JPH07168087A - 視線検出機能付カメラ - Google Patents

視線検出機能付カメラ

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JPH07168087A
JPH07168087A JP5342051A JP34205193A JPH07168087A JP H07168087 A JPH07168087 A JP H07168087A JP 5342051 A JP5342051 A JP 5342051A JP 34205193 A JP34205193 A JP 34205193A JP H07168087 A JPH07168087 A JP H07168087A
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line
camera
sight
photographer
selection
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Kazuki Konishi
一樹 小西
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B2213/00Viewfinders; Focusing aids for cameras; Means for focusing for cameras; Autofocus systems for cameras
    • G03B2213/02Viewfinders
    • G03B2213/025Sightline detection

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Viewfinders (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被写体の移動速度,被写体の大きさ,撮影者
の意図する被写界深度などを考慮した、様々な撮影状況
において最適な焦点検出点を選択可能とする。 【構成】 設定されるシャッタ速度や絞り値、又は、装
着されるレンズ、又は、被写体までの距離に応じて、選
択するべき領域の選択範囲,領域数や、カメラの諸動作
の制御を行う情報を得るべき選択可能な全ての領域の選
択を視線検出手段の出力のみによって行うか否かを切り
換える切換手段1を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AF(自動焦点調節)
やAE(自動露出制御)等のカメラの諸動作の制御を行
う情報を得るべき領域(焦点検出点,測光点等)の選択
を行う手段を備えたスチルカメラやビデオカメラ等の視
線検出機能付カメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の視線検出手段を有するカメラにお
いては、撮影モードが全自動モード(グリーンモード)
の時には、視線による(制御の為の情報を得る)領域の
選択を禁止し、その他の撮影モードにおいては、選択可
能な全ての焦点検出点,測光点等のカメラの動作を制御
するべき情報を得る点の選択を、視線検出手段にて得ら
れる視線(視点)情報のみによって行うようにしてい
る。
【0003】すなわち、全自動モードの時には、視線検
出を行うサブルーチンをコールすることなく、AF用セ
ンサから得られる全ての焦点検出点の出力(各焦点検出
点の距離情報)を用いて最適と思われる焦点検出点を一
つもしくは複数選択し、その点においてAF,AEを行
うようにしている。
【0004】逆に、全自動モード以外のモードの時は、
視線検出を行うサブルーチンをコールし、視線検出を行
う。そして検出が成功した場合には、 1)その検出結果に最も近い焦点検出点,測光点を選択
する。
【0005】2)予めカメラのファインダ上をいくつか
の領域に分割しておき、検出された視点が存在する領域
を、焦点検出点,測光点等のカメラの動作を制御する情
報を得る領域とする。 などして視線検出手段の出力に基づく焦点検出点,測光
点の選択を行い、その点においてAF,AEを行うよう
にしている。
【0006】以上の様に撮影モードや設定されたシャタ
速度,絞り値を考慮することなく焦点検出点が定められ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに従来例では、視線検出手段の出力を用いてカメラの
諸動作を制御する情報を得るべき領域を選択するとき
に、他の情報(例えばAFセンサより得られる距離情
報)を視線検出手段の出力とともに用いるようなことは
行っていなかった為、様々な撮影の状況において、被写
体の移動速度,被写体の大きさ,撮影者の意図する被写
界深度などが考慮された最適の焦点検出点を選択するこ
とができないという問題があった。
【0008】すなわち、スポーツ写真など被写体の移動
速度の大きいものは、撮影者の視線が十分に被写体に動
きに追従できない時は、一つずれた焦点検出点を選択す
ることになる。また、風景写真などでは、視線の存在す
る点より、その近傍で撮影者からの距離が最も近いもの
(大きな被写体)にピントを合せた方が写真としての出
来映えが良いことがある。逆に、クローズアップ(マク
ロ)撮影の際は、被写界深度が浅いことが多いので、ど
の点にピントを合せたいかという撮影者の意図が重要に
なる。そしてポートレート撮影の際には、撮影者の意図
する被写界深度と共に人物のどこにピントを合せるかと
いうことも考慮されなければならない。このような様々
な撮影の状況に対応することが従来の方法では困難であ
った。
【0009】(発明の目的)本発明の目的は、被写体の
移動速度,被写体の大きさ,撮影者の意図する被写界深
度などを考慮した、様々な撮影状況において最適な焦点
検出点を選択することのできる視線検出機能付カメラを
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、選択するべき
領域の選択範囲,領域数を、設定されるシャッタ速度に
応じて、又は、設定される絞り値に応じて、又は、装着
されるレンズに応じて、又は、被写体までの距離に応じ
て、切り換える切換手段を設け、また、本発明は、カメ
ラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可能な全て
の領域の選択を視線検出手段の出力のみによって行うか
否かを、設定されるシャッタ速度に応じて、又は、設定
