JPH07163313A - ペースト状食物繊維の製造法 - Google Patents

ペースト状食物繊維の製造法

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JPH07163313A
JPH07163313A JP5345768A JP34576893A JPH07163313A JP H07163313 A JPH07163313 A JP H07163313A JP 5345768 A JP5345768 A JP 5345768A JP 34576893 A JP34576893 A JP 34576893A JP H07163313 A JPH07163313 A JP H07163313A
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JP
Japan
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dietary fiber
treatment
pasty
water
alkali
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JP5345768A
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English (en)
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Masayuki Kugimiya
正往 釘宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物性食品から得られる水不溶性の残渣、廃
棄物を原料として、崩壊細胞の集合体を崩壊細胞単位に
ばらばらに分離することによって、口当たりが良く、粘
度や保水力が高いペースト状食物繊維の製造技術の開発
を目的とする。 【構成】 ペースト状食物繊維の製造法は、原料を加圧
加熱処理またはアルカリ処理、若しくは酸・アルカリ処
理した後に粉砕処理することにより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペースト状食物繊維の
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物性食品の細胞内容物を利用した後に
得られる残渣、廃棄物は、主として崩壊細胞の集合体か
ら成り、水不溶性の食物繊維を多く含むにもかかわら
ず、口当たりがばさばさするために食品として有効に利
用されていない。口当たりを良くするためには微粒子化
し、ペースト化する技術が必要である。微粒子化・ペー
スト化技術の従来法には、粉砕法、エクストルーダー
法、酵素法などがあるが、必ずしも有効に利用されてい
ない。従来法の中で粉砕法は、主として乾燥状態で用い
られ、微粒子化に適しているが、特殊な機械装置と高エ
ネルギーを必要とするという欠点がある。エクストルー
ダー法は、高温処理と粉砕処理を同時に行う方法で、微
粒子化に適しているが、高水分下での処理に適していな
い、また特殊な機械装置と高エネルギーを必要とすると
いう欠点がある。酵素法は、他の方法と異なって、崩壊
細胞の集合体である残渣、廃棄物を、高い水分下で、崩
壊細胞単位にばらばらに分離する方法であり、特殊な機
械装置や高エネルギーを必要としないという長所はある
が、酵素が高価である、また無菌的な処理を必要とする
という欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来法の欠点を解消す
るためには、特殊な機械装置や高エネルギーを必要とせ
ずに、安価に、また高水分下で処理ができ、しかも崩壊
細胞の集合体を崩壊細胞単位にばらばらに分離すること
によってペースト状とし、口当たりを良くし、粘度や保
水力を高めるのに有効な食物繊維の製造を可能にする技
術の開発が望まれる。本発明が解決しようとする課題
は、植物性食品から得られる水不溶性の残渣、廃棄物を
原料として、安価に、高水分下で、崩壊細胞の集合体を
崩壊細胞単位にばらばらに分離することによって、口当
たりが良く、粘度や保水力が高いペースト状食物繊維を
製造する技術を開発することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意研究の結果、オカラを用いて、加圧加熱し
た後に粉砕することによって、または、酸およびアルカ
リに順次浸漬した後に粉砕することによって、崩壊細胞
の集合体が崩壊細胞単位にばらばらに分離するという知
見を得て、また豆類、野菜類、いも類、果実類の中に、
アルカリに浸漬、あるいは酸およびアルカリに順次浸漬
することによって組織が崩壊するものがあるという知見
を得て本発明を完成するに至った。本発明のペースト状
食物繊維の製造法の一つは、原料を加圧加熱処理した後
に粉砕処理することを特徴とする。本発明のペースト状
食物繊維の製造法の一つは、原料をアルカリ処理した後
に粉砕処理することを特徴とする。本発明のペースト状
食物繊維の製造法の一つは、原料を酸・アルカリ処理し
た後に粉砕処理することを特徴とする。本発明の原料と
は豆類、いも類、野菜類、果実類等の植物性食品の組織
を崩壊したときに得られる残渣、廃棄物、すなわちカ
ス、オカラ、マッドなどである。この原料で微粒子化・
ペースト化しにくい部分があれば、これをあらかじめ除
去して用いる、または粉砕処理後に除去することが好ま
しい。本発明の加圧加熱処理とは圧力鍋、オートクレー
ブ等を用いて、適当量の水の存在下で、適当な高圧下
(100℃より高い温度)で適当な時間加熱することで
ある。本発明の粉砕処理とはホモジナイザー、ミキサ
ー、ブレンダー、ミル等の粉砕機、磨砕機を用いて、機
械的、物理的に粉砕、磨砕することである。本発明のア
ルカリ処理とは、適当な濃度のアルカリ(水酸化ナトリ
ウムなど)の水溶液に、任意の温度で適当な時間浸漬
し、その後アルカリを除去または中和することである。
このアルカリ浸漬中に、撹拌、振とうなどを行うことに
よって浸漬に必要な時間を短縮することができる。本発
明の酸・アルカリ処理とは、最初に、適当な濃度の酸
(塩化水素など)の水溶液に、任意の温度で適当な時間
浸漬し、その後酸を除去または中和し、次に、上記のア
ルカリ処理を行うことである。この酸浸漬中に、撹拌、
