JPH0718480B2 - 差動装置 - Google Patents
差動装置Info
- Publication number
- JPH0718480B2 JPH0718480B2 JP61191591A JP19159186A JPH0718480B2 JP H0718480 B2 JPH0718480 B2 JP H0718480B2 JP 61191591 A JP61191591 A JP 61191591A JP 19159186 A JP19159186 A JP 19159186A JP H0718480 B2 JPH0718480 B2 JP H0718480B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- differential
- gear
- gears
- gear box
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H48/00—Differential gearings
- F16H48/20—Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
- F16H48/22—Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using friction clutches or brakes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H48/00—Differential gearings
- F16H48/06—Differential gearings with gears having orbital motion
- F16H48/08—Differential gearings with gears having orbital motion comprising bevel gears
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Retarders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、１つの入力軸から２つの出力軸へトルクが伝
達され、かつこれら２つの出力軸が互いに異なった回転
速度で差動し得るようにした差動装置に関する。
達され、かつこれら２つの出力軸が互いに異なった回転
速度で差動し得るようにした差動装置に関する。
従来技術 このような差動装置は、自動車等の左右１対の駆動車輪
を有する車両において、エンジン動力を両駆動車輪に伝
達するのに用いられている。上記車両が旋回運動を行う
時には、左右駆動車輪のころがり距離に旋回半径の差に
よる差が生ずるので、一方の駆動車輪がスリップするの
を防止するため、上記差動装置によって左右駆動車輪の
差動を可能にしてある。
を有する車両において、エンジン動力を両駆動車輪に伝
達するのに用いられている。上記車両が旋回運動を行う
時には、左右駆動車輪のころがり距離に旋回半径の差に
よる差が生ずるので、一方の駆動車輪がスリップするの
を防止するため、上記差動装置によって左右駆動車輪の
差動を可能にしてある。
この差動装置としては、通常、差動歯車箱、差動小歯車
および差動大歯車から成る差動歯車機構が用いられてい
るが、このような差動装置においては常に両駆動車輪に
同じトルクが伝達されるので、一方の駆動車輪がぬかる
み、雪道、凍結路等にはまると、他方の車輪の伝達トル
クが減少し走行性能が低下する。従って差動装置内に有
効な摩擦トルクを発生させて低速回転則車輪の伝達トル
クを増大させるようにしたものが差動制限装置として知
られている。
および差動大歯車から成る差動歯車機構が用いられてい
るが、このような差動装置においては常に両駆動車輪に
同じトルクが伝達されるので、一方の駆動車輪がぬかる
み、雪道、凍結路等にはまると、他方の車輪の伝達トル
クが減少し走行性能が低下する。従って差動装置内に有
効な摩擦トルクを発生させて低速回転則車輪の伝達トル
クを増大させるようにしたものが差動制限装置として知
られている。
差動制限装置として、従来、差動小歯車軸部のカム機構
