JPH0720052U - 回転子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高出力化を伴う電動機の回転子において、簡
易な構成で永久磁石の飛散防止を行い、堅牢な回転子を
提供する。 【構成】 回転子鉄心の外周に配した複数の永久磁石に
おいて、この永久磁石間と前記回転子鉄心の外周に設け
た、逆テーパ溝形状に嵌合した非磁性の金属体を前記永
久磁石の軸方向に介在させて、前記永久磁石の接着強度
の補強をはかる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、産業用機器の駆動源に使用されるＡＣサーボモータなどの電動機の 回転子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、産業用機器に使用される電動機は機器の高出力化，高速化に伴い、ます ます高トルク，高回転が要求される傾向にある。

【０００３】 以下に、従来の電動機の回転子について説明する。 従来、この種の高トルク，高回転用に使用されるＡＣサーボモータなどの電動機 の回転子（図示せず）は、回転子鉄心の外周に複数の永久磁石を接着固定し、さ らに前記永久磁石の外周を樹脂含浸ガラステープで巻回固着あるいは前記永久磁 石の外周部を非磁性の薄金属管でおおうなどして、電動機の高速回転時の永久磁 石の飛散防止を行っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記の従来の回転子構成では、永久磁石の接着強度の補強のため に、該永久磁石の外周を樹脂含浸ガラステープで巻回して固着したり非磁性の薄 金属管をかぶせたりしており、多大の工数がかかり製作が困難なばかりか、前記 樹脂含浸ガラステープや非磁性の薄金属管が介在するために、回転子の磁気的ギ ャップをその分大きくとらなければならず、電動機特性に悪影響を与えるという 問題点を有している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の問題点を解決するもので、回転子鉄心の外周の所定位置に 配する複数の永久磁石を有する回転子において、前記永久磁石と前記回転子鉄心 とを固定する非磁性の金属体を前記永久磁石間に介在させるものとする。

【０００６】

【作用】

この構成によって、前記永久磁石と回転子鉄心外周面との接着強度の補強をは かることにより堅牢な回転子を実現し、高速回転電動機の回転子を構成できる。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の一実施例について、図面を参照しながら説明する。

【０００８】 図１は本考案の一実施例を示す回転子の側面半断面図であり、図２は図１のＡ −Ａ′断面図である。

【０００９】 回転子鉄心５の外周に配した永久磁石３間のすき間形状と、前記回転子鉄心５ の外周に設けた逆テーパ溝４形状に対応した断面を有する非磁性の金属体２を軸 方向に挿入し、回転子鉄心５と永久磁石３とを固定して回転子１を構成している 。

【００１０】 また、前記非磁性の金属体２と永久磁石３および回転子鉄心５の接触面一面に 接着剤を塗布し、さらに前記三者の密着度を向上させてもよい。（図示せず）

【００１１】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、非磁性の金属体２を永久磁石３間と回転子鉄心 ５の外周に設けた逆テーパ溝４に嵌合させ相互の形状効果を利して、または接触 面に接着剤を塗布しさらに相互の密着度を向上させて、前記永久磁石３の接着強 度の補強をはかるので、従来例のような永久磁石の外周を巻回固着させる樹脂含 浸ガラステープや外周をおおう非磁性の薄金属管が不用となり、大巾な工数削減 と作業容易化がはかれ、かつ磁気的ギャップを極小にできるので電動機の特性向 上がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す回転子側面半断面図

【図２】図１のＡ−Ａ′断面図

【符号の説明】

１ 回転子 ２ 非磁性の金属体 ３ 永久磁石 ４ 逆テーパ溝 ５ 回転子鉄心 ６ 軸

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転子鉄心の外周に複数の永久磁石を配し
   た回転子において、前記永久磁石間のすき間形状と前記
   回転子鉄心の外周に設けた逆テーパ溝形状に対応した断
   面形状を有する非磁性の金属体を前記永久磁石間の軸方
   向に介在させたことを特徴とする回転子。
2. 【請求項２】前記非磁性の金属体と、永久磁石および回
   転子鉄心との接触面に接着剤を塗布し密着させたことを
   特徴とする請求項１記載の回転子。