JPH07215383A - 電子部品の梱包箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品を収納する梱包箱において、電子部
品の損傷を防止する構造を安価に提供する。 【構成】 箱状の梱包箱本体１に、井桁状に電子部品の
収納空間を形成するとともに、その高さは収納される電
子部品の高さと同じ高さとした仕切り板２を収納し、そ
れぞれの収納空間に電子部品６を収納する。そして仕切
り板２の上に電子部品６の外径よりも小さい径の透孔８
を持つ中仕切り板３を載置し、その透孔８より電子部品
６のリード線７を導出する。梱包箱本体１の上蓋５と中
仕切り板３の間に支持部材４を挿入し、中仕切り板３の
移動を規制する。この構成により、電子部品６も梱包箱
の中で移動することがなくなり、リード線曲がり等の損
傷を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はリード線を有する電子
部品を収納して、移送の際に用いる梱包箱の構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】リード線を有する電子部品、例えば電解
コンデンサを移送する際には、電子部品に加わる外部か
らの衝撃や機械ストレスを回避し、リード線が折り曲が
ること等がないように移送する必要がある。そこで、電
子部品を移送する場合には、電子部品を段ボールで形成
された梱包箱に梱包して移送することがある。この梱包
箱としては例えば図３に示す構造のようなものが利用さ
れていた。

【０００３】すなわち、段ボールで形成された箱状の梱
包箱１の中に、収納される電子部品６毎の収納空間に仕
切る仕切り板２を挿入して、電子部品６をそれぞれの収
納空間に収納する。しかし、梱包箱１に振動が加わった
際には、電子部品６が縦方向に移動してしまい、電子部
品６のリード線７を折り曲げてしまうおそれがある。そ
のため、リード線７を保護する目的で、梱包箱１のリー
ド線７側に発泡スチロール１０を挿入し、図４に示すよ
うに電子部品６のリード線７を発泡スチロール１０に差
し込んだ状態とすることにより、電子部品６の移動を規
制するとともに、電子部品６のリード線７を保護するよ
うにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の梱包
箱では、リード線の保護のために用いられている発泡ス
チロールは高価であるとともに、梱包箱より電子部品を
取り出した後には、発泡スチロールは再利用が難しいた
めに廃棄物となってしまう。従って、発泡スチロールを
使用すると梱包箱は製造コストが上昇してしまうので、
発泡スチロールをできるだけ使用しないことが望まれて
いる。

【０００５】そこでこの発明では、電子部品の移送に用
いる梱包箱において、電子部品の保護を図れる構造を、
簡易な構成で安価に実現することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明では、箱状の梱
包箱本体と、電子部品を収納する複数の収納空間をもつ
とともに収納される電子部品本体の高さとほぼ合致する
高さの仕切り板と、その仕切り板の上に載置され電子部
品のリード線を挿通するとともに電子部品の外径よりも
小さく形成された透孔をもつ中仕切り板と、梱包箱の上
蓋と中仕切り板を支持し、中仕切り板の移動を規制する
支持部材により構成したことを特徴としている。

【０００７】

【作用】梱包箱の中に挿入する中仕切り板の透孔は電子
部品の外径よりも小さく形成してあるために、梱包箱に
中仕切り板を挿入した際には電子部品のリード線が透孔
から導出するとともに、電子部品の端面が中仕切り板に
当接するようになる。そして、梱包箱にさらに支持部材
を収納し、梱包箱の上蓋を閉じると支持部材は上蓋と中
仕切り板の間に介在することになり、上蓋と中仕切り板
を支持する。このように支持部材が中仕切り板を支持す
ることにより、中仕切り板の移動が規制されるようにな
る。従って、この梱包箱の上蓋を閉じた場合には、梱包
箱に収納された電子部品の縦方向の移動が中仕切り板に
よって規制されるようになる。

【０００８】

【実施例】次にこの発明の実施例について図面とともに
説明する。図１はこの発明の梱包箱の構造を示す分解斜
視図である。

【０００９】図１中の参照符号１は梱包箱本体である。
この梱包体本体１は段ボール製で、側面が連続して環状
に形成されており、さらに側面を形成している辺には下
底および上蓋５となる舌部が連続して形成されている。
そして、下底を形成するために、対向する面と接続して
いる舌部の辺同士をガムテープ等で接合することによ
り、梱包箱の底部を形成し、梱包箱本体１は箱状に形成
されている。

