JPH07190742A - 表面欠陥検出方法及びその装置 - Google Patents

表面欠陥検出方法及びその装置

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JPH07190742A
JPH07190742A JP6004738A JP473894A JPH07190742A JP H07190742 A JPH07190742 A JP H07190742A JP 6004738 A JP6004738 A JP 6004738A JP 473894 A JP473894 A JP 473894A JP H07190742 A JPH07190742 A JP H07190742A
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JP
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light
detection
optical fiber
optical fibers
illumination
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Application number
JP6004738A
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English (en)
Inventor
Kenji Yagi
健次 八木
Akihiko Sugata
晃彦 菅田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査対象部位の表面欠陥を高精度かつ短時間
で検出する。 【構成】 照明用光ファイバ2と受光用光ファイバ3と
を一体に束ねて検出端1を構成し、照明用光ファイバ2
を照明装置30に接続して検査対象部位に照明光を供給
するとともに、各検査対象部位からの反射光を受光用光
ファイバを介して光量検出装置10に導き、各受光用光
ファイバ出力端における反射光強度を検出し、この反射
光強度に基づいて欠陥検出装置20により検査対象部位
の表面欠陥の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製品(ワーク)の表面
欠陥を検出する欠陥検出方法と検出装置に関し、詳細に
は広い範囲に散在する複数の検査対象部位の欠陥検出を
正確に短時間で行うことのできる欠陥検出方法及びその
方法を用いる欠陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワーク加工後の表面欠陥の有無に
ついては、目視により全数検査を行うのが一般的であっ
た。しかし、目視による検査は作業効率が悪く、検査対
象部位が多い場合には検査に時間がかかる問題があり、
また、検査対象部位の寸法が小さい場合や微細な欠陥が
多い場合などには欠陥の見落としが発生する等の問題が
生じていた。
【0003】本願出願人は、上述の問題を解決するため
に、工業用テレビカメラ(ITVカメラ)を用いて撮影
した検査対象部位の画像を画像処理することにより、ワ
ークの表面欠陥や加工粗度、加工寸法などのワーク表面
特徴量を検出することが可能なワーク表面特徴量検出装
置を、特願平4−152048号にて既に提案してい
る。
【0004】上記特願平4−152048号にて提案し
た装置では、ITVカメラを用いて撮影した検査対象部
位の画像信号をディジタル変換して得たディジタル画像
の輪郭と、加工基準寸法等を用いてマスク画像を生成
し、このマスク画像を用いて上記ディジタル画像をマス
ク処理することにより検査対象部位のみの画像信号を抽
出して検査対象部位の各部の明度から表面欠陥等を検出
するようにしたものである。
【0005】上記装置では、実際にITVカメラで撮影
した検査対象部位の画像に基づいてマスク画像を生成す
るようにしたことにより、ワークと検出端との位置決め
精度やワーク加工精度に影響を受けることなく適切なマ
スク画像が得られるため、人手を介さずに高速で製品の
全数検査を行うことが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特願平4
−152048号にて提案した装置のように、ITVカ
メラを用いて検査対象部位を直接撮影して、得られた画
像信号の処理を行うことにより検査対象部位の表面欠陥
等を検出する方法は、極めて正確な検査が可能である反
面、例えば、多気筒エンジンシリンダヘッドのバルブシ
ート面の検査等のようにワーク上の比較的広い面積(シ
リンダヘッド上面)に小さな面積の複数の検査対象(バ
ルブシート面)が散在している場合には、同時に全部の
検査対象部位の検査を行うことができず、複数検査対象
部位の全部を検査するのに時間を要する問題がある。
【0007】すなわち、全検査対象部位を同時に検査す
るためには、ITVカメラで全検査対象を一度に撮影し
て一回で画像処理できるようにする必要がある。しか
し、上述のように比較的広い面積の部分に複数の小さな
面積の検査対象が散在しているような場合には、全部の
検査対象部位を一度に撮影しようとすると検査対象部位
が散在する広い範囲(例えば、シリンダヘッド上面全
体)を一度に撮影しなければならず、画像全体に対して
検査対象部位それぞれの占める面積の割合は極めて小さ
くなってしまう。このため、ITVカメラの解像力の制
限から微少な表面欠陥を検出することができなくなり欠
陥の検出精度が大幅に低下してしまう問題が生じる。ま
た、バルブシート等はその形状からそれぞれ欠陥検出の
ための最適な照明と撮影との方向が制限されるため、全
部のバルブシートを同時に1つのITVカメラで撮影し
たのでは全部のバルブシートに対して同時に最適な照明
と撮影との方向を得ることができず、欠陥の検出が困難
な部分が生じる問題がある。
【0008】従って、上記特願平4−152048号の
ような装置を用いて、多気筒エンジンシリンダヘッドの
