JPH0716051A - 加熱調理用油脂組成物 - Google Patents

加熱調理用油脂組成物

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JPH0716051A
JPH0716051A JP5187228A JP18722893A JPH0716051A JP H0716051 A JPH0716051 A JP H0716051A JP 5187228 A JP5187228 A JP 5187228A JP 18722893 A JP18722893 A JP 18722893A JP H0716051 A JPH0716051 A JP H0716051A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 揚げ物を作る時の油はね抑制、衣の花咲性、
加熱時の劣化臭の発生の抑制など揚げ物用の油として必
要とされる好適な性能を有し、かつ風味の良い揚げ物が
得られる加熱調理用油脂組成物を提供する。 【構成】 油脂を主成分とし、0.01〜5重量%のシ
ョ糖脂肪酸エステルおよび0.01〜5重量%のポリグ
リセリン脂肪酸エステルが含まれてなる加熱調理用油脂
組成物。該油脂組成物に更に5〜50重量%のジグリセ
リドが含まれていることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱調理用、特に、フ
ライ、天ぷらなどの揚げ物用の油に適した油脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から天ぷらやフライを揚げるために
用いる揚げ物用の油脂としては、比較的淡泊で、油脂自
体に好ましい風味を有するなどの点から、例えば、コー
ン油、菜種油、大豆油、綿実油、米油、サフラワー油、
ひまわり油、ハイオレイックサフラワー油、ハイオレイ
ックひまわり油、ごま油、オリーブ油等の液状油脂が多
く用いられている。液状油脂とは、基準油脂分析法2.
3.8.2−27による冷却試験を実施した場合、20
℃で液状である油脂を示す。
【0003】しかしながら、上記のような油脂では、揚
げ物作業中での油はねが生じ易すかったり、また天ぷら
を揚げた場合には、衣の花咲性(散り状態)が十分でな
いなどの問題がある。更に加熱による油の劣化臭(嫌悪
感のある臭気)が発生し易く、これが上記の花咲性の不
十分さによると思われる油っぽさと相俟って、揚げ物の
風味が損なわれ易かった。
【0004】ところで、ショ糖脂肪酸エステル(以下、
ショ糖エステル)は、従来からケーキ等の菓子類の生地
の調製用の乳化剤(起泡剤)として(例えば、特開昭6
2−162133号公報)、あるいはショートニングな
どに用いられる油脂の結晶成長抑制剤(例えば、特開昭
62−205738号公報)として良く知られている。
また、特開昭47−34703号公報には、耐寒性を改
良するために、液状の植物油に蔗糖のジ(または)トリ
不飽和脂肪酸エステルを添加溶解することからなる液状
食用油の製造法が開示されている。しかしながら、上記
のようなショ糖エステルを用いての加熱調理用、特に、
揚げ物用の油脂への試みは為されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記のよ
うなショ糖エステルを利用した油脂組成物の天ぷら、フ
ライ等の揚げ物用の油としての利用を検討した。しかし
ながら、従来のショ糖エステルは、油脂への溶解性や、
加熱時の劣化臭、揚げ物を作る時の油はね抑制、揚げ物
を作る時の衣の花咲性などの揚げ物用の油としての特性
の点においてこれら全てが満足できるものがなく、更に
揚げ物が油っぽかったり、嫌悪感のある油臭を発生させ
るなど風味の点においても十分満足できるとは言えなか
った。本発明の目的は、揚げ物用の油(油脂組成物)と
して以下のような機能の殆ど全てを備えた油脂組成物を
提供することである。 (1)揚げ物を作る時の衣の花咲性(散り状態)や食感
を向上させる。 (2)加熱時の劣化臭(嫌悪感のある臭い)の発生を抑
制する。 (3)揚げ物の風味を低下させない(油っぽさを低減
し、また嫌悪感のある油臭を発生させない)。 (4)揚げ物の作業時の油はねを抑制する。 (5)室温(20℃)において白濁したり、油不溶分を
生じない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な好ましい特性を有する加熱調理用、特に揚げ物用の油
を求めて鋭意研究を行った。その結果、油脂に、ショ糖
脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとを特
定量加えることによって従来にない加熱調理用油脂組成
物が得られることを見出し、本発明を完成させた。また
