JPH07186578A - 情報担持体とその真偽判定方法及び真偽判定装置 - Google Patents

情報担持体とその真偽判定方法及び真偽判定装置

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JPH07186578A
JPH07186578A JP5328635A JP32863593A JPH07186578A JP H07186578 A JPH07186578 A JP H07186578A JP 5328635 A JP5328635 A JP 5328635A JP 32863593 A JP32863593 A JP 32863593A JP H07186578 A JPH07186578 A JP H07186578A
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JP
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pattern
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recording layer
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acid
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Application number
JP5328635A
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English (en)
Inventor
Takao Kondo
貴夫 近藤
Masahiko Wakana
正彦 若菜
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽造、変造等を十分に防止することができる
情報担持体とその真偽判定方法及び真偽判定装置を提供
すること。 【構成】 少なくとも表面が赤外線を反射する基体2上
に樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質
とを主成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線の透
過、吸収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料から
なる記録層3を設ける。また、この記録層3上に赤外線
を吸収するインキからなる情報パターン4を設けて情報
担持体とする。そして、上記記録層3に情報パターン4
と重なる補助パターン6を書込み、この補助パターンと
情報パターンとを重ねて得られるパターンが上記情報パ
ターン4と不一致であるときは真とし、一致するときは
偽として判定することにより情報担持体の真偽を容易に
判定できるため、その偽造、変造等を十分に防止するこ
とが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報担持体とその真偽
判定方法及び真偽判定装置に係り、特に、偽造、変造等
を十分に防止できるようにした情報担持体とその真偽判
定方法及び真偽判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーコピー機の普及に伴い、株
券、債券、小切手、通帳、宝くじ等の証券類についてこ
れを偽造する事件が多発している。
【0003】一方、会社、学校、銀行、病院等で広く利
用されている身分証カード、銀行カード、診察カード、
会員証カード等の固有情報記入欄を有する情報担持カー
ドにおいても、その固有情報記入欄を改ざん、変造して
悪用する事件が多発している。
【0004】そこで、従来においてはこれらの偽造、変
造等の防止を図るために、カーボンブラックやロイコ染
料等の赤外線吸収物質を含有する印刷インキを用い、上
記証券類や情報担持カードの任意部位に赤外線読取装置
にて機械読取可能な情報パターンを設ける方法が採られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記カ
ーボンブラックやロイコ染料等の赤外線吸収物質は可視
領域においても光吸収性を有しているため、上記情報パ
ターンは赤外線読取装置にて機械読取りされると共に肉
眼でもその存在が判読され易く、依然として上記偽造や
変造等を有効に防止する手段としては不十分であった。
【0006】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、その課題とするところは、偽造、変造等
を十分に防止することができる情報担持体とその真偽判
定方法及び真偽判定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
発明に係る情報担持体は、少なくとも表面が赤外線を反
射する基体と、この基体上に設けられ樹脂母材とこの樹
脂母材に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度
に依存して可視光線及び赤外線の透過、吸収若しくは散
乱が可逆的に変化する記録材料からなる記録層と、この