される絞り値に応じて、又は、装着されるレンズに応じ
て、又は、被写体までの距離に応じて、切り換える切換
手段を設け、設定されるシャッタ速度や絞り値、又は、
装着されるレンズ、又は、被写体までの距離に応じて、
選択するべき領域の選択範囲,領域数や、カメラの諸動
作の制御を行う情報を得るべき選択可能な全ての領域の
選択を視線検出手段の出力のみによって行うか否かを切
り換えるようにしている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0012】図1は本発明の第1の実施例における視線
検出機能付カメラの要部構成を示すブロック図であり、
1はMPU(マイクロプロセッシングユニット)、2は
メモリ、3は後述するCCD及びIREDのドライバ回
路、4はイメージセンサであるところのCCD、5は複
数のIREDから構成されるIRED群、6はAFを行
うためのレンズ駆動ユニット、7は絞り駆動ユニット、
8はシャッタユニット、9は撮影モード設定ダイヤルで
ある。
【0013】この実施例においては、イメージセンサ
(CCD4)からの画像信号を演算することにより撮影
者の視線を求めるわけであるが、その原理は以下の通り
である。
【0014】撮影者の眼球に平行光(もしくは発散光)
を照射すると、この光が角膜前面で反射し、発光ダイオ
ードの虚像が生じる。この虚像はプルキンエ像と呼ばれ
るが、その発生位置は眼球の回転角が零の際は瞳孔中心
と一致し、眼球が回転するにつれてプルキンエ像と瞳孔
中心の間隔は、回転角の正弦にほぼ比例する形で拡がっ
ていく。よって、イメージセンサ上の画像信号よりプル
キンエ像の位置,瞳孔中心の位置、さらにその間隔を算
出してやれば、眼球の回転角、さらには撮影者の視点を
知ることができる(カメラのファインダの光学特性によ
り、頭部がカメラに対して動いても、眼球の回転角が等
しければ、ピント板上の視点は同じである)。
【0015】次に、上記の視線検出機能を備えたカメラ
の動作について、図2のフローチャートにしたがって説
明する。
【0016】レリーズボタンの第1ストロークによりオ
ンするスイッチSW1がオンするなどして視線検出の要
求がなされると(ステップ101)、MPU1は視線検
出のルーチンに入る。
【0017】まず、MPU1は演算に使用する変数の初
期化等の初期化処理を行い(ステップ102)、次い
で、蓄積時間の設定を眼鏡の有無,外光の強度等を考慮
して行う。同時にそのときのカメラの位置(縦位置か横
位置か)を不図示の位置センサから受け、眼鏡の有無を
考慮して点灯するIREDの選択も行う(ステップ10
3)。
【0018】この後、蓄積制御のステップに移る。
【0019】まず、MPU1はクリアモードの動作を行
うための指示をドライバ回路3に対して行う(ステップ
104)。指示を受けたドライバ回路3はクリア動作を
行い、CCD4のメモリゾーン,電荷転送ライン等に残
っている電荷を消去する。次いで、選択された点灯IR
EDを点灯するためにIRED選択信号をドライバ回路
3に送信し、その後蓄積信号をハイレベルにする(ステ
ップ105)。これにより、蓄積が開始され、この蓄積
に同期してIREDが点灯される。そして、設定された
蓄積時間が経過したら蓄積信号をローレベルにして蓄積
を終了する。
【0020】次いで、MPU1は光像ブロック(プルキ
ンエ像候補),瞳孔エッジ候補抽出の処理を行う。
【0021】まず、ドライバ回路3を介して1ライン分
の画像信号を順次読み込み、A/D変換を行い、メモリ
2にその値を記憶していく(ステップ106)。そして
このデータを使って光像ブロック(プルキンエ像候補)
並びに瞳孔エッジ候補の抽出処理を行っていく(ステッ
プ107)。MPUはこの処理をCCDのライン数分だ
け行う(ステップ106→107→108→106…
…)。
【0022】全ラインについてこの処理が終了したなら
ば、プルキンエ像,瞳孔エッジの選択の処理を行う。そ
して選択された瞳孔エッジを用いて瞳孔中心及び瞳孔半
径を求める(ステップ109)。この方法として最小二
乗法を用いればよい。
【0023】その後、MPU1はプルキンエ像と瞳孔中
心の位置を用いて眼球の回転角、さらには個人差補正等
を行い、カメラのピント板上での視点位置を演算する
(ステップ110)。
【0024】そして、この視点からAFの指示がなされ
た際に焦点検出を行う点、いわゆる焦点検出点並びに測
光点を決定する。
【0025】ところで、一般に銀塩フィルムを用いるカ
メラにおいては、焦点検出点を増せばそれと同数の測距
ユニットを必要とする。そのため、コスト的,スペース
的なデメリットから焦点検出点の数は制限される。した
がって、ピント板上の視点位置に対応する焦点検出点が
存在しない可能性がある。
【0026】そこで、以下のようにして補間処理を行
う。
【0027】その第1の方法としては、ピント板上の視
点位置に対応する焦点検出点が存在しない場合は、ピン
ト板上の視点位置から最も近い焦点検出点をその視点の
焦点検出点とする。
【0028】例えば、図3(A)に示すように焦点検出
点が設定されている場合、視点位置の座標(X,Y)
と、a〜eの5点の焦点検出点の中央位置の座標(X
a, Ya) (Xb, Yb) (Xc, Yc) (Xd, Y
d) (Xe, Ye) の距離Lを L=((X−Xa) 2 +(Y−Ya)2) (焦点検
出点aの場合) のような式で求め、その値が最小となるものを、その視
線位置の焦点検出点とする。
【0029】また、第2の方法としては、予め焦点検出
点とともに、その焦点検出点を選択するエリアを設定し
ておく方法が考えられる。
【0030】例えば、図3(B)に示すように、焦点検
出点a〜eとその選択エリアを設定する。
【0031】測光点の決定に関しても同様のことが云え
るが、測光センサはエリア分割されたものを用いること
が多いため、第2の方法が主になる。
【0032】ところで、実際の撮影者の視点は常に被写
体にあるわけではなく、ある程度ふらついたり、画面外
の表示を見たりする。そこで、視点が画面外にあるとき
は領域の追従動作の対象外にしたり、公知の手法で撮影
者の注視点を抽出するなどの処理が必要となる。
【0033】このようにして視線検出手段による焦点検
出点の選択が終了したならば、撮影モード設定ダイヤル
9の設定状態を読み込み(ステップ111)、これがポ
ートレートモード,クローズアップ(マクロ)モードな