得られた油脂組成物に更にジグリセライドを含有させる
ことによってさらに性能(保存性)の向上した油脂組成
物が得られることを見出した。
【0007】本発明は、油脂を主成分とし、0.01〜
5重量%のショ糖脂肪酸エステル(以下、単にショ糖エ
ステルと称す)及び0.01〜5重量%のポリグリセリ
ン脂肪酸エステル(以下、単にポリグリセリンエステル
と称す)が含まれてなる加熱調理用油脂組成物にある。
本発明においては、上記油脂組成物に更に5〜50重量
%のジグリセライドが含まれていることが好ましい。
【0008】本発明の好ましい態様は、以下の通りであ
る。 (1)上記ショ糖エステルのエステル化度が、25〜6
0%である。 (2)上記ショ糖エステルの構成脂肪酸の50重量%を
越す量(好ましくは、70重量%以上)が不飽和脂肪酸
である。 (3)上記ポリグリセリンエステルのエステル化度が、
20〜75%である。 (4)上記ポリグリセリンエステルのHLBが、3.5
〜8.0の範囲にある。 (5)上記ショ糖エステルとポリグリセリンエステルと
の油脂組成物中での総含有量が、0.01〜5重量%で
ある。 (6)ショ糖エステルとポリグリセリンエステルとの含
有量の比(重量比)が、95:5〜40:60(更に好
ましくは、95:5〜60:40)である。
【0009】以下に、本発明の加熱調理用油脂組成物に
ついて説明する。本発明の加熱調理用油脂組成物は、油
脂を主成分とし、これにショ糖エステルとポリグリセリ
ンエステルとが含有されてなるものである。本発明で使
用されるショ糖エステルは、油脂への溶解性が良好で、
ポリグリセリンエステルと共に添加して、前述した性
能、例えば、加熱時の劣化臭、揚げ物を作る時の油はね
抑制、揚げ物を作る時の衣の花咲性などの良好な性能が
付与されるようなものであることが好ましい。このこと
から、ショ糖エステルの構成脂肪酸は、不飽和脂肪酸が
50重量%より多いことが好ましい。不飽和脂肪酸のみ
で構成したショ糖エステルは、油はね抑制効果が弱く、
また加熱劣化し易くなる。このため、ショ糖エステル中
には、飽和脂肪酸が、5重量%以上、50重量%以下
(好ましくは、10重量%以上、30重量%以下)含ま
れるように配合することが好ましい。また、低温におけ
る油溶性を向上させるために不飽和脂肪酸の構成率が、
70重量%以上(更に好ましくは、90重量%以上)と
することが好ましい。
【0010】上記飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸は、そ
の構成脂肪酸が加熱時の劣化臭や嫌な臭いの発生の少な
い炭素数14以上のものであることが好ましく、特に、
飽和脂肪酸は、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18
のステアリン酸またはこれらの混合物を主成分とするも
のであることが好ましく、また不飽和脂肪酸は、炭素数
18のオレイン酸、リノール酸、リノレン酸またはこれ
らの混合物を主成分とするものであることが好ましい。
【0011】一般にショ糖エステルは、エステル化度
(エステル置換度)が1(ショ糖モノエステル[SM
E])、2(ショ糖ジエステル[SDE])、3(ショ
糖トリエステル[STE])及び4〜8(ショ糖ポリエ
ステル[SPE])のショ糖エステルの混合物で構成さ
れている。本発明において、ショ糖エステルの使用量が
比較的少なくて済み、揚げ物作業中での加熱臭、風味、
花咲性を更に向上させるためには、ショ糖エステル中の
ショ糖ジエステル[SDE]及びショ糖トリエステル
[STE]の含有量は多いことが好ましい。
【0012】本発明においては、ショ糖エステル中のシ
ョ糖ジエステル[SDE]の含有量は、20重量%以
上、95重量%以下の範囲(更に好ましくは、33〜9
0重量%の範囲)とすることが好ましい。また、ショ糖
エステル中のショ糖トリエステル[STE]の含有量
は、45重量%以下(更に好ましくは、15〜45重量
%の範囲)とすることが好ましい。[SDE]及び[S
TE]は、油脂組成物中にその総含有量が、0.02重
量%以上(更に好ましくは、0.05〜1.5重量%)
であることが好ましい。ショ糖エステル中のショ糖ポリ
エステル[SPE]、特に5以上のエステル化度のもの
は、油脂組成物中に1重量%以上含有されると、油っぽ
さを感じるようになり、従って、油脂組成物中での[S
PE]の含有量は、3重量%以下であることが好まし
い。また、([STE]+[SPE])/[SDE]≦
4.0の関係を有していることが好ましい。
【0013】ショ糖エステルのエステル化度は、この値
が低いと油溶性及び風味が低下する傾向にあり、一方そ
の値が高いと花咲性の効果や油はね抑制効果が十分得に
くくなる。このため、本発明においては、エステル化度
