JPH07163577A - トラカール - Google Patents

トラカール

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JPH07163577A
JPH07163577A JP5310635A JP31063593A JPH07163577A JP H07163577 A JPH07163577 A JP H07163577A JP 5310635 A JP5310635 A JP 5310635A JP 31063593 A JP31063593 A JP 31063593A JP H07163577 A JPH07163577 A JP H07163577A
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JP
Japan
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outer tube
trocar
tube
retaining
sleeve pipe
Prior art date
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Withdrawn
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JP5310635A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kimura
修一 木村
Akio Nakada
明雄 中田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、トラカールの外套管の外径に比して
外套管内径を大きくとれ、体壁に対する、より堅固な固
定力を有し、さらに洗浄性の高いトラカールを提供する
ことを目的とする。 【構成】体腔へ内視鏡や処置具等の器具を挿通するガイ
ドとなる外套管2と、この外套管2に挿通可能な内針3
と、体壁に刺通した外套管2を抜止め固定する抜止め具
14,15とを具備し、前記抜止め具14,15は、前
記外套管2の中心軸から偏倚した位置でその外套管2の
長手方向に平行な軸上を中心として回動するループ16
を有するトラカール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡下で外科手術を
行うため、腹壁等の体壁に孔をあけるトラカールに係
り、特に、体壁に抜け止め固定する抜止め具を有したト
ラカールに関する。
【0002】
【従来の技術】USP第5,176,697 号明細書において示
されるトラカールは、外套管と、これに挿入装着される
閉塞具とを有し、外套管の先端部外周にはトラカール固
定用のバルーンを設け、外套管の手元側外周にはその軸
方向へスライド可能で任意位置で外套管に固定できるコ
ーンを設けたものである。そして、このトラカールは外
套管を体腔内に挿入後、バルーンを膨らませる。つい
で、コーンを先端側へ移動させて、バルーンとコーンの
間に体壁を挟み込み、この状態でトラカール外套管にコ
ーンを固定することにより、体壁からのトラカールの抜
止め固定を行う。
【0003】USP第5,122,122 号明細書において示さ
れるトラカールは、同じく外套管と、これに挿入装着さ
れる閉塞具とを有するが、その外套管は、内外二重のシ
ースから成っている。外シースの先端部には、複数のス
リットがあり、ヒンジを中間に持つ折り曲げ可能な複数
の折畳み部を形成している。外套管の手元側外周にはそ
の軸方向へスライド可能なプレートが装着されている。
そして、このトラカールは外套管を体腔内に挿入後、手
元側での操作で内外シースを相対的に摺動させて折畳み
部を折り曲げ、周部外方へ拡張させる。ついで、プレー
トを押し下げて、体壁を折畳み部とプレートの間に挟み
込む。これにより、体壁に対するトラカールの抜止め固
定を行うものである。
【0004】DE 41 25 806 C2において示されるの
は内視鏡であるが、この内視鏡は、中空の外管と、この
外管内にスライド自在に挿入される内管の先端部が変形
可能な鉤エレメントを形成する保持部材と、これらの内
側に配設される光学系と、外管外周に装着された位置調
整及び固定可能なストッパーとを具備している。そし
て、内管を押し込んで鉤エレメントを外管から突き出す
ことにより鉤エレメントが弾性で外方へ変形し、鉤エレ
