JPH07160847A - 光学像再構成装置 - Google Patents

光学像再構成装置

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JPH07160847A
JPH07160847A JP5306455A JP30645593A JPH07160847A JP H07160847 A JPH07160847 A JP H07160847A JP 5306455 A JP5306455 A JP 5306455A JP 30645593 A JP30645593 A JP 30645593A JP H07160847 A JPH07160847 A JP H07160847A
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永昭 大山
Susumu Kikuchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】任意の角度方向について分解能に優れた光学断
層像あるいは光学3次元像を再構成でき、しかも実用上
有用な光学像再構成装置を提供する。 【構成】光軸が物体空間上の所定の1点で交わるように
放射状に配置された複数の対物レンズ103と、結像さ
れた物体の像を電気的画像信号に変換するTVカメラ1
06と、電気的画像信号を記憶する画像メモリ205
と、記憶されている電気的画像信号と所定の行列との間
で線形演算を行なうアクセラレータ207とを具備し、
所定の行列は、TVカメラ106における各々の撮像素
子に対して対物レンズ103により伝達される物体空間
上での光強度分布を表す感度分布関数を定義し、対物レ
ンズ103とTVカメラ106とで決定される画像入力
系を前記感度分布関数を用いて線形的に定義したところ
の一般化行列に対する疑似逆行列である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学像再構成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光学機器による光学像再構成装置
では、構成上の制約により任意の方向からの画像を入力
するのが困難な場合がある。例として顕微鏡を考える。
図11に従来の一般的な顕微鏡の構成図を示す。一般に
顕微鏡は光学系の光軸方向に垂直なステージ面に置いた
対象物の像が結像されるように構成される。図11に示
す顕微鏡10において、対物レンズ14の光軸と垂直な
方向、つまり水平方向についてはX−Yステージ駆動部
12により対象物の任意の部分を視野内に設定すること
ができるが、光軸方向のZステージ駆動部13は焦点調
節に利用され、通常の観察方法では光軸方向の断層像を
得ることはできない。
【0003】ディジタル画像処理的方法により光軸方向
の断層像を再構成した例としては、 文献:A. Erhardt, G. Zinser, D. Komitowski and J.
Bille, Appl. Opt., 24,194-200(1985)が挙げられる。
この論文では、焦点の合った物体面(以下、合焦面と略
す)の位置を光軸方向にステップ的に移動させながら設
定合焦面に対応した画像を入力することにより3次元光
学像を構成し、これに3次元光学伝達関数(3-dimensio
nal Optical Transfer Function:3−dOTF)の逆フ
ィルタを作用させることにより画像入力の際に劣化した
空間周波数成分を回復する方法が示されている。
【0004】ところがこのような方法では、顕微鏡対物
レンズの開口数(N.A.)の制限により光軸方向の空
間周波数特性が面方向に比べて大きく劣化しており、回
復フィルタリングを行なったにしても解像度に優れた断
層像を得るのは難しい。また、逆フィルタを作用させる
際に、3−dOTFの特性が著しく劣っている空間周波
数成分を無理に強調しすぎることにより再構成像のS/
Nが非常に悪くなる可能性もある。
【0005】一方、蛍光燈、ガイスラー管など円筒管内
のプラズマ発光現象の断層像を得る方法として、光放射
CT(光ECT)が知られている。特に、特開平3−1
2524号公報では、設定断面における円筒管内からの
発光をスリットとシリンドリカルレンズで構成される光