に発生するスラスト力で多板クラッチ摩擦機構に差動抵
抗を発生させトルク比例式差動制限装置が知られてい
る。また、特開昭51−89068号公報には、差動歯車箱
（ケーシング）と差動大歯車（側部ギヤ）との速度差に
応答して摩擦クラッチを係合させる速度感応差動機構が
開示されている。
に発生するスラスト力で多板クラッチ摩擦機構に差動抵
抗を発生させトルク比例式差動制限装置が知られてい
る。また、特開昭51−89068号公報には、差動歯車箱
（ケーシング）と差動大歯車（側部ギヤ）との速度差に
応答して摩擦クラッチを係合させる速度感応差動機構が
開示されている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、トルク比例式差動制限装置においては、伝達ト
ルクによって生ずるスラスト力を利用して差動制限を行
っているため、例えば低速の急旋回時にトルクをかける
と差動が制限されてしまい、スリップを生ずることとな
る。また高速直進時には左右両輪の差動を制限した方が
安定な走行状態が得られて望ましいが、高速走行時には
トルクが小さいので、差動制限が行われない。さらに、
片輪が完全に脱輪した時には、トルクが伝達されないの
で差動制限が行われず、従って他方の車輪にトルクを伝
えて脱輪状態から脱出することができなくなる。
ルクによって生ずるスラスト力を利用して差動制限を行
っているため、例えば低速の急旋回時にトルクをかける
と差動が制限されてしまい、スリップを生ずることとな
る。また高速直進時には左右両輪の差動を制限した方が
安定な走行状態が得られて望ましいが、高速走行時には
トルクが小さいので、差動制限が行われない。さらに、
片輪が完全に脱輪した時には、トルクが伝達されないの
で差動制限が行われず、従って他方の車輪にトルクを伝
えて脱輪状態から脱出することができなくなる。
前記特開昭51−89068号公報の速度感応差動機構は、ト
ルクに感応するものではなく、速度に感応するものであ
るが、しかしこれは前述のようにケーシングと側部ギヤ
との間の速度差に応答するものであって、車速に応答す
るものではないので、上記のように高速直進時に左右両
輪の差動を制限して走行安定性を向上させることは望め
ない。
ルクに感応するものではなく、速度に感応するものであ
るが、しかしこれは前述のようにケーシングと側部ギヤ
との間の速度差に応答するものであって、車速に応答す
るものではないので、上記のように高速直進時に左右両
輪の差動を制限して走行安定性を向上させることは望め
ない。
問題点を解決するための手段および作用 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、入力
軸によって回転駆動される差動歯車箱、誤差動歯車箱に
半径方向に延びる差動小歯車軸を介して枢着された複数
の差動小歯車、前記差動歯車箱と共通の回転軸線を有し
前記差動小歯車と噛合う２個の差動大歯車およびこれら
の差動大歯車にそれぞれ固定された２つの出力軸から成
る差動装置において、前記差動小歯車より前記差動大歯
車半径方向外方にそれぞれ位置して前記差動小歯車軸の
両端に摺動自在に嵌装されるとともに半径方向内方に向
けて付勢された遠心錘部材と、前記差動歯車箱と前記出
力軸との間に設けられた前記遠心錘部材の半径方向外方
への移動に応じて係合する多板クラッチとを有し、前記
差動小歯車は前記遠心錘部材よりれぞれ中心寄りに位置
する。
軸によって回転駆動される差動歯車箱、誤差動歯車箱に
半径方向に延びる差動小歯車軸を介して枢着された複数
の差動小歯車、前記差動歯車箱と共通の回転軸線を有し
前記差動小歯車と噛合う２個の差動大歯車およびこれら
の差動大歯車にそれぞれ固定された２つの出力軸から成
る差動装置において、前記差動小歯車より前記差動大歯
車半径方向外方にそれぞれ位置して前記差動小歯車軸の
両端に摺動自在に嵌装されるとともに半径方向内方に向
けて付勢された遠心錘部材と、前記差動歯車箱と前記出
力軸との間に設けられた前記遠心錘部材の半径方向外方
への移動に応じて係合する多板クラッチとを有し、前記
差動小歯車は前記遠心錘部材よりれぞれ中心寄りに位置
する。
本発明によれば、差動小歯車軸に嵌装され差動歯車箱と
