JPH07157647A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07157647A
JPH07157647A JP30522093A JP30522093A JPH07157647A JP H07157647 A JPH07157647 A JP H07157647A JP 30522093 A JP30522093 A JP 30522093A JP 30522093 A JP30522093 A JP 30522093A JP H07157647 A JPH07157647 A JP H07157647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
aromatic
resin composition
copolymer
polyphenylene sulfide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30522093A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Kawaki
隆雄 川木
Shoichi Ametani
章一 雨谷
Toshiaki Yamada
敏明 山田
Hidefumi Harada
英文 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP30522093A priority Critical patent/JPH07157647A/ja
Publication of JPH07157647A publication Critical patent/JPH07157647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、難燃性、溶融成形性および機械的強
度に優れた樹脂組成物を提供すること。 【構成】 (A)芳香族ポリアミドイミド共重合体、
(B)ポリフェニレンエーテル樹脂、および(C)ポリ
フェニレンスルフィド樹脂からなる樹脂組成物。 【効果】 ポリフェニレンエーテル樹脂とポリフェニレ
ンスルフィド樹脂からなる樹脂組成物の難燃性を損なう
ことなく相溶性を改良し、更に高い耐熱性、機械的強
度、難燃性を有するので、成形材料として広い分野で好
適に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、難燃性、溶融
成形性および機械的強度に優れた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂は、耐熱
性、難燃性、耐薬品性、電気特性に優れた樹脂として注
目を浴びているが、一方では、耐衝撃性等が非常に弱い
といった欠点も有している。一方、ポリフェニレンエー
テル樹脂は耐熱性、機械的特性塔に優れた樹脂である
が、一般に成形温度が高く、成形性が良好でないばかり
でなく、耐薬品性が低く、また難燃性も高くはない。そ
こで、ポリフェニレンスルフィドとポリフェニレンエー
テル樹脂の欠点を改良する技術として、ポリフェニレン
スルフィドとポリフェニレンエーテルからなる樹脂組成
物が提案されている(特公昭56−34032)。しか
しながら、この技術で得られる樹脂組成物は難燃性は改
良されるものの、2種の樹脂の相溶性が悪く、その結
果、ポリフェニレンスルフィドの高い耐熱性が殆ど反映
されていない。
【0003】一方、芳香族ポリアミドイミド樹脂は、耐
熱性、機械的強度、電気特性、耐薬品性に優れたプラス
チック材料であり、従来、ワニス、フイルム等として使
用されてきたが、成形加工性に劣り、その殆どのものは
射出成形が困難であるため、コンプレッションモールド
法により成形加工を行っているのが現状であった。すな
わち、芳香族ポリアミドイミド樹脂の製造方法として
は、(イ)芳香族トリカルボン酸無水物とジイソシアネ
ートを溶媒中で反応させる方法、および(ロ)芳香族ト
リカルボン酸無水物ハライドとジアミンを溶媒中で反応
させる方法が代表的であり、(イ)の方法については、
特公昭44ー19274に開示されている。この方法に
よれば(ロ)の方法で必要であった高温、長時間の後処
理を施すことなく高い耐熱性と強靭性を有するポリアミ
ドイミド樹脂を得ることが可能である。またこの方法は
(ロ)の方法と異なり、ハロゲン残基がポリアミドイミ
ド樹脂に残存しないため、最近の電子、電気用途には好
