JPH07144928A - 光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバ母材の製造装置 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバ母材の製造装置

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JPH07144928A
JPH07144928A JP5292296A JP29229693A JPH07144928A JP H07144928 A JPH07144928 A JP H07144928A JP 5292296 A JP5292296 A JP 5292296A JP 29229693 A JP29229693 A JP 29229693A JP H07144928 A JPH07144928 A JP H07144928A
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glass
flame
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tube
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーモフォレシス効果によって堆積速度を増
大し、均一に密度0.24〜0.30g/cm3 でクラッ
ドスートを堆積させてクラッドスート中に低密度スート
の部分を形成することなく、透明ガラス化後に微小気泡
の残留をなくし、大幅な生産コストの削減を図って高品
質な光ファイバ用母材を得ること。 【構成】 トーチからガラス微粒子含有火炎を放射し火
炎加水分解によって生じたガラス微粒子をガラス種棒に
堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得る光ファイバ
母材の製造方法において、トーチから放射されるガラス
微粒子含有火炎の周囲に冷却不活性ガスをガラス微粒子
含有火炎放射と同時に噴射せしめ、ガラス微粒子がガラ
ス種棒長手方向へ拡散するのを防止すると共にスート堆
積表面が加熱されないようにしてスート堆積表面と微粒
子との温度差を大きく保つようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火炎加水分解反応によ
ってガラス微粒子を生成し、出発材上に堆積させて多孔
質ガラス体を得る光ファイバ母材の製造方法に係り、特
に透明ガラス化後の微小気泡の残留を防止し高品質光フ
ァイバ母材を得ることのできる光ファイバ母材の製造方
法及び光ファイバ母材の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバにおいては、光は光
ファイバのコアとクラッドの境界面で全反射しながらコ
アの中を伝搬していく。このような光ファイバにおいて
は、入射した光の強さが減衰することなく出射されるの
が理想的であるが、光が光ファイバのコアの中を伝搬し
ていく間に種々の原因で伝送損失を生じる。光ファイバ
中を伝搬していく間に光の強さが弱くなっていく度合が
光ファイバの伝送損失である。
【0003】このような光ファイバ母材の製造は、従
来、図6に示す如くハイブリッド法に基づく光ファイバ
母材の製造装置によって製造されている。図中、1は反
応室、2はトーチ、3は包囲管、4、5はエンドバーナ
ー、6はガラス微粒子含有火炎、7はガラス種棒、8は
スート、9は排気ダクトである。すなわち、反応室1内
の下方に配置したトーチ2に、ガラス原料としてのSi
Cl4 、ド−プ原料としてのGeCl4 を供給し、トー
チ2からその上方のタ−ゲットとしてのガラス種棒7に
向けてガラス微粒子含有火炎6を包囲管3を介して噴射
し、ガラス微粒子のコアスート8をガラス種棒7の先端
に付着、堆積させることにより多孔質の光ファイバ母材
を形成する。包囲管3は、トーチ2から放射されるガラ
ス微粒子含有火炎6が気流によって揺らぐのを防ぐため
のものである。コアスート8はトーチ2及びトーチ2か
ら吹き出されるガラス微粒子含有火炎6上で図6に図示
の矢印Dに示す如く回転しながら、図6に図示の矢印E
に示す如く往復運動し、ガラス微粒子が付着してクラッ
ドスートに成長する。このクラッドスートの密度は、
0.24〜0.30g/cm3 が最適であり、この値以下
では透明ガラス化後の気泡残留の恐れがある。
【0004】トーチ2からガラス微粒子含有火炎6を噴
射して、ガラス種棒7にスート8を堆積させようとする
と、トーチ2から噴射されたガラス微粒子含有火炎6
は、図7に図示の如く、コアスート8の表面で、ガラス
微粒子がスート長手方向に拡散してしまう。このため、
コアスート8の表面には、低密度のスート層(0.2g
/cm3 以下)が生じてしまう。そこで、従来の光ファイ
