JPH0721312B2 - 車両用変速機における流体トルクコンバータ用クラッチの制御装置 - Google Patents

車両用変速機における流体トルクコンバータ用クラッチの制御装置

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JPH0721312B2
JPH0721312B2 JP21793787A JP21793787A JPH0721312B2 JP H0721312 B2 JPH0721312 B2 JP H0721312B2 JP 21793787 A JP21793787 A JP 21793787A JP 21793787 A JP21793787 A JP 21793787A JP H0721312 B2 JPH0721312 B2 JP H0721312B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンに連結される流体トルクコンバータ
と、該流体トルクコンバータの出力側に連結される油圧
作動式の補助変速機とから成る車両用変速機における流
体トルクコンバータ用クラッチの制御装置に関する。
(従来の技術) 流体トルクコンバータ用クラッチは、流体トルクコンバ
ータの入力側と出力側とを機械的に連結すべく設けられ
るもので、車速やエンジンのスロットル開度等の走行条
件に応じて予め定められる所定のクラッチ作動領域で該
クラッチを作動させて、燃費性を向上させるようにして
いる。
ところで、エンジンの暖機中はトルク変動が大きく且つ
出力も充分に上がらないため、トルク変動の車体への伝
達や加速力の低下を防止する上で、暖機完了前は流体ト
ルクコンバータによる流体トルク伝達を行なうようにす
ることが好ましく、かかる要望に適合する従来技術とし
て特公昭59−7867号により、エンジンの温度が所定値以
下のときはクラッチ作動領域でもクラッチを作動させな
いようにしたものが知られている。
又、変速機内の油の温度が低いと、油の粘度が高くなっ
て補助変速機に備える各油圧クラッチの変速時における
油圧の変化特性が変化し、変速ショックが大きくなる傾
向があり、この場合クラッチが作動していると、流体ト
ルクコンバータの滑りによる変速ショックの吸収機能が
得られないため、変速ショックがそのまま現われて乗り
心地が悪くなる。
そこで、かかる不具合を解決すべく、特開昭58−20326
号により、変速機の油温が所定値以下のときはクラッチ
の作動を停止するようにしたものも知られている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、変速機の油温は、車を走行させてギアの回転
による油の攪拌や流体トルクコンバータの滑りを与えな
いとなかなか上昇せず、寒冷季に停車したままエンジン
の暖機運転を行ない、暖機完了後に発進してクラッチ作
動領域に入ったときに直ちにクラッチを作動させると、
油温が充分に上昇していないため上記の如く変速ショッ
クが大きく現われる。
そこで、上記2つの従来技術を組合わせて、エンジンの
温度と変速機の油温とが夫々所定の温度以上になるまで
はクラッチの作動を停止するようにすることが考えられ
るが、これではエンジンの温度即ち冷却水の温度を検出
すべく一般的に設けられている水温センサに加え特別に
油温センサを設けねばならず、コスト高になる問題があ
る。
本発明は、かかる油温センサを不要としたクラッチの制
御装置を提供することをその目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成すべく、本発明では、エンジンの温度が
所定値以下のときはクラッチの作動を停止すると共に、
エンジンの温度が所定値以上になっても後記する条件を
満さない間は、クラッチの作動を引き続き停止させる
か、又はクラッチを比較的低い係合力で滑り易い状態で
作動させるようにした。