適な方法でもある。しかしながら、これらの(イ)、
(ロ)等の従来技術より製造したポリアミドイミド樹脂
は、ワニス、キャストフイルム等の用途には好適であっ
ても、溶融成形性に劣るため溶融成形加工用途には不適
当であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリフェニレンスルフィド樹脂及びポリフ
ェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物は相溶性が悪
く、更にポリフェニレンスルフィド樹脂の優れた耐熱性
を反映しておらず、耐熱性、難燃性、成形性に優れたバ
ランスを有した材料は得られていない点を解決する事に
ある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、従来技術
のポリフェニレンスルフィド樹脂とポリフェニレンエー
テル樹脂のブレンド物の低い相溶性及び耐熱性を改良す
べく検討を重ねた結果、(A)一般式(1)、(2)の
構造を繰り返し単位として有する芳香族ポリアミドイミ
ド共重合体、(B)ポリフェニレンエーテル樹脂、およ
び(C)ポリフェニレンスルフィド樹脂からなる樹脂組
成物が、従来のポリフェニレンスルフィド樹脂とポリフ
ェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の難燃性等を
損なうことなく相溶性が改良され、更には高い耐熱性を
実現する事を見いだし、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は化1に示された一般式
(1)、および(2)の構造を繰り返し単位として有す
る芳香族ポリアミドイミド共重合体と、(B)ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、および(C)ポリフェニレンスル
フィド樹脂からなる樹脂組成物である。[一般式(1)
においてArは少なくとも一つの炭素6員環を含む3価
の芳香族基を示す。また、一般式(2)において、Ar
1 は少なくとも一つの炭素6員環を含む2価の芳香族基
を示し、一般式(1)、(2)においてRは2価の芳香
族および/または脂肪族基を示す。]
【0007】本発明の樹脂組成物に使用される芳香族ポ
リアミドイミド共重合体は(1)、および(2)の構造
を繰り返し単位として有し、(1)、(2)の構造の合
計100モル%に対し、(1)が5〜95モル%、
(2)が95〜5モル%である構造を有する樹脂であ
り、好ましくは、(1)が10〜70モル%、(2)が
90〜30モル%である構造を有し、更に好ましくは、
(1)が10〜50モル%、(2)が90〜50モル
%、最も好ましくは、(1)が20〜40モル%、
(2)が80〜60モル%である構造からなる樹脂であ
る。(1)、(2)の構造の範囲が前述の量の範囲を外
れると、樹脂組成物の耐熱性、機械的強度が損なわれ
る。
【0008】一般式(1)のArの具体例として、次の
化2に示したものが挙げられる。
【0009】
【化2】
【0010】これらのうち好ましいものは次の化3に示
したものである。
【0011】
【化3】
【0012】また一般式(1)、(2)のRは2価の芳
香族及び/または脂肪族基であり、その具体例としては
つぎの化4、化5に示したものが挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】これらのうち好ましいものとしては、化6
が挙げられる。
【0016】
【化6】
【0017】また特に好ましいものとして化7が挙げら
れる。
【0018】
【化7】 最も好ましいものは、化8である。
【0019】
【化8】
【0020】また、一般式(2)のAr1 は、2価の芳
香族基であり、その具体例としては、つぎの化9に示す
ものが挙げられる。
【0021】
【化9】
【0022】これらのうち好ましいものは、化10に示
すものが挙げられる。
【0023】
【化10】
【0024】特に好ましいものとしては、化11が挙げ
られる。
【0025】
【化11】
【0026】一般式(1)、(2)のAr,Ar1 ,R
は、前記したそれぞれから選ばれた1種であっても、2
種以上の組み合せであっても良い。
【0027】本発明において使用する芳香族ポリアミド
イミド共重合体は、(イ)芳香族トリカルボン酸無水