記録層上に設けられ赤外線を吸収するインキからなる情
報パターンとを具備したことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係る発明は、請求項1記
載の発明に係る情報担持体を前提とし、上記インキがF
2+及び/又はCu2+を含有しかつ五二酸化リンを主成
分とするリン酸塩系白色結晶粉末材料を顔料とする白イ
ンキにより構成されており、かつ、赤外線を反射する基
体が白色系材料により構成構成されていることを特徴と
する。
【0009】更に、請求項3に係る発明は、請求項1記
載の発明に係る情報担持体を前提とし、少なくとも表面
が赤外線を吸収する基体と、この基体上に設けられ樹脂
母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質とを主
成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線の透過、吸
収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料からなる記
録層と、この記録層上に設けられ赤外線を反射するイン
キからなる情報パターンとを具備したことを特徴とす
る。
【0010】また、請求項4に係る発明は、請求項1又
は3記載の発明に係る情報担持体を前提とし、上記情報
パターンがカルラコードにより構成されていることを特
徴とする。
【0011】更に、請求項5に係る発明は、請求項1又
は3記載の情報担持体の真偽を判定する真偽判定方法を
前提とし、上記情報担持体の記録層に情報パターンと重
なる補助パターンを書込み、この補助パターンと上記情
報パターンとを重ねて得られるパターンが上記情報パタ
ーンと不一致であるときは真とし、一致するときは偽と
して判定することを特徴とする。
【0012】更に、請求項6に係る発明は、請求項1又
は3記載の情報担持体の真偽を判定する真偽判定装置を
前提とし、上記情報担持体の情報パターンを読取る第1
の読取部と、上記情報担持体の記録層に上記情報パター
ンと重なる補助パターンを書込む書込部と、その補助パ
ターン及び上記情報パターンを重ねて読取る第2の読取
部と、この第2の読取部で読取られたパターンが上記第
1の読取部で読取られたパターンと不一致であるときは
真とし、一致するときは偽として判定する判定部と、判
定後に上記記録層の補助パターンを消去する消去部とを
具備したことを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1に係る発明によれば、少なくとも表面
が赤外線を反射する基体と、この基体上に設けられ樹脂
母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質とを主
成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線の透過、吸
収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料からなる記
録層と、この記録層上に設けられ赤外線を吸収するイン
キからなる情報パターンとを具備しているため、上記基
体と情報パターンの赤外線に対する反射及び吸収のコン
トラストにより情報パターンを赤外線読取装置により容
易に読取ることができると共に、上記記録層に書込んだ
情報も同様に読取ることができ、特に、記録層に書込む
情報により情報担持体の真偽を判定することが可能とな
り、その偽造、変造等を十分に防止することが可能とな
る。
【0014】請求項2に係る発明によれば、上記インキ
がFe2+及び/又はCu2+を含有しかつ五二酸化リンを
主成分とするリン酸塩系白色結晶粉末材料を顔料とする
白インキにより構成されているためこの白インキの優れ
た赤外線吸収能力により情報パターンの層厚を薄く設定
できると共に、赤外線を反射する基体も白色系材料によ
り構成されているため白色系の情報パターンとの組合わ
せにより上記情報パターンを肉眼で視認し難くすること
が可能となる。
【0015】また、請求項3に係る発明によれば、少な
くとも表面が赤外線を吸収する基体と、この基体上に設
けられ樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子
物質とを主成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線
の透過、吸収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料
からなる記録層と、この記録層上に設けられ赤外線を反
射するインキからなる情報パターンとを具備しているた
め、上記基体と情報パターンの赤外線に対する吸収及び
反射のコントラストが請求項1に係る発明と逆である
が、請求項1記載の発明に係る情報担持体と同様に情報
パターン及び記録層に書込む情報を赤外線読取装置によ
り容易に読取ることができると共に、その記録層に書込
む情報により情報担持体の真偽を判定することが可能と
なる。
【0016】請求項4に係る発明によれば、上記情報パ
ターンがカルラコードにより構成されているため各種の
情報を担持させることができると共に、記録層に書込む
情報として上記情報パターンと重なるカルラコードから
