JPH07167790A - 転がり軸受の軌道面の検査方法 - Google Patents

転がり軸受の軌道面の検査方法

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JPH07167790A
JPH07167790A JP34282893A JP34282893A JPH07167790A JP H07167790 A JPH07167790 A JP H07167790A JP 34282893 A JP34282893 A JP 34282893A JP 34282893 A JP34282893 A JP 34282893A JP H07167790 A JPH07167790 A JP H07167790A
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JP
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light
bearing
optical sensor
outer ring
raceway
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Application number
JP34282893A
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English (en)
Inventor
Kazukiyo Tsujita
一清 辻田
Osamu Michinishi
修 道西
Kenichi Fujinami
賢一 藤浪
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DAIO KOUKIYUU SEIZO KK
Original Assignee
DAIO KOUKIYUU SEIZO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転がり軸受の軌道輪の表面欠陥の検査に適切
で、検査盲点の生じにくい検査方法を提供する。 【構成】 本願発明に係る転がり軸受の軌道面の検査方
法は、転がり軸受の軌道輪の軌道面に対し、透光部と受
光部を備えた光センサーを用いて、表面欠陥等の検査を
行うに際し、この光センサーの少なくとも受光部を、適
宜移動手段により、軌道面に沿って走査させ、軌道面の
複数箇所を検査するものである。従って、固定センサー
を配設して欠陥の検出を行う場合に必ず発生するデッド
・ゾーンが生じず、このような死角を完全に駆逐し得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、転がり軸受の軌道面
の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受(以下軸受という。)は、軌
道輪、玉或いはコロ等の転動体及び必要に応じて設けら
れる転動体の保持器から構成されている。このうち軸受
の軌道輪は、内輪aと外輪bとによりなるものである
(図21に、転動体dが玉である深みぞ玉軸受の軌道輪
を例示し、図22に、転動体dがころである円筒ころ軸
受の軌道輪を例示する)。現在製造された軸受のトラブ
ルの多くは、この内輪a或いは外輪bの軌道c上の欠陥
に起因する。一方現状では、軸受について、組み立てら
れ製品として完成した後に、十分に機能するか否かの検
査をして不良品の除去を行っている。しかし、上記の内
輪aと外輪bとが同時に欠陥を有するということは稀で
あり、一方の欠陥のために、両輪とも放棄するのは、コ
スト面からも望ましいものではない。これについて、出
願人は、光センサーを用いて個々の軌道輪に対し、非破
壊検査を行って、その表面欠陥のチェックを行うことを
考えた。そして、このような検査の実施によって、欠陥
品の選別に一定の効果を得ることが分かった。この場
合、軌道面の一箇所のみの検査でも、ある程度の精度で
欠陥の選別は可能である。又、更に選別の精度を必要と
するものについては、軌道面に複数のセンサーを配位さ
せ、軌道面の複数箇所を検査することによって、選別の
精度を格段に高めることも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような革新的な改
良案によって、従来では、考えられない精度で、欠陥品
の排除が可能となったのであるが、軸受の用途によって
は、更に厳しい選別精度の要求がある。しかし、検査精
度を向上する目的で、多数のセンサー(受光部)を互い
に隣接するように配位させたとしても、センサーの個々
の受光部自身の有する大きさを0とする訳には行かず、
