JPH0723047U - 作業アタッチメントのアダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の作業アタッチメントでは、中継ブ
ームを使用しないときにはフロントブームの基端部を、
メインブームの先端部へ直接取付けるようにしていた。
そのめたにフロントブームの基端部の形状と重量が不要
に過大となって構造上不具合であるし、メインブームの
先端部側に取付部寸法の異なる作業アタッチメント構成
部品を接続することができなかった。この問題点を解決
する。 【構成】 本考案のアダプタでは、所要の作業アタッチ
メント構成部品を連結できるように背面側上部ピン穴と
腹面側上部ピン穴を開穿したブラケットと、メインブー
ム先端部の背面側ピン穴と腹面側ピン穴に連結できる背
面側下部ピン穴と腹面側下部ピン穴を開穿したボスをそ
なえたアダプタ本体を箱形に形成し、そのアダプタ本体
の背面側上部ピン穴の穴心を中心とした同一半径の円弧
状に、ブームベンド用ピン穴を開穿して構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として油圧ショベルなど建設機械のフロント部に装着した作業ア タッチメントのアダプタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は、実開昭６４−２８４５２号公報に記載されている作業（ロング）アタ ッチメント１を示す側面図である。図において、２はメインブーム、３はフロン トブーム４，５はそれぞれ中継ブーム、６はアーム、７は作業工具としての破砕 機である。図６は、図５におけるメインブーム２の先端部にフロントブーム３を ブームベンド形に連結してバックホー用にした状態を示す側面図である。図にお いて、８はアーム、９は作業工具としてのバケットである。図５及び図６に示す ように従来技術の作業アタッチメントでは、メインブーム２先端部の腹面側にバ ックホー使用時用ピン穴１０を開穿している。したがってメインブーム２を、ロ ングアタッチメントとバックホーアタッチメントに兼用して使用することができ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

高所作業を行うための作業アタッチメントでは、メインブームとフロントブー ムとの間に作業高さに応じて単数個乃至複数個の中継ブームを着脱できるように している。そのためにメインブームの形状を大形に、かつ連結用のピンを大径に 設定するとともに、中継ブームのピン結合部のピン径はメインブーム先端部のピ ン径と同一にしている。そして従来技術の作業アッタチメントでは、フロントブ ーム基端部のピン径をメインブーム先端部のピン径と同一にして、中継ブームを 使用しないときにはフロントブームの基端部を、メインブームの先端部へ直接取 付けるようにしていた。そのためにフロントブームの基端部の形状と重量が不要 に過大となって構造上不具合であるし、またメインブームの先端部側又は中継ぎ ブームの先端部側に所要の作業アタッチメント構成部品を接続することができな かった。本考案は、上記の問題点を解決できるアダプタを提供することを目的と する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のアダプタでは、車体のフロント部にブーム、アーム、作業工具を順次 連結して作業アタッチメントを構成し、上記ブームをメインブームとフロントブ ームに分割して形成し、メインブーム先端部とフロントブームとの間に単数個乃 至複数個の中継ブームを着脱できるようにしている作業アタッチメントにおいて 、所要の作業アタッチメント構成部品を連結できるように背面側上部ピン穴と腹 面側上部ピン穴を開穿したブラケットと、メインブーム先端部の背面側ピン穴と 腹面側ピン穴に連結できる背面側下部ピン穴と腹面側下部ピン穴を開穿したボス をそなえたアダプタ本体を箱形に形成し、そのアダプタ本体の背面側上部ピン穴 の穴心を中心とした同一半径の円弧上に、腹面側上部ピン穴の穴心と平行にかつ 同径にブームベンド用ピン穴を開穿し、上記アダプタ本体をメインブーム先端部 又は中継ブーム先端部に連結し、そのアダプタ本体先端部に所要の作業アタッチ 構成部品を連結して構成した。

【０００５】

【作用】

本考案のアダプタでは、アダプタ本体上部に形成したブラケットに、所要の作 業アタッチメント構成部品を連結できるように背面側上部ピン穴と腹面側上部ピ ン穴を開穿している。すなわち所要の作業アタッメチント構成部品の取付部の寸 法形状に対応してアダプタ本体のブラケットを形成しているので、作業内容に対 応した最適の作業アタッチメントに組付け替えをすることができる。また上記作 業アタッチメント構成部品がフロントブームの場合には、フロントブーム基端部 の形状と重量を従来技術のフロントブームより小形軽量化することができる。ま たアダプタを作業アタッチメントへ設けることにより、ブームを側面視ストレー ト又はく字形のベンド状に選択できるし、またアダプタ自体を１個の中継ぎにす ることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説明する。図１は、本考案のアダ プタ１１を装備している作業アタッチメント１２を示す側面図である。図におい て、１３はメインブーム、１４は作業アタッチメント構成部品であるフロントブ ーム（作業アタッチメント構成部品はフロントブームに限らないが説明の都合上 フロントブームを例とする）、１５は中継ブーム、１６はアーム、１７は破砕機 である。図２は、ビルなどの低所の基礎を解体するために図１における中継ブー ム１５を取外し、ブームをく字形のヘンド状に組付け替えした作業アタッチメン ト１２’を示す側面図である。図３は、図２のＡ部詳細図である。図において、 １８はアダプタ１１のアダプタ本体、１９はアダプタ本体１８に開穿した背面側 上部ピン穴、２０は腹面側上部ピン穴、２１はブームベンド用ピン穴、２２は背 面側下部ピン穴、２３は腹面側下部ピン穴、２４は背面側上部ピン穴１９とフロ ントブーム１４基端部の背面側ピン穴イとを貫通して嵌挿されているピン、２５ はブームベンド用ピン穴２１とフロントブーム１４基端部の腹面側ピン穴ロとを 貫通して嵌挿されているピン、２６は背面側下部ピン穴２２とメインブーム１３ の先端部の背面側ピン穴ハとを貫通して嵌挿されているピン、２７は腹面側下部 ピン穴２３とメインブーム１３先端部の腹面側ピン穴ニとを貫通して嵌挿されて いるピンである。図４は、図３のＢ−Ｂより見た要部断面図である。図において 、２８はアダプタ本体１８のブラケット、２９はボス、φｄはピン２４のピン径 、φＤはピン２６のピン径である。

