JPH07171471A - 塗布方法及びコ−ティングノズル - Google Patents

塗布方法及びコ−ティングノズル

Info

Publication number
JPH07171471A
JPH07171471A JP34535293A JP34535293A JPH07171471A JP H07171471 A JPH07171471 A JP H07171471A JP 34535293 A JP34535293 A JP 34535293A JP 34535293 A JP34535293 A JP 34535293A JP H07171471 A JPH07171471 A JP H07171471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
nozzle
liquid
width direction
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34535293A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Takeishi
芳明 武石
Yuji Furusawa
雄二 古沢
Hiroshi Ito
伊藤  博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP34535293A priority Critical patent/JPH07171471A/ja
Publication of JPH07171471A publication Critical patent/JPH07171471A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • B05C5/0266Coating heads with slot-shaped outlet adjustable in length, e.g. for coating webs of different width

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯状被塗工物に均一厚で表面美麗な塗布膜を
安定に連続形成できる塗布液の塗布手段を確立する。 【構成】 走行する帯状体に塗布液を塗布するスリット
状開口部を有したコ−ティングノズルを、内部に設けら
れている液溜部13に固定整流部材141 とこれと間隔を置
いて一部が重なり合う可動整流部材151 を配置し、かつ
該可動整流部材に両整流部材の重なり部位をノズル幅方
向で調節する可動整流部材進退装置16を取付けて成る構
成とする。このコ−ティングノズルによる塗布に当って
は、可動整流部材151 の進退によって両整流部材の重な
り部位をノズル幅方向で変化させることにより液溜部13
における塗布液の流路幅を調整し、これによって前記液
溜部から流出する塗布液のノズル幅方向液圧を均一化す
ることで表面美麗な塗布膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄,ステンレス鋼,
アルミニウム等の金属板や、各種フィルム,テ−プある
いは紙等の帯状体に塗料,インキ,磁性材料,接着剤,
機能性剤等のような塗布液を連続的に塗布する方法、及
びそれに用いるコ−ティングノズルに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、走行する帯状体に塗布液
を連続的に塗布する手段として種々の方法が提案されて
きたが、その代表的なものにロ−ルコ−ティング法,カ
−テンフロ−コ−ティング法,押出(エクストゥル−ジ
ョン,ダイ,ノズル)コ−ティング法,スプレ−コ−テ
ィング法等があり、各種の産業分野で適用されている。
【0003】このうち、押出コ−ティング法とは、図5
又は図6で示したように、塗布液が吐出(流出)するス
リット1を有したダイ・ヘッダ−(ノズル)2を被塗工
物3に近接して対向させ、バックアップロ−ル4又はサ
ポ−トロ−ル5にて支持されつつ走行する前記被塗工物
3にスリット1から押し出した塗布液をコ−ティングす
る塗布方法であり、ロ−ルコ−ティング法のように“ロ
−ル目(コ−ティングロ−ルの接触が原因で起きる塗膜
面欠陥)”等を生じることがないため、表面の美麗な塗
膜が得られるとして注目されているものである。
【0004】この押出コ−ティング法には、図7で示し
た如く、塗布液をダイ・ヘッダ−2から被塗工物3面へ
押し出した後、ダイ先端(ダイリップ部6)でブレ−ド
して塗布液を均一化するものと、図8に示したようにダ
イ・ヘッダ−2からの吐出液膜を被塗工物3に塗布して
そのまま塗膜化するものとがある。
【0005】一方、同様に、カ−テンフロ−コ−ティン
グ法も“ロ−ル目”発生の懸念が無くて表面美麗な塗膜
が得られると期待される塗装手段である。このカ−テン
フロ−コ−ティング法は、図9に示すように、ノズル7
