JPH0715751B2 - 磁気記録媒体の製造法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造法

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JPH0715751B2
JPH0715751B2 JP57080600A JP8060082A JPH0715751B2 JP H0715751 B2 JPH0715751 B2 JP H0715751B2 JP 57080600 A JP57080600 A JP 57080600A JP 8060082 A JP8060082 A JP 8060082A JP H0715751 B2 JPH0715751 B2 JP H0715751B2
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信行 山本
雅夫 矢部
康郎 西川
明郎 矢内
龍司 白幡
匡一 成尾
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
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    • GPHYSICS
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/72Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction
    • G11B5/725Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction containing a lubricant, e.g. organic compounds

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  • Lubricants (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁性薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒体に関
し、特に走行性、耐摩耗性にすぐれた金属薄膜型磁気記
録媒体に関する。
従来より磁気記録媒体としては非磁性支持体上にγ−Fe
2O3、Coをドープしたγ−Fe3O3、Fe3O4、COをドープし
たFe3O4、γ−Fe2O3とFe3O4のベルトライド化合物、CrO
2等の酸化物磁性粉末あるいは強磁性合金粉末等の粉末
磁性材料を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂等の有機バインダー中に分散せしめ塗布、乾燥させる
塗布型のものが広く使用されてきている。近年高密度記
録への要求の高まりと共に真空蒸着、スパツタリング、
イオンプレーテング等のベーパーデポジシヨン法あるい
は電気メツキ、無電界メツキ等のメツキ法により形成さ
れる強磁性金属薄膜を磁気記録層とする、いわゆる金属
薄膜型磁気記録媒体が注目を浴びており実用化への努力
が種々行われている。
従来の塗布型の磁気記録媒体では主として飽和磁化の小
さい金属酸化物を磁性材料として使用しているため、高
密度記録に必要な薄型化が信号出力の低下をもたらすた
め限界にきている。金属薄膜型の磁気記録媒体では酸化
物より大きな飽和磁化を有する強磁性金属をバインダー
の如き非磁性物質を介在させない状態で、極めて薄い薄
膜として形成できるという利点を有する。
しかし、金属薄膜型磁気記録媒体についての大きな問題
の一つに腐蝕、衝撃および摩擦強度に関する問題があ
る。即ち、磁気信号の記録、再生および消去の過程にお
いて磁気ヘツドおよびガイドポールとの相対運動のもと
におかれ磁気ヘツドおよびガイドポールとの接触による
摩擦もしくは破壊が起る。これ迄金属薄膜型の磁気記録
媒体はバインダー等を含まぬため磁気ヘツドおよびガイ
ドポールとの接触摺動時に傷がつき磁気記録層がけずり
とられ易かつた。0.2μm程度の高分子物質のフイルム
等をオーバーコートする方法等が試みられているが、こ
れはスペーシング損失により高密度記録の際には出力ダ
ウンとなり望ましくない。
このような欠点を除くために潤滑剤をテープ表面にうす
く塗ると磁気ヘツドおよびガイドポールと金属薄膜の摩
擦係数が低減し走行性が良好になり、すり傷がつきにく
くなることは知られているが、この場合潤滑剤を塗つた
結果は長続きせず、磁気テープを使用しているうちに急
激に摩擦係数の増加あるいは磁性膜の破壊が発生してし
まう。
また、この欠点を除くもう一つの方法として、金属もし
くは金属酸化物等の滑剤保護層をテープ表面に形成する
ことが知られているが(特開昭53−39708、特開昭53−4
0505)、この場合も滑剤保護層を形成した効果は長続き
せず、磁気テープを使用しているうちに急激に摩擦係数
の増加あるいは磁性膜の破壊が発生する。
本発明の目的は、走行性および耐摩耗性にすぐれた金属
薄膜型磁気記録媒体を提供することにある。さらに本発
明の目的は、走行性および耐摩耗性の改良効果が長く持
