JPH0721030B2 - 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体 - Google Patents
改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体Info
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- JPH0721030B2 JPH0721030B2 JP63113067A JP11306788A JPH0721030B2 JP H0721030 B2 JPH0721030 B2 JP H0721030B2 JP 63113067 A JP63113067 A JP 63113067A JP 11306788 A JP11306788 A JP 11306788A JP H0721030 B2 JPH0721030 B2 JP H0721030B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な改質された非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体に関し、更に詳しくは、各種樹脂の改質剤と
して、接着性、印刷性および染色性に優れた各種樹脂と
して使用することのできる改質された非晶質プロピレン
−エチレン共重合体に関する。
ン共重合体に関し、更に詳しくは、各種樹脂の改質剤と
して、接着性、印刷性および染色性に優れた各種樹脂と
して使用することのできる改質された非晶質プロピレン
−エチレン共重合体に関する。
従来から、無極性の、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の高分子量ポリオレフィンに、ケトン基、アルデヒド基
またはカルボキシル基等を導入することにより、ポリオ
レフィンの物理的、化学的性質を改善することは知られ
ている。すなわち、上記官能基をポリオレフィンに導入
することにより、極生物質との接着性が改良され、印刷
性および染色性が著しく改良される。
の高分子量ポリオレフィンに、ケトン基、アルデヒド基
またはカルボキシル基等を導入することにより、ポリオ
レフィンの物理的、化学的性質を改善することは知られ
ている。すなわち、上記官能基をポリオレフィンに導入
することにより、極生物質との接着性が改良され、印刷
性および染色性が著しく改良される。
殊に非晶質のプロピレン−エチレンランダム共重合体
は、ポリプロピレンのランダム共重合体を製造する時の
副生品として小量得られているが、エチレン含有量は、
多くても5モル%以下である。
は、ポリプロピレンのランダム共重合体を製造する時の
副生品として小量得られているが、エチレン含有量は、
多くても5モル%以下である。
また、非晶質のプロピレン−エチレンブロック共重合体
も、ポリプロピレンのブロック共重合体製造時に部分的
に副生される。
も、ポリプロピレンのブロック共重合体製造時に部分的
に副生される。
而して、プロピレンとエチレンのモノマー仕込量を適当
な範囲に設定することによって、上記の非晶質プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体を製造することは可能で
あるが、副生品としてではなく、担持型の高活性触媒を
用いた目的生産によって、プロピレン含量71〜95モル
%、エチレン含量5〜29モル%の非晶質プロピレン−エ
チレンランダム共重合体を製造する方法は、殆ど知られ
ていない。
な範囲に設定することによって、上記の非晶質プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体を製造することは可能で
あるが、副生品としてではなく、担持型の高活性触媒を
用いた目的生産によって、プロピレン含量71〜95モル
%、エチレン含量5〜29モル%の非晶質プロピレン−エ
チレンランダム共重合体を製造する方法は、殆ど知られ
ていない。
また、上記非晶質のプロピレン−エチレンランダム共重
合体は、アスファルト改質剤の原料として、あるいは粘
着剤と組み合わせたホットメルト接着剤の原料等として
の用途があるものの、該非晶質のプロピレン−エチレン
ランダム共重合体は分子製造中に極性基をもたないた
め、単独ではホットメルト接着剤等として使用すること
ができなかった。そこで、分子中に官能基を有する新規
な改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体の出
現が切望されていた。
合体は、アスファルト改質剤の原料として、あるいは粘
着剤と組み合わせたホットメルト接着剤の原料等として
の用途があるものの、該非晶質のプロピレン−エチレン
ランダム共重合体は分子製造中に極性基をもたないた
め、単独ではホットメルト接着剤等として使用すること
ができなかった。そこで、分子中に官能基を有する新規
な改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体の出
現が切望されていた。
そこで接着性を改良する方法として、従来から種々の提
案がなされており、例えば、ポリプロピレンの接着性を
改良する場合には、不飽和カルボン酸又はその誘導体か
らなるモノマーをポリプロピレンにグラフト化させる方
法などが知られている。
案がなされており、例えば、ポリプロピレンの接着性を
改良する場合には、不飽和カルボン酸又はその誘導体か
らなるモノマーをポリプロピレンにグラフト化させる方
法などが知られている。
そのグラフト化の方法として、例えば溶液状態で反応さ
せる方法(例えば、特公昭44−15422号公報)、スラリ
ー状態で反応させる方法(例えば、特公昭43−18144号
公報)および溶融状態で反応させる方法(例えば、特公
昭43−27421号公報)等が提案されている。これらの中
でも溶融状態で反応させる方法は、押出機を用いるため
操作が簡単であるという優位性があるものの、グラフト
割合が通常数%以下と少なく、また得られた変性ポリマ
ーには未反応モノマーが残存し、この残存モノマー量が
多いと接着性が充分でなく、またシート、フィルム、中
空成形等の形成時にモノマーが気泡となって発生すると
いう問題点がある。
せる方法(例えば、特公昭44−15422号公報)、スラリ
ー状態で反応させる方法(例えば、特公昭43−18144号
公報)および溶融状態で反応させる方法(例えば、特公
昭43−27421号公報)等が提案されている。これらの中
