JPH07197011A - 二液型アクリルウレタンシーリング剤組成物 - Google Patents

二液型アクリルウレタンシーリング剤組成物

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JPH07197011A
JPH07197011A JP5353122A JP35312293A JPH07197011A JP H07197011 A JPH07197011 A JP H07197011A JP 5353122 A JP5353122 A JP 5353122A JP 35312293 A JP35312293 A JP 35312293A JP H07197011 A JPH07197011 A JP H07197011A
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JP
Japan
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acrylic
isocyanate
diisocyanate
sealant
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JP5353122A
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English (en)
Inventor
Tadashi Hayakawa
正 早川
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Kanebo NSC KK
Original Assignee
Kanebo NSC KK
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/08Processes
    • C08G18/10Prepolymer processes involving reaction of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen in a first reaction step
    • C08G18/12Prepolymer processes involving reaction of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen in a first reaction step using two or more compounds having active hydrogen in the first polymerisation step

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特殊なポリオキシアルキレン系イソシアネー
トおよび特殊なアクリル系イソシアネートの少なくとも
一方からなる主剤(A)と、特定の低分子量重合体から
なる硬化剤(B)とで構成される。 【効果】 ウレタン系としてのゴム弾性とアクリル系と
しての耐候性,耐熱性を合わせもち、しかも硬化剤中に
おけるイソシアネート基と反応しうる水酸基等の官能基
の位置と数とを矯正しているため、シーラント表面のタ
ックが改善され、ゴミ等による付着が生じにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シーラント表面のタッ
クが少なく、かつ耐候性、耐久性および仕上げ塗材との
密着性に優れ、仕上げ塗材への汚染の少ない弾性シーラ
ントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性シーラントとして、変性シリコーン
系、ポリサルファイド系、シリコン系、アクリルウレタ
ン系、ウレタン系が知られているが、それぞれまだ多く
の問題を有している。例えば、変性シリコーン系は、シ
ーラント表面のクレーターや硬化条件によりシーラント
表面にタックが現れる点、シーラント表面に仕上げ塗材
を施す場合、仕上げ塗材の種類により密着性の悪いもの
や仕上げ塗材の表面を汚すものがある点等があげられ
る。またポリサルファイド系は、表面の仕上げ塗材を汚
す点、シーラント表面にクレーターが現れる点、熱によ
りモジュラスが高くなり伸びが著しく低下する点等があ
げられる。シリコン系は、表面に仕上げ塗材が付着しに
くい点、表面にホコリが付着しやすい点、クレーター現
象を生じる点等の問題がある。ウレタン系は、耐熱性・
耐候性が不充分である点、表面にタックが残り汚れやす
い点、施工時の温度・湿度が高い場合、発泡のおそれが
ある点等の欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらに対して、従