振とうなどを行うことによって浸漬に必要な時間を短縮
することができる。また酸浸漬の効果を高めるために脱
気操作を行うことができる。本発明では、加圧加熱処理
またはアルカリ処理若しくは酸・アルカリ処理の後に粉
砕処理を行う代わりに、あらかじめ加圧加熱処理または
アルカリ処理若しくは酸・アルカリ処理を行って、水
洗、脱水、乾燥などを行って保存し、使用の直前に水を
加えて粉砕処理を行うことができる。本発明で微粒子化
したペースト状食物繊維は、水懸濁状態で、または脱
水、乾燥して利用することができる。本発明の微粒子化
・ペースト化技術は、植物細胞の接着機構の類似性か
ら、実施例で示したオカラ以外に、組織を崩壊したとき
に得られる残渣、廃棄物にも適用できる。また、このよ
うな残渣、廃棄物ではなく、植物性食品を原料としてそ
のまま、または組織を崩壊した後、同じ方法でペースト
状食物繊維を製造することもできる。
【0005】
【作用】高温での加熱によって、またはアルカリ処理に
よって、若しくは酸・アルカリ処理によって、崩壊細胞
間の接着物質のペクチンが低分子化し、一部水溶性とな
り、崩壊細胞間の接着力が弱まると考えられる。接着力
が弱まった後に、機械的、物理的な粉砕を行えば、低エ
ネルギーで容易に崩壊細胞単位にばらばらに分離すると
考えられる。
【0006】
【実施例】
実施例1 オカラを用いて、加圧加熱処理した後に粉砕処理を行う
ことによって、崩壊細胞の集合体を崩壊細胞単位にばら
ばらに分離して、ペースト状のオカラ食物繊維を調製し
た例を示す。脱皮大豆から得られたオカラの乾燥物50
gを水1lに圧力鍋の中で懸濁し、加熱して脱気した
後、蓋をして加圧状態(1kg/cm)で30分間加
熱した。加熱終了後、ミキサー(220W)で4分間粉
砕した。さらに約800メッシュの濾過布を用いた遠心
分離機(国産遠心器株式会社製,H−122型)で水
洗、脱水した。得られたオカラ食物繊維の収量は無水物
換算で約36%であった。オカラ食物繊維はペースト状
で、口当たりはなめらかなものであった。顕微鏡観察の
結果、崩壊細胞単位でばらばらに分離していることが確
認された。
【0007】実施例2 オカラを用いて、酸・アルカリ処理した後に粉砕処理を
行うことによって、崩壊細胞の集合体を崩壊細胞単位に
ばらばらに分離して、ペースト状のオカラ食物繊維を調
製した例を示す。豆腐製造業者から入手したオカラ50
gを試料として、150メッシュの篩を用いて、通過液
の白濁がなくなるまで水洗いし、ガラス濾過器(17G
−1)で水切りした。水洗試料を重量で5倍量の水に懸
濁し、アスピレーターを用いて20分間脱気した。これ
に水と同量の0.16mol/lの塩酸を加え、25℃
で2時間以上浸漬した。次に、150メッシュの篩を用
いて、pH5〜6になるまで水洗し、ガラス濾過器(1
7G−1)で水切りした。この水洗試料を重量で10倍
量の0.1mol/lの水酸化ナトリウム溶液に懸濁
し、25℃で40分間、マグネチックスターラーを用い
て撹拌した。次に、1mol/lの塩酸でpH5.5に
なるまで中和し、ワーリングブレンダーを用いて、約1
5、000rpmで1分間粉砕した。60メッシュの篩
を用いて、粉砕したものから微粒子化しなかった皮など
を取り除き、330メッシュの篩を用いて微粒子化した
食物繊維を水洗・回収した。濾紙(No.2)を備えた
ブフナーロートで吸引・水切りした。このようにし得ら
れたオカラ食物繊維の収量は、無水物換算で、オカラの
約23%であった。オカラ食物繊維の成分分析の結果、
無水物換算で、糖質37%、タンパク質32%、繊維2
1%、食物繊維55%であった。オカラ食物繊維はペー
スト状で、口当たりや顕微鏡観察の結果は実施例1の場
合と全く同じであった。
【0008】
【発明の効果】本発明の微粒子化・ペースト化技術によ
って、安価に、高水分下で、口当たりが良く、粘度や保
水力が高いペースト状食物繊維の製造が可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を加圧加熱処理した後に粉砕処理す
    ることを特徴とするペースト状食物繊維の製造法。
  2. 【請求項2】 原料をアルカリ処理した後に粉砕処理す
    ることを特徴とするペースト状食物繊維の製造法。
  3. 【請求項3】 原料を酸・アルカリ処理した後に粉砕処
    理することを特徴とするペースト状食物繊維の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の原料が豆類、いも類、野
    菜類、果実類等の植物性食品の組織を崩壊したときに得
    られる残渣、廃棄物、すなわちカス、オカラ、マッドな
    どであることを特徴とするペースト状食物繊維の製造
    法。
JP5345768A 1993-12-10 1993-12-10 ペースト状食物繊維の製造法 Pending JPH07163313A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003101220A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Isyokudougensya Co.,Ltd Pate de legumineuses a graines, son procede de production, et aliment traite par cette pate
WO2005051099A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Ishokudougensha., Inc 豆類食材及びその製造方法、並びに当該豆類食材を用いた加工食品
WO2007023800A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Yasuyuki Yamada 食品
JP2007300884A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Michihiro Kamiya おから
CN110638059A (zh) * 2019-10-30 2020-01-03 黑龙江劳力科技有限公司 液相破壁研磨大豆渣生产二代膳食纤维粉的方法

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