でも溶融状態で反応させる方法は、押出機を用いるため
操作が簡単であるという優位性があるものの、グラフト
割合が通常数%以下と少なく、また得られた変性ポリマ
ーには未反応モノマーが残存し、この残存モノマー量が
多いと接着性が充分でなく、またシート、フィルム、中
空成形等の形成時にモノマーが気泡となって発生すると
いう問題点がある。
そのため、未反応モノマーを除去する方法として溶解再
沈澱法、溶媒抽出法(例えば、特開昭54−99193号公
報)等が提案されているが、溶媒や貧溶媒を多量にしな
くてはならず、操作が繁雑でコストが高くなるという問
題があった。
沈澱法、溶媒抽出法(例えば、特開昭54−99193号公
報)等が提案されているが、溶媒や貧溶媒を多量にしな
くてはならず、操作が繁雑でコストが高くなるという問
題があった。
一方、低分子量の代表的なものとして、エチレン系ラン
ダム共重合体を不飽和カルボン酸等でグラフト反応させ
た液状の変性エチレン系ランダム共重合体が知られてい
る(特開昭61−126120号公報)。この変性エチレン系ラ
ンダム共重合体はエチレン成分が30〜75モル%で、α−
オレフィン成分が25〜70モル%の範囲にあり、ポリアミ
ド組成物の原料として用途が提案されている。(特開昭
62−11766号公報)。
ダム共重合体を不飽和カルボン酸等でグラフト反応させ
た液状の変性エチレン系ランダム共重合体が知られてい
る(特開昭61−126120号公報)。この変性エチレン系ラ
ンダム共重合体はエチレン成分が30〜75モル%で、α−
オレフィン成分が25〜70モル%の範囲にあり、ポリアミ
ド組成物の原料として用途が提案されている。(特開昭
62−11766号公報)。
また、特開昭60−35043号公報には、アイオノマー樹脂
に、エチレン−α−オレフィン共重合体をα、β−不飽
和カルボン酸またはその誘導体により変性したグラフト
共重合体をブレンドする方法が開示されているが、その
変形グラフト共重合体中のエチレン含有量は、約70〜95
モル%で、エチレン含有量が高いものである。
に、エチレン−α−オレフィン共重合体をα、β−不飽
和カルボン酸またはその誘導体により変性したグラフト
共重合体をブレンドする方法が開示されているが、その
変形グラフト共重合体中のエチレン含有量は、約70〜95
モル%で、エチレン含有量が高いものである。
また、数平均分子量400〜3000のアタクチックポリプロ
ピレン(プロピレン100モル%)を無水マレイン酸と反
応させると、200〜250℃、6時間で無水コハク酸基を12
〜17%含有する変性体が得られ、これは油溶性の界面活
性剤およびモーター油添加物としての用途が提案されて
いる(ポリマーダイジェスト 10 94(1984)。
ピレン(プロピレン100モル%)を無水マレイン酸と反
応させると、200〜250℃、6時間で無水コハク酸基を12
〜17%含有する変性体が得られ、これは油溶性の界面活
性剤およびモーター油添加物としての用途が提案されて
いる(ポリマーダイジェスト 10 94(1984)。
また、アタクチックプロピレン−エチレン共重合体は、
公知であり、一般にプロピレン−エチレンブロック共重
合体の製造過程でアタクチック部分として、溶剤抽出に
よって分離副生されるヘプタン可溶部分を主体とするエ
チレン含量が5〜50重量%のもので、三塩化チタンと有
機アルミニウム化合物を含む触媒の存在下にプロピレン
を重合し、次にプロピレン重合体存在下でエチレンとプ
ロピレンを共重合させ、この重合体を脂肪族炭化水素溶
媒で抽出した可溶性重合体の部分であるという記載があ
る(特開昭57−94032号公報)が該アタクチックプロピ
レン−エチレン共重合体の分子構造は、プロピレンとエ
チレンの配列がブロック的になりやすく、副生品として
のアタクチックポリマーは、品質のばらつきが大きく、
触媒残渣が多いという問題点を有している。
公知であり、一般にプロピレン−エチレンブロック共重
合体の製造過程でアタクチック部分として、溶剤抽出に
よって分離副生されるヘプタン可溶部分を主体とするエ
チレン含量が5〜50重量%のもので、三塩化チタンと有
機アルミニウム化合物を含む触媒の存在下にプロピレン
を重合し、次にプロピレン重合体存在下でエチレンとプ
ロピレンを共重合させ、この重合体を脂肪族炭化水素溶
媒で抽出した可溶性重合体の部分であるという記載があ
る(特開昭57−94032号公報)が該アタクチックプロピ
レン−エチレン共重合体の分子構造は、プロピレンとエ
チレンの配列がブロック的になりやすく、副生品として
のアタクチックポリマーは、品質のばらつきが大きく、
触媒残渣が多いという問題点を有している。
従って、本発明の目的は、各種樹脂の改質剤として、あ
るいは接着性、印刷性および染色性に優れた樹脂として
使用することができる改質された非晶質プロピレン−エ
チレン共重合体を提供することにある。
るいは接着性、印刷性および染色性に優れた樹脂として
使用することができる改質された非晶質プロピレン−エ
チレン共重合体を提供することにある。
本発明者らは、非晶質プロピレン−エチレン共重合体に
ついて種々検討した結果、非晶質プロピレン−エチレン
共重合体におけるエチレン成分、及び数平均分子量が、
それぞれ特定の範囲にあり、且つ不飽和カルボン酸誘導
体が成分のグラフト割合が特定範囲にあるものが、上記
目的を達成し得ることを知見した。
ついて種々検討した結果、非晶質プロピレン−エチレン
共重合体におけるエチレン成分、及び数平均分子量が、
それぞれ特定の範囲にあり、且つ不飽和カルボン酸誘導
体が成分のグラフト割合が特定範囲にあるものが、上記
目的を達成し得ることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたもので、 非晶質プロピレン−エチレン共重合体に炭素原子数3〜
10の不飽和カルボン酸、その酸無水物およびそのエステ
ルからなる不飽和カルボン酸誘導体成分がグラフト共重
合した非晶質プロピレン−エチレン共重合体であって、 (1)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体のプロ
ピレン成分が76〜95モル%及びエチレン成分が5〜24モ
ル%の範囲にあり、 (2)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の数平
均分子量が3500〜30000の範囲にあり、 (3)上記不飽和カルボン酸誘導体成分のグラフト割合