来、アクリルウレタン系シーラントは、ポリオキシアル
キレン系イソシアネートないしアクリル系イソシアネー
トを主剤とし、イソシアネート基と反応しうる官能基を
分子末端に平均約1個および分子内の任意の位置に平均
約1個有するアクリル系低分子量共重合体、ポリオキシ
アルキレンポリオール、両者がグラフトしたグラフト体
との混合物を主成分とする硬化剤とからなる弾性シーラ
ントが、耐候性、耐久性、耐熱性、に優れていると提案
されている。このタイプの代表例としては、特公平2−
22781号が挙げられる。
【0004】しかしながら、これらの組成物は、シーラ
ント表面のタックがあるためゴミなどによる汚染が生じ
やすい欠点があり、耐候性、耐久性が優れているにもか
かわらず、露出目地に使用される場合が少なく使用範囲
が限定されているのが実情である。
【0005】この発明は、上記アクリルウレタン系の優
れた性能を保ちながら、シーラント表面のタックが少な
い弾性シーラントをつくり得る二液型アクリルウレタン
シーリング剤組成物の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の二液型アクリルウレタンシーリング剤組
成物は、下記の主剤(A)と硬化剤(B)とからなると
いう構成をとる。
【0007】(A) 下記の(イ)および(ロ)の少な
くとも一方からなる。 (イ)平均分子量が300〜6000のポリオキシアル
キレンポリオールに有機ジイソシアネートを反応させ、
分子末端にイソシアネート基を有するポリオキシアルキ
レン系イソシアネート。 (ロ)分子両末端に約1個水酸基を有する平均分子量が
1500〜6000のアクリル系低分子量重合体に有機
ジイソシアネートを反応させて得られる分子末端にイソ
シアネート基を有するアクリル系イソシアネート。
【0008】(B) 下記の(ハ)および(ニ)の少な
くとも一方からなる。 (ハ)下記の式(1)に模式的に示される分子両末端に
約2個づつ水酸基を有する平均分子量が1500〜12
000のアクリル系低分子量重合体。
【化3】 (ニ)下記の式(2)に模式的に示される分子両末端に
約1個づつ水酸基を有する平均分子量が1500〜60
00のアクリル系低分子量重合体。
【化4】
【0009】
【作用】この発明の二液型アクリルウレタンシーリング
剤組成物からなる弾性シーラントは、ウレタン系として
のゴム弾性とアクリル系としての耐候性、耐熱性を合わ
せ持つ。しかも硬化剤として、または硬化剤と主剤の双
方として、硬化反応に関与する官能基を分子両末端に平
均約1個〜約2個有するアクリル系低分子量重合体を使
用することにより、この重合体が分子両末端に官能基を
有するテレケリック型低分子量体に類似した構造、性能
を持つようになるため、得られる弾性シーラントが低硬
度,低モジュラス,高伸長率を有し、建築用シーラント
に必要とされる特性を満たすようになると同時に、表面
のタックの改善効果を奏するようになる。
【0010】つぎにこの発明について詳しく説明する。
【0011】この発明の二液型アクリルウレタンシーリ
ング剤組成物は、前記主剤(A)と、硬化剤(B)とか
ら構成される。
【0012】主剤(A)は、上記のように、(イ)平均
分子量が300〜6000のポリオキシアルキレンポリ
オールに有機ジイソシアネートを反応させ分子末端にイ
ソシアネート基を有するポリオキシアルキレン系イソシ
アネートまたは、(ロ)分子両末端に約1個水酸基を有
する平均分子量が1500〜6000のアクリル系重合
体に有機ジイソシアネートを反応させて得られる分子末
端にイソシアネート基を有するアクリル系イソシアネー
トが用いられる。上記(イ)および(ロ)は、単独で用
いてもよいし、両者を任意の割合で混合して用いてもよ
い。この場合、両者の混合比率は、(イ)100重量%
に対し、(ロ)が0〜200重量%程度になりようにす
ることが効果の点で好ましい。
【0013】主剤となる上記(イ)のポリオキシアルキ
レン系イソシアネートは、上記のように平均分子量が3
00〜6000のポリオキシアルキレンポリオールに、
有機ジイソシアネートを反応させ、分子末端にイソシア
ネート基を有するポリオキシアルキレン系イソシアネー
トである。上記ポリオキシアルキレン系イソシアネート
成分は、多価アルコールとアルキレンオキシドとを重合
させることによって得られ、このポリオキシアルキレン
ポリオールの数平均分子量は300〜6000が効果の
点で良好である。
【0014】上記ポリオキシアルキレン系イソシアネー
ト成分の原料となる多価アルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。好まし
くは、エチレングリコール、プロピレングリコールなど
