JPH07179850A - 撥水処理剤 - Google Patents

撥水処理剤

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JPH07179850A
JPH07179850A JP25536194A JP25536194A JPH07179850A JP H07179850 A JPH07179850 A JP H07179850A JP 25536194 A JP25536194 A JP 25536194A JP 25536194 A JP25536194 A JP 25536194A JP H07179850 A JPH07179850 A JP H07179850A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密着性、耐候性に優れた撥水処理を行うこと
ができ、更には保存安定性に優れた撥水処理剤である。 【構成】 0.0002〜0.01重量%の酸触媒、1〜10重量%
のフルオロアルキルシラン及びフルオロアルキルシラン
量に対し1〜15倍モルの水とアルコールに溶解し、加熱
還流することにより加水分解してなる。また、かかる加
水分解液を、水又は自動車用窓ガラス用ウォッシャー液
に1〜10重量%混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス等の表面を処理
することにより得られる撥水性能はもとより、耐久性に
優れた表面処理を行うことができる撥水処理剤に関する
もので、車輛用、船舶用、航空機用あるいは建築用等の
ウィンドウガラス及びミラー等に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来の撥水処理剤としては、スーパーレ
インX(米国、ユネルコ社製、商品名)に代表される自
動車用撥水処理剤のように、イソプロピルアルコールに
ポリジメチルシロキサンやポリメチルフェニルシロキサ
ンを分散したものが、自動車用ケミカルパーツとして市
販されている。また、近年ウォッシャー液に混合してフ
ロントウィンドウを洗浄することにより撥水性を付与す
るウォッシャー液混合用撥水剤等も市販されており、例
えばリンダ(横浜油脂株式会社製、商品名)が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の撥水処理剤にあっては、ポリジメチルシロキ
サンやポリメチルフェニルシロキサンを、アルコール等
の溶媒に単に分散した撥水処理剤であるため、処理対象
基材の表面に薄く塗りのばされるだけであり、化学結合
がないため耐久性に乏しく、約1ケ月弱で撥水性能が低
下してくる。また、基本骨格が炭化水素系であるため、
初期の水との接触角が低いという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
のであり、その目的は、密着性、耐候性に優れた撥水処
理を行うことができ、更には保存安定性に優れた撥水処
理剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の問
題点に着目してなされたもので、本願第1発明に係る撥
水処理剤は、0.0002〜0.01重量%の酸触媒、1〜10重量
%のフルオロアルキルシラン及びフルオロアルキルシラ
ン量に対し1〜15倍モルの水をアルコールに溶解し、加
熱還流することにより加水分解してなることを特徴とす
る。また、本願第2発明に係る撥水処理剤は、前記本願
第1発明に係る撥水処理剤を、水又は自動車用窓ガラス
用ウォッシャー液に1〜10重量%混合することを特徴と
する。
【0006】
【作用】本発明は、フッ素含有基を有するフルオロアル
キルシランをアルコールに分散し、しかもこのフルオロ
アルキルシランの一部を酸触媒および水により加水分解
してガラスと反応性の高いシラノール基を得るものであ
る。
【0007】更に本発明は、前記加水分解した撥水処理
剤を、ウォッシャー液又は水に混合し、また塗膜に影響
を及ぼさないよう加水分解時の酸の濃度を調製し、ウォ
ッシャー液や水によるフロントウインドウの洗浄時に撥
水処理が行なえるようにしたものである。
【0008】本発明において使用するフルオロアルキル
シランの種類としては、CF3CH2CH2Si(OMe)3, CF3CH2CH2
SiCl3, CF3(CF2)5CH2CH2Si(OMe)3, CF3(CF2)5CH2CH2Si
(OMe)Cl3, CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)3, CF3(CF2)7CH2CH2
SiCl3, CF3(CF2) 7CH2CH2SiMe(OMe)2, CF3(CF2)7CH2CH2S
iMe(Cl)2 等を挙げることができる。フルオロアルキル
シラン量を1〜10重量%とするのは、酸触媒および水に
よって加水分解反応が行われる場合に、1〜10重量%は
作業性に著しく優れた範囲にあり、加水分解物を製造し
易いためである。
【0009】更に、本発明における酸はフルオロアルキ
ルシランを加水分解する際の触媒として働き、塩酸、硝
酸、硫酸、りん酸、ぎ酸、しゅう酸、酢酸等から成る群
より選択されるが、硫酸およびりん酸は塗膜等に付着し
た場合に塗膜中に取り込まれてシミ等の原因となり、ま
たぎ酸等の有機酸は触媒効果が低く撥水性能が低くなる
ため、塩酸又は硝酸を使用することが望ましい。また、
酸触媒量は、0.0002重量%未満では添加効果がなく、0.