が、上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の100重
量部に対して、0.1〜40重量部である ことを特徴とする改質された非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体 を提供するものである。
10の不飽和カルボン酸、その酸無水物およびそのエステ
ルからなる不飽和カルボン酸誘導体成分がグラフト共重
合した非晶質プロピレン−エチレン共重合体であって、 (1)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体のプロ
ピレン成分が76〜95モル%及びエチレン成分が5〜24モ
ル%の範囲にあり、 (2)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の数平
均分子量が3500〜30000の範囲にあり、 (3)上記不飽和カルボン酸誘導体成分のグラフト割合
が、上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の100重
量部に対して、0.1〜40重量部である ことを特徴とする改質された非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体 を提供するものである。
本発明の改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合
体における非晶質プロピレン−エチレン共重合体のプロ
ピレン成分の含有量が71〜95%、エチレン成分の含有量
が5〜29モル%の範囲にあり、より好ましくはエチレン
成分の含有量が10〜25モル%である。エチレン成分が5
モル%未満では後述する不飽和カルボン酸誘導体のグラ
フト化反応が困難であり、また29モル%を超えると、反
応系の粘度が高くなる。上記非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体は、プロピレンとエチレンのランダム共重合
反応によって目的生産することができる。つまり、該非
晶質プロピレン−エチレン共重合体は、実質的に無脱灰
プロセスが可能な高活性触媒を用いて、プロピレンとエ
チレンとを高度にランダム共重合させる目的生産によっ
て製造されたものである。そして、該ランダム共重合体
は沸騰n−ヘプタンによって抽出することができ、抽出
される可溶性の非晶質プロピレン−エチレン共重合体の
収率は、通常80重量%以上である。上記目的生産に用い
られる実質的に無脱灰プロセスが可能な高活性触媒とし
ては、たとえばマグネシウム成分に担持させたチタン担
持型固形触媒が挙げられる。該触媒の使用量は、プロピ
レン1000〜100万g/g−Cat.の範囲が好ましく、より好ま
しくは1000〜50万g/g−Cat.である。その他の反応条件
として、圧力1〜80kg/cm2G、反応温度10〜100℃、反応
時間10〜240分が好ましい。
体における非晶質プロピレン−エチレン共重合体のプロ
ピレン成分の含有量が71〜95%、エチレン成分の含有量
が5〜29モル%の範囲にあり、より好ましくはエチレン
成分の含有量が10〜25モル%である。エチレン成分が5
モル%未満では後述する不飽和カルボン酸誘導体のグラ
フト化反応が困難であり、また29モル%を超えると、反
応系の粘度が高くなる。上記非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体は、プロピレンとエチレンのランダム共重合
反応によって目的生産することができる。つまり、該非
晶質プロピレン−エチレン共重合体は、実質的に無脱灰
プロセスが可能な高活性触媒を用いて、プロピレンとエ
チレンとを高度にランダム共重合させる目的生産によっ
て製造されたものである。そして、該ランダム共重合体
は沸騰n−ヘプタンによって抽出することができ、抽出
される可溶性の非晶質プロピレン−エチレン共重合体の
収率は、通常80重量%以上である。上記目的生産に用い
られる実質的に無脱灰プロセスが可能な高活性触媒とし
ては、たとえばマグネシウム成分に担持させたチタン担
持型固形触媒が挙げられる。該触媒の使用量は、プロピ
レン1000〜100万g/g−Cat.の範囲が好ましく、より好ま
しくは1000〜50万g/g−Cat.である。その他の反応条件
として、圧力1〜80kg/cm2G、反応温度10〜100℃、反応
時間10〜240分が好ましい。
本発明の改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合
体は、その非晶質プロピレン−エチレン共重合体の数平
均分子量が3500〜30000の範囲にあり、より好ましくは5
000〜10000である。数平均分子量が3500未満では、ポリ
マーとしての特性が発揮されず、30000を超えると接着
剤などとして用いるには粘度等の物性上好ましくない。
尚、数平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィ(GPC)など周知の方法によって測
定することができる。本発明の改質された非晶質プロピ
レン−エチレン共重合体は、その非晶質プロピレン−エ
チレン共重合体に炭素原子数3ないし10の不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和
カルボン酸誘導体成分がグラフト共重合したものであ
る。
体は、その非晶質プロピレン−エチレン共重合体の数平
均分子量が3500〜30000の範囲にあり、より好ましくは5
000〜10000である。数平均分子量が3500未満では、ポリ
マーとしての特性が発揮されず、30000を超えると接着
剤などとして用いるには粘度等の物性上好ましくない。
尚、数平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション
・クロマトグラフィ(GPC)など周知の方法によって測
定することができる。本発明の改質された非晶質プロピ
レン−エチレン共重合体は、その非晶質プロピレン−エ
チレン共重合体に炭素原子数3ないし10の不飽和カルボ
ン酸、その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和
カルボン酸誘導体成分がグラフト共重合したものであ
る。
上記不飽和カルボン酸誘導体成分の炭素原子数は3〜10
の範囲であり、より好ましくは4〜8である。炭素原子