センサーとセンサーとの間にて、隣接する何れのセンサ
ーにも受光されない死角即ちデッド・ゾーンとなる部分
が必ず発生し、このような死角を完全に排除することは
不可能であった。従って、上記要求に対しては、既述の
革新的な改良案とは別の角度から、その解決を迫られ
た。本願発明は、このような課題の解決を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】課題解決のため、本願発
明は、下記の転がり軸受の軌道面の検査方法を提供す
る。即ちこの方法は、転がり軸受の軌道輪の軌道面に対
し、透光部と受光部を備えた光センサーを用いて、表面
欠陥等の検査を行うに際し、この光センサーの少なくと
も受光部を、適宜移動手段により、軌道面に沿って走査
させ、軌道面の複数箇所を検査するものである。
【0005】
【作用】上記手段を採用する本願発明にあっては、転が
り軸受の軌道輪について、その軌道面に対し、光センサ
ーを用いて、表面欠陥等の検査を行うに際し、その際光
センサーの少なくとも受光部を適宜走査手段によって、
この軌道面に沿って移動させて検査位置を変えるもので
あるため、固定センサーを配設して欠陥の検出を行う場
合に必ず発生するデッド・ゾーンが生じず、このような
死角を完全に駆逐した。従って、より精度よく欠陥検査
を行うことが可能となった。
【0006】
【実施例】以下、本願発明の一実施例を具体的に説明す
る。
【0007】本願発明に係る転がり軸受の軌道面の検査
方法は、軸受の形式を問わずに実施することが可能であ
る。例えば、荷重方向形式について、ラジアル形軸受、
スラスト形軸受いずれの軌道面の検査にも実施可能であ
る。転動体の種類についても、玉軸受、ころ軸受いずれ
の軌道面の検査にも実施可能である。又、転動体の列数
形式についても、単列軸受、複列軸受、多列軸受のいず
れの軌道面の検査についても実施可能である。更に、軌
道面の形状や形式、シールの有無等いずれを問わず各種
軸受の軌道面の検査について実施可能である。
【0008】この検査方法は、軸受の製造工程中、軸受
組立前に、外輪と内輪の夫々について実施すると、組立
後の完成品は、別途検査・選別を行う必要がなく、省コ
スト及び生産能率の著しい向上が図れるものである。し
かし、組立後の完成についても、分解して、その軌道面
の検査を行うものとして実施することも可能である。
【0009】以下この検査方法の一実施例について、図
表を用いて、具体的に説明する。先ず、検査の対象とな
る軸受の種類によって、検査に用いる装置構成やセンサ
ーの走査方法が異なるので、軸受の種類について概括し
ておく。軸受(転がり軸受)は、大きくは、下記の表1
に示すものに類型化される。即ち、玉軸受と、ころ軸受
とに大別し、その代表的な形式のものを表1に列挙し
た。
【0010】
【表1】
【0011】この表1において、玉軸受について、B−
O−1,B−O−2,B−O−3,B−O−4,B−O
−5が、その外輪を示し、B−I−1,B−I−2,B
−I−3,B−I−4,B−I−5が、その内輪を示し
ている。従って、B−O−1とB−I−1、B−O−2
とB−I−2、B−O−3とB−I−3、B−I−4と
B−I−4、B−O−5とB−I−5が、夫々一つの軸
受の軌道輪を構成している。
【0012】そして表1において、ころ軸受について、
R−O−1,R−O−2,R−O−3,R−O−4,R
−O−5が、その外輪を示し、R−I−1,R−I−
2,R−I−3,R−I−4,R−I−5が、その内輪
を示している。この場合も、R−O−1とR−I−1、
R−O−2とR−I−2、R−O−3とR−I−3、R
−I−4とR−I−4、R−O−5とR−I−5が、夫
々一つの軸受の軌道輪を構成している。
【0013】本願発明に係る方法は、転がり軸受の軌道
輪の軌道面に対し、透光部2と受光部3を備えた光セン
サー1を用いて、表面欠陥等の検査を行うものである。
そして、この光センサー1の少なくとも受光部3を、適
宜移動手段により、軌道面に沿って走査させ、軌道面の
複数箇所を検査するものである。以下、先に光センサー
1の原理とその適切な構成を、次に光センサー1の走査
及びこの走査を実行するに適した装置の例を、順に説明
する。
【0014】光センサー自身の検査原理について、図1
を用いて説明する。この図1へ示すように、使用する光
センサー1は、投光部2と、受光部3とを備えるもので
ある。この図1は、光センサー1が、組立前の軸受の内
輪aの軌道面cについて傷、表面欠陥等の検査を行って
いる状態を示している。図示の通り、投光部1は、光を
軌道面cの検査を行おうとする位置に対して発し、受光
部3は、軌道面cから反射してきた光を受けるものであ