どが設定されていたならば、そのままその点をAF,A
Eに用いる(ステップ112→116)。
【0034】また、絞り優先モードが設定されていた場
合は、その時に設定された絞り値Avと予め定められた
絞り値Av1 とを比較し、これより開放側に絞り値Av
が設定されたならば、そのままその点をAE,AFに用
いる(ステップ112→113→116)。逆に、予め
定められた絞り値Av1 よりも小絞り側に絞り値Avが
設定されていたならば、いわゆるグレーゾーンを用いて
焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ112→1
13→117)。
【0035】また、マニュアルモードが設定されていた
ならば、設定時の視線位置がシャッタ速度表示位置,絞
り値表示位置のどちらをより多く注視しているかによ
り、そのままその点を用いてAF,AEを行うか、いわ
ゆるグレーゾーンを用いるか、その選択の仕方が異な
る。もし、絞り値表示位置をより多く注視していた場合
は、絞り優先モードが設定された場合と同様に、その時
に設定された絞り値Avと予め定められた絞り値Av1
とを比較し、これより開放側に絞り値Avが設定された
ならば、そのままその点をAE,AFに用いる(ステッ
プ112→114→113→116)。逆に、シャッタ
速度表示位置をより多く注視していた場合は、後述のシ
ャッタ優先モードが設定された場合と同様の動作を行
う。
【0036】このように視線検出手段で選ばれた焦点検
出点をそのままAF,AEに用いることにより、クロー
ズアップ(マクロ)撮影の際のどの点にピントを合せた
いかという撮影者の意図、そして、ポートレート撮影の
際には撮影者の意図する被写界深度とともに人物のどこ
にピントを合せるかという撮影者の意図を反映すること
ができる。
【0037】これにより、全ての焦点検出点とそれに連
動する測光点を独立に視線検出手段による選択が可能に
なる。
【0038】この連動する測光点は、評価測光,部分測
光,重点平均測光などが測光モードとして指定されてい
たならば、選択された焦点検出点を中心にその周辺の点
を含めたエリアをAEを行う際の測光点(測光エリア)
とする。また、スポット測光が指定されたならば、選択
された焦点検出点をAEを行う際の測光点とする。
【0039】また、撮影モード設定ダイヤル9の設定状
態を読み込み(ステップ111)、風景モード,スポー
ツモードが設定されていた場合は、いわゆるグレーゾー
ンを用いて焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ
112→117)。
【0040】また、シャッタ速度優先モードが設定され
ていた場合は、その時に設定されたシャッタ速度Tvと
予め定められたシャッタ速度Tv1 とを比較し、これよ
り高速側にシャッタ速度Tvが設定されたならば、いわ
ゆるグレーゾーンを用いて焦点検出点,測光点の決定を
行う(ステップ112→115→117)。逆に、予め
定められたシャッタ速度Tv1 よりも低速側にシャッタ
速度Tvが設定されていたならば、そのままその点をA
E,AFに用いる(ステップ112→115→11
6)。また、この動作は、前述したようにマニュアルモ
ードが設定され、シャッタ速度表示位置をより多く注視
していた場合場合にも(ステップ112→114)、同
様の動作が実行される(ステップ114→115→11
7)。
【0041】このように、いわゆるグレーゾーンを用い
て焦点検出点,測光点の決定を行うことにより、スポー
ツ写真など被写体の移動速度の大きいものは、撮影者の
視線が十分に被写体の動きに追従できないため、一つず
れた焦点検出点を選択するといった不都合を防止でき
る。また、風景写真などでは、視線の存在する点よりそ
の近傍で撮影者からの距離が最も近いものにピントを合
せ、写真としての出来映えを向上させることができる。
【0042】ここで、グレーゾーンを用いた焦点検出
点,測光点の決定の仕方について説明する。
【0043】今、独立した5つの焦点検出点がファイン
ダ視野内に存在する場合を仮定する。この場合、図4に
示すように三つのグレーゾーンを設ける。
【0044】次に、この場合の焦点検出点選択の手順を
図5のフローチャートにしたがって説明する。
【0045】視線検出手段で選択された焦点検出点が
“ゾーン1”に存在するの場合(焦点検出点a,bを選
択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出点
a,bの位置に存在する被写体の距離La,Lb(これ
は相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ301
→302)、両者の関係が「La<Lb」であれば焦点
検出点aをAFを行う焦点検出点として選択し(ステッ
プ303→304)、一方、「La≧Lb」であったな
らば焦点検出点bをAFを行う焦点検出点として選択す
る(ステップ303→305)。
【0046】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン2”に存在するの場合(焦点検出点cを選
択した場合)は、焦点検出点cをそのままAFを行う焦
点検出点として選択する(ステップ301→306)。
【0047】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン3”に存在するの場合(焦点検出点d,e
を選択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出
点d,eの位置に存在する被写体の距離Ld,Le(こ
れは相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ30
1→307)、両者の関係が「Ld<Le」であれば焦
点検出点dをAFを行う焦点検出点として選択し(ステ
ップ308→309)、一方、「Ld≧Le」であった
ならば焦点検出点eをAFを行う焦点検出点として選択
する(ステップ301→310)。
【0048】次いで、選択された焦点検出点に連動した
測光点を求める(ステップ311)。
【0049】再び図2に戻って、AF,AE動作の要求
がなされたならば、AF動作と測光を行う。
【0050】つまり、AF動作は、まずMPU1がセン
サから決定された焦点検出点に対応する部分の信号を読
み込み、その信号を演算することによりレンズ駆動量を
求める。その後、レンズ駆動ユニット6を制御して焦点