数が3未満ではポリマーへの着臭が強く、炭素数が10を
超えるとグラフト反応が起こりにくい。
の範囲であり、より好ましくは4〜8である。炭素原子
数が3未満ではポリマーへの着臭が強く、炭素数が10を
超えるとグラフト反応が起こりにくい。
而して、炭素原子数が3ないし10の不飽和カルボン酸、
その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボ
ン酸誘導体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン
酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト
−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン
酸、無水マルイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘ
プト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和
カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチルフ
マール酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸
ジエチル、テトラヒドロ無水フタル酸ジメチル、ビシク
ロ(2,2,1)ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメ
チル等の不飽和カルボン酸のエステルが挙げられる。こ
れらの中でもマレイン酸、イタコン酸またはこれらの無
水物が好ましい。本発明の改質された非晶質プロピレン
−エチレン共重合体は、不飽和カルボン酸誘導体成分の
グラフト割合が、上記非晶質プロピレン−エチレン共重
合体の100重量部に対して、0.1〜40重量部で、より好ま
しくは0.5〜20重量部である。0.1重量部未満では極性が
不充分であり、40重量部を超えるとグラフト反応によっ
て製品を得ることが通常困難である。
その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボ
ン酸誘導体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン
酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト
−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン
酸、無水マルイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ(2,2,1)ヘ
プト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和
カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチルフ
マール酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸
ジエチル、テトラヒドロ無水フタル酸ジメチル、ビシク
ロ(2,2,1)ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメ
チル等の不飽和カルボン酸のエステルが挙げられる。こ
れらの中でもマレイン酸、イタコン酸またはこれらの無
水物が好ましい。本発明の改質された非晶質プロピレン
−エチレン共重合体は、不飽和カルボン酸誘導体成分の
グラフト割合が、上記非晶質プロピレン−エチレン共重
合体の100重量部に対して、0.1〜40重量部で、より好ま
しくは0.5〜20重量部である。0.1重量部未満では極性が
不充分であり、40重量部を超えるとグラフト反応によっ
て製品を得ることが通常困難である。
上記グラフト割合にある改質された非晶質プロピレン−
エチレン共重合体を得るためには、不飽和カルボン酸、
その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボ
ン酸誘導体の使用量は、非晶質プロピレン−エチレン共
重合体100重量部に対して0.1〜50重量部が好ましく、よ
り好ましくは0.4〜40重量部である。0.1重量部以下で
は、グラフト反応率が低く、50重量部以上の使用は、反
応率が一定値以上より増加しないので無意味である。溶
液状態でグラフト反応を行う場合には、反応を容易に進
行させるためにキシレン等の芳香族炭化水素、ヘプタン
等の脂肪族炭化水素、アセトン等のケトン類の溶媒が好
適に使用される。溶媒の使用にあたっては、キシレン−
アセトン系等の混合溶媒を採用することもできる。溶媒
の使用量は、非晶質プロピレン−エチレン共重合体100
部に対して、200〜1000部の割合が好ましい。溶媒量が
多すぎると反応器の大きなものを使用せざるを得なくな
り、溶媒量が少なすぎるとグラフト反応速度が遅くなる
場合がある。
エチレン共重合体を得るためには、不飽和カルボン酸、
その酸無水物およびそのエステルからなる不飽和カルボ
ン酸誘導体の使用量は、非晶質プロピレン−エチレン共
重合体100重量部に対して0.1〜50重量部が好ましく、よ
り好ましくは0.4〜40重量部である。0.1重量部以下で
は、グラフト反応率が低く、50重量部以上の使用は、反
応率が一定値以上より増加しないので無意味である。溶
液状態でグラフト反応を行う場合には、反応を容易に進
行させるためにキシレン等の芳香族炭化水素、ヘプタン
等の脂肪族炭化水素、アセトン等のケトン類の溶媒が好
適に使用される。溶媒の使用にあたっては、キシレン−
アセトン系等の混合溶媒を採用することもできる。溶媒
の使用量は、非晶質プロピレン−エチレン共重合体100
部に対して、200〜1000部の割合が好ましい。溶媒量が
多すぎると反応器の大きなものを使用せざるを得なくな
り、溶媒量が少なすぎるとグラフト反応速度が遅くなる
場合がある。
不飽和カルボン酸、その酸無水物およびそのエステルか
らなる不飽和カルボン酸誘導体の分散は、溶媒と非晶質
プロピレン−エチレンの共存下で常温で30〜60分間攪拌
すると効果的である。このような分散状態系に、グラフ
ト反応を促進させるために、通常過酸化物が添加され
る。
らなる不飽和カルボン酸誘導体の分散は、溶媒と非晶質
プロピレン−エチレンの共存下で常温で30〜60分間攪拌