る。そして受光部3が受けた光によって、傷や欠陥等の
有無を検出するのである。尚内輪aを検査しているもの
を図示したが、センサー1を配置するに十分な大きさの
内径を有する外輪についても同様の構成で実施すること
が可能である。
【0015】このような原理によって対象物の表面欠陥
を検出する光センサーを、適宜手段を用いて走査して、
欠陥検査を行う。
【0016】この走査の際、光センサー即ち投光部2と
受光部3とは、一緒に移動するものであってもよいが、
投光部2の照射範囲が広いものである場合、投光部2は
固定されたものとし、受光部3のみ走査即ち移動可能と
して実施することも可能である。例えば図2へ示すよう
に、投光部2として、ランプのように無指向に光を発す
るものを採用し、その光のうち、軌道の所定位置からの
反射光のみを受光部3が受けるようにして実施すること
も可能である。
【0017】勿論上記実施例においても、投光部2も、
受光部3の走査に従って移動するものであっても実施可
能である。この場合に受光部3の走査に従って投光部2
も移動するということは、投光部2は受光部3に対して
は、静止しているのと同じである。しかし投光部2に照
射範囲の広いものを採用しているので、一つの投光部2
に対して、複数の受光部3を対応させることが可能であ
り、即ち複数の受光部3を走査し、検査することが可能
となり、走査効率を向上することができるのである。
【0018】他方において、投光部2も受光部3も共に
走査する場合は、図3へ示すように、光センサー1をユ
ニット化してしまえば省スペースの点で効果的である。
特に外輪の軌道面の検査の場合のように、比較的狭いス
ペースで走査を行う必要のある場合等は、このように投
光部2と受光部3とをワン・ユニット化してしまえば、
有利である(図4)。
【0019】複数の透光部2と複数の受光部3とをユニ
ット化した例を図5へ示す。これは、光センサー1の透
受光部支持体10の表面側に光ファイバー等の光伝達部
材によって形成された複数の投光部2…が束のように一
列に配置されており、図5中裏面となり見えないが、同
じく透受光部支持体10の裏面側に複数の光ファイバー
等の光伝達部材によって形成された複数の受光部3…が
一列に配置されている。この図5へ示すものでは、投光
部2…と受光部3…が、透受光部支持体10に設けら
れ、表裏をなすべく一体のユニットとして一つの光セン
サー1を形成している(図3)。この図では、裏面とな
り見えないが、同様に、受光部3…も、投光部2…と同
様に配設されている。この場合も側面からユニット化さ
れた光センサー1から眺めた状態は前記図3や図4を示
すものと同じである。
【0020】又、図6へ示すように、透受光部支持体1
0に設けられた投光部2…は、一本の主幹となる光源伝
達部11から分枝した状態に形成されるものであっても
実施可能である。この場合、分枝した状態の投光部2…
に至るまでは、光源伝達部11が投光する光の供給を一
括して行うものである。但し受光部3…については、個
々別々に検出結果を伝達する必要から、検出データの処
理装置或いは表示装置に至るまで、受光部3…同士は、
独立した状態となっている(図示しない)。この図6に
示すものも、図3や図4へ示すように、透受光部支持体
10に対して、投光部2…と受光部3…とが一体に固定
されているので、走査のスペースに制限を受ける場合
等、有利である。
【0021】次に、光センサー1の走査の態様につい
て、具体的に説明する。先ず光センサー1の軌道輪に対
する移動は、軌道面の長手に沿った走査と軌道面の長手
と交差する方向への走査に分けることができる。詳述す
ると、例えば図7へ示すように軌道輪がラジアル形軸受
の外輪の場合は、Aが軌道面の長手に沿った方向を示し
ており、Bが軌道面の長手と交差する方向を示してい
る。正確には、このB方向は、軌道面の横断面形状に沿
った方向を指している。上記と同様、ラジアル形軸受の
内輪の場合も図8へ示すように、Aが軌道面の長手に沿
った方向を示しており(図1のS方向)、Bが軌道面の
長手と交差する方向即ち軌道面の横断面形状に沿った方
向を指している。又スラスト形軸受の場合、図9へ示す
ように、Aが軌道面の長手に沿った方向を示しており、
Dが、軌道面の横断面形状に沿った方向を指している。
【0022】これら図7〜図9へ示したA方向について
は、軌道輪の中心位置K或いはこの位置Kを貫く軸方向
を回転軸として、光センサー1を回転可能に構成する
か、或いは、光センサー1を固定しておき、軌道輪の方
を位置Kを中心としてその周方向に回転させて光センサ
ー1の走査を行えばよい。
【0023】上記B方向やD方向への走査について、以