続する金属薄膜型磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者等は金属薄膜型磁気記録媒体について鋭意検討
の結果、水の接触角が25゜以上の磁性金属薄膜上に、 (1) ポリマー溶液の薄膜を設け乾燥後、該薄膜上潤
滑剤を存在せしめるか、又は (2) 潤滑剤を含むポリマー溶液の薄膜を設けた後乾
燥させることにより走行性および耐摩耗性が著しく改良
されると共にこの改良効果が長期に渡つて持続すること
を見出したものである。
本発明における磁性金属薄膜は、その表面の水に対する
接触角が25゜以上、特に好ましくは35゜以上であること
が望ましい。なお、本願発明でいう水の接触角とは、通
常の意味での接触角であり、水と自由表面の固体壁に接
する場所で水の液面と固体面とのなす角度のことであ
る。このような磁性金属薄膜は帯状非磁性支持体上にベ
ーパーデポジシヨン法あるいはメツキ法により磁性金属
あるいは磁性合金より成る薄膜を形成した後ロール状に
巻き取り、大気中に取り出し0℃以上の温度雰囲気、好
ましくは10℃以上80℃以下の温度雰囲気中に24時間以上
保存することにより得られる。保存雰囲気は空気、酸
素、窒素いずれでも良い。さらに磁性金属薄膜を形成し
た後コロナ放電、電子線照射、紫外線照射、オゾン酸化
処理等を行なつても良い。これらの処理は、単独でも良
いが上記の雰囲気中に保存する処理と合わせて行うこと
が有効である。即ち、これらの処理を行ってから上記雰
囲気中に保存することにより、上記保存時間を短縮する
ことができる。
以上のようにすることにより、本発明における磁性金属
薄膜の水に対する接触角を25゜以上にできる理由につい
ては明かではない。
おそらく大気中に取り出し放置しておく間に酸素や窒素
等の雰囲気中のガスなどの影響で磁性金属薄膜が微視的
に変質するためではないかと推測されるがとの変質に付
いては、良くは分からない。
本発明においてベーパーデポジシヨン法とは気体あるい
は真空空間中において析出させようという物質またはそ
の化合物を蒸気あるいはイオン化した蒸気として基体上
に析出させる方法で真空蒸着法、スパツタリング法、イ
オンプレーテイング法、化学気相メツキ(Chemical Vap
or Deposition)法等がこれに相当する。
ベーパーデポジシヨン法においては、これらの条件は方
法、物質によつて大きく変るが大凡の特異点は次の第1
表の通りである。
さらに本発明において磁気記録層となるべき磁性金属層
としては鉄、コバルト、ニツケルその他の強磁性金属あ
るいはFe−Co,Fe−Ni,Co−Ni,Fe−Si,Fe−Rh,Co−P,Co
−B,Co−Si,Co−V,Co−Y,Co−La,Co−Ce,Co−Pr,Co−S
m,Co−Pt,Co−Mn,Fe−Co−Ni,Co−Ni−P,Co−Ni−B,Co
−Ni−Ag,Co−Ni−Na,Co−Ni−Ce,Co−Ni−Zn,Co−Ni−
Cu,Co−Ni−W,Co−Ni−Re,Co−Sm−Cu等の強磁性合金を
ベーパーデポジシヨン法あるいはメツキ法によつて薄膜
状に形成せしめたもので、その膜厚は磁気記録媒体とし
て使用する場合0.02μm〜5μmの範囲であり特に0.05
μm〜1.0μmが好ましい。
本発明に用いられる水の接触角が25゜以上の磁性金属薄
膜上に設けるポリマーとしては熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂又は反応型樹脂やこれらの混合物が使用される。
熱可塑性樹脂として軟化温度が150℃以下、平均分子量
が10,000〜200,000、重合度が約200〜2000程度のもの
で、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、メタクリ
ル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル
酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エ
ステル−スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ポ
リ弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、ブダジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体
(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイア
セテート、セルローストリアセテート、セルロースプロ
ピオネート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、各種の合成ゴム系の
熱可塑性樹脂(ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポ
リイソプレン、スチレンブタジエン共重合体など)及び
これらの混合物等が使用される。
これらの樹脂の例示は特公昭37−6877号、39−12528
号、39−19282号、40−5349号、40−20907号、41−9463
号、41−14059号、41−16985号、42−6428号、42−1162