のスリット1から流下する塗布液膜の下に被塗工物3を
走行させ(図9ではコンベアベルト8により走行)、塗
布液膜を被塗工物3の上面に被せるように塗膜を形成さ
せる方法である。ここで、図中の符号9は流れ落ちた塗
布液を回収するための塗布液捕獲槽である。
【0006】なお、上記カ−テンフロ−コ−ティング法
の場合、スリット1から被塗工物3の上面までの距離は
一般に50〜450mm程度であり、流出塗布液膜は表面
張力により縮流するためスリット両端から針金,棒,チ
ェ−ン等のエッジガイドを垂らし、塗布液膜の両端をこ
れに沿わせて縮流を防止する。そして、このカ−テンフ
ロ−コ−タは主として鋼板の切り板ラインに実用化され
ている。
【0007】ところで、被塗工物の幅方向に延びて開口
したノズルのスリットから塗布液を流出させて被塗工物
面に塗布する上述のようなコ−ティング法(押出コ−テ
ィング法やカ−テンフロ−コ−ティング法等)では、塗
布液を被塗工物に均一に塗布するためスリットノズルか
らの吐出量を幅方向で均一にする必要があることは言う
までもない。
【0008】ところが、被塗工物の幅は一般に数百mm〜
数千mmであり、これに塗布液を塗布するスリットノズル
の幅もこれと同等かあるいは更に広いため、このような
広幅ノズルのスリットから均一に塗布液を吐出(流出)
させるのは非常に困難であった。
【0009】そこで、スリットから塗布液を均一吐出さ
せるために、一般的には図10に示した“T型”と呼ばれ
るノズルや、図11に示した“コ−トハンガ−型”と呼ば
れるノズルが使われる。これは、ノズルの一箇所から供
給される塗布液が、ノズル内部に形成されたT型あるい
はコ−トハンガ−型の流路を介して幅方向へ均一に分配
されるよう図ったものである。
【0010】しかし、単一の塗布液を一定の条件で吐出
させる場合には、前記T型あるいはコ−トハンガ−型の
流路をそれに合わせて設計することで均一吐出させるこ
とができるが、塗布液や塗布条件が変わると吐出も不均
一となり、そのため塗布液の種類や塗布条件に合わせた
ダイを複数個揃えなければならないという問題があっ
た。
【0011】もっとも、このような不都合を解消するた
めの対策として、特開昭61−291117号公報,実
開平2−25073号公報あるいは特公平2−5627
2号公報に見られるような、スリットギャップを幅方向
に調節できるノズルが提案されている。
【0012】しかしながら、ノズルのスリットギャップ
を調節する上記塗装装置では、スリットギャップをノズ
ル幅方向で微調整することによりノズル幅方向での吐出
流量分布を均一にはできるものの、塗布液膜の吐出速度
を一定にすることが困難であるという問題があった。つ
まり、スリットギャップをノズル幅方向で均一化した場
合でも、ノズル内部の液溜部(ノズルヘッダ−:一時的
な液溜部であって吐出液膜の均一化を図るためにどのノ
ズルにも一般的に設けられている)における塗布液圧力
がノズル幅方向で不均一であると、吐出流量も幅方向に
不均一となってしまう現象が生じるからである。
【0013】ここで、液溜部における塗布液圧力がノズ
ル幅方向で不均一となる原因は次の通りである。即ち、
スリット状開口部を有したコ−ティングノズルでは、そ
の幅が広いにもかかわらず塗布液の供給は液溜部のサイ
ド部あるいは後方の1〜2箇所からなされるのが一般的
である。そのため、液溜部における塗布液の流速はどう
してもノズル幅方向で不均一となる。そして、液溜部内
の塗布液流速がノズル幅方向で不均一であれば、当然で
はあるが液溜部における塗布液圧力もノズル幅方向で不
均一となる。
【0014】例えば、断面積が幅方向に一定である液溜
部の片端から塗布液が供給される場合には、供給端では
液溜部内における幅方向への塗布液流速は速いが、供給
端と反対の側に向かうに従いスリットからの塗布液流出
があるためにノズル幅方向へ流れる塗布液流量は減少
し、断面積が一定であることもあって幅方向への塗布液
流速は低下する。そのため、この部位では液圧が高くな
ってスリットから流出する塗布液の流量は多くなる。つ
まり、液溜部片端からの塗布液供給では、供給端に比べ
これと反対側のスリットからの吐出流量が大きくなる結
果になる。
【0015】また、液溜部の後方中央からの塗布液供給
では、ノズル中央部での液圧が高くなるのでその部位に
おけるスリットからの吐出流量が大きいが、両サイドに
向かうに従って液溜部内の幅方向へ向かう塗布液流速が
速くなるので液圧が一旦小さくなり、両サイドで再び液
圧が増加して該部位でのスリットからの吐出流量が増す
という流量分布を呈する。
【0016】このように、スリット状開口部を有したコ
−ティングノズルでは液溜部内で塗布液圧力分布にムラ
が生じやすく、塗布液圧力が部分的に高い部位に対応し
てスリットの相応部位からの吐出量が大きくなるので、
前記提案のノズル装置では、該部分のノズルスリットギ
ャップを狭く調整することによって抵抗を大きくし吐出
量を減少させる対処がなされる。しかし、ノズルスリッ
