JPH07186403A - 複液室ヘッド - Google Patents

複液室ヘッド

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JPH07186403A
JPH07186403A JP33243193A JP33243193A JPH07186403A JP H07186403 A JPH07186403 A JP H07186403A JP 33243193 A JP33243193 A JP 33243193A JP 33243193 A JP33243193 A JP 33243193A JP H07186403 A JPH07186403 A JP H07186403A
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dye
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flow path
ink
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JP33243193A
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Takumi Suzuki
工 鈴木
Shuji Koyama
修司 小山
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 色素含有溶液を画素毎に発泡消泡させ、その
泡の前方にある溶液のみを飛翔させて文字や画像を被印
刷物に印刷するオンデマンド型インクジェットヘッドに
おいて、色素を含まない溶液と色素含有溶液を夫々吐出
するインク吐出部に導く第1と第2の流路を備え、吐出
させる際に第1の流路の色素を含まない溶液と第2の流
路の色素含有溶液の量を変化させて混合するインクジェ
ットヘッドを提供する。 【効果】 色素含有溶液と色素を含まない溶液を混合
し、長期に使用しない時には色素を含まない溶液のみを
吐出して色素の濃度上昇による不吐出、固着を防止し、
さらに、両溶液の混合比率を変えて濃度階調を得ること
ができる。このためプリンタに不吐出防止機構を設ける
必要なく装置コストが安価となり、高速で印字品位のよ
いプリンタを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットヘッド
の構造とそれを用いた装置に関し、特にインクジェット
ヘッドの特性改善と多値画像の印刷を可能とするインク
ジェット装置の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4723129号明細書や米
国特許第4740796号明細書等に記載されているイ
ンクジェット方式(即ち、バブルジェット方式)は、高
速高密度で高精細高画質の記録が可能で、且つカラー
化、コンパクト化に適しており、近年とみに注目を集め
ている。この方式を用いる装置の代表例においては、イ
ンク(記録用液体等)を熱エネルギーを利用して吐出さ
せるため、インクに熱を作用させる熱作用部が存在す
る。即ち、インク路に対応して熱作用部を有する発熱抵
抗体を設け、この発熱抵抗体から発生した熱エネルギー
を利用してインクを急激に過熱して発泡させ、この発泡
によってインクを吐出するものである。
【0003】また日本国特許公告昭61−58312に
あるように被加熱液体を気化して被印刷物に向けて飛翔
させ、かつ被記録用液体をも飛翔させるものや、日本国
特許公開昭57−189857のように濃度の低いイン
クと濃度の高いインクを混合して被印刷物に飛翔させる
ポンプを用いたインクジェット装置などが提案されてい
る。
【0004】このインク吐出機構部は、対象物に熱を作
用させるという観点から、従来のいわゆるインクジェッ
トヘッドの構成と異なり、熱作用部がインクに直接接す
る点や、熱作用部がインクの発泡と消泡の繰り返しによ
る機械的衝撃(キャビテーションエロージョン)にさら
されるという点、また熱作用部が10-1〜10μsec
というオーダーの極めて短い時間に1000度近い温度
の上昇及び下降にさらされるといった点などで、圧電を
用いたインクジェット装置とはその根本技術が大きく異
なる。従って、圧電使用のインクジェット技術をバブル
