JPH07145267A - 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物

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JPH07145267A
JPH07145267A JP29316593A JP29316593A JPH07145267A JP H07145267 A JPH07145267 A JP H07145267A JP 29316593 A JP29316593 A JP 29316593A JP 29316593 A JP29316593 A JP 29316593A JP H07145267 A JPH07145267 A JP H07145267A
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JP
Japan
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thermosetting resin
mold
resin composition
coating
molding
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JP29316593A
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Toshimitsu Tsuji
敏充 辻
Natsuki Morishita
夏樹 森下
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱水使用時の被覆層の経時による変色が生じ
難い、型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物を提供する。 【構成】 型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬化性被
覆材料を被覆硬化させ、被覆層を形成する型内被覆成形
方法において被覆材料として用いられる熱硬化性樹脂組
成物であり、 (上記式(I)中、R1 及びR2 は、それぞれ、炭素数
5〜20のアルキル基を示す。)で示されるホスファイ
ト系抗酸化剤を、熱硬化性樹脂分100重量部に対し、
0.05〜2.5重量部の範囲で含有してなる型内被覆
成形用熱硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、型内にて熱硬化性成形
材料表面に熱硬化性被覆材料を被覆硬化させて被覆層を
形成する型内被覆成形方法に用いられる熱硬化性被覆材
料用の樹脂組成物に関し、特に、熱水浸漬時の経時によ
る変色が生じ難い被覆層を有する成形品を得ることを可
能とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱硬化性材料よりなる成形品が、
金属部品等の代替部材として工業部品等に幅広く用いら
れている。中でもシート・モールディング・コンパウン
ド(以下、SMC)またはバルク・モールディング・コ
ンパウンド(以下、BMC)が汎用されている。
【0003】しかしながら、SMCやBMCを成形型内
で加熱・加圧により成形して得られた成形品では、表面
に気孔、微小亀裂、ひけまたは起伏等の表面欠陥が発生
しがちであった。このような表面欠陥が存在している場
合、成形品に通常の方法による塗装を行っても、充分な
塗膜を形成することは難しい。
【0004】従って、上記のような表面欠陥を隠蔽する
ための方法として、いわゆる型内被覆成形方法が提案さ
れている。例えば、特公平4−33252号公報には、
圧縮成形中に、成形圧力を超える注入圧で被覆材料を注
入し、硬化させることにより、成形材料上に被覆層を形
成する方法が開示されている。
【0005】また、これらの成形方法に用いられる型内
被覆成形用熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、特公
平1−35856号公報には、ウレタンアクリレートを
主成分とし、α,β−エチレン系不飽和共重合体及び充
填剤を用いた型内被覆用成形物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の型内被覆成形方法では、得られた被覆層付き成
形品の被覆層が熱水に浸漬された際に経時により変色す
るという問題があった。
【0007】本発明の目的は、熱水使用時の変色が生じ
難い被覆層を有する被覆層付き成形品を得ることを可能
とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、型内にて熱硬
化性成形材料表面に熱硬化性被覆材料を被覆硬化させて
被覆層を形成する型内被覆成形方法において被覆材料と
して用いられる熱硬化性樹脂組成物であって、下記の一
般式(I)で表されるホスファイト系抗酸化剤が、
【0009】
【化2】
【0010】熱硬化性樹脂及び共重合性モノマーを含む
熱硬化性樹脂分100重量部に対し、0.05〜2.5
重量部含有されている、型内被覆成形用熱硬化性樹脂組
成物であり、それによって上記課題を達成するものであ
る。
【0011】なお、上記式(I)において、R1 、R2
は、それぞれ、炭素数5〜20のアルキル基を示す。ま
た、R1 、R2 は同一でも、異なってもよい。また、本
発明において熱硬化性樹脂分とは熱硬化性樹脂及び共重
合性モノマー以外に、後述の熱可塑性樹脂よりなる低収
縮剤も必要に応じて含むものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。前記ホス
ファイト系抗酸化剤は、熱硬化性樹脂、共重合性モノマ
ー及び必要によって添加される後述の低収縮剤樹脂を含
む樹脂分の合計量100重量部に対して0.05〜2.