トギャップを部分的に狭くすることで吐出量の同一化を
図ろうとすると、前述したようにこの部位の液圧が高い
ために該部位での吐出液膜速度はノズルスリットのギャ
ップが広い部位に比べて速くなってしまい、液膜速度に
スリット幅方向の不均一が生じる結果となる。このよう
に、吐出流量はノズル幅方向で一定であっても、吐出速
度にムラがあると、やはり被塗工物に塗布される部分で
ムラが生じてしまう。
【0017】例えば、ノズルスリットギャップが広い部
位の液膜速度が被塗工物の移動速度より遅く、ノズルス
リットギャップが狭い部位の液膜速度が被塗工物の移動
速度より速い場合を考えると、前者では液膜は引き延ば
されて被塗工物に塗布されるのに対して、後者では液膜
は被塗工物面に滞りながら塗布される。この結果、被塗
工物に塗布される際の膜厚は均一であっても、上述した
ように液膜が被塗工物に塗布される部分での塗布液の流
れ状況が異なるため、この部分にムラ(しわ状凹凸)を
生じて製品の品質を低下させることになる。
【0018】上述の例は液膜と被塗工物の速度差が極端
な場合であるが、何れにしても、スリット幅方向で液膜
速度に差があると被塗工物の走行速度が幅方向で一定で
あるにもかかわらず被塗工物に液膜が塗布される部分で
の液膜の流れに差異が生じ、乱れの発生で塗布ムラの原
因となる。従って、表面美麗な塗布を行うには、ノズル
からの吐出液膜の厚さと速度をスリット幅方向で均一に
する必要があり、前述したようなノズルのスリットギャ
ップのみを調節する塗装装置では塗膜の美麗化に限界が
あった。
【0019】このようなことから、本発明が目的とした
のは、帯状被塗工物に均一厚で表面美麗な塗布膜を安定
に連続形成できる“塗布液の塗布手段”を確立すること
である。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねたところ、「スリット状開
口部を有したコ−ティングノズルによって“走行する帯
状被塗工物”に均一・美麗な塗膜を形成させるために
は、 ノズルのスリット間隔を幅方向にわたって調整する
ことが有効であるのは勿論であるが、 ノズル内部に設け
られた液溜部の流路断面形状をその幅方向で制御できる
ようにすることがより重要であり、 これによって液溜部
内の塗布液の圧力が幅方向で均一化されると共に塗布液
流が整流化され、 スリット開口からの塗布液の流出速度
を幅方向で一定化することが可能になる」との結論に達
した。そして、更に研究を続けた結果、「液溜部の流路
断面形状をその幅方向で制御する手段としては塗布液流
路幅を調節する方法が簡便であり、 この流路幅の調節に
は、 液溜部に間隔を置いて一部が重なり合う固定整流部
材と可動整流部材とを設置すると共に、 該可動整流部材
を進退させて両整流部材の重なり部位を幅方向に変化さ
せる方法が極めて実際的かつ効果的である」との知見を
得るに至った。
【0021】本発明は、上記知見事項等を基にして完成
されたものであり、「スリット状開口部を有したコ−テ
ィングノズルによって走行する帯状体に塗布液を塗布す
るに当って、 前記コ−ティングノズル内に設けられてい
る液溜部に間隔を置いて一部が重なり合う固定整流部材
と可動整流部材とを設置すると共に、この可動整流部材
の進退によって両整流部材の重なり部位をノズル幅方向
で変化させることにより液溜部における塗布液の流路幅
を調整し、 これによって前記液溜部から流出する塗布液
のノズル幅方向液圧を均一化することで、 表面美麗な塗
布膜を安定して形成できるようにした点」に大きな特徴
を有し、更には、「走行する帯状体に塗布液を塗布する
スリット状開口部を有したコ−ティングノズルを、 その
内部に設けられている液溜部に塗布液流方向を規制する
ための整流部材を固設すると共に、 この固定整流部材と
液溜部内壁との間に前記固定整流部材と間隔を置いて一
部が重なり合う可動整流部材を配置し、 かつ該可動整流
部材に両整流部材の重なり部位をノズル幅方向で調節す
る可動整流部材進退装置を取付けて成る構成とすること
により、 表面美麗な塗布膜の安定した形成を可能にした
点」をも特徴とするものである。
【0022】以下、図面を参照しながら本発明をより具
体的に説明する。図1は、本発明の第1実施例に係るコ
−ティングノズルを模式的に示した概要説明図である。
図1において、符号111 は塗布液を塗布するためのコ−
ティングノズルを示しており、連続走行する帯状体(被
塗工物)の表面に対向配置され、該帯状体の幅方向へ延
びて開設された塗布液吐出スリット12より塗布液を流出
させることによって帯状体表面に塗布液を任意の厚みで
塗布するものである。
【0023】ただ、従来のものとは異なり、このコ−テ
ィングノズル111 では塗布液吐出スリット12が開設され
ているノズル内部の液溜部(ノズルヘッダ−:塗布液が
一時的に滞留する部位)13 内にコ−トハンガ−形状の固
定整流板141 が固設され、更にこの固定整流板141 と液
