JPH07205647A - 電気自動車用空調装置 - Google Patents

電気自動車用空調装置

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JPH07205647A
JPH07205647A JP264994A JP264994A JPH07205647A JP H07205647 A JPH07205647 A JP H07205647A JP 264994 A JP264994 A JP 264994A JP 264994 A JP264994 A JP 264994A JP H07205647 A JPH07205647 A JP H07205647A
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JP
Japan
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air
rotation speed
outside air
temperature
compressor
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JP264994A
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Inventor
Masahiro Yonezawa
正弘 米沢
Akira Isaji
晃 伊佐治
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】全ての外気条件で快適な温度コントロールが可
能で、かつ窓ガラスの曇を防止できるようにする。 【構成】吹き出し口103、104、105からの吹き
出し口空気を設定する温度設定手段と、電動圧縮器20
1の回転数を検出して回転数信号を発生する回転数検出
手段とを有し、回転数検出手段により検出した回転数が
最小値になったとき、内外気比切り換えダンパ110を
作動させて外気導入口102を開口し、空調用空気の導
入を外気導入口102から行うように内外気比切り換え
ダンパを作動させる内外気比切り換えダンパ作動手段1
10aを設けたことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空調装置に係
り、特に、電気自動車のように加熱源となるエンジン排
熱等を有さない自動車に好適な自動車用空調装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境浄化対策やエネルギの多様化
等の目的で、電気自動車の開発が進められており、電気
自動車用の電源として使用するバッテリの性能が向上し
たため、電気自動車においても、内燃機関を使用する自
動車と同様に、より快適な車室環境を実現するための空
調装置(エアコン)を装備するようになった。この電気
自動車用の空調装置は、温度コントロールレバーにより
電動圧縮器の回転数を制御して車室内の温度コントロー
ルを実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電動圧
縮器は低速回転になると、回転数が遅くなったコマの芯
がブレるように、回転ムラを起こし、振動や騒音を発生
するようになるため、0〜500rpmの低速で回転さ
せることは困難である。そのため、その間の温度コント
ロールができなくなる。例えば、外気温度が25℃位の
中間温度において温度コントロールレバーにより温度制
御を行う場合、図6(b)の点線で示されるように、電
動圧縮器のオン/オフを繰り返して使用しなければなら
ないため、吹き出し口空気温度は図6(a)の点線で示
されるようになり、車室温度を連続的に可変制御するこ
とは困難であるという不具合を生じる。
【0004】また、電気自動車は、その動力源が電池で
あるため、電力消費を節約する必要があり、図6(c)
の点線で示されるように、内気を導入して空調を行うた
め、図6(b)に示されるように、電動圧縮器のオン/
オフを繰り返していると、車室内の空気のみの空気循環
となるため、やがて窓ガラスが曇るようになるという問
題を生じる。そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、車室温度を連続的に可変制御すること
が可能でかつ窓ガラスが曇らない電気自動車用空調装置
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の構成上の特徴
は、請求項1記載の発明においては、電気自動車用の電