そして、第1発明では、エンジンの温度が所定値に上昇
してから所定時間経過したことを上記条件とし、又第2
発明では、エンジンの温度が所定値に上昇した時点から
積算した所定車速以上でのトータル走行時間が所定時間
に達したことを上記条件とし、又第3発明では、エンジ
ンを始動させた時点から積算した所定車速以上でのトー
タル走行時間が所定時間に達したことを上記条件とし
た。
(作 用) エンジンの温度が所定値以上になるまではクラッチの作
動を停止するため、暖機完了前のクラッチの作動による
車体へのトルク変動の伝達や加速力の低下といった不具
合が防止される。
更に、第1発明によれば、エンジンの温度が所定値に上
昇しても所定時間経過するまでは、クラッチの作動を停
止し、又はクラッチ作動領域でのクラッチを作動させる
としてもその係合力を低くしてクラッチを滑り易くして
いるため、流体トルクコンバータの滑りによる変速ショ
ックの吸収機能が発揮される。
ここで、該所定時間を暖機後の通常速度での走行により
変速機の油温が補助変速機の円滑な変速を行ない得られ
る程度の温度に上昇するのに必要な時間に設定しておけ
ば、低油温時の変速ショックの増大といった不具合は生
じない。
尚、第1発明では、暖機後も停車したままであったり低
速走行を続けた場合、所定時間が経過しても油温が充分
に上昇しないことがあり、油温が低い状態でクラッチの
通常作動が行なわれて、変速ショックが大きくでる可能
性があり、又上記所定時間を停車時におけるエンジンか
らの伝熱による油温の上昇に必要な時間を考慮して長目
に設定することにより、かかる不具合を防止することも
考えられるが、これでは比較的高速での走行により油温
が短時間で上昇した場合、クラッチの作動が不必要に規
制されることになり、燃費性の向上を図る上で問題があ
る。
これに対し第2発明によれば、エンジンの温度が所定値
に上昇してからの所定車速以上でのトータル走行時間を
見ているため、暖機後、低速走行を続ける等して油温が
上昇しないときは、クラッチの作動規制が解除されず、
一方高速走行を続けて短時間で油温が上昇したときは、
クラッチの作動規制も短時間で解除され、実際の油温に
応じたより適切なクラッチの制御が行なわれる。
又、第3発明によれば、所定車速以上でのトータル走行
時間の積算開始時期をエンジンの始動時点としているた
め、暖機完了前に走行を開始して油温が早期に上昇した
ときは、これに応じて第2発明の場合より早くクラッチ
の作動規制が解除され、燃費性が一層向上される。
(実施例) 第1図を参照して、(1)はエンジン、(2)は車両の
駆動輪、(3)は該エンジン(1)と該駆動輪(2)と
を連結する車両用変速機を示し、該変速機(3)は流体
トルクコンバータ(4)と、前進3段後進1段の変速を
行う補助変速機(5)とで構成される。
該補助変速機(5)は流体トルクコンバータ(4)に連
なる駆動軸(5a)と、駆動輪(2)に連なる被動軸(5
b)との間に、前進用の1速乃至3速の伝動系(G1)(G
2)(G3)と、後進伝動系(GR)とを備え、前進用の各
伝動系(G1)(G2)(G3)に1速乃至3速の各油圧クラ
ッチ(C1)(C2)(C3)を介入させて、該各油圧クラッ
チ(C1)(C2)(C3)の締結で該各伝動系(G1)(G2)
(G3)が選択的に確立されるようにし、又後進伝動系
(GR)は、2速伝動系(G2)と、2速油圧クラッチ(C
2)を共用するものとし、両伝動系(G2)(GR)を選択
するセレクタギア(6)の図面で右方の後進側への切換
作動により確立されるようにした。図面で(7)は1速
伝動系(G1)に介入したワンウェイクラッチで、被動軸
(5b)側のオーバー回転を許容すべく作動する。
前記各油圧クラッチ(C1)(C2)(C3)は例えば第2図
に示す油圧回路によりその給排油を制御されるもので、
これを詳述するに、該油圧回路は、油圧ポンプから成る
油圧源(8)と、パーキング用の「P」、後進用の
「R」、ニュートラル用の「N」、自動変速用の