溜部内壁との間に該固定整流板141 とは間隔を置いて一
部が重なり合う矩形の可動整流板(制御板)151が配置さ
れている。そして、可動整流板151 にはこれを固定整流
板141 の方向に進退させるための調整ネジ機構16が取付
けられている。なお、図中の符号17は液封のためのOリ
ングを示している。
【0024】従って、上記コ−ティングノズル111
は、調整ネジ機構16を作動させて矩形の可動整流板151
をコ−トハンガ−形状の固定整流板141 の方向に進出さ
せて両整流板の重なり部位を大きくして行くと、液溜部
13の幅方向中央部分では塗布液の流路幅(流路間隙)が
狭くなり、その流路抵抗によって該部位から流出しよう
とする塗布液の液圧が低下する。そのため、液溜部13の
幅方向中央部から塗布液が供給されるために該部位で高
くなりがちな液圧分布が是正されて均一化し、塗布液吐
出スリット12からの流出液膜の幅方向の流量も均一とな
る。このように、液溜部13へ供給される塗布液の流入圧
や液流の状況等に応じて可動整流板151 の進退を調整す
れば、固定整流板141 と可動整流板151 との重なり部位
がノズル幅方向に変化して塗布液流路幅のノズル幅方向
での制御ができるので前述した塗布ムラも発生せず、均
一で美麗な塗布を安定して行うことが可能となるが、液
溜部内における液流の状況等を考慮して固定整流板141
の形状を工夫することも塗膜品質の向上に好ましいこと
は勿論である。
【0025】また、図2は、本発明の装置の第2実施例
に係るコ−ティングノズルを模式的に示した概要説明図
である。このコ−ティングノズル112 では、図1の第1
実施例に係るものとは逆に固定整流板142 を矩形とし可
動整流板152 をコ−トハンガ−形状にしているが、この
場合も第1実施例と同等の作用効果を得ることができ
る。
【0026】一方、図3は、本発明の第3実施例に係る
コ−ティングノズルを模式的に示した概要説明図であっ
て、液溜部13の中央から塗布液が供給される第1及び第
2実施例の場合とは異なり、塗布液の供給が液溜部13の
片端からなされる場合の適用例である。このコ−ティン
グノズル113 では、矩形の固定整流板142 と対峙する可
動整流板153 の形状を台形とし、塗布液供給側の流路抵
抗を大きく取れるようにしている。これにより、可動整
流板153 を進退させることで液溜部13の塗布液供給端側
の塗布液流路幅(流路間隙)を狭く調整することがで
き、その流路抵抗によって該部位から流出しようとする
塗布液の液圧が低下する。そのため、液溜部13の塗布液
供給端側で高くなりがちな液圧分布が是正されて均一化
し、塗布液吐出スリット12からの流出液膜の幅方向流量
が均一となる。
【0027】更に、図4は、本発明の第4実施例に係る
コ−ティングノズルを模式的に示した概要説明図であ
り、第3実施例と同じく塗布液の供給が液溜部13の片端
からなされる場合の適用例である。ただ、このコ−ティ
ングノズル114 では、固定整流板142 及び可動整流板15
4 とも矩形とされ、かつ可動整流板154 を進退させる調
整ネジ機構16の可動整流板支持ロッドと可動整流板154
とは回転自在に結合されている。従って、固定整流板14
2 及び可動整流板154 が共に矩形であっても、両端の調
整ネジ機構16の作動を調整し角度を付けて可動整流板15
4 を進退させるようにすれば、第3実施例の場合と同様
に液溜部幅方向の流路抵抗を制御することが可能とな
り、塗布液吐出スリット12からの流出液膜の幅方向流量
を均一化できる。加えて、この第4実施例では可動整流
板154 の厚みを図示の如きテ−パ−形状としているの
で、その流路抵抗制御の精度は一層向上する。
【0028】ところで、上記第1ないし第4実施例では
塗布液吐出スリット12のギャップが幅方向に一定のもの
を示したが、前述した特開昭61−291117号公
報,実開平2−25073号公報あるいは特公平2−5
6272号公報等に示されているようなスリットギャッ
プ調節機構をも併用すれば、“ノズルの製作精度不良”
あるいは“高ノズル圧下での使用によるノズル幅方向の
スリットギャップの不均一化”にもより適正に対応する
ことができる。但し、この場合には、スリットギャップ
調節はあくまでもスリットギャップを幅方向に一定にす
るために行い、幅方向における塗布液の吐出流量はノズ
ル内部の可動整流部材(制御板)の進退量の調整によっ
て制御すべきである。
【0029】また、上記第1ないし第4実施例では可動
整流部材進退装置としてOリングを介した調整ネジ機構
を手動で操作するものを例示したが、これに代えて小型
モ−タ等による回転制御、油圧あるいは空圧シリンダ−
による流体圧制御、更には固体の膨張収縮を利用した温
度制御等によるものを用いれば、均一美麗塗装の自動化
が可能になる。なお、固定整流部材や可動整流部材の形
状は、ノズル内部形状あるいは塗布液供給方法によって
選べば良いことは既述の通りであり、上記第1ないし第
4実施例で示したもの以外の任意形状にできることは勿