ジェット技術にそのまま適用することができないことは
言うまでもない。また、前述の加熱用液体を気化して飛
翔させるインクジェット装置は、気化した液体が全て飛
翔してしまうために、前述のように発泡と消泡の繰り返
しによる機械的衝撃がないなど一概に論じることは出来
ない。
【0005】前述の様に電気熱変換器を用いた熱インク
ジェット装置が、ランニングコストの点、印字スピード
の点の優位性から、今後のインクジェットプリント装置
の主流になると言われている。
【0006】更に、従来のインクジェット装置において
は多値印刷を行う場合、ノズルの形状を小さくし一画素
を複数の小さい点で形成しその黒/白面積比により濃淡
を出す方法と、ノズル形状を小さくして同一点に複数回
印刷して濃度を変更する方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のインクジェット
ヘッドにおいては、熱インクジェットではインクを吐出
するために、インクを過熱してあわを出し、その勢いを
利用するので、インク内の染料や顔料が熱分解を起こし
ヒーター上に焦げが発生し、吐出するインクの量が減少
して印字品位が低下する欠点を有し、これを回避するた
め吐出するためのインクの染料濃度を2〜5%程度しか
混合できず、被印刷物にインクが到達してもすぐに乾燥
することはなく、にじみ濃度の不足などの問題を有して
いる。
【0008】またインクジェット装置全般では、印刷間
隔が長い場合吐出口にインクが長時間滞留して、インク
内部の水分、有機溶剤分などのうち沸点の低いものが蒸
発してインクの粘度が増加し、次に印字しようとすると
きに印字不能となる問題があり、これを解決する方法と
して、使用しないときに吐出口にキャップ(蓋)をした
り、一定時間ごとにインクを吸引(吐出口から陰圧でイ
ンクを引く)するなどの方法や、前述の低濃度のインク
と高濃度のインクを混合して印刷し、印刷後は低濃度の
インクを吐出口に充填する方法が開示されている。しか
し、この方法は前述のように圧電を用いたインクジェッ
ト装置では用いられるが、本発明のようなバブルジェッ
ト装置では、ヒーター上の染料の焦げの堆積による吐出
効率の低下、印字品位の低下の解決にはならない。また
低濃度のインクであっても、長時間吐出口に滞留すれば
染料の濃度が上昇し、固着状態(吐出不能)になる問題
も解決していない。したがって、この方法によると、吐
出口をキャップで塞ぐなどの印刷に無関係な装置を設け
る必要があるので、コストがかかる問題がある。
【0009】更に、加熱用液体を気化して飛翔させ、記
録用液体と共に前記加熱用液体を被印刷物に飛翔させる
インクジェットヘッドの場合、気化した加熱用液体を記
録用液体と共に飛翔させる必要があり、構造上加熱用ヒ
ーターと吐出口の距離を短くする(例えば20μm以
下)必要があるので、記録用液体を供給する供給口を設
けることが非常に難しい欠点がある。
【0010】また、多値印刷を行う方式では、複数の点
で面積により濃淡を出す方法は、一画素を形成するのに
複数回印刷するので従来の印刷より印刷時間がかかる、
または印刷時間を従来と等しくするため、印刷周期を短
くする方法もあるが、短時間で発熱抵抗体は従来より高
温にさらされ、寿命が短くなるなどの問題がある。
【0011】更に、同一点に多数回印字して濃淡を出す
方法では、印刷回数と濃度の上昇が一様でないため濃度
諧調を再現性良く実現させることが難しい問題がある。
【0012】本発明が解決しようとする問題は、吐出口
をキャップで塞がなくとも、長期に使用しない場合にも
インクの濃度が上昇して吐出不能とならない手段を講ず
ることと、被印刷物にインクが到着すればすぐに乾燥す
るインクの使用を可能として印字品位を向上させること
と、濃度諧調を再現良く実現することを可能とすること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、溶媒
に色素、顔料などの色素を混合した溶液を用い、この溶
液を画素ごとに発泡消泡させ、その泡の前方にある溶液
のみを飛翔させて被印刷物に到着させ、文字や画像を印
刷可能とするオンデマンド型インクジェットヘッドにお
いて、色素を含まない溶液と色素を含有する溶液をそれ
ぞれ吐出可能なインク吐出部に導く色素を含まない溶液