5重量部の範囲で、好ましくは0.1〜2重量部、さら
に好ましくは、0.1〜1重量部の範囲で、添加され
る。0.05重量部より少ないと変色低減効果が少な
く、また2.5重量部より多いと熱水に浸漬した際の経
時による変色が激しくなる。
【0013】上記ホスファイト系抗酸化剤としては、例
えば、2,2−ビス(4−ジドデシルホスファイトフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ジトリデシルホス
ファイトフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ジテ
トラデシルホスファイトフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ジペンタデシルホスファイトフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ジオクチルホスファイトフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ジノニルホスファ
イトフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0014】本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
物で用いられる上記熱硬化性樹脂としては、ウレタンア
クリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和
ポリエステル樹脂のうち少なくとも1種が用いられる。
これらの樹脂はそれぞれ単独で用いられてもよいし、複
数種を混合して用いられても構わない。
【0015】上記ウレタンアクリレート樹脂としては、
従来公知慣用のものを用いることができ、例えば、アル
キレンジオール、アルキレンジオールエステル、アルキ
レンジオールエーテル、ポリエーテルポリオールまたは
ポリエステルポリオールなどの有機ポリオールに有機ポ
リイソシアネートを反応させ、さらにヒドキロシアルキ
ル(メタ)アクリレートを反応させて製造される。
【0016】上記エポキシアクリレート樹脂としては、
通常、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等の反応性二
重結合を持つモノカルボン酸との反応生成物を、スチレ
ン、ジアクリルフタレート等の重合性不飽和単量体に溶
解したものが用いられる。
【0017】上記不飽和ポリエステル樹脂は、公知慣用
の方法により、通常、有機ポリオールと脂肪族不飽和ポ
リカルボン酸と、さらに必要に応じて脂肪族飽和ポリカ
ルボン酸及び/または芳香族ポリカルボン酸等から製造
される。
【0018】上記ウレタンアクリレート樹脂に用いられ
るポリオールとしては、アルキレンジオールとして、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジイソプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブタ
ンジオールのヒドロキシアルキルエーテル等、ポリエー
テルポリオールとしてポリオキシメチレン、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等、ポリエス
テルポリオールとしては前述したような有機ポリオール
及びポリカルボン酸により製造された、両末端に水酸基
を持つポリエステルポリオールなどが用いられる。
【0019】また、上記ウレタンアクリレート樹脂に用
いられる有機ポリイソシアネートとしては、トリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメ
チレンポリフェニルジイソシアネートなどが用いられ
る。
【0020】また、上記ウレタンアクリレート樹脂に用
いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとし
ては、通常、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレートなどが用いられ、ヒドロキ
シル基は通常アルキル基のベータ位の炭素に結合してい
る。アルキル基は通常8個までの炭素原子を含むことが
できる。
【0021】また、上記エポキシアクリレート樹脂に用
いられるエポキシ樹脂としては、公知慣用の方法により
エピクロルヒドリン及びビスフェノールAから製造され
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリ
ン及び臭素化ビスフェノールAから製造される臭素化ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
またはオルトクレゾールノボラックをグリシジルエーテ
ル化して製造されるノボラック型エポキシ樹脂、各種ア
ミンとエピクロルヒドリンとを反応させて得られる、テ
トラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジ
ル1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグ
リシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−
p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−アミノフ
ェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルト
トルイジンなどのグリシジルアミン化合物などが用いら
れる。
【0022】また、上記不飽和ポリエステル樹脂に用い
られる有機ポリオールとしては、ジオール、トリオー
ル、テトラオール及びそれらの混合物が挙げられるが、
主として脂肪族ポリオールと芳香族ポリオールとに分け
られる。このうち脂肪族ポリオールとして代表的なもの
には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチ
レングリコール,ネオペンチルグリコール、ジブロムネ
オペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ト
リメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ペンタエリスリットジアリルエーテル、水素化
ビスフェノールAなどがある。また芳香族ポリオールと
して代表的なものには、ビスフェノールAまたはビスフ
ェノールSに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド
もしくはブチレンオキシドのような脂肪族オキシラン化
合物を,一分子中に平均1〜20個の範囲で付加させて
得られるポリオキシアルキレンビスフェノールAまたは
ポリオキシアルキレンビスフェノールSなどがある。
【0023】また、上記脂肪族不飽和カルボン酸として
は(無水)マイレン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸
などが用いられ、上記脂肪族飽和カルボン酸としてはセ
バチン酸、アジピン酸、(無水)コハク酸など、上記芳
香族カルボン酸としては(無水)フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸などが用いら
れる。
【0024】また、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、
必要に応じてスチレン、α−メチルスチレン、ジビニル
