JPH07172907A - 炭素含有耐火物 - Google Patents
炭素含有耐火物Info
- Publication number
- JPH07172907A JPH07172907A JP5345125A JP34512593A JPH07172907A JP H07172907 A JPH07172907 A JP H07172907A JP 5345125 A JP5345125 A JP 5345125A JP 34512593 A JP34512593 A JP 34512593A JP H07172907 A JPH07172907 A JP H07172907A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refractory
- carbon
- resistance
- titanium carbide
- alumina
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、炭素含有耐火物を耐スポ−リング
性、熱間強度を維持するとともに、耐酸化性、耐食性の
向上をはかることにある。 【構成】 炭素質原料、アルミナ質耐火原料を含有する
耐火材料に、炭化チタンの粉末を外掛で0.１〜８重量％
添加するのものである。炭化チタンを添加することによ
って、高温下で炭化チタンが優先酸化されて炭素の焼失
を抑制するとともに、生成したＴｉＯ2 がＡｌ2 Ｏ3 と
反応して粘性の大きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2 系の化合物
を生成し、組織を緻密化して耐酸化性および耐食性を向
上する。
性、熱間強度を維持するとともに、耐酸化性、耐食性の
向上をはかることにある。 【構成】 炭素質原料、アルミナ質耐火原料を含有する
耐火材料に、炭化チタンの粉末を外掛で0.１〜８重量％
添加するのものである。炭化チタンを添加することによ
って、高温下で炭化チタンが優先酸化されて炭素の焼失
を抑制するとともに、生成したＴｉＯ2 がＡｌ2 Ｏ3 と
反応して粘性の大きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2 系の化合物
を生成し、組織を緻密化して耐酸化性および耐食性を向
上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素含有耐火物に関す
る。
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、黒鉛等の炭素質原料を含む耐火物
は、アルミナ、ばん土頁岩等の耐火材料に比べて高熱伝
導率であるとともに、低熱膨張率であるため、耐スポ−
リング性に優れ、かつ溶融金属やスラグ等に濡れ難く、
耐食性にも優れている。
は、アルミナ、ばん土頁岩等の耐火材料に比べて高熱伝
導率であるとともに、低熱膨張率であるため、耐スポ−
リング性に優れ、かつ溶融金属やスラグ等に濡れ難く、
耐食性にも優れている。
【０００３】また、これらの耐火物は、該耐火物の過焼
結を防止する等の機能をも有していることから、近年そ
の使用分野は急速に拡大している。焼結アルミナ、電融
アルミナ、焼成ばん土頁岩と鱗状黒鉛を使用したアルミ
ナ・カ−ボン質耐火物は、電気炉、混銑車等に多く使用
され、これらの炉の寿命の延長に寄与している。
結を防止する等の機能をも有していることから、近年そ
の使用分野は急速に拡大している。焼結アルミナ、電融
アルミナ、焼成ばん土頁岩と鱗状黒鉛を使用したアルミ
ナ・カ−ボン質耐火物は、電気炉、混銑車等に多く使用
され、これらの炉の寿命の延長に寄与している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな炭素含有耐火物は、れんが組織間の結合が主に炭素
結合によるため熱間強度が低く、また高温での耐酸化性
に劣る欠点がある。
うな炭素含有耐火物は、れんが組織間の結合が主に炭素
結合によるため熱間強度が低く、また高温での耐酸化性
に劣る欠点がある。
【０００５】そこで、Ａｌ、Ｓｉ、Ｍｇ等の酸化しやす
い金属を単独またはその合金を耐火材料に添加する方法
や、Ｂ4 Ｃ、ＳｉＣ等の炭化物を添加する方法が知られ
ている。また、六硼化珪素（ＳｉＢ6 ）や硝酸塩の添加
によって、耐火物使用時に生成するガラス相およびＢ2
Ｏ3 と耐火骨材とが稼働時の高温下で反応し、生成する
高粘性融液で炭素質原料を被覆する方法等が提案されて
いる。
い金属を単独またはその合金を耐火材料に添加する方法
や、Ｂ4 Ｃ、ＳｉＣ等の炭化物を添加する方法が知られ