源により作動される電動圧縮器と、前記電動圧縮器から
供給される冷媒を熱交換する室内熱交換器および室外熱
交換器と、前記電動圧縮器から供給される冷媒を前記室
内熱交換器もしくは前記室外熱交換器の方向に切り換え
る切り換え弁と、前記室内熱交換器と前記室外熱交換器
との間で冷媒を減圧する減圧器とを備えた電気自動車用
空調装置において、車室外空気を取り入れる外気導入口
および車室内の空気を取り入れる内気導入口と、空調用
空気の導入口を前記外気導入口もしくは前記内気導入口
もしくはその両方の導入口に切り換える内外気比切り換
えダンパと、空調用空気を送風するブロワファンと、車
室内に空気を吹き出す複数の吹き出し口と、前記複数の
吹き出し口を選択的に切り換える複数の吹き出し口切り
換え手段と、前記吹き出し口からの吹き出し口空気温度
を設定する温度設定手段と、前記電動圧縮器の回転数を
検出して回転数信号を発生する回転数検出手段とを有
し、前記回転数検出手段により検出した回転数が最小値
になったとき、前記内外気比切り換え手段を作動させて
外気導入口を開口し、空調用空気の導入を前記外気導入
口から行うように前記内外気比切り換えダンパを作動さ
せる内外気比切り換えダンパ作動手段を有することにあ
る。
【0006】また、請求項2記載の発明においては、請
求項1記載の発明に、電動圧縮器の回転数を温度設定手
段による所望の設定温度に応じて最大値から最小値まで
所定の割合で変化させ、この回転数が最小値になったと
き一定の回転数となるように制御する電動圧縮器回転数
制御手段を付加したことにある。また、請求項3記載の
発明においては、請求項2記載の発明に、電動圧縮器回
転数制御手段により電動圧縮器の回転数が最小値になっ
たとき、前記内外気比切り換えダンパ作動手段を作動さ
せて温度設定手段による所望の設定温度に応じて、空調
用空気の導入を徐々に前記外気導入口から行うよう前記
内外気比切り換えダンパ作動手段を制御する内外気比切
り換えダンパ制御手段を付加したことにある。また、請
求項4記載の発明においては、請求項3記載の発明に、
温度設定手段による温度設定に応じて電動圧縮器回転数
制御手段と前記内外気比制御手段とを連動して制御する
制御手段を付加したことにある。
【0007】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、冷房時において温度設定手段により設定温度を
上げ、また、暖房時において温度設定手段により設定温
度を下げて、電動圧縮器の回転数が最小回転数となる
と、この最小回転数に基づき内外気比切り換えダンパ作
動手段が動作する。内外気比切り換えダンパ作動手段が
動作すると、内外気比切り換えダンパが作動状態となっ
て、内外気比切り換えダンパが回動して外気が導入され
るようになる。外気が導入されるようになると、電動圧
縮器の回転数が一定回転数であっても、吹き出し口空気
温度を可変制御することができるようになり、冷房時に
おいては冷えすぎることはなくなり、また、暖房時にお
いては暑くなりすぎることはなくなり、快適な車室温度
にすることができる。また、乾燥した外気を導入するた
め、車両の窓ガラスが曇ることを防止できるという格別
の効果を生じる。
【0008】また、電動圧縮器の回転数を温度設定手段
による所望の設定温度に応じて最大値から最小値まで所
定の割合で変化させ、この回転数が最小値になったとき
一定の回転数となるように制御するので、電動圧縮器は
回転ムラを起こすことがなくなり、この回転ムラに起因
する振動や騒音の発生を防止することがてきる。さら
に、内外気比切り換えダンパ制御手段を設けて、電動圧
縮器の回転数が最小値になったとき、所望の設定温度に
応じて、空調用空気の導入を徐々に外気導入口から行う
ようしたので、電動圧縮器の回転数が一定回転数であっ
ても、吹き出し口空気温度を連続的に可変制御すること
ができるようになり、常に快適な車室温度を実現するこ
とができるようになる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の電気自動車用空調装置の実
施例を図に基づいて説明する。図1は本発明の電気自動
車用空調装置の一実施例の機能ブロック構成図であり、
図1において、図示しない車室の前部にはエアダクト1
00が配置されている。このエアダクト100の入口側
には、内気導入口101及び外気導入口102の2つの
空気導入口が配設されており、また、エアダクト100
の出口側には、デフロスタ吹き出し口103、フェース
吹き出し口104及びフット吹き出し口105の3つの