メントを体腔内側からストッパーを体壁外から押し付
け、その間で生体壁を挟み込んで内視鏡の抜け止めを行
う。
【0005】また、このDE 41 25 806 C2には、外
管の先端部に半径方向へ旋回可能な複数のL字型鉤エレ
メントを枢着し、外管の軸方向に移動可能な内管によっ
て、そのL字型鉤エレメントを旋回させるようにしたも
のも示されている。これも、鉤エレメントを体腔内側か
らストッパーを体壁外から押し付け、その間で生体壁を
挟み込んで内視鏡の抜け止めを行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、USP第5,176,
697 号明細書に示されているようなバルーンを用いて体
腔内から体壁に固定する手段では、そのバルーンの耐性
が一般に低いため、ディスポーザブルとなり、コストが
高くつく。また、バルーン自体が弾性的なものであるた
め、体腔内側から固定する力が弱く、あまり堅固な固定
ができなかった。
【0007】また、USP第5,122,122 号明細書やDE
41 25 806 C2に示されている旋回可能または弾性L
字型の鉤エレメントでは、これを操作する内シースが必
要であり、この内シースを外シース内に摺動自在に嵌挿
した二重管構造のものにしなければならない。また、ス
コープや処置具等を挿入して使用するため、内径を確保
しなければならない。これらのため、その挿入部の外径
を太くしなければならなかった。挿入部の外径が太くな
ると患者への侵襲が大きくなるとともに、体壁へ刺入し
にくくなる。
【0008】さらに、内シースと外シースが摺動する二
重管構造であり、内シースの先端部が拡張する、もしく
はL字型の鉤エレメントが旋回するようになっているた
め、その内シースと外シースの間に汚れが入ると、非常
に洗浄しにくいものであった。特に、旋回する鉤エレメ
ントの方式のものでは、その鉤エレメントに血液等が付
着して初期位置に戻り難い等の問題があった。また、弾
性的に変形する鉤エレメントではそれ自体が外管内に出
入り可能な弾性を持つため、その程度の強度でしかな
く、体腔内側からあまり堅固な固定ができなかった。し
たがって、スコープや処置具を何度も進退や挿脱する場
合にトラカールが抜ける虞れがあった。
【0009】本発明は前記課題に着目してなされたもの
であり、トラカールの外套管の外径に比して外套管内径
を大きくとれ、体壁に対する、より堅固な固定力を有
し、さらに洗浄性の高い構造にすることができるトラカ
ールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決する手段および作用】本発明は、体腔へ内
視鏡や処置具等の器具を挿通するガイドとなる外套管
と、この外套管に挿通可能なオブチュレータと、体壁に
刺通した外套管を抜止め固定する抜止め具とを有し、前
記抜止め具は、前記外套管の中心軸から偏倚した位置で
その外套管の長手方向にほぼ平行な軸上を中心として回
動操作されることにより前記外套管の領域内の位置と外
套管の外方へ突出する位置との間で回動自在な抜止め部
を具備したトラカールである。
【0011】前記抜止め具は、前記外套管の中心軸から
偏倚した位置でその外套管の長手方向にほぼ平行な軸上
を中心として回動操作されることにより、前記外套管の
領域内の位置と外套管の外方へ突出する位置との間で回
動自在な抜止め部を位置させることができる。そして、
抜止め部を外套管の外方へ突出する位置に設定すること
によって抜止め部に抜止め作用をもたせる。
【0012】外套管の長手方向の非中心軸上を中心とし
て回動する抜止め部を設けて抜止め具を構成したから、
それの体壁に対する、より堅固な固定力を確保し、ま
た、トラカールの外套管の外径に比してその外套管内径
を大きくとれ、体腔へ内視鏡や処置具等の器具を挿通す
る上で都合がよい。
【0013】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1ないし図4に基
づいて説明する。図1はトラカール1を示しており、こ
のトラカール1は、体腔壁を穿刺する外套管2と、この
外套管2に着脱自在に挿入される内針3を有してなり、
内針3の先端には尖鋭なエッジ4が形成されている。外
套管2に内針3を挿通した状態において内針3のエッジ
4はその外套管2の先端から突き出す。外套管2の最先
端部分は細い形状となっており、この部分は後述する抜
け止め具のループを嵌着する係着部5を構成している。
