JPH07218574A - 故障点標定システム - Google Patents

故障点標定システム

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JPH07218574A
JPH07218574A JP949794A JP949794A JPH07218574A JP H07218574 A JPH07218574 A JP H07218574A JP 949794 A JP949794 A JP 949794A JP 949794 A JP949794 A JP 949794A JP H07218574 A JPH07218574 A JP H07218574A
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JP
Japan
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gas pressure
gas
signal
pressure sensor
locating system
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JP949794A
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Inventor
Masayuki Akasaki
正幸 赤崎
Takaaki Sakakibara
高明 榊原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故障点標定シスタム自体に故障が発生してい
ないかの自己診断が可能となる信頼性の高い故障点標定
システムを提供することである。 【構成】 絶縁ガスを封入した接地金属容器内に高電圧
導体を収納してなるガス絶縁機器にガス区画gが設けら
れ、このガス区画にガス区画内のガス圧力を測定してガ
ス圧力信号を出力するガス圧力センサ60が配設され、
このガス圧力センサにこのガス圧力センサからのガス圧
力信号を処理して検出信号を出力する変換器61が接続
され、この変換器にこの変換器からの検出信号を処理す
る受信器62が接続されている。受信器には、変換器か
ら出力された検出信号をガス圧力として算出するガス圧
力算出回路64が設けられている。また、受信器には、
ガス圧力算出回路により一定時間に算出されたガス圧力
の変動を監視して故障判定用管理値と比較するデータ処
理部63が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力機器がコンパクト
に収納されたガス絶縁開閉装置において、各収納機器の
信頼度確認と監視に適用される予防保全システムとして
用いられる故障点標定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部における電力供給量は増大
する傾向にある。また、地価の高騰により変電設備の用
地確保は益々困難となっている。このような状況下、変
電設備の増強化を図る上で、耐環境性およびコンパクト
化に優れたガス絶縁開閉装置は欠かすことのできない装
置となっている。
【0003】このガス絶縁開閉装置は、絶縁性および消
弧性に優れたSF6 ガスなどの絶縁ガスを用いて、断路
器、遮断器などの変電機器を密閉された接地金属容器内
に収納配置した装置である。ここで、代表的なガス絶縁
開閉装置の一例を、図3に示す配置図を参照して具体的
に説明する。
【0004】図3において、1は接地電位とされた耐圧
力性の金属製の容器であり、一般的に接地金属容器と呼
ばれる。この接地金属容器1内には、課電部として、避
雷器2、変成器3、接地開閉器4、断路器5、変流器
6、遮断器7、および母線8が収納配置されている。ま
た、接地金属容器1内には、SF6 などの絶縁ガス9が
封入されており、接地金属容器1と課電部とは、この絶
縁ガス9によって電気的に絶縁されている。
【0005】一方、接地金属容器1内には、母線8を支
持するための絶縁スペーサ10a〜10dが適当な間隔
をおいて設けられており、これらの絶縁スペーサ10a
〜10dにより母線8の機械的強度と絶縁耐力とが保持
されている。また、各絶縁スペーサ10a〜10dは、
保守上の切離しや配置構成上の必要性から、接地金属容