1号、43−4623号、43−15206号、44−2889号、44−1794
7号、44−18232号、45−14020号、45−14500号、47−18
573号、47−22063号、47−22064号、47−22068号、47−
22069号、47−22070号、48−27886号、米国特許3,144,3
52号;同3,419,420号;同3,499,789号;同3,713,887号
に記載されている。
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布液の状態では
200,000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に添加する
ことにより、縮合、付加等の反応により分子量は無限大
なものとなる。又、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分
解するまでの間に軟化又は溶融しないものが好ましい。
具体的には例えばフエノール・ホルマリン−ノボラツク
樹脂、フエノール・ホルマリン−レゾール樹脂、フエノ
ール・フルフラール樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性アルキツド
樹脂、石炭酸樹脂変性アルキツド樹脂、マレイン酸樹脂
変性アルキツド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂と硬化剤(ポリアミン、酸無水物、ポリアミド樹
脂、その他)、末端イソシアネートポリエステル湿気硬
化型樹脂、末端イソシアネートポリエーテル湿気硬化型
樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(ジイソシアネ
ートと低分子量トリオールとを反応させて得た1分子内
に3ケ以上のイソシアネート基を有する化合物、ジイソ
シアネートのトリマー及びテトラマー)、ポリイソシア
ネートプレポリマーと活性水素を有する樹脂(ポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリル酸
共重合体、マレイン酸共重合体、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体、パラヒドロキシスチレン共重
合体、その他)、及びこれらの混合物等である。
これらの樹脂の例示は特公昭39−8103号、40−9779号、
41−7192号、41−8016号、41−14275号、42−18179号、
43−12081号、44−28023号、45−14501号、45−24902
号、46−13103号、47−22065号、47−22066号、47−220
67号、47−22072号、47−22073号、47−28045号、47−2
8048号、47−28922号、米国特許3,144,353号;同3,320,
090号;同3,437,510号;同3,597,273号;同3,781,210
号;同3,781,211号に記載されている。
これらのポリマーの単独又は組合わされたものが使われ
る。
ポリマー溶液を水の接触角が25゜以上の磁性金属薄膜上
に設けるには、ポリマーを有機溶媒に溶解したものを塗
布し、熱風で乾燥する方法が用いられる。
潤滑剤を含むポリマー溶液の場合には、潤滑剤をポリマ
ーととともに有機溶媒に溶解する以外、上述と全く同様
である。
熱風の温度は30℃以上で好ましくは50℃以上、照射は1
秒以上が好ましい。
塗布溶液の濃度は0.05〜5wt%の溶液濃度で塗布量はポ
リマーの乾燥後の膜厚が5〜1000Å、好ましくは10〜50
0Å、さらに好ましくは20〜200Åとなるように塗布すれ
ばよい。
本発明に用いられる潤滑剤としては、脂肪酸、金属石け
ん、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、鉱油・鯨油の如き
動植物油、シリコンオイル、グラフアイトなどの導電性
微粉末、二硫化モリブデン、二硫化タングステンなどの
無機微粉末、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レン塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン
などのプラスチツク微粉末;α−オレフイン重合物;常
温で液状の不飽和脂肪族炭化水素(n−オレフイン二重
結合が末端の炭素に結合した化合物、炭素数約20);フ
ルオロカーボン類などおよびこれらの混合物があげられ
る。
これらのうちで好ましいものとしては、脂肪酸、金属石
けん、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、高級アルコール
およびこれらの混合物である。
該潤滑剤を前記のポリマーの薄膜上に設けるには、該潤
滑剤を有機溶媒に溶かしたものを上記の薄膜上に塗布し
乾燥する方法の他、前述のベーパー・デポジシヨン法が
用いられる。
本発明において、用いる潤滑剤の量としては乾燥後の潤
滑剤量で、一般には2〜200mg/m2で、好ましくは5〜10
0mg/m2である。
潤滑剤及びポリマーの塗布溶媒に使用する有機溶媒とし
