JPH0722526U - トランスの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】トランスを小型にし、薄型にする。 【構成】Ｅ字形コア−３の脚部２０、２１、２２は、プ
リント基板７に設けられた開口３１、３２、３３にプリ
ント基板７の一面側から挿通され、その先端にはＩ字形
コア−２が当接されている。Ｅ字形コア−３の中央の脚
部２１には２次コイル５が巻回されたボビン４が配設さ
れており、プリント基板７の他面側には、Ｅ字形コア−
３の中央の脚部２１を中心としＥ字形コア−３の両側脚
部２０、２２間にパタ−ンにより渦巻状に１次コイル６
が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子機器に用いられるトランスの構造に関するもの。

【０００２】

【従来の技術】

従来のランプの点灯装置に用いられるトランスの一般的な構成は、図４に示す ように、Ｅ字形コア−３ａとＩ字形コア−２ａとで構成される鉄心１ａと、前記 Ｅ字形コア−３ａの中央の脚部を挿入する開口を有する角筒の一端に突出してプ リント基板のランドと接続される端子８ａを固定した端子固定部９ａを有し、他 端にＩ字形コア−２ａを位置決めする鍔部１０ａを有するボビン４ａと、ボビン ４ａの両端面間に巻回された１次コイル６ａと１次コイル６ａの上層に巻回され た２次コイル５ａとより構成され、１次コイル６ａと２次コイル５ａの末端は端 子固定部９ａの端子８ａに絡げて接続されるものであった。

【０００３】 また、一般的なトランスの他の構成は図５に示すように一対のＥ字形コア−３ ｂを突き合わせて構成された鉄心１ｂと、前記Ｅ字形コア３ｂの中央の脚部を挿 入する開口を有する角筒と、この角筒の両端の鍔部の一方向に外向きに突出しプ リント基板のランドと接続される端子８ｂを固定した端子固定部９ｂと、両端面 間に設けた４個の鍔により形成されたボビン４ｂと、ボビン４ｂの一端の鍔内に 巻回された１次コイル６ｂと隣接した鍔内に巻回された２次コイル５ｂとより構 成されていた。

【０００４】

【考案が解決しょうとする課題】

しかしトランスの小型化、薄型化を進めるにあたり、２次コイルは直径０．０ ４ｍｍのポリウレタン銅線を約２０００タ−ン巻き、２次電圧として１０００Ｖ ｒｍｓ程度の電圧が発生しているのでボビンの外周面を３又は４分割して巻回す る必要があり、前者の従来例のトランスは設置スペ−スは狭いが高さが高く、又 後者の従来例のトランスは高さは低いが巻線スペ−スが広く、閉磁路が長い問題 が有る等により小型化、薄型化が困難であった。

【０００５】 本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型 化、薄型化したトランスを提供するところにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記した課題を解決する為にＥ字形コア−と、Ｅ字形コア−の中央脚および両 側脚をそれぞれ挿通する３つの開口を設けたプリント基板と、プリント基板の各 開口から突出たＥ字形コア−の各脚部先端と当接して、Ｅ字形コア−と共に鉄心 を構成するＩ字形コア−と、Ｉ字形コア−が配置される側のプリント基板面のＥ 字形コア−の中央脚挿入用の開口と両側脚挿入用の開口との間の領域面に、中央 脚挿入用の開口を中心に渦巻状に配置された平板状の１次コイルと、プリント基 板の１次コイル配置側と反対側においてＥ字形コア−の中央脚に巻回される２次 コイルとよりなるトランスの構造とした。

【０００７】

【作用】

１次コイルを平板状とし、コア−がプリント基板の表裏面に分散されるので小 型化、薄型化出来る。

【０００８】

【実施例】

本考案の一実施例は図１に示すように、鉄心１とボビン４、１次コイル６及び ２次コイル５を有して構成されている。

【０００９】 鉄心１は、３本の脚部２０、２１、２２を有してなるＥ字形コア−３と、その 脚部２０、２１、２２の先端に当接するＩ字形コア−２とによりなり、Ｅ字形コ ア−３の脚部２０、２１、２２は、プリント基板７に設けられた開口３１、３２ 、３３にその表面側から挿通され、Ｉ字形コア−２はプリント基板７の裏面側に 、前記Ｅ字形コア−３の脚部２０、２１、２２の先端に当接するように配設され ている。

