JPH0722763A - プリント基板を有する電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板を円筒ケースに収納する場合、
そのプリント基板の部品搭載面積を増大させることがで
きるプリント基板を有する電気機器を提供することを目
的とするものである。 【構成】 円筒ケース内にプリント基板を収納する場
合、そのプリント基板を楕円形状にし、その長径が円筒
ケースの内径よりも長く、円筒ケースの開口部を閉じる
基部に対して楕円形プリント基板を傾斜して設けたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、火災報知設備における
中継器等のプリント基板を有する電気機器に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は、火災報知設備における従来の中
継器を示す分解縦断面図である。

【０００３】この従来例は、基部４０ａに円形のプリン
ト基板２０ａが載置され、この上に円筒ケース１０ａを
載せ、基部４０ａと円筒ケース１０ａとによって、円形
のプリント基板２０ａを挟み、固定したものである。ま
た、プリント基板２０ａが円筒ケース１０ａの中で回転
することを防止するために、基部４０ａの数箇所にねじ
止めしてある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例において、
プリント基板が円筒ケースの中で回転することを防止す
るために、基部にねじ止めする作業が煩雑であるという
問題があり、また、プリント基板２０ａが円形であり、
円筒ケース１０ａ内のどの角度でも組みつけることがで
きるが、その角度を定める必要がある場合には、プリン
ト基板２０ａと円筒ケース１０ａとの位置関係を考えて
組み付ける必要があり、このプリント基板２０ａと円筒
ケース１０ａとの位置関係を考えて組み付ける作業が煩
雑であるという問題がある。

【０００５】また、近年、ＥＥＰＲＯＭ等をプリント基
板に搭載するようになり、プリント基板における伝送部
品の占める面積が増大し、従来使用されていたプリント
基板では充分な面積を確保することが困難であるという
問題がある。

【０００６】これらの問題は、火災報知設備における中
継器に限られず、これ以外にも、プリント基板を有する
一般の電気機器でも生じる問題である。

【０００７】本発明は、プリント基板を円筒ケースに収
納する場合、そのプリント基板の部品搭載面積を増大さ
せることができるプリント基板を有する電気機器を提供
することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、円筒ケース内
にプリント基板を収納する場合、そのプリント基板を楕
円形状にし、その長径を円筒ケースの内径よりも長く
し、円筒ケースの開口部を閉じる基部に対して楕円形プ
リント基板を傾斜して設けたものである。

【０００９】

【作用】本発明は、円筒ケース内にプリント基板を収納
する場合、そのプリント基板を楕円形状にし、その長径
を円筒ケースの内径よりも長くし、円筒ケースの開口部
を閉じる基部に対して楕円形プリント基板を傾斜して設
けたので、プリント基板を円筒ケースに収納する場合、
円形よりも楕円形の方が面積が広くなり、プリント基板
の部品搭載面積を増大させることができる。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明の一実施例である中継器１を
示す斜視図であり、基部４０を円筒ケース１０から外し
た場合を示す図である。図２は、図１のＩＩーＩＩ線で
切断し、図１の手前から見た分解縦断面図である。

【００１１】この実施例は、円筒ケース１０と、楕円形
のプリント基板２０と、突起３１、３２と、基部４０と
を有する。

【００１２】円筒ケース１０は、開口部１１と、内側面
１２と、底面１３と、突起３１、３２とを有し、樹脂等
で形成されている。基部４０は、円筒ケース１０の開口
部１１を閉じるものであり、楕円形のプリント基板２０
は、その長径が円筒ケース１０の内径よりも長く、円筒
ケース１０の内部に設けられ、しかも基部４０に対して
傾斜して設けられている。つまり、円筒ケース１０の底
面１３（または天井面）に対して長軸の延長線が傾斜す
るように、楕円形のプリント基板２０が設けられてい
る。

【００１３】また、突起３１、３２は、円筒ケース１０
の内側面１２と底面１３とに跨がって設けられ、しかも
プリント基板２０が円筒ケース１０に収納されていると
きにプリント基板２０と当接するものである。なお、上
記実施例では突起３１、３２は互いに同一形状である
が、その形状は互いに異なってもよく、また柱状以外
に、錐状、錐台状のものを突起３１、３２として使用し
てもよい。

【００１４】この中継器１を作成するには、図２に示す
ように、円筒ケース１０の開口部１１を上にし、開口部
１１から楕円形のプリント基板２０を傾斜させて挿入す
る。プリント基板２０の下部２０ｂ（すなわち一端）が
円筒ケース１０の底面１３に到達したときに、プリント
基板２０の下面が突起３１、３２の端面と当接する。そ
して、円筒ケース１０の開口部１１を閉じるように基部
４０の凸部を円筒ケース１０に嵌め込み、プリント基板
２０の上部２０ｔ（すなわち他端）を基部４０の底面に
当接させる。なお、プリント基板２０には必要な電気部
品が搭載され、このプリント基板２０からリード線が引
き出されており、このリード線を挿通する穴が円筒ケー
ス１０または基部４０に設けられているが、この穴を図
面では省略して示してある。このようにした後、図３に
示すように、たとえば上下を逆にして、建物の天井等に
設置する。