学系で結像し、その像をCCDカメラなどのイメージセ
ンサで撮像する方法が提案されている。さらにこの公報
では、光学撮像部を設定断面の面方向に回転させること
によって得られる各方向からの像からCT再構成アルゴ
リズムにより断層像を求める際に、断層面内の各点の撮
像面上における結像パターンから求められる寄与率を考
慮して逐次近似法によりCT再構成を行なう方法が示さ
れている。
【0006】ところがこの方法では、光学結像系の焦点
深度が対象円筒管の内径に対して小さいような場合は合
焦面からはずれた部分からの寄与率が撮像面内に分散し
てしまい、再構成に必要な投影データが得られない可能
性がある。逆に焦点深度を対象円筒管の内径に対して十
分深くしようとすると、そのような光学系は空間周波数
特性が劣ることになるので分解能に優れた再構成画像を
得ることはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学断
層像を得ることを目的とする分野における上記した従来
の方法は、光学結像系の通過空間周波数帯域や焦点深度
といった光学的特性に制限されており、どの角度方向に
ついても分解能に優れた光学断層像を得るために、最適
な条件に基づいて画像を入力し再構成するよう考慮され
てはいない。
【0008】本発明の光学像再構成装置はこのような課
題に着目してなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、任意の角度方向について分解能に優れた光学断層
像あるいは光学3次元像を再構成でき、しかも実用上有
用な光学像再構成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の光学像再構成装置は、光軸が物
体空間上の所定の1点で交わるように放射状に配置され
た複数の光学結像系と、前記光学結像系により結像され
た物体の像を電気的画像信号に変換する撮像手段と、前
記電気的画像信号を記憶する画像メモリと、前記画像メ
モリに記憶されている前記電気的画像信号と所定の行列
との間で線形演算を行なう行列演算器とを具備し、前記
所定の行列は、前記撮像手段における各々の撮像素子に
対して前記光学結像系により伝達される物体空間上での
光強度分布を表す感度分布関数を定義し、前記光学結像
系と前記撮像手段とで決定される画像入力系を前記感度
分布関数を用いて線形的に定義したところの一般化行列
に対する疑似逆行列である。
【0010】
【実施例】以下に本実施例の概略を説明する。まず、光
学結像を用いて断層像を再構成する際に必要な画像入力
条件について説明する。なお、以下の説明では光学結像
系の空間周波数特性を論ずる際にN.A.の大きい光学
顕微鏡の光学系を扱うことにするが、さらに蛍光顕微鏡
を想定することにより光強度に対して線形なインコヒー
レント光学系を仮定することにする。本設定条件は光学
断層像の再構成問題にとって最も単純な場合であるが、
微小で透明な生体試料を観測する手段として実用的にも
有用である。
【0011】光学顕微鏡の結像系は比較的理想系に近
く、焦点距離に比べて小さい物体空間領域では3次元的
な位置に対して不変(Space invariant)な系であると考
えることができ、回折限界を仮定した波動光学的解析が
良い近似を与える。図7には蛍光顕微鏡の3次元空間周
波数特性を表す3−dOTFの概念図を示す。一般に球
面レンズを用いて構成される光学結像系は、光軸に垂直
な面内ではどの動径方向についても同じ特性を有すると
考えられる。従って図7では3−dOTFを光軸に垂直
な面内における任意の動径方向における空間周波数軸ρ
と光軸方向の空間周波数軸φとに対する特性として表現
している。
【0012】図7から分かるように光軸方向の近傍にお
ける空間周波数特性は大きく劣化している。この特性が
落ち込んだ領域は3次元的には円錐状になるので、ミッ
シング・コーンと呼ばれる。このミッシング・コーンの
存在により光軸が固定された光学顕微鏡を用いて入力さ
れた画像からは、合焦面内と同等に光軸方向にも分解能
に優れた断層像を再構成することはできない。図7に示
すρ軸に対する空間周波数特性の存在する範囲のみこみ
角αは光学結像系の開口数(NumericalApperture:N.