論である。
【0030】次に、本発明の効果を試験例によって更に
具体的に説明する。
【試験例】表1は、本発明法に従った塗布試験の結果を
従来コ−ティングノズルを用いた従来法の場合と比較し
た結果を示すものである。
【0031】
【表1】
【0032】なお、塗布試験に当って、本発明例では第
4実施例として示した“図4のコ−ティングノズル”
を、従来例ではスリット方向に複数個並べて取付けたボ
ルトで上ノズル先端をギャップ側へ部分的に押圧してス
リットギャップを調節するタイプの“スリットギャップ
調節型ノズル(特開昭61−291117号公報所載のノズル)"
を、それぞれ幅500mmで試作して用いた。なお、本発
明で使用したノズルのスリットギャップは0.20±0.005m
m の精度で仕上げたものを用いた。
【0033】塗布試験は、前記図5に示した塗布方式を
採用し、幅450mm,厚さ0.27mmのブライト処理亜鉛め
っき鋼板に表1で示す2種類の塗料をライン速度を変更
して塗布することによって行った。なお、この試験で
は、塗布膜厚の幅方向の分布を精確に測定するため敢え
てプライマ−を予め塗布しないブライト鋼板を用いた。
【0034】ここで、塗膜厚については、A塗料(表1
参照)では乾燥膜厚で19μmに、B塗料では乾燥膜厚
で24μmになるようにノズルへの塗料供給ポンプ(ギ
アポンプ)の回転数をライン速度に合わせて制御すると
共に、幅方向の膜厚が均一になるように、本発明例では
可動整流板154 の進出量(押し込み量)と進出角(押し
込み角度)を調整し、また従来例ではスリットギャップ
を調整した。塗料を塗布した後の鋼板は、電気加熱炉に
より約230℃で60秒間加熱乾燥してから放冷した。
そして、放冷後は、鋼板幅方向の塗膜厚を10mmピッチ
で測定した。
【0035】前記表1に示される如く、従来例では幅方
向の塗膜厚分布に6〜13%(精度/平均膜厚)のバラ
ツキが生じたのに対して、本発明例ではそのバラツキは
3〜5%と非常に均一性が向上している。更に、表面仕
上がり状況も、従来例では高速になるとムラが認められ
たのに対して、本発明例では非常に良好であった。
【0036】表面仕上がりの判定は目視で行ったが、そ
の状態は蛍光灯や窓枠等を塗装面に映してその直線性で
判断した。即ち、塗装面にムラ(塗膜厚の不均一)等が
あれば映ったものが変形して見えるため、この判定法は
適切なものと考えられる。但し、この試験はクリ−ンル
−ム化していない一般の試験室で行ったため、焼付乾燥
後の塗布面には“ブツ”と呼ばれるゴミの付着が見られ
たが、これは判定の対象から外した。
【0037】
【効果の総括】上述のように、この発明によれば、鋼板
等の帯状物へ均一塗膜厚の連続高速美麗コ−ティングを
安定して実施することが可能となり、例えば塗装鋼板等
の生産性並びに品質向上に大きく寄与し得るなど、産業
上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図2】本発明の第2実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図3】本発明の第3実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図4】本発明の第4実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図5】従来の押出コ−ティング法(ダイコ−ティング
法)の説明図である。
【図6】従来の押出コ−ティング法(ダイコ−ティング
法)の別形態に関する説明図である。
【図7】押出コ−ティング(ダイコ−ティング)での塗
布図の詳細説明図である。
【図8】別形態の押出コ−ティング(ダイコ−ティン
グ)での塗布図の詳細説明図である。
【図9】従来のカ−テンフロ−コ−ティング法の説明図
である。
【図10】従来のT型ノズルの説明図である。
【図10】従来のコ−トハンガ−型ノズルの説明図であ
る。
【符号の説明】
1 スリット 2 ダイ・ヘッダ−(ノズル) 3 被塗工物 4 バックアップロ−ル 5 サポ−トロ−ル 6 ダイリップ部 7 ノズル 8 コンベアベルト 9 塗布液捕獲槽 111 コ−ティングノズル 112 コ−ティングノズル 113 コ−ティングノズル 114 コ−ティングノズル 12 塗布液吐出スリット 13 液溜部 141 固定整流板 142 固定整流板 151 可動整流板 152 可動整流板 153 可動整流板 154 可動整流板 16 調整ネジ機構 17 Oリング
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図2】本発明の第2実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図3】本発明の第3実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図4】本発明の第4実施例に係るコ−ティングノズル