「D」、2速保持用の「2」の5位置に切換自在のマニ
アル弁(9)と、車速とエンジンのスロットル開度とに
応じて切換作動されるシフト弁(10)と、前記したセレ
クタギア(6)を連結する前後進切換用のサーボ弁(1
1)とを備え、マニアル弁(9)の「D」位置では、油
圧源(8)に連なる給油用の第1油路(L1)がシフト弁
(10)に連なる第2油路(L2)に接続され、該第2油路
(L2)から分岐した第3油路(L3)を介して1速油圧ク
ラッチ(C1)と、シフト弁(10)を介して2速3速の各
油圧クラッチ(C2)(C3)への給油が行われるようにし
た。ここで該シフト弁(10)は、中間の第4油路(L4)
を介して互に接続した上流側の1速−2速変速用の第1
シフト弁(101)と、下流側の2速−3速変速用の第2
シフト弁(102)とから成るもので、該各弁(101)(10
2)の一端即ち右端にガバナ弁(12)からの車速に応じ
たガバナ圧と、左端に第1スロットル弁(131)からの
エンジンのスロットル開度に応じたスロットル圧とを作
用させ、第3図にX1で示す1速−2速の変速特性線を越
えて車速が増加すれば、第1シフト弁(101)が右側の
1速位置から左側の2速位置に移動して、第2油路(L
2)が第4油路(L4)を介して第2シフト弁(102)の流
出側の第5油路(L5)に接続され、マニアル弁(9)の
「D」位置で該第5油路(L5)に接続される第6油路
(L6)を介して2速油路クラッチ(C2)への給油が行わ
れ、更に車速が第3図にX2で示す2速−3速の変速特性
を越えて増加すると、第2シフト弁(102)が右側の2
速位置から左側の3速位置に移動して第4油路(L4)が
第5油路(L5)から3速油圧クラッチ(C3)に連なる第
7油路(L7)に切換接続されて3速油圧クラッチ(C3)
への給油が行われるようにした。
図面で(14)は油圧源(8)からの給油圧を一定のライ
ン圧に調圧するレギュレータ弁、(151)(152)は2速
と3速の各油圧クラッチ(C2)(C3)に連なる2速用と
3速用のアキュムレータを示し、該各アキュムレータ
(151)(152)に夫々第2スロットル弁(132)からス
ロットル開度に応じたスロットル圧を背圧として作用さ
せた。
前記流体トルクコンバータ(4)は、エンジン(1)の
クランク軸(1a)に連結される一側の入力ケース(16)
とこれに連結される他側のポンプ翼車(17)とで囲まれ
た内部空隙に、補助変速機(5)の駆動軸(5a)に連結
されるタービン翼車(18)と、両翼車(17)(18)間の
ステータ翼車(19)とを備えると共に、該トルクコンバ
ータ(4)の入力側の例えば入力ケース(16)と出力側
の例えばタービン翼車(18)とを機械的に連結する断接
自在のクラッチ(20)を備えるもので、該クラッチ(2
0)の切断時は前記翼車(17)(18)(19)間の内部流
体の循環による流体トルク伝達と、該クラッチ(20)の
接続作動時は該クラッチ(20)を介しての機械的トルク
伝達とが与えられるように構成される。
該クラッチ(20)は、多板式摩擦クラッチ等種々のもの
が用いられるが、図示のものはこれを単板式摩擦クラッ
チとして、そのクラッチ板(20a)を入力ケース(16)
とタービン翼車(18)との間隙に軸方向に移動自在に且
つタンパスプリング(20b)を介して該タービン翼車(1
8)に連結して設け、該トルクコンバータ(4)の内部
空隙を該クラッチ板(20a)により一側の翼車収納室(2
1)とその他側の入力ケース(16)との間の背圧室(2
2)とに区分し、後記制御弁(23)により該内部空隙に
該背圧室(22)側からの給油を行うクラッチ切断状態
と、該収納室(21)側からの給油を行うクラッチ接続状
態とに切換自在とし、クラッチ接続状態では該収納室
(21)の内圧(以下Paと記す)と該背圧室(22)の内圧
(以下Pbと記す)との差圧に応じた係合力で該クラッチ
板(20a)が該入力ケース(16)に摩擦係合されるよう
