JPH1046208A - TiNi系合金焼結体の製造方法 - Google Patents

TiNi系合金焼結体の製造方法

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JPH1046208A
JPH1046208A JP8215341A JP21534196A JPH1046208A JP H1046208 A JPH1046208 A JP H1046208A JP 8215341 A JP8215341 A JP 8215341A JP 21534196 A JP21534196 A JP 21534196A JP H1046208 A JPH1046208 A JP H1046208A
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JP
Japan
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sintered body
powder
tini
plasma sintering
sintering
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JP8215341A
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English (en)
Inventor
Akihisa Furukawa
明久 古川
Hiroshi Ishikawa
洋 石川
Kiyoshi Yamauchi
清 山内
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 90%を越える相対密度が得られるTiNi
焼結体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 TiNi系合金焼結体の製造方法におい
て、Ti及びNiの原料粉末を混合した後、その混合粉
末を放電プラズマ焼結することによりTiNi系合金焼
結体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶及び超弾
性材料であるTiNi系合金焼結体の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】これまでは、TiNi系合金製造の主流
は溶解鋳造法であるが、必ず溶解工程を経ることから、
製造ロット毎及び製造ロット内の組成の均一性が悪いこ
とはよく知られているところである。
【0003】実際に、TiNi系合金の中で、機能材料
として世の中に出ている形状記憶合金や超弾性合金の場
合に機能として変態温度の制御が特に重要であるが、溶
解鋳造法の場合、Ni組成が0.1%は変動するが、そ
の場合の変態温度も10℃程変動する。
【0004】工業的な観点に立つと、変態温度、つまり
形状が回復する温度は、±2℃程度に抑えたいところで
ある。
【0005】そこで、このような溶解鋳造法による組成
制御性の悪さを改善するために、粉末治金法の一種であ
る素粉末混合法により、Ti粉末とNi粉末それぞれを
混合した混合粉末をプレス・焼結してTiNi系形状記
憶合金を製造することが検討されている。
【0006】例えば、チューブのように複雑形状の製品
の場合、粉末治金法による製造の検討は、非常に工業的
であって、現在においても検討は、様々に進んでいる。
【0007】これまでのTiNi系合金製造の主流であ
る溶解鋳造法によって、そのような複雑形状はできない
ことから、その必要性がさらに高まってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際検
討をしてみると、TiNi焼結体の相対密度が90%を
越えるものは得られていない。
【0009】その原因としては、TiとNiの相互拡散
係数の違いによって、気孔が発生しやすいこと等が考え
られる。
【0010】そこで、発明の技術的課題は、TiNi系
合金の素粉末混合法で製造した焼結体の相対密度が90
%にも満たないというような技術的な欠点を解消し、9
0%を越える相対密度が得られるTiNi焼結体の製造
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】Ti粉末とNi粉末を混
合した混合粉末を加圧焼結の一種である放電プラズマ焼
結することによって、緻密なTiNi合金焼結体が得ら
れる。
【0012】放電プラズマ焼結は、カーボン製のモール
ドに粉体を充填して加圧焼結を行うもので、カーボン製
モールドに直接電流を流し、カーボンを発熱体として粉
体を昇温する。そのため、放電プラズマ焼結機は、急速
昇温が可能で成形と焼結を短時間で行えるという特徴を
持つ。
【0013】また、加熱の際に流れる電流は、粉体粒子
間の空隙にプラズマを発生させ、そのプラズマは、粉体
表面を活性化させて拡散を促進する。
【0014】さらに、高密度な焼結体を得るために素粉
末を使用せず、TiNi合金粉末を使用し放電プラズマ
焼結することによって、TiNi合金焼結体が得られ
る。ここで、アトマイズ法等によってTiNi合金粉末
を製造することが考えられるが、アトマイズ法の場合
は、まず溶解鋳造法によってTiNi合金を製造しなけ
ればならないことから、組成制御がしにくいという問題
がある。
【0015】そこで、TiNi系合金焼結体の製造方法
において、Ti粉末とNi粉末それぞれを混合した後、
その混合粉末から機械的合金化法により得られたTiN
i系合金粉末を使用し、その粉末を放電プラズマ焼結す
ることで組成が均一で緻密なTiNi系合金焼結体が得
られる。
【0016】即ち、本発明によれば、TiNi系合金焼
結体の製造方法において、Ti及びNiの原料粉末を混
合した後、その混合粉末を放電プラズマ焼結することを
特徴とするTiNi系合金焼結体の製造方法が得られ
る。
【0017】また、本発明によれば、TiNi系合金焼
結体の製造方法において、Ti及びNiの原料粉末を混
合した後、その混合粉末を機械的合金化法により合金化
して得られた粉末を放電プラズマ焼結することを特徴と
するTiNi系合金焼結体の製造方法が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0019】まず、本発明の第1の実施の形態について
説明する。
【0020】本発明の第1の実施の形態において、使用
した粉末はアトマイズ法によって製造されたTi粉末
(粒径45μm)と、カルボニル法によって製造された
Ni粉末(粒径4μm)である。それらの粉末を50:
50(at%)の割合(形状記憶特性を示す組成範囲)