A.)に依存する。従って、断層面内でどの方向に対し
ても空間周波数特性を持たせるようにする、つまりミッ
シング・コーンを埋めるようにするためにはN=180
°/(2α)個の方向に光学結像系を設定する必要があ
ると考えられる。例えばN.A.=0.5の油侵を用い
ない光学結像系の場合、α=sin-1(0.5)=60
°であるのでN=180°/120°=3方向に光学結
像系を設ければ良いことになる。
【0013】従って顕微鏡装置としては各々120°づ
つ角度方向の異なる3つの鏡筒を放射状に配置すれば、
どの方向に対してもミッシングの無い状態で画像を入力
できる。そのような顕微鏡の形態における3−dOTF
を図8に示す。
【0014】一方、画像入力の際の最適なサンプリング
間隔は光学結像系の空間周波数帯域により決定される。
図7に示す光軸に垂直な合焦面内、および光軸方向にお
ける最高空間周波数帯域ρ0 ,φ0 は共に回折限界によ
り定義された瞳関数の制限領域の大きさにより決定され
るが、やはり光学結像系のN.A.に依存する。合焦面
内におけるサンプリング間隔、例えばCCDカメラのよ
うな受光素子が2次元的に配列された撮像装置では隣接
する受光素子の間隔はサンプリング定理により1/(2
ρ0 )に相当するピッチより細かければ良いことにな
る。
【0015】一方、光軸方向のサンプリング間隔、つま
り光学結像系の合焦面を光軸方向に移動しながら画像を
入力することを仮定した場合の各々の設定合焦面間隔は
同様に1/(2φ0 )に相当するピッチより細かければ
良いことが分かる。これは図9により次のように説明で
きる。ピッチτで光軸方向にサンプリングすると空間周
波数的にはφ軸上で1/τの位置に1次のスペクトル中
心が存在することになるが、原点を中心とする0次のス
ペクトルと1次のスペクトルとが重なってエイリアシン
グを持たないようにするには光軸方向の最大帯域である
φ0 を考慮して2φ0 の位置よりも外側に1次のスペク
トル中心が存在する、つまり、1/(2φ0 )に相当す
るピッチより細かくサンプリングすれば良いことが分か
る。
【0016】以上述べたように、光学結像系の空間周波
数特性より光学断層像を再構成するのに最小限必要な方
向数およびサンプリングの条件が導かれる。ところが本
条件に基づいて画像を入力しても、従来はこれらの画像
を用いて断層像を再構成するための有利な理論がなかっ
た。そこで本実施例では以下に述べる一般化逆行列的手
法により断層像を再構成する方法を提案する。
【0017】まず、物体空間および光学結像系の関係式
は連続系で定義されるのに対して、画像はサンプリング
により離散情報として入力されることを考慮し、連続物
体を離散的に観測する系を次式のように定義する。
【0018】 g=H{f(r)} (1) ただし、 f(r):連続関数で定義される原物体。
【0019】r=(rx ,ry ,rz ):物体空間で定
義される3次元直交座標。 H{}:観測オペレータ。 g=[g1 ,g2 ,…,gMt :観測ベクトル。 gの要素gi は次式のように表される。
【0020】
【数1】
【0021】ここで感度分布関数とは撮像手段における
各々の撮像素子、例えばCCDカメラの各受光素子に対
して、光学結像系により伝達される物体空間上の光強度
特性分布として定義される関数である。H{}を連続系
(∞個の要素数)から要素数Mのベクトルへの変換行列
と考えると、Hのランクは最大でMとなる。以上のよう
に定式化された系に対する再構成問題には特異値分解
(Singular ValueDecomposition:SVD)による疑似
逆行列的解法を応用することができる。つまり、原物体
の推定fe (r)は次式のように求めることができる。
【0022】 fe (r)=H- {g}=Ht {(HHt- g} (3) ただしHt {}は離散的に観測されたデータから連続系
である物体空間への逆変換オペレータである。また、
(HHt- はHHt の疑似逆行列であり、以下のよう
に求められる。まず、M×Mの行列HHt を次のように
固有値分解する。
【0023】 (HHt )U=UΛ (4) HHt のランクをR≦Mとすると(HHt- は次のよ
うに定義される。 (HHt- =UR ΛR -1R t (5) なお、UR はR個の固有値に対応する固有ベクトルで構
成されるM×Rの行列であり、ΛR -1は対角成分にR個
の固有値に逆数を並べることより構成されたR×Rの行
列である。
【0024】次に、光学顕微鏡の結像系における連続−
離散モデルを定義し、感度分布関数を求める。簡単のた
めまず光軸と合焦面を固定した場合を想定し、この系の