なる補助パターンを書込むことによりカルラコード用の
読取装置を用いて真偽の判定を簡便に行うことが可能と
なる。
【0017】請求項5に係る発明によれば、上記情報担
持体の記録層に情報パターンと重なる補助パターンを書
込み、この補助パターンと上記情報パターンとを重ねて
得られるパターンが上記情報パターンと不一致であると
きは真とし、一致するときは偽として判定するため、情
報担持体の真偽を容易に判定することが可能となり、そ
の偽造、変造を十分に防止することが可能となる。
【0018】また、請求項6に係る発明によれば、上記
情報担持体の情報パターンを読取る第1の読取部と、上
記情報担持体の記録層に上記情報パターンと重なる補助
パターンを書込む書込部と、その補助パターン及び上記
情報パターンを重ねて読取る第2の読取部と、この第2
の読取部で読取られたパターンが上記第1の読取部で読
取られたパターンと不一致であるときは真とし、一致す
るときは偽として判定する判定部と、判定後に上記記録
層の補助パターンを消去する消去部とを具備しているた
め、情報担持体の真偽を機械的に容易に判定することが
可能となり、かつ、判定後に記録層の上記補助パターン
を消去することにより記録層の存在自体も知られること
がなく情報担持体の偽造、変造等を十分に防止すること
が可能となる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基いて
詳述する。
【0020】図1ないし図2に示すように、情報担持体
として例示した本実施例の情報担持カード1は少なくと
も表面が赤外線を反射する基体2と、この基体2上に設
けられ樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子
物質とを主成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線
の透過、吸収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料
からなる記録層3と、この記録層3上に設けられ赤外線
を吸収するインキからなる情報パターン4とでその主要
部が構成されている。
【0021】尚、この情報担持カード1の適用対象とし
ては、運転免許証等の各種身分証明書、定期券、IDカ
ード、クレジットカード,キャッシュカード、ギフトカ
ード等のプラスチックカード、テレホンカードに代表さ
れるプリペイドカードといった金券に変わる証券関連商
品が挙げられる。
【0022】上記基体2としては、カードとして使用に
耐え得る材料、例えば合成紙、ポリ塩化ビニル或いはポ
リエチレンテレフタレート(PET)等が適用できる。
そして、上記基体2を白色系にするには酸化チタン等の
白色系赤外反射材料が塗り込まれたペースト塩ビや合成
紙等が挙げられ、白色系に限らない場合には上記基体の
表面に赤外線を反射させるアルミニウム(Al)、スズ
(Sn)等の蒸着膜からなる反射層5を設ける。尚、上
記記録層3は、基体2上若しくは反射層5上に積層され
ている。
【0023】また、上記記録層3は室温近傍の特定温度
0 より高い温度に2つの状態転移温度T1 、T2 (但
しT1 <T2 )を有しており、記録層3をT2 以上に加
熱しかつ保持した後にT0 以下に冷却すると白濁しその
散乱状態が増大して最大遮光状態となる一方、この白濁
状態にある記録層3をT1 以上T2 未満に加熱しかつ保
持した後にT0 以下に冷却するとその光散乱性が減少し
て透明状態となる。このように温度条件により白濁状態
と透明状態すなわち可視光線及び赤外線の透過、吸収若
しくは散乱を可逆的に変化させることが可能なため補助
パターンの書込み若しくは消去が可能である。また、上
記記録層3においては、サーマルヘッドの発熱素子で比
較的高温に加熱する場合も必要な熱エネルギは0.3m
J/dot程度の低エネルギーでよいため、情報パター
ンの変色等を伴うことなく赤外線透過率の大きい部位と
小さい部位とを形成して補助パターンとすることができ
る。
【0024】次に、上記記録層の一部を構成する有機低
分子物質としては、融点30〜200℃程度のものが好
ましく、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカ
ン酸、バルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、アラキン酸、オレイン酸、エイコン酸、ヘ
ンニイコン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ペンタイタ
コン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、ノ
ナコサン酸、メリシン酸、2−ヘキサデカン酸、トラン
ス−3−ヘキサデカン酸、2−ヘプタデセン酸、トラン
ス−2−オクタデセン酸、シス−2−オクタデカン酸、
トランス−4−オクタデセン酸、シス−6−オクタデセ
ン酸、エライジン酸、バセニン酸、トランス−コンドイ
ン酸、ニルカ酸、ブラシン酸、セラコレイン酸、トラン
ス−8−,−トランス−10−オクタデカジエン酸、リ
ノエライジン酸、o−エレオステアリン酸、β−エレオ
ステアリン酸、ブソエレオステアリン酸、12,2−o
−ヘンエイコサジエン等の高級脂肪酸が適用できる。
