JPH07216477A - 銅タングステン合金の製造方法 - Google Patents

銅タングステン合金の製造方法

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JPH07216477A
JPH07216477A JP2624494A JP2624494A JPH07216477A JP H07216477 A JPH07216477 A JP H07216477A JP 2624494 A JP2624494 A JP 2624494A JP 2624494 A JP2624494 A JP 2624494A JP H07216477 A JPH07216477 A JP H07216477A
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JP
Japan
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copper
powder
tungsten
alloy
mixed
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JP2624494A
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English (en)
Inventor
Naoyoshi Akiyoshi
直義 秋吉
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Toho Kinzoku Co Ltd
Original Assignee
Toho Kinzoku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極材料、電気接点材料、半導体用パッケ−
ジ材料、ヒ−トシンク等に使用される銅タングステン合
金の製造方法で、銅が凝集することなく均一に分散した
不純物の混入の少ない混合粉末を製造し、高品質の銅タ
ングステン合金を得ること。 【構成】 酸化銅粉末とタングステン粉末を混合して得
られた酸化銅タングステン混合粉末を還元性雰囲気中で
100〜300℃の温度範囲で還元することにより銅タ
ングステン混合粉末とし、得られた銅タングステン混合
粉末を所定の形状に加圧成形したのち、該成形体を燒結
して銅タングステン合金燒結体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極材料、電気接点材
料、半導体用パッケ−ジ材料、ヒ−トシンク等に使用さ
れる銅タングステン合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅タングステン合金は銅の高電気伝導度
とタングステンの耐ア−クエロ−ジョン性を備えた材料
で、古くから電気接点や電極材料として使用されてき
た。近年、エレクトロニクス分野において、タングステ
ンの低熱膨張率と銅の高熱伝導度を組み合わせた材料と
して、半導体用のパッケ−ジ材料やヒ−トシンクとして
使用されるようになった。
【0003】この銅タングステン合金は、銅とタングス
テンが相互に固溶しないため、粉末冶金法で製造され
る。この粉末冶金法による製造方法としては、大別して
溶浸法と粉末混合法の2通りの方法がある。溶浸法は、
タングステン粉末のみをプレス成形して燒結し、予めポ
−ラスなタングステンのスケルトンを作って、これに銅
を溶融して浸透させる方法である。また、粉末混合法
は、銅粉末とタングステン粉末を所望の割合で混合した
混合粉末をプレス成形し、燒結する方法である。
【0004】上記溶浸法は、タングステンスケルトンの
多孔度の調整が困難で、銅の含有率がバラツキ易いとい
う問題があるほか、工程が長くなるので製造コストも高
くなっていた。また、上記粉末混合法は、銅粉末とタン
グステン粉末を混合する時に、延性に富んだ銅が凝集し
易く、燒結体中に銅プ−ルやポアを生ずる原因となると
いう問題点があり、一般に緻密な合金が得られにくかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記粉末混合中に生じ
る銅の凝集体は、長時間のミリング(例えばボ−ルミル
による120時間以上のミリング)により粉砕すること
ができるが、長時間のミリングを行うと、容器内壁から
不純物が混入し、電気伝導度や熱伝導度を低下させると
いう問題点がある。
【0006】銅とタングステンの良好な混合粉末を得る
方法として、例えばタングステン酸化物と銅酸化物を混
合し、還元する方法が試みられたが、この方法では、タ
ングステンの還元温度が高いため、銅が再凝集するとい