概念図を図10に示す。3次元空間で定義された原物体
f(r)が伝達関数s(r;r′)により3次元光学像
g(r′)として結像される系を連続−連続系で次のよ
うに定義する。
【0025】
【数2】
【0026】顕微鏡光学像g(r′)はあるr′z の位
置に設定された撮像面上でサンプリングされ、離散値g
i (i=1,2,…,M)が検出される。この連続−離
散変換による画像入力系は次のように定義される。
【0027】
【数3】 ただし、 t=(tx , ty ):撮像面上で定義された2次元直交座
標。
【0028】Di :i番目のサンプリングにおける積分
範囲(検出エレメントのサイズ)。 b(t):サンプリングの際の窓関数。
【0029】g(t):3次元光学像g(r′)の撮像
面tにおける分布。 s(r;t):3次元物体空間rから2次元撮像面tへ
の伝達関数。 積分範囲Di がどの撮像素子に対しても等しく、窓関数
b(t)が位置によらない関数であると仮定すると感度
分布関数hi (r)は次式で定義される。
【0030】
【数4】
【0031】ここで、伝達関数s(r;t)について考
察する。本条件によれば像面において位置不変である点
像分布関数PSF(Point Spread Function)を定義する
ことができる。そこで撮像面におけるPSFを焦点はず
れζによるPSFo(t;ζ)として定義する。
【0032】
【数5】 物体空間rを合焦面と物体面との距離zおよび光軸と垂
直(撮像面と平行)な面内に定義される2次元座標q=
(qx ,qy )とで定義し直すと、距離zは光学系の結
像関係により焦点はずれζと対応付けられる。さらにP
SFo(t;ζ)は物体空間における点f(0;z)の
像分布であると考えると、任意の座標における点f
(q;z)の像分布は(t- mq;z)で表すことがで
きる。ただし、mは顕微鏡光学系の総合倍率である。従
って、伝達関数s(r;t)は次式のように定義され
る。
【0033】 s(r;t)=s(q;z;t)=o(t- mq;z) (10) ただし、o(t- mq;z)はzとζの関係を代入する
ことによりo(t- mq;ζ)を定義し直したPSFで
ある。(10)式を(8)式に代入することにより感度
分布関数hi (r)は次のように求められる。
【0034】
【数6】
【0035】以上の考察により感度分布関数hi (r)
は焦点ずれを考慮したPSFo(t;z)より算出され
る。また、光軸の回転や合焦面の移動といった条件下で
の感度分布関数も後述するように上記説明に準じて求め
ることができる。
【0036】以上述べたように、本実施例による光学像
再構成法は連続−離散の関係を明確にしたモデルに基づ
いており、次のような長所を有する。 (1)原理的に離散データから連続物体を推定する手法
である。
【0037】(2)補間関数を含まないため、回転座標
系←→直交座標系の変換などにおいて補間による劣化や
矛盾が起こらない。 (3)物体に対する仮定を含まず、画像入力条件を直接
再構成画像の画質に反映させることができる。
【0038】ただし本手法に応用する際は、本来連続系
で定義されるべき感度分布関数や物体空間を計算処理の
ために離散的に定義する必要が生じる。しかし受光素子
の大きさに対して十分小さい離散エレメントにより連続
系を定義すれば、実際上連続系を近似的に扱うことは可
能である。つまり本原理に基づき補間関数を用いずに再
構成を行なえば、本手法の長所を生かすことができる。
【0039】以下に本発明の第1実施例を説明する。図
1に本発明の第1実施例の構成を示す。構成は大きく顕
微鏡装置100、画像処理プロセッサ200、TVモニ
タ300とに分けられる。
【0040】顕微鏡装置100には、試料を保持、固定
するための手段としてステージ101上に透明管102
が垂直に設置されており、この透明管102を中心とし
て放射状に3つの顕微鏡が設けられている。各々の顕微
鏡においては、N.A.=0.5の対物レンズ1031
〜1033 が鏡筒1041 〜1043 に対して設置され
ているが、さらに合焦点駆動装置1051 〜1053
より対物レンズ1031 〜1033 が光軸方向に駆動さ
れることにより本顕微鏡光学系の合焦面が駆動されるよ
うになっている。
【0041】鏡筒1041 〜1043 の先にはTVカメ
ラ1061 〜1063 が設けられており、顕微鏡画像が
撮像される。なお本顕微鏡装置100は蛍光染色した生
体試料の発光分布を観測する蛍光顕微鏡を基本にしてお
り、観測する対象物体空間領域を均一に照射する励起光
源装置が必要となるが、図1では繁雑さをさけるために