調整を行う。また、MPU1は測光センサからの信号に
基づき指定された撮影モードにしたがって露出定数(シ
ャッタ速度、絞り値等)を求める。その後、レリーズ要
求がなされたならば算出された絞り値への絞りの駆動を
絞り駆動ユニット7を介して行い、次いでシャッタユニ
ット8を介してシャッタの開閉を行い、次いでフィルム
の巻上げなどのレリーズに関連する一連の動作を行う
(ステップ118)。
【0051】(第2の実施例)図6乃至図8は本発明の
第2の実施例における焦点検出点選択に係る図である。
なお、この実施例における視線検出機能付カメラの回路
構成は、上記第1の実施例における図1と同様であるの
でここでは省略し、これらに相当する部分の説明は図1
の符号を用いることにする。
【0052】レリーズボタンの第1ストロークによりオ
ンするスイッチSW1がオンするなどして視線検出の要
求がなされると(ステップ401)、MPU1は視線検
出のルーチンに入る。
【0053】まず、MPU1は演算に使用する変数の初
期化等の初期化処理を行い(ステップ402)、次い
で、蓄積時間の設定を眼鏡の有無,外光の強度等を考慮
して行う。同時にそのときのカメラの位置(縦位置か横
位置か)を不図示の位置センサから受け、眼鏡の有無を
考慮して点灯するIREDの選択も行う(ステップ40
3)。
【0054】この後、蓄積制御のステップに移る。
【0055】まず、MPU1はクリアモードの動作を行
うための指示をドライバ回路3に対して行う(ステップ
404)。指示を受けたドライバ回路3はクリア動作を
行い、CCD4のメモリゾーン,電荷転送ライン等に残
っている電荷を消去する。次いで、選択された点灯IR
EDを点灯するためにIRED選択信号をドライバ回路
3に送信し、その後蓄積信号をハイレベルにする(ステ
ップ405)。これにより、蓄積が開始され、この蓄積
に同期してIREDが点灯される。そして、設定された
蓄積時間が経過したら蓄積信号をローレベルにして蓄積
を終了する。
【0056】次いで、MPU1は光像ブロック(プルキ
ンエ像候補),瞳孔エッジ候補抽出の処理を行う。
【0057】まず、ドライバ回路3を介して1ライン分
の画像信号を順次読み込み、A/D変換を行い、メモリ
2にその値を記憶していく(ステップ406)。そして
このデータを使って光像ブロック(プルキンエ像候補)
並びに瞳孔エッジ候補の抽出処理を行っていく(ステッ
プ407)。MPUはこの処理をCCDのライン数分だ
け行う(ステップ406→407→408→406…
…)。
【0058】全ラインについてこの処理が終了したなら
ば、プルキンエ像,瞳孔エッジの選択の処理を行う。そ
して選択された瞳孔エッジを用いて瞳孔中心及び瞳孔半
径を求める(ステップ409)。この方法として最小二
乗法を用いればよい。
【0059】その後、MPU1はプルキンエ像と瞳孔中
心の位置を用いて眼球の回転角、さらには個人差補正等
を行い、カメラのピント板上での視点位置を演算する
(ステップ410)。
【0060】そして、この視点からAFの指示がなされ
た際に焦点検出を行う点、いわゆる焦点検出点並びに測
光点を決定する。
【0061】このようにして視線検出手段による焦点検
出点の選択が終了したならば、撮影モード設定ダイヤル
9の設定状態を読み込み(ステップ411)、これがポ
ートレートモード,クローズアップ(マクロ)モードな
どが設定されていたならば、そのままその点をAF,A
Eに用いる(ステップ412→416)。
【0062】また、絞り優先モードが設定されていた場
合は、その時に設定された絞り値Avと予め定められた
絞り値Av1 とを比較し、これより開放側に絞り値Av
が設定されたならば、そのままその点をAE,AFに用
いる(ステップ412→413→416)。逆に、予め
定められた絞り値Av1 よりも小絞り側に絞り値Avが
設定されていたならば、いわゆるグレーゾーンを用いて
焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ412→4
13→417)。
【0063】また、マニュアルモードが設定されていた
ならば、ファインダを覗いて撮影者が絞り値とシャッタ
速度のうちのどちらを先に設定するかで、焦点検出点灯
の選択の仕方が異なる。すなわち、視線検出手段の出力
により撮影者がファインダを覗いたかをモニターし、フ
ァインダを覗いたと判別したら、絞り値設定部材とシャ
ッタ速度設定部材のどちらが先に操作されるかをモニタ
ーする。もし、絞り値設定部材が先に操作されたのであ
れば、絞り優先モードが設定された場合と同様に、その
時に設定された絞り値Avと予め定められた絞り値Av
1 とを比較し、これより開放側に絞り値Avが設定され
たならば、そのままその点をAE,AFに用いる(ステ
ップ412→414→413→416)。逆に、シャッ
タ速度設定部材が先に操作されたのであれば、後述のシ
ャッタ優先モードが設定されと時と同様の動作を行う。
【0064】このように視線検出手段で選ばれた焦点検
出点をそのままAF,AEに用いることにより、クロー
ズアップ(マクロ)撮影の際のどの点にピントを合せた
いかという撮影者の意図、そして、ポートレート撮影の
際には撮影者の意図する被写界深度とともに人物のどこ
にピントを合せるかという撮影者の意図を反映すること
ができる。
【0065】これにより、全ての焦点検出点とそれに連
動する測光点を独立に視線検出手段による選択が可能に
なる。
【0066】この連動する測光点は、評価測光,部分測
光,重点平均測光などが測光モードとして指定されてい
たならば、選択された焦点検出点を中心にその周辺の点
を含めたエリアをAEを行う際の測光点(測光エリア)
とする。また、スポット測光が指定されたならば、選択
された焦点検出点をAEを行う際の測光点とする。
【0067】また、撮影モード設定ダイヤル9の設定状
態を読み込み(ステップ411)、風景モード,スポー
ツモードが設定されていた場合は、いわゆるグレーゾー
ンを用いて焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ
412→417)。
【0068】また、シャッタ速度優先モードが設定され
ていた場合は、その時に設定されたシャッタ速度Tvと
予め定められたシャッタ速度Tv1 とを比較し、これよ
り高速側にシャッタ速度Tvが設定されたならば、いわ
ゆるグレーゾーンを用いて焦点検出点,測光点の決定を