ている。また、六硼化珪素（ＳｉＢ6 ）や硝酸塩の添加
によって、耐火物使用時に生成するガラス相およびＢ2
Ｏ3 と耐火骨材とが稼働時の高温下で反応し、生成する
高粘性融液で炭素質原料を被覆する方法等が提案されて
いる。
【０００６】しかしながら、上記酸化しやすい金属や炭
化物を添加する方法による炭素質原料の酸化防止効果
は、十分に満足できるものはない。また、六硼化物等の
添加による方法では、安定した被膜を形成する前に、溶
損あるいは摩耗によって耐火物表面に損傷を受けること
があり、品質が不安定となるものであった。
化物を添加する方法による炭素質原料の酸化防止効果
は、十分に満足できるものはない。また、六硼化物等の
添加による方法では、安定した被膜を形成する前に、溶
損あるいは摩耗によって耐火物表面に損傷を受けること
があり、品質が不安定となるものであった。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような点
に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、炭素質
原料、アルミナ質耐火原料を含有する耐火材料に、炭化
チタンの粉末を外掛で0.１〜８重量％添加したことを特
徴とする炭素含有耐火物を提供するにある。
に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、炭素質
原料、アルミナ質耐火原料を含有する耐火材料に、炭化
チタンの粉末を外掛で0.１〜８重量％添加したことを特
徴とする炭素含有耐火物を提供するにある。
【０００８】
【作用】本発明によれば、炭素質原料、アルミナ質耐火
原料を含有する耐火材料に炭化チタンの粉末を外掛で0.
１〜８重量％添加することによって、耐スポ−リング性
および熱間強度を維持しながら、高温下で炭化チタンが
優先酸化されることにより炭素の焼失を抑制するととも
に、生成したＴｉＯ2 がＡｌ2 Ｏ3 と反応して粘性の大
きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2 系の化合物を生成し、組織を
緻密化して耐酸化性および耐食性を向上する。
原料を含有する耐火材料に炭化チタンの粉末を外掛で0.
１〜８重量％添加することによって、耐スポ−リング性
および熱間強度を維持しながら、高温下で炭化チタンが
優先酸化されることにより炭素の焼失を抑制するととも
に、生成したＴｉＯ2 がＡｌ2 Ｏ3 と反応して粘性の大
きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2 系の化合物を生成し、組織を
緻密化して耐酸化性および耐食性を向上する。
【０００９】以下、本発明について説明する。本発明の
炭素含有耐火物は、炭素質原料、アルミナ質耐火原料を
含有する耐火材料に、炭化チタンの粉末を外掛で0.１〜
８重量％添加したことを特徴としている。
炭素含有耐火物は、炭素質原料、アルミナ質耐火原料を
含有する耐火材料に、炭化チタンの粉末を外掛で0.１〜
８重量％添加したことを特徴としている。
【００１０】上記構成の炭素質原料としては、鱗状黒鉛
が好ましいが、土状黒鉛、石油コ−クス、石炭ピッチコ
−クス、鋳物用コ−クス、カ−ボンスラグ等の公知の材
料も使用することができる。そして、上記炭素質原料の
粒径は、特に制限するものでなく、適宜に選別すればよ
いが、通常１mm以下程度のものが好ましい。
が好ましいが、土状黒鉛、石油コ−クス、石炭ピッチコ
−クス、鋳物用コ−クス、カ−ボンスラグ等の公知の材
料も使用することができる。そして、上記炭素質原料の
粒径は、特に制限するものでなく、適宜に選別すればよ
いが、通常１mm以下程度のものが好ましい。
【００１１】アルミナ質耐火原料として、焼結アルミ
ナ、電融アルミナ、仮焼アルミナ、焼ボ−キサイト、焼
成ばん土頁岩等が使用できる。
ナ、電融アルミナ、仮焼アルミナ、焼ボ−キサイト、焼
成ばん土頁岩等が使用できる。
【００１２】上記炭素質原料の配合量は該耐火物の使用
目的によって異なるが、耐火材料全量に対し５〜９０重
量％が好ましい。例えば、鱗状黒鉛が５重量％未満であ
れば耐スポ−リング性が低下するなど炭素含有耐火物の
長所を十分に発揮できず、また９０重量％を超えると熱
間強度が低下して好ましくない。
目的によって異なるが、耐火材料全量に対し５〜９０重
量％が好ましい。例えば、鱗状黒鉛が５重量％未満であ
れば耐スポ−リング性が低下するなど炭素含有耐火物の
長所を十分に発揮できず、また９０重量％を超えると熱
間強度が低下して好ましくない。
【００１３】また、アルミナ質耐火原料の配合量も耐火
