JPH07207491A - アルミニウム及びアルミニウム合金の表面上へのクロムめっき処理方法 - Google Patents
アルミニウム及びアルミニウム合金の表面上へのクロムめっき処理方法Info
- Publication number
- JPH07207491A JPH07207491A JP1880594A JP1880594A JPH07207491A JP H07207491 A JPH07207491 A JP H07207491A JP 1880594 A JP1880594 A JP 1880594A JP 1880594 A JP1880594 A JP 1880594A JP H07207491 A JPH07207491 A JP H07207491A
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- aluminum
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- chrome plating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミニウムまたはアルミニウム合金表面の
クロムめっき処理方法に関する。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金表面上
に、表面アラサが最大アラサにて１０〜２０μｍの凹凸
面を形成し、その凹凸面にクロムめっきを施工してアル
ミニウムまたはアルミニウム合金表面上へクロムめっき
を施こす方法。
クロムめっき処理方法に関する。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金表面上
に、表面アラサが最大アラサにて１０〜２０μｍの凹凸
面を形成し、その凹凸面にクロムめっきを施工してアル
ミニウムまたはアルミニウム合金表面上へクロムめっき
を施こす方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム及びアルミ
ニウム合金表面へのクロムめっき処理方法に関する。
ニウム合金表面へのクロムめっき処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】アルミニウムあるいはアルミニウム合金
（以後、総称してＡｌと略称する）は表面に酸化膜を容
易に形成する。めっきを施工する場合、この酸化膜がめ
っきの密着性やめっきの析出を阻害する要因となってい
る。このため一般に目的とするめっきの前処理として亜
鉛置換めっき法が用いられている。亜鉛置換めっき法は
具体的には、脱脂→水洗→アルカリエッチング→水洗→
酸活性→水洗→第１亜鉛置換めっき→水洗→酸処理→第
２亜鉛置換めっき→水洗という工程を経て目的とするめ
っき処理に入る。このように極めて長い前処理工程のた
め作業性が悪く、また鉄鋼類上へのめっきに比べコスト
アップとなる。
（以後、総称してＡｌと略称する）は表面に酸化膜を容
易に形成する。めっきを施工する場合、この酸化膜がめ
っきの密着性やめっきの析出を阻害する要因となってい
る。このため一般に目的とするめっきの前処理として亜
鉛置換めっき法が用いられている。亜鉛置換めっき法は
具体的には、脱脂→水洗→アルカリエッチング→水洗→
酸活性→水洗→第１亜鉛置換めっき→水洗→酸処理→第
２亜鉛置換めっき→水洗という工程を経て目的とするめ
っき処理に入る。このように極めて長い前処理工程のた
め作業性が悪く、また鉄鋼類上へのめっきに比べコスト
アップとなる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は前述のよう
に前処理工程が長く複雑となり生産性の低下はさけられ
ない。Ａｌ表面上へのめっきは直接施工することは困難
で、上述したように、一般的なめっき金属と比較的密着
性のよい亜鉛を用い、Ａｌ表層を亜鉛に変え（置換し）
その後、目的とするめっきを施工することでめっき金属
との密着性を確保することを狙っている。クロムめっき
の施工において、Ａｌ表面上に前処理をせず実施した場
合クロムめっき皮膜は析出するが、母材との密着性は極
めて悪く、小さな衝撃で剥離、脱落してしまう状況であ
る。
に前処理工程が長く複雑となり生産性の低下はさけられ
ない。Ａｌ表面上へのめっきは直接施工することは困難
で、上述したように、一般的なめっき金属と比較的密着
性のよい亜鉛を用い、Ａｌ表層を亜鉛に変え（置換し）
その後、目的とするめっきを施工することでめっき金属
との密着性を確保することを狙っている。クロムめっき
の施工において、Ａｌ表面上に前処理をせず実施した場
合クロムめっき皮膜は析出するが、母材との密着性は極
めて悪く、小さな衝撃で剥離、脱落してしまう状況であ
る。
【０００４】本発明は上記技術水準に鑑み、簡単な前処
理によりＡｌ表面にクロムめっきを施こすことができる
方法を提供しようとするものである。
理によりＡｌ表面にクロムめっきを施こすことができる