図示を省略する。顕微鏡装置100における試料周辺の
構成を図2に示す。ステージ101に垂直に設置された
透明管102に対しては注射器400により生理食塩水
等の液体中に浮遊されている蛍光体染色された試料が注
入される。
【0042】ステージ101はX−Y軸ステージ駆動装
置107およびZ軸ステージ駆動装置108により3次
元的に位置が微調整されるように構成されており、対物
レンズ1031 〜1033 の視野内に試料がとらえられ
るようになっている。
【0043】なお、透明管102は対物レンズ1031
〜1033 の光軸に対して垂直な3面で構成される三角
柱であり、透明管の構成による収差の影響が軽減されよ
うになっている。また合焦面駆動装置1051 〜105
3 およびX−Y軸ステージ駆動装置107、Z軸ステー
ジ駆動装置108は画像処理プロセッサ200により制
御されるようになっている。
【0044】次に、画像処理プロセッサ200の構成に
ついて述べる。CPU201は画像処理プロセッサ20
0全体の動作制御を行なうが、ステージ駆動装置ドライ
バ202および合焦面駆動装置ドライバ203に対して
も指令信号を送り、顕微鏡装置100に対する機械的な
駆動制御も行なう。TVカメラ1061 〜1063 から
の電気的画像信号はA/D変換器2041 〜2043
より所定のディジタル画像信号に変換され、画像メモリ
2051 〜2053 に記録される。この操作は合焦面駆
動装置1051 〜1053 により各顕微鏡の合焦面が光
軸方向に所定の間隔で移動される度に実行され、複数の
異なる合焦面に対する画像が画像メモリ2051 〜20
3 に全て記録されることになる。
【0045】ROM206には、(3)式に示す疑似逆
行列(HHt- および逆変換オペレータHt {}の係
数が記録されており、CPU201から所定の条件に対
応する係数が呼び出されてアクセラレータ207に送ら
れる。アクセラレータ207はパイプライン処理等によ
り大規模な行列演算を高速に行なうベクトルプロセッサ
と内部メモリなどで構成される。アクセラレータ207
では、画像メモリ2051 〜2053 から読み出された
所定の1次元プロフィール信号とROM206から送ら
れてきた係数との間で(3)式に基づく行列演算が実行
される。このようにして求められた推定断層画像は表示
のために適当なサイズに再サンプリングされた後にフレ
ームメモリ208に転送され、D/A変換器209によ
り所定のアナログビデオ信号に変換されてTVモニタ3
00に表示される。保存しておきたい入力ディジタル画
像信号や再構成断層画像は内蔵ディスク装置210に記
録される。
【0046】以上の処理に関してディジタル信号の各構
成要素間に対する入出力は内部バス211を介して行な
われる。またCPU201とはユーザインターフェース
・インターフェース212を介して、ディスプレイとキ
ーボードマウス等で構成されるユーザインターフェース
213が接続されており、各種パラメータの値や動作情
況がディスプレイ上に表示されるのと同時に、操作者に
よる指令信号がCPU201に伝わるよう構成されてい
る。
【0047】以下に上記した第1実施例の構成の作用を
述べる。第1実施例は3方向から合焦面位置を移動しな
がら入力される画像を用いて透明管102内の試料の断
層像を再構成するものであり、その作用は前記した実施
例の概略に基づくものである。第1実施例による画像入
力法に基づく疑似逆行列の定義について以下に説明す
る。まず光軸を固定した上で合焦面をk番目の物体面に
設定したときの画像入力系を次のように表わす。
【0048】 gk =Hk {f(r)} (12) gk は撮像素子数M個の要素で構成されるベクトルであ
る。次に光軸を固定したまま所定の間隔で合焦面を離散
的に移動し、L枚の画像を入力する系を考える。この場
合、(12)式が合焦面の数だけ定義されるが(k=
1,2,…,L)、得られる観測画像を1列に並べるこ
とにより新たな観測画像g0 を定義する。この場合、g
0 はM×L個の要素で構成されることになる。
【0049】
【数7】
【0050】次に光軸が相対的に120°異なる方向に
ついて(14)式と同様な条件で画像を入力する系を考
える。この場合に得られる観測画像g1 を次のように定
義する。
【0051】 g1 =H1 {f(r)} (15) オペレータH1 {}は試料を相対的に−120°回転し
て(13)式のH0 {}を作用させるのと等価なオペレ
ータであると考えることができるので、連続物体を−1
20°回転させるオペレータR-120 {}を定義すると
