JPH0714699U - 部品装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新たな基板への部品の装着を時間的なロスを
生ずることなく行うことができる部品装着装置を提供す
る。 【構成】 搬送経路から部品装着部１０に移動可能な二
つの可動コンベア１１，１２を備え、一方の可動コンベ
ア１１（または１２）を部品装着部１０に移動して部品
の装着を行っている間に、他方の可動コンベア１２（ま
たは１１）において部品装着後の回路基板１の搬出及び
新たに供給された回路基板１の位置決めを行うようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば電子回路の製造等に用いられる部品装着装置に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電子回路の製造においては、コンベアによって搬送された回路基板を所 定の位置で停止させ、正確な位置決めをした後、自動装着機構等を備えた部品装 着部によって電子部品を回路基板に装着している。具体的には、図１２に示すよ うに回路基板１が平行一対のベルトからなるコンベア２によって搬送されるとと もに、エアシリンダ３に取付けられたストッパピン３ａに当接して停止すると、 回路基板１の下方に位置する昇降板４がエアシリンダ５によって上昇する。これ により、回路基板１が昇降板５の上面に立設された多数のピン６によって支持さ れて上昇するとともに、回路基板１に設けられた二つの孔１ａが上方に配置され た位置決め用のピン７に挿入され、回路基板１の正確な位置決めが行われる。こ の後、図示しない部品装着部によって所定の部品が回路基板１に装着されると、 昇降板５が下降し、更にストッパピン３ａによる停止が解除され、部品装着後の 回路基板１が次工程に搬出される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述した従来例では、部品装着部における部品の装着が終了すると、部品を装 着された回路基板１が搬出されるとともに、新たに供給される回路基板１の位置 決めが行われるが、回路基板１の搬出及び位置決めが行われている間は部品装着 部を稼働させることができず、このような時間的なロスによって生産性を著しく 低下させるという問題点があった。

【０００４】 本考案は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、 新たな基板への部品の装着を時間的なロスを生ずることなく行うことのできる部 品装着装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の部品装着装置は前記目的を達成するために、部品が装着される基板を 搬送する搬送経路の近傍に配置され、基板に所定の部品を装着する部品装着部と 、部品装着部に対応する搬送経路中に設けられ、搬送経路及び部品装着部間を移 動可能な少なくとも二つの可動コンベアと、各可動コンベアに対応して設けられ 、部品装着部に移動した可動コンベアに替わって搬送経路に移動する補助コンベ アと、各可動コンベアに対応して設けられ、可動コンベアに供給された基板の位 置決めを行う位置決め機構とを備え、一方の可動コンベアを部品装着部に移動し て基板への部品の装着を行っている間に、他方の可動コンベアにおいて部品装着 後の基板の搬出及び新たな基板の位置決めを行うよう構成している。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、一方の可動コンベアに基板が供給されると、一方の位置決め 機構によって基板の位置決めが行われるとともに、一方の可動コンベアが部品装 着部に移動し、部品装着部において基板に部品が装着される。その際、搬送経路 には部品装着部に移動した一方の可動コンベアに替わって一方の補助コンベアが 移動する。その間、他方の可動コンベアには他の基板が供給され、他方の位置決 め機構によって他の基板の位置決めが行われるとともに、他方の可動コンベアも 部品装着部に移動し、部品装着部において他の基板に部品が装着される。その際 、搬送経路には部品装着部に移動した他方の可動コンベアに替わって他方の補助 コンベアが移動する。その間、部品の装着を終えた一方の可動コンベアが一方の 補助コンベアと入れ替わって搬送経路に戻り、部品装着後の基板の搬出及び一方 の可動コンベアへの新たな基板の供給が行われる。従って、一方の可動コンベア における部品の装着が終了すると、速やかに他方の可動コンベアにおいて他の基 板への部品の装着が行われることから、前記動作を繰り返すことにより、新たな 基板への部品の装着が時間的なロスを生ずることなく行われる。

【０００７】

【実施例】

図１乃至図９は本考案の一実施例を示すもので、図１は部品装着装置の要部斜 視図である。この部品装着装置は、回路基板１が搬送される搬送経路の上方に配 置された部品装着部１０と、部品装着部１０の下方の搬送経路を部分的に構成す る第１及び第２可動コンベア１１，１２と、各可動コンベア１１，１２の下方に 設けられた第１及び第２補助コンベア１３，１４と、各可動コンベア１１，１２ に付設された第１及び第２位置決め機構１５，１６と、各可動コンベア１１，１ ２の上流側に配置された搬入コンベア１７と、各可動コンベア１１，１２の下流 側に配置された搬出コンベア１８とから構成されている。