バ母材の製造装置では、図6に示す如く、トーチ2を挟
みスート長手方向の位置に、トーチ2から所定距離離し
てエンドバーナー4、5を設け、図7に図示の如きガラ
ス微粒子のスート長手方向に拡散してしまうのを防止し
ている。すなわち、エンドバーナー4、5からは、コア
スート8の表面に向かって酸水素火炎41、51が放射
されており、このエンドバーナー4、5から放射される
酸水素火炎41、51によって図8に図示の如くコアス
ート8の表面を漂うようにガラス微粒子の長手方向へ拡
散するのを防止している。このようにエンドバーナー
4、5によってガラス微粒子の長手方向への拡散をある
程度防止し、かつ低密度のスート層を加熱によって高密
度化することを図っている。トーチ2から噴射されたガ
ラス微粒子含有火炎6によってガラス種棒7の先端にス
ート8を堆積する際に発生する腐食性ガス及び残余スー
トは、図示の矢印Fに示す如く排気ダクト9から排気さ
れ図示されていない排気ガス処理装置に送られる。
【0005】また、他の従来例として、特開昭63−7
9055号があり、この特開昭63−79055号は、
二重管構造の保護管を使用し、伸縮可能に構成してい
る。この二重管構造の保護管は、ガラス微粒子の集束の
ためのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガラス微粒
子がスート8上へ付着堆積していく効率である堆積効率
ρは、 ρ=kΔT 但し、 ρ:堆積効率 k:比例定数 ΔT:微粒子とスート堆積表面との温度差 という関係を有している。すなわち、ガラス微粒子のス
ート表面への堆積効率は、微粒子と堆積表面の温度差に
比例するサーモフォレシス力によっている。
【0007】従来の光ファイバ母材の製造装置は、エン
ドバーナー4、5を用い、エンドバーナー4、5の酸水
素火炎によってガラス微粒子の長手方向への拡散を防止
し、ガラス微粒子の堆積された表面を加熱することによ
って低密度のスート層を高密度化し、低密度のクラッド
層形成を抑制することとなっている。このため、従来の
光ファイバ母材の製造装置にあっては、エンドバーナー
4、5の酸水素火炎によってスート堆積表面が加熱され
てしまい、スート堆積表面と微粒子との温度差が少なく
なり、サーモフォレシス力の効果が少ないという問題点
を有している。このため、クラッドスートの堆積速度
が、1.0g/min と小さく、必要なクラッドスート量
を堆積させるためには長時間を要し、ガラス原材料(S
iCl4)において約2.2kg、燃焼用ガスCH4
2 各々約900sccm、2300sccmを消費
し、生産コストが上昇するという問題点を有している。
【0008】本発明の目的とするところは、サーモフォ
レシス効果によって堆積速度を増大し、均一に密度0.
24〜0.30g/cm3 でクラッドスートを堆積させて
クラッドスート中に低密度スートの部分を形成すること
なく、透明ガラス化後に微小気泡の残留をなくし、大幅
な生産コストの削減を図って高品質な光ファイバ用母材
を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ファイバ母材の製造方法は、トーチから
ガラス微粒子含有火炎を放射し火炎加水分解によって生
じたガラス微粒子をガラス種棒に堆積させて、光ファイ
バ用多孔質母材を得る光ファイバ母材の製造方法におい
て、トーチから放射されるガラス微粒子含有火炎の周囲
に冷却不活性ガスをガラス微粒子含有火炎放射と同時に
噴射せしめ、ガラス微粒子がガラス種棒長手方向へ拡散
するのを防止すると共にスート堆積表面が加熱されない
ようしてスート堆積表面と微粒子との温度差を大きく保
つようにしたものである。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
の光ファイバ母材の製造装置は、反応室内の下部に配置
しガラス微粒子含有火炎を放射してガラス種棒にスート
を堆積させるトーチと、前記スート堆積箇所の上方で反
応室内の上部に設けられ排気ガス処理室に接続される排
気ダクトを備えてなる光ファイバ母材の製造装置におい
て、上記トーチの上に内管と外管の二重管構造となして
中空路を形成し、内管・外管の両端部を封止すると共に
ガラス微粒子含有火炎の放射方向に吹出口を備え、前記
外管側面から不活性ガス冷却媒体を前記中空路内に供給
する導入管を接続した包囲管を設け、ガラス微粒子含有
火炎の放射時に導入管から不活性ガス冷却媒体を供給し
前記中空路内を介して吹出口から噴射してトーチから放
射するガラス微粒子含有火炎の周囲に冷却媒体層を形成
してガラス種棒にスートを堆積させるようにしたもので
ある。
【0011】そして、上記包囲管に供給する冷却媒体を
噴射する吹出口を、ガラス微粒子含有火炎の放射側端部
で、ガラス種棒の長手方向と交差しスート堆積位置の真