のジオール類、グリセリンなどのトリオール類である。
【0015】また、同じく上記のものの原料となる前記
アルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシド、エ
チレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられ、こ
れらは単独もしくは2種以上を混合して用いられる。
【0016】上記の方法によって得られたポリオキシア
ルキレンポリオールと反応させる有機ジイソシアネート
としては、具体的には2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロ
ヘキサン等が挙げられる。好ましくは、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
トであるが、無黄変性ジイソシアネート、例えば、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等を用いると、得られる弾性シーラントの耐熱性、
耐候性がさらに向上するため、これらを用いることが好
ましい。
【0017】主剤となる上記(ロ)のアクリル系イソシ
アネートは、下記式(2)に示されるアクリル系低分子
量重合体に、例えば、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロ
ヘキサン等を反応させて得られる。
【0018】
【化5】 好ましくは、2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネートであるが、無黄変性ジイ
ソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等を用いると、好結果
が得られる。このように、主剤となる上記(ロ)の、分
子末端にイソシアネート基を有するアクリル系イソシア
ネートは、上記式(2)に示されるアクリル系低分子量
重合体に、上記例示の有機ジイソシアネートを反応させ
ることにより得られる。
【0019】つぎに硬化剤について説明する。
【0020】この発明で用いる硬化剤(B)は、下記の
式(1)および(2)で示されるアクリル系低分子量重
合体を単独で、もしくは併用してなるものである。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】上記硬化剤となるアクリル系低分子量共重
合体は、液状であればその分子量は特に制限されない
が、数平均分子量が1500以上のものを使用すること
が好適である。そしてこの発明の二液型アクリルウレタ
ンシーリング剤組成物を用いて得られるシーラントの作
業性および硬化後のシーラントの弾性の点から、数平均
分子量が2000〜9000のものを用いることがより
好ましい。数平均分子量が9000を超えると高粘度と
なり、流動性に欠けるようになることから、使用の点で
難点がある。逆に、数平均分子量が1500未満になる
と、得られる弾性シーラントに粘着性等が生ずるおそれ
があるからである。
【0024】なお、上記硬化剤(B)中には、弾性シー
ラントに必要な充填剤や触媒を配合することができる。
また、必要に応じ可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、脱水剤、チクソトロープ剤などを配合する
ことができる。
【0025】充填剤には、例えば、煙霧質シリカ、沈澱
シリカのような補強性充填剤、重質炭酸カルシウム、軽
質炭酸カルシウム、マイクロバルーンのような非補強性
充填剤などがある。これら充填剤の添加量は、硬化剤1
00重量部に対して30〜70重量部とするのがよく、
添加量が少なすぎると強度を得にくく、また多すぎると
硬化物の伸びが悪くなるため好ましくない。
【0026】触媒としては、オクチル酸鉛、ナフテン酸
鉛などのような鉛系触媒、ジブチルチンジラウレート、
オクチル酸錫などのような錫系触媒、トリエチレンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタンなどのようなアミン系
誘導体などが使用できる。これらの添加量は硬化剤10
0重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ま
しい。
【0027】この発明の二液型アクリルウレタンシーリ
ング剤組成物は、上記のような主剤(A)と硬化剤
(B)とを配合して得られる。この場合における主剤
(A)と硬化剤(B)との配合割合は、主剤中(A)の
イソシアネート基1当量に対して、硬化剤(B)中のイ
ソシアネート基と反応しうる官能基が0.7〜1.5当
量となるように設定することが好ましい。官能基が0.
7当量未満になると発泡する危険性があり、1.5当量
を超えると表面のタックがきつくなるからである。
【0028】このようにして得られた硬化剤(B)中の
主成分であるアクリル系低分子量共重合体の分子構造を
模式的に表すと、下記の式(1)または(2)で示すと
おり、主鎖の両端に複数または単数の水酸基が結合した
構造となる。これらが主成分となり、副成分として、式
(3)〜(6)で示される構造のものが生ずる。この場
合、副成分の生成割合は、5〜30重量%程度である。
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】上記式(1)〜(6)において、主鎖は、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、こ
れに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニト
リル、スチレンおよびアクリルアミド等の不飽和単量体
や、イソシアネート基と反応しうる官能基として水酸基
を分子内に1個有する官能性不飽和単量体を一部共重合
させてもよい。
【0036】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
の具体例としては、アクリル酸エステル、もしくはメタ
クリル酸エステルの炭素数2〜14の例えば、エチル、
n−ブチル、イソブチル、1−エチルプロピル、2−メ
チルペンチル、2−エチルブチル、2−エチルヘキシル
などのアルキルエステルのうち1種または2種以上を用
いることができる。これらは単独で用いてもよいし、併
用してもよい。併用する場合の好適な組合せは、アクリ
ル酸n−ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルであ
る。
【0037】また、上記酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、アクリロニトリル、スチレンおよびアクリルアミド
は、単独でもしくは合わせて用いられる。併用する場合
における好適な組合せは、アクリロニトリルとアクリル
アミドである。
【0038】また、上記イソシアネート基と反応しうる
官能基を分子内に1個有する官能性不飽和単量体として
は、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メ
タクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、アリ
ルアルコール、メチロール化アクリルアミド、メチロー
ル化メタクリルアミド等を用いることができる。この場
合、上記のものは、単独で用いてもよいし、組み合わせ
て用いてもよい。組み合わせて用いる場合の好適な組合
せは、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルとメタクリ
ル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルである。
【0039】また、上記カルボキシ基、エポキシ基また
は、加水分解性基を分子内に1個有する官能性不飽和単
量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸等のカルボン
酸類またはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジル、ビニルスルホン酸グリシジル、アリルグリシジル
エーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメロキシシラン等の加水分解性
基含有不飽和単量体があげられ、単独でもしくは合わせ
て用いられる。併用する場合の好適な組合せは、メタク
リル酸グリシジルとγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランである。
【0040】これに対して、特公平2−22781号公
報に記載されている弾性シーラントは、下記の式(7)
に示すような構成となり、分子鎖の両末端に、水酸基が
結合し、分子鎖の途中にも水酸基が結合した構造とな
る。
【0041】
【化14】
【0042】このような構造の差により、本件発明の二
液型アクリルウレタンシーリング剤組成物で得られるシ
ーラントは、上記公報記載のものに比べて、優れた耐候
性,耐熱性を有しながら、しかもタック等が改善される
ようになる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本件発明の二液型アクリ
ルウレタンシーリング剤組成物は、上記主剤(A)と硬
化剤(B)とから構成されることから、これを用いて得
られる弾性シーラントは、ウレタン系としてのゴム弾性
とアクリル系としての耐候性,耐熱性を合わせもち、し
かも硬化剤中におけるイソシアネート基と反応しうる水
酸基等の官能基の位置と数とを矯正しているため、シー
ラント表面のタックが改善され、ゴミ等による付着が生
じにくくなる。
【0044】つぎに、実施例について、比較例と合わせ
て説明する。なお、以下において、「部」とは「重量
部」を示す。
【0045】
【実施例1】 〔硬化剤の調製〕式(1)で示される、株式会社日本触
媒製、ポリアクリル系ポリオール(商品名 CX−TM
2−5B)を準備た。このものは、B型回転粘度計によ
る粘度が86000ポイズ(25℃、6rpm)、GP
Cによる数平均分子量が6200、1分子あたりの水酸
基数が3.9であった。
【0046】つぎに、表1に記載する部数の示すとお
り、この硬化剤に、充填剤、触媒、可塑剤等を加え、混
練して、この発明に用いる硬化剤組成物とした。
【0047】〔主剤の調製〕主剤として、分子量が20
00のポリプロピレングリコールと分子量が3000の
ポリオキシプロピレントリオールとの混合物からなるポ
リオキシアルキレンポリオールに、有機ジイソシアネー
トとして2,4−トリレンジイソシアネートを反応させ
て得られるポリオキシアルキレン系イソシアネート成分
(イソシアネート基含有量2.0%)を準備した。
【0048】つぎに、主剤100部に対して硬化剤組成
物が250部の割合で配合してこの発明に係る弾性シー
ラントを得た。
【0049】
【実施例2】 〔硬化剤の調製〕実施例1のポリアクリル系ポリオール
(商品名 CX−TM2−5B)に代えて、式(2)で
示される、商品名 CX−TM1−5Bの日本触媒社製
ポリアクリル系ポリオールを用い、実施例1と同様にし
て、硬化剤となるアクリル系低分子量共重合体を調製し
た。このものは、B型回転粘度計による粘度が1000
0ポイズ(25℃、6rpm)、GPCによる数平均分
子量が4500、1分子あたりの水酸基数が2.2であ
った。
【0050】つぎに、表1に記載する部数の示すとお
り、この共重合体に、充填剤、触媒、可塑剤等を加え、
混練して、この発明に用いる硬化剤組成物を得た。
【0051】〔主剤の調製〕主剤として、分子量が20
00のポリプロピレングリコールと分子量が3000の
ポリオキシプロピレントリオールとの混合物からなるポ
リオキシアルキレンポリオールに有機ジイソシアネート
としてイソホロンジイソシアネートを反応させて得られ
るポリオキシアルキレン系イソシアネート成分(イソシ
アネート基含量2.8%)を準備した。
【0052】つぎに、主剤100部に対して硬化剤組成
物を290部の割合で配合しこの発明に係る弾性シーラ
ントとした。
【0053】
【実施例3】 〔硬化剤の調製〕実施例1と同様のアクリル系低分子量
共重合体を、表1に記載する部数のとおり用い、このも
のに、充填剤、触媒、可塑剤等を加え、混練して、この
発明に用いる硬化剤組成物を得た。 〔主剤の調製〕主剤として用いるアクリル系イソシアネ
ート成分をつぎのようにして得た。すなわち、上記実施
例2における硬化剤と同様のアクリル系低分子量共重合
体100部を脱水した後、2,4−トリレンジイソシア
ネート9部、ジブチルチンジラウレート0.0003部
を加え、80℃で6時間反応させ、分子末端にイソシア
ネート基が導入されたアクリル系イソシアネート成分
(イソシアネート基含量2.1%)からなる主剤を調製
した。つぎに、主剤100部に対して、硬化剤組成物2
90部の割合で配合し、この発明に係る弾性シーラント
を得た。
【実施例4】 〔硬化剤の調製〕実施例1と同様のアクリル系低分子量
共重合体を、表1に示すように用い、これに、表1に示
す部数の、充填剤、触媒、可塑剤等を加え、混練して、
この発明に用いる硬化剤組成物を得た。 〔主剤の調製〕主剤として、上記実施例2における硬化
剤と同様のアクリル系低分子量共重合体と、分子量が3
000のポリオキシプロピレントリオールとの混合物か
らなるポリオールに有機ジイソシアネートとして、2,
4−トリレンジイソシアネートを反応させれ得られるア
クリル−ポリオキシアルキレン系イソシアネート成分
(イソシアネート基含量3.0%)を準備した。つぎ
に、主剤100部に対して、硬化剤組成物300部の割
合で配合し、この発明に係る弾性シーラントを得た。
【実施例5】 〔硬化剤の調製〕実施例1および実施例2と同様のアク
リル系低分子量共重合体を、それぞれ1:1の比率で配
合した。このアクリル系組成物に対し、表1に記載する
部数の示すとおり、充填剤、触媒、可塑剤等を加え、混
練して、発明に用いる硬化剤組成物を得た。 〔主剤の調製〕主剤として、分子量が3000のポリプ
ロピレングリコールと分子量が3000のポリオキシプ
ロピレントリオールとの混合物からなるポリオキシアル
キレンポリオールに、有機ジイソシアネートとして2,
4−トリレンジイソシアネートを反応させて得られるポ
リオキシアルキレン系イソシアネート成分(イソシアネ
ート基含量2.6%)を準備した。
【比較例1】実施例1において、硬化剤に用いるアクリ
ル系低分子量重合体に代えて、分子量4000のポリオ
キシプロピレントリオールを同量使用した。それ以外
は、実施例1と同様にして比較用の弾性シーラントを調
製した。