ともに回転する遠心錘部材が、ばね等による付勢力に打
勝って遠心力により半径方向外方へ移動することによ
り、多板クラッチが係合し、差動歯車箱と出力軸との間
に差動制限トルクが作用する。すなわち、差動歯車箱従
って入力軸の回転数が大きい時に両出力軸の差動が制限
されるので、この差動装置を備えた車両においては、高
速走行時に左右の駆動車輪の差動が制限され、安定した
走行が得られる。低速度には差動が制されないので、急
旋回を行っても駆動車輪がスリップすることはない。ま
た、片輪が完全に脱輪した場合でも、トルクの減少によ
り入力軸の回転数が増すことによって差動制限されるの
で、脱輪状態からの脱出が容易である。さらに、遠心錘
部材に対する付勢力を変えることにより、多板クラッチ
の結合力を変化させて種々の特性の差動制限装置を容易
に得ることができる。なお、遠心錘部材は差動小歯車軸
に嵌装して差動歯車箱内に設けられるので、装置全体が
コンパクトにまとまる。しかも差動小歯車軸の両軸端に
差動小歯車が設けられるとともに、その軸端寄りに遠心
錘部材がそれぞれ配設されているため、差動小歯車軸に
は、その軸線方向中心に関し上下方向または前後方向に
均一な力が作用し、左右の差動大歯車に不必要なモーメ
ントが生ずることがなく、また高速回転時に最外端の重
錘部材に大きな遠心力が作用して、多板クラッチに大き
な摩擦力が生ずる。
ともに回転する遠心錘部材が、ばね等による付勢力に打
勝って遠心力により半径方向外方へ移動することによ
り、多板クラッチが係合し、差動歯車箱と出力軸との間
に差動制限トルクが作用する。すなわち、差動歯車箱従
って入力軸の回転数が大きい時に両出力軸の差動が制限
されるので、この差動装置を備えた車両においては、高
速走行時に左右の駆動車輪の差動が制限され、安定した
走行が得られる。低速度には差動が制されないので、急
旋回を行っても駆動車輪がスリップすることはない。ま
た、片輪が完全に脱輪した場合でも、トルクの減少によ
り入力軸の回転数が増すことによって差動制限されるの
で、脱輪状態からの脱出が容易である。さらに、遠心錘
部材に対する付勢力を変えることにより、多板クラッチ
の結合力を変化させて種々の特性の差動制限装置を容易
に得ることができる。なお、遠心錘部材は差動小歯車軸
に嵌装して差動歯車箱内に設けられるので、装置全体が
コンパクトにまとまる。しかも差動小歯車軸の両軸端に
差動小歯車が設けられるとともに、その軸端寄りに遠心
錘部材がそれぞれ配設されているため、差動小歯車軸に
は、その軸線方向中心に関し上下方向または前後方向に
均一な力が作用し、左右の差動大歯車に不必要なモーメ
ントが生ずることがなく、また高速回転時に最外端の重
錘部材に大きな遠心力が作用して、多板クラッチに大き
な摩擦力が生ずる。
実施例 以下、本発明を図示の実施例について説明する。図示の
差動装置１は自動車の推進軸２と左右の両車軸3L,3Rと
の間に設けられ、推進軸２が入力軸、車軸3L,3Rが出力
軸となっている。推進軸２の端部に形成された減速小歯
車４が減速大歯車５と噛合っており、減速大歯車５は差
動歯車箱６に固定されている。差動歯車箱６には前記減
速大歯車５の回転軸線に直交する差動小歯車軸７が枢動
自在に装着されており、この差動小歯車軸７に差動小歯
車８が固定されている。差動小歯車８は２個または４個
設けられ、これらの差動小歯車８に、前記左車軸3Lに装
着された差動大歯車9Lと、右車軸3Rに装着された差動大
歯車9Rとが噛合っている。
差動装置１は自動車の推進軸２と左右の両車軸3L,3Rと
の間に設けられ、推進軸２が入力軸、車軸3L,3Rが出力
軸となっている。推進軸２の端部に形成された減速小歯
車４が減速大歯車５と噛合っており、減速大歯車５は差
動歯車箱６に固定されている。差動歯車箱６には前記減
速大歯車５の回転軸線に直交する差動小歯車軸７が枢動
自在に装着されており、この差動小歯車軸７に差動小歯
車８が固定されている。差動小歯車８は２個または４個
設けられ、これらの差動小歯車８に、前記左車軸3Lに装
着された差動大歯車9Lと、右車軸3Rに装着された差動大
歯車9Rとが噛合っている。
このような差動装置においては、周知のように推進軸２
の駆動トルクは車軸3L,3Rに均等に伝達され、通常は差