下に位置する放射側端部の少なくとも二ヵ所にスート長
手方向と交差するように開口させて設けてある。
【0012】さらに、上記包囲管の中空路内に導入する
冷却媒体を、N2 、Ar、He等の不活性ガスとし、液
化N2 等で導入管の周囲を冷却することによって不活性
ガスを冷却する。
【0013】
【作用】トーチからガラス微粒子含有火炎を放射し火炎
加水分解によって生じたガラス微粒子をガラス種棒に堆
積させて、光ファイバ用多孔質母材を得る光ファイバ母
材の製造方法で、トーチから放射されるガラス微粒子含
有火炎の周囲に冷却不活性ガスをガラス微粒子含有火炎
放射と同時に噴射せしめ、ガラス微粒子がガラス種棒長
手方向へ拡散するのを防止すると共にスート堆積表面が
加熱されないようしてスート堆積表面と微粒子との温度
差を大きく保つようにしてあるため、サーモフォレシス
効果によって堆積速度を増大し、均一に密度0.24〜
0.30g/cm3 でクラッドスートを堆積させてクラッ
ドスート中に低密度スートの部分を形成することなく、
透明ガラス化後に微小気泡の残留をなくすことができ
る。
【0014】反応室内の下部に配置しガラス微粒子含有
火炎を放射してガラス種棒にスートを堆積させるトーチ
と、前記スート堆積箇所の上方で反応室内の上部に設け
られ排気ガス処理室に接続される排気ダクトを備えてな
る光ファイバ母材の製造装置のトーチの上に内管と外管
の二重管構造となして中空路を形成し、内管・外管の両
端部を封止すると共にガラス微粒子含有火炎の放射方向
に吹出口を備え、外管側面から不活性ガス冷却媒体を中
空路内に供給する導入管を接続した包囲管を設け、ガラ
ス微粒子含有火炎の放射時に導入管から不活性ガス冷却
媒体を供給し中空路内を介して吹出口から噴射してトー
チから放射するガラス微粒子含有火炎の周囲に冷却媒体
層を形成してガラス種棒にスートを堆積させるようにし
てあるため、サーモフォレシス効果によって堆積速度を
増大し、均一に密度0.24〜0.30g/cm3 でクラ
ッドスートを堆積させてクラッドスート中に低密度スー
トの部分を形成させず、透明ガラス化後に微小気泡が残
留するの抑え、大幅な生産コストの削減を図って高品質
な光ファイバ用母材を得ることができる。
【0015】包囲管に供給する冷却媒体を噴射する吹出
口を、ガラス微粒子含有火炎の放射側端部で、ガラス種
棒の長手方向と交差しスート堆積位置の真下に位置する
放射側端部の少なくとも二ヵ所にスート長手方向と交差
するように開口させて設けてあるため、効率良くサーモ
フォレシス効果を上げて堆積速度を増大することができ
る。
【0016】包囲管の中空路内に導入する冷却媒体に、
2 、Ar、He等の不活性ガスを用い、導入管の周囲
を冷却することにより不活性ガスを冷却しているため、
サーモフォレシス効果を効率良く上げて堆積速度を増大
することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1〜5には、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法及
び光ファイバ母材の製造装置の一実施例が示されてい
る。
【0018】図において、図6に図示の符号と同一の符
号の付されている部材は、図6に図示の部材と同一であ
るので、ここでの説明は省略する。本実施例が図6に図
示従来例と異なる点は、エンドバーナー4、5を取り除
き、トーチ2の上に従来例とは異なる構成の包囲管を設
けた点である。すなわち、図1中、1は反応室、2はト
ーチ、6はガラス微粒子含有火炎、7はガラス種棒、8
はスート、9は排気ダクトである。10は包囲管で、ト
ーチ2の上に設けられている。この包囲管10は、トー
チ2上に固定しても良く、図1に示す如くトーチ2から
多少離して設けてもよい。この包囲管10は、図2に示
す如き構成を有している。包囲管10は、内管11と外
管12の二重管構造の石英ガラス管によって構成されて
いる。13は上蓋で、所定の間隔を置いて設けられる内
管11と外管12の二重管によって形成される空間を上
端部で封止するためのものである。この内管11と外管
12の二重管によって形成される空間によって中空路2
0が構成されている。そして、この内管11、外管12
の上蓋13取り付け側がガラス微粒子含有火炎の放射方
向になる。
【0019】14、15は吹出口、16は誘導路、17
は下蓋、18は導入管である。誘導路16は、内管11
によって形成され、トーチ2から放射されるガラス微粒
子含有火炎6を所定の方向(図1では、上方向)に誘導
するもので、ガラス微粒子含有火炎6が気流によって揺
らぐのを防ぐためのものである。
【0020】また、下蓋17は所定の空間を置いて設け
られる内管11と外管12の二重管の空間を下端部で封
止するためのものである。また、導入管18は、外管1
2の側面に設けられ(具体的には、半田付け、溶着