すると効果的である。このような分散状態系に、グラフ
ト反応を促進させるために、通常過酸化物が添加され
る。
過酸化物としては、例えば有機過酸化物が使用され、特
にその半減期が1分となる分解温度が120℃〜270℃の範
囲のものが好ましく、このような有機過酸化物として
は、有機ペルオキシド、有機ペルエステルがあり、より
具体的には、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクロ
ルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ
−tert−ブチルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオ
キシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾ
エート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペル
オキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチ
ルペルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセテ
ート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチル
ペル−sec−オクトエート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレート、tert−ブチルパ−オキシベ
ンゾエートおよびtert−ブチルペルジエチルアセテート
が挙げられる。この中でも、ベンゾイルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルパ−オキ
シベンゾエートが好適に使用される。
にその半減期が1分となる分解温度が120℃〜270℃の範
囲のものが好ましく、このような有機過酸化物として
は、有機ペルオキシド、有機ペルエステルがあり、より
具体的には、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクロ
ルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ
−tert−ブチルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオ
キシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾ
エート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペル
オキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチ
ルペルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセテ
ート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチル
ペル−sec−オクトエート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレート、tert−ブチルパ−オキシベ
ンゾエートおよびtert−ブチルペルジエチルアセテート
が挙げられる。この中でも、ベンゾイルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルパ−オキ
シベンゾエートが好適に使用される。
過酸化物の使用量は、非晶質プロピレン−エチレン共重
合体100部に対して、0.05〜10部の範囲であり、0.15〜
8部が好ましい。
合体100部に対して、0.05〜10部の範囲であり、0.15〜
8部が好ましい。
0.05部以下では、不飽和カルボン酸、その酸無水物およ
びそのエステルからなる不飽和カルボン酸誘導体の充分
に反応させることが困難であり、10部以上では非晶質プ
ロピレン−エチレン共重合体の幹ポリマーの主鎖切断等
が起り、劣化が進行するので、好ましくない。
びそのエステルからなる不飽和カルボン酸誘導体の充分
に反応させることが困難であり、10部以上では非晶質プ
ロピレン−エチレン共重合体の幹ポリマーの主鎖切断等
が起り、劣化が進行するので、好ましくない。
グラフト反応の温度は、115〜200℃が望ましく、反応温
度が低すぎるとグラフト反応が進行困難となり、高すぎ
ると、幹ポリマー分子の切断が起こったりする。反応時
間は10分〜8時間、好ましくは3〜6時間である。
度が低すぎるとグラフト反応が進行困難となり、高すぎ
ると、幹ポリマー分子の切断が起こったりする。反応時
間は10分〜8時間、好ましくは3〜6時間である。
過酸化物は、そのまま、あるいは有機溶剤に溶解せしめ
て反応系に全量あるいは数回に分割して添加してもよい
が、非晶質プロピレン−エチレン共重合体、溶媒、無水
マレイン酸等の改質試剤が共存する系に添加することが
望ましい。
て反応系に全量あるいは数回に分割して添加してもよい
が、非晶質プロピレン−エチレン共重合体、溶媒、無水
マレイン酸等の改質試剤が共存する系に添加することが
望ましい。
グラフト反応完了後は、通常未反応改質試剤を改質され
た非晶質プロピレン−エチレン共重合体から溶媒抽出に
より除去分離する方法が採用される。例えば、改質試剤
として無水マレイン酸を使用した場合は、無水マレイン
酸がアセトンに可溶という性質を利用して、未反応の無
水マレイン酸を改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体から分離する。
た非晶質プロピレン−エチレン共重合体から溶媒抽出に
より除去分離する方法が採用される。例えば、改質試剤
として無水マレイン酸を使用した場合は、無水マレイン
酸がアセトンに可溶という性質を利用して、未反応の無
水マレイン酸を改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体から分離する。
このような改質された非晶質プロピレン−エチレン共重
合体は、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、印
刷性および染色性に優れた特性の要求される各種樹脂と
して利用することができる。
合体は、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、印