【０００７】 次に、本考案のアダプタ１１の構成を図１〜図４について述べる。本考案では 、フロントブーム１４の基端部の背面側ピン穴イ（図３及び図４に示す）と腹面 側ピン穴ロに連結できる背面側上部ピン穴１９と腹面側上部ピン穴２０を開穿し たブラケット２８（図４に示す）と、メインブーム１３の先端部の背面側ピン穴 ハと腹面側ピン穴ニに連結できる背面側下部ピン穴２２と腹面側下部ピン穴２３ を開穿したボス２９（図４に示す）をそなえたアダプタ本体１８を箱形に形成し 、そのアダプタ本体１８の背面側上部ピン穴１９の穴心を中心とした同一半径Ｒ （図３に示す）の円弧状に、腹面側上部ピン穴２０の穴心と平行にかつ同径にブ ームベンド用ピン穴２１を開穿し、上記アダプタ本体１８をメインブーム１３先 端部又は中継ブーム１５先端部に連結し、そのアダプタ本体１８先端部にフロン トブーム１４を連結するように構成した。

【０００８】 次に、本考案のアダプタ１１の作用について述べる。本考案では、アダプタ本 体１８上部に形成したブラケット２８に作業アタッチメント構成部品を連結でき るように背面側上部ピン穴１９と腹面側上部ピン穴２０を開穿している。すなわ ち所要の作業アタッチメント構成部品の取付部の寸法形状に対応してアダプタ本 体１８のブラケット２８を形成しているので、作業内容に対応した最適の作業ア タッチメントに組付け替えをすることがてきる。また上記作業アタッチメント構 成部品がフロントブーム１４の場合には、フロントブーム１４基端部の形状と重 量を従来技術のフロントブーム（図５及び図６に示す符号３）より小形軽量化す ることができる。またアダプタ１１を作業アタッチメントへ設けることにより、 ブームを側面視ストレート又はく字形のベンド状に選択できるが、中継ブームを 従来通り使用できるので、中継ブームの耐久性を維持することができるし、また アダプタ自体が１個の中継ぎのはたらきをすることができる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のアダプタでは、アダプタ本体上部に形成したブラケットに、所要の作 業アタッチメント構成部品を連結できるように背面側上部ピン穴と腹面側上部ピ ン穴を開穿している。すなわち所要の作業アタッチメント構成部品の取付部の寸 法形状に対応してアダプタ本体のブラケットを形成しているので、作業内容に対 応した作業アタッチメントに組付け替えをすることができる。また上記作業アタ ッチメント構成部品がフロントブームの場合には、フロントブーム基端部の形状 と重量を従来技術のフロントブームより小形軽量化することができる。またアダ プタを作業アタッチメントへ設けることにより、ブームを側面視ストレート又は く字形のベンド状に選択できるし、またアダプタ自体を１個の中継ぎにすること ができる。したがって本考案のアダプタを装備した作業アタッチメントでは、作 業アタッチメントの強度を適正にできるとともに、作業対応性を向上させること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアダプタを装備している作業アタッチ
メントを示す側面図である。

【図２】図１におけるブームをベンド状に組付け替えし
た作業アタッチメントを示す側面図である。

【図３】図２のＡ部詳細図である。

【図４】図３のＢ−Ｂより見た要部断面図である。

【図５】従来技術の作業アタッチメントを示す側面図で
ある。

【図６】図５における作業アタッチメントをバックホー
用にした状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１，１２，１２’ 作業アタッチメント ２，１３ メインブーム ３，１４ フロントブーム ６，８，１６ アーム ７，１７ 破砕機 １１ アダプタ １８ アダプタ本体 １９ （アダプタ本体１８の）背面側上部ピン穴 ２０ （アダプタ本体１８の）腹面側上部ピン穴 ２１ ブームベンド用ピン穴 ２２ （アダプタ本体１８の）背面側下部ピン穴 ２３ （アダプタ本体１８の）腹面側下部ピン穴 ２４，２５，２６，２７ ピン ２８ ブラケット ２９ ボス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体のフロント部にブーム、アーム、作
   業工具を順次連結して作業アタッチメントを構成し、上
   記ブームをメインブームとフロントブームに分割して形
   成し、メインブーム先端部とフロントブームとの間に単
   数個乃至複数個の中継ブームを着脱できるようにしてい
   る作業アタッチメントにおいて、所要の作業アタッチメ
   ント構成部品を連結できるように背面側上部ピン穴と腹
   面側上部ピン穴を開穿したブラケットと、メインブーム
   先端部の背面側ピン穴と腹面側ピン穴に連結できる背面
   側下部ピン穴と腹面側下部ピン穴を開穿したボスをそな
   えたアダプタ本体を箱形に形成し、そのアダプタ本体の
   背面側上部ピン穴の穴心を中心とした同一半径の円弧上
   に、腹面側上部ピン穴の穴心と平行にかつ同径にブーム
   ベンド用ピン穴を開穿し、上記アダプタ本体をメインブ
   ーム先端部又は中継ブーム先端部に連結し、そのアダプ
   タ本体先端部に所要の作業アタッチ構成部品を連結する
   ようにしたことを特徴とする作業アタッチメントのアダ
   プタ。