等)、中空路20と連通しており、不活性ガス冷却媒体
を中空路20内に導入するためのものである。したがっ
て、この下蓋17と上蓋13とによって、中空路20
は、導入管18から導入される不活性ガス冷却媒体を内
管11の外壁に沿って充満させ吹出口14、15から冷
却した不活性ガス30、40となって噴射するような構
成となっている。この導入管18から導入される不活性
ガス冷却媒体は、N2 、Ar、He等の不活性ガスであ
り、導入管18の周囲は、図示されていないが液化N2
等で冷却するようになっている。したがって、導入管1
8から導入される不活性ガスは、導入管18の周囲の冷
却によって冷却されるようになっている。
【0021】吹出口14、15は、導入管18から導入
され、中空路20内に供給された不活性ガス冷却媒体を
ガラス微粒子含有火炎6の放射方向と同一方向に噴射す
るためのものである。そして、この吹出口14、15
は、ガラス微粒子含有火炎6の放射側端部である上蓋1
3で、ガラス種棒の長手方向と交差しスート堆積位置の
真下に位置する箇所の少なくとも相対向する二ヵ所に、
スート長手方向と交差するように開口させて設けられて
いる。ここで、吹出口14、15の形成位置をスートの
長手方向で対向する形で包囲管10の上蓋13に設けた
のは、他の位置では、スート堆積表面でのガラス微粒子
流れが乱されるためである。したがって、不活性ガス冷
却媒体は、導入管18から導入され、中空路20内を通
り、吹出口14、15から包囲管10の長手方向(図3
の上方向)に噴射される。
【0022】次に、本実施例の作用について説明する。
トーチ2から吹出されたガラス微粒子含有火炎6は、包
囲管10の誘導路16を通ってスート8へ吹き付けられ
る。これと同時に包囲管10の吹出口14、15より吹
き出されたN2 等の冷却された不活性ガス30、40
は、スート8堆積表面左右近くに吹き付けられる。する
と、スート8の長手方向左右へと流れていこうとするガ
ラス微粒子含有火炎6は、冷却された不活性ガス30、
40によってスート8堆積表面へと押し戻される。この
作用によって、スート8へのスートの堆積は、火炎が吹
き付けられている堆積面近くのみで行われるため、従来
のように低密度のクラッドスートが生じることはない。
【0023】また、包囲管10の吹出口14、15より
吹き出されたN2 等の冷却された不活性ガス30、40
がスート8堆積表面に吹き付けられると、ガラス微粒子
含有火炎6によってスートが堆積するスート8の左右の
堆積表面が冷却されるため、サーモフォレシスによる効
果が増大し、堆積速度の増大を図ることができる。
【0024】ここでN2 等の不活性ガス30、40は、
包囲管10へ導かれる一部において、液化N2 等によっ
て冷却すれば、より効果を発揮する。また、この冷却不
活性ガスの流量としては、合計で40SLPM程度が適
しており、これ以上ではトーチ2からの火炎が乱される
ため、適当でない。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、トーチから放射される
ガラス微粒子含有火炎の周囲に冷却不活性ガスをガラス
微粒子含有火炎放射と同時に噴射せしめ、ガラス微粒子
がガラス種棒長手方向へ拡散するのを防止しているた
め、スート堆積表面が加熱されないようしてスート堆積
表面と微粒子との温度差を大きく保ち、クラッドスート
中に0.24〜0.30g/cm3 の密度で均一にクラッ
ドスートが堆積され、低密度スートの部分を形成するこ
となく、透明ガラス化後に微小気泡の残留がなくし、高
品質な光ファイバ用母材を得ることができる。
【0026】また、本発明によれば、トーチの上に内管
と外管の二重管構造となして中空路を形成し、内管・外
管の両端部を封止すると共にガラス微粒子含有火炎の放
射方向に吹出口を備え、前記外管側面から不活性ガス冷
却媒体を前記中空路内に供給する導入管を接続した包囲
管を設け、ガラス微粒子含有火炎の放射時に導入管から
不活性ガス冷却媒体を供給し前記中空路内を介して吹出
口から噴射してトーチから放射するガラス微粒子含有火
炎の周囲に冷却媒体層を形成してガラス種棒にスートを
堆積させるようにしてあるため、スート堆積表面が加熱
されないようしてスート堆積表面と微粒子との温度差を
大きく保ち、クラッドスート中に0.24〜0.30g
/cm3 の密度で均一にクラッドスートが堆積され、低密
度スートの部分を形成することなく、透明ガラス化後に
微小気泡の残留がなくし、高品質な光ファイバ用母材を
得ることができる。
【0027】さらに、本発明によれば、包囲管に供給す
る冷却媒体を噴射する吹出口を、ガラス微粒子含有火炎
の放射側端部で、ガラス種棒の長手方向と交差しスート
堆積位置の真下に位置する放射側端部の少なくとも二ヵ
所にスート長手方向と交差するように開口させて設けて