001 重量%を超えると処理剤中でフルオロアルキルシラ
ン同士の重縮合が促進されるため、液の保存低性が低下
し好ましくない。
【0010】また、本発明で使用するアルコールとして
は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ブチルアルコール及びアミルアルコール
から成る群より選択されるが、塗装に付着した場合や臭
気を考慮してメチルアルコール、エチルアルコールおよ
びイソプロピルアルコールから成る群から選択される一
種またはに二種以上を混合して用いることが望ましい。
【0011】また、水の添加量は、フルオロアルキルシ
ラン量に対し等モル未満であれば加水分解反応が困難
で、15倍モルを超えれば液の保存安定性が低下するた
め、1〜15倍モルが好ましい。
【0012】本願第1発明における撥水処理剤は、上記
所定量の酸触媒、フルオロアルキルシラン及び水をアル
コールに溶解し、好ましくは70〜90℃の温度で加熱還流
することにより得られる。
【0013】更に、本願第二発明における撥水処理剤
は、上記本願の第一発明で得られた撥水処理剤を、水又
は自動車用窓ガラス用ウォッシャー液に1〜10重量%混
合分散して成るものである。
【0014】前記したウォッシャー液は、市販のウォッ
シャー液の使用が可能である。市販のウォッシャー液に
は、各種界面活性剤、グリコール等の添加剤、各種金属
防剤錆剤、着色剤等が添加されているが、これらが混合
されてもよい。
【0015】混合量を、水又は自動車用ウォッシャー液
に対して、1〜10重量%とするのは、ウォッシャー液タ
ンクに本願第1発明で得られた混合溶液を投入し、ワイ
パーを作動させながらウォッシャー液を噴霧し、撥水性
能およびワイパージャダーを評価し(図1参照)、塗膜
に対するシミの発生について評価した(図2参照)結果
から、1重量%未満では充分な撥水性能が得られず、10
重量%を超えるとワイパージャダーが発生しやすくな
り、更には、塗装塗膜に付着した場合、シミ等の不具合
や腐食の原因となり好ましくないからである。シミ等の
不具合がなく90°以上の接触角を得るには1〜10重量%
の混合量が好ましい。
【0016】
【実施例】本発明を次の実施例により具体的に説明す
る。ただし本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例1 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として硝酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 3g (3) 硝酸(0.035重量%) 1g (4) 水 0.2g
【0017】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の硝酸及び(4) の水を混合した溶液を、約80
℃で3時間加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製し
た。
【0018】作製した撥水処理剤を、自動車のフロント
ウィンドウに塗布し撥水処理し、初期接触角および耐久
性について評価した。また、撥水処理剤をガラス瓶に入
れ密栓した状態で室温下に放置し、撥水処理剤としての
ポットライフも評価した。接触角測定は、撥水処理剤を
ガラス基板に塗布し、その後室温で5分間乾燥し、さら
にイソプロピルアルコールでふき取り仕上げ、大気中で
の水滴との接触角を測定した。接触角が100 °を切るま
での放置日数を、撥水処理剤のポットライフとして評価
した。また、撥水処理ガラスとしての耐久性評価は、実
車走行にて行った。
【0019】撥水処理剤の組成および得られた初期接触
角、耐久性並びにポットライフを表1に示す。得られた
撥水処理剤のポットライフは、約6ケ月と優れ、またこ
の撥水処理剤にて処理した撥水性ガラスは、初期接触角
が110 °、耐久性が約7ケ月となり充分優れるものであ
った。
【0020】実施例2 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として硝酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 15.1g (3) 硝酸 (0.14重量%) 0.9g
【0021】具体的てには(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の硝酸を混合した溶液を約80℃で3時間加熱
還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。作製した撥水
処理剤の初期接触角、耐久性及びポットライフを実施例
1に従って評価し、その結果を組成とともに表1にまと
めて示す。
【0022】得られた撥水処理液のポットライフは、約
8ケ月と優れ、またこの撥水処理剤にて処理した撥水性