ベンゼン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、各種
アクリレートモノマー、各種メタクリレートモノマーな
どの共重合性単量体を、熱硬化性樹脂100重量部に対
して、0〜80重量部添加することができる。
【0025】また、本発明の型内被覆成形用熱硬化性樹
脂組成物には低収縮剤として、ポリ酢酸ビニル、ポリメ
チル(メタ)アクリレート、ポリエチレン、エチレン酢
酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−スチレン共重合体、ポ
リブタジエン、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル
類などのような熱可塑性樹脂を、熱硬化性樹脂及び共重
合性モノマーの合計量100重量部に対して、必要に応
じて0〜10重量部配合することができる。
【0026】さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物に
は、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド
類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサ
イド類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート
類、パーオキシケタール類などの公知の開始剤、ジメチ
ルアニリン、ナフテン酸コバルトなどの公知の硬化促進
剤、パラベンゾキノンなどの重合禁止剤、ステアリン酸
亜鉛等の金属石鹸類、脂肪族燐酸塩、レシチンなどの離
型剤を用途、目的に応じて適当量加えることができる。
【0027】上記型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物か
ら形成される被覆層の厚みとしては、50μm〜1mm
が一般的である。50μmより薄いと基材が透けてみえ
るおそれがあり、1mmより厚いコスト面で問題が生じ
るおそれがある。
【0028】また型内被覆成形方法において、本発明の
樹脂組成物と組み合わせて用いられ、成形品基材を構成
するための成形材料として用いられる熱硬化性樹脂組成
物としては、本発明の型内被覆熱硬化性樹脂組成物と同
様の各種材料を適宜配合したものが用いられる。すなわ
ち例えば不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂などが用いられ、必要に
応じて各種共重合性モノマー、低収縮剤、各種充填剤、
着色剤、開始剤、補強材、添加剤等を加えることができ
る。
【0029】このような成形材料として、特に汎用的な
例としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂をスチレ
ンに溶解し、熱可塑性樹脂からなる低収縮剤を加え、開
始剤としての有機過酸化物等を添加し、各種充填剤、ガ
ラス繊維などの補強材を加え、SMCあるいはBMCの
形態としたものが従来よく知られている。
【0030】前述のようにして得られた本発明の型内被
覆成形用熱硬化性樹脂組成物は、従来公知のSMCある
いはBMCとともに従来公知の型内被覆成形方法に用い
られる。
【0031】例えば、130〜160℃に加熱された成
形金型にSMCを40〜120kg/cm2 の圧力で3
0〜300秒加圧した後、金型をわずかに開いて被覆材
料を注入し、次いで、5〜120kg/cm2 、130
〜160℃で30〜300秒間再加熱加圧することによ
り、成形されたSMCの表面全体に被覆材料を展延し、
硬化させて被覆層を形成させるという方法がある。
【0032】また、特公平4−33252号に開示され
ているように、SMCを130〜160℃、40〜12
0kg/cm2 で数十秒〜数分間加圧成形した後、圧力
を10〜30kg/cm2 に減圧した状態で高圧注入機
を用い、100〜300kg/cm2 の高圧で被覆材料
を型内に注入し、再び30〜100kg/cm2 に増圧
して被覆材料を展延硬化させるという方法もあり、これ
らの型内被覆成形方法に本発明の特徴とする型内被覆成
形用熱硬化性樹脂組成物を被覆材料として用いれば、熱
水変色の少ない被覆層を容易に形成することができる。
【0033】
【作用】熱水に浸漬した際の経時による被覆層の変色の
原因は、必ずしも明らかではないが、次のように考えら
れる。
【0034】樹脂中に存在するC−H結合のHが熱に
より発生したラジカルにより引き抜かれ、C=C結合や
C=O結合が生成し、樹脂中に共役系が生じることによ
り、光を吸収し被覆層が変色する。
【0035】通常、熱硬化性樹脂に添加されている重
合禁止剤、例えばベンゾキノンを例に挙げると、ベンゾ
キノンの水素がラジカルによって引き抜かれメチルベン
ゾキノンとなり、これが光を吸収し被覆層が変色する。
【0036】従って、熱水に浸漬した際の経時による被
覆層の変色を抑制するには、このラジカルによる酸化反
応を停止させねばならない。具体的には、ラジカルの発
生を防ぐこと、あるいは発生したラジカルを捕捉するこ
とにより、自動酸化のサイクルを停止させなければなら
ない。
【0037】本発明のホスファイト系抗酸化剤は、酸化
反応で発生する過酸化物(ROOH)を式(II)のよう
に非ラジカル的に分解する作用を果たす。従って、熱水
に浸漬した際の経時による変色を抑制することができ
る。
【0038】
【化3】
【0039】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を説明す
る。なお、「部」は、特に断らない限り、重量部を意味
する。
【0040】〔SMCの調製〕 1.不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタル酸系の不飽
和ポリエステル樹脂約60重量%をスチレンモノマー約
40重量%に溶解したもの)70部 2.ポリスチレン系低収縮剤樹脂(ポリスチレン樹脂約
30重量%をスチレンモノマー約70重量%に溶解した
もの)30部 3.炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化工業
社製)120部 4.硬化剤(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエー
ト含有率98重量%)1部
【0041】5.増粘剤(酸化マグネシウム粉末、キョ
ーワマグ150:協和化学工業社製)1部 6.内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業社製)
3部 以上の1〜6の材料を混合し、充分に攪拌した後SMC
含浸装置により、ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製
のロービング:ER4630LBD166Wを長さ25
mmに切断したもの)60部に含浸させ、SMCを得
た。さらに、得られたSMCを40℃で24時間熟成し
た。
【0042】〔被覆材料の調製〕 1.熱硬化性樹脂液:下記の,の熱硬化性樹脂液を
用意した。
【0043】エポキシアクリレート樹脂液(ビスフェ
ノール系エポキシ樹脂をメタクリル酸エステル化したも
の、重量平均分子量約2000、樹脂中のスチレン濃度
約40重量%:昭和高分子社製) ポリプロピレングリコール(和光純薬工業社製、重量
平均分子量約1000)、トリレンジイソシアネート
(和光純薬工業社製)及び2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(和光純薬工業社製)を、モル比1:4:3.