を模式的に示した概要説明図である。
【図5】従来の押出コ−ティング法(ダイコ−ティング
法)の説明図である。
【図6】従来の押出コ−ティング法(ダイコ−ティング
法)の別形態に関する説明図である。
【図7】押出コ−ティング(ダイコ−ティング)での塗
布図の詳細説明図である。
【図8】別形態の押出コ−ティング(ダイコ−ティン
グ)での塗布図の詳細説明図である。
【図9】従来のカ−テンフロ−コ−ティング法の説明図
である。
【図10】従来のT型ノズルの説明図である。
【図11】従来のコ−トハンガ−型ノズルの説明図であ
る。
【符号の説明】 1 スリット 2 ダイ・ヘッダ−(ノズル) 3 被塗工物 4 バックアップロ−ル 5 サポ−トロ−ル 6 ダイリップ部 7 ノズル 8 コンベアベルト 9 塗布液捕獲槽 111 コ−ティングノズル 112 コ−ティングノズル 113 コ−ティングノズル 114 コ−ティングノズル 12 塗布液吐出スリット 13 液溜部 141 固定整流板 142 固定整流板 151 可動整流板 152 可動整流板 153 可動整流板 154 可動整流板 16 調整ネジ機構 17 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 博 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット状開口部を有したコ−ティング
    ノズルによって走行する帯状体に塗布液を塗布するに当
    って、前記コ−ティングノズル内に設けられている液溜
    部に間隔を置いて一部が重なり合う固定整流部材と可動
    整流部材とを設置すると共に、この可動整流部材の進退
    によって両整流部材の重なり部位をノズル幅方向で変化
    させることにより液溜部における塗布液の流路幅を調整
    し、これによって前記液溜部から流出する塗布液のノズ
    ル幅方向液圧を均一化することを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 走行する帯状体に塗布液を塗布するスリ
    ット状開口部を有したコ−ティングノズルにおいて、前
    記コ−ティングノズル内に設けられている液溜部に塗布
    液流方向を規制するための整流部材を固設すると共に、
    この固定整流部材と液溜部内壁との間に前記固定整流部
    材と間隔を置いて一部が重なり合う可動整流部材を配置
    し、かつ該可動整流部材に両整流部材の重なり部位をノ
    ズル幅方向で調節する可動整流部材進退装置を取付けて
    成ることを特徴とするコ−ティングノズル。
JP34535293A 1993-12-21 1993-12-21 塗布方法及びコ−ティングノズル Withdrawn JPH07171471A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34535293A JPH07171471A (ja) 1993-12-21 1993-12-21 塗布方法及びコ−ティングノズル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34535293A JPH07171471A (ja) 1993-12-21 1993-12-21 塗布方法及びコ−ティングノズル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07171471A true JPH07171471A (ja) 1995-07-11

Family

ID=18376022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34535293A Withdrawn JPH07171471A (ja) 1993-12-21 1993-12-21 塗布方法及びコ−ティングノズル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07171471A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006181440A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Dainippon Printing Co Ltd ダイヘッド
CN1318150C (zh) * 2002-02-21 2007-05-30 爱信化工株式会社 宽缝喷嘴
JP2007330960A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Semes Co Ltd スリットノズル及びそれを備える薬液塗布装置
JP2011240249A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Hirano Tecseed Co Ltd スリットダイ