器1内の空間を気密に区分するように配設されている。
すなわち、接地金属容器1内の空間は、絶縁スペーサ1
0a〜10dによって複数のガス区画に分割され、各ガ
ス区画毎に絶縁ガス9が封入されている。なお、図中1
1はガスボンベであり、このガスボンベ11からガスキ
ュービクル12およびバルブ13を介して、接地金属容
器1内の各ガス区画にガスが充填される。このうち、ガ
スキュービクル12は、各ガス区画の圧力を検出する機
能も有している。
【0006】さらに、図3において、主回路は、断路器
5、遮断器7を経由し、ブッシング14を介して変圧器
19に接続されている。なお、図3においては、1回線
受電主回路を示しているが、この受電主回路の右側の受
電主回路(図示せず)より、断路器5を介して、変圧器
19に電力を供給する場合もある。
【0007】また、図中15は配電盤であり、操作キュ
ービクル16を介して開閉器類(断路器5、遮断器7、
接地開閉器4)の各操作器17に付勢信号を与え、開閉
器類の主回路切換えや遮断操作を制御する機能を有して
いる。さらに、図中18は開閉器類の駆動源となるコン
プレッサ設備である。このコンプレッサ設備18によっ
て得られた所定の圧力(たとえば、15kg/cm2
一般的)が、操作キュービクル16を介して各操作器1
7に供給され、開閉器類の操作が行なわれる。
【0008】上記の構成を有するガス絶縁開閉装置に
は、以下のような利点がある。すなわち、絶縁ガス9の
優れた特性によって、収納機器の小型化が可能となり、
装置全体としてのコンパクト化が実現できる。つまり、
KV・A当たりの占有体積が小さくなり、設置用地の有
効な活用が可能となる。と同時に、ガス母線を用いて2
段〜3段の積み重ね構成が可能となり、ブロック積立て
となるので、小さな面積で大きな体積の構成が可能とな
る。
【0009】また、接地金属容器1が接地されているた
め、課電中に接近しても感電の心配はない。さらに、課
電部が接地金属容器1に収納されているので、塩害・風
雨などに直接さらされることがない。そのため、外因に
よる劣化の恐れがなく、耐環境性が高い。しかも、各種
の開閉器類は、消弧能力の高いSF6 ガス中でアーク処
理されるため、1主接点当たりの遮断容量の大幅な向上
が可能となる。
【0010】ところが、図3に示すようなガス絶縁開閉
装置には、上記のような利点がある反面、以下に述べる
ような欠点もある。すなわち、ガス絶縁開閉装置全体を
コンパクト化した結果、収納機器の保守・点検時におい
て、回転作業あるいは再組立て作業の寸法が小さく制限
されてしまう。したがって、収納機器の保守・点検作業
に長時間を要し、作業効率が著しく低下してしまう。
【0011】また、接地金属容器1内部に封入される絶
縁ガス9が高価であるため、外部へのガス漏れ防止上の
製作技術が高級となると共に、絶縁性の良さからkv/
mmが大きく、ガス圧低下が絶縁裕度に極めて敏感に反
応するため、ガス漏れに対する緊急修復体制の完備が要
求される。さらに、各種開閉機器の主接点の消耗に伴う
交換作業においては、絶縁ガスの回収・再充填作業に多
大な時間を要するため、ガス絶縁開閉装置の停止時間が
長くなり、電力の安定供給に支障をきたすという欠点も
ある。
【0012】以上説明したように、ガス絶縁開閉装置に
は、利点ばかりでなく、いくつかの欠点もある。しか
し、ガス絶縁開閉装置の性能的な利点は、欠点を補って
も十分に余りあるため、最近におけるガス絶縁開閉装置
の普及は目覚ましく、その設置箇所も増え、量産体制が
とられるようになっている。その結果、ガス絶縁開閉装
置には一層の信頼性が要求されており、装置の保守や緊
急修復体制の準備と品質のばらつきは無視できない問題
となってきている。
【0013】以上のようなガス絶縁開閉装置における問
題点に対する対策として、稼働運転状態が正常であるこ
との信頼度確認と、異常発生時の早期検出監視が可能な
予防保全システムの確立が切望されている。この予防保
全システムの導入により、ガス絶縁開閉装置の事故を未
然に防止して電力の安定供給を図ると同時に、事故に起
因する経済的損失を最低限にとどめることが期待されて
いる。
【0014】このような予防保全システムの一例とし
て、従来より故障点標定システムが提案されている。故