バルブシート面等の検査を行おうとすると、欠陥検出精
度を向上させるためには一度に撮影、画像処理を行う範
囲は1つの検査対象部位(バルブシート)の、更に一部
の領域のみに制限する必要がある。このため、上記の方
法では1つのバルブシート毎に数回の撮影と画像処理を
行う操作を繰り返して全部のバルブシートの検査を行う
ことになる。ところが、エンジンのバルブシートに例を
とれば、1気筒に吸排気弁をそれぞれ2つずつ有する4
バルブ構成のエンジンでは、標準的な4気筒エンジンの
場合でも1つのシリンダヘッド当たり16のバルブシー
ト(検査対象部位)があるため、上記のようにバルブシ
ート毎に数回の撮影と画像処理とを繰り返したのでは検
査に要する時間が極めて長くなり、工程上問題が生じる
場合がある。
【0009】上記の方法でも、例えば複数の検査装置を
用いていくつかのバルブシートを同時に検査するように
すればある程度の検査時間の短縮は可能であるが、複数
の検査装置を設けることは設備コストの増加や装置オペ
レータの人数増加を招くことになり、好ましくない。本
発明は、上記問題を解決し、検査対象部位の表面欠陥を
正確に短時間で検出可能な表面欠陥検出方法と、その方
法を用いた表面欠陥検出装置を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によれば、それぞれ複数の照明用光ファイバと受光用光
ファイバとの一端を一体に束ねて検出端を形成し、該検
出端を検査対象部位に近接対向させ、前記それぞれの照
明用光ファイバの他の一端を光源に接続して、該それぞ
れの照明用光ファイバを介して前記検出端から検査対象
部位に照明光を供給し、前記検査対象部位における反射
光をそれぞれ対向する受光用光ファイバの検出端側端面
で受光し、各受光用光ファイバの他の一端を光量検出手
段に導き、各受光用光ファイバが受光した前記反射光の
強度を判定することにより、各受光用光ファイバの検出
端側端面が対向する検査対象部位表面の欠陥の有無を判
定する表面欠陥検出方法が提供される。
【0011】また、請求項2に記載の本発明によれば、
更に前記検査対象部位を複数の領域に分割し、各領域に
対向する前記照明用光ファイバを介してそれぞれの領域
毎に異なる周波数の照明光を供給し、前記光量検出手段
は前記各受光用光ファイバが受光した反射光のうち、そ
れぞれの受光用光ファイバが対向する領域に供給される
照明光の周波数の反射光の強度を判定するようにした表
面欠陥検出方法が提供される。
【0012】更に、請求項3に記載の本発明によれば、
請求項1または2に記載の表面欠陥検出方法において、
前記検出端を複数の検査対象部位の数と同数形成し、そ
れぞれの検出端を対応する検査対象部位に同時に近接し
て対向配置し、前記それぞれの検出端からの受光用光フ
ァイバを一つの光量検出手段に導き、各受光用光ファイ
バが受光した反射光の強度を同時に判定することによ
り、複数の検査対象部位の表面欠陥の有無を同時に判定
するようにした表面欠陥検出方法が提供される。
【0013】また、請求項4に記載の本発明によれば、
請求項1に記載の表面欠陥検出方法を実施するために、
それぞれ複数の照明用光ファイバと受光用光ファイバと
の一端を一体に束ねて形成され、検査対象部位に近接し
て対向配置される検出端と、前記それぞれの照明用光フ
ァイバの前記検出端の反対側の一端が接続され、該照明
用光ファイバを介して前記それぞれの検出端から検査対
象部位に照明光を供給する光源と、前記各受光用光ファ
イバの前記検出端の反対側の一端が接続され、前記受光
用光ファイバの前記各検出端が受光した反射光の強度を
検出する光量検出手段と、前記光量検出手段の検出した
光強度に基づいて、各受光用光ファイバの前記検出端が
対向する検査対象部位表面の欠陥の有無を判定する欠陥
検出手段、とを備えた表面欠陥検出装置が提供される。
【0014】さらに、請求項5に記載の本発明では、請
求項4に記載の表面欠陥検出装置において、前記検査対
象部位は複数の領域に分割され、前記光源は前記各領域
に対向する照明用光ファイバを介してそれぞれの領域毎
に異なる周波数の照明光を供給する手段を備え、前記光
量検出手段は、前記各受光用光ファイバが受光した反射
光のうち、それぞれの受光用光ファイバが対向する領域
に供給される照明光の周波数の反射光の強度を検出する
ようにした表面欠陥検出装置が提供される。
【0015】また、請求項6に記載の本発明によれば、
請求項4または5に記載の表面欠陥検出装置は、検査対
象部位の数と同じ数の複数の前記検出端と、それぞれの
検出端からの受光用光ファイバが接続される単一の前記
光量検出手段とを備え、前記それぞれの検出端は対応す
る検査対象部位に同時に近接して対向配置され、前記光
量検出手段は全部の検出端の前記受光用光ファイバが受
光した反射光の強度を同時に検出し、前記欠陥検出手段
は前記光量検出手段の検出した光強度に基づいて、各検
査対象部位の各受光用光ファイバの検出端が対向する表
面の欠陥の有無を同時に判定するようにされる。
【0016】
【作用】各請求項に記載した本発明では、照明用光ファ
イバと受光用光ファイバの一端を一体に束ねて形成した
検出端が使用される。検査に際しては、これらの検出端
は検査対象部位に近接した対向位置に配置され、それぞ
れの照明用光ファイバの他の一端が光源に接続され、照
明用光ファイバの検出端側から各検査対象部位に照明光
が供給される。
【0017】また、それぞれの受光用光ファイバの検出
端と反対側の端部(出力端)は、光量検出手段に接続さ
れ、各検査対象部位から受光用光ファイバの検出端側に
入射する各検査対象部位における反射光がこの光量検出
手段に導かれる。各受光用光ファイバが対向する検査対
象部位に表面欠陥がある場合には、欠陥部で反射光が散
乱するため受光用光ファイバの検出端側に入射する反射
光の強度が低下する。従って、検査対象部位の表面欠陥
に対向した光ファイバの出力端から光量検出手段に放射
される光の強度は他の光ファイバに較べて低下する。こ