行う(ステップ412→415→417)。逆に、予め
定められたシャッタ速度Tv1 よりも低速側にシャッタ
速度Tvが設定されていたならば、そのままその点をA
E,AFに用いる(ステップ412→415→41
6)。また、この動作は、前述したようにマニュアルモ
ードが設定され、シャッタ速度設定部材が先に操作され
た場合にも(ステップ412→414)、同様の動作が
実行される(ステップ414→415→417) このように、いわゆるグレーゾーンを用いて焦点検出
点,測光点の決定を行うことにより、スポーツ写真など
被写体の移動速度の大きいものは、撮影者の視線が十分
に被写体の動きに追従できないため、一つずれた焦点検
出点を選択するといった不都合を防止できる。また、風
景写真などでは、視線の存在する点よりその近傍で撮影
者からの距離が最も近いものにピントを合せ、写真とし
ての出来映えを向上させることができる。
【0069】ここで、グレーゾーンを用いた焦点検出
点,測光点の決定の仕方について説明する。
【0070】今、独立した5つの焦点検出点がファイン
ダ視野内に存在する場合を仮定する。この場合、図7に
示すように三つのグレーゾーンを設ける。
【0071】次に、この場合の焦点検出点選択の手順を
図8のフローチャートにしたがって説明する。
【0072】視線検出手段で選択された焦点検出点が
“ゾーン1”に存在するの場合(焦点検出点a,bを選
択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出点
a,bの位置に存在する被写体の距離La,Lb(これ
は相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ501
→502)、両者の関係が「La<Lb」であれば焦点
検出点aをAFを行う焦点検出点として選択し(ステッ
プ503→504)、一方、「La≧Lb」であったな
らば焦点検出点bをAFを行う焦点検出点として選択す
る(ステップ503→505)。
【0073】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン2”に存在するの場合(焦点検出点b,
c,dを選択した場合)は、AF用センサの出力から焦
点検出点b,c,dの位置に存在する被写体の距離L
b,Lc,Ld(これは相対的距離でもかまわない)を
求め(ステップ501→506)、三者の中で距離が最
短のものをAFを行う焦点検出点として選択する。すな
わち、距離Lbが最短なら焦点検出点bを(ステップ5
07→505)、距離Lcが最短なら焦点検出点cを
(ステップ507→508)、距離Ldが最短なら焦点
検出点dを(ステップ507→509)、AFを行う焦
点検出点として選択する。
【0074】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン3”に存在するの場合(焦点検出点d,e
を選択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出
点d,eの位置に存在する被写体の距離Ld,Le(こ
れは相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ50
1→510)、両者の関係が「Ld<Le」であれば焦
点検出点dをAFを行う焦点検出点として選択し(ステ
ップ512→509)、一方、「Ld≧Le」であった
ならば焦点検出点eをAFを行う焦点検出点として選択
する(ステップ512→513)。
【0075】次いで、選択された焦点検出点に連動した
測光点を求める(ステップ514)。
【0076】このようにすることにより、スポーツ写真
など被写体の移動速度の大きいものは、撮影者の視線が
十分に被写体の動きに追従できないため、一つずれた焦
点検出点を選択するといった不都合を防止できる。ま
た、風景写真などでは、被写体の大きく視線検出線の存
在する点よりその近傍で撮影者からの距離が最も近いも
のにピントを合せ、写真としての出来映えを向上させる
ことができる。
【0077】再び図6に戻って、AF,AE動作の要求
がなされたならば、前述と同様、AF動作と測光を行
う。
【0078】つまり、AF動作は、まずMPU1がセン
サから決定された焦点検出点に対応する部分の信号を読
み込み、その信号を演算することによりレンズ駆動量を
求める。その後、レンズ駆動ユニット6を制御して焦点
調整を行う。また、MPU1は測光センサからの信号に
基づき指定された撮影モードにしたがって露出定数(シ
ャッタ速度、絞り値等)を求める。その後、レリーズ要
求がなされたならば算出された絞り値への絞りの駆動を
絞り駆動ユニット7を介して行い、次いでシャッタユニ
ット8を介してシャッタの開閉を行い、次いでフィルム
の巻上げなどのレリーズに関連する一連の動作を行う
(ステップ418)。
【0079】(第3の実施例)図9は本発明の第3の実
施例における焦点検出点選択に係る図である。なお、こ
の実施例における視線検出機能付カメラの回路構成は、
上記第1の実施例における図1と同様であるのでここで
は省略し、これらに相当する部分の説明は図1の符号を
用いることにする。
【0080】レリーズボタンの第1ストロークによりオ
ンするスイッチSW1がオンするなどして視線検出の要
求がなされると(ステップ601)、MPU1は視線検
出のルーチンに入る。
【0081】まず、MPU1は演算に使用する変数の初
期化等の初期化処理を行い(ステップ602)、次い
で、蓄積時間の設定を眼鏡の有無,外光の強度等を考慮
して行う。同時にそのときのカメラの位置(縦位置か横
位置か)を不図示の位置センサから受け、眼鏡の有無を
考慮して点灯するIREDの選択も行う(ステップ60
3)。
【0082】この後、蓄積制御のステップに移る。
【0083】まず、MPU1はクリアモードの動作を行
うための指示をドライバ回路3に対して行う(ステップ
604)。指示を受けたドライバ回路3はクリア動作を
行い、CCD4のメモリゾーン,電荷転送ライン等に残
っている電荷を消去する。次いで、選択された点灯IR
EDを点灯するためにIRED選択信号をドライバ回路
3に送信し、その後蓄積信号をハイレベルにする(ステ
ップ605)。これにより、蓄積が開始され、この蓄積
に同期してIREDが点灯される。そして、設定された
蓄積時間が経過したら蓄積信号をローレベルにして蓄積
を終了する。
【0084】次いで、MPU1は光像ブロック(プルキ