は、25〜75%範囲(好ましくは、25〜45%の範
囲)とすることが好ましい。ここで、エステル化度は、
糖・ポリオールが有する水酸基に対して脂肪酸がエステ
ル結合している割合(%)を意味する。ショ糖エステル
のエステル化度の上記適応性については、ショ糖エステ
ル中のショ糖モノエステル[SME]の含有割合が大き
く影響し、[SME]の含有量が多くなると、風味や油
溶性を低下させる。このため、[SME]は10重量%
以下(好ましくは、0.01重量%〜5重量%の範囲)
にすることが好ましい。また、油脂組成物中の[SM
E]の含有量は、0.1重量%以下とすることが好まし
い。
【0014】本発明で使用するショ糖エステルは、既知
の合成法を利用して調製することができる。一般に行わ
れる方法は、ショ糖と脂肪酸メチルとのエステル化反応
により生成する方法であるが、ショ糖と脂肪酸メチルの
相溶性溶媒(通常、ジメチルホルムアミド)を用い、炭
酸カリウムを触媒とし、減圧下加熱反応させる方法や、
ショ糖と脂肪酸メチルを水と多量の乳化剤とを用いて、
加熱し、ミクロエマルジョンとした後、これを減圧脱水
し、触媒として炭酸カリウムを加えて反応させる方法が
代表的である。また、炭酸カリウムを触媒として、ショ
糖と油脂を直接加熱反応させる方法も利用できる。得ら
れた反応生成物から過剰のショ糖や溶媒を除去後、クロ
ロホルム−メタノールを展開溶媒としたシリカゲルカラ
ムにかけて分画し、得られた各分画物を目的とする配合
に再配合することにより、本発明の油脂組成物に含まれ
るショ糖エステルを調製することができる。なお、市販
品のショ糖エステルから上記の方法にて分画し、得れら
た各分画物を本発明に適合するように再配合することに
よっても得ることができる。更に、市販品のショ糖エス
テルをヘキサンに溶解後、エタノールと水を添加し、エ
タノールと水の量比を調節することにより、ヘキサン相
にショ糖エステルのジエステル以上の成分を濃縮するこ
とによって得られたものも利用することができる。
【0015】本発明で使用するポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、エステル化度が20〜75%(更に好ましく
は、30〜55%)程度のものが好ましい。エステル化
度は、グリセリンの有する水酸基に対して脂肪酸がエス
テル結合している割合(%)を意味する。グリセリンの
縮合度は、2〜10の範囲であることが好ましい。又エ
ステルとしては、以下の範囲のものが好ましい。 ─────────────────── ポリグリセリン 結合している脂肪酸の数 ─────────────────── ジグリセリン 1〜2 トリグリセリン 2〜4 テトラグリセリン 2〜4 ペンタグリセリン 2〜5 ヘキサグリセリン 2〜6 ヘプタグリセリン 3〜6 オクタグリセリン 3〜6 ノナグリセリン 3〜7 デカグリセリン 3〜8 ────────────────── 本発明においては、ポリグリセリンエステルは、そのH
LBが3.5〜8.0の範囲(より好ましくは、4.5
〜7.0の範囲)のものが好ましい。
【0016】ポリグリセリンエステルの構成脂肪酸は、
上記ショ糖エステルと同様に不飽和脂肪酸が多いことが
好ましい。具体的には、不飽和脂肪酸が50〜90重量
%の範囲(更に好ましくは、70〜90重量%の範囲)
で含まれていることが好ましい。一方、飽和脂肪酸は、
50重量%以下(好ましくは、3〜20重量%)である
ことが好ましい。不飽和脂肪酸または飽和脂肪酸は、上
記ショ糖エステルと同様にその構成脂肪酸が炭素数14
以上のものであることが好ましく、特に、飽和脂肪酸
は、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のステアリ
ン酸またはこれらの混合物を主成分とするものであるこ
とが好ましく、また不飽和脂肪酸は、炭素数18のオレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸またはこれらの混合物
を主成分とするものであることが好ましい。
【0017】本発明に使用するポリグリセリンエステル
の特に好ましい具体例としては、ジグリセリンモノエス
テル、トリグリセリンジエステル、テトラグリセリント
リエステル、ヘキサグリセリントリエステル、ヘキサグ
リセリンテトラエステル、ヘキサグリセリンペンタエス
テル、デカグリセリンペンタエステル、およびデカグリ
セリンヘプタエステルを挙げることができる。上記の中
でも、オレイン酸とのエステルが特に好ましい。
【0018】本発明に使用するポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、例えば、グリセリンの脱水縮合によって得た