のため、各受光用光ファイバの出力端における光強度を
判定することにより、短時間で正確に検査対象部位の表
面欠陥の有無を判定することができる。
【0018】各検出端では、照明用光ファイバと受光用
光ファイバとが一体に束ねられているためそれぞれの位
置関係が固定されており、検出に際して照明光の入射角
と反射光の受光角度とは常に欠陥検出に最適な予め設定
した角度関係に維持される。また、可撓性のある光ファ
イバを使用しているため、複雑な配置の検査対象部位に
も正確な位置に、容易かつ短時間で各検出端の取り付け
がおこなわれる。
【0019】一方、検査対象部位が互いに角度を有する
複数の表面領域から構成されるような場合には、ある検
査領域の反射光を受光する受光用光ファイバに、隣接す
る領域における反射光が入射してしまい、欠陥の検出精
度が低下するような場合がある。請求項2と請求項4と
に記載した本発明では、各領域毎に照明光の周波数を変
え、各領域の受光用光ファイバに入射する反射光のう
ち、それぞれの領域に対応する周波数の反射光の光強度
を判定するようにすることにより、他の検査領域におけ
る反射光の影響を排除して、それぞれの領域の表面欠陥
を正確に検出することができる。
【0020】さらに、請求項3と請求項6とに記載の本
発明では、複数の検出端を設け、複数の検査対象部位に
同時に各検出端を配置し、各検出端からの受光用光ファ
イバの出力端を単一の光量検出手段に接続して、各受光
用光ファイバに入射する反射光の強度を同時に判定する
ようにしたことにより、複数の検査対象部位の検査を同
時に行うことができ、検査時間がさらに短縮される。
【0021】
【実施例】以下、添付図面を用いて本発明の実施例を説
明する。なお、各実施例の図面において、同様な要素は
同じ参照符号を付して説明する。図1は、本発明による
欠陥検出方法を使用する検査装置を用いて、多気筒エン
ジンシリンダヘッドのバルブシート部を検査する場合の
全体の構成の一例を示す略示図である。
【0022】図1において、50はエンジンのシリンダ
ヘッド(ワーク)、51、52はシリンダヘッド上に加
工されたそれぞれ吸気弁用と排気弁用のバルブシートを
示す。また、図1にその全体を1で示すのは、各バルブ
シート部の欠陥を検出する検出端、2は検査対象部位に
照明光を供給する照明用光ファイバ、3は受光用光ファ
イバを示す。照明用光ファイバ2と受光用光ファイバ3
とは、検出端1の部分では、後述のように一体に束ねら
れているが、検出端1から離れた部分では互いに分岐し
て独立しており、照明用光ファイバ2は後述する照明装
置30に、また、受光用光ファイバ3は後述する光量検
出装置10に接続されている。光量検出装置10の出力
は後述する欠陥検出装置20に供給されている。
【0023】また、図1に5で示したのは、検出端1が
固定された回転軸である。回転軸5は図示しない支持装
置によりバルブシートの中心に回転可能に保持され、モ
ータ等の回転駆動源6により回転軸5を回転させること
により、検出端1がバルブシートの検査対象部位を全周
にわたって走査するようになっている。本実施例で検査
対象となるワーク50は、1気筒当たりそれぞれ2つの
吸気弁と排気弁を有する4気筒エンジンのシリンダヘッ
ドであるため、検査対象となるバルブシートの数は1つ
のシリンダヘッド当たり16になる。また、バルブシー
ト部51、52のそれぞれは直径約30ミリメータと比
較的小さく、図1に示すようにワーク(エンジンシリン
ダヘッド)50上面に分散して配置されている。このた
め、バルブシートの全数をITVカメラを用いて一度に
撮影して画像処理により欠陥を抽出しようとすると画像
全体(シリンダヘッド上面全体)の面積に占める検査対
象部位(バルブシート)の面積の割合が極めて小さくな
るため、前述のようにITVカメラの解像力等により検
出できる欠陥の寸法が制限され、欠陥検出精度が低下す
る問題が生じる。
【0024】また、図2にシリンダヘッド50のバルブ
シート部51、52のバルブ軸線に沿った断面を示す
が、図2から判るようにバルブシート部51、52の検
査対象部位54は円錐面状になっているため、照明と撮
影とを一方向から行ったのでは、必ず陰影が生じてしま
い、全部のバルブシートに対して最適な照明と撮影の角
度とを得ることは不可能である。
【0025】このため、前述の特願平4−152048
号では、一回に撮像する領域を検査対象部位54の一部
に絞り、1つのバルブシートについて撮像、画像処理、
判定の操作を数回繰り返すことにより欠陥検査を行って
いる。従って本実施例のように、16個のバルブシート
を有するようなシリンダヘッドの検査を完了するために
は、上記撮像、画像処理、判定の各操作の回数が極めて
多くなり、検査に要する時間が長くなる問題が生じる。
本実施例では、図3に示すような検出端1を用いて、バ
ルブシートの検査対象部位の走査を行い、1回の動作で
1つのバルブシート全体の検査を行うことにより検査時
間を短縮している。
【0026】図3は本実施例の検出端1の詳細を示す図
である。図3において、4は照明用光ファイバ2と受光
用光ファイバ3とを束ねてそれぞれ定位置に保持するた
めのホルダを示す。図3に示すように、ホルダ4はバル
ブシートの検査対象部位54に近接して対向する端面7
を有し、端面7上では受光用光ファイバ3の端部と照明
用光ファイバ2の端部は互いに所定の間隔をあけてそれ
ぞれ一列に、検査対象部位54幅方向に配列されてい
る。
【0027】欠陥検出時には、ホルダ4は回転軸5によ
り、端面7が検査対象部位54に所定の間隔をあけて正
対するように保持される。この状態で照明装置30から
各照明用光ファイバ2を介して検査対象部位54に照明
光を照射することにより、各受光用光ファイバ3の端部
には、対向する検査対象部位54の表面で反射した照明
光が入射する。また、検査対象部位54に表面欠陥があ
る場合には、欠陥部では照明光が散乱するため、欠陥部
に対向する受光用光ファイバ3端部に入射する反射光の