3になるように混合し、80℃で5時間反応させて、ウ
レタンアクリレート樹脂を得た。得られたウレタンアク
リレート樹脂をスチレンに溶解し、ウレタンアクリレー
ト樹脂液(重量平均分子量1600、樹脂液中のスチレ
ン濃度約40重量%)を調製した。
【0044】2.ホスファイト系抗酸化剤: 2,2−ビス(4−ジトリデシルホスファイトフェニ
ル)プロパン 2,2−ビス(4−ジペンタデシルホスファイトフェ
ニル)プロパン 2,2−ビス(4−ジオクチルホスファイトフェニ
ル)プロパン を表1に示す量を配合し、上記熱硬化製樹脂液100部
に対して
【0045】3.体質顔料:炭酸カルシウム(NS−1
00:日東粉化工業社製、平均粒径約2μm)50部 4.硬化剤:(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエ
ート含有率98重量%)1部、及び 5.白色顔料(酸化チタン、SR−1、堺化学工業社
製、平均粒径約0.24μm)40部 を添加し充分に攪拌、混練し、白色の被覆材料を得た。
【0046】300トンプレス機にて、300mm×3
00mmの正方形の平板金型を上金型を135℃、下金
型を115℃に加熱した後、上記SMCを400gチャ
ージし(厚み4mmに相当)、プレス圧100kg/c
2 の圧力で400秒間加圧成形した。その後、金型を
わずかに開き被覆材料を12ml注入した。
【0047】被覆材料注入後、再度金型を閉め、プレス
圧70kg/cm2 で300秒間加熱加圧し、被覆材料
で被覆された成形品を得た。得られた成形品を98℃の
熱水に300時間片面浸漬した後、JIS Z 873
0(色差表示方法)に準じて、L* 、a* 、b* 色空間
における色差(ブランクと煮沸試験後の色差)ΔE*
算出し、このΔE* を用いて熱水浸漬による変色の評価
を行った。ΔE* が小さい方が変色度は小さい。ここで
ΔE* は下記の式(1)のように表される。
【0048】
【数1】
【0049】なお、ΔL* 、Δa* 、Δb* は、JIS
Z 8729(L* * * 表色系及びL* * *
表色系による物体色の表示方法)に規定されるL* *
*表色系における2つの物体色の明度指数L* 及びク
ロマティクネス指数a* 、b * の差を示す。
【0050】比較例 ホスファイト系抗酸化剤として 2,2−ビス(4−ジトリデシルホスファイトフェニ
ル)プロパン トリス(ミックスドモノ、ジノニルフェニル)ホスフ
ァイト トリフェニルホスファイト を用い、表2に示す配合に変更した以外は、実施例と同
様にして被覆材料を調製し、評価を行った。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の型内被覆成形用
熱硬化性樹脂組成物では、上述したホスファイト系抗酸
化剤が、熱硬化性樹脂分100重量部に対し、0.05
〜2.5重量部含有されているため、熱水に浸漬した際
の経時によるラジカルの発生が抑制され、あるいは発生
したラジカルを捕捉することが可能とされているため、
被覆層の熱水浸漬時の経時による変色を効果的に抑制す
ることが可能となる。
【0054】従って、本発明の型内被覆成形用熱硬化性
樹脂組成物を被覆材料として用いることにより、熱水浸
漬時の経時による変色が少ない、商品として優れた特性
を発揮する被覆層付き成形品を提供することが可能とな
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型内にて熱硬化性成形材料表面に熱硬化
    性被覆材料を被覆硬化させて被覆層を形成する型内被覆
    成形方法において被覆材料として用いられる熱硬化性樹
    脂組成物であって、 下記の一般式(I)で表されるホスファイト系抗酸化剤
    が、 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、それぞれ、炭素数5〜20の
    アルキル基を示す。) 熱硬化性樹脂及び共重合性モノマーを含む熱硬化性樹脂
    分100重量部に対し、0.05〜2.5重量部含有さ
    れている、型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物。
JP29316593A 1993-11-24 1993-11-24 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 Pending JPH07145267A (ja)

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