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル交換反応などの公
知の方法を利用して製造することができるが、市販され
ていものを利用しても良い。
【0019】本発明の加熱調理用油脂組成物は、以上の
ように調製したショ糖エステルとポリグリセリンエステ
ルを油脂に添加、混合することにより調製することがで
きる。油脂の例としては、前述したコーン油、菜種油、
大豆油、綿実油、米油、サフラワー油、ひまわり油、ハ
イオレイックサフラワー油、ハイオレイックひまわり
油、ごま油、オリーブ油などの液状油脂が好ましいが、
パーム油、ラードなどの固形、あるいは半固形油脂も使
用することができる。
【0020】本発明の油脂組成物中でのショ糖エステル
は、その含有量が油脂組成物中に0.01〜5重量%
(好ましくは、0.01〜2重量%)となるように配合
される。本発明の油脂組成物中でのポリグリセリンエス
テルは、その含有量が油脂組成物中に0.01〜5重量
%(好ましくは、0.01〜2重量%)となるように配
合される。また、本発明の油脂組成物中でのショ糖エス
テルとポリグリセリンエステルとの総含有量は、0.0
1〜5.0重量%(更に好ましくは、0.1〜2重量
%)であることが好ましい。そして、この場合のショ糖
エステルとポリグリセリンエステルと含有量の比(重量
比)は、95:5〜40:60(更に好ましくは、9
5:5〜60:40、特に、95:5〜70:30)で
ある。
【0021】本発明の加熱調理用油脂組成物は、更に、
ジグリセライドが含まれていることが好ましい。本発明
においては、ジグリセライドは、ジグリセライドを50
重量%以上、好ましくは65重量%以上含むグリセライ
ド混合物が使用される。グリセライド混合物中のジグリ
セライド以外の成分はモノグリセライド及びトリグリセ
ライドであるが、モノグリセライドはジグリセライドの
20重量%以下であることが好ましい。
【0022】また、モノ、ジおよびトリグリセライドを
構成する脂肪酸残基は、炭素数は8〜24であることが
好ましく、全構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸残基の含量は
70重量%以上、特に80重量%以上であることが好ま
しい。ジグリセライドはジ不飽和グリセライドであるこ
とが好ましい。
【0023】本発明に使用されるグリセライド混合物
は、不飽和脂肪酸残基のレベルの高い油脂、例えば、サ
フラワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、菜種油、
大豆油、パーム油、ひまわり油、ごま油、更にラード、
牛脂、魚油、乳脂、あるいはそれらの分別油、ランダム
化油、硬化油、エステル交換油から選ばれた一種または
二種以上の油脂と、グリセリンとの混合物を、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物の存在下で
エステル交換反応させるか、またはこれらの油脂由来の
不飽和脂肪酸レベルの高い脂肪酸とグリセリンとをエス
テル化反応して得られるジグリセライド含量の高い油脂
を、単独でもしくは上述した原料油脂とを混合すること
により得ることができる。反応で生成した過剰のモノグ
リセリドは分子蒸留法またはクロマトグラフィー法によ
り除去することができる。これらの反応はアルカリ触媒
等を用いた化学反応でも行なうことが可能であるが、
1,3位選択的リパーゼ等を用いて酵素的に穏和な条件
で反応を行なうのが風味等の点で優れており好ましい。
グリセリド混合物中のジグリセライド含量を高くする別
の方法として、例えば、天然食用油脂の分別油の利用が
挙げられる。
【0024】本発明の油脂組成物中のジグリセライド
は、油脂組成物中に5〜50重量%(更に好ましくは、
5〜20重量%、特に、7〜15重量%)の量で含まれ
るように配合されていることが好ましい。なお、油脂に
は、天然の成分としてジグリセライドがわずかに含むも
のもあるが、本発明においては、これらを含めて上記の
範囲の含有量であることが好ましい。
【0025】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を記載し、本発明
を更に具体的に説明する。
【0026】(ショ糖脂肪酸エステルA〜Dの調製)上
記の各ショ糖エステルは、市販ショ糖エステルあるい
は、市販ショ糖エステルをクロロホルム−メタノールを
展開溶媒としたシリカゲルカラムにて分画し、得られた
各分画物と、脂肪酸メチル及びショ糖より合成すること
によって得たショ糖エステルを必要に応じて再調合する
ことにより調製した。
【0027】以上のようにして得た各ショ糖脂肪酸エス
テル(SE)中のエステル組成等を下記の表1に示す。
なお、表1の「脂肪酸組成」の欄の「ス」、「パ」、