にした。
該制御弁(23)は、レギュレータ弁(14)に連なる第8
油路(L8)を背圧室(22)に連なる第9油路(L9)に接
続して該背圧室(22)への給油を行う右側のクラッチ切
断位置(図示の位置)と、第8油路(L8)を翼車収納室
(21)に連なる第10油路(L10)に接続して該収納室(2
1)への給油を行う左側のクラッチ接続位置とに切換自
在であり、該制御弁(23)の右側の油室(23a)に、前
記第1スロットル弁(131)の上流側のモジュレータ弁
(24)から出力されるライン圧より少許低圧のモジュレ
ータ圧(以下Pmと記す)を第11油路(L11)を介して入
力すると共に、その左側の油室(23b)に該第11油路(L
11)に連なるオリフィス付きの油路(L11a)を接続し
て、該油路(L11a)に電磁式の第1大気開放弁(251
を接続し、該開放弁(251)の開弁によれば、該両油室
(23a)(23b)の差圧により該制御弁(23)がばね(23
c)に抗してクラッチ接続位置に切換動作され、クラッ
チ(20)が作動されるようにした。
図面で(26)はPaを比較的高圧の所定値に調圧すべく翼
車収納室(21)に連なる第1排油路(LD1)に介設した
チェック弁から成る第1調圧弁、(27)はオイルクー
ラ、(28)ほオイルリザーバーを示す。
ここで、クラッチ(20)の作動状態は、PaとPbの差圧の
増減による係合力の変化で該クラッチ(20)の入力側と
出力側とを直結する直結状態と、入力側と出力側との滑
りを許容する滑り状態とに切換られるもので、この差圧
即ち係合力を走行状態に応じて可変制御すべく以下のよ
うに構成した。
即ち、制御弁(23)のクラッチ接続位置において背圧室
(22)に連なる第9油路(L9)に接続される第12油路
(L12)と、翼車収納室(21)に連なる第10油路(L10)
から分岐した第13油路(L13)とを設け、該両油路(L1
2)(L13)を第2調圧弁(29)を介して接続して該両室
(21)(22)を連通する連通路を構成し、又、上記第1
排油路(LD1)に介設した第1調圧弁(26)に並列の第
2排油路(LD2)を設けると共に、クラッチ(20)の滑
り状態で該第2排油路(LD2)と第13油路(L13)とを開
き、直結状態で該両油路(LD2)(L13)を閉じる開閉弁
(30)を設けるものとし、これを更に詳述するに、該開
閉弁(30)は、ガバナ弁(12)からのガバナ圧で左方の
閉じ方向と、ばね(30a)及び第1スロットル弁(131
からのスロットル圧で右方の開き方向とに押圧されて、
第3図のZ線より低速側の領域で該両油路(LD2)(L1
3)を開く開位置(図示の位置)と、それにより高速側
の領域で該両油路(LD2)(L13)を閉じる閉位置とに切
換動作されるようにした。
上記第2調圧弁(29)は、第2排油路(LD2)から分岐
したパイロット油路(LD2a)を介して作用される油圧即
ちPaで右方の開き方向と、該第12油路(L12)に連なる
パイロット油路(L12a)を介して作用される油圧即ちPb
で左方の閉じ方向とに押圧される差圧応動型に構成され
るものとし、更に該第2調圧弁(29)をばね(29a)と
第2スロットル弁(132)からのスロットル圧(以下P
θと記す)とで閉じ方向と、前記第11油路(L11)から
オリフィス付きの油路(L11b)を介して入力されるPmで
開き方向とに押圧するようにし、更に該油路(L11b)に
電磁式の第2大気開放弁(252)を接続した。
上記した第1第2大気開放弁(251)(252)は、マイク
ロコンピュータを備えた電子制御回路(31)により開閉
制御されるもので、該回路(31)にスロットル開度検出
手段(32)からのスロットル開度に応じた信号と、車速
検出手段(33)からの車速に応じた信号と、水温センサ
(34)からの冷却水温即ちエンジンの温度に応じた信号
とを入力し、後記詳述する如く第3図のY線より高速側
の斜線示のクラッチ作動領域で第1大気開放弁(251