【0014】外套管2の手元側端には把持部11が連結
されている。この把持部11の内部には、内針3やこの
代わりに挿入する閉塞具12などのオブチュレータある
いは処置具13や内視鏡の挿入部を、外套管2に挿入し
た状態と、それらを引き抜いた状態においてエヤー抜け
を防止する弁(図示しない)が設けられている。
【0015】外套管2の挿入部10の外周上の左右には
それぞれ抜止め具14,15が付設されている。抜止め
具14,15は、例えばステンレス等の剛性のある線材
で曲成されている。すなわち、線材の先端側の端部に
は、挿入部10の先端部分にある係着部5へ嵌着可能な
ループ16を形成する。このループ16は抜止め部を構
成するものである。また、線材の手元側の端部には手指
で持つことができるよう取手17を形成している。さら
に、線材の中間部からなる延長部18は直線的に形成さ
れている。
【0016】この各抜止め具14,15の延長部18は
外套管2の挿入部10の左右外周上に挿入部10の軸方
向に沿って平行に配置されている。また、延長部18の
半径方向の位置を固定するため、挿入部10の外周には
軸方向に離れて2箇所にそれぞれ押え部材19,19が
設けられている。この押え部材19は挿入部10の外周
に被嵌する薄い板状の部材で形成され、抜止め具14,
15の延長部18をその半径方向の位置を固定しながら
挿入部10の軸方向に沿ってスライド自在に支持してい
る。すなわち、抜止め具14,15は、前記外套管2の
中心軸から偏倚した位置でその外套管2の長手方向に平
行な軸上を中心として回動操作されるが、これにより前
記外套管2の領域内の位置と外套管2の外方へ突出する
位置とのいずれかを選択する。
【0017】この抜止め具14,15の取手17の部分
は、延長部18の延長軸線から側方に折れ曲がって設け
られている。そして、この取手17を持って抜止め具1
4,15の延長部18を挿入部10の軸方向に沿ってス
ライドしたり、回転したりすることができる。
【0018】さらに、外套管2の把持部11の外周に
は、抜止め具14の延長部18の延長軸線を中心として
点対称の位置に、その抜止め具14の取手17を引っ掛
ける一対の突起21,22が設けられている。また、他
方の抜止め具15に対しても、これに対応する同様な突
起21,22を設けている。
【0019】そして、一方の突起21に対して取手17
を引っ掛けた図2で示す初期位置の状態では、ループ1
6が挿入部10の係着部5へ嵌着して外套管2と同軸上
にあり、また、他方の突起22に対して取手17を引っ
掛けた状態では、抜止め部としてのループ16が挿入部
10の領域から外れ、延長部18を中心として初期位置
から180°回転し、外套管2の挿入部10の外側に配
置される。なお、ループ16は伸長部18に対してそれ
自身の材料から発する、それなりのバネ性を持ってい
る。
【0020】図2に示すように、外套管2の挿入部10
の外周には、各抜止め具14,15の延長部18を挿通
可能で先端部25がテーパ形状であるカラー26を挿入
部10に対してスライド自在に設けている。カラー26
の内周には、円筒状の弾性部材27がある。この弾性部
材27はシリコンゴム等の材質からなる。そして、この
弾性部材27に対して挿入部10、抜止め具14,15
の延長部18が挿通するようになっており、これらの部
分の気密を保持する。
【0021】また、カラー26の側部には、止めねじか
らなる固定具28が設けられており、この固定具28を
回転させてねじ込むことにより、弾性部材27を外套管
2の挿入部10の外周面に対して押し付け、その間の摩
擦力で外套管2の挿入部10に対してカラー26を固定
可能なものとなっている。
【0022】次に、このトラカール1の作用を説明す
る。まず、抜止め具14,15のループ16を図2の
『a』の状態、つまり、挿入部10の係着部5にループ
16を嵌着して一方の突起21に対して取手17を嵌着
する。この初期位置状態の外套管2に内針3を挿通す
る。この外套管2と内針3を組み合わせた状態で、その
先端側から腹壁31に刺通する。
【0023】内針3を抜去後、抜止め具14,15の取
手17を把持し、引っ掛けてあった突起21より取手1
7を外し、延長部18の軸方向先端側へスライドさせ、
その延長部18を中心に回転させていく(図2の(b)
の状態)。そして、180°回転させたところで、手元
側へ引き上げ、取手17を他方の突起22に引っ掛ける
(図2の(c)の状態)。このとき、抜止め具14,1