強度が低下する。従って、後述のように、回転軸5を回
転させて検出端1により検査対象部位54をバルブシー
ト全周にわたって走査することにより検査対象部位54
上の表面欠陥の有無を検出することができる。
【0028】なお、照明用光ファイバ2は、表面欠陥部
が陰影となって鮮明に現れるように検査対象面54に所
定の角度で斜め方向から均一に照明光を供給するように
配向されている。また、図1に示すように、照明用光フ
ァイバ2と受光用光ファイバ3とは、ホルダ4から所定
距離離れた部分で分岐して、それぞれ独立した光ファイ
バ束を形成して後述の照明装置30と光量検出装置10
とにそれぞれ接続されている。
【0029】図4は、各検出端1からの照明用光ファイ
バ2が接続される照明装置30の構成をを示している。
照明装置30は、検出端1からの各照明用光ファイバ2
を、その端面を一定の方向に向けて固定保持する照明用
光ファイバホルダ31と、各照明用光ファイバ2の端面
に垂直に照明光が入射するように配置された高輝度ラン
プ等の光源32を備えており、光源32からの照明光は
各照明用光ファイバを介して検出端1から均等にバルブ
シートの検査対象部位54に配分される。
【0030】図5は、各検出端1からの受光用光ファイ
バ3が接続される光量検出装置10の構成を示す図であ
る。本実施例では、光量検出装置10は図5に示すよう
に各受光用光ファイバ3の端部(出力端)を一定方向に
向けて所定位置に一列に保持する受光用光ファイバホル
ダ12と、CCDラインセンサ11及び受光用光ファイ
バ3の各出力端の像をCCDラインセンサ11上に結像
させるための結像レンズ17とが備えられている。
【0031】CCDラインセンサは11は、入射した光
の強度に応じた電圧信号を発生する電荷結合素子(char
ge coupled device)を一列に配列したセンサであり、各
受光用光ファイバ3の出力端の像は、結像レンズ17に
よりラインセンサ11の対応する素子上に結像するよう
になっている。ラインセンサ11の各素子からの出力信
号はケーブル15を介して欠陥検出装置20に送られ、
装置内の比較回路により、予め設定されたしきい値と比
較される。
【0032】前述のように、受光用光ファイバ3の検出
端側端部に入射する反射光の強度は受光用光ファイバ端
部が表面欠陥部に対向すると低下するため、表面欠陥部
に対向する受光用光ファイバ出力端からの光を受けるラ
インセンサ11素子の出力電圧は低下する。このため、
上記しきい値を適宜設定することにより表面欠陥の有無
を検出することができる。すなわち、回転軸5により検
出端1を検査対象部位54の内周面に沿って移動させる
と、表面欠陥がない場合にはラインセンサ11の素子の
出力電圧は高いレベルで安定しており変化しない。しか
し、検査対象部位に表面欠陥が存在すると、検出端1が
表面欠陥部を通過するときに欠陥部に対向する受光用光
ファイバの光を受ける素子の出力電圧はしきい値より低
くなる。
【0033】このため、検出端1で検査対象部位54の
内周面を走査している間のラインセンサ11各素子の出
力電圧の変化を監視することにより検査対象部位54の
表面欠陥の有無を正確に検出することができる。そして
表面欠陥が検出されたワークは、検査工程から取り出さ
れ原材料として再生される。また、表面欠陥が検出され
ないワークは次工程に供給される。
【0034】本実施例では、欠陥検出装置20は、走査
中にラインセンサ11の各素子のいずれかの出力電圧が
しきい値より低下した場合には警告灯の点灯等により操
作者に報知する。本実施例によれば、1つのバルブシー
トの検査は、回転軸5をバルブシートの所定位置にセッ
トしてバルブシート内周面を検出端1で走査するだけで
完了し、1つのバルブシートの検査を1工程で終了する
ことができるため、バルブシートの検査面を複数の領域
に分割して各領域毎に撮像、画像処理、判定等の操作を
行う場合に較べて大幅に検査時間を短縮することが可能
となる。
【0035】なお、上記実施例では走査方向に直角に受
光用光ファイバ3と照明用光ファイバ2とを配列した検
出端1によりバルブシート内周面を走査することにより
画像処理を行わずに欠陥検出を行っているが、内周面を
走査する代わりに、後述の図13、図14に示すような
検出端を使用してバルブシート内周面の全周を同時に撮
像して画像処理することにより、1つのバルブシートの
検査を1工程で終了するようにしても同様に検査時間の
短縮を図ることが可能である。
【0036】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
上述の実施例では、バルブシートの検査対象部位は円錐
状をなす単一の傾斜面であった。これに対し、本実施例
は図6に示すように複数の傾斜が異なる検査対象面5
4、55、56を有するバルブシートの検査等に特に有
効な表面欠陥検出方法及び装置を示している。
【0037】本実施例においても、装置の全体構成は図
1に示したものと同様であり、回転軸5により検出端1
を移動させてバルブシート内周面の走査を行い、検査対
象部位の表面欠陥を検出する。図7は本実施例に使用す
る検出端1の詳細を示す図である。図7において、検出
端1の端面7は、それぞれ検査対象面54、55、56
に正対するように互いに角度を持った面7a、7b、7
cから構成されており、照明用光ファイバ2と受光用光
ファイバ3とがそれぞれの面7aから7cに配列されて
いる。
【0038】本実施例においても、前述の実施例と同様
に照明装置30から受光用光ファイバ2を介して各検査
対象面に照明光を供給し、各検査対象面からの反射光を
受光用光ファイバ3で受光することにより表面欠陥の有
無を検出する。しかし、本実施例のように互いに角度を
なす複数の検査対象面をこの方法で検査使用とすると、
他の検査対象面における反射光が隣接する検査対象面に
対向する受光用光ファイバにまで入射することになり、
表面欠陥の検出精度が低下する場合がある。
【0039】すなわち、各検査対象面はそれぞれ傾斜が