【0025】また、ステアリン酸メチル、ステアリン酸
オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸
テトラデシル、ベヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸やマロ
ン酸、マロン酸−p−ニトロベンジルエステル、マロン
酸−S−p−ブルムベンジルチウロニウム塩、マロン酸
ベンジルアンモニウム塩、マロン酸ジアミド、マロン酸
アニリド;コハク酸、コハク酸p−ニトロベンジルエス
テル、コハク酸フェナシルエステル、コハク酸S−p−
クロルベンジルチウロニウム塩、コハク酸ベンジルアン
モニウム塩、コハク酸モノアミド、コハク酸アニリド、
コハク酸ジヒドラジド;グルタル酸、グルタル酸フェナ
シルエステル、グルタル酸−p−ブロムフェナルシルエ
ステル、グルタル酸−S−p−ブロムベンジルチウロニ
ウム塩、グルタル酸アニリド;アジピン酸、アジピン酸
−p−ニトロベンジルエステル、アジピン酸フェナシル
エステル、アジポン酸モノアミド、アジピン酸アニリ
ド;ピメリン酸、ピメリン酸−p−ブロムフェナシルエ
ステル、ピメリン酸アニリド、ピメリン酸ジアニリド、
ピメリン酸ジベンザルヒドラジド;スベリン酸、スベリ
ン酸−p−ニトロベンジルエステル、スベリン酸フェナ
シルエステル、スベリン酸モノアミド、スベリン酸アニ
リド;アゼライン酸、アゼライン酸−p−ブロムフェナ
シルエステル、アゼライン酸−p−フェニルフェナルシ
ルエステル、アゼライン酸モノアミド;セバシン酸、セ
バシン酸フェナルシルエステル、セバシン酸−p−フェ
ニルフェナルシルエステル、セバシン酸ベンジルアンモ
ニウム塩等のジカルボン酸又はその誘導体も適用でき
る。
【0026】また、上記樹脂母材としては、透明な合成
樹脂が適用でき、例えばポリ塩化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール三元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マ
レイン酸三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系樹
脂;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合
体等のアクリル系樹脂;ポリエステル;ポリアミド;シ
リコーン樹脂等が適用できる。
【0027】そして、上記記録層3は、これらの有機低
分子物質と樹脂母材を適当な溶剤に溶解又は分散して溶
液又は分散液とし、基体上に直接若しくはこの上に設け
られた反射層上にスクリーン印刷法、グラビア印刷法等
の方法で塗布、乾燥することにより形成される。有機低
分子物質が溶剤に溶解している場合にも、樹脂母材と有
機低分子物質の溶解度の相違に基づいて溶剤乾燥に伴っ
て有機低分子物質が樹脂母材中に析出し微細な結晶を構
成する。また、記録層3は、樹脂母材100重量部に対
して有機低分子物質10〜1600重量部の混合物から
なることが望ましい。
【0028】一方、上記記録層3上に設けられた情報パ
ターン4は、カルラコードにより構成されている。この
カルラコードは4個の枡目を1単位とし、その枡目を選
択的にインキで塗ることにより16通りのパターンが得
られ、更にこの1単位のものを複数(図示例では5個)
並べて組み合わせることにより数値化ないし記号化した
多数の情報(例えば会員番号等の情報)を担持できるよ
うになっている。
【0029】上記カルラコードからなる情報パターン4
は、赤外線を吸収するインキを用いて例えばオフセット
印刷等により上記記録層3の表面に印刷されている。上
記赤外線を吸収するインキとしては、Fe2+及び/又は
Cu2+を含有しかつ五二酸化リンを主成分とするリン酸
塩系白色結晶粉末材料を顔料とする白インキが用いられ
る。この場合、上記リン酸塩系白色結晶粉末としては、
上記五二酸化リンを重量%で40〜70%、Fe2+及び
/又はCu2+をそれぞれ30〜70%含む結晶粉末であ
ることが望ましい。
【0030】そして、このリン酸塩系白色結晶粉末は、
上述の組成を有するリン酸塩系の組成物についてこれを
融解しかつ結晶化させてリン酸塩系白色結晶を求めると
共にこれを粉末化したものである。尚、このリン酸塩系
白色結晶粉末は必要に応じて以下の化合物を含有してい
てもよい。
【0031】 Al2 3 2.0〜10.0重量% B2 3 1.0〜30.0重量% MgO 3.0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni、Co、Se 微量 このように構成された情報担持カード1によれば、基体
2と情報パターン4の赤外線に対する反射及び吸収のコ
ントラストにより情報パターン4を赤外線読取装置によ
り容易に読取ることができると共に、上記記録層3に書
込んだ情報も同様に読取ることができる。そして、上記
情報担持カード1の真偽を判定するに際して上記記録層
3に所定の情報を書込み、その情報を読取装置で読取る
ことにより真偽を判定することができる。すなわち、偽
造カードは表面の情報パターン4のみを真似て作られて
おり、記録層3を備えておらず、情報を書込んでもこれ
を再生することができないため、偽造であることが容易