空気吹き出し口が配設されている。
【0010】2つの空気導入口101、102には、内
外気比切り換えダンパ110がエアダクト100に対し
て回動可能に設けられており、内外気比切り換えダンパ
110用サーボモータ(内外気比切り換えサーボモー
タ)110aを駆動することにより内外気比切り換えダ
ンパ110は回動駆動される。この内外気比切り換えダ
ンパ110を外気導入口102側に切り換えることによ
り、車室内の空気は内気導入口101より導入され、内
外気比切り換えダンパ110を内気導入口101側に切
り換えることにより、車室外の空気は外気導入口102
より導入され、さらに、内外気比切り換えダンパ110
をそれらの中間の状態に切り換えることにより、車室内
の空気と車室外の空気とが混合された状態で導入される
ようになっている。
【0011】また、3つの空気吹き出し口であるデフロ
スタ吹き出し口103、フェース吹き出し口104及び
フット吹き出し口105には、それぞれの吹き出し口に
対応して、各々デフロスタ吹き出し口ダンパ111、フ
ェース吹き出し口ダンパ112及びフット吹き出し口ダ
ンパ113が配設されており、各吹き出し口ダンパ11
1、112及び113は各々各吹き出し口ダンパ用サー
ボモータ(吹き出し口サーボモータ)111a、112
a、113aにより駆動される。
【0012】そして、デフロスタ吹き出し口103は車
両の窓ガラス(図示せず)の車室内側の面に向けて配置
されており、デフロスタモードが設定されるとサーボモ
ータ111aによりデフロスタ吹き出し口ダンパ111
が開放されるもので、窓ガラスに向けて送風可能とな
る。また、フェース吹き出し口104は乗員の頭胸部に
向けて配置されており、フェースモードが設定されると
サーボモータ112aによりフェース吹き出し口ダンパ
112が開放されて、乗員の頭胸部に向けて送風可能と
なる。また、フット吹き出し口105は乗員の足元に向
けて配置されており、フットモードが設定されるとサー
ボモータ113aによりフット吹き出し口ダンパ113
が開放されて、乗員の足元に向けて送風可能となる。
【0013】また、エアダクト100内には後述する室
内熱交換器204が配置されている。この室内熱交換器
204の上流側にはブロワファン115が配置されてお
り、このブロワファン115はブロワモータ116によ
り回転駆動され、内気導入口101もしくは外気導入口
102あるいは内気導入口と外気導入口との両方の何れ
か設定された側から空気を吸引して下流側に送風する。
【0014】冷媒回路200は、電動機201aにより
駆動されて内部冷媒を圧縮吐出する電動圧縮器(コンプ
レッサ)201を備えており、このコンプレッサ201
は、電動機と一体的に密封ケース内に配置されるため、
その設置場所は特に限定されない。コンプレッサ201
を駆動する電動機201aは、走行用電動機の電源であ
るバッテリ311からの直流電源を三相交流に変換する
インバータ310から三相交流が供給されて作動され
る。このコンプレッサ201の吐出側には四方切り換え
弁202が配置されており、この四方切り換え弁202
は、吐出冷媒を室内熱交換器204側もしくは室外熱交
換器209側へ切り換えるために用いられる。
【0015】室内熱交換器204と室外熱交換器209
とは、冷媒配管203により結ばれており、この冷媒配
管203の途中には、例えば、キャピラリーチューブ、
電子膨張弁等よりなる冷房用の減圧器205および例え
ば、キャピラリーチューブ、電子膨張弁等よりなる暖房
用の減圧器207が、それぞれ逆止弁206、208と
並列配置されている。なお、減圧器205および207
は、図1においてはキャピラリーチューブを示してい
る。
【0016】コンプレッサ201の冷媒の導入側にはア
キュムレータ210が配置されており、このアキュムレ
ータ210は、コンプレッサ201に導入される冷媒を
気液分離し、液冷媒を貯蔵しておき、気体冷媒のみをコ
ンプレッサ201側へ導出するものである。このアキュ
ムレータ210の容量は、全冷媒充填量の50〜100
%収容できるものを使用する。電動機211a、212
aにより駆動される送風機211、212を備えた室外
熱交換器209は、冷房運転時・暖房運転時とも、車外
空気と良好な熱交換が行えるよう、自動車の進行方向前
方に配置される。即ち、この室外熱交換器209は自動
車走行時には走行風を受け、冷媒の冷却が良好に行える
ようになつている。また、本実施例においては、コンプ
レッサ201の回転数を制御するインバータ310と後