異なっているため、対応する照明用光ファイバ3からそ
れぞれの検査対象面に供給された照明光は、それぞれの
検査対象面の傾斜に応じた方向に反射することになる。
このため、例えば、図7において、検出端1の面7b上
の照明用光ファイバ2bから照射され、検査対象面55
で反射した光の一部が検出端1の隣接した面7cの受光
用光ファイバ3cにも入射することになる。このため、
面7cの受光用光ファイバ3cは表面欠陥部を通過した
場合でも受光する光強度の低下が少なくなり受光用光フ
ァイバ3cにおける欠陥検出精度が低下することにな
る。
【0040】本実施例では、後述するように、各照明用
光ファイバから検査対象面に異なる周波数の光を供給す
るとともに、各受光用光ファイバに入射する反射光のう
ち、対向する検査対象面に照射される照明光の周波数に
等しい周波数の光の強度を検出して欠陥の有無を判定す
ることにより上記の問題を解決している。これにより、
各照明用光ファイバから、検査対象面の領域毎に異なる
周波数の照明光が供給されるため、他の検査対象面から
の反射光の影響が排除され、欠陥検出精度を向上させる
ことができる。
【0041】図8は本実施例に使用する照明装置30の
詳細を示す。図8において、31は検出端1からの各照
明用光ファイバ2を、その端面を一定の方向に向けて一
列に固定保持する照明用光ファイバホルダ、32は高輝
度ランプ等の光源を示す。また、33は各照明用光ファ
イバにそれぞれ異なる周波数の透過光を供給するための
フィルタアレイ、34、35は光源32からの照明光を
各照明用光ファイバ端面に集光するための集光レンズで
ある。
【0042】図9は図8のフイルタアレイ33を示す。
フィルタアレイ33は、各照明用光ファイバ端面に対応
する位置に、それぞれ透過周波数のことなる光学フィル
タ33a、33b、……を備えている。このため、集光
レンズ34、35から供給される照明光は、各光学フィ
ルタ33a、33b、……を通過して各照明用光ファイ
バの端部にはそれぞれ互いに異なる周波数の光のみが入
射するようになっている。これにより、各検査対象面に
は照明用光ファイバ毎に異なる周波数の照明光が照射さ
れることになる。
【0043】次に、図10に本実施例に使用する光量検
出装置10の詳細を示す。本実施例の光量検出装置10
は、前述の実施例の光量検出装置(図5)と同様に、各
受光用光ファイバの出力端を所定位置に一列に保持する
受光用光ファイバホルダ12と、CCDラインセンサ1
1及び結像レンズ17とが備えている。また、各受光用
光ファイバの出力端と結像レンズ17との間には、図9
と同様な構成のフィルタアレイ14が設けられている。
フィルタアレイ14には、各受光用光ファイバ出力端に
対応する位置にそれぞれの受光用光ファイバ検出端が対
向する検査対象面領域に照射される照明光の周波数と等
しい周波数の光のみを透過する光学フィルタを備えてい
る。従って各受光用光ファイバ検出端からCCDライン
センサ11には、それぞれの受光用光ファイバ検出端に
照射された照明光の反射光のみが入射することになる。
【0044】本実施例においても、CCDラインセンサ
11の出力は、図5と同様の欠陥検出装置20に導か
れ、前述の実施例と同様の方法で欠陥検出が行われる。
そして表面欠陥が検出されたワークは、検査工程から取
り出され原材料として再生される。また、表面欠陥が検
出されないワークは次工程に供給される。本実施例によ
れば、各照明用光ファイバ毎に異なる周波数の照明光を
検査対象面に照射し、各受光用光ファイバ検出端に入力
する反射光のうち、各受光用光ファイバが対向する検査
対象領域に照射される照明光の周波数に等しい周波数の
光の強度のみを検出するようにしたことにより、検査面
の他の部分からの反射光の影響を排除して表面欠陥検出
精度を向上させることが可能となる。
【0045】なお、本実施例では図8と図10とに示す
ように、照明装置30と光量検出装置10とにフィルタ
アレイを組み込んでいるが、図11に示すように、検出
端1のそれぞれ対応する照明用光ファイバと受光用光フ
ァイバとの端部を一組として、それぞれの組毎に異なる
透過周波数を有する光学フィルタ33a、33b、…を
検出端1の面7に装着するようにしてもよい。この場合
には照明装置30と光量検出装置10とには図8、図1
0のフィルタアレイ33、14を設ける必要がなく、図
4、図5と同様の構成とすることが可能となり装置が簡
略化される利点がある。
【0046】また、本実施例では、各照明用光ファイバ
と受光用光ファイバ毎に照明光及び検出する反射光の周
波数を変えているが、例えば小径の光ファイバを使用し
てそれぞれ照明用光ファイバや受光用光ファイバを密集
して配列するような場合には、複数の照明用光ファイバ
と受光用光ファイバとを1つのグループとして各光ファ
イバグループ毎に周波数を変えるようにしてもよい。
【0047】また、本実施例では検査対象部位が傾斜が
異なる複数の面で構成される場合に、隣接する面からの
反射光により表面欠陥検出精度が低下する問題について
説明したが、図2のように検査対象部位が単一の面で構
成される場合にも同様な問題が生じ得る。すなわち、図
3のように検出端1に多数の照明用光ファイバを配列し
た場合、受光用光ファイバには対向する検査対象領域以
外からの反射光が入射してしまい欠陥検出精度が低下す
るおそれがある。従って図2、図3の実施例において
も、本実施例のように各照明用光ファイバ毎に照明光の
周波数を変え、該当する周波数の反射光強度のみを検出
するようにすれば、さらに表面欠陥検出精度を向上させ
ることができる。
【0048】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。上述の実施例は、いずれも1度に一つの検査対象
部位(バルブシート)の検査を行い、順次全部の検査対
象部位について同一の検査を繰り返しているため、1つ
の製品の検査対象部位の数が増大するとそれに応じて検