ては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数
1〜10個のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエー
テル等のエステル類;エーテル、グリコールジメチルエ
ーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン等
のグリコールエーテル類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ノナン、デカン等の炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等のタール類(芳香族炭化水
素);メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩
化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジク
ロルベンゼン等の塩素化炭化水素類等のものが選択して
使用できる。
潤滑剤と共に防錆剤(特開昭51−63494号、53−41204号
参照)あるいは防黴剤(特願昭54−26880号参照)等を
所望に応じて用いてもよい。
本発明によれば次のような効果が表われる。
テープ、デツキ、ビデオ・デツキ等でくり返し用い
た時、動摩擦係数の上昇が極めて少なく、つまりくり返
し走行性がよく、耐摩耗性も飛躍的に良好になる。
高湿時においても動摩擦係数が小さく走行性がよ
い。
磁性金属薄膜もしくは支持体表面が極めて平滑な場
合でもくり返し走行性がよい。
本発明において、磁性金属薄膜の水の接触角が25゜以上
になると摩擦係数が小さく走行性が良くなりまた耐摩耗
性も飛躍的に向上する理由については良く分からない
が、以下のように推定される。
即ち、磁性金属薄膜の水の接触角が相違するとその上に
形成されるポリマーの薄膜の密着状態や形成後の薄膜表
面の形態が変化し更にその上に存在させる潤滑剤の分子
の配向状態や密着性にまで影響を与えて走行性や耐摩耗
性を改良することができるのではないかと考えられる。
以下実施例によつて本発明を具体的に説明するが、本発
明は下記の実施例に制限されるものでは無い。尚、以下
の実施例および比較例において部は全て重量部を示す。
実施例 1. 20μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム上にコ
バルト磁性膜(膜厚0.2μm)を斜め蒸着し磁気テープ
とした。蒸発源としては電子ビーム蒸発源を使用し、こ
れに99.95%の純度のコバルトをチアージし真空度5×1
0-5Torr中にて入射角が70゜となるよう斜め蒸着を行な
つた。こうして得られた磁気テープをロール状に巻きと
り、大気圧中にとり出し23℃ 65%の温湿度雰囲気中に
30日間放置した。
この時磁性金属薄膜の水の接触角は60゜であつた。該磁
性金属薄膜上に下記の組成のポリマー塗布後を、乾燥後
の膜厚が100Åとなるように塗布し、100℃の温度で1分
間乾燥し、ポリマー層を得た。
ポリマー塗布液 塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体(共重合比(mol
e):7/3重合度:約300) 1.0部 メチルエチルケトン 200部 トルエン 200部 ポリマー層上に下記の組成の潤滑剤塗布液を潤滑剤塗布
量が10mg/m2となるように塗布し、50℃の温度で1分間
乾燥した後、1/2インチ巾にスリツトし、ビデオテープ
(試料No.1)を得た。
潤滑剤塗布液 ミリスチン酸 1.6部 ブチルステアレート 0.4部 n−ヘキサン 400部 実施例 2. 12μm厚のポリアミドフイルム上にCo−Ni合金(30重量
%Ni)を1.0×10-4Torrの酸素雰囲気中にて蒸着(膜厚
0.3μm)し、磁性金属薄膜を形成させて磁気テープと
した。
実施例1.と同様にして大気中に7日間放置し磁性金属薄
膜の水の接触角を45゜にした。
こうして得られた磁気テープの磁性金属薄膜上に下記の
組成のポリマー塗布液および潤滑剤塗布液を使用して実
施例1.と同様な工程により1/2インチ巾のビデオテープ
(試料No.2)を得た。
ポリマー塗布液 ニトロセルロース(粘度=RS1/2) 1.5部 メチルエチルケトン 400部 潤滑剤塗布液 ステアリルアルコール 1.0部 n−ヘキサン 400部 実施例 3. 12μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルム上にFe
−V合金(5重量%V)を蒸着(膜厚0.25μm)し、磁
性合金薄膜を形成させて磁気テープとした。実施例1.、
2.と同様にして大気中に5日間放置し、磁性金属薄膜の
水の接触角を40゜にした。
こうして得られた磁気テープの磁性金属薄膜上に、下記
の組成のポリマー塗布液を使用して実施例1.と同様して
ポリマー層を設けた。
ポリマー塗布液 塩ビ−酢ビ共重合体(共重合比=92/8MW約2万) 1.0部 メチルエチルケトン 400部 このポリマー層上にベヘン酸(C21H43COOH)ベヘン酸ア
ミド(C21H43CONH2)が重量比で1対1の潤滑剤を表面
量20mg/m2となるよう蒸着してビデオテープ(試料No.