WO2017047449A1 (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 Necエナジーデバイス株式会社 塗工装置および塗工方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1318150C (zh) * 2002-02-21 2007-05-30 爱信化工株式会社 宽缝喷嘴
JP2006181440A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Dainippon Printing Co Ltd ダイヘッド
JP2007330960A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Semes Co Ltd スリットノズル及びそれを備える薬液塗布装置
JP4511564B2 (ja) * 2006-06-15 2010-07-28 セメス株式会社 スリットノズル及びそれを備える薬液塗布装置
JP2011240249A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Hirano Tecseed Co Ltd スリットダイ
WO2017047449A1 (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 Necエナジーデバイス株式会社 塗工装置および塗工方法
US10493485B2 (en) 2015-09-18 2019-12-03 Envision Aesc Energy Devices, Ltd. Coating device and coating method
US10906060B2 (en) 2015-09-18 2021-02-02 Envision AESC Enerev Devices Ltd. Coating device and coating method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3777404B2 (ja) 多層およびスライドダイ塗布方法および装置
US5741549A (en) Slide die coating method and apparatus with improved die lip
JPH01281174A (ja) 薄く調整された流体コーティングの無条痕塗布方法及びそのためのスロットノズル―ローラ塗工塗布装置
JPS62183876A (ja) 長い帯板品を塗装するための装置および方法
US5639305A (en) Die coating method and apparatus
CA2099550C (en) Continuous melt-coating method and apparatus
JP3102532B2 (ja) 塗装装置
EP0538869B1 (en) Method of controlling thickness of coated film on web-like member by roll coater
JPH07171471A (ja) 塗布方法及びコ−ティングノズル
US7556692B2 (en) Device for coating a continuous web of material
JP3766097B2 (ja) ロールおよびダイ塗布方法および装置
JPH0596219A (ja) 帯状体の連続塗装方法並びにそのための装置
JPH06262116A (ja) コ−ティングノズル
JPH06262117A (ja) ノズルコ−タ型塗装装置
CA1043559A (en) Elongate hot melt extrusion nozzle
KR20000048619A (ko) 스트립상에 스트립코팅하는 방법 및 장치
JP5838581B2 (ja) 金属帯の塗布方法、連続塗布装置
JP2000005685A (ja) ダイコータ
JPH06226195A (ja) カ−テンフロ−塗装方法
AU2002328372B2 (en) Method and device for continuously coating a strip with a fluid film having a predetermined thickness and made from a crosslinkable polymer that is free from solvent and diluent
JPH11138080A (ja) 塗装装置
JPH06226196A (ja) 塗装方法
JPH11207235A (ja) ダイコータ
JPS61271058A (ja) 鋼帯の塗装ラインにおける塗膜均一化装置
JP4279916B2 (ja) 塗装装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010306