に判定できる。
【0032】また、上記情報パターン4のインキとし
て、Fe2+及び/又はCu2+を含有しかつ五二酸化リン
を主成分とするリン酸塩系白色結晶粉末材料を顔料とす
る白インキを用いているため、この白インキの優れた赤
外線吸収能力により情報パターン4の層厚を例えば2μ
mと薄くでき、これにより情報パターン4形成に伴う段
差が小さくなる分、上記情報パターン4を肉眼で視認し
難くすることができる。更に、上記情報パターン4がカ
ルラコードにより構成されているため、各種の情報を担
持させることができると共に、記録層3に書込む情報と
して上記情報パターン4と重なるようにカルラコードか
らなる補助パターン6を書込むことにより(図3ないし
図4参照)、カルラコード読取用の読取装置を用いて真
偽判定を行うことができる。
【0033】次に、上記情報担持カード1の真偽判定方
法について述べる。先ず、上記情報担持カード1の記録
層3は透明の初期状態とされている。この状態では、赤
外線が情報パターン4部分で吸収されるが、情報パター
ン4のない部分では上記記録層3を透過して基体2表面
の反射層5で反射する。従って、この赤外線の吸収及び
反射のコントラストにより上記情報パターン4を赤外線
読取装置を用いて読取ることができる。
【0034】次に、上記情報担持カード1の真偽を判定
するに際して、図3ないし図4に示すように上記記録層
3に情報パターン4と重なるカルラコードからなる補助
パターン6をサーマルヘッド等の書込装置により書込ん
でから、再度赤外線読取装置で読取る。上記記録層3に
おいては、赤外線が補助パターン4の記録された白濁部
分で散乱する一方、補助パターン4が記録されない記録
層3の透明部分においては透過して基体2表面の反射層
5で反射する。従って、この赤外線の散乱及び反射のコ
ントラストにより赤外線読取装置を用いて上記補助パタ
ーン6を読取ることができ、全体として上記情報パター
ン4と補助パターン6の重なったパターンを読取ること
ができる。
【0035】すなわち、記録層3を有する本物の情報担
持カード1の場合には、図5の(a)に示すように情報
パターン4と補助パターン6の重なった重複パターン7
を検出することができるが、情報パターン4だけを真似
た記録層3を具備しない偽造カードの場合には、図5の
(b)に示すように補助パターン6が形成されないた
め、情報パターン4と同じ単一パターン8が検出される
ことになる。そこで、上記情報パターン4と補助パター
ン6とを重ねて得られるパターンが上記情報パターン4
と不一致であるとき(すなわち重複パターン7であると
き)は真とし、一致するとき(すなわち単一パターン8
であるとき)は偽として判定することにより、情報担持
カード1の真偽を容易に判定することができ、その偽
造、変造を十分に防止することができる。
【0036】図6はこのような情報担持カード1の真偽
の判定に用いられる真偽判定装置の実施例を示してい
る。この真偽判定装置9は、本体ケーシング10の前面
部に情報担持カード1を挿入及び排出するカード口11
を有し、本体ケーシング10内にはそのカード口11か
ら挿入された情報担持カード1をその挿入方向へ往復移
送するローラコンベヤからなるカード移送路12が設け
られている。そして、上記本体ケーシング内10には情
報担持カード1の記録層3に書込まれた補助パターン6
を消去する消去部13と、上記記録層3に情報担持カー
ド1の情報パターン4と重なるように補助パターン6を
書込むサーマルヘッドからなる書込部14と、上記情報
担持カード1の情報パターン4及び記録層3の補助パタ
ーン6を読取る読取部15とが上記カード移送路12に
沿って順に配設されている。
【0037】上記読取部15は、上記情報担持カード1
の情報パターン4を読取る第1の読取部と、その情報パ
ターン4と上記記録層3に書込まれた補助パターン6と
を重ねて読取る第2の読取部とを兼ねている。上記読取
部15としては、近赤外まで感度を持つCCDカメラ
(東芝社製 商品名TCD1500C)が用いられ、か
つ、上記CCDカメラの表面には既設の赤外線カットフ
ィルタに代えて赤外線透過フィルタ(HOYA社製 商
品名1R−83)が取付けられている。
【0038】上記本体ケーシング10内には、情報担持
カード1をカード口11に挿入すると、この情報担持カ
ード1を先ず読取部15まで移送して情報パターン4を
読取り、次いで情報担持カード1を書込部14まで移送
して記録層3に補助パターン6を書込んだ後、情報担持
カード1を再度読取部15まで移送して情報パターン4
及び補助パターン6を重ねて読取り、真偽判定後、上記
情報担持カード1を消去部13まで移送して記録層3の
補助パターン6を消去し、カード口11から排出するよ
うにカード移送路12、読取部15、書込部14及び消
去部13を制御する制御部16が設けられている。ま
た、この制御部16には上記読取部15で最初に読取ら
れた情報パターン4が補助パターン6の書込後に再度読
取られるパターンと不一致であるときは真とし、一致す
るときは偽として判定する判定部17及びその判定結果
を出力する表示ランプ、警報機等の出力部18が設けら
れている。
【0039】このように構成された真偽判定装置9によ
れば、情報担持カード1の真偽を機械的に容易に判定す