「オ」及び「リ」は、それぞれステアリン酸(飽和)、
パルミチン酸(飽和)、オレイン酸(不飽和)、及びリ
ノール酸(不飽和)を表す。
【0028】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── エステ 脂肪酸組成 SE中のエステル組成(重量%) ル化度 (重量%) SE[SME ] [SDE] [STE ] [SPE ] (%) オ ス+パ リ 他 ──────────────────────────────────── A 2.5 8.2 18.3 71.0 54 73 6 4 17 B 2.8 32.0 36.0 29.2 36.5 73 6 4 17 C 1.5 35.0 39.0 24.5 35.8 82 18 8 2 D 1.2 38.5 42.0 10.3 30.5 82 18 8 2 ────────────────────────────────────
【0029】(ポリグリセリン脂肪酸エステルQ〜Uの
調製)ヘキサグリセリン1重量部に対してオレイン酸
(純度76%)3.3重量部を混合し、水酸化ナトリウ
ムを触媒として窒素ガス気流下200℃で反応させ、反
応後、静置分離して、ヘキサグリセリンペンタオレエー
トを得た。更に必要に応じて活性炭・白土処理を行っ
た。また、同様にして脂肪酸比と反応時間とをコントロ
ールすることにより、各種ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを得た。
【0030】以上のようにして得た各ポリグリセリン脂
肪酸エステル(PGE)を下記の表2に示す。
【0031】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── PGE 組成 エステル化度(%) HLB ──────────────────────────────────── P ジグリセリンモノオレエート 約20 6.5 (商品名:DGMO−90、日光ケミカルズ(株)製) Q ヘキサグリセリンペンタオレエート 約67 4.2 R ヘキサグリセリントリオレエート 約38 6.6 S ヘキサグリセリンテトラオレエート 約53 5.2 T デカグリセリンペンタオレエート 約40 6.4 U デカグリセリンヘプタオレエート 約62 4.9 ────────────────────────────────────
【0032】[実施例1] (油脂組成物Iの調製)(本発明例) コーンサラダ油(味の素(株)製)800gに、上記の
ショ糖エステルAを油脂組成物中での含有量が0.2重
量%、及び上記のポリグリセリン脂肪酸エステルQ(ヘ
キサグリセリンペンタオレエート)を油脂組成物中での
含有量が0.05重量%となるように添加することによ
り、本発明に従う油脂組成物Iを調製した。
【0033】(油脂組成物II〜XIの調製)(本発明例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ショ糖エステル
及ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類及び添加量を下
記の表1に示すように変えた以外は、油脂組成物Iの調
製と同様にして、それぞれに対応する本発明に従う油脂
組成物II〜XIを調製した。
【0034】(油脂組成物a〜cの調製)(比較例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ショ糖エステル
のみを用い、その種類及び添加量を下記の表1に示すよ
うに変えた以外は、油脂組成物Iの調製と同様にして、
それぞれに対応する比較用の油脂組成物a〜cを調製し
た。
【0035】 (油脂組成物p、q及びq−1の調製)(比較例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ポリグリセリン
脂肪酸エステルのみを用い、その種類及び/又は添加量
を下記の表1に示すように変えた以外は、油脂組成物I
の調製と同様にして、それぞれに対応する比較用の油脂
組成物p、q及びq−1を調製した。
【0036】[油脂組成物としての評価]上記で得た各
油脂組成物を使用して揚げ物(天ぷら)を行った場合の
衣の花咲性、揚げ物の風味、加熱による嫌悪感のある臭
気(劣化臭)、食感を下記のような試験を行うことによ
り調べ、評価した。 (試験方法)油脂組成物500gを鉄製の揚げ物用の鍋
(直径15cm、高さ8cm)に入れ、200℃まで加
熱した。円柱型(直径3cm、高さ0.5cm、重さ3
g)のサツマイモ5個に、予め調製した天ぷら用生地2
0g(0℃で冷却しながら調製した卵1個、水150
g、薄力粉100gからなる)を付着させて油脂組成物
中に投じ、4分後に取り出し、天ぷらを揚げた。