物、芳香族ジカルボン酸およびジイソシアネ−トをアミ
ド系または非アミド系溶媒中で反応させる方法、(ロ)
芳香族トリカルボン酸無水物ハライド、芳香族ジカルボ
ン酸ジハライド、およびジアミンを前記溶媒中で反応さ
せる方法、さらには、(ハ)芳香族トリカルボン酸無水
物、芳香族ジカルボン酸、およびジアミンを前記溶媒中
で燐酸または亜燐酸エステル系等の触媒を使用し反応さ
せる方法、のいずれの方法によっても製造可能である。
しかしこれらの方法のうち、(ロ)の方法は前述のハロ
ゲン残存の問題があり、さらにイミド環形成のための高
温での後処理が必要であり、(ハ)の方法も高温での後
処理が必要であることから、(イ)の方法が最も好まし
い製造方法である。本発明において、高い耐熱性と機械
的強度及び良好な成形加工性を有する樹脂組成物を与え
る芳香族ポリアミドイミド共重合体は、実質的にアミド
イミド構造とアミド構造が、ランダムに配列したランダ
ム共重合体と、アミドイミド構造とアミド構造がそれぞ
れ一定の鎖長で配列したブロック共重合体、アミドイミ
ド構造とアミド構造が交互に結合した交互共重合体があ
り、このいずれの構造であっても構わない。
【0028】本発明の樹脂組成物に好適な芳香族ポリア
ミドイミド共重合体を、最も好ましい(イ)の方法で製
造するために使用する芳香族トリカルボン酸無水物、芳
香族ジカルボン酸、およびジイソシアネ−トとは、それ
ぞれ化12、化13、および化14で示される化合物で
ある。
【0029】
【化12】
【0030】(式中Arは一般式(1)のArと同じ意
味を有する。)
【0031】
【化13】
【0032】(式中Ar1 は一般式(2)のAr1 と同
じ意味を有する。)
【0033】
【化14】
【0034】(式中Rは、一般式(1)、(2)のRと
同じ意味を有する。)
【0035】本発明において、高い耐熱性と機械的強度
及び良好な成形加工性を有する樹脂組成物を与える芳香
族ポリアミドイミド共重合体を高い重合度と収率で製造
するためには、(イ)の方法においては、ジイソシアネ
−トのモル数をP、芳香族トリカルボン酸無水物、およ
び芳香族ジカルボン酸の合計のモル数をQとしたときの
両者のモル比は、0.9<P<1.1に保たれることが
好ましく、0.99<Q<1.01に保たれることがよ
り好ましい。
【0036】本発明に使用される芳香族ポリアミドイミ
ド共重合体は、好適には、一般式化12、化13、化1
4の成分の所定量を溶媒中で重合して得られるが、好適
な重合温度は、50℃から200℃、より好ましくは8
0℃から180℃、最も好ましくは、80℃から170
℃である。この温度範囲より低い場合は重合度は上がら
ず、高い場合は 溶融流動性の劣ったものしか得られな
い。更に、重合反応中、温度を多段、好ましくは2から
3段のステップで上昇させることにより、本発明の樹脂
組成物により好ましい芳香族ポリアミドイミド共重合体
を製造し得る。すなわち、重合温度を一段目50℃から
110℃の温度範囲に、二段目を110℃から200℃
の温度範囲内に多段階で設定し重合を行うことにより、
実質的にアミド基の生成が終了してからイミド基が生成
し、溶融成形性に優れかつ強靭なポリアミドイミドが製
造される。各段における温度は、その温度範囲内であれ
ば、いかように設定しても構わない。例えば、昇温であ
っても、一定温度であってもよく、また昇温と定温の組
み合せであっても構わない。最も好ましいのは、前段に
対し後段を20℃から80℃高くし、各段における温度
を定温とする方法である。
【0037】また、本発明の樹脂組成物に好適な芳香族
ポリアミドイミド共重合体を製造するにあたり、溶媒、
モノマ−等から構成される重合系の含水量は、500P
PM以下に保つことが必要であり、より好ましくは、1
00PPM以下、最も好ましくは、50PPM以下に保
たれる。系内含水量が、これより多いと、溶融成形性を
損なう。
【0038】本発明の樹脂化合物に好適な芳香族ポリア
ミドイミド共重合体の重合度は、ジメチルホルムアミド
中、30℃で、濃度1g/dlで測定した還元粘度で表
示するならば、0.1g/dlから2.0g/dlが好
適に用いられ、より好ましくは、0.1g/dlから
1.0g/dlが、最も好ましくは、0.2g/dlか
ら0.7g/dlが好適に使用される。
【0039】本発明に使用される芳香族ポリアミドイミ
ド共重合体は、メタノ−ル、イソプロパノ−ル等のアル