動歯車箱６から車軸３までの各部分は一体となって回転
するが、旋回時には差動小歯車８が差動小歯車７の軸線
まわりに枢動することにより両車軸3L,3Rが作動する
（異なる回転速度で回転する）。一方の車軸例えば3Lに
かかる負荷が減少した場合にも両車軸3L,3Rは差動を生
じ、車軸3Lは高速回転し車軸3Rは低速回転するが、この
時車軸3Rに伝達されるトルクは車軸3Lに伝達されるトル
クによって制限され減少する。従ってこのような場合に
両車軸3L,3Rの差動を制限して車軸3Rに伝達されるトル
クを増すために差動制限装置が設けられている。
の駆動トルクは車軸3L,3Rに均等に伝達され、通常は差
動歯車箱６から車軸３までの各部分は一体となって回転
するが、旋回時には差動小歯車８が差動小歯車７の軸線
まわりに枢動することにより両車軸3L,3Rが作動する
（異なる回転速度で回転する）。一方の車軸例えば3Lに
かかる負荷が減少した場合にも両車軸3L,3Rは差動を生
じ、車軸3Lは高速回転し車軸3Rは低速回転するが、この
時車軸3Rに伝達されるトルクは車軸3Lに伝達されるトル
クによって制限され減少する。従ってこのような場合に
両車軸3L,3Rの差動を制限して車軸3Rに伝達されるトル
クを増すために差動制限装置が設けられている。
この差動制限装置は本実施例においては次のように構成
されている。前記差動小歯車軸７の差動小歯車８と差動
歯車箱６内面との間の部分に遠心錘部材10が摺動自在に
嵌装され、かつスプリング11によって半径方向内方へ向
けて付勢されている。この遠心錘部材10は斜面12を有す
るくさび状をなしている。遠心錘部材10に隣接してその
左右にそれぞれクラッチ外方部材13が配設されている。
これらのクラッチ外方部材13は差動歯車箱６の内面にス
プラインを介して誤差動歯車箱６の回転軸線方向に摺動
自在に取付けられており、差動歯車箱６と一体的に回転
する。クラッチ外方部材13には前記遠心錘部材10の斜面
12と係合する斜面14が設けられており、遠心錘部材10が
スプリング11の力に抗して半径方向外方へ移動するとク
ラッチ外方部材13が軸線方向外側へ移動するようになっ
ている。クラッチ外方部材13の外端部分には複数の環状
のクラッチ外板15が軸線方向に移動可能にスプライン嵌
合しており、その内側に圧接板16が一体に設けられてい
る。
されている。前記差動小歯車軸７の差動小歯車８と差動
歯車箱６内面との間の部分に遠心錘部材10が摺動自在に
嵌装され、かつスプリング11によって半径方向内方へ向
けて付勢されている。この遠心錘部材10は斜面12を有す
るくさび状をなしている。遠心錘部材10に隣接してその
左右にそれぞれクラッチ外方部材13が配設されている。
これらのクラッチ外方部材13は差動歯車箱６の内面にス
プラインを介して誤差動歯車箱６の回転軸線方向に摺動
自在に取付けられており、差動歯車箱６と一体的に回転
する。クラッチ外方部材13には前記遠心錘部材10の斜面
12と係合する斜面14が設けられており、遠心錘部材10が
スプリング11の力に抗して半径方向外方へ移動するとク
ラッチ外方部材13が軸線方向外側へ移動するようになっ
ている。クラッチ外方部材13の外端部分には複数の環状
のクラッチ外板15が軸線方向に移動可能にスプライン嵌
合しており、その内側に圧接板16が一体に設けられてい
る。
一方、車軸3L,3Rには前記クラッチ外方部材13と半径方
向に向かい合わせてそれぞれクラッチ内方部材17が固定
されており、該クラッチ内方部材17の外周のスプライン
を介して複数の環状のクラッチ内板18が軸線方向に移動
可能に設けられ、その外側に圧接板19が固定されてい
る。クラッチ内板18と前記クラッチ外板15は交互に配列
され、両圧接板16,19により互いに圧接されて係合す
る。
向に向かい合わせてそれぞれクラッチ内方部材17が固定
されており、該クラッチ内方部材17の外周のスプライン
を介して複数の環状のクラッチ内板18が軸線方向に移動
可能に設けられ、その外側に圧接板19が固定されてい
る。クラッチ内板18と前記クラッチ外板15は交互に配列
され、両圧接板16,19により互いに圧接されて係合す
る。
本実施例は上記のように構成されているので、推進軸２