5のループ16は、挿入部10の領域から外れ、延長部
18を中心として初期位置から180°回転し、外套管
2の挿入部10の外側に拡がって位置する状態に固定さ
れる。
【0024】ついで、図3に示すように、カラー26を
押し下げて腹壁31を圧迫し、このカラー26と各抜止
め具14,15のループ16とで腹壁31を挟み込む。
この状態にて固定具28を回して弾性部材27を締め付
け、カラー26を外套管2に固定する。これによってト
ラカール1を体腔壁に穿刺する状態で固定することがで
きる。
【0025】一方、胃内の処置をする際にも同様に使用
できる。つまり、図4で示すように、経口的に挿入した
ファイバースコープ32で観察しながら、腹壁31に穿
刺したトラカール1を胃壁33に刺入した後、腹壁31
と胃壁33をカラー26と各抜止め具14,15のルー
プ16とで挟み込むことにより固定する。これによって
鉗子等を挿入するためのポートを設置できる。
【0026】このトラカール1の構成によれば、抜止め
具14,15とカラー26により外套管2を体壁等に強
固に固定でき、トラカール1が体壁等から抜けるのを防
止できる。外套管2の外径はごく1部のみを太らすだけ
で済むので、患者への侵襲が少なく、また刺入し易い。
構造が簡単であり、また、洗浄性の高い構造であるた
め、リユースにできる。
【0027】図5は前記第1の実施例の変形例を示すも
のである。これは外套管2の把持部11に2つのフック
35を設けたものであり、これらのフック35にはそれ
ぞれ牽引ワイヤー36が着脱自在に係着されている。そ
れぞれ牽引ワイヤー36は、図示しない手術台に取り付
けられている吊上げ具37に連結されている。
【0028】吊上げ具37は前記牽引ワイヤー36を巻
き上げるワイヤー巻上げ杆38からなり、このワイヤー
巻上げ杆38は、操作つまみ39を回転させると回転す
るようになっている。ワイヤー巻上げ杆38が回転する
と、その回転方向に応じて牽引ワイヤー36が巻き付い
たり繰り出したりして牽引ワイヤー36の長さを調節す
ることができる。
【0029】そこで、トラカール1を腹壁31に挿入
後、第1の実施例の場合と同様にカラー26と抜止め具
14,15で、その腹壁31を挟み込み、外套管2を固
定する。ここで、フック35に牽引ワイヤー36を取り
付け、操作つまみ39を回転させてワイヤー巻上げ杆3
8を回転させると、牽引ワイヤー36がそれに応じて吊
上げ具37に巻き付き、外套管2を上方に引っ張り上
げ、腹壁31を吊り上げる。したがって、腹壁31を臓
器40から引き離し、その間での術野を確保でき、手術
を容易に行うことができる。その他は前述した第1の実
施例と同様である。
【0030】なお、吊上げ具37の牽引ワイヤー36を
抜止め具14,15の取手17に引っ掛けるようにして
腹壁31を吊り上げるようにしてもよい。これによれ
ば、気腹しないで手術を行う際、トラカール1の外套管
2が吊上げ具37と兼用となり、別体の吊上げ具37が
必要ないので、患者に対する侵襲が少なくて済む。
【0031】図6は前記第1の実施例における抜止め具
14,15の変形例を示すものである。つまり、抜止め
具14,15の先端部外側部分をテーパ状に除去して外
側への出張りを少なくしたものである。また、内針3の
外周に直接、抜止め具14,15のループ16を被嵌
し、細径化を図ったものである。したがって、抜止め具
14,15の先端部外側のテーパ面部が外套管2の外周
に対してほぼ面一になっており、段差が少なく、トラカ
ール1の刺通性が向上する。もちろん、この形式の抜止
め具14,15を外套管2の先端部に装着するようにし
てもよいものである。
【0032】なお、図7は内針3の代わりに先端部が鈍
な閉塞具12を外套管2に挿入装着し、抜止め具14,
15は図6で示したものを使用した例である。先端部が
鈍な閉塞具12を装着すれば、腹腔内の臓器を傷付け難
い。メスで腹膜までの切開を行った後、トラカール1を
挿入する。これ以外は第1の実施例と同様である。
【0033】これによれば、オープンラパロスコピーに
使用でき、また、抜止め具14,15のループ16を外
套管2の挿入部10に配置すると、そのループ16の径
を大きくできるため、より外套管2が抜けにくくなる。
【0034】抜止め具14,15を形成する線材として
は、その断面が丸形、角形等、何でもよく、また、ルー
プ16は1つだけでなく、多重になっていてもよいし、
また、プラスチックを材料として作ってもよい。さら