【００１０】 前記ボビン４は前記Ｅ字形コア−３の中央脚部２１に装着されており、図２に 示すように第１ボビン４０と第２ボビン４１と第３ボビン４２より構成される。

【００１１】 前記第１ボビン４０は前記鉄心１のＥ字形コア−３の中央の脚部２１を挿入す る円筒１０を備え、この円筒１０の両端に円形のフランジ１１を有し、一方のフ ランジにポリウレタン銅線を通すスリット１２を形成している。

【００１２】 前記第２ボビン４１は前記第１ボビン４０のフランジ１１を挿入する円筒１３ を備え、この円筒１３の両端にフランジ１４を有し、一方のフランジに第１ボビ ン４０から第２ボビン４１にポリウレタン銅線を通すスリット１５を形成してい る。

【００１３】 前記第３ボビン４２は前記第２ボビン４１のフランジ１４を挿入する円筒１６ を備え、この円筒１６の両端にフランジ１７を有し、一方のフランジ１７に第２ ボビン４１から第３ボビン４２にポリウレタン銅線を通すスリット１８を形成し ている。

【００１４】 前記１次コイル６は、図３に示すようにプリント基板７の裏面にＥ字形コア− ３の中央の脚２１を中心とし両側脚２０、２２内に渦巻状の平板パタ−ンとして 形成されており、その巻数は約１０タ−ン程度とされている。

【００１５】 前記２次コイル５は直径０．０４ミリのポリウレタン銅線を約２０００タ−ン 程巻回し、２次電圧として１０００Ｖの起電圧を発生させる。このため２次コイ ル５はポリウレタン銅線を第１ボビン４０のスリット１２を通して約７００タ− ン巻回し、次に第２ボビン４１のスリット１５を形成したフランジ側より第１ボ ビン４０を第２ボビン４１に挿入し、第一ボビン４０に巻回されたポリウレタン 銅線の末端を第２ボビン４１のスリット１５を通して約７００タ−ン第２ボビン ４１に巻回し、次に第３ボビン４２にも第２ボビン４１と同様にポリウレタン銅 線を約６００タ−ン巻回している。

【００１６】 上記実施例では、１次コイル６を平板パタ−ンとし、鉄心１がプリント基板７ の表裏両面に分散されたので、トランスを小型化、薄型化できる。

【００１７】 尚、上記実施例においては、１次コイルがプリント基板上にパターンとして形 成されたものを例示したが、本考案はこれに限らず、薄板状導体等により形成さ れた１次コイルをプリント基板上に固定したようなものであっても良く、また、 ポリウレタン銅線等により渦巻き状に形成された１次コイルをプリント基板に固 定したものであっても良いことは勿論である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のトランスは１次コイル６を平板状とし、鉄心１がプリント基板７の表 裏両面に分散する構成にすることにより小型化、薄型化出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面図である。

【図２】同上のボビンの構成を示す斜視図である。

【図３】同上の低面図である。

【図４】従来例１を示すもので、(a) は平面図で、(b)
は正面図である。

【図５】従来例２を示すもので、(a) は平面図で、(b)
は正面図である。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ 鉄心 ２，２ａ，２ｂ Ｉ字形コア− ３，３ａ，３ｂ Ｅ字形コア− ４，４ａ，４ｂ ボビン ５，５ａ，５ｂ ２次コイル ６，６ａ，６ｂ １次コイル ７ プリント基板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】Ｅ字形コア−と、Ｅ字形コア−の中央脚お
   よび両側脚をそれぞれ挿通する３つの開口を設けたプリ
   ント基板と、プリント基板の各開口から突出たＥ字形コ
   ア−の各脚部先端と当接して、Ｅ字形コア−と共に鉄心
   を構成するＩ字形コア−と、Ｉ字形コア−が配置される
   側のプリント基板面のＥ字形コア−の中央脚挿入用の開
   口と両側脚挿入用の開口との間の領域面に、中央脚挿入
   用の開口を中心に渦巻状に配置された平板状の１次コイ
   ルと、プリント基板の１次コイル配置側と反対側におい
   てＥ字形コア−の中央脚に巻回される２次コイルとより
   なるトランスの構造