コ−ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ヘプタン、トルエン等の脂肪族、芳香族炭化水素類
により沈澱、洗浄することにより粉末として回収される
が、重合溶媒を直接濃縮しても構わない。さらには、あ
る程度まで濃縮した後、押出機等により減圧下に溶媒を
除去しペレット化する方法も有力である。
【0040】次に本発明の樹脂組成物で用いられる
(B)成分であるポリフェニレンエーテル樹脂として
は、種々のものが用いられるが、 次に本発明の樹脂組
成物で用いられる(B)成分であるポリフェニレンエー
テル樹脂とは、例えば次の一般式化15で示される2,
6−ジ置換フェノールの単独重合体、2,6−ジ置換フ
ェノールと多価フェノールとの酸化共重合体等であり、
通常分子量が2000以上、好ましくは10000から
35000のものである。
【0041】
【化15】
【0042】(式中、R1 、R2 は、水素、ハロゲンあ
るいは炭素数4以下のアルキル、ハロアルキル、アルコ
キシあるいは炭素数9以下のアリル誘導体、アラルキル
基を示す)
【0043】ポリフェニレンエーテル樹脂は、フェノー
ル、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフ
ェノール、2,6−ジイソプロピルフェノール、2−メ
チル−6−メトキシフェノール等のフェノール類を、金
属/アミン、金属キレート/塩基性有機化合物等の共触
媒下に酸素と反応させ、脱水反応により得られるもので
あるが、前記の条件を満たす樹脂であればいずれの製造
方法によるものであっても構わない。具体的には、2,
6−ジメチルフェニレンオキサイド重合体、2,6−ジ
メチルフェノ−ル−ビスフェノールA共重合体、2,6
−ジエチルフェニレンオキサイド重合体等が挙げられ
る。
【0044】次に本発明の樹脂組成物で用いられる
(C)成分であるポリフェニレンスルフィド樹脂とは、
化16で示される繰り返し単位を70モル%以上、好ま
しくは90モル%以上、最も好ましくは、実質的に10
0モル%含む重合体であり、上記繰り返し単位が70モ
ル%未満では特有の性質を有する本発明の樹脂組成物は
得難い。
【0045】
【化16】
【0046】この重合体を得る重合方法としては公知の
種々の方法を採用し得るが、硫化ナトリウムとp−ジク
ロルベンゼンをN−メチルピロリドン、ジメチルアセト
アミドなどのアミド系溶媒やスルホランなどのスルホン
系溶媒中で反応させる方法が好適である。この際に重合
度を調節するために酢酸ナトリウム、酢酸リチウムなど
のアルカリ金属カルボン酸塩を添加することは好ましい
方法である。ポリフェニレンスルフィド樹脂は、製法に
より比較的低分子量(例えば、特公昭45−3368号
公報)のものと、線状の高分子量(例えば、特公昭52
−12240号公報)のものが存在するが、比較的低分
子量のものは、酸素雰囲気下、あるいは過酸化物等の架
橋剤の存在下に加熱することにより高分子量化して使用
することも可能である。本発明の樹脂組成物にはいずれ
のポリフェニレンスルフィドを使用しても構わない。
【0047】共重合成分として30モル%未満であって
重合体の結晶性に大きな影響を与えない範囲で、メタ結
合、エーテル結合、スルフォン結合、ビフェニル結合、
アミノ基置換フェニルスルフィド結合、カルボキシル基
置換フェニルスルフィド結合、その他アルキル、ニト
ロ、フェニル、アルコキシ基置換フェニルスルフィド結
合、3官能フェニルスルフィド結合、などを含有してい
ても良いが、好ましくは共重合成分は10モル%未満が
良い。
【0048】本発明におけるポリフェニレンスルフィド
樹脂には、SH末端基濃度について調節したものも含ま
れる。組成物の組成、混練条件等によっては樹脂1Kg
につき10mg当量以上のSH末端基濃度を有するポリ
フェニレンスルフィド樹脂が好ましい結果を与え、さら
には20mg当量以上のものがより好ましい結果を与え
ることがある。SH基を導入する方法としては種々の方
法が考えられるが、例えばポリフェニレンスルフィド樹
脂製造の最後の段階で塩酸、酢酸等で処理するかあるい
は精製されたポリフェニレンスルフィド樹脂を塩酸、酢
酸等を用いてアセトンなどの溶媒中で処理することによ
って、簡単にSH基を末端に導入することができる。
【0049】次に本発明の樹脂組成物の成分(A)、
(B)、(C)は、三者の合計100重量%に対して