用の第1の流路と色素含有溶液用の第2の流路を備え、
該第1の流路には発熱抵抗体からなる吐出手段を有し、
該第2の流路は第1の流路の吐出部付近に開口し、吐出
させる際に、第1の流路の色素を含まない溶液と第2の
流路の色素含有溶液の量を変化させて混合することを特
徴とするインクジェットヘッドを提供する。本発明にお
いて、色素を含まない溶液の一例としてはDEG20
%、エタノ−ル5%、水75%の溶液が用いられる。色
素を含有する溶液は、この溶液に2〜50%の色素を加
えたものである。本発明のインクジェットヘッドでは、
色素含有溶液は次の各方法によって吐出部に供給され
る。 1)色素含有溶液に正の水頭圧を加える。 2)色素含有溶液の第2の流路に発熱抵抗体からなる吐
出手段を設ける。 3)第2の流路の開口を第1の流路の吐出手段より吐出
口側に設け、吐出後にインクがインク供給側に戻る力を
利用する。 さらに本発明は、上記インクジェットヘッドを用いて、
印刷信号が一定期間以上ヘッドに通電されない場合、色
素を含まない溶液のみを吐出するインクジェット装置、
さらに、色素含有溶液と色素を含まない溶液の混合比を
変更して印刷濃度を変えることにより多値印刷を可能と
するインクジェット装置を提供する。
【0014】本発明は、発泡と消泡を繰り返すことでイ
ンクのみを飛翔させ、発生した泡は吐出ノズル内に残る
よう加熱ヒーターと吐出口の距離を比較的長く(50μ
m以上)して、色素含有溶液を吐出部に供給することを
より平易にすることからなり、また、染料顔料等の色素
を含まない溶液と色素を含む溶液を吐出口付近で混合す
ることにより、その混合比率を変えることで濃度諧調を
行い、また一定期間以上吐出しないときは色素を含まな
い溶液をあらかじめ吐出し、色素濃度が上昇することに
よる吐出口付近の固着(インク濃度の上昇による吐出不
能)を防止するようにしたものである。さらに、本発明
は、色素を含まない溶液のみに熱エネルギーを与え発泡
させることで加熱ヒーターより吐出口側の色素を含有す
る溶液と、含まない溶液の混合液を吐出する事で、染
料、顔料の加熱ヒーター上に付着する焦げを少なくする
ことで安定な吐出を提供できるようにしたものである。
【0015】本発明は、染料顔料等の色素を含まない溶
液を導く第1の流路と色素を含む溶液を導く第2の流路
を設け、吐出口付近で両溶液を混合し、その混合比によ
って濃度を変えることを可能とすること、また吐出を一
定時間以上行わない場合に色素を含まない溶液のみを吐
出して吐出口付近には染料、顔料がない溶液のみを満た
しておくことにより、色素の濃度上昇による固着を防ぐ
ヘッドの実現を可能とするものである。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳しく説明す
る。
【0017】(実施例1)図1は、本発明のインクジェ
ットヘッドの1実施例の斜視図である。また図2は図1
のA−A′方向の断面図であって、図において1は基
板、2は抵抗層、3は配線導体、4は発熱抵抗体保護
膜、5は耐キャビテーション膜である。
【0018】図1及び2を用いて本発明のインクジェッ
トヘッドの作成方法を説明する。熱酸化膜付Siウェハ
ー1上にHfB2 2、Ti、Al3を順次スパッタし、
フォトリソ法によりレジストパターンを形成、Alを硝
酸、燐酸系のエッチング液でエッチングする。次いで、
Alのレジストを剥離した後HfB2 のレジスト形成を
行う。HfB2 のエッチングはRIEを用いてドライエ
ッチングを行う。アッシングによってレジストを剥離し
てから、発熱抵抗体2の高温での酸化とインクのあわが
消える時発生するキャビテーションから抵抗体を保護す
る膜として、Si34 4とTa5を順次スパッタす
る。先ず上部のTa膜をエッチングするレジストパター
ンを形成する。
【0019】次いで、保護膜の下にある配線3と外部と
の接続用のスルーホール21を保護膜に開けるためレジ
ストパターンを形成し、Si34 をエッチングする。
インク流路10の形成は、先ずこのウェハー状態でドラ
イフィルム6を溶着後ノズルパターンを露光しその後現
像にて不必要な部分は取り除く。インク流路をふさぐた
めの第1の天板7の流路側にドライフィルム8を溶着し
て吐出口11から液室12までの距離b+aを正確にす
るための流路上部壁8を形成する。この壁とは逆側にド
