させ,炭化炉回転チュー
ブの回転数は1.0rpmに回転した時のWC粉の全炭素量,反
応ガス中のCO2ガス量,及び粒度の経時変化を第2表に
示す。表に示すように,CO2ガス量は,3.7〜5.6%の範囲
内に変化し,全炭素量及び粒度のばらつきが実施例より
も大きいことは判明した。
第1表の実施例および第2表の比較例の結果から,本発
明の実施例に係る回転数をCO2量が一定になるように制
御する方法は,回転数を一定にして,炭素量を制御する
方法に比べて著しく全炭素量が安定化され,粒度のバラ
ツキが小さいことが判明した。
[発明の効果] 以上説明したように,本発明によれば,回転炉による直
接炭化法でCO2ガス分析を行いながら操炉を制御する方
法によって,超微粒超硬合金の原料として用いられる超
微粒WC粉末を安定した品質で供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る回転炉による直接炭化法
の制御装置を模式的に示す図である。第2図はWO3,CO,
及びCO2の温度と標準生成自由エネルギーとの関係を示
す図である。 図中,1……第1の回転炉,2……第2の回転炉,3……第1
の回転チューブ,4……ヒータ,5……スクリュー,6……ホ
ッパー,7……原料排出部,8……第2の回転チューブ,9…
…ヒータ,10……原料排出部,12……第1のチューブ回転
部,13……第1のヒータ制御部,14……第2のチューブ回
転部,16……第2のヒータ制御部,17……制御回路,18…
…流出管,19……フィルタ,20……ガス分析計,21……記
録部,22……表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 正男 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 森 茂芳 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定温度分布を有し,炉内に配され回転す
    ることにより原料を移送しながら加熱する回転チューブ
    を有する回転炉でWO3を直接炭化してWC粉を製造する方
    法において,前記炉内で発生するCO2のガス量を検出
    し,当該検出したガス量の値に基づいて,前記回転チュ
    ーブの回転数を制御して,前記WC粉の炭素含有量及び粒
    度を調節することを特徴とする回転炉を用いたWC粉の製
    造方法。
JP2003347A 1990-01-12 1990-01-12 回転炉を用いたwc粉の製造方法 Expired - Lifetime JPH0723208B2 (ja)

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AT3064U1 (de) * 1998-12-28 1999-09-27 Plansee Tizit Gmbh Gaskarburierungsverfahren zur herstellung von reinem wc-pulver
AT410939B (de) * 2000-12-20 2003-08-25 Treibacher Ind Ag Verfahren zur herstellung von wolframcarbid
JP5108547B2 (ja) * 2008-02-06 2012-12-26 住友重機械工業株式会社 燃焼装置及び燃焼装置の運転方法

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