(A)成分の芳香族ポリアミドイミド共重合体1〜75
重量%、好ましくは、2〜65重量%、最も好ましくは
2〜50重量%を配合し、(B)成分であるポリフェニ
レンエーテル樹脂は、5〜95重量%、好ましくは5〜
80重量%、最も好ましくは10〜60重量%を配合
し、(C)成分であるポリフェニレンスルフィドは、5
〜95重量%、より好ましくは10〜90重量%、最も
好ましくは、25〜90重量%を配合する。(A)成分
がこの量より多いと溶融時の流動性が低下し、少ないと
耐熱性は低下する。
【0050】本発明の樹脂組成物は各成分を溶融混練し
て製造されるが、溶融混練の温度は250〜400℃、
好ましくは280〜400℃で、混練方法は押出機、ニ
ーダー、バンバリーミキサー、ロールその他で行うこと
ができる。好ましい方法は2軸押出機による方法であ
る。
【0051】本発明の樹脂組成物には、所望に応じて、
充填材、顔料、滑剤、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、
難燃剤、難燃助剤の各種の添加剤、他の樹脂、エラスト
マーなど、その他の成分が適宜配合され得る。充填材の
例としては、ガラスビーズ、ウオラストナイト、マイ
カ、タルク、カオリン、二酸化珪素、クレー、アスベス
ト、炭カル、水酸化マグネシウム、シリカ、ケイソウ
土、グラファイト、カーボランダム、二硫化モリブデン
で示される鉱物質充填剤;ガラス繊維、ミルドファイバ
ー、チタン酸カリウム繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、黄銅、アルミニウム、亜鉛などの金属繊維等の無機
繊維;炭素繊維、アラミド繊維に代表される有機繊維;
アルミニウムや亜鉛のフレークを挙げることができる。
充填剤は組成物全体の1〜70重量%を使用することが
好ましい。好ましい充填剤は、ミルドファイバー、ガラ
ス繊維、炭素繊維であり、これらをエポキシ系、アミノ
系等のシランカップリング剤で処理したものも好適に使
用される。
【0052】顔料としては、酸化チタン、硫化亜鉛、酸
化亜鉛等が例示される。
【0053】滑剤としては、鉱油、シリコンオイル、エ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、ステアリン
酸のナトリウム、リチウムなどの金属塩、モンタン酸の
ナトリウム、リチウム、亜鉛などの金属塩、モンタン酸
のアミド、エステルなどが代表的なものとして例示され
る。
【0054】また各種の添加剤の例を挙げると、難燃剤
の例としては、トリフェニルフォスフェート、トリクレ
ジルフォスフェートのようなリン酸エステル類;デカブ
ロモビフェニル、ペンタブロモトルエン、デカブロモビ
フェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化ポ
リスチレン、ブロム化エポキシ樹脂、ブロム化フェノキ
シ樹脂などに代表される臭素化化合物;メラミン誘導体
などの含窒素化合物;環状ホスファゼン化合物、ホスフ
ァゼンポリマーなどの含窒素リン化合物などを挙げるこ
とができる。難燃助剤が使用されても良く、その例とし
てはアンチモン、ほう素、亜鉛あるいは鉄の化合物など
が挙げられる。さらにその他の添加剤として立体障害性
フェノール、ホスファイト系化合物のような安定剤;し
ゅう酸ジアミド系化合物、立体障害性アミン系化合物で
例示される紫外線吸収剤などがある。
【0055】本発明樹脂組成物に配合できる他の樹脂の
例としては、エピクロルヒドリンと2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン等の2価フェノールより
製造されるエポキシ樹脂、フェノキシ樹脂;ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポ
リエステル類;ナイロン−6、ナイロン−10、ナイロ
ン−12、ナイロン−66、ナイロン−MXD6、ナイ
ロン−46、ナイロン−6T、ナイロン−6I等の脂肪
族、芳香族の結晶性ポリアミド類;脂肪族、芳香族の非
晶性ポリアミド類;ポリカーボネート;ポリスルフォ
ン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポ
リチオエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエー
テルエーテルケトン等の芳香族樹脂などが例示的に挙げ
られる。
【0056】また本発明樹脂組成物に配合できるエラス
トマーとしては、前述の二価のアルコールとテレフタル
酸からなる、アルキレンテレフタレート単位を主体とす
る高融点ハードセグメントとポリ(エチレンオキサイ
ド)グリコール、ポリ(プロピレンオキサイド)グリコ
ール等のポリエーテルグリコール、もしくは、脂肪族ジ
カルボン酸と二価のアルコールから製造される脂肪族ポ
リエステルからなるソフトセグメントとのブロック共重
合体に代表されるポリエステルエラストマー(代表的商
品としては東洋紡製ペルプレン、デユポン製ハイトレル
が挙げられる);ナイロン11およびナイロン12等の
ハードセグメントとポリエーテル、もしくは、ポリエス
テルのソフトセグメントのブロック共重合体に代表され
るポリアミドエラストマー(代表的商品としてはEMS
CHEMIE社製グリルアミドが挙げられる);低密
度、高密度、超高分子量、直鎖低密度等の各種ポリエチ
レン;ポリプロピレン;エチレン、プロピレンの共重合
体であるEPエラストマー;エチレン、プロピレンとノ
ルボルネン類、シクロペンタジエン類、1,4−ヘキサ
ジエン等の非共役の共重合体であるEPDMエラストマ
ー;エチレン、プロピレン、ブテン−1等のα−オレフ
ィンとグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート等のα、β−不飽和酸のグリシジルエステルとの共
重合体エラストマー;エチレン、プロピレン、ブテン−
1等のα−オレフィンと酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の不飽和
エステルとの共重合体エラストマー;以上のポリエチレ
ン、ポリプロピレン、EP、EPDM、α−オレフィン
共重合体エラストマーの無水マレイン酸に代表される
α、β−不飽和ジカルボン酸無水物、あるいは、グリシ
ジルメタクリレート等のα、β−不飽和酸のグリシジル
エステルのグラフト変性体;スチレン等のビニル芳香族
化合物のA成分とブタジエン、イソプレン等のジエン成
分のBよりなる、A−B−A’、A−B型エラストマー
状ブロック共重合体;B成分が水添されたA−B−
A’、A−B型エラストマー状ブロック共重合体、さら
には、無水マレイン酸に代表されるα、β−不飽和ジカ
ルボン酸無水物、あるいは、グリシジルメタクリレート
等のα、β−不飽和酸のグリシジルエステルによりグラ
フト変性されたA−B−A’、A−B型エラストマー状
ブロック共重合体、および同様にグラフト変性された、
B成分が水添されたA−B−A’、A−B型エラストマ
ー状ブロック共重合体;ポリスルフィドゴム、シリコン
ゴムなどが例示される。
【0057】
【発明の作用および効果】本発明の芳香族ポリアミドイ
ミド共重合体、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリフ
ェニレンスルフィド樹脂からなる樹脂組成物は、従来技
術のポリフェニレンエーテル樹脂とポリフェニレンスル
フィド樹脂からなる樹脂組成物の難燃性等を損なう事な
く相溶性を改良し、さらには高い耐熱性、機械的強度、
難燃性を実現した。従って、この樹脂組成物は、高い耐
熱性、高い機械的強度および難燃性等を必要とされる成
形材料用途に好適に使用される。この優れた特性は、主
として本発明の特定の芳香族ポリアミドイミド共重合
体、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリフェニレンス
ルフィド樹脂よりなる樹脂組成物が、従来技術のポリフ
ェニレンエーテル樹脂とポリフェニレンスルフィド樹脂
からなる樹脂組成物の劣った相溶性等を改良したためと
考えられる。特に、耐熱性の改良は、本発明の樹脂組成
物において特異的である。
【0058】以下、参考例、実施例、および比較例によ
って本発明の樹脂組成物を更に詳細に説明する。また、
参考例では、製造した芳香族ポリアミドイミド共重合体
を示し、実施例、比較例の結果は、表1に示した。
【0059】
【実施例】
参考例 水分含有量15ppmのN−メチルピロリドン3リット
ルを、5リットルの攪拌機、温度計、先端に塩化カルシ
ウムを充填した乾燥管を装着した還流冷却器を備えた反
応器に仕込んだ。ここに無水トリメリット酸222.1
g(全モノマ−成分のモル数の和に対し20モル%)、