方法を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明はアルミニウムま
たはアルミニウム合金表面上に、表面アラサが最大アラ
サにて１０〜２０μｍの凹凸面を形成し、その凹凸面上
にクロムめっきを施工することを特徴とするアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金表面上へのクロムめっき処理
方法である。
たはアルミニウム合金表面上に、表面アラサが最大アラ
サにて１０〜２０μｍの凹凸面を形成し、その凹凸面上
にクロムめっきを施工することを特徴とするアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金表面上へのクロムめっき処理
方法である。
【０００６】
【作用】本発明においてＡｌ表面に凹凸面を形成する手
段としてはショットブラスト、エッチング、ローレッ
ト、レーザ照射、ホーニングなどのいずれの手段も採用
しうる。凹凸面の最適アラサは触針式アラサ計で測定し
て１０〜２０μｍの範囲であることを多くの実験によっ
て確認した。この凹凸面が形成されたＡｌ表面にクロム
めっきを施工するとクロムめっき層は凹凸面に喰い込ん
だ状態で形成され、一種のアンカー効果によって母材で
あるＡｌとクロムめっき皮膜との密着性を確保する。
段としてはショットブラスト、エッチング、ローレッ
ト、レーザ照射、ホーニングなどのいずれの手段も採用
しうる。凹凸面の最適アラサは触針式アラサ計で測定し
て１０〜２０μｍの範囲であることを多くの実験によっ
て確認した。この凹凸面が形成されたＡｌ表面にクロム
めっきを施工するとクロムめっき層は凹凸面に喰い込ん
だ状態で形成され、一種のアンカー効果によって母材で
あるＡｌとクロムめっき皮膜との密着性を確保する。
【０００７】
【実施例】アルミニウムダイカスト用として最も多く用
いられている主成分がＳｉ：１０．８％、Ｃｕ：１．９
％、Ｆｅ：０．９％、Ａｌ：残部よりなるＡＤＣ１２材
を対象母材として試験を行った。ダイカストされたＡＤ
Ｃ１２材（７０×１５０×３ｔ）を用い表面を機械加工
によって表面アラサ最大アラサ６μｍ以下の上（ＶＶ
Ｖ）仕上げを行い、加工面にショットブラストをかけ
た。ショットブラスト条件は平均粒子形８８μｍである
１８０番手のアルミナ粒子を用い空気圧を５ｋｇｆ／ｃ
ｍ2 とし、１ｄｍ2 当り６分間の処理をした。ショット
は乾式である。この時のショットブラスト施工面の表面
アラサの最大アラサは１０〜２０μｍ、中心線平均アラ
サは１〜２μｍである。次の工程として、めっき用治具
に装着し、アルカリを主成分とする脱脂液に被処理物の
みを浸漬して脱脂を行った。その後、水洗を経てクロム
めっき処理に入る。クロムめっき条件としてはクロム
酸：２５０ｇ／リットル、硫酸：２．５ｇ／リットルか
らなるサージェント浴を用い電流密度：３０Ａ／ｄ
ｍ2 、時間は２時間、浴温は５０℃で行った。この条件
でクロムめっきを施工した結果、良好なクロムめっき皮
膜が形成された。
いられている主成分がＳｉ：１０．８％、Ｃｕ：１．９
％、Ｆｅ：０．９％、Ａｌ：残部よりなるＡＤＣ１２材
を対象母材として試験を行った。ダイカストされたＡＤ
Ｃ１２材（７０×１５０×３ｔ）を用い表面を機械加工
によって表面アラサ最大アラサ６μｍ以下の上（ＶＶ
Ｖ）仕上げを行い、加工面にショットブラストをかけ
た。ショットブラスト条件は平均粒子形８８μｍである
１８０番手のアルミナ粒子を用い空気圧を５ｋｇｆ／ｃ
ｍ2 とし、１ｄｍ2 当り６分間の処理をした。ショット
は乾式である。この時のショットブラスト施工面の表面
アラサの最大アラサは１０〜２０μｍ、中心線平均アラ
サは１〜２μｍである。次の工程として、めっき用治具
に装着し、アルカリを主成分とする脱脂液に被処理物の
みを浸漬して脱脂を行った。その後、水洗を経てクロム
めっき処理に入る。クロムめっき条件としてはクロム
酸：２５０ｇ／リットル、硫酸：２．５ｇ／リットルか
らなるサージェント浴を用い電流密度：３０Ａ／ｄ
ｍ2 、時間は２時間、浴温は５０℃で行った。この条件
でクロムめっきを施工した結果、良好なクロムめっき皮
膜が形成された。
【０００８】上記実施例によって得られたクロムめっき
層をめっきされたＡＤＣ１２材の断面の金属組織の顕微
鏡写真（倍率：４００倍）を図１に示す。図１におい
て、１はＡＤＣ１２材（Ａｌ母材）、２はそのショット
ブラスト施工面、３はクロムめっき皮膜である。
層をめっきされたＡＤＣ１２材の断面の金属組織の顕微
鏡写真（倍率：４００倍）を図１に示す。図１におい
て、１はＡＤＣ１２材（Ａｌ母材）、２はそのショット
ブラスト施工面、３はクロムめっき皮膜である。
【０００９】この実施例で示した条件にて、クロムめっ
きを施工したところ、クロムめっきの浮き上がりは全く
生じなかった。密着性の試験として、ブリネル硬度計に
よって圧痕を付け変形した部位を観察した結果、クロム
めっきのはくりはなく良好な密着性を得られた。また押
し込みテストの結果も良好で、通常の亜鉛置換めっきを