下詳述する。ここでは、特に投光部2と受光部3とがワ
ン・ユニット化された光センサー1を例に採って説明す
るが、投光部2と受光部3とが一体化されていないもの
を採用して実施例するとも可能である。このB方向やD
方向への光センサーの走査も、図10へ示すように、光
センサーが軌道面とほぼ一定間隔を保って移動すること
が可能であれば、周知のどのような手段を用いて実施し
てもよい。
【0024】図10へ示すものは、図示の通り、光セン
サー1を予め決められた軌跡を描くように設定しておく
ことによって、軌道面cに対して、常に一定の間隔をと
るものである。
【0025】この場合特に、軌道面cがの横断面が完全
な円弧を描くものであれば、図11へ示すように、光セ
ンサー1をその支持部材(図示しない。)へ軸止し、そ
の軸12を中心として軌道面cに沿って回動(揺動)可
能するようにしても、光センサー1は、軌道面cに対し
て常に一定の間隔をとることができる。
【0026】又、図12へ示すように、軌道面の横断面
が直線的なものは、光センサー1を単に直線的に移動さ
せることが可能な手段を採用して実施すればよい。
【0027】図13及び図14へ示すように、複数の投
光部2と受光部3を有する光センサー1を走査すること
によって、検査能率を更に向上することが可能である
(図示はしないが、上記図10に示す場合も、複数の投
光部2と受光部3を有する光センサー1を走査して検査
を実施することも可能である)。尚この図13に示すも
のは、前述の図5及び図6に示した光センサー1の走査
法である。
【0028】図10〜図14へ示す何れの場合も、光セ
ンサー1の方を軌道面cに対して移動するものとして説
明したが、図15へ示すように軌道面cの方を光センサ
ーに対して移動させることによって、光センサー1の走
査を果たすものとしても実施可能である。
【0029】特に、上記図11や図13(図5、図6)
へ示すように、光センサー1を回転(揺動)させること
によって、その走査を行うものは、玉軸受の軌道輪(内
輪B−O−1〜B−O−5及び外輪B−I−1〜B−I
−5)のように、断面が完全な円弧の軌道面の検査を行
う場合に適切な方式である。
【0030】他方において、上記図12や図14へ示す
ように、光センサー1を直線的に移動させることによっ
て、その走査を行うものは、ころ軸受(表1のR−O−
1,R−O−2,R−O−3,R−O−4やこれに対応
するR−I−1,R−I−2,R−I−3,R−I−
4)の軌道面のように、断面形状が完全に直線的なもの
に対して、光センサー1で走査型の検査を行う場合に適
切な方法である。
【0031】表1の玉軸受のB−O−4やころ軸受のR
−O−4のように、自動調心形の軸受の外輪について
は、軌道面が円弧を描いている場合であっても、そのア
ールの中心が、環状の外輪の中空部分の内部に位置しな
い場合は、そこに中心3を設定して、光センサー1を回
転(揺動)させるというような走査を行うことができな
い。従って、このような場合は、図10に示した場合の
ように、決められた軌道を光センサー1が移動するよう
にすればよい。勿論正確な円弧を持たない軌道面につい
ても図10に示す走査方法は、効果的である。但し、走
査精度が問題にならない際は、正確な円弧を描いていな
い軌道面についても、疑似円弧としてとらえ、回転によ
って光センサー1を走査することによって対応すること
が可能な場合もあり、その走査方法については、必要に
応じて選択して実施すればよい。
【0032】光センサー1の上記各種走査については、
センサー1の適切な保持と、センサー1の摺動或いは回
転(揺動)、若しくは軌道輪の保持や回転が可能であれ
ば、どのような装置を用いて実施してもよい。ここで、
最も複雑な動作が必要となる玉軸受の外輪の走査形の検
査に、使用するに適したセンサー1周辺装置の一例を掲
げる。
【0033】先ず図16及び図17に、外輪を回転させ
ることによってその検査位置を移動させる機構について
説明する(図17は図16に示す装置をその側方から眺
めたものを掲げてある)。
【0034】この装置4は、外輪bを保持し、回転力を
供給する少なくとも2つのローラ41,42を備える。
図示の通り、上方に位置するローラ41と、下方に位置
するローラ42との間に、検査される外輪bが挟まれ保
持されるのである。各ローラは、少なくとも外輪bと接
触する外周面がゴム、ウレタン、プラスチックその他の
弾性体によって形成されている。
【0035】上方に位置するローラ41は、p方向へ揺
動することか可能であり、外輪bを保持中は、適宜手段
によって、この揺動は抑制されている。ローラ41の中
心41a固定されているシャフト41を支持する部分4