刷性および染色性に優れた特性の要求される各種樹脂と
して利用することができる。
一方、本発明の改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体は、テーパースクリュー型ニーダールーダーの
ような特殊な押出機を用いて、未改質の非晶質プロピレ
ン−エチレン共重合体、過酸化物および無水マレイン
酸、あるいは無水イタコン酸のような改質剤を溶媒下で
押出混練することによって製造することも可能である。
共重合体は、テーパースクリュー型ニーダールーダーの
ような特殊な押出機を用いて、未改質の非晶質プロピレ
ン−エチレン共重合体、過酸化物および無水マレイン
酸、あるいは無水イタコン酸のような改質剤を溶媒下で
押出混練することによって製造することも可能である。
この場合は、操作が簡便であるものの、グラフト率が低
い。
い。
以下、新規な改質された非晶質プロピレン−エチレン共
重合体を実施例により具体的に説明するが本発明はこれ
ら実施例によって何ら制限を受けるものではない。
重合体を実施例により具体的に説明するが本発明はこれ
ら実施例によって何ら制限を受けるものではない。
実施例1 未改質の非晶質プロピレン−エチレン共重合体の製造 まず、攪拌機付きの内容積2のオートクレーブ内にマ
グネシウム成分に担持させたチタン担持型触媒固体成分
3mg(チタン含有量5.2wt%)を封入したガラスアンプル
を取り付けた後、オートクレーブ内の空気を窒素で置換
した。次いで、トリエチルアルミニウム1.2ミリモルの
n−ヘプタン溶液1.5mlをオートクレーブに仕込んだ
後、水素ガスを1kg/cm2・G、エチレンを11kg/cm2・
G、液体プロピレン1100mlをオートクレーブに導入して
オートクレーブ振蕩させた。その後オートクレーブ内容
物を65℃に昇温後、攪拌を開始して上記ガラスアンプル
を破砕し、同温度で1時間プロプレンとエチレンの共重
合反応を行った。
グネシウム成分に担持させたチタン担持型触媒固体成分
3mg(チタン含有量5.2wt%)を封入したガラスアンプル
を取り付けた後、オートクレーブ内の空気を窒素で置換
した。次いで、トリエチルアルミニウム1.2ミリモルの
n−ヘプタン溶液1.5mlをオートクレーブに仕込んだ
後、水素ガスを1kg/cm2・G、エチレンを11kg/cm2・
G、液体プロピレン1100mlをオートクレーブに導入して
オートクレーブ振蕩させた。その後オートクレーブ内容
物を65℃に昇温後、攪拌を開始して上記ガラスアンプル
を破砕し、同温度で1時間プロプレンとエチレンの共重
合反応を行った。
重合反応終了後、未反応のプロピレンを放出し、約1
のn−ヘプタンを導入して攪拌し、n−ヘプタン反応混
合物を取り出した。このn−ヘプタン反応混合物をロー
タリーエバポレーターに仕込み、加熱下でn−ヘプタン
を蒸留除去した。
のn−ヘプタンを導入して攪拌し、n−ヘプタン反応混
合物を取り出した。このn−ヘプタン反応混合物をロー
タリーエバポレーターに仕込み、加熱下でn−ヘプタン
を蒸留除去した。
得られた共重合体の生産量は、74000g/g−Cat.hrであっ
た。
た。
この共重合体のプロピレン含有量は1H−NMRで分析した
ところ、84.8モル%、エチレン含有量は15.2モル%であ
った。
ところ、84.8モル%、エチレン含有量は15.2モル%であ
った。
この共重合体5gを精秤し、ソックスレー抽出器を用いて
沸騰n−ヘプタンで20時間抽出したところ、抽出された
共重合体の量は94.2重量%であった。
沸騰n−ヘプタンで20時間抽出したところ、抽出された
共重合体の量は94.2重量%であった。
得られた上記共重合体の数平均分子量をGPCにより測定
したことろ、5800の値を得た 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体の製
造 攪拌機付きガラス製の1リアクターに上述の方法によ
って製造した未改質の非晶質プロピレン−エチレン共重
合体300gを入れ、0.2kg/cm2・Gの窒素雰囲気下で0.1時
間加圧した後、内部を1mmHgに減圧するという操作を10
回繰り返し、操作終了後はリアクター内部を窒素雰囲気
下に保持する。次にリアクターの内容物を160℃に昇温
し、2個の滴下ロートに予め充填してある60℃に加温し
た無水マレイン酸15g、およびジ−tert−ブチルペルオ
キシド3gを3時間かけて徐々滴下した。滴下後、同温度
で更に3時間反応を行い、引き続きリアクターを180℃
迄昇温した。然る後、未反応の無水マレイン酸を除去す
るために0.5mmHgに減圧し、その減圧下にリアクターを
保持した。無水マレイン酸を除去した後、反応生成物に
アセトン1を加えて、50℃に加熱し、反応生成物を充
分に洗浄後、分離した。この操作を3回繰り返し、改質
された非晶質プロピレン−エチレン共重合体を得た。
したことろ、5800の値を得た 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体の製
造 攪拌機付きガラス製の1リアクターに上述の方法によ
って製造した未改質の非晶質プロピレン−エチレン共重
合体300gを入れ、0.2kg/cm2・Gの窒素雰囲気下で0.1時
間加圧した後、内部を1mmHgに減圧するという操作を10
回繰り返し、操作終了後はリアクター内部を窒素雰囲気
下に保持する。次にリアクターの内容物を160℃に昇温
し、2個の滴下ロートに予め充填してある60℃に加温し
た無水マレイン酸15g、およびジ−tert−ブチルペルオ
キシド3gを3時間かけて徐々滴下した。滴下後、同温度
で更に3時間反応を行い、引き続きリアクターを180℃
迄昇温した。然る後、未反応の無水マレイン酸を除去す
るために0.5mmHgに減圧し、その減圧下にリアクターを
保持した。無水マレイン酸を除去した後、反応生成物に
アセトン1を加えて、50℃に加熱し、反応生成物を充
分に洗浄後、分離した。この操作を3回繰り返し、改質
された非晶質プロピレン−エチレン共重合体を得た。
改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体の赤外
線スペクトルを測定した結果、1785cm-1と1860cm-1に無
水マレイン酸に起因する明瞭なピークが観察され、共重
合体中に無水マレイン酸が導入されていることが判明し
た。
線スペクトルを測定した結果、1785cm-1と1860cm-1に無