前処理とした場合と比べ差はなくほぼ同等の密着性を得
られた。上記実施例においてはＡｌ表面の凹凸加工にシ
ョットブラストを採用したが、これに代え、エッチン
グ、ローレット、レーザ照射、ホーニングなどを用いて
も同様な結果が得られた。
きを施工したところ、クロムめっきの浮き上がりは全く
生じなかった。密着性の試験として、ブリネル硬度計に
よって圧痕を付け変形した部位を観察した結果、クロム
めっきのはくりはなく良好な密着性を得られた。また押
し込みテストの結果も良好で、通常の亜鉛置換めっきを
前処理とした場合と比べ差はなくほぼ同等の密着性を得
られた。上記実施例においてはＡｌ表面の凹凸加工にシ
ョットブラストを採用したが、これに代え、エッチン
グ、ローレット、レーザ照射、ホーニングなどを用いて
も同様な結果が得られた。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば、Ａｌ表面に生じる酸化
膜によってめっきの密着性が低下することを、Ａｌ表面
に凹凸面を形成させ、そのアンカー効果によってクロム
めっき皮膜の密着性を向上させることができ、複雑な工
程を要求される亜鉛めっき置換を省略することができ、
その工業的効果は極めて顕著である。
膜によってめっきの密着性が低下することを、Ａｌ表面
に凹凸面を形成させ、そのアンカー効果によってクロム
めっき皮膜の密着性を向上させることができ、複雑な工
程を要求される亜鉛めっき置換を省略することができ、
その工業的効果は極めて顕著である。
【図１】本発明の一実施例によって得られたクロムめっ
き皮膜が形成されたＡｌ母材の断面の金属組織を示す顕
微鏡写真
き皮膜が形成されたＡｌ母材の断面の金属組織を示す顕
微鏡写真
Claims (1)
- 【請求項１】 アルミニウムまたはアルミニウム合金表
面上に、表面アラサが最大アラサにて１０〜２０μｍの
凹凸面を形成し、その凹凸面上にクロムめっきを施工す
ることを特徴とするアルミニウムまたはアルミニウム合
金表面上へのクロムめっき処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1880594A JPH07207491A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | アルミニウム及びアルミニウム合金の表面上へのクロムめっき処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1880594A JPH07207491A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | アルミニウム及びアルミニウム合金の表面上へのクロムめっき処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07207491A true JPH07207491A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11981811
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1880594A Withdrawn JPH07207491A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | アルミニウム及びアルミニウム合金の表面上へのクロムめっき処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07207491A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007113099A (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-10 | Univ Meijo | メッキ膜作製方法と該方法によるメッキ膜を備えたメッキ製品 |
| JPWO2012073694A1 (ja) * | 2010-11-29 | 2014-05-19 | ポリプラスチックス株式会社 | インサート成形体及びインサート成形体の製造方法 |
-
1994
- 1994-01-20 JP JP1880594A patent/JPH07207491A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007113099A (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-10 | Univ Meijo | メッキ膜作製方法と該方法によるメッキ膜を備えたメッキ製品 |
| JPWO2012073694A1 (ja) * | 2010-11-29 | 2014-05-19 | ポリプラスチックス株式会社 | インサート成形体及びインサート成形体の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |