JPH07192660A - 画像表示装置 - Google Patents
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- JPH07192660A JPH07192660A JP5332597A JP33259793A JPH07192660A JP H07192660 A JPH07192660 A JP H07192660A JP 5332597 A JP5332597 A JP 5332597A JP 33259793 A JP33259793 A JP 33259793A JP H07192660 A JPH07192660 A JP H07192660A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/20—Manufacture of screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored; Applying coatings to the vessel
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/86—Vessels; Containers; Vacuum locks
- H01J29/867—Means associated with the outside of the vessel for shielding, e.g. magnetic shields
- H01J29/868—Screens covering the input or output face of the vessel, e.g. transparent anti-static coatings, X-ray absorbing layers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/89—Optical components associated with the vessel
- H01J2229/8913—Anti-reflection, anti-glare, viewing angle and contrast improving treatments or devices
- H01J2229/8915—Surface treatment of vessel or device, e.g. controlled surface roughness
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 反射防止効果を十分に得るとともに、目障り
な反射光の色を抑制する。 【構成】 ガラス製フェースパネル1と、このガラス製
フェースパネルの外面上に形成された第1層2としての
導電性の高屈折率薄膜、およびこの高屈折率薄膜上に積
層され、かつ多数の凹凸を露出表面に有する第2層およ
び第3層としての低屈折率薄膜からなる反射防止膜とを
備える。反射防止膜は、鏡面反射光の視感反射率が1.
5%以下であるとともに、その鏡面反射スペクトルにお
いて波長436nmでの反射率が3%以下である反射特
性を有する。
な反射光の色を抑制する。 【構成】 ガラス製フェースパネル1と、このガラス製
フェースパネルの外面上に形成された第1層2としての
導電性の高屈折率薄膜、およびこの高屈折率薄膜上に積
層され、かつ多数の凹凸を露出表面に有する第2層およ
び第3層としての低屈折率薄膜からなる反射防止膜とを
備える。反射防止膜は、鏡面反射光の視感反射率が1.
5%以下であるとともに、その鏡面反射スペクトルにお
いて波長436nmでの反射率が3%以下である反射特
性を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止および外光反
射低減の両機能を備えた受像管またはプラズマディスプ
レイパネル等の画像表示装置に関するものである。
射低減の両機能を備えた受像管またはプラズマディスプ
レイパネル等の画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内照明灯等による外光が、受像管等の
画像表示装置のガラス製フェースパネルの外面で鏡面反
射をすると、再生画像が非常に見づらくなる。この外光
反射を、表示画像の解像度を低下させることなく有効に
低減するとともに、帯電防止効果を得るために、フェー
スパネルの外面上に高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを順
次積層し、これらの干渉膜としての効果と、低屈折率薄
膜の露出表面に形成された多数の凹凸による乱反射面の
効果とを併せ持つ外光反射防止膜が、「SIDJapanDispla
y '92;Anti-Glare,Anti-Reflection and Anti-Static(A
GRAS) coatingfor CRTs」に開示されている。
画像表示装置のガラス製フェースパネルの外面で鏡面反
射をすると、再生画像が非常に見づらくなる。この外光
反射を、表示画像の解像度を低下させることなく有効に
低減するとともに、帯電防止効果を得るために、フェー
スパネルの外面上に高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを順
次積層し、これらの干渉膜としての効果と、低屈折率薄
膜の露出表面に形成された多数の凹凸による乱反射面の
効果とを併せ持つ外光反射防止膜が、「SIDJapanDispla
y '92;Anti-Glare,Anti-Reflection and Anti-Static(A
GRAS) coatingfor CRTs」に開示されている。
【0003】この画像表示装置の外光反射防止膜は、次
のような構成を有している。すなわち、フェースパネル
ガラスの外面上には、第1層としてCVD法によりSn
O2を主成分とする高屈折率薄膜が形成されており、そ
の上に第2層としてスピンコート法によりSiO2 を主
成分とする低屈折率薄膜が形成されている。第2層上に
は、第2層と同一材料であるSiO2 を主成分とするク
レータ状の凹凸膜からなる第3層がスプレーコート法に
より形成されており、第2層の表面の一部を覆ってい
る。第3層の凹凸膜は、凸部領域が平面形状の凹部平面
領域を取り囲む形になっている。凹凸膜の存在しない領
域は第2層の露出表面である。このような反射防止膜に
入射した光のうち、第2層の露出表面または第3層凹部
平面領域の表面に入射した光の反射光は、フェースパネ
ルガラスと第1層との界面、および第1層と第2層との
界面での反射光との干渉作用により低減され、また第3
層凸部領域に入射した光の反射光は乱反射することで反
射像をぼかす。かかる干渉膜と乱反射膜との構成により
防眩効果が得られる。
のような構成を有している。すなわち、フェースパネル
ガラスの外面上には、第1層としてCVD法によりSn
O2を主成分とする高屈折率薄膜が形成されており、そ
の上に第2層としてスピンコート法によりSiO2 を主
成分とする低屈折率薄膜が形成されている。第2層上に
は、第2層と同一材料であるSiO2 を主成分とするク
レータ状の凹凸膜からなる第3層がスプレーコート法に
より形成されており、第2層の表面の一部を覆ってい
る。第3層の凹凸膜は、凸部領域が平面形状の凹部平面
領域を取り囲む形になっている。凹凸膜の存在しない領
域は第2層の露出表面である。このような反射防止膜に
入射した光のうち、第2層の露出表面または第3層凹部
平面領域の表面に入射した光の反射光は、フェースパネ
ルガラスと第1層との界面、および第1層と第2層との
界面での反射光との干渉作用により低減され、また第3
層凸部領域に入射した光の反射光は乱反射することで反
射像をぼかす。かかる干渉膜と乱反射膜との構成により
防眩効果が得られる。
【0004】このような従来の画像表示装置では、その
膜厚設計の基本的な考え方として、第2層の露出表面で
の反射光、および第3層凹部領域の表面での反射光の反
射率の最低値をできるだけ低くすることが重視されてい
る。例えば、第1層の高屈折率薄膜としてSiO2 +S
nO2 を用いた場合は、第1層の屈折率は1.82、第
2層および第3層の低屈折率薄膜の各屈折率が1.47
であるため、各層の最適膜厚は第1層が76nm、第2
層が74nm、第3層の凹凸膜の平均膜厚が20nmで
あるとされている。また、第1層にSnO2 のみを用い
たときは、その屈折率は2.0であるので、第1層の最
適膜厚は32nm、第2層は74nm、第3層の凹凸膜
の平均膜厚は20nmが最適であるとされている。
膜厚設計の基本的な考え方として、第2層の露出表面で
の反射光、および第3層凹部領域の表面での反射光の反
射率の最低値をできるだけ低くすることが重視されてい
る。例えば、第1層の高屈折率薄膜としてSiO2 +S
nO2 を用いた場合は、第1層の屈折率は1.82、第
2層および第3層の低屈折率薄膜の各屈折率が1.47
であるため、各層の最適膜厚は第1層が76nm、第2
層が74nm、第3層の凹凸膜の平均膜厚が20nmで
あるとされている。また、第1層にSnO2 のみを用い
たときは、その屈折率は2.0であるので、第1層の最
適膜厚は32nm、第2層は74nm、第3層の凹凸膜
の平均膜厚は20nmが最適であるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のような
膜厚設計による鏡面反射光のスペクトルは、図3の曲線
8に示す反射特性となる。このとき、この反射特性の各
波長での反射率と人間の視感度とを掛け合わして示され
る視感反射率は1.5%で、未処理のガラス表面反射率
4.5%に比べて反射は十分に低減するが、青色刺激の
最も強い436nmでの波長の反射率は5%以上とな
り、蛍光灯等の強い外光の反射が青く光って目障りであ
るという問題が生じていた。
膜厚設計による鏡面反射光のスペクトルは、図3の曲線
8に示す反射特性となる。このとき、この反射特性の各
波長での反射率と人間の視感度とを掛け合わして示され
る視感反射率は1.5%で、未処理のガラス表面反射率
4.5%に比べて反射は十分に低減するが、青色刺激の
最も強い436nmでの波長の反射率は5%以上とな
り、蛍光灯等の強い外光の反射が青く光って目障りであ
るという問題が生じていた。
【0006】これは、図7に示す反射スペクトルのシミ
ュレーションのように、第2層の露出表面7での反射光
スペクトル10、および第3層凹部平面領域の表面6で
の反射光のスペクトル11は、それぞれスペクトルの反
射率の最低値をほぼ零%となるようにしてあるため、波
長による反射特性はシャープなV字形となっている。画
像表示装置の使用者の目に入る鏡面反射光は、外光反射
防止膜の第2層の露出表面での反射光10と、第3層凹
部領域の表面での反射光11との合成光12となるの
で、その反射率の最低値は約1.5%にまで高くなり、
またスペクトルは依然としてシャープなV字形の反射特
性となるため、可視光領域の中では特に青色の反射が強
くなってしまうのである。
ュレーションのように、第2層の露出表面7での反射光
スペクトル10、および第3層凹部平面領域の表面6で
の反射光のスペクトル11は、それぞれスペクトルの反
射率の最低値をほぼ零%となるようにしてあるため、波
長による反射特性はシャープなV字形となっている。画
像表示装置の使用者の目に入る鏡面反射光は、外光反射
防止膜の第2層の露出表面での反射光10と、第3層凹
部領域の表面での反射光11との合成光12となるの
で、その反射率の最低値は約1.5%にまで高くなり、
またスペクトルは依然としてシャープなV字形の反射特
性となるため、可視光領域の中では特に青色の反射が強
くなってしまうのである。
【0007】また、合成光12のスペクトルがシャープ
なV字形の反射特性であるため、第2層の膜厚や第3層
の凹凸密度がわずかに変化するだけで反射光の色合いが
大きく変化する。したがって、膜厚制御が不十分である
と、表示面各部の反射光の色が異なったり、表示装置ご
とに反射光の色が異なったりする等の問題が生じてい
た。そのため、高精度の膜厚制御が必要とされ、製造能
率の低下や製造コストの高騰をまねく原因となってい
た。
なV字形の反射特性であるため、第2層の膜厚や第3層
の凹凸密度がわずかに変化するだけで反射光の色合いが
大きく変化する。したがって、膜厚制御が不十分である
と、表示面各部の反射光の色が異なったり、表示装置ご
とに反射光の色が異なったりする等の問題が生じてい
た。そのため、高精度の膜厚制御が必要とされ、製造能
率の低下や製造コストの高騰をまねく原因となってい
た。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたもので、実用上十分な反射防止効果を得、ま
た目障りな反射光の色を抑えることのできる画像表示装
置を提供するものである。
になされたもので、実用上十分な反射防止効果を得、ま
た目障りな反射光の色を抑えることのできる画像表示装
置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、ガラス製フェースパネルと、前記ガラス製フェース
パネルの外面上に形成された導電性の高屈折率薄膜、お
よび前記高屈折率薄膜上に積層され、かつ多数の凹凸を
露出表面に有する低屈折率薄膜からなる反射防止膜とを
備え、前記反射防止膜は、鏡面反射光の視感反射率が
1.5%以下であるとともにその鏡面反射スペクトルに
おいて波長436nmでの反射率が3%以下である反射
特性を有している。
は、ガラス製フェースパネルと、前記ガラス製フェース
パネルの外面上に形成された導電性の高屈折率薄膜、お
よび前記高屈折率薄膜上に積層され、かつ多数の凹凸を
露出表面に有する低屈折率薄膜からなる反射防止膜とを
備え、前記反射防止膜は、鏡面反射光の視感反射率が
1.5%以下であるとともにその鏡面反射スペクトルに
おいて波長436nmでの反射率が3%以下である反射
特性を有している。
【0010】
【作用】上記のようにすることで、画像表示装置の使用
者が感知する合成光の反射を低減して、実用上十分な反
射防止効果を得ることができる。また、同時に、青色刺
激の最も強い436nmの波長での反射率を3%以下に
低減することで、可視波長の広い範囲にわたってよりブ
ロードな低い反射特性を持つので、目障りな反射光の色
を抑えることができる。
者が感知する合成光の反射を低減して、実用上十分な反
射防止効果を得ることができる。また、同時に、青色刺
激の最も強い436nmの波長での反射率を3%以下に
低減することで、可視波長の広い範囲にわたってよりブ
ロードな低い反射特性を持つので、目障りな反射光の色
を抑えることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
説明する。
【0012】図1に示すように、本発明の実施例の画像
表示装置は、ガラス製フェースパネル1の外面上に、第
1層2としてSnO2を主成分とする透明導電物質から
なる高屈折率薄膜がCVD法等によって膜厚t1 が15
nmとなるように均一に形成されている。第1層2上に
は、第1層2とともに干渉作用により低反射機能を付与
するための低屈折率薄膜からなる第2層3が形成されて
いる。第2層3は、例えばアルコール系溶媒中にアルキ
ルシリケート重合体のみを投入したもの等を用い、スピ
ンコート法等によって膜厚t2 が97nmとなるように
均一に形成されている。さらに、第2層3の表面の一部
には、第3層4として、第2層3と同材質であって、多
数の凹凸を露出表面に有するクレータ状の凹凸膜からな
る低屈折率薄膜がスプレーコート法等によって形成され
ている。第3層4の凹部領域6の膜厚t3 は41nmで
ある。コート処理後は400〜450℃で約20分間加
熱処理を行う。第3層4のクレータ状の凹凸の密度は、
JISZ8741にもとづく鏡面光沢度測定装置を用い
て光入射角を60度としたときの反射光沢度が75前後
となるように行う。この場合、凹部領域6と第2層の露
出表面7との面積比はほぼ50:50となる。
表示装置は、ガラス製フェースパネル1の外面上に、第
1層2としてSnO2を主成分とする透明導電物質から
なる高屈折率薄膜がCVD法等によって膜厚t1 が15
nmとなるように均一に形成されている。第1層2上に
は、第1層2とともに干渉作用により低反射機能を付与
するための低屈折率薄膜からなる第2層3が形成されて
いる。第2層3は、例えばアルコール系溶媒中にアルキ
ルシリケート重合体のみを投入したもの等を用い、スピ
ンコート法等によって膜厚t2 が97nmとなるように
均一に形成されている。さらに、第2層3の表面の一部
には、第3層4として、第2層3と同材質であって、多
数の凹凸を露出表面に有するクレータ状の凹凸膜からな
る低屈折率薄膜がスプレーコート法等によって形成され
ている。第3層4の凹部領域6の膜厚t3 は41nmで
ある。コート処理後は400〜450℃で約20分間加
熱処理を行う。第3層4のクレータ状の凹凸の密度は、
JISZ8741にもとづく鏡面光沢度測定装置を用い
て光入射角を60度としたときの反射光沢度が75前後
となるように行う。この場合、凹部領域6と第2層の露
出表面7との面積比はほぼ50:50となる。
【0013】図2は、上記画像表示装置の露出表面の拡
大平面図を示す。図2に示すように、第3層4が第2層
3の表面の一部を覆っている。第3層である凹凸膜は、
凸部領域5が平面形状の凹部領域6を取り囲む形になっ
ている。凸部領域5の存在しない領域は第2層3の露出
表面7となっている。
大平面図を示す。図2に示すように、第3層4が第2層
3の表面の一部を覆っている。第3層である凹凸膜は、
凸部領域5が平面形状の凹部領域6を取り囲む形になっ
ている。凸部領域5の存在しない領域は第2層3の露出
表面7となっている。
【0014】上記実施例において、各層の形成方法とし
て、第1層をCVD法、第2層をスピンコート法、第3
層をスプレーコート法をそれぞれ用いた場合について説
明したが、第1層および第2層では膜厚を均一にするこ
と、第3層では必要な凹凸面を形成することができる方
法であれば、ディップコート法やスパッタ法等を用いる
ことができる。
て、第1層をCVD法、第2層をスピンコート法、第3
層をスプレーコート法をそれぞれ用いた場合について説
明したが、第1層および第2層では膜厚を均一にするこ
と、第3層では必要な凹凸面を形成することができる方
法であれば、ディップコート法やスパッタ法等を用いる
ことができる。
【0015】上記のようにして形成された反射防止膜
は、第1層2のSnO2 膜の屈折率が2.0、第2層3
および第3層4の各屈折率は1.45となる。
は、第1層2のSnO2 膜の屈折率が2.0、第2層3
および第3層4の各屈折率は1.45となる。
【0016】上記実施例では、第1層の材料としてSn
O2を用いたが、この代わりにIn2O3を用いることも
できる。また、これらの屈折率はほぼ2.0であるが、
ドープされるアンチモンの量により若干の差異が生じ
る。この屈折率の変化による反射特性のずれは、膜厚の
微調整によりカバーすることができる。
O2を用いたが、この代わりにIn2O3を用いることも
できる。また、これらの屈折率はほぼ2.0であるが、
ドープされるアンチモンの量により若干の差異が生じ
る。この屈折率の変化による反射特性のずれは、膜厚の
微調整によりカバーすることができる。
【0017】上記実施例の画像表示装置の鏡面反射光の
スペクトルを実測した結果を図3に曲線9として示す。
図3から明らかなように、この画像表示装置の視感反射
率は1.2%で十分な反射低減効果を有し、また青色刺
激の強い波長436nmでの反射率は約2.4%とな
り、可視光領域のほぼ全域にわたって低い反射率となる
ブロードな反射特性となるので、目障りな反射光の色を
抑えられることができることがわかる。
スペクトルを実測した結果を図3に曲線9として示す。
図3から明らかなように、この画像表示装置の視感反射
率は1.2%で十分な反射低減効果を有し、また青色刺
激の強い波長436nmでの反射率は約2.4%とな
り、可視光領域のほぼ全域にわたって低い反射率となる
ブロードな反射特性となるので、目障りな反射光の色を
抑えられることができることがわかる。
【0018】次に、第1層の膜厚を選定することにより
上記の効果が得られる理由について、図4に示す鏡面反
射スペクトルのシミュレーションを用いて説明する。
上記の効果が得られる理由について、図4に示す鏡面反
射スペクトルのシミュレーションを用いて説明する。
【0019】本発明においては、第2層3の露出表面7
での反射光、および第3層4の凹部領域6での反射光反
射率の最低値をできるだけ低くするという従来の考え方
を大幅に転換し、それぞれの反射光の波長特性ができる
だけブロードになるようにした。第1層の膜厚を15n
mとすることにより、第2層3の露出表面7での鏡面反
射光のスペクトルの曲線13、および第3層4の凹部領
域6での反射光のスペクトルの曲線14は、それぞれの
反射率の最低値が0.3%および0.8%と多少高くな
っているものの、ブロードな反射特性となり、前記各ス
ペクトルを示す曲線13および曲線14の合成光のスペ
クトルを示す曲線15では反射率の最低値は、従来例と
ほぼ同等の約1.6%となるとともに、従来例のシャー
プなV字形のスペクトルに比べ、ブロードな反射特性と
なることがわかる。なお、図3に示す実測したスペクト
ルは、図4および図7のシミュレーションでのスペクト
ルに比べ反射率が低くなっているが、これは実測では第
3層4の凸部領域5に入射した光の反射光は乱反射する
ことで鏡面反射が低減するためである。
での反射光、および第3層4の凹部領域6での反射光反
射率の最低値をできるだけ低くするという従来の考え方
を大幅に転換し、それぞれの反射光の波長特性ができる
だけブロードになるようにした。第1層の膜厚を15n
mとすることにより、第2層3の露出表面7での鏡面反
射光のスペクトルの曲線13、および第3層4の凹部領
域6での反射光のスペクトルの曲線14は、それぞれの
反射率の最低値が0.3%および0.8%と多少高くな
っているものの、ブロードな反射特性となり、前記各ス
ペクトルを示す曲線13および曲線14の合成光のスペ
クトルを示す曲線15では反射率の最低値は、従来例と
ほぼ同等の約1.6%となるとともに、従来例のシャー
プなV字形のスペクトルに比べ、ブロードな反射特性と
なることがわかる。なお、図3に示す実測したスペクト
ルは、図4および図7のシミュレーションでのスペクト
ルに比べ反射率が低くなっているが、これは実測では第