水マレイン酸に起因する明瞭なピークが観察され、共重
合体中に無水マレイン酸が導入されていることが判明し
た。
更に、赤外線スペクトルにより定量分析を行った結果、
改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体中の無
水マレイン酸成分のグラフト率(共重合体100部に対し
てグラフトされた無水マレイン酸の重量百分率)(グラ
フト割合)は3.6%であった。また、GPCによる数平均分
子量は、5860であった。
改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体中の無
水マレイン酸成分のグラフト率(共重合体100部に対し
てグラフトされた無水マレイン酸の重量百分率)(グラ
フト割合)は3.6%であった。また、GPCによる数平均分
子量は、5860であった。
実施例2 本実施例では、改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体を次の如く製造した。
共重合体を次の如く製造した。
無水マレイン酸の仕込量を30gにした以外は、実施例1
と同様にして改質された非晶質プロピレン−エチレン共
重合体の製造を行った。
と同様にして改質された非晶質プロピレン−エチレン共
重合体の製造を行った。
無水マレイン酸のグラフト率は、6.9%であった。
実施例3 本実施例では、改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体を次の如く製造した。
共重合体を次の如く製造した。
実施例1で製造した未改質の非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体80g、無水マレイン酸32g、キシレン600mlを
1のリアクター内に加え、内部を充分に窒素置換し
た。次いで内容物を120℃に昇温し、アセトンとキシレ
ンの1:1混合溶媒80mlにベンゾイルペルオキシド8gを含
む溶液を1時間かけて滴下した。その後、120℃で4時
間反応させた後、反応生成物にアセトン800mlを加え
て、反応生成物を充分洗浄し、未反応の無水マレイン酸
を除去した。
ン共重合体80g、無水マレイン酸32g、キシレン600mlを
1のリアクター内に加え、内部を充分に窒素置換し
た。次いで内容物を120℃に昇温し、アセトンとキシレ
ンの1:1混合溶媒80mlにベンゾイルペルオキシド8gを含
む溶液を1時間かけて滴下した。その後、120℃で4時
間反応させた後、反応生成物にアセトン800mlを加え
て、反応生成物を充分洗浄し、未反応の無水マレイン酸
を除去した。
このようにして得られた改質された非晶質プロピレン−
エチレン共重合体中の無水マレイン酸のグラフト率は、
2.62%であった。
エチレン共重合体中の無水マレイン酸のグラフト率は、
2.62%であった。
実施例4 本実施例では、改質された非晶質プロピレン−エチレン
共重合体を次の如く製造した。
共重合体を次の如く製造した。
テーパースクリュウ型ニーダールーダー(笠松化工研究
所製)を用いて、実施例1で製造した未改質のプロピレ
ン−エチレン共重合体に対して、無水イタコン酸0.4ph
r,tert−ブチルパーオキシベンゾエート0.2phrの割合に
混合し、173℃の温度下で溶融混練することによって、
グラフト反応を行った。反応生成物は、熱パラキシレン
で溶融させた後、アセトンで再沈する操作を3回反復す
ることによって得た。洗浄して得られた反応生成物は、
60℃の真空乾燥器で20時間乾燥させることにより、改質
された非晶質プロピレン−エチレン共重合体として得ら
れた。このようにして得られた非晶質プロピレン−エチ
レン共重合体の赤外線スペクトルは、1794cm-1に無水イ
タコン酸に起因するピークが観察された。
所製)を用いて、実施例1で製造した未改質のプロピレ
ン−エチレン共重合体に対して、無水イタコン酸0.4ph
r,tert−ブチルパーオキシベンゾエート0.2phrの割合に
混合し、173℃の温度下で溶融混練することによって、
グラフト反応を行った。反応生成物は、熱パラキシレン
で溶融させた後、アセトンで再沈する操作を3回反復す
ることによって得た。洗浄して得られた反応生成物は、
60℃の真空乾燥器で20時間乾燥させることにより、改質
された非晶質プロピレン−エチレン共重合体として得ら
れた。このようにして得られた非晶質プロピレン−エチ
レン共重合体の赤外線スペクトルは、1794cm-1に無水イ
タコン酸に起因するピークが観察された。
赤外線スペクトルにより定量分析を行った結果、上記改
質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体中の無水
イタコン酸のグラフト率は、0.15%であった。
質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体中の無水
イタコン酸のグラフト率は、0.15%であった。
使用例1 次に、上述の如くして得られた各実施例の改質された非
晶質プロピレン−エチレン共重合体のホットメルト接着
剤としての性能を次の如く試験した。
晶質プロピレン−エチレン共重合体のホットメルト接着
剤としての性能を次の如く試験した。
市販の厚さ25μのPETフィルム(丸一紙工業社製マイラ
ーシート)の上に溶融した実施例1の改質された非晶質
プロピレン−エチレン共重合体を60μの厚さで塗布し
た。
ーシート)の上に溶融した実施例1の改質された非晶質
プロピレン−エチレン共重合体を60μの厚さで塗布し
た。
この上に厚さ25μのPETフィルムを重ね、120℃、3kg/cm
2、10秒間のプレス条件下でホットメルト接着剤を行っ
て、積層フィルムのサンプルを試作した。この貼り合わ
せフィルムは25mm巾の短冊状に切断し、Tピール法によ
る剥離試験を行った。その剥離速度300mm/minの条件下
でのサンプルの接着強度を測定した結果、25℃に於ける
接着強度は、4.0kg/25mmであった。
2、10秒間のプレス条件下でホットメルト接着剤を行っ
て、積層フィルムのサンプルを試作した。この貼り合わ
せフィルムは25mm巾の短冊状に切断し、Tピール法によ
る剥離試験を行った。その剥離速度300mm/minの条件下
でのサンプルの接着強度を測定した結果、25℃に於ける
接着強度は、4.0kg/25mmであった。
また、比較例として未改質の非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体のホットメルト接着剤としての性能を試験し