物の使用目的によって異なるが、耐火材料全量に対して
１０〜９５重量％が好ましい。これらの範囲外では、耐
スポ−リング性や熱間強度が低下して好ましくない。
物の使用目的によって異なるが、耐火材料全量に対して
１０〜９５重量％が好ましい。これらの範囲外では、耐
スポ−リング性や熱間強度が低下して好ましくない。
【００１４】上記のような耐火材料に添加する炭化チタ
ンの粉末は、高温下で優れた酸素親和力を示し、耐火表
面付近で酸化されて、ＴｉＯ2 およびＣを析出する。そ
して、上記ＴｉＯ2 、Ｃの生成にともなう体積の膨張に
よって、該酸化物の成形時にできた表面付近の粒子間隙
をほぼ完全に塞いで緻密化し、機械的強度を増すととも
に、耐酸化性をさらに向上させる。
ンの粉末は、高温下で優れた酸素親和力を示し、耐火表
面付近で酸化されて、ＴｉＯ2 およびＣを析出する。そ
して、上記ＴｉＯ2 、Ｃの生成にともなう体積の膨張に
よって、該酸化物の成形時にできた表面付近の粒子間隙
をほぼ完全に塞いで緻密化し、機械的強度を増すととも
に、耐酸化性をさらに向上させる。
【００１５】炭化チタン粉末の粒径は、反応性、均一
性、分散性、反応活性等の面から２５０μｍ以下、好ま
しくは４４μｍ以下のものを使用するのが好ましい。ま
た、炭化チタンの粉末の添加量は、上記耐火材料に対し
て、外掛で0.１〜８重量％が好ましい。炭化チタンの粉
末の添加量が、0.１重量％未満では所期の効果が得られ
ず、８重量％を超えると耐酸化性の点では支障がない
が、耐食性が低下して好ましくない。
性、分散性、反応活性等の面から２５０μｍ以下、好ま
しくは４４μｍ以下のものを使用するのが好ましい。ま
た、炭化チタンの粉末の添加量は、上記耐火材料に対し
て、外掛で0.１〜８重量％が好ましい。炭化チタンの粉
末の添加量が、0.１重量％未満では所期の効果が得られ
ず、８重量％を超えると耐酸化性の点では支障がない
が、耐食性が低下して好ましくない。
【００１６】上記炭素含有耐火物には、残留炭素量の多
い、つまり高炭素収率を有し、かつ成形時の作業性に優
れるタ−ルピッチ、フェノ−ルレジン等のバインダ−を
単独または併用することができる。
い、つまり高炭素収率を有し、かつ成形時の作業性に優
れるタ−ルピッチ、フェノ−ルレジン等のバインダ−を
単独または併用することができる。
【００１７】
【実施例】本発明品および従来品について、レゾ−ル型
フェノ−ルレジンを外掛3.５重量％添加した比較表を表
１に示している。表１の下欄側には、それぞれの配合物
を常温にて５０分間混練後、１０００Kgf/cm2 の圧力で
４０×４０×１６０mmの形状に加圧成形を行い、１８０
℃で１５時間熱処理して得られた不焼成耐火物の品質特
性を表示している。
フェノ−ルレジンを外掛3.５重量％添加した比較表を表
１に示している。表１の下欄側には、それぞれの配合物
を常温にて５０分間混練後、１０００Kgf/cm2 の圧力で
４０×４０×１６０mmの形状に加圧成形を行い、１８０
℃で１５時間熱処理して得られた不焼成耐火物の品質特
性を表示している。
【００１８】比較表
【表１】
【００１９】表１から分かるように、１５００℃で２時
間酸化焼成後の重量原料率および脱炭層厚さ等の数値
は、いずれも本発明品の方が小さく、従来品に比べて耐
酸化性に優れることを示している。
間酸化焼成後の重量原料率および脱炭層厚さ等の数値
は、いずれも本発明品の方が小さく、従来品に比べて耐
酸化性に優れることを示している。
【００２０】また、得られた耐火物を塩基度、すなわち
ＣａＯ／ＳｉＯ2 の重量比が２のスラグを使用して１６
５０℃×２時間のロ−タリ−スラグテストに供し、従来
品１の侵食量を１００として各品の侵食量を測定して溶
損指数を算出したところ、表の最下欄の表示の通り、本
発明品はいずれも低い溶損指数を示し、本発明品は従来
品に比べてスラグに対する耐食性が極めて優れているこ
とが分かる。
ＣａＯ／ＳｉＯ2 の重量比が２のスラグを使用して１６
５０℃×２時間のロ−タリ−スラグテストに供し、従来
品１の侵食量を１００として各品の侵食量を測定して溶
損指数を算出したところ、表の最下欄の表示の通り、本
発明品はいずれも低い溶損指数を示し、本発明品は従来
品に比べてスラグに対する耐食性が極めて優れているこ
とが分かる。
【００２１】本発明は、上記の実施例に限られるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な応用が
可能であることは言うまでもない。
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な応用が