で混合したTiNi混合粉末を、放電プラズマ焼結用の
カーボン製モールドに充填し、放電プラズマ焼結した。
焼結条件としては、真空中において20MPaで圧縮し
ながら、50℃/minの昇温速度で加熱し1000℃
で5分間保持した。
【0021】その結果、焼結体の相対密度については、
95%程度と高い値を示した。このことから、本発明の
第1の実施の形態により得られた焼結体は、実用に供す
ることができると考えられる。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0023】本発明の第2の実施の形態において、機械
的合金化法は回転式ボールミル法によって行い、ポット
はSUS304製、使用ボール(直径17mm)はSU
J−2製を使用した。使用した粉末はアトマイズ法によ
って製造されたTi粉末(粒径45μm)と、カルボニ
ル法によって製造されたNi粉末(粒径4μm)であ
る。それらの粉末を50:50(at%)の割合(形状
記憶特性を示す組成範囲)で混合した粉末で、アルゴン
ガス雰囲気において100rpmの回転速度で機械的合
金化を300Hr行った。混合粉末の全重量とボールの
全重量との重量比は1:50とした。このようにして得
られたTi−Ni合金粉末は、アルゴンガス雰囲気で合
金化したために、酸素の混入量を少量(0.1%以下)
に抑制することができた。また、これを熱処理(700
℃×30分:急熱水冷)した試料についてX線回折を行
ったところ、明らかにTiNi単相しか検出されなかっ
た。得られた合金粉末を放電プラズマ焼結用のカーボン
製モールドに充填し、放電プラズマ焼結した。焼結条件
としては、真空中において20MPaで圧縮しながら、
50℃/minの昇温速度で加熱し1000℃で5分間
保持した。
【0024】その結果、焼結体の相対密度については、
98%と高い値を示し、本発明の第1の実施の形態の原
料粉末を混合しただけのものよりもさらに相対密度が向
上した。また、得られた焼結体を、さらに加工を施し溶
体化処理を行った後、実際に形状回復温度を調べると、
約80℃であり、溶解鋳造法でのものと大差なかった。
このことから、本発明により得られた焼結体は、十分実
用に供することができると考えられる。
【0025】以下、次に、本発明の第3の実施の形態に
ついて説明する。
【0026】本発明の第3の実施の形態において、機械
的合金化法は回転式ボールミル法によって行い、ポット
はSUS304製、使用ボール(直径17mm)はSU
J−2製を使用した。使用した粉末はアトマイズ法によ
って製造されたTi粉末(粒径45μm)と、さらにN
i−X、X=Cr、Fe、Co、Cu、V、Mnからな
るグループから選択された少なくとも一種の金属で置換
したNi−X合金粉末(溶解鋳造法で得られた合金を粗
粉砕及び微紛砕し、水素中で300℃で熱処理した粒径
10μmのNi−X粉末)である。それらのTi粉末と
NiX合金粉末を50:50(at%)の割合(形状記
憶特性を示す組成範囲)で混合したTi−Ni−X混合
粉末(Ti50Ni50合金のNiの一部をXで置換し
たもの)で、アルゴンガス雰囲気において100rpm
の回転速度で機械的合金化法を300Hr行った。ここ
で、混合粉末の全重量とボールの全重量との重量比は
1:50とした。このようにして得られたTi−Ni−
X合金粉末は酸素の混入量を実施例2のように少量
(0.1%以下)抑制することができた。また、得られ
た合金粉末を放電プラズマ焼結用のカーボン製モールド
に充填し、放電プラズマ焼結した。この時、焼結の条件
としては、真空中において20MPaで圧縮しながら、
50℃/minの昇温速度で加熱し1000℃で5分間
保持した。本発明の第3の実施の形態より得られたTi
NiX合金焼結体の、それぞれの相対密度を表1に示
す。
【0027】
【0028】表1に示すように、いずれの合金焼結体も
相対密度が98%以上と高い値を示すことから、Niの
一部を第3元素で置換しても十分実用に供することが分
かった。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
機械的合金化法により作製したTiNi系合金粉末を放
電プラズマ焼結して焼結体を製造すると実用に供するこ
とのできる相対密度の高い、酸素含有量も溶解鋳造法の
ものと同等のTiNi系合金焼結体が製造できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TiNi系合金焼結体の製造方法におい
    て、Ti及びNiの原料粉末を混合した後、その混合粉
    末を放電プラズマ焼結することを特徴とするTiNi系
    合金焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 TiNi系合金焼結体の製造方法におい
    て、Ti及びNiの原料粉末を混合した後、その混合粉
    末を機械的合金化法により合金化して得られた粉末を放
    電プラズマ焼結することを特徴とするTiNi系合金焼
    結体の製造方法。
JP8215341A 1996-07-26 1996-07-26 TiNi系合金焼結体の製造方法 Pending JPH1046208A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014513207A (ja) * 2011-03-07 2014-05-29 スネクマ 損傷した熱機械的部品の局部補修のプロセスおよび該プロセスに従って補修された部品、特に、タービン部品
US10000827B2 (en) * 2011-10-21 2018-06-19 University Of Limerick Method of forming a sintered nickel-titanium-rare earth (Ni—Ti—RE) alloy
CN115386755A (zh) * 2022-06-21 2022-11-25 中南大学 一种通过高温均匀化处理的低成本元素混合NiTi形状记忆合金的制备方法

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US10563291B2 (en) 2011-10-21 2020-02-18 University Of Limerick Method of forming a sintered nickel-titanium-rare earth (Ni—Ti—Re) alloy
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