ライフィルム13を溶着して色素含有溶液をためるため
の部屋(液室)14を形成する。ついでこれらの上部を
ふさぐために更に第2の天板9を溶着して位置を合わせ
た後、配線部の形成されたヒーターボードと接着する。
そして、インク中のごみやヘッド形成過程におけるごみ
の混入を防ぐためのフィルター(図示せず)を貼り、切
断してインク供給系(図示せず)を接着し本発明による
ヘッドは完成する。
【0020】本発明の色素含有溶液は、図2−(B)に
示す第2の流路16を通り色素を含まない溶液の第1の
流路17上のヒーター部18に導かれる。吐出する場
合、あわ20が流路10の開口を塞ぐため吐出するとき
にはその前に混合されたインクが、紙に向かって飛翔す
る。その後、発生した泡は温度低下と共に体積減少を起
こしまわりのインク(溶液)を引っ張る。このとき色素
含有溶液は正の水頭圧により吐出部に流入し、色素含有
溶液と色素を含まない溶液が混合され次の吐出のための
インクが形成される。
【0021】しばらく(一定期間以上)ヘッドを使用し
ない場合には、色素含有溶液の液室の圧力を負圧とする
ことで色素含有溶液が吐出部に流れ込まない様にした
後、色素を含まない溶液のみを吐出すると吐出部は色素
を含まない溶液が満たされ、色素濃度の上昇による粘度
増加が原因の不吐出ないしはヘッドの固着を防ぐことが
できる。
【0022】(実施例2)図3は、本発明の他の実施
例、すなわち、色素含有溶液側にも吐出手段を有する例
の断面図であって1は基板、2は抵抗層、3は配線導
体、4は発熱抵抗体保護膜、5は耐キャビテーション膜
である。
【0023】図を用いて本発明のインクジェットヘッド
の作成方法を説明する。熱酸化膜付Siウェハー上にH
fB2 、Ti、Alを順次スパッタし、フォトリソ法に
よりレジストパターンを形成、Alを硝酸、燐酸系のエ
ッチング液でエッチングする。次いで、Alのレジスト
を剥離した後HfB2 のレジスト形成を行う。HfB 2
のエッチングはRIEを用いてドライエッチングを行
う。アッシングによってレジストを剥離してから、抵抗
の高温での酸化とインクのあわが消える時発生するキャ
ビテーションから抵抗を保護する膜として、Si34
とTaを順次スパッタする。先ず上部のTa膜をエッチ
ングするレジストパターンを形成する。
【0024】次いで、保護膜の下にある配線と外部との
接続用のスルーホールを保護膜に開けるためレジストパ
ターンを形成し、Si34 をエッチングする。インク
流路の形成は、先ずこのウェハー状態でドライフィルム
を溶着後ノズルパターンを露光その後現像にて不必要な
部分は取り除く。インク流路をふさぐための天板の流路
側にドライフィルムを溶着して吐出口から液室までの距
離を正確にするための流路上部壁を形成する。この壁と
は逆側に色素含有溶液を吐出部に送り込むための吐出手
段として、発熱抵抗体を形成する。その後この発熱抵抗
体を含む面にドライフィルムを溶着して色素含有溶液を
ためるための部屋を形成する。ついでこれらの上部をふ
さぐために更に天板を溶着して位置を合わせた後、配線
部の形成されたヒーターボードと接着する。そして、イ
ンク中のごみやヘッド形成過程におけるごみの混入を防
ぐためのフィルターを貼り、切断してインク供給系(図
示せず)を接着し本発明によるヘッドは完成する。
【0025】図4は、本実施例の色素含有溶液側のヒー
ター(発熱抵抗体)の駆動ダイヤグラムとその場合のタ
イミングチャート及びその時の色素含有溶液と色素を含
まない溶液の混合具合をモデルで示した。色素含有溶液
の吐出用ヒーター駆動用ICにパルス幅の異なるスイッ
チ(ENABLE1〜3)を設け、色の濃淡を表現する
ために前記スイッチの開閉時間を変化させて色素含有溶
液の色素を含まない溶液への流入量をコントロールす
る。
【0026】一定時間使用しない時には、色素含有溶液
のヒーターを駆動しないで色素を含まない溶液だけを飛
ばすことで実施例1に述べたような不吐出ないしはヘッ
ドの固着も防止できる。
【0027】(実施例3)図5はさらに本発明による他
の実施例、すなわち、色素含有溶液の流路開口を吐出部
の前方に設けたインクジェットヘッドであって、図にお
いて1は基板、2は抵抗層、3は配線導体、4は発熱抵
抗体保護膜、5は耐キャビテーション膜である。