述する電子制御ユニット(ECU)300とは、電気ボ
ックス(図示せず)内に同時に収納されている。さら
に、運転席の前方のダッシュボード(図示せず)には、
エアコンの操作を行うための後述するコントロールパネ
ル320(図3参照)が取り付けられている。
【0017】図2は電子制御ユニット(ECU)300
の入出力の関係を示す図であり、このECU300は、
周知の各種インタフェース301、CPU302、RO
M303およびRAM304等から構成されており、後
述するコントロールパネル320(図3参照)等からの
指示に基づいてインバータ310等の制御を行うもので
ある。ECU300には、コントロールパネル320の
エアコンスイッチ323、冷・暖房切換スイッチ324
等のオン、オフの信号が入力される。また、ECU30
0には、各種センサからの検出信号が入力される。
【0018】例えば、コンプレッサ201から吐出され
た冷媒の温度を検出する吐出温度センサ401からの信
号、室内熱交換器204の表面温度を検出する室内熱交
換器温度センサ402からの信号、室外熱交換器209
の冷媒温度を検出する室外熱交換器温度センサ403か
らの信号、室外の空気温度を検出する室外温度センサ4
04からの信号、コンプレッサ201より吐出された冷
媒の圧力を検出する圧力センサ405からの信号、コン
プレッサ201の胴体の温度を検出するコンプレッサ温
度センサ406からの信号、コンプレッサ201より吐
出された冷媒の異常高圧力を検出する高圧スイッチ40
7の信号等の各種センサ信号等がそれぞれ入力信号とし
て入力される。さらに、ECU300には電流検出器4
08からの信号が入力され、また、インバータ310の
状態がフィードバック信号として入力される。
【0019】一方、ECU300にて演算された制御信
号は、コントロールパネル320、インバータ310、
ブロワーモータ116および室外送風機211、212
用電動機211a、212a、四方切り換え弁202、
逆止弁206、208等へ出力される。さらに、ECU
300にて演算された制御信号は、内外気比切り換えサ
ーボモータ110aおよび各吹き出し口サーボモータ1
11a、112a、113aへ出力される。上記各セン
サ等からECU300に入力される信号は以下の目的で
使用される。
【0020】まず、電流検出器408からの信号は、イ
ンバータ310の入力電流を検知し、過負荷時の負荷低
減運転を行う目的で用いられる。具体的には、インバー
タ入力電流が設定値以上になった場合にインバータ31
0の周波数を低減して、コンプレッサ201の回転数を
減少させるようにするものである。吐出温度センサ40
1からの信号は、過負荷時の電動機201aの巻線温度
を制限させる目的で用いられる。具体的には、吐出温度
が設定値、例えば115℃以上の高温になったときにイ
ンバータ310の周波数を低減し、コンプレッサ201
の回転数を減少させることによって電動機201aの負
荷を低減するものである。
【0021】室内熱交換器温度センサ402からの信号
は、冷房運転時に室内熱交換器204が凍結するのを防
止する目的で用いられる。具体的には、室内熱交換器2
04の表面温度が0℃以下となった場合に、室内熱交換
器204上に氷結が生じる恐れがあるので、インバータ
310の周波数を低減し、コンプレッサ201の回転数
を低減させる。これにより冷房能力を軽減させて冷房運
転時の室内熱交換器204の氷結を防止する。室外熱交
換器温度センサ403および室外温度センサ404から
の信号は、暖房時に室外熱交換器209に着露するのを
検出する目的で用いられる。即ち、外気温が低くかつ外
気温と室外熱交換器209の冷媒温度との差が大きくな
ったとき室外熱交換器209に着露が進行したことを検
出し、それを図示しないランプ等の表示手段で表示す
る。この場合、エアコンの作動を一時的に逆サイクルと
することで、室外熱交換器209に高温の冷媒を導入
し、これにより除露を行う。
【0022】圧力センサ405からの信号は、過負荷運
転状態のときコンプレッサ201の吐出圧力を低減する
目的で用いられる。具体的には、コンプレッサ201の
吐出圧力が約26kg/cm2となったときにインバータ31
0の周波数を低減し、コンプレッサ201の回転数を低
減させることで負荷の軽減をはかる。コンプレッサ温度
センサ406からの信号は、コンプレッサ201の巻線
を保護する目的で用いられる。即ち、コンプレッサ20
1の温度が例えば120℃以上となった場合には、一旦
コンプレッサ201を停止する。このコンプレッサ20
1の停止は、コンプレッサ201の温度が再び低下して