障点標定システムとは、ガス圧力センサを利用して故障
点の標定を行うシステムである。すなわち、ガス絶縁開
閉装置のガス区画に事故が発生した場合、内部アークエ
ネルギーによりガス圧力変動が起きる。これに対して、
ガス絶縁開閉装置のガス区画にガス圧力センサを配設す
ることにより、このガス圧力センサによってガス区画内
のガス圧力変動を検出し、ガス圧力信号を出力する。ま
た、ガス圧力センサに検出器を接続し、さらに検出器に
受信器を接続することにより、ガス圧力センサからのガ
ス圧力信号を検出器に送り、ここで処理して検出信号と
して受信器に出力する。
【0015】このような故障点標定システムによれば、
目視に頼ることなしに、密封された接地金属容器内の故
障点を正確且つ迅速に標定することができる。これによ
り、事故対応を早め、早期復旧に貢献することができ
る。しかも、事故時における変電所の適用を効率的に行
うことが可能となる。そのため、事故の波及範囲を最小
限にとどめることができる。
【0016】ここで、以上のような故障点標定システム
に用いられているガス圧力センサの構成を図4に示す。
この図4に示すように、ガス圧力センサは、ケース21
内に構成されている。すなわち、まず、このケース21
の内側から、ガスを封入したガス配管22が外側に引き
出されており、その先端部(図示せず)は、ガス絶縁開
閉装置の接地金属容器に接続されている。また、ガス配
管22のケース21の内側の基端部には、弾性を有する
仕切り膜23を介して液室24が配設されており、仕切
り膜23によって、ガス配管22内のガスと液室24内
の油などの液体とが区分されている。
【0017】液室24における仕切り膜23の逆側に
は、ステンレスなどにより構成されたダイヤフラム25
が配設され、このダイヤフラム25の液室24外面には
ダイヤフラム25の歪みを抵抗変化量に変換するピエゾ
抵抗素子26が取付けられている。また、このピエゾ抵
抗素子26には抵抗素子27が接続されており、これら
ピエゾ抵抗素子26および抵抗素子27からブリッジ回
路が構成されている。
【0018】このブリッジ回路には、その信号を増幅す
る電子回路28および出力信号線30が順次接続されて
いる。出力信号線30は、ケース21外部に引き出さ
れ、図示していない検出器に接続されている。また、図
中29は、電子回路28に電源を供給する電源回路であ
り、31は電源線である。
【0019】このように構成された図4のガス圧力セン
サにおいては、ガス絶縁開閉装置の接地金属容器内の絶
縁ガスの圧力が変化し、ガス配管22内のガス圧力が変
化すると、その圧力変化が、仕切り膜23、液室24内
の液体、およびダイヤフラム25を介してピエゾ抵抗素
子26に伝わる。ピエゾ抵抗素子26は、この圧力変化
を抵抗変化量に変え、電子回路28が抵抗変化量を増幅
して電気信号とし、検出器側に伝送する。なお、一般的
に、ガス圧力センサの比較的短時間における分解能Pc
は、0.001kg/cm2 程度に設定されている。
【0020】以上のような構成を有するガス圧力センサ
により、ガス区画の事故点を以下のようにして検出する
ことができる。すなわち、まず、事故時に接地金属容器
内に発生するアークによる準定常的なガス圧力上昇値
は、CIGRE WGなどでも検討されているように、
次の式(1)でほぼ評価できる。
【数1】ΔP=(C・I・t)/V…式(1) ただし、ΔP:圧力上昇値(kg/cm2 ) C:係数(0.2〜0.35) I:アーク電流(KA) t:アーク継続時間(ms) V:容器容積(l)
【0021】また、アーク電流Iは、ガス絶縁開閉装置
が設置される変電所の電力系統上の位置により、ほぼ決
定される。そしてまた、アーク継続時間tは、保護リレ
ーの動作時間と遮断器の電流遮断時間とにより、ほぼ決
定される。このため、各ガス区画の容積Vが決まれば、
各ガス区画における事故時のガス圧力上昇値ΔPを求め
ることができる。例えば、非有効接地系の一線地絡事故
の場合、I=0.1KA,t=134ms,V=100
〜2100lと設定すると、上記の式(1)より、ガス
圧力上昇値ΔPは、ΔP=0.04〜0.02kg/c
2 となる。
【0022】ところで、図5は、ガス絶縁機器の接地金
属容器内において、地絡事故が発生した場合のガス圧力
変動の測定例を示したものである。この場合、具体的に