【0037】(1)衣の花咲性の評価 衣の花咲性は、サツマイモの円形面から見た写真を撮り
画像解析を行い円周に対する面積比から評価した。すな
わち、次式で示すように、円形状になった場合には、1
に近づき、花咲が進むほど数値が大きくなる。評価は、
以下のように設定した。 変形度=(円周長)2/4π×面積 5:花咲が非常に良好なもの(変形度4以上) 4:花咲が良好なもの(変形度3以上〜4未満) 3:花咲が良好とは言えないが、実用上問題ない程度の
もの(変形度1.5〜2未満) 2:花咲が一部に認められるもの(変形度1.5〜2未
満) 1:花咲がほとんど認められないもの(変形度1以上〜
1.5未満)
【0038】(2)加熱臭(劣化臭)の評価 味覚、臭覚の鋭敏な専門評価パネラーにより、180℃
で調理している間の油臭を評価した。また、揚げ種から
の臭いが出ないように濾紙を使用し、これを長方形(2
×5cm)に切ったものに衣(水:小麦粉:卵=15
0:100:50(重量比))を付けて、一回に5枚ず
つ40枚を揚げながら評価した。コーンサラダ油を使用
して発生した劣化臭または異臭を1、劣化臭または異臭
のない場合を5として評価し、その平均値を評点とし
た。
【0039】(3)風味の評価 揚げ物の風味の評価は、上記の油脂組成物を使用して揚
げた天ぷらと、コーンサラダ油のみで揚げた天ぷらとを
ブラインドペアテストで行い、コーンサラダ油で揚げた
天ぷらより油っぽくなく、加熱による嫌悪感のある臭
気、あるいはこれらが混在した風味の発生がなく、おい
しいと答えたパネラーの評点を5、コーンサラダ油で揚
げた方がおいしいと答えたパネラーの評価を1、どちら
とも言えないとした場合を3とする5段階評価を行い、
5人のパネラーの評点の平均値をその天ぷらの風味の評
点とした。
【0040】(4)食感の評価 揚げ物の食感の評価は、味覚の鋭敏な専門パネラーによ
り、海老と大葉(紫蘇の葉)について、180℃で本発
明の油脂組成物を用いて揚げたものと、サラダ油のみで
揚げたものとを、揚げた後5分後にペアテストにより行
った。評価は、以下の5段階評価でその平均値を評点と
した。 1:本発明の油脂組成物の方が衣がカリっとしている。 2:本発明の油脂組成物の方が衣がややカリっとしてい
る。 3:両者とも差が無い。 4:サラダ油の方がややカリっとしている。 5:サラダ油の方がカリっとしている。 結果を以下の表3に示す。
【0041】 表3 ──────────────────────────────────── 油脂 ショ糖エステル ポリグリセリエステル 評価結果 組成物 種類 含有重量% 種類 含有重量% 食感 風味 劣化臭 花咲性 ──────────────────────────────────── (本発明例) I A 0.2 Q 0.05 3.8 3.2 3.0 4 II B 0.1 P 0.02 3.5 4.4 4.5 4 III C 0.1 Q 0.05 3.5 4.4 4.4 4 IV B 0.2 Q 0.05 4.5 4.4 4.6 5 V B 0.2 P 0.02 4.2 4.4 4.0 5 VI C 0.2 Q 0.04 4.6 4.4 4.4 5 VII D 0.18 R 0.12 4.0 3.8 3.8 4 VIII D 0.18 T 0.12 3.8 4.0 4.0 5 IX D 0.18 S 0.12 3.8 4.2 4.2 4 X D 0.18 U 0.1 3.8 4.0 3.6 4 XI D 0.18 Q 0.12 3.8 4.0 3.6 5 ──────────────────────────────────── (比較例) a A 0.1 − −−− 1.0 3.0 2.0 1 b B 0.1 − −−− 2.0 3.6 2.0 2 c C 0.6 − −−− 4.5 2.4 3.5 5 p − −−− P 0.2 2.4 2.0 3.0 3 q − −−− Q 0.1 2.0 3.0 3.0 1 q−1 − −−− Q 0.5 4.0 3.0 2.0 3 ────────────────────────────────────
【0042】上記表3に示された結果から明らかなよう
に、ショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エス
テルの双方を含む本発明に従う油脂組成物を使用して揚
げ物を行った場合には、食感、風味、劣化臭及び花咲性
において良好な性能を示している。一方、ショ糖エステ
ル又はポリグリセリン脂肪酸エステルの何れか一方を含
む比較用の油脂組成物を使用して揚げ物を行った場合に
は、本発明に従う油脂組成物を使用した場合に比べ、上
記の項目についての性能は劣っている。
【0043】[実施例2] (グリセリド混合物の調製)固定化1,3位選択的リパ
ーゼである市販リパーゼ製剤(ノボインダストリーA.