(15)式は次のように表わすことができる。
【0052】 g1 =H0 [R-120 {f(r)} (16) オペレータH0 {}、R-120 {}は共に線形演算が基
本になるので、(15)、(16)式を比較すると、行
列的に次のように定義できる。
【0053】 H1 {}=H0-120 {} (17) 同様に光軸が相対的に240°異なる方向について画像
入力系を次のように定義する。
【0054】 g2 =H2 {f(r)}=H0-240 {f(r)} (18) 以上の様に定義された観測画像g0 ,g1 ,g2 を並べ
ることにより3方向からの画像入力系を次のように書き
表わす。
【0055】
【数8】
【0056】最終的に定義される観測画像はM×L×3
個の要素から構成されるベクトルとなる。(19)式で
定義されるオペレータH{}を用いて(3)式に基づく
断層像が再構成される。
【0057】上記した第1実施例によれば、N.A.の
対物レンズによる顕微鏡を用いてどの方向にも分解能に
優れた断層像を必要最小限の条件により入力された画像
を用いて再構成できる。
【0058】なお、本実施例は入力画像における1次元
ラインプロフィールから2次元の断層画像を再構成する
ものとして記述したが、入力される2次元画像をそのま
ま処理することにより3次元画像を再構成するようにし
ても良い。その場合、画像処理プロセッサ200内には
3次元画像に対して所定の処理を施すことにより2次元
画像として出力表示するためのボクセルプロセッサを設
ける。
【0059】以下に本発明の第2実施例を説明する。図
3に本発明の第2実施例における顕微鏡装置500の構
成を示す。なお第2実施例における画像処理プロセッサ
200とTVモニタ300の構成は第1実施例と同様で
ある。顕微鏡装置500内では試料保持部510により
試料が保持されるがこれは試料回転駆動装置520によ
り回転制御を受ける。顕微鏡光学系は対物レンズ530
および鏡筒540により構成される。対物レンズ530
は合焦面駆動装置550により光軸方向に駆動制御され
ることにより合焦面が移動されるようになっており、ま
た鏡筒540は鏡筒駆動装置560により光軸に対して
垂直な面内で位置の微調整がなされているように構成さ
れている。
【0060】結像された試料の像はTVカメラ570に
より撮像され画像処理プロセッサ200内のA/D変換
器204に送られる。上記構成における試料回転駆動装
置520、合焦面駆動装置550、鏡筒駆動装置560
は共に画像処理プロセッサ200内のCPU201によ
り制御される。
【0061】図4はステージ周辺の構成を示す図であ
る。試料保持部510は試料が注入される透明管511
とその透明管511を支持する透明管支持台5121
5122 とで構成される。試料回転駆動装置520は、
モータ521、プーリー522、およびベルト523に
より構成され、透明管511を回転制御するように構成
されている。
【0062】以下に上記した構成を有する第2実施例の
作用を説明する。第2実施例によれば試料に対する光軸
の相対角度を任意に設定できる。従って対物レンズ53
0を交換してN.A.が変わるような場合に方向数を最
適化することができる。また、例えばN.A.=0.5
の場合は前述したように3方向から入力すれば空間周波
数上のミッシング領域を埋めることができるが、これは
最小限必要な条件であり、方向数をさらに増やすことに
より任意の角度方向に対する空間周波数特性を強化する
ようにもできる。
【0063】上記した第2実施例によれば、目的に応じ
て適用範囲の広い装置を比較的コンパクトに構成するこ
とができる。以下に本発明の第3実施例を説明する。
【0064】図5に本発明の第3実施例における顕微鏡
装置600の構成を示す。なお第3実施例における画像
処理プロセッサ200とTVモニタ300の構成は第1
実施例と同様である。顕微鏡装置600は第2実施例に
おける顕微鏡装置500から合焦面駆動装置550を取
り除き、替わりに開口制御装置650を設けるものであ
る。
【0065】図6に対物レンズ630の開口制御部を示
す。対物レンズ630は複数のレンズ群で構成される
が、その光路上に絞り用羽根6311 〜631n (n≦
10程度)が設けられており、これらが回転方向に駆動
されることによりN.A.が変化するように構成されて
いる。このような絞り機構は開口制御装置650内のモ
ータ651により駆動制御され、モータ651は画像処
理プロセッサ200内のCPU201からの指令信号に
より制御されるモータドライバ652により駆動され
る。
【0066】以上のような構成により次のような画像入