【０００８】 部品装着部１０は、図示を省略したが平面座標を移動する吸着ヘッドを備えた 周知の構成からなり、吸着ヘッドで吸着した電子部品を回路基板１の所定の位置 に搭載するようになっている。

【０００９】 各可動コンベア１１，１２は平行一対の無端条ベルト１１ａ，１２ａと、ベル ト１１ａ，１２ａが掛け渡されたプーリ１１ｂ，１２ｂとからなり、図示しない モータによってプーリ１１ｂ，１２ｂが回転し、ベルト１１ａ，１２ａが搬送方 向に回動するようになっている。また、各可動コンベア１１，１２は後記する昇 降機構によって上下方向に移動できるようになっており、上昇すると部品装着部 １０まで移動し、下降位置では搬送経路に位置するようになっている。尚、第１ 可動コンベア１１は搬送経路の下流側に、第２可動コンベア１２は搬送経路の上 流側にそれぞれ配置されている。

【００１０】 各補助コンベア１３，１４は各可動コンベア１１，１２と同様、平行一対の無 端条ベルト１３ａ，１４ａと、ベルト１３ａ，１４ａが掛け渡されたプーリ１３ ｂ，１４ｂとからなり、図示しないモータによってプーリ１３ｂ，１４ｂが回転 し、ベルト１３ａ，１４ａが搬送方向に回動するようになっている。また、各補 助コンベア１３，１４は後記する昇降機構によって各可動コンベア１１，１２と 共に上下方向に移動するようになっており、上昇すると可動コンベア１１，１２ に替わって搬送経路に移動するようになっている。

【００１１】 各位置決め機構１５，１６は、図示を省略したが従来と同様の構成からなり、 回路基板１を停止させる機能と、回路基板１を正確に位置決めする機能とを備え ている。

【００１２】 搬入コンベア１７は平行一対の無端条ベルト１７ａと、ベルト１７ａが掛け渡 されたプーリ１７ｂとからなり、図示しないモータによってプーリ１７ｂが回転 し、ベルト１７ａが搬送方向に回動するようになっている。

【００１３】 搬出コンベア１８は平行一対の無端条ベルト１８ａと、ベルト１８ａが掛け渡 されたプーリ１８ｂとからなり、図示しないモータによってプーリ１８ｂが回転 し、ベルト１８ａが搬送方向に回動するようになっている。

【００１４】 図２は各可動コンベア１１，１２及び各補助コンベア１３，１４を上下方向に 移動させる昇降機構の一実施例を示すもので、図では一方の可動コンベア１１及 び補助コンベア１３について説明する。この昇降機構は、各コンベア１１，１３ の上下一対のプーリ軸を支持する計４本のスライド部材１９と、各スライド部材 １９を摺動自在に支持する計４本のガイドレール２０と、スライド部材１９をガ イドレール２０に沿って上下動させる計４つのモータ２１とからなる。各スライ ド部材１９は各プーリ軸間に亘って上下方向に延び、その一側面には平歯車１９ ａが設けられている。各ガイドレール２０はスライド部材１９の上下動を十分に 許容するよう上下方向に長く延び、スライド部材１９の一側方を摺動自在に支持 している。各モータ２１はガイドレール２０に対して固定され、その回転軸には スライド部材１９の平歯車１９ａに噛合する歯車２１ａが取付けられている。即 ち、この昇降機構では、各モータ２１が回転すると各スライド部材１９が上方ま たは下方に移動し、各コンベア１１，１３が一定の間隔を保ったまま上昇または 下降するようになっている。尚、他方のコンベア１２，１４に対しても同様の昇 降装置が設けられている。