1dは、適当なヒンジ41e,41eを介して、装置4
に配設され、更にこの支持部分41dにはアクチュエー
ター等(図面の煩雑化を避けるため省略する。)の先端
が固定され、このような摺動手段によって、上記ローラ
41がp方向へ動作することが可能となっている。
【0036】このローラ41は、保持する外輪bが脱落
しないように、その中心41aが、この外輪bの中心b
cよりも、幾分水平方向へマージンmを持つように配設
されている。
【0037】図17へ示すように、ローラ41及び42
間へ保持される外輪bは、その背面側に設けられたター
ンテーブル43と当接し、このターンテーブル43によ
って、回動可能であるも、その背面側へ脱落しないよう
に、規制されている。ターンテーブル43は、回動力を
検査中の外輪bへ供給するものであってもよいが、単に
装置4に軸止されたものとして、検査中の外輪bへの回
動力の供給は、専らローラ41やローラ42に任せるも
のであっても実施可能である。
【0038】尚、ローラ41及び42の中心41a,4
2aに固定されているシャフト41b及び42bは、後
方に設けられたプーリー41c,42cと、これらプー
リー41c,42cに掛けられたベルト44によって、
互いに連動可能に構成されている。勿論ローラ41,4
2は別々に設けられた電動機等によって(図示しな
い。)別々に駆動されるものであってもよい。但しこの
場合、適宜手段によって、ローラ41,42は回転の同
期が図られる必要がある。
【0039】このように、保持されている外輪bの内部
に、光センサー1が配位し、外輪b内周面に設けられた
軌道面の検査を行うのである。この装置は検査対象を、
玉軸受の外輪としているので、光センサー1を円弧に沿
って図17へ示すような揺動走査を行う機構を備えるも
のである。
【0040】図16の5は、次に検査される外輪b…を
順次ローラ41,42側へ導いてくる中空のガイドハウ
ジングを示している。検査中の外輪bの、すぐ後に検査
される待機中の外輪bの先頭のものは、保持体51によ
って、保持され、検査中の外輪bの検査が終了するま
で、シュー50上に止まる。保持体51は、その先端が
フック状に屈曲している。即ち、待機中の外輪bの前方
を押さえる鉤52が形成されている。又、保持体51
は、その基端部が、摺動アーム53に固定されている。
【0041】検査が終了した外輪bは、その検査結果に
従って、組立工程に通じるガイド6へ送られるか、或い
は、欠陥品として除外される。詳述すると、検査が終了
すると、外輪b内に配位していた光センサー1は、外輪
bから外部へ移動する。そして外輪bを押圧していたロ
ーラ41がp方向へ上がり、保持体51が摺動アーム5
3によって、前方(図16中左手)へ摺動する。このと
き、検査が終了し、合格となった外輪bは、上記のロー
ラ41から開放された状態において、摺動してきた保持
体51先端に押圧され、ガイド6へ送られる。同時に保
持体51は、保持していた待機中の外輪bをローラ4
1,42間へ送り込む。
【0042】又不合格となった外輪bは、適宜手段によ
って、ガイド6への移送がなされず、別途除外されるの
である(図面の煩雑化を避けるため、図示しない)。例
えば下方のローラ42も、上方のローラ41と同様の構
成を採用して、下方向への揺動を可能にしておけばよい
(図示しない)。
【0043】このようなローラ41やローラ42の揺動
と、回転力の供給を両立させるために適当な駆動方法を
図18に示す。これは、回転力を供給するモーター等の
プーリー45や、上方のローラ41及び下方のローラ4
2と共に、テンションローラ46が設置されたものであ
る。詳述すると、テンションローラ46は、これら駆動
輪に掛けられるベルト47に張力を与えるために、ベル
ト47外部より、矢印T方向へベルト47を押圧する。
この押圧力は、テンションローラ46が、発条等適宜弾
性部材を備えることにより、得るものとすればよい(図
示しない)。
【0044】図18は、適当な駆動の方式を分かりやす
く説明するための略図であり、実際は、保持する外輪b
の投入や開放の邪魔にならないように、ベルトや他のロ
ーラ等が配設される必要がある。これについては、例え
ば、ローラ41やローラ42に直接ベルト47を掛ける
のではなく、ローラ41やローラ42の備えるシャフト
41b,42bの他の部位に適宜プーリー等を設けて、
これらプーリーにベルト47を掛けてやればよい。
【0045】尚装置4は、内輪aの検査においても内輪
aを回転させるのに用いることが可能である。この場
合、ローラ41,42に遮られない横手から、軌道面の
ある内輪aの外周面へ、光センサー1を近づけてやれば
よい(図示しない)。