可能であることは言うまでもない。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明にあっては、従来の
特長である耐スポ−リング性および熱間強度を維持しな
がら、高温下で炭化チタンが優先酸化されることにより
炭素の焼失を抑制するとともに、生成したＴｉＯ2 がＡ
ｌ2 Ｏ3 と反応して粘性の大きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2
系の化合物を生成し、組織を緻密化して耐酸化性および
スラグや溶融金属に対する耐食性の向上をはかることが
でき、耐火物使用の炉等の寿命を延長することができ
る。
特長である耐スポ−リング性および熱間強度を維持しな
がら、高温下で炭化チタンが優先酸化されることにより
炭素の焼失を抑制するとともに、生成したＴｉＯ2 がＡ
ｌ2 Ｏ3 と反応して粘性の大きなＡｌ2 Ｏ3 ・ＴｉＯ2
系の化合物を生成し、組織を緻密化して耐酸化性および
スラグや溶融金属に対する耐食性の向上をはかることが
でき、耐火物使用の炉等の寿命を延長することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 明良 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の２ 川 崎炉材株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 炭素質原料、アルミナ質耐火原料を含有
する耐火材料に、炭化チタンの粉末を外掛で0.１〜８重
量％添加したことを特徴とする炭素含有耐火物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5345125A JPH07172907A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 炭素含有耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5345125A JPH07172907A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 炭素含有耐火物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07172907A true JPH07172907A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18374459
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5345125A Pending JPH07172907A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 炭素含有耐火物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07172907A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001074738A1 (fr) * | 2000-03-30 | 2001-10-11 | Nippon Steel Corporation | Produit refractaire carbone et son procede de preparation |
| CN102040386A (zh) * | 2010-11-01 | 2011-05-04 | 濮阳濮耐高温材料（集团）股份有限公司 | 一种鱼雷罐喷注料以及使用该喷注料的喷注方法 |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP5345125A patent/JPH07172907A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001074738A1 (fr) * | 2000-03-30 | 2001-10-11 | Nippon Steel Corporation | Produit refractaire carbone et son procede de preparation |
| CN102040386A (zh) * | 2010-11-01 | 2011-05-04 | 濮阳濮耐高温材料（集团）股份有限公司 | 一种鱼雷罐喷注料以及使用该喷注料的喷注方法 |
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