S社製、商品名:Lypozyme 3A )を触媒として、菜種油
由来脂肪酸860g及びグリセリン140gを40℃で
反応させた。リパーゼ製剤を濾別した後、反応生成物を
分子蒸留にかけ、常法により精製して、ジグリセライド
80重量%、トリグリセライド18重量%及びモノグリ
セライド2重量%からなるグリセライド混合物(C18
不飽和脂肪酸含量78重量%、C20の不飽和脂肪酸含量
2重量%、C14〜C18の飽和脂肪酸含量20重量%)を
製造した。
【0044】 (油脂組成物I−1〜XI−1の調製)(本発明例) 上記実施例1で用いた油脂組成物I〜XIに、更にジグリ
ゼイドの油脂組成物中での含有量が10重量%となるよ
うに上記で得たグリセライド混合物を添加し、本発明に
従う油脂組成物I−1〜XI−1をそれぞれ調製した。
【0045】(保存性の評価)上記実施例1で用いた油
脂組成物I〜XI及び上記で得られた油脂組成物I−1〜
XI−1を用いて保存性の評価を行った。保存性は、40
℃で、70%RHの条件に各油脂組成物を放置した後、
水分を800ppmまで上昇させ、容器を密閉し、これ
を5℃の状態に一週間保存し、保存後の各油脂組成物の
状態を以下の基準で評価した。 5:透明でまったく霞がかかっていないもの、 4:透明であるが、少し霞がかかっているもの、 3:全体に霞がかかっているもの、 2:かなり霞がかかり、白く濁っているもの、 1:一部結晶が析出してくるもの 得られた結果を表4に示す。
【0046】 表4 ──────────────────────────────────── 油脂 ショ糖エステル ポリグリセリエステル ジグリセライド 組成物 種類 含有重量% 種類 含有重量% 含有重量% 評価結果 ──────────────────────────────────── I−1 A 0.2 Q 0.05 10.0 4.0 I A 0.2 Q 0.05 −−− 5.0 II−1 B 0.1 P 0.02 10.0 4.5 II B 0.1 P 0.02 −−− 3.0 III −1 C 0.1 Q 0.05 10.0 5.0 III C 0.1 Q 0.05 −−− 4.0 IV−1 B 0.2 Q 0.05 10.0 5.0 IV B 0.2 Q 0.05 −−− 4.5 V−1 B 0.2 P 0.02 10.0 4.0 V B 0.2 P 0.02 −−− 3.5 VI−1 C 0.2 Q 0.04 10.0 5.0 VI C 0.2 Q 0.04 −−− 4.5 VII −1 D 0.18 R 0.12 10.0 4.5 VII D 0.18 R 0.12 −−− 3.0 ────────────────────────────────────
【0047】上記表4に示された結果から明らかなよう
に、ショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エス
テルの双方を含む本発明に従う油脂組成物に、更にジグ
リセライドを含有したものは、保存性が向上することが
わかる。
【0048】
【発明の効果】本発明に従う加熱調理用油脂組成物は、
加熱時の油臭(劣化臭)、揚げ物作業時の油はね抑制、
そして揚げ物作業時の衣の花咲性(散り状態)などの揚
げ物用の油として必要とされる性能の殆どを備えてい
る。またジグリセライドを含有させることによって保存
性も高められる。従って、本発明に従う加熱調理用油脂
組成物を使用することによって、油っぽさが低減され、
嫌悪感のある油臭の発生が抑えられるなど風味の良好な
揚げ物ができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明の好ましい態様は、以下の通りであ
る。 (1)上記ショ糖エステルのエステル化度が、25〜7
%である。 (2)上記ショ糖エステルの構成脂肪酸の50重量%を
越す量(好ましくは、70重量%以上)が不飽和脂肪酸
である。 (3)上記ポリグリセリンエステルのエステル化度が、
20〜75%である。 (4)上記ポリグリセリンエステルのHLBが、3.5
〜8.0の範囲にある。 (5)上記ショ糖エステルとポリグリセリンエステルと
の油脂組成物中での総含有量が、0.01〜5重量%で
ある。 (6)ショ糖エステルとポリグリセリンエステルとの含
有量の比(重量比)が、95:5〜40:60(更に好
ましくは、95:5〜60:40)である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】本発明に使用するポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、例えば、グリセリンの脱水縮合によって得た
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル交換反応などの公
知の方法を利用して製造することができるが、市販され