【0046】次に、光センサー1の外輪b軌道面の横断
面の形状に沿った既述の走査を担う機構について、適当
なものを例示する。図19へ示す通り、外輪bの内部に
配位する光センサー1は、アーム81の先端に設けられ
ている。このアーム81の基端は、揺動碗82の先端8
2aに固定されている。この揺動碗82は、その基端部
82bが揺動軸84に固定されている。そして、揺動碗
82全体は、基端部82bから先端82aにかけて、ほ
ぼ直角に折れ曲がって略くの字形を呈しており、従って
図示の通り、アーム81と揺動碗82とが略U字形を呈
するものである。揺動碗82は、揺動軸84から揺動力
を受けることによって、所定角度内にて揺動することが
可能なるものである。そして、揺動軸84の中心軸Yの
延長線上にセンサー1の走査の中心Xが位置する。この
ような構成を採ることによって、揺動軸84が揺動力を
供給して、揺動碗82を揺動した際、アーム81先端に
あるセンサー1は、軌道面cに沿って揺動するのであ
る。
【0047】次に、図20に揺動軸84へ揺動力を供給
する装置7について、適当なものを掲げる。これは、ア
クチュエーター等適当な摺動手段70を有するスライド
テーブル71の上に、回動部73と揺動部74とが配設
されたものである。この回動部71は、電動機73bか
ら回動力を受けて、回転するターンテーブル73aを備
えるものである。
【0048】このターンテーブル73aの外周には、動
力伝達部材75の一端75aが軸止されている。動力伝
達部材75は棒状体であり、その他端75bが、揺動部
74の備える揺動体75aの先端部に軸止されている。
揺動部74には、前述の揺動軸84が軸止されている。
そしてこの揺動軸84の一端に揺動部75aの基端部が
固定されているのである。
【0049】上記ターンテーブル73aが回転すると、
この回転運動が、動力伝達部材75の直線(その長手方
向への摺動)運動に変換される。そして、この動力伝達
部材75の直線運動を受けて、揺動体75aが揺動す
る。この揺動力を揺動軸84が受けて、前述の図19へ
示す揺動碗82を揺動するのである。
【0050】この揺動範囲の調整を可能とするために、
動力伝達部材75の他端75bは、揺動体75aの備え
る位置調整部材74bに軸止するものとし、この位置調
整部材74bは、必要に応じて揺動体75aの長手方向
hに対する位置を変えることができるようにしておけば
効果的である。図面の煩雑化を避けるため、図示はしな
いが、この位置調整部材74bは、平時は揺動体75a
に完全に固定されており、上記調整が必要なときだけ、
その位置を変えることが可能な適宜手段を有するもので
ある。そして、位置調整部材74bの位置変えに伴っ
て、動力伝達部材75はその長さを調整することが可能
に構成しておく。例えば、ターンバックル等に採用され
ているような螺合構造を採用するのである。詳述する
と、動力伝達部材75は、内部に螺子溝が設けられた筒
状の本体75cと、この本体75cの両端に螺合するシ
ャフト75d,75eによって構成されるものとし、本
体75cに対してシャフト75d,75eを螺回するこ
とによって、動力伝達部材75全体の長さが伸縮可能な
ように構成しておくのである(図示しない)。
【0051】光センサー1を所定位置に配位させたり、
検査終了時に軌道輪から離したりする場合、摺動手段7
0により、スライドテーブル71を図20の水平方向に
摺動させればよい。この際適切な位置にて摺動を間隙す
るように、適宜リミットスイッチ72,72を設けて、
その制御をなすようにすれば効果的である。
【0052】以上のような構成を採用することによっ
て、比較的、走査形の検査が難しい玉軸受の外輪の検査
を実現することが可能である。図19及び図20は、原
理的なものを示したので、各部の微調整等は、周知の技
術を採用することによって、実施すればよい。
【0053】又、例えばアンギュラー軸受の外輪の検査
を行う場合は、その軌道面cの断面がなす円弧の両端の
位置を考慮して、揺動軸84の揺動の上死点や下死点の
位置を変更して実施すればよい。更に、スラスト形軸受
の軌道輪に対して検査を行う場合は、軌道輪が、図19
の立った状態から横に寝た状態(約90度倒した状態)
で保持されるようにすれば上記ラジアル軸受の場合と同
様に検査が行える。又、図19及び図20に示した装置
は、玉軸受の内輪の検査にも使用可能である。
【0054】尚図19へ示す光センサー1は、アーム8
1に対してほぼ直角に設けられた長尺のものであるが、
このような形状に限定するものではない。例えば、光セ
ンサー1は、その全体が外輪の内部に入り込むものでは
なく、投光部と受光部のみが、或いはその先端のみが、