た。該試験は、実施例1で得られた未改質の非晶質プロ
ピレン−エチレン共重合体を用いた以外は、使用例1と
同様の操作を行って、接着強度を測定したところ、接着
強度は0.1であった。
ン共重合体のホットメルト接着剤としての性能を試験し
た。該試験は、実施例1で得られた未改質の非晶質プロ
ピレン−エチレン共重合体を用いた以外は、使用例1と
同様の操作を行って、接着強度を測定したところ、接着
強度は0.1であった。
上記結果からも明らかな如く、本実施例の改質された非
晶質プロピレン−エチレン共重合体は未改質の非晶質プ
ロピレン−エチレン共重合体に比較して格段に接着強度
が向上していることが判る。
晶質プロピレン−エチレン共重合体は未改質の非晶質プ
ロピレン−エチレン共重合体に比較して格段に接着強度
が向上していることが判る。
使用例2〜4 実施例2〜4に於ける改質された非晶質プロピレン−エ
チレン共重合体を用いた以外は、使用例1と全く同様に
して積層フィルムを作成し、25℃に於ける接着強度を測
定し、次の表に示す値を得た。
チレン共重合体を用いた以外は、使用例1と全く同様に
して積層フィルムを作成し、25℃に於ける接着強度を測
定し、次の表に示す値を得た。
これらの結果から明らかな如く、実施例2〜4について
も実施例1と同様接着強度が格段に向上していることが
判る。
も実施例1と同様接着強度が格段に向上していることが
判る。
〔発明の効果〕 本発明の改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合
体は、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、印刷
性および染色性に優れた樹脂とし使用することができ
る。
体は、各種樹脂の改質剤として、あるいは接着性、印刷
性および染色性に優れた樹脂とし使用することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】非晶質プロピレン−エチレン共重合体に炭
素原子数3〜10の不飽和カルボン酸、その酸無水物およ
びそのエステルからなる不飽和カルボン酸誘導体成分が
グラフト共重合した非晶質プロピレン−エチレン共重合
体であって、 (1)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体のプロ
ピレン成分が76〜95モル%およびエチレン成分が5〜24
モル%の範囲にあり、 (2)上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の数平
均分子量が3500〜30000の範囲にあり、 (3)上記不飽和カルボン酸誘導体成分のグラフト割合
が、上記非晶質プロピレン−エチレン共重合体の100重
量部に対して、0.1〜40重量部である ことを特徴とする改質された非晶質プロピレン−エチレ
ン共重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63113067A JPH0721030B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63113067A JPH0721030B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01282207A JPH01282207A (ja) | 1989-11-14 |
JPH0721030B2 true JPH0721030B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=14602662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63113067A Expired - Lifetime JPH0721030B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 改質された非晶質プロピレン−エチレン共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0721030B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4441151B2 (ja) * | 2000-09-29 | 2010-03-31 | 日本製紙株式会社 | 変性ポリオレフィン樹脂と変性ポリオレフィン樹脂組成物及びその用途 |
AU2005203924A1 (en) * | 2004-01-09 | 2005-07-21 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Polypropylene modification for improved adhesion of polypropylene-based multilayer packaging film structure to vacuum deposited aluminum |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59217709A (ja) * | 1983-05-25 | 1984-12-07 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 変性プロピレン低分子量重合体およびその製法 |
JPS6049598A (ja) * | 1983-08-27 | 1985-03-18 | Toshiba Corp | X線撮影装置 |
JPH0627133B2 (ja) * | 1985-10-31 | 1994-04-13 | 日本合成ゴム株式会社 | 変性エチレン−α−オレフイン系共重合体組成物の製法 |
JPH0778098B2 (ja) * | 1986-07-17 | 1995-08-23 | 三井石油化学工業株式会社 | 液状変性エチレン系ランダム共重合体 |
-
1988
- 1988-05-10 JP JP63113067A patent/JPH0721030B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01282207A (ja) | 1989-11-14 |
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