に、ループ16の形状としても、図8で示すように半周
形状のもの、図9で示すように二重形状のものでもよ
く、また、外套管2の中心軸に対して直角方向だけでは
なく、角度を有して設けてもよいものである。
【0035】本発明の第2の実施例を図10ないし図1
2に基づいて説明する。この実施例は前記第1の実施例
におけるカラー26の部分の変形例を示すものである。
このカラー26は先端側部分が細いテーパ形状である弾
性部材51と本体部材52とからなっている。弾性部材
51と本体部材52は外套管2の軸方向において弾性部
材51が先端側に配置され、この両者は着脱自在に嵌合
して連結固定した構造となっている。
【0036】前記弾性部材51は図12に示すように、
抜止め具14,15が気密的に挿通するとともに、その
抜止め具14,15の延長部18を保持するガイド孔5
3,54を有する。また、この弾性部材51はその中心
位置に外套管2の挿入部10が貫通して摺動できる程度
に密着した内径を有する挿通孔55を形成している。
【0037】図10および図11で示すように、カラー
26の本体部材52は外套管2の挿入部10が貫通して
摺動できる程度の内径を有した挿通孔56を有してお
り、また、抜止め具14,15の延長部18を挿通する
ための空部57が左右に設けられている。この空部57
には押さえ58が配置されており、押さえ58は、抜止
め具14,15の延長部18に向かって進退するねじか
らなる固定具59の先端に、Cリング61を介して取着
されている。
【0038】前記押さえ58はその先端部が外套管2の
挿入部10の外周に、ほぼ合う同じアールを付けてあ
り、固定具59をねじ込むことにより、その押さえ58
の先端面と挿入部10の外周面との間に、抜止め具1
4,15の延長部18を挟み込んで圧着固定する。この
とき、固定具59の移動に伴い、押さえ58も中心方向
に移動し、押さえ58と挿入部10とが圧着固定する。
したがって、外套管2に対してカラー26と抜止め具1
4,15が同時に固定される。
【0039】なお、カラー26、抜止め具14,15
は、通常の先端にエッジを持つトラカール、オープンラ
パ用トラカールのどちらの外套管2に対しても着脱可能
である。
【0040】しかして、これを使用する場合にはカラー
26に外套管2の挿入部10を挿入し、前述した第1の
実施例と同様に外套管2に内針3または閉塞具12を挿
入する。そして、固定具59を回転させ、カラー26と
抜止め具14,15を外套管2の挿入部10の外周に固
定する。このとき、図11で示すように、ループ16は
外套管2と同心的に配置されている。
【0041】そして、トラカール1を腹腔に刺入した
後、固定具59を緩めて、第1の実施例と同じように抜
止め具14,15の取手17を把持して延長部18を中
心に、180°回転させ、軸方向に引き上げる。また、
カラー26を腹壁に押し付け、腹壁31を抜止め具1
4,15のループ16とカラー26との間に挟み込み、
固定具59を回転させて、カラー26と抜止め具14,
15を外套管2の挿入部10の外周に固定する。これに
よりトラカール1を腹壁31に固定できる。
【0042】このような構成では、トラカール1の外套
管2とカラー26を別体としたため、どのようなトラカ
ール1にも使用でき、コストが安くて済む。また、別体
となっているため、それらの洗浄性を向上できる。カラ
ー26の先端部分は、弾性部材51であるため、より高
い気密性を達成できる。また、耐性の低い弾性部材51
をディスポあるいはセミディスポにし、他の高価である
部分をリューサブルにするとトータルでのコスト削減が
できる。さらに、カラー26の組立体全体をディスポに
すると、洗浄・滅菌の手間が省け衛生的である。
【0043】図13は、外套管2の挿入部10の外周上
に等間隔で多数の抜止め具60が付設した例である。各
抜止め具60の構成等は前述した第1の実施例に同じで
ある。このように抜止め具60の数を増やした以外は第
1の実施例と同様であるが、この構成によれば、より広
い範囲に渡り、腹壁等の体壁を体腔内から受け、それを
挟み込むことができるので、より確実に支持できるとと
もに、腔内の気密性が向上する。
【0044】図14および図15は、トラカール1にお
ける外套管2の挿入部10の先端部分が先細形状となっ
ており、その先端部にリング状の弾性部材65を設けた
ものである。この弾性部材65には軸方向に抜止め具1