査に要する時間が増大する問題がある。以下に説明する
実施例では、1度に複数の検査対象部位を同時に検査す
ることにより検査に要する時間を短縮し、この問題を解
決している。
【0049】図12は、本実施例の検査装置の全体を示
す図である。図12において、50は図1に示したと同
様なエンジンシリンダヘッド(ワーク)、51、52は
シリンダヘッド上に加工されたそれぞれ吸気弁用と排気
弁用のバルブシートを示す。図12にその全体を1で示
すのは、各バルブシート部の欠陥を検出する検出端、2
は検査対象部位に照明光を供給する照明用光ファイバ、
3は受光用光ファイバを示す。照明用光ファイバ2と受
光用光ファイバ3とは、検出端1の部分では、後述のよ
うに一体に束ねられているが、検出端1から離れた部分
では互いに分岐して独立しており、各検出端に接続され
た照明用光ファイバ2は照明装置30に、また、各検出
端に接続された受光用光ファイバ3はその全部が後述す
る光量検出装置10に接続されている。光量検出装置1
0の出力は欠陥検出装置20に供給される。また、25
は欠陥検出装置20に接続されたモニタである。図13
は検出端1の外観を、図14は検出端1の軸線に沿った
断面を示している。本実施例では、各バルブシートの、
図2に示した検査対象部位54を検査するために、図1
3、図14に示した形状の検出端1を使用し、16個所
のバルブシートを吸気弁用バルブシート51と排気弁用
バルブシート52とに分けて、それぞれ8個所ずつを1
回で検査を行っており、合計8個の検出端を使用してい
る。
【0050】図13、図14において、4は照明用光フ
ァイバ2と受光用光ファイバ3とを束ねてそれぞれ定位
置に保持するためのホルダ、41はホルダ4から軸線方
向に延設されたガイドを示す。図15は、図14のV−
V線に沿った光ファイバ束の断面を示す。図15に示す
ように、照明用光ファイバ2は、受光用光ファイバ束3
の周囲を囲むようにホルダ4により束ねられている。ま
た、ホルダ4内では、照明用光ファイバ束2と受光用光
ファイバ束3とはそれぞれ円錐状に拡げられて、検査対
象部位に対向する端面では、受光用光ファイバ3の端部
と照明用光ファイバ2の端部はそれぞれ所定の方向を指
向して円環状に露出するようにホルダ4に固定されてい
る。
【0051】欠陥検出時にはホルダ4は、図14に示す
ようにガイド41を吸気弁または排気弁のバルブステム
ガイド58に挿入して、ホルダ4の端面がシリンダヘッ
ド50の上面に当接した状態になるようにバルブシート
部51または52に取り付けられる。これにより、ホル
ダ4はバルブステムガイド58とシリンダヘッド50上
面とにより位置決めされるため、照明用光ファイバ2端
面と受光用光ファイバ3端面とがバルブシートの検査対
象部位54と一定の相対位置関係を維持するようにホル
ダ4をバルブシート部に取り付けることが容易となる。
受光用光ファイバ3は、上記のようにホルダ4をバルブ
シート部に位置決めしたときに受光用光ファイバ3の端
面が所定の間隙をおいて検査対象面54の全領域に正対
するように配向されている。また、照明用光ファイバ2
は、表面欠陥部が陰影となって鮮明に現れるように検査
対象面54に所定の角度で斜め方向から均一に照明光を
供給するように配向されている。
【0052】また、図14に示すように、照明用光ファ
イバ2と受光用光ファイバ3とは、ホルダ4から所定距
離離れた部分で分岐して、それぞれ独立した光ファイバ
束を形成して照明装置30と光量検出装置10とにそれ
ぞれ接続されている。図16は、各検出端1からの照明
用光ファイバ2が接続される照明装置30の構成をを示
している。照明装置30は、各検出端1からの照明用光
ファイバ2を、その端面を一定の方向に向けて固定保持
する照明用光ファイバホルダ31と、各照明用光ファイ
バ2の端面に垂直に照明光が入射するように配置された
高輝度ランプ等の光源32を備えており、光源32から
の照明光は各照明用光ファイバを介して均等にバルブシ
ートの検査対象部位54に配分される。
【0053】図17は、各検出端1からの受光用光ファ
イバ3が接続される光量検出装置10の構成を示す図で
ある。本実施例では、光量検出装置10は、各検出端1
からの受光用光ファイバ3の端部を一定方向に向けて所
定位置に固定保持する受光用光ファイバホルダ12と、
ホルダ12に保持された各受光用光ファイバ3端部の全
体を撮影するITVカメラ13とを備えている。
【0054】各検査対象部位の表面欠陥検出精度を向上
させるため、各検出端からの受光用光ファイバ3の端部
は、ホルダ12上にできるだけ間隔を詰めて配置され、
ITVカメラ13の撮影倍率は、これらの受光用光ファ
イバ端部の全体を一度に撮影できる範囲で最大限に設定
される。図18は、光量検出装置10のITVカメラ1
3で撮影した画像上での、各検出端の光ファイバ3端部
の配列を示している。本実施例では、8つの検出端から
の受光用光ファイバ3端部をできるだけ高倍率で同時に
撮影する必要があるため、ホルダ12上で各検出端から
の受光用光ファイバ3端部を図18に示すように配列
し、ITVカメラ13の視野を有効に利用できるように
している。
【0055】また、図17に示すように、光量検出装置
10はケーブル15を介して欠陥検出装置20に接続さ
れ、ITVカメラ13で撮影された画像信号は、欠陥検
出装置20内で画像処理される。すなわち、画像信号は
欠陥検出装置20内で複数の画素に分割され、各画素の
明度を示すアナログ信号は、AD変換器により多階調レ
ベル(例えば256階調)のディジタル画像信号に変換
される。この画素毎のディジタル画像信号は、更に適当
なしきい値を用いて2値化され、得られた2値化画像は
欠陥検出装置20内のフレームメモリに格納される。
【0056】また、欠陥検出装置20はケーブル15を
介してモニタ25に接続され、欠陥検出装置20のフレ
ームメモリに格納された上記2値化画像は、必要に応じ
てモニタ25に表示させることができる。前述のよう
に、図14において照明用光ファイバ2からバルブシー