圧力上昇を検出する方法としては、例えば、一定時間Δ
T秒ごとにガス圧力センサの出力をサンプリングし、そ
の圧力変動値を所定の値、すなわち、故障発生時に予測
される圧力上昇下限値と比較する方法などがある。この
方法は、実開平3−39313号公報に開示されてい
る。
【0023】また、図6は、このようなガス圧力センサ
を用いた具体的な故障点標定システムの構成例を示すブ
ロック図である。この図6に示す故障点標定システム
は、ガス圧力センサ41、検出器47、および受信器5
4を有している。このうち、検出器47には、その内部
回路として、I/V変換回路42、高周波ノイズ除去用
のフィルタ43、およびV/F変換回路44が順次接続
されて設けられている。さらに、これらのI/V変換回
路42、ローパスフィルタ43、およびV/F変換回路
44には、直流電源45が接続されている。また、V/
F変換回路44には出力信号を受信器54側へ伝送する
ための信号線46が接続されている。一方、受信器54
の内部は、F/V変換回路53、A/D変換回路48、
CPU49、RAM51、ROM52、およびインター
フェイス(IF)50から構成されている。
【0024】この図6の故障点標定システムの作用は次
の通りである。すなわち、ガス圧力センサ41からの電
流信号は、検出器47のI/V変換回路42において電
圧信号に変換される。この電圧信号は、フィルタ43を
介して、V/F変換回路44に導かれ、ここで周波数変
調される。そして、この信号は、信号線46を介して受
信器54側に伝送される。受信器54において、この信
号は、F/V変換回路53により、電圧信号に変換され
た後、A/D変換回路48によって、A/D変換され、
CPU49側で処理される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の故障点標定システムにおいては、以下に
述べるような欠点がある。すなわち、従来の故障点標定
システムには、自己診断機能が設けられていない。この
ため、例えば、ガス圧力センサに異常が発生し、圧力変
化を検知することができなくなった場合、ガス圧力セン
サからの出力が固定化されてしまう。ガス圧力センサか
らの出力が固定化されると、検出器、受信器での検出信
号には変化が生じないことになる。この時点で、万一、
ガス絶縁開閉装置に内部事故が発生した場合に、故障点
が標定できない状況となる。これは、受信器等の他の構
成部材に異常が発生した場合でも同様である。このよう
な状況では、ガス絶縁開閉装置の事故を未然に防止する
ことが困難となり、電力を安定して供給できないばかり
か、経済的損失が大きなものとなってしまう。
【0026】したがって、故障点標定シスタムにおいて
は、常時正常な状態でガス圧力値を計測し、そのガス圧
力上昇値を監視するために、ガス圧力センサ等の構成部
材に異常が発生していないか、常時自己診断する必要が
ある。これは例えば、ガス圧力センサ出力からのガス圧
力値が固定化するような異常モードを検出し、警報を発
する機能等の自己診断機能が不可欠と考えられる。しか
し、現在のところ、このような自己診断機能の設けられ
た故障点標定システムは提供されていない。
【0027】本発明は、以上のような欠点を解消するた
めに提案されたものであり、その目的は、故障点標定シ
スタム自体が自己診断が可能となる信頼性の高い故障点
標定システムを提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る故障点標定システムは、絶縁ガスを封入した接地金属
容器内に高電圧導体を収納してなるガス絶縁開閉装置が
複数のガス区画に分割され、各ガス区画に、対応するガ
ス区画内のガス圧力を測定してガス圧力信号を出力する
ガス圧力センサが配設され、このガス圧力センサからの
ガス圧力信号に基づいて故障点を標定する故障点標定シ
ステムにおいて、前記ガス圧力センサからのガス圧力信
号を処理して検出信号を出力する変換器と、前記変換器
からの検出信号をガス圧力値として算出する受信部と、
前記受信器により得られたガス圧力値の一定時間内の変
動を故障判定用管理値と比較するデータ処理部とを備
え、前記受信部またはデータ処理部に、一定時間内のガ
ス圧力値の変動幅を検知する検知機能が設けられている
ことを特徴としている。