ンエ像候補),瞳孔エッジ候補抽出の処理を行う。
【0085】まず、ドライバ回路3を介して1ライン分
の画像信号を順次読み込み、A/D変換を行い、メモリ
2にその値を記憶していく(ステップ606)。そして
このデータを使って光像ブロック(プルキンエ像候補)
並びに瞳孔エッジ候補の抽出処理を行っていく(ステッ
プ607)。MPUはこの処理をCCDのライン数分だ
け行う(ステップ606→607→608→606…
…)。
【0086】全ラインについてこの処理が終了したなら
ば、プルキンエ像,瞳孔エッジの選択の処理を行う。そ
して選択された瞳孔エッジを用いて瞳孔中心及び瞳孔半
径を求める(ステップ609)。この方法として最小二
乗法を用いればよい。
【0087】その後、MPU1はプルキンエ像と瞳孔中
心の位置を用いて眼球の回転角、さらには個人差補正等
を行い、カメラのピント板上での視点位置を演算する
(ステップ610)。
【0088】そして、この視点からAFの指示がなされ
た際に焦点検出を行う点、いわゆる焦点検出点並びに測
光点を決定する。
【0089】このようにして視線検出手段による焦点検
出点の選択が終了したならば、撮影モード設定ダイヤル
9の設定状態を読み込み(ステップ611)、これがポ
ートレートモード,クローズアップ(マクロ)モードな
どが設定されていたならば、そのままその点をAF,A
Eに用いる(ステップ612→623)。
【0090】また、絞り優先モードが設定されていた場
合は、その時に設定された絞り値Avと予め定められた
絞り値Av1 とを比較し、これより開放側に絞り値Av
が設定されたならば、そのままその点をAE,AFに用
いる(ステップ612→613→623)。逆に、予め
定められた絞り値Av1 よりも小絞り側に絞り値Avが
設定されていたならば、いわゆるグレーゾーンを用いて
焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ612→6
13→624)。
【0091】また、マニュアルモードが設定されていた
ならば、装着されているレンズと被写体までの距離によ
って、視線検出手段で選ばれた焦点検出点をそのまま用
いてAF,AEを行うか、いわゆるグレーゾーンを用い
て焦点検出点,測光点の決定を行うかを判別する。
【0092】ここで、絞り優先モードが設定された場合
と同様に、その時に設定された絞り値Avと予め定めら
れた絞り値Av1 とを比較し、これより開放側に絞り値
Avが設定されたならば、そのままその点をAE,AF
に用いるのは、次の場合である。すなわち、マクロ撮影
用レンズが装着されたとき(ステップ614→613→
623)、広角レンズが装着され撮影距離Lが近距離
(例えばL<20m)のとき(ステップ614→615
→616→617→613→623)、標準系のレンズ
が装着され撮影距離Lが近距離・中距離(例えばL≦5
0m)のとき(ステップ614→615→616→61
8→619→613→623)、望遠系のレンズが装着
され撮影距離Lが近距離(例えばL≦15m)のとき
(ステップ614→615→616→618→620→
621→613→623)である。
【0093】このように視線検出手段で選ばれた焦点検
出点をそのままAF,AEに用いることにより、クロー
ズアップ(マクロ)撮影の際のどの点にピントを合せた
いかという撮影者の意図、そして、ポートレート撮影の
際には撮影者の意図する被写界深度とともに人物のどこ
にピントを合せるかという撮影者の意図を反映すること
ができる。
【0094】これにより、全ての焦点検出点とそれに連
動する測光点を独立に視線検出手段による選択が可能に
なる。
【0095】この連動する測光点は、評価測光,部分測
光,重点平均測光などが測光モードとして指定されてい
たならば、選択された焦点検出点を中心にその周辺の点
を含めたエリアをAEを行う際の測光点(測光エリア)
とする。また、スポット測光が指定されたならば、選択
された焦点検出点をAEを行う際の測光点とする。
【0096】また、撮影モード設定ダイヤル9の設定状
態を読み込み(ステップ611)、風景モード,スポー
ツモードが設定されていた場合は、いわゆるグレーゾー
ンを用いて焦点検出点,測光点の決定を行う(ステップ
612→624)。
【0097】また、シャッタ速度優先モードが設定され
ていた場合は、その時に設定されたシャッタ速度Tvと
予め定められたシャッタ速度Tv1 とを比較し、これよ
り高速側にシャッタ速度Tvが設定されたならば、いわ
ゆるグレーゾーンを用いて焦点検出点,測光点の決定を
行う(ステップ612→622→624)。逆に、予め
定められたシャッタ速度Tv1 よりも低速側にシャッタ
速度Tvが設定されていたならば、そのままその点をA
E,AFに用いる(ステップ612→622→62
3)。
【0098】また、マニュアルモードが設定されていた
ならば、装着されているレンズと被写体までの距離によ
って、視線検出手段で選ばれた焦点検出点をそのまま用
いてAF,AEを行うか、いわゆるグレーゾーンを用い
て焦点検出点,測光点の決定を行うかを判別するのは既
に述べたが、ここで、シャッタ速度優先モードが設定さ
れていた場合と同様に、その時に設定されたシャッタ速
度Tvと予め定められたシャッタ速度Tv1 とを比較
し、これより高速側にシャッタ速度Tvが設定されたな
らば、いわゆるグレーゾーンを用いて焦点検出点,測光
点の決定を行うのは、次の場合である。すなわち、超望
遠レンズが装着されたとき(ステップ614→615→
622→624)、広角レンズが装着され撮影距離Lが
中距離・遠距離(例えばL≧20m)のとき(ステップ
614→615→616→617→622→624)、
標準系のレンズが装着され撮影距離Lが遠距離(例えば
L>50m)のとき(ステップ614→615→616
→618→619→622→624)、望遠系のレンズ
が装着され撮影距離Lが中距離・遠距離(例えばL>1
5m)のとき(ステップ614→615→616→61
8→620→621→622→623)である。
【0099】このように、いわゆるグレーゾーンを用い
て焦点検出点,測光点の決定を行うことにより、スポー
ツ写真など被写体の移動速度の大きいものは、撮影者の
視線が十分に被写体の動きに追従できないため、一つず
れた焦点検出点を選択するといった不都合を防止でき
る。また、風景写真などでは、視線の存在する点よりそ
の近傍で撮影者からの距離が最も近いものにピントを合