トの検査対象面54に斜め方向から均一な照明光が供給
されると、検査対象面上の表面欠陥部では、反射光が散
乱するため表面欠陥部に正対した光ファイバ3に入射す
る反射光の強度が低下する。このため、光量検出装置1
0のホルダ12上に固定された側の受光用光ファイバ3
端部では、上記表面欠陥部に正対した光ファイバの端部
のみが他の光ファイバ端部に較べて明るさが低下する。
図19は、このときの光量検出装置10側の受光用光フ
ァイバ3端部の状態を示している。図19にAからCで
示すのは、表面欠陥部に正対した光ファイバの端部であ
り、それぞれ他の光ファイバ端部より暗くなっている。
従って、欠陥検出装置20における前述の2値化処理の
際のしきい値を適当な値に設定することにより、各検出
端からの受光用光ファイバ3端部の画像に上記明度の低
い光ファイバ端部が存在するか否かを容易に判定するこ
とができるため、各検査対象部位における表面欠陥の有
無を同時に判定することが可能となる。そして表面欠陥
が検出されたワークは、検査工程から取り出され原材料
として再生される。また、表面欠陥が検出されないワー
クは次工程に供給される。
【0057】本実施例のシリンダヘッドでは、各バルブ
シートの直径は約30ミリメータであり、バルブシート
の環状の検査対象部位54の面積は1つ当たり約220
平方ミリメータになる。また、本実施例では一本の直径
が0.3ミリメータの光ファイバを受光用光ファイバに
使用しているため、1つの検査対象部位54の全面積を
洩れなく検査するために約3000本の光ファイバから
なる光ファイバ束を受光用光ファイバ3として使用して
いる。
【0058】また、本実施例で使用する欠陥検出装置2
0は512×512画素のフレームメモリを使用してい
る。従って、図18に示すように3段×3列の配置で8
つの検出端からの受光用光ファイバ端を画像上に配列し
た場合には、1つの検出端からの受光用光ファイバ端部
(約3000本の光ファイバで構成される)には全体の
約1/9の画素数(約29000画素)が使用される。
このため、一本の光ファイバ端部(直径0.3ミリ)は
画像上、約9画素(29000/3000)で表示さ
れ、1画素が表示する検査対象部位の範囲(すなわち欠
陥検出精度)は、概略0.1ミリ×0.1ミリとなる。
一般に、バルブシート部に生じやすいブローホール等の
表面欠陥は直径0.3ミリから1ミリ程度の大きさであ
るため、本実施例の検出装置によれば、高い精度で表面
欠陥を検出することが可能になる。
【0059】さらに、本実施例によれば、可撓性のある
照明用光ファイバと受光用光ファイバとを用いて、検出
端と光量検出装置や照明装置とを接続しているため、ワ
ークの形状や検査対象部位の位置にかかわらず容易に検
出端を検査対象部位にセットすることができる。また、
検出端では照明用光ファイバと受光用光ファイバとを一
体に束ねて固定しているため、検査対象部位の形状に合
わせてホルダ4内で予め最適な照明、受光の角度を設定
しておけば、検査対象部位に検出端をセットするだけで
常に最適な照明、受光の角度を得ることができる。この
ため、検査準備のための調整に要する時間が大幅に短縮
されるとともに、検出ミスを低減して高精度の検出を行
うことができる。
【0060】また、本実施例によれば、検査対象部位を
直接撮影して画像処理するのではなく、検査対象部位の
反射光を受光用光ファイバで1か所に集めて、受光用光
ファイバ端部を撮影するようにしたため、従来のように
ITVカメラの解像力や欠陥検出装置のフレームメモリ
画素数等に制限されることなく、広い範囲に散在する小
さな面積の複数検査対象部位の撮影と画像処理とを一度
に行うことが可能となる。しかも本実施例によれば、一
つの検査対象部位を数回に分けて撮影、画像処理を繰り
返す必要がなく、複数の検査対象部位について同時に撮
影、画像処理の走査をおこなうことが可能となるため、
従来画像処理による欠陥検出法を適用することが実際上
困難であったような検査対象についても画像処理による
欠陥検出を適用することが可能となり、検査精度の向上
と検査時間の短縮とを同時に達成することができる。
【0061】例えば、上述のバルブシートの検査に例を
とれば、従来の方法で画像処理による欠陥検出を行おう
とした場合には、バルブシート毎に検出端をセットし、
1度に1つのバルブシートの一部分ずつ撮影、画像処理
等の操作を行い、全部のバルブシートについてこれらの
操作を繰り返す必要がある。このため、1つのシリンダ
ヘッドの検査のためには上記撮影、画像処理の操作をバ
ルブシートの数の数倍の回数繰り返す必要があり、全体
の検査時間が極めて長くなることから実際上画像処理に
よる欠陥検出を適用することは困難であった。これに対
して、本実施例によれば、1度に8つのバルブシート全
体の撮影、画像処理等の操作を同時に行うことができ、
1つのシリンダヘッドの検査を2回の撮影で完了するこ
とができるため、従来困難であった画像処理による欠陥
検出を容易に行うことが可能となっている。
【0062】更に、上述のように画像処理を欠陥検出に
適用することにより、欠陥検出を自動化することが可能
となるのはもちろん、モニタ画面による目視検査の場合
でも検査者の個人差を排除して正確な検査を行うことが
可能となる。なお、本実施例においても、図7から図1
1の実施例のように各検査領域での照明光及び検出する
反射光の周波数を変えることにより、他の検査領域から
の反射光の影響を防止し、更に欠陥検出精度を向上させ
ることが可能である。
【0063】
【発明の効果】各請求項に記載の、本発明によれば、上
述のように広い範囲に散在する複数の検査対象部位の検
査を短時間で精度良く行うことができるため、検査精度
の向上と検査時間の短縮とを同時に達成することが可能
となる共通の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明する図である。
【図2】図1の実施例のバルブシート部の検査対象部位