ることができ、判定後に記録層3の補助パターン6を消
去することにより記録層3の存在自体も知られることが
なく、情報担持カード1の偽造、変造等を十分に防止す
ることができる。
【0040】なお、上記実施例では赤外線を基体2の少
なくとも表面で反射させる一方、情報パターン4部分で
吸収させてコントラストを得るようにしたが、これとは
逆に赤外線を基体2の少なくとも表面で吸収させる一
方、情報パターン4部分で反射させてコントラストを得
るようにしても同様の効果が得られる。例えば、図7に
示した情報担持カード1は、表面若しくは内部にカーボ
ンブラック等の赤外線吸収物質を配合してなる基体2を
有し、この基体2上に設けられた記録層3上には赤外線
を反射するインキからなる情報パターン4が印刷されて
いる。この場合、記録層3においては、赤外線が補助パ
ターン6の記録された白濁部分で散乱する一方、補助パ
ターン6の記録されない透明部分を透過して基体2の表
面若しくは内部で吸収されるため、その赤外線の散乱及
び吸収によりコントラストを得ることができる。
【0041】また、上記実施例では情報パターン4とし
てカルラコードを採用しているが、カルラコードに代え
てバーコードを採用してもよい。この場合、上記読取部
15としてバーコードリーダを用いることができる。更
に、上記実施例では情報担持体が情報担持カードである
場合を示しているが、情報担持体は株券、小切手、宝く
じ等の証券類に適用できるシート状の情報担持シートで
あってもよい。この場合、基材としては当然のことなが
らカードとして使用に耐えられる材料であることは要し
ない。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、少なくと
も表面が赤外線を反射する基体と、この基体上に設けら
れ樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質
とを主成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線の透
過、吸収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料から
なる記録層と、この記録層上に設けられ赤外線を吸収す
るインキからなる情報パターンとを具備しているため、
上記基体と情報パターンの赤外線に対する反射及び吸収
のコントラストにより情報パターンを赤外線読取装置に
より容易に読取ることができると共に、上記記録層に書
込んだ情報も同様に読取ることができ、特に、記録層に
書込む情報により情報担持体の真偽を判定することがで
き、その偽造、変造等を十分に防止できる効果を有して
いる。
【0043】請求項2に係る発明によれば、上記インキ
がFe2+及び/又はCu2+を含有しかつ五二酸化リンを
主成分とするリン酸塩系白色結晶粉末材料を顔料とする
白インキにより構成されているためこの白インキの優れ
た赤外線吸収能力により情報パターンの層厚を薄く設定
できると共に、赤外線を反射する基体も白色系材料によ
り構成されているため白色系の情報パターンとの組合わ
せにより上記情報パターンを肉眼で視認し難くすること
が可能となり、偽造、変造等をより確実に防止できる効
果を有している。
【0044】請求項3に係る発明によれば、少なくとも
表面が赤外線を吸収する基体と、この基体上に設けられ
樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質と
を主成分とし温度に依存して可視光線及び赤外線の透
過、吸収若しくは散乱が可逆的に変化する記録材料から
なる記録層と、この記録層上に設けられ赤外線を反射す
るインキからなる情報パターンとを具備しているため、
上記基体と情報パターンの赤外線に対する吸収及び反射
のコントラストが請求項1に係る発明と逆であるが、請
求項1記載の発明に係る情報担持体と同様に情報パター
ン及び記録層に書込む情報を赤外線読取装置により容易
に読取ることができると共に、その記録層に書込む情報
により情報担持体の真偽を判定することができる効果を
有している。
【0045】請求項4に係る発明によれば、上記情報パ
ターンがカルラコードにより構成されているため各種の
情報を担持させることができると共に、記録層に書込む
情報として上記情報パターンと重なるカルラコードから
なる補助パターンを書込むことによりカルラコード用の
読取装置を用いて真偽の判定を簡便に行える効果を有し
ている。
【0046】請求項5に係る発明によれば、上記情報担
持体の記録層に情報パターンと重なる補助パターンを書
込み、この補助パターンと上記情報パターンとを重ねて
得られるパターンが上記情報パターンと不一致であると
きは真とし、一致するときは偽として判定するため、情
報担持体の真偽を容易に判定することができ、その偽
造、変造を十分に防止できる効果を有している。
【0047】請求項6に係る発明によれば、上記情報担
持体の情報パターンを読取る第1の読取部と、上記情報
担持体の記録層に上記情報パターンと重なる補助パター
ンを書込む書込部と、その補助パターン及び上記情報パ
ターンを重ねて読取る第2の読取部と、この第2の読取
部で読取られたパターンが上記第1の読取部で読取られ
たパターンと不一致であるときは真とし、一致するとき