くれば自動復帰させる。同じく、高圧スイッチ407の
信号も冷凍サイクル200の異常高圧を防止する目的で
用いられる。具体的には、吐出冷媒の圧力が約29kg/c
m2となった場合には、インバータ310を遮断して、コ
ンプレッサ201を一旦停止させる。この一旦停止後、
高圧スイッチ407からの圧力信号が再び低下してくれ
ば自動復帰させる。
【0023】上述のインバータ310からの信号はまた
コンプレッサ201の運転停止にも用いられる。具体的
には、誤動作の防止の目的で不足電圧の保護を行う。こ
れは電圧が例えば170V以下になったときにインバー
タ310を停止し、コンプレッサ201の運転を一旦停
止する。この場合、電圧が回復すればコンプレッサ20
1の運転も自動復帰する。また、過電圧保護の目的で、
直流電源311が例えば240V以上になったときにイ
ンバータ310を遮断する。これにより、電気部品の保
護がはかられる。この場合、一旦遮断したインバータ3
10は、運転を再開するためには使用者が手動操作する
こととなる。
【0024】また、負荷保護の目的より過電流保護を行
い、これによりインバータ310の出力定格の例えば1
50%以上の過電流が例えば120秒以上続いたときに
自動的にインバータ310を遮断することとする。この
場合も、インバータ310の運転を再開するには、使用
者が手動で復帰動作を行うこととする。さらに、インバ
ータ310にも温度検出器を用い、インバータ310の
温度が異常上昇したときにインバータ310を遮断し電
気部品の保護をはかる。この場合も、一旦遮断されたイ
ンバータ310の運転は、使用者が手動にて復帰動作さ
せることとする。
【0025】コントロールパネル320の一例は図3に
示されており、図3より明らかなように、コントロール
パネル320には、吹き出し口空気温度を設定する温度
コントロールレバー321、吹き出し風量を切り換える
ブロワスイッチ322およびエアコンスイッチ323、
空気導入口の内外気を切り換える内外気比切り換えスイ
ッチ325、吹き出し方向を切り換える吹き出し口切り
換えスイッチ群330が配置されている。
【0026】内外気比切り換えスイッチ325は、内外
気比切り換えダンパ110を開閉制御することによっ
て、車室内の空気を導入する内気モード、車室外の空気
を導入する外気モードおよび車室内と車室外の混合空気
を導入する内外気混合モードに各々切り換えるものであ
る。吹き出し口切り換えスイッチ群330は、吹き出し
口切り換えダンパ111、112、113を開閉制御す
ることによって、車室に吹き出される空気が乗員の頭胸
部に向かうフェースモード330a、乗員の頭胸部およ
び足元の双方に向かうバイレベルモード330b、乗員
の足元に向かうフットモード330c、乗員の足元と窓
ガラスの双方に向かうフットデフロスタモード330d
および窓ガラスに向かうデフロスタモード330eに各
々切り換えるものであり、複数のスイッチから構成され
ている。
【0027】本実施例のエアコンは、エアコンスイッチ
323(図3参照)がオンされると、冷房運転時には、
温度コントロールレバー321(図3参照)によって室
内熱交換器204の蒸発温度を制御する。即ち、温度コ
ントロールレバー321が最も低温側に変位した状態
(図4(a)参照)ではコンプレッサ201の回転数を
最高回転(例えば、9000rpm)とし、温度コント
ロールレバー321が最も高温側に変位した状態(図4
(a)参照)ではコンプレッサ201の回転数を最小回
転(例えば、500rpm)とする。一方、暖房運転時
には、温度コントロールレバー321によって室内熱交
換器204の凝縮温度を制御する。即ち、温度コントロ
ールレバー321が最も低温側に変位した状態(図5
(a)参照)ではコンプレッサ201の回転数を最小回
転(例えば、500rpm)とし、温度コントロールレ
バー321が最も高温側に変位した状態(図5(a)参
照)ではコンプレッサ201を最高回転数(例えば、9
000rpm)で回転させる。つまり、本実施例によれ
ば、冷房および暖房運転時に、温度コントロールレバー
321の設定に応じてコンプレッサ201の回転数を最
大回転数から最小回転数まで連続的に制御することがで
き、吹き出し口空気温度を連続的に可変制御することが
できる。
【0028】次に、上述のように構成した本実施例のエ
アコンの冷房および暖房動作について説明する。まず、
冷房運転時について説明すると、冷房運転時、四方切り
換え弁202はコンプレッサ201より吐出された冷媒
が室外熱交換器209へ向かうように切り換えられる。