3)を得た。
比較例 1. 実施例1.においてロール状に巻きとり大気中にとり出し
てから2時間以内にポリマーを塗布する(磁性金属薄膜
の水の接触角は20゜以下である)以外は実施例1.と同様
な工程により1/2インチ巾のビデオテープ(試料C−
1)を得た。
比較例 2. 実施例2.において比較例2.と同様に大気中にとり出して
から2時間以内にポリマーを塗布する(磁性金属薄膜の
水の接触角は20゜以下である)以外は実施例2.と同様な
工程により1/2インチ巾のビデオテープ(試料C−2)
を得た。
比較例 3. 実施例3.において比較例2.、3.と同様に大気中にとり出
してから2時間以内にポリマーを塗布する(磁性金属薄
膜の水の接触角は20゜以下である)以外は実施例3.と同
様な工程により1/2インチ巾のビデオテープ(試料C−
3)を得た。
実施例および比較例で得られた試料につきVHS型VTRによ
り25℃、45%相対湿度でのスチル耐久性、および室温で
の初期摩擦係数とVTR200回走行後の摩擦係数を測定した
ところ第2表のような結果であつた。ここで摩擦係数は
VTRの回転シリンダーの送り出し側のテープテンシヨン
をT1、巻き取り側のテープテンシヨンをT2としT2/T1
eμπなる式により得られるμ値である。
この測定結果から明らかなように本発明による金属薄膜
型磁気記録媒体は走行性および耐摩耗性が著しく改良さ
れているのみならず、この改良効果が長期に渡つて持続
するもので、極めて実用的な磁気記録媒体である。
実施例4 実施例1において、得られた磁気テープをロール状に巻
きとり、大気中にとり出し23℃ 65%の温湿度雰囲気中
に2日間放置した以外は実施例1と同様な工程により1/
2インチ巾のビデオテープ(試料No.4)を得た。
この時磁性金属薄膜の水の接触角は32゜であった。
実施例5 実施例1において、得られる磁気テープをロール状に巻
きとり、大気中にとり出し23゜ 65%の温湿度雰囲気中
に1日間放置した以外は実施例1と同様な工程により1/
2インチ巾のビデオテープ(試料No.5)を得た。
この時磁性金属薄膜の水の接触角は28゜であった。
以上のようにして得られた試料に付き実施例1と同様に
してスチル耐久性及び摩擦係数を測定したところ第3表
のような結果であった。
本発明の実施態様を示せば次の通りである。
(1) 特許請求の範囲(1)〜(2)において、ポリ
マー溶液を塗布する以前の磁性金属薄膜の水の接触角が
35゜以上である磁気記録媒体の製造法。
(2) 特許請求の範囲(1)〜(2)において潤滑剤
が脂肪酸、金属石けん、脂肪酸アミド、脂肪酸エステ
ル、高級アルコールおよびこれらの混合物である磁気記
録媒体の製造法。
(3) 特許請求の範囲(1)〜(2)においてポリマ
ー溶液の薄膜を設けた後もしくは潤滑剤を含むポリマー
溶液の薄膜を設けた後、50℃以上の温度で熱処理する磁
気記録媒体の製造法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白幡 龍司 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 成尾 匡一 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 審判の合議体 審判長 堀 泰雄 審判官 大黒 浩之 審判官 増山 剛 (56)参考文献 特開 昭53−85403(JP,A) 特開 昭56−143540(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に磁性金属薄膜層を有する磁気記
    録媒体において、水の接触角が25゜以上の磁性金属薄膜
    上にポリマー溶液の薄膜を設け、乾燥後、該ポリマーの
    薄膜上に潤滑剤を存在させることを特徴とする磁気記録
    媒体の製造法。
  2. 【請求項2】支持体上に磁性金属薄膜層を有する磁気記
    録媒体において、水の接触角が25゜以上の磁性金属薄膜
    上に潤滑剤を含むポリマー溶液の薄膜を設けた後乾燥さ
    せることを特徴とする磁気記録媒体の製造法。
JP57080600A 1982-05-12 1982-05-12 磁気記録媒体の製造法 Expired - Lifetime JPH0715751B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57080600A JPH0715751B2 (ja) 1982-05-12 1982-05-12 磁気記録媒体の製造法
US06/637,703 US4557948A (en) 1982-05-12 1984-08-06 Process for producing magnetic recording materials

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