ガラスは、初期接触角が110 °、耐久性が約6ケ月とな
り充分優れるものであった。
【0023】実施例3 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として塩酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 3g (3) 塩酸(0.035重量%) 1g (4) 水 0.2g
【0024】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の塩酸及び(4) の水を混合した溶液を約80℃
で3時間加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。
作製した撥水処理剤の初期接触角、耐久性及びポットラ
イフを実施例1に従って評価し、その結果を組成ととも
に表1に示す。
【0025】得られた撥水処理剤のポットライフは、約
6ケ月と優れ、またこの撥水処理剤にて処理した撥水性
ガラスは、初期接触角が110 °、耐久性が約7ケ月とな
り充分優れるものであった。
【0026】実施例4 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として塩酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 15.1g (3) 塩酸 (0.14重量%) 0.9g
【0027】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン及び(3) の塩酸を混合した溶液を約80℃で3時間加
熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。作製した撥
水処理剤の初期接触角、耐久性及びポットライフを実施
例1に従って評価し、その結果を組成とともに表1に示
す。
【0028】得られた撥水処理剤のポットライフは、約
8ケ月と優れ、またこの撥水処理剤にて処理した撥水性
ガラスは、初期接触角が110 °、耐久性が約6ケ月とな
り充分優れるものであった。
【0029】実施例4 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として硝酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 3g (3) 硝酸(0.035重量%) 1g (4) 水 0.2g
【0030】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の硝酸及び(4) の水を混合した溶液を約80℃
で3時間加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。
このように作製した撥水処理剤を25g 採取し、日産純正
ウォッシャー液を475gと混合し、ウォッシャー液混合撥
水処理剤とした。なお、日産純正ウォッシャー液は、メ
タノールを35重量%、界面活性剤を0.1重量%、エチレ
ングリコールを3重量%、金属防錆剤を0.4 重量%、残
部は水から構成されている。
【0031】作製したウォッシャー液混合撥水処理剤を
自動車のウォッシャー液混合タンクに投入し、ワイパー
を作動させながら、ウォッシャー液を噴霧し撥水処理し
た。撥水処理剤の組成およびウォッシャー液を噴霧し撥
水処理したガラスの初期接触角、耐久性及びポットライ
フを実施例1に従って評価し、その結果を表1に示す。
【0032】実施例6 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として塩酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 3g (3) 塩酸(0.035重量%) 1g (4) 水 0.2g
【0033】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の硝酸及び(4) の水を混合した溶液を約80℃
で3時間加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。
このように作製した撥水処理剤を25g 採取し、日産純正
ウォッシャー液を475gと混合し、ウォッシャー液混合撥
水処理剤とした。
【0034】作製したウォッシャー液混合撥水処理剤を
自動車のウォッシャー液混合タンクに投入し、ワイパー
を作動させながら、ウォッシャー液を噴霧し撥水処理し
た。撥水処理剤の組成およびウォッシャー液を噴霧し撥
水処理したガラスの初期接触角、耐久性ポットライフを
実施例1に従って評価し、その結果を表1に示す。
【0035】比較例1 自動車ウインドウォッシャー液混合用市販品、製品名リ
ンダ(横浜油脂株式会社製)を使用し、500gのウォッシ
ャー液混合撥水処理剤を作製した。作製したウォッシャ