【0029】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の受信器に、ガス圧力センサの出力を模擬した試験
信号を出力する模擬信号回路が設けられ、受信部または
データ処理部に、前記模擬信号回路からの試験信号を検
知する検知機能が設けられていることを特徴としてい
る。
【0030】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
模擬信号回路の試験信号の出力時間は、ガス圧力の上昇
により内部事故発生と判定するに要する時間以下に設定
されており、故障点の標定時間内に自己診断時間が含ま
れることを特徴としている。
【0031】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は、次
の通りである。すなわち、まず、圧力センサに異常が発
生すると、ガス圧力センサからのガス圧力信号が固定化
された場合には、変換器から出力される検出信号も固定
化され、ガス圧力算出回路で得られるガス圧力が、一定
時間以上、変動がない状態となる。これを受信部または
データ処理部のガス圧力値の変動幅検知機能により、変
動幅がないことが検知・確認されると、ガス圧力センサ
に異常が発生したとして、センサ異常の警報が出力され
る。したがって、使用しているガス圧力センサについて
の自己診断を実施することができる。
【0032】また、受信器に、ガス圧力センサの出力を
模擬した試験信号を出力する回路が設けられた場合に
は、ガス圧力センサの出力よりも例えば1kg/cm2
大きい値等となるように予め設定された試験信号を、一
定時間間隔でガス圧力算出回路に出力する。そして、ガ
ス圧力センサにより検出され、ガス圧力算出回路により
算出されたガス圧力が、一定時間間隔で、前記試験信号
から算出された試験信号値(例えば1kg/cm2 )だ
け大きい値となっていることを、試験信号を検知する検
知機能により確認する。これが、一定時間間隔で、試験
信号値だけ大きくなっていない場合には、受信器により
算出されたガス圧力に異常として検出され、警報が出力
される。したがって、使用している受信器についての自
己診断を実施することができる。
【0033】この時、試験信号の出力時間は、ガス圧力
の上昇により内部事故発生と判定するに要する時間以下
となる短時間、例えば2秒以内と設定することにより、
故障点の標定中にも受信部の診断のための試験を行うこ
とができる。したがって、このような試験中に内部事故
が発生した場合でも、十分に故障点標定を行うことがで
きる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の故障点標定システムの実施例
を、図面に基づき説明する。
【0035】(1)第1実施例 … 図1 図1に示すように、本実施例の故障点標定システムは、
ガス圧力センサ60、変換器61、受信部62、および
データ処理部63から構成されている。ガス圧力センサ
60は、ガス絶縁開閉装置Gの各ガス区画gに配設さ
れ、それぞれのガス区画g内のガス圧力変動を検出し、
ガス圧力信号を出力するように構成されている。このガ
ス圧力センサ60には、ガス圧力センサ60からのガス
圧力信号を検出信号として処理して出力する変換器61
が接続されている。さらに、変換器61には、受信部6
2が接続されている。この受信部62には、変換器61
からの検出信号をガス圧力値として算出するガス圧力算
出回路が設けられている。そして、受信部62には、受
信部62のガス圧力算出回路により得られた一定時間に
おけるガス圧力値の変動と故障判定用管理値(故障発生
時に予測される圧力の上昇値および下限値)とを比較す
るためのデータ処理部63が接続されている。
【0036】ところで、ガス絶縁開閉装置内のガス量は
一定であるが、外気温や日射日光・積雪などの自然現
象、あるいは内部導体を流れる電流の負荷状況などによ
り、ガスの温度が変化する。このガス温度の変化に伴っ
て、ガスの圧力も変動することが普通である。これは、
負荷の変動や外気の変化により、1日で0.05kg/
cm2 以上のガス圧力変動が起こることが経験的に知ら
れている。これに基づき、本実施例の故障点標定システ
ムでは、受信部62には、ガス圧力値の変動幅の検知機