ていものを利用しても良い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】 (油脂組成物II〜XIの調製)(本発明例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ショ糖エステル
及ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類及び添加量を下
記の表3に示すように変えた以外は、油脂組成物Iの調
製と同様にして、それぞれに対応する本発明に従う油脂
組成物II〜XIを調製した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】(油脂組成物a〜cの調製)(比較例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ショ糖エステル
のみを用い、その種類及び添加量を下記の表3に示すよ
うに変えた以外は、油脂組成物Iの調製と同様にして、
それぞれに対応する比較用の油脂組成物a〜cを調製し
た。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 (油脂組成物p、q及びq−1の調製)(比較例) 上記油脂組成物Iの調製において、上記ポリグリセリン
脂肪酸エステルのみを用い、その種類及び/又は添加量
を下記の表3に示すように変えた以外は、油脂組成物I
の調製と同様にして、それぞれに対応する比較用の油脂
組成物p、q及びq−1を調製した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】(1)衣の花咲性の評価 衣の花咲性は、サツマイモの円形面から見た写真を撮り
画像解析を行い円周に対する面積比から評価した。すな
わち、次式で示すように、円形状になった場合には、1
に近づき、花咲が進むほど数値が大きくなる。評価は、
以下のように設定した。 変形度=(円周長)/4π×面積 5:花咲が非常に良好なもの(変形度4以上) 4:花咲が良好なもの(変形度3以上〜4未満) 3:花咲が良好とは言えないが、実用上問題ない程度の
もの(変形度1.5〜2未満) 2:花咲が一部に認められるもの(変形度1.5〜2未
満) 1:花咲がほとんど認められないもの(変形度1以上〜
1.5未満)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】(4)食感の評価 揚げ物の食感の評価は、味覚の鋭敏な専門パネラーによ
り、海老と大葉(紫蘇の葉)について、180℃で本発
明の油脂組成物を用いて揚げたものと、サラダ油のみで
揚げたものとを、掲げた後5分後にペアテストにより行
った。評価は、以下の5段階評価でその平均値を評点と
した。 :本発明の油脂組成物の方が衣がカリっとしている。 :本発明の油脂組成物の方が衣がややカリっとしてい
る。 3:両者とも差が無い。 :サラダ油の方がややカリっとしている。 :サラダ油の方がカリっとしている。 結果を以下の表3に示す。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】 (油脂組成物I−1〜VII−1の調製)(本発明例) 上記実施例1で用いた油脂組成物I〜VIIに、更に
グリセライドの油脂組成物中での含有量が10重量%と
なるように上記で得たグリセライド混合物を添加し、本
発明に従う油脂組成物I−1〜VII−1をそれぞれ調
製した。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】(保存性の評価)上記実施例1で用いた油
脂組成物I〜VII及び上記で得られた油脂組成物I−
1〜VII−1を用いて保存性の評価を行った。保存性
は、40℃で、70%RHの条件に各油脂組成物を放置
した後、水分を800ppmまで上昇させ、容器を密閉
し、これを5℃の状態に一週間保存し、保存後の各油脂
組成物の状態を以下の基準で評価した。 5:透明でまったく霞がかかっていないもの、 4:透明であるが、少し霞がかかっているもの、 3:全体に霞がかかっているもの、 2:かなり霞がかかり、白く濁っているもの、 1:一部結晶が析出してくるもの 得られた結果を表4に示す。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂を主成分とし、0.01〜5重量%
    のショ糖脂肪酸エステルおよび0.01〜5重量%のポ
    リグリセリン脂肪酸エステルが含まれてなる加熱調理用
    油脂組成物。
  2. 【請求項2】 更に5〜50重量%のジグリセライドが
    含まれてなる請求項1に記載の加熱調理用油脂組成物。
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