力動作が実行される。試料に対してある光軸方向が設定
されると、光軸方向を固定したまま異なるN.A.によ
り複数の画像が入力される。この動作は試料を所定の角
度間隔で離散的に回転させることにより相対的に光軸方
向を変えながら数回乃至数10回くり返される。このよ
うにして入力された画像を用いて、本実施例による画像
再構成法により断層像が再構成される。
【0067】以下に上記した構成を有する第3実施例の
作用を説明する。第3実施例は合焦面を駆動せずに光軸
の回転だけを利用して画像を入力するものである。この
場合、物体空間において光軸の回転中心付近の画像は密
に入力できるが、回転中心から離れるに従って疎にな
る。従って再構成画像は回転中心から離れるに従って分
解能が劣化することが予想される。このような影響を補
正するために本実施例ではN.A.を変えて画像を入力
する手段を設ける。
【0068】一般に光学結像系のN.A.が大きい場合
は分解能に優れ、焦点深度は浅くなる。逆にN.A.を
小さくすると分解能は劣化するが焦点深度は深くなる。
第3実施例ではN.A.を変えることによりこの両者の
光学的特性を相補的に利用し、より広い物体空間の範囲
において分解能に優れた断層像を再構成する作用を有す
る。第3実施例の再構成法によれば、N.A.の大きい
場合と小さい場合のどちらの特性も再構成画像に反映さ
せることが可能であるので、上記作用が可能になる。
【0069】上記した第3実施例によれば、合焦面の駆
動を行なわないことから機械的な位置制御を試料の回転
だけに限定し、位置合わせの再現精度を高め機械的要因
による誤差を軽減することができる。
【0070】
【発明の効果】以上、上記した本発明の光学像再構成装
置によれば、任意の角度方向について分解能に優れた光
学断層像あるいは光学3次元像を必要最小限の画像入力
条件から再構成できる実用上有用な光学像再構成装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す図である。
【図2】図1の顕微鏡装置における試料周辺の構成を示
す図である。
【図3】本発明の第2実施例における顕微鏡装置の構成
を示す図である。
【図4】ステージ周辺の構成を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例における顕微鏡装置の構成
を示す図である。
【図6】対物レンズの開口制御部を示す図である。
【図7】蛍光顕微鏡の3次元空間周波数特性を表す3−
dOTFの概念図である。
【図8】どの方向に対してもミッシングの無い状態で画
像を入力できる顕微鏡の形態における3−dOTFを示
す図である。
【図9】光学結像系の合焦面を光軸方向に移動しながら
画像を入力することを仮定した場合の各々の合焦面間隔
の設定を説明するための図である。
【図10】光学顕微鏡の結像系の概念図である。
【図11】従来の一般的な顕微鏡の構成図である。
【符号の説明】
100…顕微鏡装置、101…ステージ、102…透明
管、103…対物レンズ、104…鏡筒、105…合焦
面駆動装置、106…TVカメラ、200…画像処理プ
ロセッサ、201…CPU、202…ステージ駆動装置
ドライバ、203…合焦面駆動装置ドライバ、204…
A/D、205…画像メモリ、206…ROM、207
…アクセラレータ、208…フレームメモリ、209…
D/A、210…内蔵ディスク装置、211…内部バ
ス、212…ユーザインターフェース・インターフェー
ス、213…ユーザインターフェース、300…TVモ
ニタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸が物体空間上の所定の1点で交わる
    ように放射状に配置された複数の光学結像系と前記光学
    結像系により結像された物体の像を電気的画像信号に変
    換する撮像手段と、 前記電気的画像信号を記憶する画像メモリと、 前記画像メモリに記憶されている前記電気的画像信号と
    所定の行列との間で線形演算を行なう行列演算器と、を
    具備し、 前記所定の行列は、前記撮像手段における各々の撮像素
    子に対して前記光学結像系により伝達される物体空間上
    での光強度分布を表す感度分布関数を定義し、前記光学
    結像系と前記撮像手段とで決定される画像入力系を前記
    感度分布関数を用いて線形的に定義したところの一般化
    行列に対する疑似逆行列である、ことを特徴とする光学
    像再構成装置。
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