【００１５】上記実施例においては、円筒ケース１０内
にプリント基板２０を収納する場合、基部４０に対して
楕円形のプリント基板２０を傾斜して設け、しかも、円
筒ケース１０の内側面１２に突起３１、３２を設け、突
起３１、３２によって、楕円形のプリント基板２０の回
転が阻止されるので、円筒ケース１０内でプリント基板
２０が回転することが阻止され、円筒ケース１０内でプ
リント基板２０が回転することを阻止するために行って
いたねじ止め作業等が必要なくなり、プリント基板２０
を円筒ケース１０に固定する作業が容易になる。

【００１６】また、上記実施例において、楕円形のプリ
ント基板２０を円筒ケース１０に挿入しさえすれば、円
筒ケース１０に対する楕円形のプリント基板２０の位置
が一義的に定められ、円筒ケース１０に対する楕円形の
プリント基板２０の位置決めを配慮する必要が無くな
る。さらに、上記実施例において、同一形状の円筒ケー
ス１０にプリント基板を収納する場合、円形よりも楕円
形の方が面積が広くなり、プリント基板の部品搭載面積
を増大させることができる。

【００１７】なお、プリント基板２０を円筒ケース１０
に斜めに入れることができるようになったのは、大きな
コンデンサ等を用いることがなくなり、面実装部品（平
らな部品）が用いられるようになり、部品の高さが全体
に低くなったためである。

【００１８】また、上記実施例において、突起３１、３
２を省略してもよく、この場合、円筒ケース１０内にプ
リント基板２０を収納するときに、そのプリント基板２
０を楕円形状にし、その長径を円筒ケース１０の内径よ
りも長くし、円筒ケース１０の開口部１１を閉じる基部
４０に対して楕円形プリント基板２０を傾斜して設けて
あるので、プリント基板２０を円筒ケースに収納する場
合、円形よりも楕円形の方が面積が広くなり、プリント
基板２０の部品搭載面積を増大させることができる。

【００１９】図４は、本発明の他の実施例を示す縦断面
図である。

【００２０】この実施例は、楕円形のプリント基板２０
の他に、円形のプリント基板２１を設けたものであり、
円形のプリント基板２１を設けた点以外は、図１〜図３
に示す実施例と同様である。

【００２１】図４に示す実施例によれば、円形のプリン
ト基板２１の分だけ、図１〜図３の実施例よりも、プリ
ント基板の面積をさらに増大することができる。なお、
円形のプリント基板２１の片面のみに、チップ部品を面
実装すれば、図４に示すように、基部４０または円筒ケ
ース１０の底部１３にプリント基板２１を直接接触させ
ることができる。

【００２２】なお、図４の実施例において、楕円形のプ
リント基板２０、円形のプリント基板２１のそれぞれの
片面のみにチップ部品を面実装し、各実装面が対向する
ように、プリント基板２０、２１を配置し、プリント基
板２０、２１の非実装面に銅箔等を塗ってもよい。この
ようにすることによって、シールドケース等を用いず
に、プリント基板２０、２１上の電子部品をシールドで
き、外部ノイズからの悪影響、外部への不要輻射の大部
分を防ぐことができる。

【００２３】上記各実施例において、突起３１、３２を
円筒ケース１０の内側面１２と底部１３とに跨がって設
けてあるが、内側面１２のみに、または底部１３のみに
突起３１、３２を設けるようにしてもよい。つまり、突
起３１、３２は、円筒ケース１０の内壁のいずれかに設
けられていればよい。一方、突起３１、３２を基部４０
に設け、突起３１、３２をプリント基板２０の押え部と
して使用してもよい。また、突起は１つまたは３つ以
上、設けるようにしてもよい。

【００２４】上記実施例は、火災報知設備における中継
器についてのものであるが、これに限らず、これ以外に
も、プリント基板を有する一般の電気機器に適用するこ
とができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、プリント基板を円筒ケ
ースに収納する場合、円形よりも楕円形の方が面積が広
くなり、プリント基板の部品搭載面積を増大させること
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である中継器１を示す斜視図
であり、基部４０を円筒ケース１０から外した場合を示
す図である。

【図２】図１のＩＩーＩＩ線で切断し、図１の手前から
見た分解縦断面図である。

【図３】基部４０を下にして使用状態にした場合の上記
実施例の縦断面図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。

【図５】火災報知設備における従来の中継器を示す分解
縦断面図である。

【符号の説明】

１、２…中継器、 １０…円筒ケース、 １１…開口部、 １２…内側面、 １３…底面、 ２０、２１…プリント基板、 ３１、３２…突起、 ４０…基部。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒ケースと；この円筒ケースの開口部
   を閉じる基部と；上記円筒ケースの内部に設けられ、し
   かも上記基部に対して傾斜して設けられ、長径が上記円
   筒ケースの内径よりも長い楕円形のプリント基板と；を
   具備することを特徴とするプリント基板を有する電気機
   器。
2. 【請求項２】 請求項１において、 上記楕円形のプリント基板とは別に、円形のプリント基
   板が、上記円筒ケース内に設けられていることを特徴と
   するプリント基板を有する電気機器。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２において、 上記円筒ケースの内壁、または上記基部に突起が設けら
   れ、しかも上記プリント基板が上記円筒ケースに収納さ
   れているときに上記プリント基板と上記突起とが当接す
   ることを特徴とするプリント基板を有する電気機器。
4. 【請求項４】 請求項１〜請求項３のいずれか１項にお
   いて、 上記電気機器は、火災報知設備における中継器であるこ
   とを特徴とするプリント基板を有する電気機器。