【0028】図を用いて本発明のインクジェットヘッド
の作成方法を説明する。熱酸化膜付Siウェハー上にH
fB2 、Ti、Alを順次スパッタし、フォトリソ法に
よりレジストパターンを形成、Alを硝酸、燐酸系のエ
ッチング液でエッチングする。次いで、Alのレジスト
を剥離した後HfB2 のレジスト形成を行う。HfB 2
のエッチングはRIEを用いてドライエッチングを行
う。アッシングによってレジストを剥離してから、抵抗
の高温での酸化とインクのあわが消える時発生するキャ
ビテーションから抵抗を保護する膜として、Si34
とTaを順次スパッタする。先ず上部のTa膜をエッチ
ングするレジストパターンを形成する。
【0029】次いで、保護膜の下にある配線と外部との
接続用のスルーホールを保護膜に開けるためレジストパ
ターンを形成し、Si34 をエッチングする。インク
流路の形成は、先ずこのウェハー状態でドライフィルム
を溶着後ノズルパターンを露光その後現像にて不必要な
部分は取り除く。インク流路をふさぐための天板の流路
側にドライフィルムを溶着して吐出口から液室までの距
離を正確にするための流路上部壁を形成する。この壁と
は逆側にドライフィルムを溶着して色素含有溶液をため
るための部屋を形成する。ついでこれらの上部をふさぐ
ために更に天板を溶着して位置を合わせた後、配線部の
形成されたヒーターボードと接着する。そして、インク
中のごみやヘッド形成過程におけるごみの混入を防ぐた
めのフィルターを貼り、切断してインク供給系(図示せ
ず)を接着し本発明によるヘッドは完成する。
【0030】図5−(B)は吐出の各段階状態を示した
ものである。本発明の色素含有溶液は16の流路を通り
吐出部に導かれる。吐出する場合、あわ20が流路17
の出口を塞ぐため吐出するときにはその前に混合された
インクが、紙に向かって飛翔する。 この時前述の実施
例1で述べた混合溶液は図6−(A)に示すように、色
素含有溶液が拡散して出来る溶液β部と色素を含まない
αの溶液の混合となる。この時飛翔する溶液は、図の点
で示したヒーターの中央から吐出口側にあるものが殆ど
飛ぶ。従って、飛翔した溶液の全量に対する色素の量は
β/(α+β)となる。この比はインク濃度を示すこと
になる。
【0031】此れに対して実施例3のヒーターより前に
色素を含む溶液が導入されると、図6−(B)に示すよ
うに、色素を含まない量γは前述のαより少なくなる。
そして飛翔した溶液の全量に対する色素の量はβ/(α
+β)で表されるのでβ/(α+β)<β/(α+β)
となる。したがって、色素の含有量と比重、粘度等の要
因が関係するが、同一溶液であれば実施例3のほうが、
濃い色のインクを吐出出来、より色素の少ない溶液を使
用可能とするヘッドを構築できる。
【0032】しばらく(一定期間以上)使用しない場合
には、色素含有溶液の液室の圧力を負圧とすることで色
素含有溶液が吐出部に流れ込まない様にした後、色素を
含まない溶液のみを吐出すると吐出部は色素を含まない
溶液が満たされ、色素濃度の上昇による粘度増加が原因
の不吐出ないしはヘッドの固着を防ぐことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ットヘッドは、色素含有溶液と色素を含まない溶液を混
合し、一定期間以上使用しないときには色素を含まない
溶液のみを吐出することで色素の濃度上昇による不吐出
を防止し更には、色素含有溶液と色素を含まない溶液の
混合比率を変更することで濃度諧調を得ることが出来
る。従って、プリンタに不吐出防止の機構を設ける必要
がなくなるので安価となり、また濃度諧調をドットピッ
チを変更することなく実現することが可能となり高速で
印字品位の良いプリンタを実現できる所の効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットヘッドの一実施例、す
なわち、色素含有溶液を正の水頭圧で吐出部に供給する
例を説明する斜視図である。
【図2】図1のヘッドのA−A′方向で切った状態を説
明する断面図である。(A)図1のヘッドの断面図。
(B)吐出部付近における溶液供給状況を説明する概略
図。
【図3】本発明のインクジェットヘッドの他の実施例、
すなわち、色素含有溶液側にも吐出手段を有する例を説
明する断面図である。