せ、写真としての出来映えを向上させることができる。
【0100】ここで、グレーゾーンを用いた焦点検出
点,測光点の決定の仕方について説明する。
【0101】今、独立した5つの焦点検出点がファイン
ダ視野内に存在する場合を仮定する。この場合、図7に
示すように三つのグレーゾーンを設ける。
【0102】次に、この場合の焦点検出点選択の手順を
図8のフローチャートにしたがって説明する。
【0103】視線検出手段で選択された焦点検出点が
“ゾーン1”に存在するの場合(焦点検出点a,bを選
択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出点
a,bの位置に存在する被写体の距離La,Lb(これ
は相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ501
→502)、両者の関係が「La<Lb」であれば焦点
検出点aをAFを行う焦点検出点として選択し(ステッ
プ503→504)、一方、「La≧Lb」であったな
らば焦点検出点bをAFを行う焦点検出点として選択す
る(ステップ503→505)。
【0104】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン2”に存在するの場合(焦点検出点b,
c,dを選択した場合)は、AF用センサの出力から焦
点検出点b,c,dの位置に存在する被写体の距離L
b,Lc,Ld(これは相対的距離でもかまわない)を
求め(ステップ501→506)、三者の中で距離が最
短のものをAFを行う焦点検出点として選択する。すな
わち、距離Lbが最短なら焦点検出点bを(ステップ5
07→505)、距離Lcが最短なら焦点検出点cを
(ステップ507→508)、距離Ldが最短なら焦点
検出点dを(ステップ507→509)、AFを行う焦
点検出点として選択する。
【0105】また、視線検出手段で選択された焦点検出
点が“ゾーン3”に存在するの場合(焦点検出点d,e
を選択した場合)は、AF用センサの出力から焦点検出
点d,eの位置に存在する被写体の距離Ld,Le(こ
れは相対的距離でもかまわない)を求め(ステップ50
1→510)、両者の関係が「Ld<Le」であれば焦
点検出点dをAFを行う焦点検出点として選択し(ステ
ップ512→509)、一方、「Ld≧Le」であった
ならば焦点検出点eをAFを行う焦点検出点として選択
する(ステップ512→513)。
【0106】次いで、選択された焦点検出点に連動した
測光点を求める(ステップ514)。
【0107】このようにすることにより、スポーツ写真
など被写体の移動速度の大きいものは、撮影者の視線が
十分に被写体の動きに追従できないため、一つずれた焦
点検出点を選択するといった不都合を防止できる。ま
た、風景写真などでは、被写体の大きく視線検出線の存
在する点よりその近傍で撮影者からの距離が最も近いも
のにピントを合せ、写真としての出来映えを向上させる
ことができる。
【0108】再び図9に戻って、AF,AE動作の要求
がなされたならば、前述と同様、AF動作と測光を行
う。
【0109】つまり、AF動作は、まずMPU1がセン
サから決定された焦点検出点に対応する部分の信号を読
み込み、その信号を演算することによりレンズ駆動量を
求める。その後、レンズ駆動ユニット6を制御して焦点
調整を行う。また、MPU1は測光センサからの信号に
基づき指定された撮影モードにしたがって露出定数(シ
ャッタ速度、絞り値等)を求める。その後、レリーズ要
求がなされたならば算出された絞り値への絞りの駆動を
絞り駆動ユニット7を介して行い、次いでシャッタユニ
ット8を介してシャッタの開閉を行い、次いでフィルム
の巻上げなどのレリーズに関連する一連の動作を行う
(ステップ625)。
【0110】以上の各実施例によれば、撮影者によって
設定されたシャッタ速度,絞り値及び撮影モード等によ
り、焦点検出点の範囲,数(実施例ではゾーン)の切り
換えや、選択可能な全ての焦点検出点の選択を視線検出
手段の出力のみによって行うか否かの切り換えを行うよ
うにしている為、様々な撮影の状況において、被写体の
移動速度,被写体の大きさ,撮影者の意図する被写界深
度などが考慮された、最適の焦点検出点を選択すること
が可能となる。
【0111】すなわち、マニュアルモード,絞り優先A
Fモードなどにおいて、浅い被写界深度が設定された場
合は、全ての焦点検出点を独立に選択できるようにし、
マクロ撮影やポートレート撮影などの際の、撮影者の意
図する被写界深度と共に被写体のどこにピントを合せる
かという、撮影者の意図を十分に反映し、また、シャッ
タ速度優先モードなどにおいて、高速シャッタ速度が設
定された場合には、いわゆるグレーゾーンを用いること
により、スポーツ写真など被写体の移動速度の大きなも
のは撮影者の視線が十分に被写体の動きに追従できない
ときに、一つずれた焦点検出点を選択することを防止す
ることにより、また、風景写真などでは、被写体の大き
く、視線検出線の存在する点よりその近傍で撮影者から
の距離の最も近いもの(大きな被写体)にピントを合
せ、写真としての出来映えを向上させることで、さらに
マニュアルモードに設定された場合は、撮影者の注視
点,操作部材の操作順序,装着されたレンズ,撮影距離
などを考慮して、絞り優先モードもしくはシャッタ優先
モードに設定された時のどちらかと同様の動作を行うこ
とで、どのような撮影の状況においても、最適の測光点
を選択することが可能となる。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
選択するべき領域の選択範囲,領域数を、設定されるシ
ャッタ速度に応じて、又は、設定される絞り値に応じ
て、又は、装着されるレンズに応じて、又は、被写体ま
での距離に応じて、切り換える切換手段を設け、また、
本発明は、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき
選択可能な全ての領域の選択を視線検出手段の出力のみ
によって行うか否かを、設定されるシャッタ速度に応じ
て、又は、設定される絞り値に応じて、又は、装着され
るレンズに応じて、又は、被写体までの距離に応じて、
切り換える切換手段を設け、設定されるシャッタ速度や
絞り値、又は、装着されるレンズ、又は、被写体までの
距離に応じて、選択するべき領域の選択範囲,領域数
や、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可