その結果、コンプレッサ201より吐出された高温高圧
の冷媒は室外熱交換器209で凝縮して高温のまま液化
し、次いで逆止弁208を通過して冷房用減圧器205
に流入する。冷媒はこの冷房用減圧器205の通過時に
断熱膨張し、低温低圧の霧状状態となる。この低温低圧
の霧状状態の冷媒は室内熱交換器204に流入する。そ
して、この室内熱交換器204に流入した霧状状態の冷
媒は、室内熱交換器204でブロワファン115より送
風された空気と熱交換し、エアダクト100内を流れる
空気より気化熱を奪ってエアダクト100内の空気を冷
却する。この熱交換により蒸発した冷媒は、四方切り換
え弁202を介してアキュムレータ210へ流入する。
アキュムレータ210へ流入した冷媒は、気体冷媒と液
体冷媒とに分離され、気体冷媒のみがコンプレッサ20
1に再度吸入される。
【0029】ここで、図4(a)に示される冷房時の温
度コントロールレバー−コンプレッサ回転数特性図およ
び図4(b)に示される温度コントロールレバー−内外
気比切り換えダンパ開度特性図に基づいて説明する。ま
ず、冷房運転始動時に車室温度が高くて、温度コントロ
ールレバー321を最も低温側(温度コントロールレバ
ーの位置が図4(a)において一番右側の位置)に変位
した状態で使用した場合、コンプレッサ201の回転数
は最高速回転(例えば、9000rpm)となる。この
状態で車室温度が徐々に低下してくると、温度コントロ
ールレバー321を徐々に高温側(温度コントロールレ
バーの位置が図4(a)において一番右側から左側の方
向)に変位させると、ECU300のCPU302は、
温度コントロールレバー321の位置に応じたコンプレ
ッサ201の回転数を演算し、この演算結果をインバー
タ310の周波数指令としてインバータ310に指令す
る。この指令に基づき、インバータ310の周波数は温
度コントロールレバー321の位置に応じて低くなり、
コンプレッサ201の回転数は徐々に小さくなる。この
状態で、さらに、温度コントロールレバー321を高温
側に移動させると、コンプレッサ201の回転数は最小
回転数(例えば、500rpm)となる。
【0030】コンプレッサ201の回転数が最小回転数
(例えば、500rpm)となると、ECU300のC
PU302は、温度コントロールレバー321の位置が
コンプレッサ201の回転数が最少回転数であると判定
し、内外気比サーボモータ110aに指令を送る。この
指令に基づき、内外気比サーボモータ110aは作動状
態となり、内外気比ダンパ110が回動して外気が導入
されるようになる。それと同時にCPU302はインバ
ータ310に指令を送り、コンプレッサ201の回転数
を一定回転とする。この状態で、さらに温度コントロー
ルレバー321を高温側に移動させると、図4(a)の
実線で示されるように、コンプレッサ201の回転数は
一定回転であるが、図4(b)の実線で示されるよう
に、内外気比ダンパ110が回動して徐々に外気の混合
割合が上昇する。このようにして外気の混合割合が上昇
すると、コンプレッサ201の回転数が一定回転数であ
っても、吹き出し口温度を連続的に可変制御することが
できる。
【0031】次いで、暖房運転時について説明すると、
暖房運転時、四方切り換え弁202が切り換えられてコ
ンプレッサ201より吐出された高温高圧の冷媒が室内
熱交換器204へ流入する。室内熱交換機204へ流入
した高温高圧の冷媒は室内熱交換器204で凝縮して高
温のまま液化する。この時、凝縮熱をエアダクト100
内を流れる空気に放出し、その結果エアダクト100内
を通過する空気は加熱される。そして、室内熱交換器2
04で凝縮された冷媒は、逆止弁206を介して暖房用
減圧器207に流入する。この暖房用減圧器207に流
入した冷媒は、暖房用減圧器207通過時に断熱膨張
し、低温低圧の霧状状態になる。
【0032】この低温低圧の霧状状態の冷媒は室外熱交
換器209に流入する。この室外熱交換器209に流入
した霧状状態の冷媒は、室外熱交換器209で室外空気
と熱交換されて蒸発し、熱交換により蒸発した冷媒は四
方切り換え弁202を介してアキュムレータ210へ流
入する。アキュムレータ210へ流入した冷媒は、気体
冷媒と液体冷媒とに分離され、気体冷媒のみがコンプレ
ッサ201に再度吸入される。
【0033】ここで、図5(a)に示される暖房時の温
度コントロールレバー−コンプレッサ回転数特性図およ
び図5(b)に示される温度コントロールレバー−内外
気比切り換えダンパ開度特性図に基づいて説明する。ま