を開弁して、上記の如くクラッチ(20)を作動させるよ
うにし、又第2大気開放弁(252)を後記する特定条件
が成立した場合にのみ開弁し、常時は開弁しておくよう
にした。
ここで、第3図のZ線より高速側の領域では、上記の如
く開閉弁(30)の閉位置に切換えられて、第13油路(L1
3)と第2排油路(LD2)とが閉じられ、第13油路(L1
3)から第12油路(L12)への給油が行なわれず、第12油
路(L12)から第2調圧弁(29)の排油ポート(29b)に
油が流出して、Pbは大気圧に近い値になり、又第2排油
路(LD2)を介しての排油が停止されて、Paは第1調圧
弁(26)により定められる比較的高圧の値に保持され、
その結果PaとPbの差圧が大きくなってクラッチ係合力が
増し、クラッチ(20)は直結状態で作動する。
又、Y線とZ線の間の車速域では、開閉弁(30)が開位
置に切換えられて、第2排油路(LD2)と第13油路(L1
3)とが開かれ、翼車収納室(21)内の油が第2排油路
(LD2)から第1調圧弁(26)を介さずに排油され、Pa
は該第2排油路(LD2)の管路抵抗で定められる比較的
低圧になり、一方背圧室(22)には第13油路(L13)と
第12油路(L12)とから成る連通路を介して第2調圧弁
(29)で調圧された油圧が入力され、PaとPbの差圧が直
結状態に比し減少し、クラッチ(20)は滑り状態で作動
する。
ここで、第2調圧弁(29)のPa及びPbの受圧面積をS1
Pθ及びPmの受圧面積をS2、ばね(29a)の力をFとす
ると、第2調圧弁(29)に作用する力の関係は、 PaS1+PmS2=PbS1+PθS2+F となり、従って の関係式が成立し、結局クラッチ(20)が滑り状態で作
動する車速域において、クラッチ係合力は(1)式に従
ってエンジンのスロットル開度の増加に伴い増加する。
そのため、スロットル開度の増加によるエンジンの出力
トルクの増加に応じてクラッチ係合力も増加することに
なり、結局流体トルクコンバータ(4)の速度比は出力
トルクの増減に係りなく0.92〜0.93程度で一定に保たれ
る。
又、この状態で第2大気開放弁(252)を開弁すると、
第2調圧弁(29)へのPmの入力が断たれ、上記(1)式
のPmの項が零になってその分クラッチ係合力が増し、流
体トルクコンバータ(4)の速度比は0.97〜0.98程度に
保たれるようになり、該第2大気開放弁(252)を原則
として所定車速V0以上で開弁させるようにした。
第4図は、電子制御回路(31)による第1第2大気開放
弁(251)(252)の開閉制御のフローチャートを示し、
先ずSIで冷却水温Twが所定値Two(例えば80℃)以上か
否かを判断し、TwがTwo以下であれば、S2でフラグF1
1、S3でフラグF2を1に書き換えると共に、S4で電子制
御回路(31)に内蔵する減算式のタイマの残り時間tを
所定の設定時間t0(例えば5分)にリセットし、更にS
5、S6に進んで第2大気開放弁(252)と第1大気開放弁
(251)とを閉弁する。
そのため、TwがTwo以下のときはクラッチ(20)は作動
されない。
暖機が完了してTw>Twoになると、F1=1か否かを判別
するS7からF2=1か否かを判別するS8を経てS9に進み
(S2、S3でF1とF2が夫々1になっているため)、S9でタ
イマをスタートし、次いでS10に進んでF2を0に書き換
え(次回からS9をバイパスさせるため)、S11でタイマ
の残り時間tが0になったか否か、即ちTw>Twoになっ
てから設定時間t0が経過したか否かを判別する。
t=0でないときは、F1を0に書き換えるS12をバイパ
スして走行状態が第3図のY線より高速側のクラッチ作
動領域に存するか否かを判別するS13に進み、クラッチ
作動領域でなければS5、S6に進み、又クラッチ作動領域
であるとF1=1か否かを判別するS14に進み、この場合F
1は今だ1であるため同様にS5、S6に進み、結局Tw>Two
になってから設定時間t0が経過するまではクラッチ(2
0)は作動されない。
設定時間t0が経過してt=0になると、S12でF1が0に
書き換えられるため、クラッチ作動領域であるとS13、S
14を経て車速Vが所定車速V0以上であるか否かを判別す
るS15に進み、V>V0であれば、S16、S17に進んで第2
大気開放弁(252)と第1大気開放弁(251)とを開弁
し、V≦V0であればS18に進んで第2大気開放弁(252
を閉弁してS17に進み、かくてクラッチ作動領域のうち
V≦V0の低車速域では、流体トルクコンバータ(4)の
速度比が0.92〜0.93になるような比較的滑り易い滑り状
態でのクラッチ(20)の作動と、V>V0の車速域では速
度比が0.97〜0.98になるような比較的滑りにくい滑り状
態でのクラッチ(20)の作動とが与えられ、更に第3図
のZ線以上の高車速域では開閉弁(30)の閉弁で直結状
態でのクラッチ(20)の作動が与えられる。
第5図は別のフローチャートを示し、第4図のものとの
相違は、クラッチ作動領域か否かを判別するS13の次の
ステップS14でV>V0か否かを判別し、V>V0のときは
次のステップS15でF1=1か否かを判別するようにし、T
w>Twoになてから設定時間t0が経過していなければ、V
>V0の領域でもS15からS18に進んで第2大気開放弁(25
2)を閉弁させるようにした点にあり、そのためt0経過
前は、V>V0の領域でもV≦V0の領域と同様に比較的滑
り易い滑り状態でクラッチ(20)が作動され、クラッチ
(20)の作動状態が滑りにくい滑り状態や直結状態にな
ることが防止される。
第4図示のものでは、t0経過前はクラッチ(20)の作動
が停止されたままになるが、t0経過前にクラッチ(20)
を作動させても、第5図示のもののようにクラッチ(2
0)を滑り易い状態に保持しておけば、変速機の油温が
低い状態で2速3速の変速が行なわれても、変速ショ
ックは流体トルクコンバータ(4)の滑りで吸収され、
変速ショックの増大といった不具合は生じず、燃費性を
向上するには後者の方が有利である。
第6図は更に別のフローチャートを示し、このものと第
4図のものとの相違は、S7とS8の間に車速Vが前記V0
は別の所定車速V1(例えば30km/h)以上か否かを判別す
るステップS19を設け、V≦V1のときはS20でタイマをス
トップすると共に、S21でF2を1に書き換えるようにし
た点であり、これによればタイマはTw>Twoになった後
V>V1のときにのみ計時作動し、かくてTw>Twoになっ
た時点から積算されるV1以上でのトータル走行時間が設
定時間t0に達するまでは、クラッチ(20)の作動が停止
される。
又、第7図に示すフローチャートは、第5図のものに、
第4図と第6図との相違点と同様にS19、S20、S21を付
加したものであり、これによればTw>Twoになった時点
から積算されるV1以上でのトータル走行時間が設定時間
t0に達するまでは、クラッチ作動領域においてクラッチ
(20)は常に滑り易い状態で作動する。
尚、第6図及び第7図のものは、V1以上でのトータル走
行時間の積算開始時期をTw>Twoになった時点とした
が、これをエンジンの始動時点として、このトータル走
行時間が設定時間に達するまでは、上記と同様にクラッ
チ(20)の作動を停止する、係合力を低くするように制
御しても良い。
(発明の効果) 以上の如く本発明によるときは、変速機の油温が低い状
態でのクラッチの作動による変速ショックの増大を油温
センサの如き特別のセンサを用いずに防止でき、特に第
2発明や第3発明によれば、第1発明の如き単純な経時
制御と異なり、油温と密接な関係の有る車速を考慮した
経時制御を行なうため、クラッチの作動規制とその解除
とを実際の油温に対応するようにより適切な制御できる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用する車両用変速機の1例の線図、
第2図は本発明の実施手段たる電子制御回路を具備した
変速機の油圧回路図、第3図はクラッチの作動特性図、
第4図乃至第7図は夫々電子制御回路によるクラッチの
制御プログラムを示すフローチャートである。 (1)……エンジン (3)……車両用変速機 (4)……流体トルクコンバータ (5)……補助変速機 (20)……クラッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連結される流体トルクコンバー
    タと、該流体トルクコンバータの出力側に連結される油
    圧作動式の補助変速機とから成る車両用変速機の該流体
    トルクコンバータにその入力側と出力側とを機械的に連
    結するクラッチを設け、 該クラッチを走行条件に応じて予め定められる所定のク
    ラッチ作動領域で作動させると共に、エンジンの温度が
    所定値以下のときは該クラッチの作動を停止するように
    した流体トルクコンバータ用クラッチの制御装置におい
    て、 エンジンの温度が所定値に上昇してからの経過時間を計
    測する手段と、 該経過時間が所定時間に達するまでは、該クラッチの作
    動を引き続き停止するか、又は該クラッチを比較的低い
    係合力で滑り易い状態で作動させる制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用変速機における流体ト
    ルクコンバータ用クラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンに連結される流体トルクコンバー
    タと、該流体トルクコンバータの出力側に連結される油
    圧作動式の補助変速機とから成る車両用変速機の該流体
    トルクコンバータにその入力側と出力側とを機械的に連
    結するクラッチを設け、 該クラッチを走行条件に応じて予め定められる所定のク
    ラッチ作動領域で作動させると共に、エンジンの温度が
    所定値以下のときは該クラッチの作動を停止するように
    した流体トルクコンバータ用クラッチの制御装置におい
    て、 エンジンの温度が所定値に上昇した時点から積算した所
    定車速以上でのトータル走行時間を計測する手段と、 該トータル走行時間が所定時間に達するまでは、該クラ
    ッチの作動を引き続き停止するか、又は該クラッチを比
    較的低い係合力で滑り易い状態で作動させる制御手段と 、 を備えることを特徴とする車両用変速機における流体ト
    ルクコンバータ用クラッチの制御装置。
  3. 【請求項3】エンジンに連結される流体トルクコンバー
    タと、該流体トルクコンバータの出力側に連結される油
    圧作動式の補助変速機とから成る車両用変速機の該流体
    トルクコンバータにその入力側と出力側とを機械的に連
    結するクラッチを設け、 該クラッチを走行条件に応じて予め定められる所定のク
    ラッチ作動領域で作動させると共に、エンジンの温度が
    所定値以下のときは該クラッチの作動を停止するように
    した流体トルクコンバータ用クラッチの制御装置におい
    て、 エンジンを始動させた時点から積算した所定車速以上で
    のトータル走行時間を計測する手段と、 エンジンの温度が所定値に上昇しても該トータル走行時
    間が所定時間に達するまでは、該クラッチの作動を引き
    続き停止するか、又は該クラッチを比較的低い係合力で
    滑り易い状態で作動させる制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用変速機における流体ト
    ルクコンバータ用クラッチの制御装置。
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