を介してエンジンから駆動される差動歯車箱６の回転速
度が高いと、遠心錘部材10に作用する遠心力がスプリン
グ11に打勝って、遠心錘部材10が半径方向外方へ移動
し、この遠心錘部材10に斜面12,14を介して係合してい
るクラッチ外方部材13が軸線方向外方へ移動して、圧接
板16によりクラッチ外板15およびクラッチ内板18を圧接
板19に押し付ける。かくしてエンジントルクがクラッチ
外板15およびクラッチ内板18を介して直接車軸3L,3Rに
伝達されるようになるので、車軸3L,3Rの差動が制限さ
れる。車両の高速進行時にはこのようにして左右両輪の
差動が制限され、安定した走行が得られる。
を介してエンジンから駆動される差動歯車箱６の回転速
度が高いと、遠心錘部材10に作用する遠心力がスプリン
グ11に打勝って、遠心錘部材10が半径方向外方へ移動
し、この遠心錘部材10に斜面12,14を介して係合してい
るクラッチ外方部材13が軸線方向外方へ移動して、圧接
板16によりクラッチ外板15およびクラッチ内板18を圧接
板19に押し付ける。かくしてエンジントルクがクラッチ
外板15およびクラッチ内板18を介して直接車軸3L,3Rに
伝達されるようになるので、車軸3L,3Rの差動が制限さ
れる。車両の高速進行時にはこのようにして左右両輪の
差動が制限され、安定した走行が得られる。
Ｕターン、小回り等の左右両輪の回転速度差の大きい旋
回は低速状態で行われるが、この時には遠心錘部材10に
作用する遠心力が小さく、遠心錘部材10はスプリング11
によって内方へ押圧されているので、クラッチ外方部材
13を介してクラッチ板15,18に圧接力が伝達されず、ク
ラッチは釈放状態にある。従って車軸3L,3Rは自由に差
動できる。
回は低速状態で行われるが、この時には遠心錘部材10に
作用する遠心力が小さく、遠心錘部材10はスプリング11
によって内方へ押圧されているので、クラッチ外方部材
13を介してクラッチ板15,18に圧接力が伝達されず、ク
ラッチは釈放状態にある。従って車軸3L,3Rは自由に差
動できる。
しかし低速走行時においても、一方の車輪例えば車軸3L
が空転状態となったような場合には、トルクの消失によ
ってエンジンの回転速度が上昇し差動歯車箱６が高速回
転することにより、前記クラッチが係合し、他方の車軸
3Rにエンジントルクが有効に伝達されるので、上記空転
状態からの脱出が容易である。
が空転状態となったような場合には、トルクの消失によ
ってエンジンの回転速度が上昇し差動歯車箱６が高速回
転することにより、前記クラッチが係合し、他方の車軸
3Rにエンジントルクが有効に伝達されるので、上記空転
状態からの脱出が容易である。
スプリング11の強さを変えることによりクラッチ外板15
およびクラッチ内板18から成る多板クラッチの結合力を
変化させることができるので、これによって種々の特性
の差動制限装置を得ることができ、またこの差動制限装
置は差動歯車箱６内にコンパクトに組込むことができ
る。
およびクラッチ内板18から成る多板クラッチの結合力を
変化させることができるので、これによって種々の特性
の差動制限装置を得ることができ、またこの差動制限装
置は差動歯車箱６内にコンパクトに組込むことができ
る。
発明の効果 以上の通り、本発明による差動装置は、入力軸によって
回転駆動される差動歯車箱、誤差動歯車箱に半径方向に
延びる差動小歯車軸を介して枢着された複数の差動小歯
車、前記差動歯車箱と共通の回転軸線を有し前記差動小
歯車と噛合う２個の差動大歯車およびこれらの差動大歯
車にそれぞれ固定された２つの出力軸から成る差動装置
において、前記差動小歯車軸に摺動自在に嵌装されると
ともに半径方向内方に向けて付勢された遠心錘部材と、
前記差動歯車箱と前記出力軸との間に設けられ前記遠心
錘部材の半径方向外方への移動に応じて係合する多板ク
ラッチとを有するので、この差動装置を備えた車両の高
速走行時に左右の駆動車輪の差動を制限して、直進安全
性を向上させることができる。また、低速走行時におい
ても、一方の駆動車輪が空転状態となった場合には、差
動制限作用が生じ、該状態からの脱出が容易である。さ
らに差動小歯車軸の両軸端に差動小歯車が設けられると
ともに、その軸端寄りに遠心錘部材がそれぞれ配設され