ー液混合撥水処理剤を自動車のウォッシャー液混合タン
クに投入し、ワイパーを作動させながら、ウォッシャー
液を噴霧し撥水処理した。撥水処理剤の組成およびウォ
ッシャー液を噴霧し撥水処理したガラスの初期接触角及
び耐久性を実施例1に従って評価し、その結果を表1に
示す。初期接触角は80°と悪く、耐久性も1ケ月と悪い
ものとなった。
【0036】比較例2 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として硝酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 0.75g (3) 硝酸 (1.5 重量%) 0.01g
【0037】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン及び(3) の硝酸を混合した溶液を、約80℃で3時間
加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製した。このよう
に作製した撥水処理剤の組成及び、実施例1に従って評
価した初期接触角を表1に示す。得られた撥水性ガラス
は、初期接触角が70°と悪いものとなった。
【0038】比較例3 アルコールとしてイソプロピルアルコール、フルオロア
ルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメト
キシシラン、酸として硝酸をそれぞれ用い、次に示す配
合で撥水処理剤を調製した。 成分 配合量 (1) イソプロピルアルコール 150g (2) ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン 24.5g (3) 硝酸(0.035重量%) 8.1g (4) 水 5.9g
【0039】具体的には、(1) のイソプロピルアルコー
ルに、(2) のヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシ
ラン、(3) の硝酸及び(4) の水を混合した溶液を、約80
℃で3時間加熱還流し、冷却して撥水処理剤を作製し
た。作製した撥水処理剤の組成、初期接触角、耐久性及
びポットライフを表1に示す。得られた撥水処理剤にて
処理した撥水性ガラスは、初期接触角が110 °、耐久性
が約6ケ月となって充分優れるものの、ポットライフは
約1ケ月と短いものとなった。
【0040】比較例4 実施例1において、撥水処理剤を作製する際の加熱還流
を実施せず、室温(約25℃)で3時間攪拌して撥水処理
剤を作製したこと以外は、実施例1と同様に製造した。
撥水処理剤の組成および初期接触角を表1に示す。得ら
れた撥水性ガラスは、初期接触角が70°と悪いものとな
った。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の撥水処理
剤は、密着性、撥水性、耐候性等に優れるもので、格段
に撥水性能が優れた耐候性を示すものであり、建築用も
しくは自動車用窓材をはじめ、各種ガラス物品等に好適
に採用でき、有用な保存安定性に優れたものである。更
に本発明の撥水処理剤を用いることにより、光学特性を
損なうことなく、手軽に容易に撥水ガラスを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撥水処理剤のフルオロアルキルシラン
含有量と接触角の関係を示す線図である。
【図2】本発明の撥水処理剤の触媒量と接触角の関係を
示す線図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.0002〜0.01重量%の酸触媒、1〜10重
    量%のフルオロアルキルシラン及びフルオロアルキルシ
    ラン量に対し1〜15倍モルの水をアルコールに溶解し、
    加熱還流することにより加水分解してなることを特徴と
    する撥水処理剤。
  2. 【請求項2】 0.0002〜0.01重量%の酸触媒、1〜10重
    量%のフルオロアルキルシラン及びフルオロアルキルシ
    ラン量に対し1〜15倍モルの水をアルコールに溶解し、
    加熱還流することにより加水分解したものを、水又は自
    動車用窓ガラス用ウォッシャー液に1〜10重量%混合す
    ることを特徴とする撥水処理剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の撥水処理剤にお
    いて、酸触媒は塩酸又は硝酸であることを特徴とする撥
    水処理剤。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の撥水処理剤にお
    いて、加熱還流を、温度70〜80℃で行うことを特徴とす
    る撥水処理剤。
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