【図4】図3のインクジェットヘッドの色素含有溶液側
のヒーターの駆動ダイヤグラムとその場合のタイミング
チャート及び溶液の混合具合のモデルを説明する図であ
る。(A)色素含有溶液吐出ダイヤグラム。(B)タイ
ミングチャート。 (C)溶液の混合具合を示すモデ
ル。
【図5】本発明のインクジェットヘッドの他の実施例、
すなわち、色素含有溶液の流路開口を吐出部(ヒータ
ー)の前方に設けた例を説明する断面図である。(A)
インクジェットヘッドの断面図。(B)吐出部付近にお
ける吐出の各段階状況を説明する概略図。
【図6】実施例1と実施例3におけるインク濃度を比較
説明する摸式図である。 (A)実施例1の場合。
(B)実施例3の場合。
【符号の説明】
1 基板(Siウェハー) 2 発熱抵抗体 3 配線導体(Al) 4 発熱抵抗体保護膜(Si34 ) 5 耐キャビテーション膜(Ta) 6 インク流路用ドライフィルム 7 流路を塞ぐ天板 8 天板上のドライフィルム 9 最上層の天板 10 インク流路 11 吐出口部 12 色素を含まない溶液の液室 13 ドライフィルム 14 色素含有液の液室 15 天板 16 色素含有溶液の流路 17 色素を含まない溶液の流路 18 ヒーター 20 泡 21 スルーホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 103 X

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒に色素、顔料等の色素を混合した溶
    液を用い、この溶液を画素ごとに発泡消泡させ、その泡
    の前方にある溶液のみを飛翔させて被印刷物に到着さ
    せ、文字や画像を印刷可能とするオンデマンド型インク
    ジェットヘッドにおいて、色素を含まない溶液と色素を
    含有する溶液をそれぞれ吐出可能なインク吐出部に導
    く、色素を含まない溶液用の第一の流路と色素を含有す
    る溶液用の第2の流路を備え、該第1の流路には発熱抵
    抗体からなる吐出手段を有し、該第2の流路は第1の流
    路の吐出口付近に開口し、吐出させる際に、第1の流路
    の色素を含まない溶液と第2の流路の色素を含有する溶
    液を混合し、該混合溶液を同時に吐出するインクジェッ
    トヘッド。
  2. 【請求項2】 該発泡が、該第1の流路に設けられた発
    熱抵抗体からなる吐出手段により色素を含まない溶液に
    よって起る請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 該色素を含有する溶液が、正の水頭圧に
    よりインク吐出部に供給される請求項1に記載のインク
    ジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 該色素を含有する溶液が、第2の流路に
    設けられた発熱抵抗体からなる吐出手段により第1の流
    路のインク吐出部に供給される請求項1に記載のインク
    ジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 該第2の流路の開口が第1の流路の吐出
    手段より吐出口側に設けられ、吐出後にインクがインク
    供給側に戻る力を利用することにより該色素を含有する
    溶液がインク吐出部に供給される請求項1に記載のイン
    クジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    を用い、印刷信号が一定期間以上ヘッドに通でんされな
    い場合、色素を含まない溶液のみを吐出する事を特徴と
    するインクジェット装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    を用い、色素を含有する溶液と色素を含まない溶液の混
    合比を変更して印刷濃度を変えることにより多値印刷を
    可能とすることを特徴とするインクジェット装置。
JP33243193A 1993-12-27 1993-12-27 複液室ヘッド Pending JPH07186403A (ja)

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