4,15が貫通しており、両抜止め具14,15を引き
上げると、その先端のループ16の部分で、弾性部材6
5も手元側へ引き挙げられるようになっている。その他
は前述した第1の実施例と同様である。
【0045】そこで、図15で示すように、腹腔の内側
から、外套管2の挿入部10の貫通部周囲に対して弾性
部材65が腹壁31に押し付けられる。したがって、挿
入部10の貫通部分の気密性をより確実に確保できる。
【0046】図16および図17は抜止め具14,15
の取り付け構造の変形例を示すものである。これは外套
管2の挿入部10の外周に、その外套管2の軸方向へ伸
びるスリット71,72を設け、これに抜止め具14,
15の延長部18を嵌め込んでガイドする案内としてい
る。スリット71,72を覆う押え部材19,19を設
けるが、押え部材19,19は抜止め具14,15の延
長部18を覆うための部分が周外方へ突き出さない。そ
の分、外套管2の外径が太くなることが回避できるの
で、患者への侵襲がかなり少なく、また、トラカール1
の刺入性がより向上する。その他は第1の実施例と同様
である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
套管の長手方向の非中心軸上を中心として回動する抜止
め部を設けて抜止め具を構成したから、それの体壁に対
する、より堅固な固定力を確保し、また、トラカールの
外套管の外径に比してその外套管内径を大きくとれ、体
腔へ内視鏡や処置具等の器具を挿通する上で都合がよ
い。また、一般に、洗浄性の高い構造にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るトラカールの斜視
図。
【図2】本発明の第1の実施例に係るトラカールの抜止
め具の使用を説明する斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例に係るトラカールの抜止
め具とカラーで体壁を挾持する使用状態の説明図。
【図4】本発明の第1の実施例に係るトラカールの抜止
め具とカラーで体壁を挾持する他の使用状態の説明図。
【図5】本発明の第1の実施例に係るトラカールを吊上
げ具を用いて吊持する使用例の斜視図。
【図6】前記第1の実施例における抜止め具の変形例を
示す断面図。
【図7】前記第1の実施例における抜止め具の変形例を
用いた他の例の断面図。
【図8】前記第1の実施例における抜止め具の変形例の
斜視図。
【図9】前記第1の実施例における抜止め具の他の変形
例の斜視図。
【図10】本発明の第2の実施例に係るトラカールを上
から見た断面図。
【図11】本発明の第2の実施例に係るトラカールを正
面から見た断面図。
【図12】(a)は前記第2の実施例におけるカラーの
部分の平面図、(b)はそのカラーの部分の断面図。
【図13】多数の抜止め具を付設したトラカールの斜視
図。
【図14】外套管の挿入部の先端部分に弾性部材を設け
たトラカールの斜視図。
【図15】そのトラカールの使用例の斜視図。
【図16】抜止め具の取り付け構造の変形例を示す断面
図。
【図17】図16中A−A線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…トラカール、2…外套管、3…内針、5…係着部、
10…挿入部、12…閉塞具、13…処置具、14,1
5…抜止め具、16…ループ、17…取手、18…延長
部、19…押え部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体腔へ内視鏡や処置具等の器具を挿通する
    ガイドとなる外套管と、この外套管に挿通可能なオブチ
    ュレータと、体壁に刺通した外套管を抜止め固定する抜
    止め具とを有し、前記抜止め具は、前記外套管の中心軸
    から偏倚した位置でその外套管の長手方向にほぼ平行な
    軸上を中心として回動操作されることにより前記外套管
    の領域内の位置と外套管の外方へ突出する位置との間で
    回動自在な抜止め部を具備したことを特徴とするトラカ
    ール。
JP5310635A 1993-12-10 1993-12-10 トラカール Withdrawn JPH07163577A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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