形状を示す図である。
【図3】図1の実施例の検出端の外観を示す斜視図であ
る。
【図4】図1の実施例の照明装置の構成を示す図であ
る。
【図5】図1の実施例の光量検出装置の構成を示す図で
ある。
【図6】図2とは異なるバルブシート部の検査対象部位
形状を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例に使用する検出端の外観
を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に使用する照明装置の構
成を示す図である。
【図9】図8の照明装置に使用するフィルタアレイを示
す図である。
【図10】本発明の第2の実施例に使用する光量検出装
置の構成を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例の検出端の、図7とは
別の構成例を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施例を説明する図である。
【図13】図12の実施例の検出端の外観を示す斜視図
である。
【図14】図3の検出端の軸線に沿った断面図である。
【図15】光ファイバ束の配列を示す、図14のV−V
線に沿った断面図である。
【図16】図12の実施例の照明装置の構成を示す図で
ある。
【図17】図12の実施例の光量検出装置の構成を示す
図である。
【図18】光量検出装置における、各検出端からの受光
用光ファイバ端部の撮像用の配列を示す図である。
【図19】受光用光ファイバ端面に現れる検査対象部位
の表面欠陥の状態を説明する図である。
【符号の説明】
1…検出端 2…照明用光ファイバ 3…受光用光ファイバ 4…ホルダ 10…光量検出装置 20…欠陥検出装置 30…照明装置 14、33…フィルタアレイ 50…エンジンシリンダヘッド 54、55、56…バルブシート検査対象部位

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数の照明用光ファイバと受光
    用光ファイバとの一端を一体に束ねて検出端を形成し、
    該検出端を検査対象部位に近接対向させ、 前記それぞれの照明用光ファイバの検出端の反対側の端
    部を光源に接続して、該それぞれの照明用光ファイバを
    介して前記検出端から検査対象部位に照明光を供給し、 各受光用光ファイバの検出端の反対側の端部を光量検出
    手段に接続し、 前記検査対象部位における反射光を、それぞれ対向する
    受光用光ファイバの検出端側端面で受光し、 各受光用光ファイバが受光した前記反射光の強度を前記
    光量検出手段により判定することにより、各受光用光フ
    ァイバの検出端側端面が対向する検査対象部位表面の欠
    陥の有無を判定する表面欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 前記検査対象部位を複数の領域に分割
    し、各領域に対向する前記照明用光ファイバを介してそ
    れぞれの領域毎に異なる周波数の照明光を供給し、 前記光量検出手段は前記各受光用光ファイバが受光した
    反射光のうち、それぞれの受光用光ファイバが対向する
    領域に供給される照明光の周波数の反射光の強度を判定
    するようにした請求項1に記載の表面欠陥検出方法。
  3. 【請求項3】 前記検出端を2つ以上形成し、それぞれ
    の検出端を異なる検査対象部位に同時に近接して対向配
    置し、 前記それぞれの検出端からの受光用光ファイバを一つの
    光量検出手段に導き、各受光用光ファイバが受光した反
    射光の強度を同時に判定することにより、複数の検査対
    象部位の表面欠陥の有無を同時に判定する請求項1又は
    2に記載の表面欠陥検出方法。
  4. 【請求項4】 それぞれ複数の照明用光ファイバと受光
    用光ファイバとの一端を一体に束ねて形成した、検査対
    象部位に近接して対向配置される検出端と、 前記各照明用光ファイバの前記検出端の反対側の一端が
    接続され、該照明用光ファイバを介して前記検出端から
    検査対象部位に照明光を供給する光源と、 前記各受光用光ファイバの前記検出端の反対側の一端が
    接続され、前記受光用光ファイバの前記検出端が受光し
    た反射光の強度を検出する光量検出手段と、前記光量検
    出手段の検出した光強度に基づいて、各受光用光ファイ
    バの前記検出端が対向する検査対象部位表面の欠陥の有
    無を判定する欠陥検出手段、とを備えた表面欠陥検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記検査対象部位は複数の領域に分割さ
    れ、前記光源は前記各領域に対向する照明用光ファイバ
    を介してそれぞれの領域毎に異なる周波数の照明光を供
    給する手段を備え、前記光量検出手段は、前記各受光用
    光ファイバが受光した反射光のうち、それぞれの受光用
    光ファイバが対向する領域に供給される照明光の周波数
    に等しい周波数の反射光の強度を検出する請求項4に記
    載の表面欠陥検出装置。
  6. 【請求項6】 複数の前記検出端、それぞれの検出端か
    らの受光用光ファイバが接続される単一の前記光量検出
    手段とを備え、前記それぞれの検出端は異なる検査対象
    部位に同時に近接して対向配置され、前記光量検出手段
    は全部の検出端の前記受光用光ファイバが受光した反射
    光の強度を同時に検出し、前記欠陥検出手段は前記光量
    検出手段の検出した光強度に基づいて、各受光用光ファ
    イバの検出端が対向する各検査部位表面の欠陥の有無を
    同時に判定する請求項4または5に記載の表面欠陥検出
    装置。
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