能が設けられている。そして、ガス圧力算出回路により
得られたガス圧力値が、48時間0.05kg/cm2
以上の変動を示さない場合に、この圧力値が異常として
検知されるように構成されている。
【0037】以上のような構成の故障点標定システムで
は、ガス絶縁開閉装置のガス区画内のガス圧力が、ガス
圧力センサ60によりガス圧力信号として検知される。
これが検出信号として変換器61から出力され、受信部
62のガス圧力算出回路においてガス圧力値として変換
される。そして、このガス圧力値の一定時間ΔT秒にお
ける変動がデータ処理部63に入力される。ここで、地
絡事故が発生した場合、ガス圧力値の変動は、従来技術
で説明したように図5に示すような波形となる。したが
って、データ処理部63において、ガス圧力値の変動
と、故障判定用管理値(故障発生時に予測される圧力の
上昇値および下限値)とを比較し、この故障判定用管理
値より大きくガス圧力が変動した場合に、ガス絶縁開閉
装置内で地絡事故が発生したと判断される。このように
判断された場合には、警報が出力される。
【0038】また、受信部62において、ガス圧力値の
変動幅の検知機能により、ガス圧力算出回路により得ら
れたガス圧力値が、48時間0.05kg/cm2 以上
の変動を示さないことが検知されると、ガス圧力センサ
が負荷の変動や外気の変化に伴ったガス圧力の変動も検
出できない状態であるとして、ガス圧力センサ自体が異
常と判定され、警報が出力される。
【0039】以上のように、本実施例では、ガス圧力セ
ンサの自己診断機能が設けられているため、常時正常な
状態でガス圧力値を計測し、そのガス圧力上昇値を監視
することのでき、信頼性の高い故障点標定システムを提
供することができる。
【0040】(2)第2実施例 … 図2 本発明では、第1実施例の故障点標定システムの受信部
62の内部を、図2に示すような構成とすることもでき
る。すなわち、受信部62には、ガス圧力算出回路64
と共に、模擬信号回路65が設けられている。この模擬
信号回路65は、ガス圧力算出回路64で得られたガス
圧力値を基づき、ガス圧力センサ60の出力を模擬した
試験信号を出力するように構成されている。そして、模
擬信号回路65は、前記試験信号をガス圧力算出回路6
4に出力すると共に、信号線66を介して、試験信号の
出力中であることをデータ処理部63に信号出力するよ
うに構成されている。
【0041】このような構成の本実施例では、受信部6
2の模擬信号回路65から、一定時間ごとに、試験信号
がガス圧力算出回路64に出力される。試験信号は、ガ
ス圧力センサ60の出力よりも、例えば1kg/cm2
大きい値となるガス圧力値を模擬して出力される。これ
と同時に、模擬信号回路65から、試験信号の出力中で
あることを信号線66を介してデータ処理部63に信号
出力される。
【0042】このように模擬信号回路65が試験信号を
出力している時は、データ処理部63で試験中であるこ
とが認識され、受信部62のガス圧力算出回路64から
の出力が定格のガス圧力より1kg/cm2 高い値に変
化することが確認される。このデータ処理部63での確
認により、受信部64が正常に作動していることが確認
される。一方、ガス圧力値が変動しない場合には、受信
部62のガス圧力算出回路64からの出力に異常がある
として判断され、警報が出力される。なお、試験信号の
出力時間は、ガス圧力の上昇により内部事故発生と判定
するに要する時間以下となる短時間、例えば2秒以内と
設定する。これにより、故障点の標定中にも受信部62
の診断のための試験を行うことができる。したがって、
このような試験中に内部事故が発生した場合でも、十分
に故障点標定を行うことができる。
【0043】以上のように、本実施例では、ガス圧力セ
ンサ60と共に、受信部62にも自己診断機能が設けら
れているため、信頼性・安全性の優れた故障点標定シス
テムを提供することができる。
【0044】(3)他の実施例 なお、本発明は前記の第1,第2実施例に限定されるも
のではなく、具体的な数値は使用状況に応じて適宜変更
可能である。例えば、第1実施例に記載の外気温や日射
日光・積雪などの自然現象、あるいは内部導体を流れる
電流の負荷状況などは、ガス絶縁開閉装置の設置場所に
より異なる。このため、1日のガス圧力の変動幅は0.
05kg/cm2 以上に限定されるものではない。した
がって、ガス圧力センサ自体の異常の判定は、受信部に
おけるガス圧力変化の有無は「48時間で0.05kg
f/cm2 以上」の変動幅および時間の数値に限定され
ず、設置場所において調整し、変更することが可能であ
る。
【0045】また、第2実施例に記載の受信部62の模
擬信号回路65からの試験信号の出力は、ガス圧力セン
サ60の出力よりも、1kg/cm2 大きいガス圧力値
を模擬して出力されることに限定されず、常時ガス圧力
センサ60の出力よりも一定値だけ大きいガス圧力値と
なるように、一定の値を出力することができ、同様の効
果を得ることができる。さらに、模擬信号回路65から
の試験信号の出力時間の設定は、「2秒以内」に限定さ
れず、試験中に内部事故が発生した場合でも、故障点標
定を行うことができる短かい時間であれば、適宜変更可
能である。
【0046】また、本発明では、ガス圧力センサ60の
自己診断は、受信部62において判定されることに限定
されず、データ処理部63において判定させるように構
成することも可能である。これは、データ処理部63
に、受信部62でのガス圧力値が、一定時間に一定圧力
以上に変動するか否かの変動幅検知機能を設けて、判定
する。この場合も、ガス圧力センサ60の自己診断機能
として受信部62に変動幅検知機能を設けた場合と同様
に、負荷の変動や外気の変化に伴ったガス圧力の変動
が、ガス圧力センサから一定時間以上出力されない場合
には、異常として判定することができる。
【0047】さらに、本発明では、受信部62の自己診
断についても、データ処理部63により判定することに
限定されず、受信部62の内部に判定機構を設けること
も可能である。これによっても同様の効果を得ることが
できる。
【0048】ところで、上述した実施例においては、本
発明をガス絶縁開閉装置のガス区画に適用した場合につ
いて説明したが、本発明はガス絶縁開閉装置の油圧操作
部にも同様に適用が可能であり、同様に優れた作用効果
が得られるものである。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、故
障点標定システム自体の異常、例えばガス圧力センサの
異常やガス圧力換算回路に異常が発生した場合、その異
常を早期の検出することができる自己診断を有するた
め、信頼性の高い故障点標定システムを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による故障点標定システムの第1実施例
を示す構成図
【図2】本発明による故障点標定システムの第2実施例
を示す構成図
【図3】一般的なガス絶縁開閉装置の一例を示す配置図
【図4】従来のガス圧力センサを示す断面図
【図5】ガス絶縁機器の接地金属容器内において、地絡
事故が発生した場合のガス圧力変動の測定例を示す説明
【図6】従来の故障点標定システムの構成例を示すブロ
ック図
【符号の説明】
60…ガス圧力センサ 61…変換器 62…受信部 63…データ処理部 64…ガス圧力算出回路 65…模擬信号回路 66…信号線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスを封入した接地金属容器内に高
    電圧導体を収納してなるガス絶縁開閉装置が複数のガス
    区画に分割され、各ガス区画に、対応するガス区画内の
    ガス圧力を測定してガス圧力信号を出力するガス圧力セ
    ンサが配設され、このガス圧力センサからのガス圧力信
    号に基づいて故障点を標定する故障点標定システムにお
    いて、 前記ガス圧力センサからのガス圧力信号を処理して検出
    信号を出力する変換器と、前記変換器からの検出信号を
    ガス圧力値として算出する受信部と、前記受信器により
    得られたガス圧力値の一定時間内の変動を故障判定用管
    理値と比較するデータ処理部とを備え、 前記受信部またはデータ処理部に、一定時間内のガス圧
    力値の変動幅を検知する検知機能が設けられていること
    を特徴とする故障点標定システム。
  2. 【請求項2】 前記受信器に、ガス圧力センサの出力を
    模擬した試験信号を出力する模擬信号回路が設けられ、 前記受信部またはデータ処理部に、前記模擬信号回路か
    らの試験信号を検知する検知機能が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の故障点標定システム。
  3. 【請求項3】 前記模擬信号回路の試験信号の出力時間
    は、ガス圧力の上昇により内部事故発生と判定するに要
    する時間以下に設定されており、故障点の標定時間内に
    自己診断時間が含まれることを特徴とする請求項2記載
    の故障点標定システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116258485A (zh) * 2023-05-16 2023-06-13 广东电网有限责任公司茂名供电局 地线信息可靠性与主站***的无缝对接方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116258485A (zh) * 2023-05-16 2023-06-13 广东电网有限责任公司茂名供电局 地线信息可靠性与主站***的无缝对接方法
CN116258485B (zh) * 2023-05-16 2023-08-04 广东电网有限责任公司茂名供电局 地线信息可靠性与主站***的无缝对接方法

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