およびイソフタル酸288.1g(同30モル%)、次
いで2,4ートリレンジイソシアネート503.3g
(50モル%)を加えた。無水トリメリット酸、および
イソフタル酸添加時の系内水分は30ppmであった。
最初、室温から20分を要して内容物温度を100℃と
し、2時間重合を行った。この後15分を要して135
℃に昇温し、この温度に保ったまま重合を8時間継続し
た。重合終了後ポリマー溶液をN−メチルピロリドンの
2倍容のメタノール中に強力な攪拌下に滴下した。析出
したポリマーを吸引ろ別し、さらにメタノール中に再分
散させてよく洗浄後ろ別し、200℃で10時間減圧乾
燥を行い、ポリアミドイミド粉末を得た。ジメチルホル
ムアミド溶液(濃度1.0g/dl)でこのものの30
℃における還元粘度を測定したところ、0.40dl/
gであった。
【0060】実施例1 参考例で製造した芳香族ポリアミドイミド共重合体5重
量%とポリフェニレンエーテル樹脂(PPE、三菱瓦斯
化学製)30重量%、ポリフェニレンスルフィド(PP
S、大日本インキ化学工業製B−651−55)35重
量%:ガラス繊維(旭ファイバーグラス製03FT54
0)30重量%を2軸押出機を用いて320℃で溶融混
練しペレット化した。得られたペレットより、1/4イ
ンチ厚の試験片を射出成形した。この試験片より耐熱性
評価を目的として18.6kg/cm2 応力の熱変形温
度を、また機械的強度は曲げ強度を測定した。さらに、
溶融成形性は300℃、60kg/cm2 応力下の溶融
流れ値を高化式フローテスターにより測定した。また、
燃焼性は、UL−94により測定した。結果は、表1に
示した。
【0061】実施例2および3 実施例1を表1の組成に変更して繰り返した。結果は、
表1に示した。
【0062】比較例1 PPE35重量%、PPS35重量%、ガラス繊維30
重量%を実施例1と同様の条件で溶融混練を行い、ペレ
ット化した。得られたペレットより、1/4インチ厚の
試験片を射出成形し、実施例1と同様に、熱変形温度、
曲げ強度を測定した。更に、実施例1と同様に、溶融流
れ値を高化式フロ−テスタ−により測定した。燃焼性
は、UL−94により測定した。
【0063】比較例2 比較例1を、表1の組成に変更して繰り返した。結果
は、表1に示した。
【0064】
【表1】 実施例 アミト゛イミト゛ PPE PPS GF 熱変形 曲げ 溶融 燃焼 比較例 種類 温度 強度 流れ値 性 (W%) (W%) (W%) (W%) (℃) (MPa) (cc/sec) X10-2 ─────────────────────────────────── 実施例1 参考例 5 30 35 30 205.4 182 1.4 V-0 実施例2 参考例 17.5 17.5 35 30 260.0 170 1.3 V-0 実施例3 参考例 15 15 30 40 261.2 182 1.0 V-0 比較例1 0 35 35 30 150.7 137 1.0 V-1 比較例2 0 30 30 40 150.1 142 0.8 V-1
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】本発明の樹脂化合物に好適な芳香族ポリア
ミドイミド共重合体の重合度は、ジメチルホルムアミド
中、30℃で、濃度1g/dlで測定した還元粘度で表
示するならば、0.1dl/gから2.0dl/gが好
適に用いられ、より好ましくは、0.1dl/gから
1.0dl/gが、最も好ましくは、0.2dl/g
ら0.7dl/gが好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 英文 茨城県つくば市和台22番 三菱瓦斯化学株 式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1)および(2)の構造を
    繰り返し単位として有する芳香族ポリアミドイミド共重
    合体と、(B)ポリフェニレンエーテル樹脂、および
    (C)ポリフェニレンスルフィド樹脂からなる樹脂組成
    物。 【化1】 [一般式(1)においてArは少なくとも一つの炭素6
    員環を含む3価の芳香族基を示す。また、一般式(2)
    において、Ar1 は少なくとも一つの炭素6員環を含む
    2価の芳香族基を示し、一般式(1)および(2)にお
    いてRは2価の芳香族および/または脂肪族基を示
    す。]