ず、暖房運転始動時に車室温度が低くて、温度コントロ
ールレバー321を最も高温側(温度コントロールレバ
ーの位置が図5(a)において一番左側の位置)に変位
した状態で使用した場合、コンプレッサ201の回転数
は最高速回転(例えば、9000rpm)となる。この
状態で車室温度が徐々に上昇してくると、温度コントロ
ールレバー321を徐々に低温側(温度コントロールレ
バーの位置が図5において一番左側から右側の方向)に
変位させると、ECU300のCPU302は、温度コ
ントロールレバー321の位置に応じたコンプレッサ2
01の回転数を演算し、この演算結果をインバータ31
0の周波数指令としてインバータ310に指令する。こ
の指令に基づき、インバータ310の周波数は温度コン
トロールレバー321の位置に応じて低くなり、コンプ
レッサ201の回転数は徐々に小さくなる。この状態
で、さらに、温度コントロールレバー321を低温側に
移動させると、コンプレッサ201の回転数は最小回転
数(例えば、500rpm)となる。
【0034】コンプレッサ201の回転数が最小回転数
(例えば、500rpm)となると、ECU300のC
PU302は、温度コントロールレバー321の位置が
コンプレッサ201の回転数が最少回転数であると判定
し、内外気比サーボモータ110aに指令を送る。これ
指令に基づき、内外気比サーボモータ110aは作動状
態となり、内外気比ダンパ110が回動して外気が導入
されるようになる。それと同時にCPU302はインバ
ータ310に指令を送り、コンプレッサ201の回転数
を一定回転とする。この状態で、さらに温度コントロー
ルレバー321を低温側に移動させると、図5(a)の
実線で示されるように、コンプレッサ201の回転数は
一定回転であるが、図5(b)の実線で示されるよう
に、内外気比ダンパ110が回動して徐々に外気の混合
割合が上昇する。このようにして外気の混合割合が上昇
すると、コンプレッサ201の回転数が一定回転数であ
っても、吹き出し口空気温度を連続的に可変制御するこ
とができる。
【0035】以上に説明したように、本実施例において
は、冷房時においても暖房時においても、コンプレッサ
201の回転数が最小回転数(例えば、500rpm)
となると、ECU300のCPU302は、温度コント
ロールレバー321の位置がコンプレッサ201の回転
数が最少回転数であると判定し、内外気比サーボモータ
110aに指令を送り、内外気比サーボモータ110a
は作動状態となる。内外気比サーボモータ110aが作
動状態となると、内外気比ダンパ110が回動して外気
が導入されるようになるので、コンプレッサ201の回
転数が一定回転数であっても、吹き出し口空気温度を連
続的に可変制御することができ、冷房時においては冷え
すぎることはなくなり、また、暖房時においては暑くな
りすぎることはなくなり、常に快適な車室温度にするこ
とができる。
【0036】また、乾燥した外気を導入するため、車両
の窓ガラスが曇ることを防止できるという格別の効果を
生じる。さらに、コンプレッサ201の回転数を温度コ
ントロールレバー321の位置に応じて最大値から最小
値まで所定の割合で変化させ、この回転数が最小値(例
えば、500rpm)になったとき、一定の回転数(例
えば、500rpm)となるように制御するので、コン
プレッサ201は回転ムラを起こすことがなくなり、こ
の回転ムラに起因する振動や騒音の発生を防止すること
がてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の機能ブロック構成図である。
【図2】図1電子制御ユニット(ECU)の入出力関係
を示す図である。
【図3】図2のコントロールパネルの例を示す図であ
る。
【図4】(a)は本発明の空調装置の冷房時の温度コン
トロールレバー−コンプレッサ回転数特性を示す図であ
り、(b)は本発明の空調装置の冷房時の温度コントロ
ールレバー−内外気比切り換えダンパ開度特性を示す図
である。
【図5】(a)は本発明の空調装置の暖房時の温度コン
トロールレバー−コンプレッサ回転数特性を示す図であ
り、(b)は本発明の空調装置の暖房時の温度コントロ
ールレバー−内外気比切り換えダンパ開度特性を示す図
である。
【図6】(a)は本発明の空調装置の暖房時の吹き出し
口空気温度特性と従来例の空調装置の暖房時の吹き出し
口空気温度特性との比較を示す図である。(b)は本発
明の空調装置の暖房時の電動圧縮器の制御態様と従来例
の空調装置の暖房時の電動圧縮器の制御態様とを比較し
た図である。(c)は本発明の空調装置の暖房時の空気