う問題があるほか、得られる混合粉末が固くなり、後続
工程での取扱が困難になるという問題がある。そこで本
発明は、銅が凝集することなく均一に分散し、かつミリ
ングによる不純物の混入の少ない混合粉末を製造し、こ
れを原料として高品質の銅タングステン合金を得ること
を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本
発明にかかる銅タングステン合金の製造方法は、酸化銅
粉末とタングステン粉末を混合して得られた酸化銅タン
グステン混合粉末を還元性雰囲気中で100〜300℃
の温度範囲で還元することにより銅タングステン混合粉
末とし、得られた銅タングステン混合粉末を所定の形状
に加圧成形したのち、得られた成形体を燒結して、銅タ
ングステン合金燒結体を得ることを特徴としている。
【0008】すなわち、本発明では、銅粉末の代わりに
酸化銅粉末を用い、これとタングステン粉末を混合して
酸化銅を還元し、銅タングステン混合粉末を得る点に大
きな特徴がある。以下、具体例を挙げつつ本発明を詳細
に説明する。
【0009】原料である銅粉末としては、Cu2 O粉末
とCuO粉末があるが、前者は不安定で、混合中に分解
する可能性があるので、安定なCuO粉末を使用するの
が好ましい。酸化銅粉末は一般に脆性であるので、ミリ
ング中に容易に粉砕され易い。このため、短時間かつ低
エネルギ−のミリングで酸化銅が均一に分散した混合粉
末が得られる。
【0010】また、原料として使用するタングステン粉
末は、従来粉末冶金原料として使用されてきた粒度数ミ
クロンの金属粉末であり、燒結を促進する燒結助剤とし
て、微量の異種金属、例えばコバルト、ニッケル、鉄等
を全体の0.4wt%以下好ましくは0.2〜0.4w
t%程度添加しておくのが好ましい。コバルトの場合は
金属粉末、ニッケルの場合は硝酸コバルト水溶液の形で
予め添加して水素中で加熱し硝酸根をとばしておく。な
お、上記酸化銅粉末の粒度は、マイナス125メッシュ
程度の比較的細かい粉末を用いるのが好ましい。
【0011】酸化銅粉末とタングステン粉末を所定の割
合で配合し、混合する。この混合は、例えばボ−ルミ
ル、アトライタ等のミリング装置を用いて行うのが好ま
しい。混合時間は、均一な混合状態が得られる時間であ
り、例えばボ−ルミルを用いる場合は、通常数十時間で
ある。なお、この混合はアルコ−ル等を加えた湿式混合
で行うのが好ましい。
【0012】得られた酸化銅−タングステン混合粉末
は、適当に乾燥したのち、還元性雰囲気(通常は水素雰
囲気)で100〜300℃、より好ましくは150〜2
50℃の温度範囲で加熱し、酸化銅の還元を行う。還元
温度が150℃よりも低い場合は還元反応が進行せず、
250℃よりも高い温度では銅が凝集するので、いずれ
も好ましくない。
【0013】この還元により、銅とタングステンとが均
一に分散混合した銅タングステン混合粉末が得られる。
この混合粉末を従来公知の方法で加圧成形し、燒結する
ことにより、銅とタングステンが均一に分散した合金が
得られるのである。
【0014】
【実施例1】以下の条件でW−10%Co合金を試作し
た。使用した原料粉末は、燒結助剤としてコバルト粉末
を0.8g添加した平均粒度2ミクロンのタングステン
粉末199.2gと、マイナス125メッシュのCuO
粉末25g(銅として20g)である。これら原料粉末
(合計225g)にエチルアルコ−ル60ccを加えて
ボ−ルミルで48時間湿式混合した。ボ−ルミルポット
はステンレス鋼製で、ボ−ルは超硬合金ボ−ルを1.2
kg加えた。
【0015】ボ−ルミル混合を終えた混合粉末は、水素
雰囲気中で加熱して還元した。還元条件は温度が200
℃、時間は1時間であった。
【0016】還元後の金属混合粉末に、造粒用バインダ
−として、PVPをエチルアルコ−ルに溶解して添加し
た。PVPの添加量は1.5%(重量%)であった。こ
の粉末を公知の方法で造粒し、粉末プレス機としてメカ
ニカルプレスを用いて加圧成形した。成形体の寸法は、
50×50×2(mm)であり、成形圧力は1.5トン
/cm2 であった。
【0017】得られた成形体を水素雰囲気中で燒結し
た。燒結条件は、1400℃×1時間であった。この燒
結により、寸法40×40×1.56(mm)の銅−タ
ングステン燒結合金が得られた。
【0018】この銅−タングステン燒結合金の特性値は
表1に示す通りであった。同表には比較のため、酸化銅
粉の代わりに銅粉を使用し、48時間、及び120時間
ボ−ルミル混合した比較例A,B(いずれも組成はW−
10wt%Cu)の特性を併記した。他の条件は上記実
施例と同じである。なお、表1中の銅プールの巾は0.
01mm、長さは0.2mmであった。また、ポアの直
径は0.07mm程度であった。
【0019】
【表1】
【0020】
【実施例2】つぎに、以下の条件で放電加工用電極とし
て使用するW−30%Co合金を試作した。使用した原
料粉末は、平均粒度2ミクロンのタングステン粉末42
0gと、マイナス125メッシュのCuO粉末225g
(Cuとして180g)である。これら原料粉末(合計
645g)にエチルアルコ−ル180ccを加えてボ−
ルミルで48時間湿式混合した。ボ−ルミルポットはス
テンレス鋼製で、ボ−ルは超硬合金ボ−ルを3.6kg
加えた。
【0021】ボ−ルミル混合を終えた混合粉末は、水素
雰囲気中で加熱して還元した。還元条件は温度が180
℃、時間は1時間であった。
【0022】還元後の金属混合粉末に、造粒用バインダ
−として、PVPをエチルアルコ−ルに溶解して添加し
た。PVPの添加量は1.5%(重量%)であった。こ
の粉末を公知の方法で造粒し、粉末プレス機としてメカ
ニカルプレスを用いて加圧成形した。成形体の寸法は、
45×45×50(mm)であり、成形圧力は1.5ト
ン/cm2 であった。
【0023】得られた成形体を水素雰囲気中で燒結し
た。燒結条件は、1380℃×1時間であった。この燒
結により、寸法34×34×38(mm)の銅−タング
ステン燒結合金が得られた。
【0024】この銅−タングステン燒結合金の特性値は
表2に示す通りであった。同表には比較のため、酸化銅
粉の代わりに銅粉を使用し、48時間、及び120時間
ボ−ルミル混合した比較例C,D(いずれも組成はW−
30wt%Cu)の特性を併記した。他の条件は上記実
施例と同じである。表2における銅プールとポアの大き
さは表1のものと同じ程度であった。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、酸化銅の粉末とタングステンの粉末を混合し
て還元することにより銅とタングステンが均一に分散し
た混合粉末を得、これを加圧成形、燒結して銅・タング
ステン合金を得るので、煩雑な溶浸工程を必要とする溶
浸法によらずに、すぐれた品質の銅・タングステン合金
を製造することが可能となった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【実施例1】以下の条件でW−10%Cu合金を試作し
た。使用した原料粉末は、焼結助剤としてコバルト粉末
を0.8g添加した平均粒度2ミクロンのタングステン
粉末199.2gと、マイナス125メッシュのCuO
粉末25g(銅として20g)である。これら原料粉末
(合計225g)にエチルアルコール60ccを加えて
ボールミルで48時間湿式混合した。ボールミルポット
はステンレス鋼製で、ボールは超硬合金ボールを1.2
kg加えた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【実施例2】つぎに、以下の条件で放電加工用電極とし
て使用するW−30%Cu合金を試作した。使用した原
料粉末は、平均粒度2ミクロンのタングステン粉末42
0gと、マイナス125メッシュのCuO粉末225g
(Cuとして180g)である。これら原料粉末(合計
645g)にエチルアルコール180ccを加えてボー
ルミルで48時間湿式混合した。ボールミルポットはス
テンレス鋼製で、ボールは超硬合金ボールを3.6kg
加えた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化銅粉末とタングステン粉末を混合し
    て得られた酸化銅タングステン混合粉末を還元性雰囲気
    中で100〜300℃の温度範囲で還元することにより
    銅タングステン混合粉末とし、得られた銅タングステン
    混合粉末を所定の形状に加圧成形したのち、得られた成
    形体を燒結して、銅タングステン合金燒結体を得ること
    を特徴とする銅タングステン合金の製造方法。
JP2624494A 1994-01-28 1994-01-28 銅タングステン合金の製造方法 Pending JPH07216477A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100490880B1 (ko) * 2002-11-30 2005-05-24 국방과학연구소 텅스텐-구리 복합재료의 구리 스며나옴 억제 소결법
KR100674216B1 (ko) * 2006-06-21 2007-01-25 주식회사 쎄타텍 텅스텐-구리 합금 부품 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100490880B1 (ko) * 2002-11-30 2005-05-24 국방과학연구소 텅스텐-구리 복합재료의 구리 스며나옴 억제 소결법
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