ているため、差動小歯車軸には、その軸線方向中心に関
し上下方向または前後方向に均一な力が作用し、左右の
差動大歯車に不必要なモーメントが生ずることがなく、
また高速回転時に最外端の重錘部材に大きな遠心力が作
用して、多板クラッチに大きな摩擦力が生じ、この結
果、差動装置全体がコンパクトに構成されるにもかかわ
らず、高速回転状態における左右の駆動車輪の差動制限
動作が確実に行なわれる。
回転駆動される差動歯車箱、誤差動歯車箱に半径方向に
延びる差動小歯車軸を介して枢着された複数の差動小歯
車、前記差動歯車箱と共通の回転軸線を有し前記差動小
歯車と噛合う２個の差動大歯車およびこれらの差動大歯
車にそれぞれ固定された２つの出力軸から成る差動装置
において、前記差動小歯車軸に摺動自在に嵌装されると
ともに半径方向内方に向けて付勢された遠心錘部材と、
前記差動歯車箱と前記出力軸との間に設けられ前記遠心
錘部材の半径方向外方への移動に応じて係合する多板ク
ラッチとを有するので、この差動装置を備えた車両の高
速走行時に左右の駆動車輪の差動を制限して、直進安全
性を向上させることができる。また、低速走行時におい
ても、一方の駆動車輪が空転状態となった場合には、差
動制限作用が生じ、該状態からの脱出が容易である。さ
らに差動小歯車軸の両軸端に差動小歯車が設けられると
ともに、その軸端寄りに遠心錘部材がそれぞれ配設され
ているため、差動小歯車軸には、その軸線方向中心に関
し上下方向または前後方向に均一な力が作用し、左右の
差動大歯車に不必要なモーメントが生ずることがなく、
また高速回転時に最外端の重錘部材に大きな遠心力が作
用して、多板クラッチに大きな摩擦力が生じ、この結
果、差動装置全体がコンパクトに構成されるにもかかわ
らず、高速回転状態における左右の駆動車輪の差動制限
動作が確実に行なわれる。
図面は本発明の一実施例を示す断面図である。 １……差動装置、２……推進軸、３……車軸、４……減
速小歯車、５……減速大歯車、６……差動歯車箱、７…
…差動小歯車軸、８……差動小歯車、９……差動大歯
車、10……遠心錘部材、11……スプリング、12……斜
面、13……クラッチ外方部材、14……斜面、15……クラ
ッチ外板、16……圧接板、17……クラッチ内方部材、18
……クラッチ内板、19……圧接板。
速小歯車、５……減速大歯車、６……差動歯車箱、７…
…差動小歯車軸、８……差動小歯車、９……差動大歯
車、10……遠心錘部材、11……スプリング、12……斜
面、13……クラッチ外方部材、14……斜面、15……クラ
ッチ外板、16……圧接板、17……クラッチ内方部材、18
……クラッチ内板、19……圧接板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 和彦 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 昭61−190055（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】入力軸によって回転駆動される差動歯車
箱、誤差動歯車箱に半径方向に延びる差動小歯車軸を介
して枢着された複数の差動小歯車、前記差動歯車箱と共
通の回転軸線を有し前記差動小歯車と噛合う２個の差動
大歯車およびこれらの差動大歯車にそれぞれ固定された
２つの出力軸から成る差動装置において、前記差動小歯
車より前記差動大歯車半径方向外方にそれぞれ位置して
前記差動小歯車軸の両端に摺動自在に嵌装されるととも
に半径方向内方に向けて付勢された遠心錘部材と、前記
差動歯車箱と前記出力軸との間に設けられ前記遠心錘部
材の半径方向外方への、移動に応じて係合する多板クラ
ッチとを有し、前記差動小歯車は前記遠心錘部材よりそ
れぞれ中心寄りに位置することを特徴とする差動装置。
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| JP61191591A JPH0718480B2 (ja) | 1986-08-18 | 1986-08-18 | 差動装置 |
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