外輪の内部に入り込むような形状に形成してもよい(図
示しない)。
【0055】以上軌道輪、特に、走査型検査の難しいラ
ジアルころ軸受の外輪を中心に、この検査に適した装置
について説明したが、このような装置に限定するもので
はなく、必要な走査が可能であれば、他の構成の装置を
採用して、検査を行うものであっても実施可能である。
【0056】尚、検査の対象となる転がり軸受の中に
は、スラストころ軸受や、自動車のクラッチレリーズ用
や水ポンプ用、鉄道車両用、クレーンシープ用、旋回座
用、チェーンコンベア用等軸受、正確には、表1のいず
れにも属しないものや、或いは、表1にあるもの同士の
複合型のもの等があるが、この場合は、軌道面の断面が
円弧或いは円弧に近似した曲線であるか、直線的なもの
であるかによって、センサーの配置・走査等を既述の方
式から選択すればよく、又、ラジアル形軸受であるか、
スラスト形軸受であるか、内輪であるか、外輪であるか
によって、上記に準じてセンサーの保持・走査を担う装
置の選択・調整を行えばよい。
【0057】
【発明の効果】本願発明の実施によって、盲点なく軌道
輪の軌道面について欠陥検査を行うことが可能となり、
厳密に欠陥検出が必要とされる軸受の軌道輪について、
極めて確実にその表面欠陥の有無を検出することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
説明図である。
【図2】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
説明図である。
【図3】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
説明図である。
【図4】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
説明図である。
【図5】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
要部正面図である。
【図6】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示す
要部正面図である。
【図7】本願発明の実施の対象となる軌道輪の略斜視図
である。
【図8】本願発明の実施の対象となる軌道輪の略斜視図
である。
【図9】本願発明の実施の対象となる軌道輪の略斜視図
である。
【図10】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図11】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図12】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図13】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図14】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図15】本願発明の実施に用いる装置の一実施例の走
査状態を示す説明図である。
【図16】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示
す略正面図である。
【図17】本願発明の実施に用いる上記装置の一実施例
を示す要部側面図である。
【図18】本願発明の実施に用いる上記装置の駆動例を
示す説明図である。
【図19】本願発明の実施に用いる上記装置の一実施例
を示す要部略斜視図である。
【図20】本願発明の実施に用いる装置の一実施例を示
す略正面図である。
【図21】一般的な玉軸受の縦断面図である。
【図22】一般的なころ軸受の縦断面図である。
【符号の説明】
1 光センサー 2 投光部 21 第1支持部 22 第2支持部 23 補助支持部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転がり軸受の軌道輪の軌道面に対し、透
    光部と受光部を備えた光センサーを用いて、表面欠陥等
    の検査を行うに際して、この光センサーの少なくとも受
    光部を、適宜移動手段により、軌道面に沿って走査さ
    せ、軌道面の複数箇所を検査するものであることを特徴
    とする転がり軸受の軌道面の検査方法。
JP34282893A 1993-12-14 1993-12-14 転がり軸受の軌道面の検査方法 Pending JPH07167790A (ja)

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