能な全ての領域の選択を視線検出手段の出力のみによっ
て行うか否かを切り換えるようにしている。
【0113】よって、被写体の移動速度,被写体の大き
さ,撮影者の意図する被写界深度などを考慮した、様々
な撮影状況において最適な焦点検出点を選択することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における視線検出機能付
カメラの要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のMPUの動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明の第1の実施例において視線情報にて焦
点検出点を選択する際について説明する為の図である。
【図4】本発明の第1の実施例において焦点検出点の選
択について説明する為の図である。
【図5】本発明の第1実施例において焦点検出点の選択
時の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例における視線検出機能付
カメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例において焦点検出点の選
択について説明する為の図である。
【図8】本発明の第2実施例において焦点検出点の選択
時の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施例における視線検出機能付
カメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 MPU 3 ドライバ回路 4 CCD 5 IRED群 9 撮影モード設定スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 7/28 // G03B 13/02 G03B 3/00 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、選択するべき領域の選択範囲,領域数を、設定され
    るシャッタ速度に応じて切り換える切換手段を設けたこ
    とを特徴とする視線検出機能付カメラ。
  2. 【請求項2】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可
    能な全ての領域の選択を前記視線検出手段の出力のみに
    よって行うか否かを、設定されるシャッタ速度に応じて
    切り換える切換手段を設けたことを特徴とする視線検出
    機能付カメラ。
  3. 【請求項3】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、選択するべき領域の選択範囲,領域数を、設定され
    る絞り値に応じて切り換える切換手段を設けたことを特
    徴とする視線検出機能付カメラ。
  4. 【請求項4】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可
    能な全ての領域の選択を前記視線検出手段の出力のみに
    よって行うか否かを、設定される絞り値に応じて切り換
    える切換手段を設けたことを特徴とする視線検出機能付
    カメラ。
  5. 【請求項5】 前記切換手段は、選択するべき領域の選
    択範囲,領域数を、視線検出手段の出力に応じて切り換
    える手段であることを特徴とする請求項1又は3記載の
    視線検出機能付カメラ。
  6. 【請求項6】 前記切換手段は、カメラの諸動作の制御
    を行う情報を得るべき選択可能な全ての領域の選択を前
    記視線検出手段の出力のみによって行うか否かを、視線
    検出手段の出力に応じて切り換える手段であることを特
    徴とする請求項2又は4記載の視線検出機能付カメラ。
  7. 【請求項7】 前記切換手段は、選択するべき領域の選
    択範囲,領域数を、操作部材の操作順序によって切り換
    える手段であることを特徴とする請求項1又は3記載の
    視線検出機能付カメラ。
  8. 【請求項8】 前記切換手段は、カメラの諸動作の制御
    を行う情報を得るべき選択可能な全ての領域の選択を前
    記視線検出手段の出力のみによって行うか否かを、操作
    部材の操作順序によって切り換える手段であることを特
    徴とする請求項2又は4記載の視線検出機能付カメラ。
  9. 【請求項9】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、選択するべき領域の選択範囲,領域数を、装着され
    るレンズに応じて切り換える切換手段を設けたことを特
    徴とする視線検出機能付カメラ。
  10. 【請求項10】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可
    能な全ての領域の選択を前記視線検出手段の出力のみに
    よって行うか否かを、装着されるレンズに応じて切り換
    える切換手段を設けたことを特徴とする視線検出機能付
    カメラ。
  11. 【請求項11】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、選択するべき領域の選択範囲,領域数を、被写体ま
    での距離に応じて切り換える切換手段を設けたことを特
    徴とする視線検出機能付カメラ。
  12. 【請求項12】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、該視線検出手段の出力より撮影者の注視点を検知
    し、撮影画面内の複数の領域内より、カメラの諸動作の
    制御を行う情報を得るべき領域を選択する選択手段とを
    備えた視線検出機能付カメラにおいて、前記選択手段内
    に、カメラの諸動作の制御を行う情報を得るべき選択可
    能な全ての領域の選択を前記視線検出手段の出力のみに
    よって行うか否かを、被写体までの距離に応じて切り換
    える切換手段を設けたことを特徴とする視線検出機能付
    カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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