は偽として判定する判定部と、判定後に上記記録層の補
助パターンを消去する消去部とを具備しているため、情
報担持体の真偽を機械的に容易に判定することが可能と
なり、かつ、判定後に記録層の補助パターンを消去する
ことにより記録層の存在自体も知られることがなく情報
担持体の偽造、変造等を確実に防止できる効果を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を情報担持カードに適用した一実施例を
示す平面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】記録層に補助パターンを書込んだ情報担持カー
ドの平面図である。
【図4】図3のB−B線拡大断面図である。
【図5】情報担持カードの真偽の判定を説明するための
図である。
【図6】情報担持カードの真偽判定装置の構成図であ
る。
【図7】情報担持カードの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 情報担持カード(情報担持体) 2 基体 3 記録層 4 情報パターン 6 補助パターン 9 真偽判定装置 13 消去部 14 書込部 15 読取部 17 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/04 G06K 19/10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面が赤外線を反射する基体
    と、この基体上に設けられ樹脂母材とこの樹脂母材に分
    散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存して
    可視光線及び赤外線の透過、吸収若しくは散乱が可逆的
    に変化する記録材料からなる記録層と、この記録層上に
    設けられ赤外線を吸収するインキからなる情報パターン
    とを具備したことを特徴とする情報担持体。
  2. 【請求項2】上記インキがFe2+及び/又はCu2+を含
    有しかつ五二酸化リンを主成分とするリン酸塩系白色結
    晶粉末材料を顔料とする白インキにより構成されてお
    り、かつ、赤外線を反射する基体が白色系材料により構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の情報担持
    体。
  3. 【請求項3】少なくとも表面が赤外線を吸収する基体
    と、この基体上に設けられ樹脂母材とこの樹脂母材に分
    散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存して
    可視光線及び赤外線の透過、吸収若しくは散乱が可逆的
    に変化する記録材料からなる記録層と、この記録層上に
    設けられ赤外線を反射するインキからなる情報パターン
    とを具備したことを特徴とする情報担持体。
  4. 【請求項4】上記情報パターンがカルラコードにより構
    成されていることを特徴とする請求項1又は3記載の情
    報担持体。
  5. 【請求項5】請求項1又は3記載の情報担持体の真偽を
    判定する真偽判定方法であって、上記情報担持体の記録
    層に情報パターンと重なる補助パターンを書込み、この
    補助パターンと上記情報パターンとを重ねて得られるパ
    ターンが上記情報パターンと不一致であるときは真と
    し、一致するときは偽として判定することを特徴とする
    情報担持体の真偽判定方法。
  6. 【請求項6】請求項1又は3記載の情報担持体の真偽を
    判定する真偽判定装置であって、上記情報担持体の情報
    パターンを読取る第1の読取部と、上記情報担持体の記
    録層に上記情報パターンと重なる補助パターンを書込む
    書込部と、その補助パターン及び上記情報パターンを重
    ねて読取る第2の読取部と、この第2の読取部で読取ら
    れたパターンが上記第1の読取部で読取られたパターン
    と不一致であるときは真とし、一致するときは偽として
    判定する判定部と、判定後に上記記録層の補助パターン
    を消去する消去部とを具備したことを特徴とする情報担
    持体の真偽判定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1142875A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Nhk Spring Co Ltd 対象物の識別構造及びその構造が設けられた対象物
JP2018147379A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 共同印刷株式会社 真贋判定方法、装置、及びプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1142875A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Nhk Spring Co Ltd 対象物の識別構造及びその構造が設けられた対象物
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