【００１５】 以上のように構成された部品装着装置においては、図３に示すように搬入コン ベア１７によって搬送された回路基板１が第２可動コンベア１２を通過して第１ 可動コンベア１１に供給されると、第１位置決め機構１５によって回路基板１の 位置決めが行われる。次に、図４ 示すように第１可動コンベア１１が上昇して 部品装着部１０に移動し、部品装着部１０において第１可動コンベア１１の回路 基板１に部品が装着される。その際、搬送経路には部品装着部１０に移動した第 １可動コンベア１１に替わって第１補助コンベア１３が移動する。その間、第２ 可動コンベア１２には新たな回路基板１が供給され、第２位置決め機構１６によ って回路基板１の位置決めが行われる。そして、図５に示すように第２可動コン ベア１２も部品装着部１０に移動し、部品装着部１０において第２可動コンベア １２の回路基板１に部品が装着される。その際、搬送経路には部品装着部１０に 移動した第２可動コンベア１２に替わって第２補助コンベア１４が移動する。そ の間、図６に示すように部品の装着を終えた第１可動コンベア１１が下降し、第 １補助コンベア１３と入れ替わって搬送経路に戻り、第１可動コンベア１１の回 路基板１が搬出コンベア１８によって次工程へと搬出される。この後、図７に示 すように搬入コンベア１７及び第２補助コンベア１４を介して後続の回路基板１ が第１可動コンベア１１に新たに供給され、第１位置決め機構１５によって回路 基板１の位置決めが行われる。続いて、図８に示すように第１可動コンベア１１ が上昇して部品装着部１０に移動し、部品装着部１０において第１可動コンベア １１の回路基板１に部品が装着される。その際、搬送経路には部品装着部１０に 移動した第１可動コンベア１１に替わって第１補助コンベア１３が移動する。そ の間、図９に示すように部品の装着を終えた第２可動コンベア１２が下降し、第 ２補助コンベア１４と入れ替わって搬送経路に戻り、図１０に示すように第２可 動コンベア１２の回路基板１が第１補助コンベア１３及び搬出コンベア１８によ って次工程へと搬出される。即ち、一方の可動コンベア１１（または１２）にお ける部品の装着が終了すると、速やかに他方の可動コンベア１２（または１１） において新たな回路基板１への部品の装着が行われことから、前記動作を繰り返 すことにより、新たな回路基板１への部品の装着が時間的なロスを生ずることな く行われる。

【００１６】 このように、本実施例の部品装着装置は、搬送経路から部品装着部１０に移動 可能な二つの可動コンベア１１，１２を備え、一方の可動コンベア１１（または １２）を部品装着部１０に移動して部品の装着を行っている間に、他方の可動コ ンベア１２（または１１）において部品装着後の回路基板１の搬出及び新たに供 給された回路基板１の位置決めを行うようにしたので、新たな回路基板１への部 品の装着を時間的なロスを生ずることなく行うことができ、生産性を格段に向上 させることができる。

【００１７】 尚、前記実施例では各可動コンベア１１，１２及び各補助コンベア１３，１４ を上下方向に移動させるようにしたが、これらを図１１に示すように横並びに配 置し、横方向に移動させるように構成してもよい。この場合、図示していないが 部品装着部は搬送経路の側方に配置される。また、各可動コンベアの数は二つ以 上であれば前記実施例の限りではない。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の部品装着装置によれば、新たな基板への部品の 装着を時間的なロスを生ずることなく行うことができるので、生産性を格段に向 上させることができ、量産においては極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す部品装着装置の要部斜
視図

【図２】昇降機構の斜視図

【図３】部品装着装置の動作説明図

【図４】部品装着装置の動作説明図

【図５】部品装着装置の動作説明図

【図６】部品装着装置の動作説明図

【図７】部品装着装置の動作説明図

【図８】部品装着装置の動作説明図

【図９】部品装着装置の動作説明図

【図１０】部品装着装置の動作説明図

【図１１】本考案の他の実施例を示す部品装着装置の要
部斜視図

【図１２】従来例を示す部品装着装置の要部斜視図

【符号の説明】

１…回路基板、１０…部品装着部、１１…第１可動コン
ベア、１２…第２可動コンベア、１３…第１補助コンベ
ア、１４…第２補助コンベア、１５…第１位置決め機
構、１６…第２位置決め機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品が装着される基板を搬送する搬送経
   路の近傍に配置され、基板に所定の部品を装着する部品
   装着部と、 部品装着部に対応する搬送経路中に設けられ、搬送経路
   及び部品装着部間を移動可能な少なくとも二つの可動コ
   ンベアと、 各可動コンベアに対応して設けられ、部品装着部に移動
   した可動コンベアに替わって搬送経路に移動する補助コ
   ンベアと、 各可動コンベアに対応して設けられ、可動コンベアに供
   給された基板の位置決めを行う位置決め機構とを備え、 一方の可動コンベアを部品装着部に移動して基板への部
   品の装着を行っている間に、他方の可動コンベアにおい
   て部品装着後の基板の搬出及び新たな基板の位置決めを
   行うよう構成したことを特徴とする部品装着装置。