3層4の凸部領域5に入射した光の反射光は乱反射する
ことで鏡面反射が低減するためである。
【0020】実験によれば、上記反射防止膜は、実用上
外光反射を十分に防止し、反射光の色刺激を抑える条件
として、視感反射率が1.5%以下で、かつ青色刺激の
強い波長436nmでの反射率が3%以下の反射特性を
有することが必要であることが確認された。図5に示す
第1層の膜厚と反射率との関係から視感反射率が1.5
%以下となる条件として第1層の膜厚は10nm以上、
また、図6に示す第1層の膜厚と波長436nmにおけ
る反射率との関係から波長436nmにおける反射率が
3%以下となる条件として第1層の膜厚は20nm以下
である。第1層の膜厚が20nmを越えると、波長43
6nmにおける反射率は急激に増大する。
外光反射を十分に防止し、反射光の色刺激を抑える条件
として、視感反射率が1.5%以下で、かつ青色刺激の
強い波長436nmでの反射率が3%以下の反射特性を
有することが必要であることが確認された。図5に示す
第1層の膜厚と反射率との関係から視感反射率が1.5
%以下となる条件として第1層の膜厚は10nm以上、
また、図6に示す第1層の膜厚と波長436nmにおけ
る反射率との関係から波長436nmにおける反射率が
3%以下となる条件として第1層の膜厚は20nm以下
である。第1層の膜厚が20nmを越えると、波長43
6nmにおける反射率は急激に増大する。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
装置は、可視光のほぼ全域にわたって低反射効果が実現
でき、十分な反射低減効果を有しかつ目障りな反射光の
色を抑えるという効果を有する。また、反射光の波長特
性がよりブロードであるために、第2層の膜厚や第3層
の凹凸密度がわずかに変化しても画像表示装置の部分に
よって反射光の色が大きく変化することがない。したが
って、高精度の膜厚制御を行わなくても実用上十分な反
射特性を得ることができる。
装置は、可視光のほぼ全域にわたって低反射効果が実現
でき、十分な反射低減効果を有しかつ目障りな反射光の
色を抑えるという効果を有する。また、反射光の波長特
性がよりブロードであるために、第2層の膜厚や第3層
の凹凸密度がわずかに変化しても画像表示装置の部分に
よって反射光の色が大きく変化することがない。したが
って、高精度の膜厚制御を行わなくても実用上十分な反
射特性を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例である画像表示装置の要部拡
大断面図
大断面図
【図2】同画像表示装置の露出表面の平面図
【図3】本発明および従来の画像表示装置の各鏡面反射
スペクトルの実測例図
スペクトルの実測例図
【図4】本発明の一実施例である画像表示装置の鏡面反
射スペクトル図
射スペクトル図
【図5】本発明実施例の画像表示装置の反射防止膜にお
ける第1層の膜厚と視感反射率との関係図
ける第1層の膜厚と視感反射率との関係図
【図6】同反射防止膜における第1層の膜厚と波長43
6nmmにおける反射率との関係図
6nmmにおける反射率との関係図
【図7】従来の画像表示装置の鏡面反射スペクトル図
1 フェースパネルガラス 2 第1層 3 第2層 4 第3層 5 凸部領域 6 凹部領域 7 第2層の露出表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石合 敬三 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス製フェースパネルと、前記ガラス
製フェースパネルの外面上に形成された導電性の高屈折
率薄膜、および前記高屈折率薄膜上に積層され、かつ多
数の凹凸を露出表面に有する低屈折率薄膜からなる反射
防止膜とを備え、前記反射防止膜は、鏡面反射光の視感
反射率が1.5%以下であるとともにその鏡面反射スペ
クトルにおいて波長436nmでの反射率が3%以下で
ある反射特性を有していることを特徴とする画像表示装
置。 - 【請求項2】 高屈折率薄膜は、膜厚が10〜20n
m、屈折率がほぼ2.0であることを特徴とする請求項
1記載の画像表示装置。 - 【請求項3】 高屈折率薄膜は、SnO2またはIn2O
3を主成分とする透明導電物質からなることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の画像表示装置。
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