  2. 【請求項2】(A)芳香族ポリアミドイミド共重合体の
    構造が、(1)が5〜95モル%、(2)が95〜5モ
    ル%である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)、(B)および(C)の合計量に対
    して、(A)芳香族ポリアミドイミド共重合体の比率が
    1〜75重量%である請求項1記載の樹脂組成物。
JP30522093A 1993-12-06 1993-12-06 樹脂組成物 Pending JPH07157647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30522093A JPH07157647A (ja) 1993-12-06 1993-12-06 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30522093A JPH07157647A (ja) 1993-12-06 1993-12-06 樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07157647A true JPH07157647A (ja) 1995-06-20

Family

ID=17942493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30522093A Pending JPH07157647A (ja) 1993-12-06 1993-12-06 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07157647A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003714A (ja) * 2000-06-23 2002-01-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 樹脂組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003714A (ja) * 2000-06-23 2002-01-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5543474A (en) Resin composition
US5387652A (en) Resin composition of polyamideimide and polyphenylene sulfide
JPH0741655A (ja) 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびその射出成形品
JPH07157648A (ja) ポリアミドイミド樹脂組成物
JP3470727B2 (ja) 樹脂組成物
JP3512040B2 (ja) 樹脂組成物
JPH07150027A (ja) ポリアミドイミド樹脂組成物
JPH07157647A (ja) 樹脂組成物
JP3970374B2 (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
JPH11100506A (ja) ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物の製造方法
JP2004331825A (ja) 耐熱性樹脂複合材料
JPH07150040A (ja) 樹脂組成物
JP4261022B2 (ja) 難燃剤
JPH1025338A (ja) リンを含有するポリエステル重合体および樹脂組成物
JPH07242805A (ja) 樹脂組成物
JPH07228759A (ja) 樹脂組成物
JPH06306281A (ja) 樹脂組成物
JPH07228760A (ja) ポリアミドイミド樹脂組成物
JP3307488B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0892472A (ja) 樹脂組成物
JPH06306282A (ja) 樹脂組成物
JPH06306283A (ja) 樹脂組成物
JPH07228758A (ja) 樹脂組成物
JP3199085B2 (ja) 樹脂組成物
JP3183307B2 (ja) 成形材料原料用芳香族ポリアミドイミド共重合体