導入口の制御態様と従来例の空調装置の暖房時の空気導
入口の制御態様とを比較した図である。
【符号の説明】
100…エアダクト、101…内気導入口、102…外
気導入口、103…デフロスタ吹き出し口、104…フ
ェース吹き出し口、105…フット吹き出し口、115
…ブロワフアン、201…コンプレッサ、202…四方
切り換え弁、204…室内熱交換器、205…冷房用減
圧器、207…暖房用減圧器、206、208…逆止
弁、209…室外熱交換器、300…電子制御ユニット
(ECU)、310…インバータ、311…直流電源
(バッテリ)、408…電流検出器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気自動車用の電源により作動される電
    動圧縮器と、前記電動圧縮器から供給される冷媒を熱交
    換する室内熱交換器および室外熱交換器と、前記電動圧
    縮器から供給される冷媒を前記室内熱交換器もしくは前
    記室外熱交換器の方向に切り換える切り換え弁と、前記
    室内熱交換器と前記室外熱交換器との間で冷媒を減圧す
    る減圧器とを備えた電気自動車用空調装置において、 車室外空気を取り入れる外気導入口および車室内の空気
    を取り入れる内気導入口と、 空調用空気の導入口を前記外気導入口もしくは前記内気
    導入口もしくはその両方の導入口に切り換える内外気比
    切り換えダンパと、 空調用空気を送風するブロワファンと、 車室内に空気を吹き出す複数の吹き出し口と、 前記複数の吹き出し口を選択的に切り換える複数の吹き
    出し口切り換え手段と、 前記吹き出し口からの吹き出し口空気温度を設定する温
    度設定手段と、 前記電動圧縮器の回転数を検出して回転数信号を発生す
    る回転数検出手段とを有し、 前記回転数検出手段により検出した回転数が最小値にな
    ったとき、前記内外気比切り換えダンパを作動させて外
    気導入口を開口し、空調用空気の導入を前記外気導入口
    から行うように前記内外気比切り換えダンパを作動させ
    る内外気比切り換えダンパ作動手段を有することを特徴
    とする電気自動車用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の電気自動車用空調装
    置において、 前記電動圧縮器の回転数を前記温度設定手段による所望
    の設定温度に応じて最大値から最小値まで所定の割合で
    変化させ、この回転数が最小値になったとき一定の回転
    数となるように制御する電動圧縮器回転数制御手段を有
    することを特徴とする電気自動車用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載の電気自動車用空調装
    置において、 前記電動圧縮器回転数制御手段により前記電動圧縮器の
    回転数が最小値になったとき、前記内外気比切り換えダ
    ンパ作動手段を作動させて前記温度設定手段による所望
    の設定温度に応じて空調用空気の導入を徐々に前記外気
    導入口から行うよう前記内外気比切り換え手段を制御す
    る内外気比制御手段を有することを特徴とする電気自動
    車用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項3記載の電気自動車用空調装
    置において、 前記温度設定手段による設定温度に応じて前記電動圧縮
    器回転数制御手段と前記内外気比制御手段とを連動して
    制御する制御手段を有することを特徴とする電気自動車
    用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018230266A1 (ja) * 2017-06-14 2018-12-20 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018230266A1 (ja) * 2017-06-14 2018-12-20 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置
JP2019001269A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 サンデン・オートモーティブクライメイトシステム株式会社 車両用空気調和装置

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