あるため、効率良くサーモフォレシス効果を上げて堆積
速度を増大することができる。
【0028】またさらに、本発明によれば、包囲管の中
空路内に導入する冷却媒体に、N2、Ar、He等の不
活性ガスを用い、導入管の周囲を冷却することにより不
活性ガスを冷却しているため、サーモフォレシス効果を
効率良く上げて堆積速度を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ母材の製造方法及び光
ファイバ母材の製造装置の実施例を示す模式図である。
【図2】図1に図示の包囲管の平面図である。
【図3】図1に図示の一部断面正面図である。
【図4】図1に図示の包囲管の底面図である。
【図5】図1に図示のトーチと包囲管の作動状態を示す
拡大図である。
【図6】従来の光ファイバ母材の製造装置を示す模式図
である。
【図7】図6に図示のトーチから放射されるガラス微粒
子含有火炎のスート堆積表面における流れを示す図であ
る。
【図8】図6に図示のトーチに隣接してエンドバーナー
を設けた場合のガラス微粒子含有火炎のスート堆積表面
における流れを示す図である。
【符号の説明】
1……………………………………………………………反
応室 2……………………………………………………………ト
ーチ 6……………………………………………………………ガ
ラス微粒子含有火炎 7……………………………………………………………ガ
ラス種棒 8……………………………………………………………ス
ート 10…………………………………………………………包
囲管 11…………………………………………………………内
管 12…………………………………………………………外
管 13…………………………………………………………上
蓋 14,15…………………………………………………吹
出口 16…………………………………………………………誘
導路 17…………………………………………………………下
蓋 18…………………………………………………………導
入管 20…………………………………………………………中
空路 30,40…………………………………………………不
活性ガス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トーチからガラス微粒子含有火炎を放射
    し火炎加水分解によって生じたガラス微粒子をガラス種
    棒に堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得る光ファ
    イバ母材の製造方法において、トーチから放射されるガ
    ラス微粒子含有火炎の周囲に冷却不活性ガスをガラス微
    粒子含有火炎放射と同時に噴射せしめ、ガラス微粒子が
    ガラス種棒長手方向へ拡散するのを防止すると共にスー
    ト堆積表面が加熱されないようにしてスート堆積表面と
    微粒子との温度差を大きく保つようにしたことを特徴と
    する光ファイバ母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応室内の下部に配置しガラス微粒子含
    有火炎を放射してガラス種棒にスートを堆積させるトー
    チと、前記スート堆積箇所の上方で反応室内の上部に設
    けられ排気ガス処理室に接続される排気ダクトを備えて
    なる光ファイバ母材の製造装置において、上記トーチの
    上に内管と外管の二重管構造となして中空路を形成し、
    内管・外管の両端部を封止すると共にガラス微粒子含有
    火炎の放射方向に吹出口を備え、前記外管側面から不活
    性ガス冷却媒体を前記中空路内に供給する導入管を接続
    した包囲管を設け、ガラス微粒子含有火炎の放射時に導
    入管から不活性ガス冷却媒体を供給し前記中空路内を介
    して吹出口から噴射してトーチから放射するガラス微粒
    子含有火炎の周囲に冷却媒体層を形成してガラス種棒に
    スートを堆積させることを特徴とする光ファイバ母材の
    製造装置。
  3. 【請求項3】 上記包囲管に供給する冷却媒体を噴射す
    る吹出口は、ガラス微粒子含有火炎の放射側端部で、ガ
    ラス種棒の長手方向と交差しスート堆積位置の真下に位
    置する放射側端部の少なくとも二ヵ所にスート長手方向
    と交差するように開口させて設けたものである請求項2
    記載の光ファイバ母材の製造装置。
  4. 【請求項4】 上記包囲管の中空路内に導入する冷却媒
    体は、N2 、Ar、He等の不活性ガスであり、導入管
    の周囲を液化N2 等で冷却することにより冷却したもの
    である請求項2又は3記載の光ファイバ母材の製造装
    置。
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