【００１０】梱包箱本体１の中には、やはり段ボールよ
りなる仕切り板２が載置される。この仕切り板２は、図
２に示すように、帯状の段ボール２１に所定間隔でスリ
ット２２を形成しておいて、この帯状の段ボール２１の
スリット２２同士を嵌合させて形成したもので、段ボー
ル２１は井桁状に組み合わされて仕切り板２を形成して
いる。またこの帯状の段ボール２１の幅、すなわち仕切
り板２の高さは、梱包箱に収納する電子部品の本体の高
さとほぼ同じ高さに形成してある。

【００１１】このような仕切り板２を梱包箱１に挿入
し、仕切り板２によって形成された収納空間にはリード
線７を有する電子部品６を収納する。予め仕切り板２の
高さは、電子部品７の高さと略同じ高さとしてあるため
に、仕切り板２の上端部と電子部品６の端面は略同一平
面上に位置するようになる。そして、仕切り板２の上端
部より上には、電子部品６のリード線７が突出した状態
で梱包箱１に収納されている。

【００１２】さらに、梱包箱本体１の内部の収納空間の
底面形状に合致するような外形を持ち、かつ電子部品６
のリード線７を貫通する透孔８を持つ中仕切り板３を梱
包箱本体に挿入する。この中仕切り板３に形成された透
孔８は電子部品６の本体の外径よりも小さい径の孔とし
て形成する。従って、中仕切り板３を梱包箱本体１の仕
切り板２の上に載置した場合には、収納されている電子
部品６の端面は中仕切り板３と当接した状態となるとと
もに、電子部品６のリード線７は中仕切り板３の透孔８
より導出された状態となる。

【００１３】梱包箱１に収納した中仕切り板３を固定し
て収納されている電子部品６の固定するために、中仕切
り板３を支持する支持部材４を挿入する。この支持部材
４は仕切り板２に用いたものと同一の形状のものを用い
た。すなわち、帯状の段ボールにスリットを形成し、そ
の段ボールのスリット同士を組み合わせて井桁状に形成
したものを用いた。そしてその支持部材４の高さは、支
持部材を梱包箱に挿入した時に、梱包箱の開口部までの
高さになるように形成する。

【００１４】そして、梱包箱１の開口部を上蓋５により
閉口することにより、支持部材４の上端部と段ボールの
上蓋５が当接し、結果として支持部材４、中仕切り板
３、仕切り板２が梱包箱１の中で動くことがなくなる。
そして仕切り板２及び中仕切り板３によって移動が規制
されている電子部品６も梱包箱１の中では移動すること
がなくなり、リード線７の折り曲がり等の損傷を受ける
ことがなくなる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、梱包箱に収納した電子部品が梱包箱の中で移動する
ことがなく収納されるようになる。従って、電子部品を
梱包箱に収納して移送した場合には、移送中に電子部品
のリード線が折り曲がるといった不都合は発生しない。

【００１６】しかも、この梱包箱は段ボールだけで形成
されているので、発泡スチロールを用いた梱包箱に比
べ、安価で製造できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の梱包箱の構造を示す、分解斜視図で
ある。

【図２】この発明の梱包箱に用いる仕切り板の構造を示
す斜視図である。

【図３】従来の梱包箱の構造を示す図面である。

【図４】従来の梱包箱に電子部品を収納した状態を示す
断面図である。

【符号の説明】

１ 梱包箱本体 ２ 仕切り板 ３ 中仕切り板 ４ 支持部材 ５ 上蓋 ６ 電子部品 ７ リード線 ８ 透孔 １０ 発泡スチロール ２１ 帯状の段ボール ２２ スリット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｄ 85/00 Ｐ 0330−3Ｅ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リード線を有する電子部品を収納する梱
   包箱であって、箱状の梱包箱本体と、電子部品を収納す
   る複数の収納空間を持ち収納される電子部品本体の高さ
   とほぼ合致する高さの仕切り板と、前記仕切り板の上に
   載置され電子部品のリード線を挿通するとともに電子部
   品の外径よりも小さく形成された透孔をもつ中仕切り板
   と、前記梱包箱の上蓋と前記中仕切り板を支持し、前記
   中仕切り板の移動を規制する支持部材よりなることを特
   徴とする電子部品の梱包箱。