【比較例2】アクリル酸n−ブチル100部、アクリロ
ニトリル10部、アクリル酸1.0部およびチオグリコ
ール酸1.6部からなるアクリル系配合組成物を調製し
た。この配合組成物のうちの30%と分子量3000の
ポリプロピレングリコール10部とを200ccの四つ
口フラスコに入れ、攪拌しつつフラスコ内を窒素置換し
ながら内容物を70℃まで加熱した。約60分間窒素置
換したのち、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル
0.1部を加えるとすみやかに発熱が始まった。この発
熱がやや穏やかになってから、上記配合組成物の残りに
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え
たものを滴下漏斗により約3時間で徐々にフラスコ内に
加えた。その後発熱が認められなくなった時点を重合の
終点とした。このようにして得られた、実施例品、比較
例品の弾性シーラントを用い、引張り接着性試験、耐久
性試験、耐候性試験、仕上げ塗材の付着性試験、仕上げ
塗材の塗装汚染性試験、タック評価試験について調べ
た。その結果を下記の表2に示す。また、上記特性は、
下記に示す方法により調べた。 (1)引張り接着性試験 JIS A 5758に準じた試験方法で試験体を作成
し、標準養生および加熱養生後の引張り試験を行った。
なお、接着性能は、50%引張り応力、最大引張り応
力、破壊時の伸びおよび破断状況を尺度とした。 (2)耐久性試験 JIS A 5758の耐久性区分9030に準じた試
験方法で、耐久性試験を行った。 (3)耐候性試験 縦×横×高さ=50mm×50mm×10mmの大きさ
にシーリング剤を打設し、初期養生後(20℃で7日間
の後さらに50℃で7日間)、試験片をサンシャインウ
ェザオメータ試験機で2000時間照射した。尚、耐候
性能は、表面の劣化を目視により判断した。 (4)仕上げ塗材の付着性試験 シーリング剤を初期養生後、各仕上げ塗材を塗布し、2
0℃で14日間養生した。なお、付着性能は、養生後、
クロスカット法により評価した。 (5)仕上げ塗材の塗装汚染性試験 シーリング剤を初期養生後、各仕上げ塗材を塗布し、1
2ヵ月屋外に暴露した。なお、目視により仕上げ塗材の
汚れ、変色等を観察した。 (6)タック評価試験 シーリング剤を20℃で2日間養生し、表面を指触りに
より評価した。
【表1】
【表2】 上記表1,2より、実施例品の弾性シーラントは、引張
り接着性試験における標準養生後と加熱養生後のゴム物
性に差がなく、耐久性区分9030に合格し、サンシャ
インウェザオメーターで2000時間照射しても表面の
劣化がなかった。そして、仕上げ塗材の付着性に優れ、
仕上げ塗材の塗装汚染性にも優れる。なた、シーリング
剤表面のタックもほとんど認められなかった。それに対
して、比較例品は、引張り接着性試験における標準養生
後と加熱養生後のゴム物性に差が見られ、耐久性、耐候
性も劣る。さらに、仕上げ塗材の付着性、仕上げ塗材の
塗装汚染性も多少劣っている。また、シーリング剤表面
のタックもかなり認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の主剤(A)と硬化剤(B)とから
    なる二液型シーリング剤組成物。 (A) 下記の(イ)および(ロ)の少なくとも一方か
    らなる。 (イ)平均分子量が300〜6000のポリオキシアル
    キレンポリオールに有機ジイソシアネートを反応させ、
    分子末端にイソシアネート基を有するポリオキシアルキ
    レン系イソシアネート。 (ロ)分子両末端に約1個水酸基を有する平均分子量が
    1500〜6000のアクリル系低分子量重合体に有機
    ジイソシアネートを反応させて得られる分子末端にイソ
    シアネート基を有するアクリル系イソシアネート。 (B) 下記の(ハ)および(ニ)の少なくとも一方か
    らなる。 (ハ)下記の式(1)に模式的に示される分子両末端に
    約2個づつ水酸基を有する平均分子量が1500〜12
    000のアクリル系低分子量重合体。 【化1】 (ニ)下記の式(2)に模式的に示される分子両末端に
    約1個づつ水酸基を有する平均分子量が1500〜60
    00のアクリル系低分子量重合体。 【化2】
JP5353122A 1993-12-29 1993-12-29 二液型アクリルウレタンシーリング剤組成物 Pending JPH07197011A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034710A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Asahi Kasei Corp アクリル系ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材

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